JPH0591999A - 超音波影像装置 - Google Patents

超音波影像装置

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JPH0591999A
JPH0591999A JP4044757A JP4475792A JPH0591999A JP H0591999 A JPH0591999 A JP H0591999A JP 4044757 A JP4044757 A JP 4044757A JP 4475792 A JP4475792 A JP 4475792A JP H0591999 A JPH0591999 A JP H0591999A
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JP
Japan
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signal
value
phase
phasing
electroacoustic conversion
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JP4044757A
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Inventor
Atsuo Iida
安津夫 飯田
Takuya Noda
拓也 野田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、超音波照射に従って被検査物体の
断層像を得る超音波影像装置に関し、小さなハードウェ
ア量でもって、被検査物体中の音速の不均一性に起因す
る画像劣化を防止できるようにすることを目的とする。 【構成】 受信信号の位相に従って、被検査物体中の音
速の不均一性を検出する位相検出手段45が、入力対象
の受信信号を2値化する2値化手段450を2つ備え
て、これらに2つの受信信号を入力する構成を採るとと
もに、2値化手段450対応に異なるラッチ段数でもっ
て用意されて、2値化手段450の出力する2値化信号
を順次ラッチしながらシフトしていくシフトレジスタ手
段451と、このシフトしていく2値化信号の相互相関
値を検出していくことで、2値化手段450に入力され
る2つの受信信号の位相の乱れ値を検出する検出手段4
53とを備えることで、被検査物体中の音速の不均一性
を検出するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波照射に従って被
検査物体の断層像を得る超音波影像装置に関し、特に、
小さなハードウェア量でもって、被検査物体中の音速の
不均一性に起因する画像劣化を防止できるようにする超
音波影像装置に関するものである。医療分野等を中心に
して、物体内部を可視化する超音波影像装置が広く用い
られている。この超音波影像装置は、超音波を放射する
電気音響変換素子を1列に配設し、物体内の点から反射
されてくる超音波をこの電気音響変換素子で検出して、
遅延処理に従ってこの検出値を整相してから加算してい
くことにより、物体内の特定の点にフォーカスされた影
像信号を得るようにするとともに、超音波を放射する電
気音響変換素子を走査することによりフォーカス点を直
線上に走査したり、遅延処理を制御することでフォーカ
ス点を扇形に走査したりしていくことにより、物体内部
の断層像を得るようにしていく構成を採るものである。
このような構成を採るものであることから、物体内部の
音速が均一でないと鮮明な画像を得ることができなくな
る。これから、超音波影像装置では、被検査物体中の音
速の不均一性に起因する画像劣化を防止できるようにす
る手段を備えていく必要がある。
【0002】
【従来の技術】先ず最初に、特開昭53−28989号
公報や特開昭54−96286号公報に開示されている
超音波影像装置の回路構成に従って、超音波影像装置の
基本動作について説明する。図9に、この超音波影像装
置の回路構成を図示する。図中、1-i(i=1〜n)は
1列に配列されて、超音波を放射するとともに反射され
てくる超音波を検出する複数の電気音響変換素子、2は
各電気音響変換素子1-iに電気パルスを印加することで
超音波放射を制御する送信回路、3-i(i=1〜n)は
電気音響変換素子1-iの検出する反射超音波信号を増幅
するプリアンプ、4-i(i=1〜n)はLC回路により
構成され、プリアンプ3-iの出力する電気信号を設定変
更可能な遅延量でもって遅延する小遅延線、5-i(i=
1〜n)はLC回路により構成され、小遅延線4-iの出
力する電気信号を設定変更可能な遅延量でもって遅延す
る固定遅延線、6は固定遅延線5-iの出力する電気信号
を整相加算する加算回路、7は小遅延線4-i及び固定遅
延線5-iの遅延量を管理するROM、8はROM7の管
理する遅延量に従って小遅延線4-i及び固定遅延線5-i
に遅延量を設定する制御回路である。
【0003】ここで、小遅延線4-iと固定遅延線5-iと
いう2種類の遅延手段を設けてあるのは、小遅延線4-i
でもって微小な遅延量の設定を可能にすることにより、
固定遅延線5-iの遅延量の量子化を大きくしてコストの
低減を実現することにある。また、固定遅延線5-iは、
特開昭53−28989号公報で開示されているよう
に、実際には、図10に示すようなタップ付きの遅延と
加算を同時に行う構成のものが用意されて、小遅延線4
-iの出力をスイッチを介してこのタップに入力していく
ことにより1つだけ足りるようにするとともに、加算回
路6を省略できるようにする構成が採られている。ま
た、小遅延線4-iの代わりに、ミキサ等を用いる位相変
換回路が用いられることもある。
