JPH059172A - 新規なヒドロキシプロリン誘導体及びその製造法 - Google Patents

新規なヒドロキシプロリン誘導体及びその製造法

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JPH059172A
JPH059172A JP16074191A JP16074191A JPH059172A JP H059172 A JPH059172 A JP H059172A JP 16074191 A JP16074191 A JP 16074191A JP 16074191 A JP16074191 A JP 16074191A JP H059172 A JPH059172 A JP H059172A
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hydroxyproline
ether
fluorenylmethoxycarbonyl
dihydro
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JP16074191A
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Akira Nagai
朗 永井
Yasuo Yamamoto
保雄 山本
Yoshiaki Harushima
嘉章 春島
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】4−ヒドロキシプロリン含有ペプチドの化学的
合成を可能とする新規な、アミノ基及びヒドロキシ基が
保護された4−ヒドロキシプロリンの活性エステル誘導
体を提供する。 【構成】Fmoc-Hyp-3,4−ジヒドロ−4−オキソ−
1,2,3−ベンゾトリアジン−3−イル エステルの
16.2ミリモルを塩化メチレン40mlに溶かし、ド
ライアイス−メタノールで冷却しながらイソブチレン1
8.2g(20倍当量)及び濃硫酸0.2mlを加え
る。容器を密封し、室温で2日間撹拌する。減圧でイソ
ブチレン及び塩化メチレンを除き、食塩水70ml及び
エーテル100mlを加えて振り混ぜ、エーテル層を回
収する。エーテル抽出を繰り返し、抽出液は合わせて無
水硫酸ナトリウム上で乾燥後、減圧下にエーテルを留去
する。これをデシケータ中、乾燥して、化1で表される
Fmoc-Hyp(t-Bu)-ODhbtを得る。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4−ヒドロキシプロリ
ン(Hypとも略す)含有ペプチドの化学的合成を可能
とする新規な、アミノ基及びヒドロキシ基が保護された
4−ヒドロキシプロリンの活性エステル誘導体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】イ貝、フジツボ等の貝類の分泌する接着
性タンパク質はポリテトラフロオロエチレン等の低エネ
ルギー表面に対して強い接着力をもっている。この接着
性タンパク質に豊富に含まれている構成アミノ酸の一つ
は4−ヒドロキシプロリンで、4−ヒドロキシプロリン
は接着機構に深く関与していると推定されている。ま
た、4−ヒドロキシプロリンは高等動物の神経に生理活
性を示すペプチド、例えば海ヘビの神経毒のペプチド等
にも多量含まれている。そのため、4−ヒドロキシプロ
リンを含有するペプチドは医薬品への応用も期待され
る。このように、4−ヒドロキシプロリンを含むペプチ
ドを通常のアミノ酸を含むペプチドと同様に化学的に合
成する技術は新しい接着剤や医薬品を開発する上で強く
望まれていた。
【0003】アミノ酸を原料として化学合成法でペプチ
ドを合成する場合、脱水縮合反応に関与しないアミノ酸
の主鎖のアミノ基及びカルボキシル基、側鎖のアミノ
基、カルボキシル基、ヒドロキシ基等の官能基を種々の
保護基を用いて保護し、必要に応じて中間生成物から保
護基を外して(脱保護)、その後の反応に関与させるこ
とが必要である。脱水縮合反応に関与しないアミノ基、
カルボキシル基又はヒドロキシ基等の官能基を保護した
アミノ酸と、脱水縮合反応に関与しないアミノ基、カル
ボキシル基又はヒドロキシ基等の官能基を保護した他の
アミノ酸を脱水縮合反応(ペプチド結合)させる場合
は、通常、活性エステル法と呼ばれる方法が用いられ
る。
【0004】活性エステル法としてはジシクロヘキシル
カルボジイミド等のカップリング試薬の存在下にペンタ
フルオロフェノール又は化3
【化3】 で表される3−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−4−オ
キソベンゾトリアジン(Dhbt−OHと略す)等の電
子吸引性化合物を反応させる方法が知られている。
【0005】電子吸引性化合物としてペンタフルオロフ
ェノールを用いる方法は、キスファルディー(L. Kisfa
ludy)らによって固相ペプチド合成に適用された(Synt
hesis,1983,325;同、1986,303)。これらによると、主
鎖のアミノ基をt−ブトキシカルボニル基又はFmoc基で
保護したのち、ジオキサン又は酢酸エチル等の溶媒中、
等モルのペンタフルオロフェノール及びジシクロヘキシ
ルカルボジイミドと反応させ、アミノ酸のペンタフルオ
ロフェニル誘導体を得ている。
【0006】また、電子吸引性化合物としてDhbtを
用いる方法は、ケーニッヒ(W.Koenig)らによって開発
され(Chem. Ber., 1970, 103, 2034-2040)、アセルト
ン(E. Atherton)ら、カメロン(L. Cameron)ら、ゴ
ッダード(P. Goddard)らによって、固相ペプチド合成
に適用された(J. Chem. Soc. Chem. Commun.,1986, p.