【0004】このように構成されるときにあって、図1
1に示すように、n個備えられる電気音響変換素子1-i
群の中心点Oの真下の距離Lにある点Pにフォーカスし
ようとする場合には、中心点Oと中心点Oから数えてi
番目の電気音響変換素子1-iとの間の距離をXi とする
ならば、このi番目の電気音響変換素子1-iの遅延量τ
i を、
【0005】
【数1】
【0006】但し、c :超音波の音速 τ0 :τi が正となるための定数 に設定して、この遅延量τi により整相されたn個の電
気音響変換素子1-iの受信信号を加算していくことによ
り実現されることになる。すなわち、中心点Oから数え
てi番目の電気音響変換素子1-iは、点Pとの距離が長
くなる分遅れて超音波の反射波が到達するので、その遅
れ分中心点Oよりも遅延量τi を短く設定することによ
り整相するとともに、その整相された受信信号を加算し
ていくことにより、点Pへのフォーカスを実現するので
ある。ここで、このXi は、
【0007】
【数2】
【0008】但し、d:電気音響変換素子1-iのピッチ
間隔 で表されるものである。そして、超音波影像装置では、
超音波を放射検出する電気音響変換素子1-i群を走査し
ていくことでフォーカス点を直線上に走査したり、遅延
処理を制御することでフォーカス点を扇形に走査したり
していくことで、このようにして得られるフォーカスさ
れた影像信号を合成して物体内部の断層像を得るのであ
る。
【0009】なお、この遅延量τi の設定は、具体的に
は、固定遅延線5-iの量子化誤差をΔτとするならば、
各固定遅延線5-iの遅延量Ti は、 Ti =int(τi /Δτ)×Δτ 但し、int:小数点以下を切り捨てた整数値 に従って設定され、一方、小遅延線4-iの遅延量t
i は、 ti =τi −Ti に従って設定されるものであって、ROM7は、予め算
出されるこれらの遅延量を管理し、制御回路8は、この
ROM7の管理する遅延量を読み出して、小遅延線4-i
及び固定遅延線5-iの遅延量をこの値に設定していくの
である。また、小遅延線4-iの代わりに位相変換回路が
用いられる場合には、この位相変換回路は、下式により
規定される位相シフト量Δφi (ラジアン) Δφi =2πf0 ×ti 但し、f0 :超音波の中心周波数 分の位相シフト処理を実行していくことになる。
【0010】このように構成される超音波影像装置で
は、上述のことからも明らかなように、物体内部の音速
cが一定であることを条件としている。しかるに、人体
の組織では、筋肉や肝臓等の組織の音速が1570m/
sと速いのに対して、体表近くにある脂肪の組織の音速
は1480m/sと遅くなる。そして、この脂肪の組織
は、図12に示すように、体の位置によってその厚さが
異なっている。これから、人体を検査対象とすると、受
信波の波面がくずれてフォーカスが劣化し、鮮明な影像
が得られないという問題点が出てくることになる。
【0011】次に、この問題点の解決を図るために用い
られている従来技術について説明する。図13に、これ
らの従来技術の基本回路構成を図示する。図中、図9で
説明したものと同じものについては同一の記号で示して
ある。この回路構成から分かるように、従来技術では、
音速の不均一性に起因する影像の劣化を防止するため
に、新たに位相検出回路9を備える構成を採っている。
【0012】この位相検出回路9は、「USP4817
614」で開示されるように、隣接する電気音響変換素
子1-iの受信信号を処理対象信号として入力として、こ
の「USP4817614」や「USP447178
5」で開示されるように、入力する2つの処理対象信号
の相互相関値を算出することで、2つの受信信号の時間
的なズレを特定して受信波の波面の乱れを検出し、「U
SP4484477」で開示されるように、この特定さ
れた時間的な変位の遅延量に従って、制御回路8に保持
される設定用の遅延量を書き換えていくことで、受信波
の波面の乱れを補正していく処理を行うものである。こ
こで、この相互相関の演算処理は、アナログ信号処理に
従って実行されることもあるが、「USP447178
5」や「USP4484477」に開示されるように、
デジタル信号処理に従って実行されることもある。
【0013】図14に、この位相検出回路9の詳細な回
路構成を図示する。この図に示すように、位相検出回路
9は、プリアンプ3-iの出力する受信信号を一時的に記
憶する波形メモリ10と、波形メモリ10から隣接する
電気音響変換素子1-iの受信信号を選択して相互相関値
を算出する相互相関器11と、相互相関器11の算出す
る相互相関値の最大値を示す時間変位を検出する変位検
出器12と、変位検出器12の検出する時間変位を積算
していくことで全受信信号の遅延量を決定して制御回路
8に通知する積算器13とから構成されるものである。
なお、波形メモリ10がディジタルメモリで構成される
場合には、A/Dコンバータが必要になり、アナログメ
モリで構成される場合には、サンプル・ホールド回路が
必要となるが、これらは、波形メモリ10に含まれてい
るものとして図示するのを省略してある。
【0014】すなわち、この位相検出回路9は、図15
(a)に示すような規定のサンプリング時間間隔Δtで
もってサンプリングされる隣接する2つの電気音響変換
素子1-iの受信信号u1(t),u2(t)に対して、
【0015】
【数3】
【0016】但し、t1 〜t2 :演算時間範囲 で表される相互相関演算を施すことで、図15(b)に
示すように、各時間変位τi (≡Δt×i)での相互相
関値Q(τi )を算出して、この相互相関値Q(τi
の内の最大値をとる時間変位τM を特定していくこと