1763;同、1987, p.270;同、1988, p.1025)。これら
によると、主鎖のアミノ基をt−ブトキシカルボニル基
又はFmoc基で保護したのち、テトラヒドロフラン中で等
モルのDhbt−OH及びジシクロヘキシルカルボジイ
ミドを反応させてアミノ酸のDhbt誘導体を得てい
る。
【0007】いっぽう、4−ヒドロキシプロリンの主鎖
のアミノ基へのFmoc基の導入は、ラパトサニス(L. Lap
atsanis)らによって初めて行われた(Synthesis, 198
3, 671-673)。更に本発明者らも、簡便に4−ヒドロキ
シプロリンの主鎖のアミノ基へFmoc基を導入する方法を
提案している(特願平3−77494号)。また、4−
ヒドロキシプロリン、セリン及びスレオニン等の側鎖の
ヒドロキシ基はベンジル基、置換ベンジル基及びter
t−ブチル基等の保護基で保護されることが知られてい
る(E. Wunsch et al:Chem. Ber.,1968,101,3659)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、4−ヒ
ドロキシプロリン含有ペプチドの化学的合成を可能とす
る、アミノ基及びヒドロキシ基が保護された4−ヒドロ
キシプロリンの活性エステル誘導体については、未だ知
られていない。本発明は、4−ヒドロキシプロリン含有
ペプチドの化学的合成を可能とする新規な、アミノ基及
びヒドロキシ基が保護された4−ヒドロキシプロリンの
活性エステル誘導体を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の(1)
〜(4)に関するものである。すなわち、 (1)化4
【化4】 (化4中、Qは酸素原子又は硫黄原子を示し、Rは直鎖
状もしくは分枝状の低級アルキル基、アリール基、p−
ニトロフェニル基、1,3,5−トリクロロフェニル
基、ペンタクロロフェニル基、ペンタフルオロフェニル
基、2,4−ジニトロフェニル基、スクシンイミディル
基、フタルイミディル基、ピペリジニル基、5−ノルボ
ルネン−2,3−ジカルボキシイミディル基、8−キノ
リル基、2−ピリジル基、o−ヒドロキシフェニル基、
o−(フェナンシルオキシ)−フェニル基、1−ベンゾ
トリアジル基又は3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,
2,3−ベンゾトリアゾール−3−イル基を示す)で表
されるN−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−
4−ヒドロキシプロリン誘導体。(2)化4中のQが酸
素原子で、Rが3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,
2,3−ベンゾトリアゾール−3−イル基である上記
(1)のN−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)
−4−ヒドロキシプロリン誘導体。(3)化4中のQが
酸素原子で、Rがペンタフルオロフェニル基である上記
(1)のN−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)
−4−ヒドロキシプロリン誘導体。 (4)化5
【化5】 (化5中、Q及びRは化4中と同じ意味を示す)で表さ
れるN−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−4
−ヒドロキシプロリン誘導体に触媒量の硫酸の存在下で
イソブチレンを反応させることを特徴とする上記(1)
〜(3)のN−(9−フルオレニルメトキシカルボニ
ル)−4−ヒドロキシプロリン誘導体の製造法。
【0010】本発明の化4で表されるN−(9−フルオ
レニルメトキシカルボニル)−4−ヒドロキシプロリン
誘導体は、N−(9−フルオレニルメトキシカルボニ