で、演算対象の2つの受信信号の遅延量τM を決定して
いくとともに、この遅延量τM を積算していくことで全
受信信号の遅延量を決定して制御回路8に通知していく
のである。
【0017】なお、この位相検出回路9の台数は、1台
だけ備える構成を採って、この1台の位相検出回路9
が、全受信信号の遅延量を決定していくという構成を採
る場合もあるし、あるいは、電気音響変換素子1-iの台
数から“1”引いた台数備える構成を採って、各位相検
出回路9が対応の受信信号の遅延量を決定していくとと
もに、制御回路8の側でこの遅延量の積算処理を実行し
ていくことで全受信信号の遅延量を決定していくという
構成を採る場合もある。
【0018】また、図13の従来技術では、位相検出回
路9がプリアンプ3-iの出力信号を検出対象とするもの
で示してあるが、これは、固定遅延線5-iが図10に示
すような遅延と加算を同時に行う構成のものを用いてい
るために、固定遅延線5-iから個々の遅延出力を取り出
せないことにその理由があるのであって、遅延だけを行
うものを個々に備える構成を採る場合には、音速が均一
であるときに整相されることになる固定遅延線5-iの出
力信号を検出対象とすることの方が好ましいのである。
【0019】その他の従来技術として、「USP483
5689」で開示されるように、直交検波を用いて音速
の不均一性に起因する影像の劣化を補正していくものが
開示されている。以上に説明した従来技術の構成では、
送信の際に発生する波面の乱れを考慮していないが、こ
の送信の際に発生する波面の乱れの影響が小さなもので
あるということは、「S.W.FLAX and M.O'DONNEL,"Phase
-Aberration Correction Using Signals From Point Re
flectors and Diffuse Scatterres:Basic Principles",
IEEE TRANSACTION ON ULTRASONICS,FERROELECTRICS,AND
FREQUENCY CONTROL,VOL 35,NO.6,NOVEMBER 1988,p758-
767 」で示唆されている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、位相
検出回路9は、音速の不均一性に起因する影像劣化を防
止のために必要とされる受信信号の遅延量を決定してい
くために、受信信号の相互相関演算処理を実行していく
ことになるが、この演算処理は、アナログ信号処理に従
う場合でも、ディジタル信号処理に従う場合でも、浮動
小数点の乗算を多数回行う必要がある。これから、位相
検出回路9の回路規模が膨大なものになるという問題点
があった。すなわち、従来技術では、音速の不均一性に
起因する影像劣化を防止していくためには、膨大なハー
ドウェア量を持つ回路を要求されるという問題点があっ
た。
【0021】本発明の目的は上述の問題点を解消するこ
とにあり、超音波照射に従って被検査物体の断層像を得
る超音波影像装置において、小さなハードウェア量でも
って、被検査物体中の音速の不均一性に起因する画像劣
化を防止できるようにする新たな超音波影像装置を提供
することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】図1及び図2に本発明の
原理構成を図示する。図中、30は超音波検出端、40
は超音波影像装置本体である。超音波検出端30は、1
列又は格子状に配列されて、被検査物体に対して超音波
を放射するとともに、被検査物体から反射される超音波
を電気信号に変換する複数の電気音響変換素子31-i
(i=1〜n)から構成される。
【0023】超音波影像装置本体40は、送信手段41
と、電気音響変換素子31-i対応に備えられる整相手段
42-i(i=1〜n)と、記憶手段43と、基準信号発
生手段44と、1つ又は複数の検出単位手段に従って構
成される位相検出手段45と、加算手段46と、表示信
号生成手段47と、表示手段48と、制御手段49とを
備える。
【0024】この送信手段41は、電気音響変換素子3
1-iに電気パルスを印加することで超音波放射を制御
し、整相手段42-iは、電気音響変換素子31-iの出力
する受信信号をその電気音響変換素子31-iと被検査物
体との距離に応じて遅延することにより整相し、記憶手
段43は、整相手段42-iに設定されることになる電気
音響変換素子31-iと被検査物体との距離に応じた遅延
量を管理し、基準信号発生手段44は、受信信号と同一
の周波数を持つ基準信号を発生し、位相検出手段45の
検出単位手段は、音速の不均一に起因する受信信号の位
相の乱れ値を検出し、加算手段46は、整相手段42-i
の出力する整相された受信信号を加算し、表示信号生成
手段47は、加算手段46の出力する加算信号を輝度変
換することで表示信号を生成し、表示手段48は、表示
信号生成手段47により生成される表示信号を可視化
し、制御手段49は、これらの手段の制御処理を実行す
る。
【0025】図1に示す本発明では、位相検出手段45
の検出単位手段は、音速の不均一に起因する受信信号の
位相の乱れ値を検出するために、入力対象となる隣接す
る2つの受信信号(この内の1つの受信信号に代えて基
準信号発生手段44の発生する基準信号が用いられるこ
ともある)を2値化する2値化手段450 と、2値化手段
450 対応に異なるラッチ段数でもって用意されて、2値
化手段450 の出力する2値化信号を順次ラッチしながら
シフトしていくシフトレジスタ手段451 と、シフトレジ
スタ手段451 の内の少ないラッチ段数で構成されるシフ
トレジスタ手段451 の入力段に、入力される2値化信号
を遅延すべく備えられる入力遅延手段452 と、シフトレ