ル)−4−ヒドロキシプロリン(Fmoc−ヒドロキシプロ
リン)を溶媒中、カップリング試薬の存在下に電子吸引
性化合物を加え、−30℃〜0℃で1〜24時間撹拌
し、反応させて調製した化5で表されるN−(9−フル
オレニルメトキシカルボニル)−4−ヒドロキシプロリ
ン誘導体に触媒量の硫酸の存在下でイソブチレンを反応
させることにより製造する。
【0011】この際に用いるFmoc−ヒドロキシプロリン
は、ラパトサニス(L. Lapatsanis)らの方法(Synthes
is, 1983, 671-673)によっても得られるが、アンモニ
ア又はアミン類でpHを8〜12に保ちつつ、4−ヒド
ロキシプロリン溶液にFmoc化剤であるN−(9−フルオ
レニルメチル)−N−スクシンイミディルカーボネート
を反応させ、反応液から有機溶媒抽出、pH調整、再結
晶等により得ることができる(特願平3−77494
号)。
【0012】Fmoc−ヒドロキシプロリンの溶媒として
は、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、四塩化炭素、
ベンゼン、アセトニトリル、又はジオキサン等が挙げら
れ、これらの2種以上の混合溶液でもよい。
【0013】カップリング試薬としては、ジシクロヘキ
シルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチル
アミノプロピル)カルボジイミド、N,N’−ジイソプ
ロピルカルボジイミド等が挙げられる。
【0014】電子吸引性化合物としては、p−ニトロフ
ェノール、チオフェノール、p−ニトロチオフェノー
ル、1,3,5−トリクロロフェノール、ペンタクロロ
フェノール、ペンタフルオロフェノール、2,4−ジニ
トロフェノール、N−ヒドロキシスクシンイミド、N−
ヒドロキシフタルイミド、N−ヒドロキシピペリジン、
N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボ
ン酸イミド、8−ヒドロキシキノリン、8−ヒドロキシ
−5−クロロキノリン、2−ヒドロキシピリジン、カテ
コール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、o−ベン
ジルカテコール、o−フェナンシルカテコール、3−ヒ
ドロキシ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−1,2,3
−ベンゾトリアジン(Dhbt−OH)等が挙げられ
る。
【0015】化5で表されるN−(9−フルオレニルメ
トキシカルボニル)−4−ヒドロキシプロリン誘導体に
触媒量の硫酸の存在下でイソブチレンを反応させるとき
の溶媒としては、塩化メチレン、エーテル又はジオキサ
ン等の溶媒、あるいはこれらの2種以上の混合溶媒が用
いられる。反応は、化5で表されるN−(9−フルオレ
ニルメトキシカルボニル)−4−ヒドロキシプロリン誘
導体に触媒量の硫酸及び過剰量のイソブチレンを加え、
容器中、好ましくは密封容器中で、−10〜30℃、好
ましくは室温で、3〜72時間、好ましくは24〜48
時間反応させる。反応後、炭酸水素ナトリウム等のアル
カリ溶液で中和し、エーテル等の有機溶媒を加えて振り
混ぜ、有機溶媒相から水分を除いたのち、減圧濃縮等の
操作によって、非結晶固体状又は油状の目的生成物を得
る。
【0016】
【実施例】
実施例1 N−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−4−t
ert−ブトキシプロリン−3,4−ジヒドロ−4−オ
キソ−1,2,3−ベンゾトリアジン−3−イル エス
テル〔Fmoc-Hyp(t-Bu)-ODhbt〕の合成 N−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−4
−ヒドロキシプロリン3,4−ジヒドロ−4−オキソ−
1,2,3−ベンゾトリアジン−3−イル エステル8.
1g(16.2ミリモル)を容器にとり、塩化メチレン
40mlに溶かし、ドライアイス−メタノールで冷却し
ながらイソブチレン18.2g(20倍当量)及び濃硫
酸0.2mlを加えた。容器を密封し、温度を室温とし
て、2日間撹拌した。減圧下にイソブチレン及び塩化メ
チレンを除いたのち、これに食塩水70ml及びエチル
エーテル100mlを加えて振り混ぜ、エーテル層を回
収した。このエーテル抽出を更に2回(70ml、50
ml)繰り返した。エーテル抽出液を合わせて、無水硫
酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下にエーテルを留去した
のち、デシケータ中、減圧下に乾燥して、非結晶固体状
の生成物8.3gを得た。これをシリカゲル(メルク社
製のキーゼルグール60F254)の薄層クロマトグラフ
ィー(展開溶媒:ジエチルエーテル)で分析したところ
Rf=0.79の目的生成物のほかに、未反応物のスポ
ットも検出されたので、更にシリカゲル60(メルク社
製)を担体とするカラム(内径30×長さ300mm)
に吸着させ、ジエチルエーテルを溶媒としてフラシュク
ロマトグラフィーの手法により溶出した。溶出液中の成
分がシリカゲルの薄層クロマトグラフィーで単一である
ことを確認したのち、減圧下にエーテルを留去し、デシ
ケータ中、減圧下に乾燥して、非結晶固体状の精製物
6.72g(収率:74.9%)を得た。
【0017】得られた精製物の分析結果は次の通り。 高速液体クロマトグラフィー:図1 赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法):図21 H核磁気共鳴スペクトル(250MHz,d6−DMS
O ,ppm): δ8.4〜δ8.3(m,2H),δ8.2〜δ8.1
(m,1H), δ8.2〜δ8.1(m,1H),δ8.0〜δ7.9
(m,2H), δ7.7〜δ7.6(m,2H),δ7.5〜δ7.3
(m,4H), δ5.1〜δ4.8(m,1H),δ4.5〜δ4.2
(m,4H), δ3.7〜δ3.2(m,2H),δ2.5〜δ2.4
(m,2H), δ1.2(d,9H) 旋光度[α](25℃,DMF,c=0.440g/d
l,L=10.0cm):−104.72
【0018】これらの結果から、得られた精製物は化6
で表されるN−(9−フルオレニルメトキシカルボニ
ル)−4−tert−ブトキシプロリン 3,4−ジヒ
ドロ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン−3
−イル エステルであることを確認した。
【化6】
【0019】実施例2 N−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−4−t
ert−ブトキシプロリン ペンタフルオロフェニルエ
ステル〔Fmoc-Hyp(t-Bu)-OPfp〕の合成 N−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−4
−ヒドロキシプロリンペンタフルオロフェニルエステル
22.36g(43ミリモル)を容器にとり、塩化メチ
レン60mlに溶かし、ドライアイス−メタノールで冷
却しながらイソブチレン18.2g(20倍当量)及び
濃硫酸0.2mlを加えた。容器を密封し、室温で、2
日間撹拌した。減圧下にイソブチレン及び塩化メチレン
を除いたのち、これに食塩水70ml及びエチルエーテ
ル100mlを加えて振り混ぜ、エーテル層を回収し
た。このエーテル抽出を更に2回(70ml、50m
l)繰り返した。エーテル抽出液を合わせて、無水硫酸
ナトリウム上で乾燥し、減圧下にエーテルを留去し、デ
シケータに入れ、減圧下に乾燥して、油状の生成物1
8.94gを得た。これをシリカゲル(メルク社製のキ
ーゼルグール60F254)の薄層クロマトグラフィー
(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1、容量
比)で分析したところRf=0.50の目的生成物のほ
かに、未反応物及び副生物のスポットも検出された。そ
こで、更にシリカゲルプレート(メルク社製のF
254S、20cm×20cm)を用いた薄層クロマトグ
ラフィーで分離し、薄層から目的物をジエチルエーテル
で抽出し、濃縮してエーテルを留去後、デシケータ中、
減圧下に乾燥して、非結晶固体状の精製物を得た。
【0020】得られた精製物の分析結果は次の通り。 高速液体クロマトグラフィー:図3 赤外吸収スペクトル(neat,KRS):図41 H核磁気共鳴スペクトル(250MHz,CDCl3
ppm): δ7.8〜δ7.7(m,2H),δ7.6〜δ7.5
(m,2H), δ7.4〜δ7.2(m,4H),δ4.9〜δ4.7
(m,1H), δ4.5〜δ4.2(brd,4H),δ3.8〜δ3.