ジスタ手段451 をシフトしていく2値化信号の相互相関
値を検出して受信信号の位相の乱れ値を検出する検出手
段453 とを備える構成を採る。ここで、入力遅延手段45
2 を備えるのは、シフトレジスタ手段451 の遅延が一方
向にしか行われないに対処して、逆の遅延を持つ位相の
乱れ値を検出できるようにすることにその理由がある。
【0026】この検出手段453 はラッチ段数の少ないシ
フトレジスタ手段451 のラッチ段数対応に備えられて、
このシフトレジスタ手段451 のラッチ信号と、そのラッ
チ信号に対応付けられる遅延されたもう一方のシフトレ
ジスタ手段451 のラッチ信号とを入力として、2つのラ
ッチ信号が同一信号レベルを示すときに、累積加算値を
増加していく加算手段と、この加算手段の内の最も大き
な累積加算値を持つものを特定する特定手段とにより構
成されることがある。
【0027】図2に示す本発明では、位相検出手段45
の検出単位手段は、音速の不均一に起因する受信信号の
位相の乱れ値を検出するために、入力対象となる隣接す
る2つの受信信号(この内の1つの受信信号に代えて基
準信号発生手段44の発生する基準信号が用いられるこ
ともある)を2値化する2値化手段450 と、2値化手段
450 の出力する2つの2値化信号を乗算する乗算手段45
4 と、乗算手段454 の出力する出力信号の直流分を抽出
して受信信号の位相の乱れ値を検出する検出手段455 と
を備える構成を採る。
【0028】また、本発明の2値化回路は図17(A)
に示すように、アナログ信号を2値化する際のしきい値
Th2を該電気音響変換素子の熱雑音レベルのピークに略
一致させた値に設定し、さらに、図17(B)に示すよ
うに、アナログ信号が該電気音響変換素子の熱雑音レベ
ル以上の時に値「1」のデジタル信号に変換し、該アナ
ログ信号が該熱雑音レベル若しくは以下の時に値「0」
のデジタル値の変換する。
【0029】このようにしきい値Th2を設定するのは、
図16(A)に示すように、アナログ受信信号の電圧
「0」をしきい値Th1として受信信号を2値化した場合
に、実際の人体内には血管内などの受信信号が極めて小
さい領域が存在する。その領域では受信信号の電圧は
「0」とはならず、図18(A)に示すように電気音響
変換素子の有する熱雑音レベルが支配的となっている。
従って図16(B)に示すように、熱雑音の領域内で受
信信号を2値化して、受信信号の位相を検出すると、熱
雑音の位相を検出してしまい、実際の人体からの受信信
号の位相を検出しないという問題に対処するためであ
る。本発明では図18(B)に示すように、熱雑音が支
配的にならない。
【0030】
【作用】図1に示す本発明では、位相検出手段45の2
値化手段450 は、入力対象となる隣接する2つの受信信
号を2値化し、シフトレジスタ手段451 は、この2値化
された2つの受信信号を異なる遅延速度に従ってシフト
し、検出手段453 は、例えば上述した加算手段及び特定
手段の構成に従って、このシフトしていく2値化信号を
用いて隣接する2つの受信信号の相互相関値を算出す
る。そして、この算出された相互相関値の最大値を示す
時間変位τM を特定していくことにより、隣接する2つ
の受信信号の持つ遅延量の違いを特定していくととも
に、自検出単位手段又は他の検出単位手段により求めら
れるこれらの遅延量を累算していくことにより、全受信
信号についての遅延量を決定する。このとき、入力遅延
手段452の持つ遅延量分の補正が加えられることにな
る。
【0031】そして、検出手段453 は、電気音響変換素
子31-iの出力する受信信号を検出対象とする場合に
は、この決定した遅延量と、整相手段42-iに設定され
ている記憶手段43の管理する対応の遅延量との差分値
を算出することで、音速の不均一性に起因する位相の乱
れの遅延量を検出し、一方、整相手段42-iの出力する
受信信号を検出対象とする場合には、この決定した遅延
量を音速の不均一性に起因する位相の乱れの遅延量とし
て検出し、制御手段49は、このようにして検出された
位相の乱れの遅延量に従って、整相手段42-iに設定し
た遅延量を補正していくように処理する。
【0032】ここで、この処理にあって、一方の2値化
手段450 が基準信号発生手段44の発生する基準信号を
2値化する構成を採るときには、基準信号を共通の基準
とする遅延量が検出されるので、検出手段453 は、遅延
量の累算処理を行うことなく全受信信号についての遅延
量を決定していくことになる。このようにして、図1に
示す本発明では、2値化信号に従って受信信号の相互相
関値が算出され、各整相手段42-iに設定する遅延量が
決定されるので、小さなハードウェア量でもって、被検
査物体中の音速の不均一性に起因する画像劣化を防止で
きるようになる。
【0033】図2に示す本発明では、位相検出手段45
の2値化手段450 は入力対象となる隣接する2つの受信
信号を2値化し、乗算手段454 はこの2値化された2つ
の受信信号を乗算していくことで、受信信号の周波数の
2倍の周波数を持つ信号成分と、2つの受信信号の位相
差のみを含む信号成分とを生成する。このとき生成され
る2つの信号成分は、2値化に対応して振幅レベルが明
確に規定されているものである。検出手段455 はこの信
号成分の生成を受けて、乗算手段454 の出力信号の直流
成分を抽出することで、隣接する2つの受信信号の持つ
遅延量の違いを特定していくとともに、自検出単位手段
又は他の検出単位手段により求められるこれらの遅延量
を累算していくことで、全受信信号についての遅延量を
決定する。
【0034】そして、検出手段455 は、電気音響変換素
子31-iの出力する受信信号を検出対象とする場合に
は、この決定した遅延量と、整相手段42-iに設定され
ている記憶手段43の管理する対応の遅延量との差分値
を算出することで、音速の不均一性に起因する位相の乱
れの遅延量を検出し、一方、整相手段42-iの出力する
受信信号を検出対象とする場合には、この決定した遅延
量を音速の不均一性に起因する位相の乱れの遅延量とし
て検出し、制御手段49は、このようにして検出された
位相の乱れの遅延量に従って、整相手段42-iに設定し
た遅延量を補正していくように処理する。
【0035】ここで、この処理にあって、一方の2値化
手段450 が基準信号発生手段44の発生する基準信号を
2値化する構成を採るときには、基準信号を共通の基準
とする遅延量が検出されるので、検出手段453 は、遅延
量の累算処理を行うことなく全受信信号についての遅延
量を決定していくことになる。このようにして、図2に
示す本発明では、2値化信号に従って受信信号の遅延量
が決定され、各整相手段42-iに設定する遅延量が決定
されるので、小さなハードウェア量でもって、被検査物
体中の音速の不均一性に起因する画像劣化を防止できる
ようになるのである。
【0036】
【実施例】以下、実施例に従って本発明を詳細に説明す
る。図3に本発明の実施例の全体構成を図示し、図4に
本発明を構成する位相検出回路9の詳細な実施例構成を
図示する。図中、図13及び図14で説明したものと同
じものについては同一の記号で示してある。この実施例
は、図3に示す全体構成から分かるように、位相検出回
路9-i(i=n−1)を電気音響変換素子1-iの台数か
ら“1”引いた台数である(n−1)台用意して、各位
相検出回路9-iが、隣接するプリアンプ3-iの出力する
受信信号の遅延量を検出していくとともに、制御回路8
が、この検出値を受けて、被検査物体中の音速の不均一
に起因する遅延量の乱れを検出していくことで、音速の
不均一性に起因する画像劣化を補正していく構成を想定
している。
【0037】各位相検出回路9-iは、図4に示すように
検出対象となる2つの受信信号を2値化する第1及び第
2の2値化回路90-1,2と、第2の2値化回路90-2の
出力する2値化信号を所定時間遅延する入力遅延回路9
1と、第1の2値化回路90-1の出力する2値化信号を
入力として、段数の多いラッチ構成に従ってこの2値化
信号を順次ラッチしながらシフトしていく第1のシフト
レジスタ回路92-1と、入力遅延回路91の遅延する2
値化信号を入力として、第1のシフトレジスタ回路92
-1の1つおきの段数のラッチ構成に従って、この2値化
信号を順次ラッチしながらシフトしていく第2のシフト
レジスタ回路92-2と、第2のシフトレジスタ回路92
-2のラッチ段数と同じ台数備えられて、第2のシフトレ
ジスタ回路92-2のラッチする2値化信号と、このラッ
チ信号に対応付けられる第1のシフトレジスタ回路92
-1のラッチする2値化信号との排他的論理和を演算する
EOR回路93-j(j=1〜p)と、EOR回路93-j
対応に例えば10ビット構成でもって用意されて、最下
位ビットに常に“1”にセットするとともに、EOR回
路93-jが“0”を出力するときには、その他のビット
に“0”をセットし、“1”を出力するときには、その
他のビットに“1”をセットするレジスタ回路94-j
(j=1〜p)と、レジスタ回路94-j対応に用意され
て、レジスタ回路94-jにセットされる数値の累積値を
算出する加算回路95-j(j=1〜p)と、加算回路9
5-j対応に加算回路95-jの累積処理を実現するために
用意されて、加算回路95-jの算出する累積値を保持し
て加算回路95-jの入力にフィードバックするラッチ回
路96-j(j=1〜p)と、最大値を保持するラッチ回
路96-jを特定することで、入力される2つの受信信号
の遅延量を検出する遅延量検出回路97とから構成され
ることになる。なお、第1及び第2のシフトレジスタ9
2-1,2のラッチ段数や、レジスタ回路94-jのビット数
は、相互相関の演算区間の大きさにより決定されるもの
である。
【0038】このように構成される位相検出回路9-i
は、隣接するプリアンプ3-iの出力する受信信号を受け
取ると、先ず最初に、2値化回路90-jに従ってその受
信信号を2値化し、次に、入力遅延回路91に従って、
必ず第2のシフトレジスタ回路92-2に入力される2値
化信号の方が第1のシフトレジスタ回路92-1に入力さ
れる2値化信号より時間的に遅れることになるように遅
延処理を施す。続いて、第1及び第2のシフトレジスタ
回路92-1,2のシフト処理に従って、第1のシフトレジ
スタ回路92-1に入力される2値化信号を第2のシフト
レジスタ回路92-2に入力される2値化信号より時間的
に遅らせていく。
【0039】このシフト処理のときに、EOR回路93
-jは、2つの2値化信号が同一レベル値を示すときには
“0”を出力するとともに、異なるレベル値を示すとき
には“1”を出力し、この出力処理を受けて、レジスタ
回路94-jは、EOR回路93-jの演算対象とする2つ
の2値化信号が同一レベルを示すときには、“000…
01”、すなわち数値の「1」をセットし、一方、異な
るレベルを示すときには、“111…11”、すなわち
数値の「−1」をセットしていく。このセット処理を受
けて、加算回路95-jは、レジスタ回路94-jのセット
するこの数値と、ラッチ回路96-jにラッチされるそれ
までの累積値とを加算して、ラッチ回路96-jにこの新
たな累積値をラッチさせていく。そして、遅延量検出回
路97は、最大値を保持するラッチ回路96-jを特定
し、その特定した遅延量を入力遅延回路91の遅延する
遅延量で補正するとで、入力される2つの受信信号の遅
延量を検出して制御回路8に通知していくよう処理す
る。
【0040】この遅延量を受け取ると、制御回路8は、
従来技術と変わることない処理に従って、小遅延線4-i
に音速の不均一性を補正するための遅延量を設定してい
く。即ち、各位相検出回路9-iの遅延量検出回路97か
ら通知される遅延量を累算していくことで、全受信信号
の遅延量を決定し、次に、その遅延量と、その遅延量の
受信信号に対応付けられるROM7の管理する対応の遅
延量(〔数1〕で説明した遅延量)との差分値を算出す
ることで、音速の不均一性に起因する位相の乱れの遅延
量を検出して、小遅延線4-iに設定してある遅延量をこ
の検出した遅延量分補正していくのである。
【0041】このようにして、本発明では、位相検出回
路9-iは2値化された受信信号を用いて受信信号の相互
相関値を算出して受信信号の遅延量を検出していく構成
を採るので、小さなハードウェア量でもって実装できる
ようになるのである。図5にこのような2値化演算でも
十分精度が保てることを検証するために行った実測結果
を図示する。図中、横軸は、電気音響変換素子1-iのエ
レメント番号であり、縦軸は補正される遅延量(ns単
位)である。実線のデータが従来通りにアナログレベル
的な演算により遅延量を求めたときの実測結果であり、
破線のデータが本発明の2値化演算により遅延量を求め
たときの実測結果である。この2つのデータの比較から
分かるように、位相検出回路9-iを2値化演算で実装し
ても精度的には何ら問題のないことが立証されたのであ
る。
【0042】図6に他の演算論理により構成される位相
検出回路9-iの実施例を図示する。この図6に示す位相
検出回路9-iは、検出対象となる2つの受信信号を2値
化する第1及び第2の2値化回路100-1,2 と、第1及び
第2の2値化回路100-1,2 の出力する2値化信号の乗算
値を算出する乗算回路101 と、乗算回路101 の算出する
乗算値の直流分を抽出するローパスフィルタ回路102
と、ローパスフィルタ回路102 の出力する出力信号を平
均化する平均化回路103 と、平均化回路103 の出力する
出力値に従って入力される2つの受信信号の遅延量を検
出する遅延量検出回路104 とから構成されることにな
る。
【0043】このように構成される位相検出回路9-i
は、隣接するプリアンプ3-iの出力する受信信号を受け
取ると、先ず最初に、2値化回路100-1,2 に従ってその
受信信号を2値化し、次に、乗算回路101 に従ってこの
2つの2値化信号の乗算値を求め、続いて、ローパスフ
ィルタ102 に従ってこの乗算信号中に含まれる直流分を
抽出し、平均化回路103 に従ってその直流分を平均化す
る。
【0044】2値化回路100-1,2 により得られる2値化
信号は矩形波であるが、説明を簡単にするために、si
n波でもって説明するならば、一方の2値化信号が「s
inωt」、もう一方の2値化信号が「sin(ωt+
φ)」であるとすると、乗算回路101 は、 sin(ωt+φ)×sinωt =−1/2{cos(2ωt+φ)−cosφ} を算出し、ローパスフィルタ102 は、この乗算信号中の
直流成分である「cosφ/2」を抽出するのである。
【0045】そして、遅延量検出回路104 は、平均化さ
れて与えられるこの直流成分から、2つの受信信号の位
相差(上記の例で説明するならばφ)を求めて対応する
遅延量に変換していくことで、入力される2つの受信信
号の遅延量を検出して制御回路8に通知し、この通知を
受けて、制御回路8は、図3及び図4の実施例で説明し
たと同様の処理に従って、音速の不均一性に起因する位
相の乱れの遅延量を検出して、小遅延線4-iに設定して
ある遅延量をこの検出した遅延量分補正していくことに
なる。
【0046】このようにして、この図6に従う本発明で
も位相検出回路9-iは2値化された受信信号を用いて受
信信号の遅延量を検出していく構成を採るものであるこ
とから、小さなハードウェア量でもって実装できるよう
になるのである。図7及び図8に本発明の他の実施例を
図示する。この図7の実施例は電気音響変換素子1-iで
受信する超音波の受信波と同一の周波数を持つ基準信号
を発生する基準信号発生器20を備えて、位相検出回路
9-iは、プリアンプ3-iの出力する受信信号と、この基
準信号発生器20の発生する基準信号とを入力としてい
くことで構成した実施例である。この構成を採ると、位
相検出回路9-iを図3及び図4の実施例で構成する場合
の遅延量検出回路97や、図6の実施例で構成する場合
の遅延量検出回路104 は基準信号を共通の基準として各
受信信号の持つ遅延量を検出していくことになることか
ら、制御回路8は図3及び図4や図6の実施例で必要と
した累算処理を実行しなくて済むようになる。
【0047】なお、このとき、基準信号発生器20が、
基準信号の位相を受信信号対応に変化させて、受信信号
に対応付けられるROM7の管理する対応の遅延量とな
るようにと変化させる構成を採ると、遅延量検出回路9
7や遅延量検出回路104 は、補正対象の遅延量を直接検
出できるようになるので、制御回路8はROM7の管理
する対応の遅延量との差分処理についても実行しなくて
も済むようになる。また、基準信号発生器20を備えず
に、加算回路6の出力する整相加算された受信信号を基
準信号として用いることも可能である。このときにも、
制御回路8は差分処理を実行しなくても済むようにな
る。
【0048】図8の実施例はプリアンプ3-iの出力する
受信信号を、A/D変換器21-iでデジタル値に変換し
てメモリ22-iに積み重ねて格納していくとともに、こ
の積み重ねたデジタル値の読出位置を制御していくこと
で遅延処理を実行して構成を採るのに対して、本発明を
適用した実施例である。図10で説明したように小遅延
線4-i及び固定遅延線5-iによる遅延構成を採ると、現
実の問題として小遅延線4-i及び固定遅延線5-iにより
遅延された受信信号を個々に取り出すことができない。
これに対して、この遅延構成を採ると、加算回路6の入
力段で受信信号を取り出せるので、位相検出回路9-iは
補正対象の遅延量を直接検出できるようになる。これに
より、制御回路8はROM7の管理する対応の遅延量と
の差分処理を実行しなくても済むようになる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
超音波照射に従って被検査物体の断層像を得る超音波影
像装置において、小さなハードウェア量でもって、被検
査物体中の音速の不均一性に起因する画像劣化を防止で
きるようになるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明の原理構成図である。
【図3】本発明の実施例の全体構成図である。
【図4】本発明の一実施例である。
【図5】実測比較データの説明図である。
【図6】本発明の他の実施例である。
【図7】本発明の他の実施例である。
【図8】本発明の他の実施例である。
【図9】超音波影像装置の回路構成図である。
【図10】固定遅延線の説明図である。
【図11】遅延量の説明図である。
【図12】人体組織の説明図である。
【図13】超音波影像装置の回路構成図である。
【図14】位相検出回路の回路構成図である。
【図15】相互相関演算の説明図である。
【図16】受信信号の「0」vをしきい値として2値化
したときの2値化信号の説明図である。
【図17】受信信号のしきい値を熱雑音レベルのピーク
に略一致させたときの2値化信号の説明図である。
【図18】図16(A)のときの熱雑音レベルと図17
(A)のときの熱雑音レベルの比較図である。
【符号の説明】
30…超音波検出端 31…電気音響変換素子 40…超音波影像装置本体 41…送信手段 42…整相手段 43…記憶手段 44…基準信号発生手段 45…位相検出手段 46…加算手段 47…表示信号生成手段 48…表示手段 49…制御手段 450 …2値化手段 451 …シフトレジスタ手段 452 …入力遅延手段 453 …検出手段 454 …乗算手段 455 …検出手段

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1列又は格子状に配列されて、送信手段
    により印加される電気パルスに応動して被検査物体に対
    して超音波を放射するとともに、該被検査物体から反射
    される超音波の受信波を電気信号に変換する複数の電気
    音響変換素子(31)と、該電気音響変換素子(31)の出力す
    る受信信号を該電気音響変換素子(31)と該被検査物体と
    の距離に応じて遅延することで該受信信号を整相する整
    相手段(42)と、該電気音響変換素子(31)又は該整相手段
    (42)の出力する受信信号の位相の乱れ値を検出する位相
    検出手段(45)とを備え、該位相検出手段(45)の検出値に
    従って該整相手段(42)の遅延量を補正するとともに、該
    整相手段(42)の出力する整相された受信信号の加算信号
    を輝度変換して表示することで該被検査物体を可視化す
    る超音波影像装置において、 該位相検出手段(45)が1つ又は複数の検出単位手段で構
    成され、該検出単位手段は入力信号を2値化する2値化
    手段(450) を2つ備え、該2つの2値化手段(450) の出
    力に従って受信信号の位相の乱れ値を検出するよう構成
    されることを特徴とする超音波影像装置。
  2. 【請求項2】 1列又は格子状に配列されて、送信手段
    により印加される電気パルスに応動して被検査物体に対
    して超音波を放射するとともに、該被検査物体から反射
    される超音波の受信波を電気信号に変換する複数の電気
    音響変換素子(31)と、該電気音響変換素子(31)の出力す
    る受信信号を該電気音響変換素子(31)と該被検査物体と
    の距離に応じて遅延することで該受信信号を整相する整
    相手段(42)と、該電気音響変換素子(31)又は該整相手段
    (42)の出力する受信信号の位相の乱れ値を検出する位相
    検出手段(45)とを備え、該位相検出手段(45)の検出値に
    従って該整相手段(42)の遅延量を補正するとともに、該
    整相手段(42)の出力する整相された受信信号の加算信号
    を輝度変換して表示することで該被検査物体を可視化す
    る超音波影像装置において、 該位相検出手段(45)が1つ又は複数の検出単位手段で構
    成され、該検出単位手段が入力信号を2値化する2値化
    手段(450) を2つ備えて、該2値化手段(450)に2つの
    受信信号を入力する構成を採るとともに、 該2値化手段(450) 対応に異なるラッチ段数でもって用
    意されて、該2値化手段(450) の出力する2値化信号を
    順次ラッチしながらシフトしていくシフトレジスタ手段
    (451) と、 該シフトレジスタ手段(451) をシフトしていく2値化信
    号の相互相関値を検出していくことにより、該2値化手
    段(450) に入力される2つの受信信号の位相の乱れ値を
    検出する検出手段(453) とを備え、 該検出手段(453) の検出する位相の乱れ値の累積値に従
    って、全受信信号の位相の乱れ値が検出されるよう構成
    されることを特徴とする超音波影像装置。
  3. 【請求項3】 シフトレジスタ手段(451) の内の少ない
    ラッチ段数で構成されるシフトレジスタ手段(451) の入
    力段に、該シフトレジスタ手段(451) に入力される2値
    化信号を遅延する入力遅延手段(452) を備え、 該検出手段(453) により検出される位相の乱れ値を該入
    力遅延手段(452) の遅延分補正していくよう構成される
    ことを特徴とする請求項2記載の超音波影像装置。
  4. 【請求項4】 検出手段(453) はラッチ段数の少ないシ
    フトレジスタ手段(451) のラッチ段数対応に備えられ、
    該シフトレジスタ手段(451) のラッチ信号と、該ラッチ
    信号に対応付けられる遅延されたもう一方のシフトレジ
    スタ手段(451) のラッチ信号とを入力として、該2つの
    ラッチ信号が同一信号レベルを示すときに、累積加算値
    を増加していく加算手段と、 該加算手段の内の最も大きな累積加算値を持つものを特
    定する特定手段とにより構成されることを特徴とする請
    求項2又は3記載の超音波影像装置。
  5. 【請求項5】 2値化手段(450) は検出対象の受信信号
    の1つに代えて、受信信号と同一の周波数を持つ基準信
    号を相互相関値の算出対象とすることで、検出手段(45
    3) により累積処理の要求されない位相の乱れ値が検出
    されることになるよう処理することを特徴とする請求項
    2、3又は4記載の超音波影像装置。
  6. 【請求項6】 1列又は格子状に配列されて、送信手段
    により印加される電気パルスに応動して被検査物体に対
    して超音波を放射するとともに、該被検査物体から反射
    される超音波の受信波を電気信号に変換する複数の電気
    音響変換素子(31)と、該電気音響変換素子(31)の出力す
    る受信信号を該電気音響変換素子(31)と該被検査物体と
    の距離に応じて遅延することで該受信信号を整相する整
    相手段(42)と、該電気音響変換素子(31)又は該整相手段
    (42)の出力する受信信号の位相の乱れ値を検出する位相
    検出手段(45)とを備え、該位相検出手段(45)の検出値に
    従って該整相手段(42)の遅延量を補正するとともに、該
    整相手段(42)の出力する整相された受信信号の加算信号
    を輝度変換して表示することで該被検査物体を可視化す
    る超音波影像装置において、 該位相検出手段(45)が1つ又は複数の検出単位手段で構
    成され、該検出単位手段が入力信号を2値化する2値化
    手段(450) を2つ備えて、該2値化手段(450)に受信信
    号と、該受信信号と同一の周波数を持つ基準信号を入力
    する構成を採るとともに、 該2値化手段(450) の出力する2つの2値化信号を乗算
    する乗算手段(454) と、 該乗算手段(454) の出力する出力信号の直流成分を抽出
    することにより、該2値化手段(450) に入力される受信
    信号の位相の乱れ値を検出する検出手段(455)とを備え
    るよう構成されることを特徴とする超音波影像装置。
  7. 【請求項7】 1列又は格子状に配列されて、送信手段
    により印加される電気パルスに応動して被検査物体に対
    して超音波を放射するとともに、該被検査物体から反射
    される超音波の受信波を電気信号に変換する複数の電気
    音響変換素子(31)と、該電気音響変換素子(31)の出力す
    る受信信号を該電気音響変換素子(31)と該被検査物体と
    の距離に応じて遅延することで該受信信号を整相する整
    相手段(42)と、該電気音響変換素子(31)又は該整相手段
    (42)の出力する受信信号の位相の乱れ値を検出する位相
    検出手段(45)とを備え、該位相検出手段(45)の検出値に
    従って該整相手段(42)の遅延量を補正するとともに、該
    整相手段(42)の出力する整相された受信信号の加算信号
    を輝度変換して表示することで該被検査物体を可視化す
    る超音波影像装置において、 該位相検出手段(45)が1つ又は複数の検出単位手段で構
    成され、該検出単位手段が入力信号を2値化する2値化
    手段(450) を2つ備え、該2値化手段(450) に2つの受
    信信号を入力する構成を採るとともに、 該2値化手段(450) の出力する2つの2値化信号を乗算
    する乗算手段(454) と、 該乗算手段(454) の出力する出力信号の直流成分を抽出
    することで、該2値化手段(450) に入力される2つの受
    信信号の位相の乱れ値を検出する検出手段(455) とを備
    え、 該検出手段(455) の検出する位相の乱れ値の累積値に従
    って、全受信信号の位相の乱れ値が検出されるよう構成
    されることを特徴とする超音波影像装置。
  8. 【請求項8】 該2値化回路はアナログ受信信号を2値
    化する際のしきい値を該電気音響変換素子の熱雑音レベ
    ルに略一致させた値に設定することを特徴とする請求項
    1〜7に記載の超音波影像装置。
  9. 【請求項9】 該2値化回路はアナログ受信信号が該電
    気音響変換素子の熱雑音レベル以上の時に値「1」のデ
    ジタル信号に変換し、該アナログ信号が該熱雑音レベル
    若しくは以下の時に値「0」のデジタル値の変換するこ
    とを特徴とする請求項1〜7に記載の超音波影像装置。
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