4(brd,2H), δ2.5〜δ2.3(brd,2H),δ1.3〜δ1.
2(brd,9H), δ2.5〜δ2.4(brd,2H) 旋光度[α](25℃,DMF,c=0.440g/d
l,L=10.0cm):−27.95
【0021】これらの結果から、得られた精製物は化7
で表されるN−(9−フルオレニルメトキシカルボニ
ル)−4−tert−ブトキシプロリンのペンタフルオ
ロフェニルエステルであることを確認した。
【化7】 なお、高速液体クロマトグラフィー(本体:ウォーター
ズ社製、600シリーズ)はカラムがマイクロボンダス
フェア5μC18−100Å(3.9mm×150m
m、ウォーターズ社製)で、展開液は水/アセトニトリ
ル(50:50、容量比)から100%アセトニトリル
への連続濃度勾配液(カーブタイプ6)を用い、流速
1.0ml/min、検出波長254nmで分析し、1
H核磁気共鳴スペクトルは核磁気共鳴装置(ブルカー社
製、AC−250型)により測定し、また赤外吸収スペ
クトルは赤外分析装置(日立製270−50型)により
測定した。
【0022】
【発明の効果】本発明により、4−ヒドロキシプロリン
含有ペプチドの化学的合成を可能とする新規な、アミノ
基及びヒドロキシ基が保護された4−ヒドロキシプロリ
ンの活性エステル誘導体を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のN−(9−フルオレニルメトキシカル
ボニル)−4−tert−ブトキシプロリン 3,4−
ジヒドロ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン
−3−イル エステルの高速液体クロマトグラムであ
る。
【図2】本発明のN−(9−フルオレニルメトキシカル
ボニル)−4−tert−ブトキシプロリン 3,4−
ジヒドロ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン
−3−イル エステルの赤外吸収スペクトクルである。
【図3】本発明のN−(9−フルオレニルメトキシカル
ボニル)−4−tert−ブトキシプロリン ペンタフ
ルオロフェニルエステルの高速液体クロマトグラムであ
る。
【図4】本発明のN−(9−フルオレニルメトキシカル
ボニル)−4−tert−ブトキシプロリン ペンタフ
ルオロフェニルエステルの赤外吸収スペクトクルであ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化1 【化1】 (化1中、Qは酸素原子又は硫黄原子を示し、Rは直鎖
    状もしくは分枝状の低級アルキル基、アリール基、p−
    ニトロフェニル基、1,3,5−トリクロロフェニル
    基、ペンタクロロフェニル基、ペンタフルオロフェニル
    基、2,4−ジニトロフェニル基、スクシンイミディル
    基、フタルイミディル基、ピペリジニル基、 5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミディル
    基、8−キノリル基、2−ピリジル基、o−ヒドロキシ
    フェニル基、o−(フェナンシルオキシ)−フェニル
    基、1−ベンゾトリアジル基又は3,4−ジヒドロ−4
    −オキソ−1,2,3−ベンゾトリアゾール−3−イル
    基を示す)で表されるN−(9−フルオレニルメトキシ
    カルボニル)−4−ヒドロキシプロリン誘導体。
  2. 【請求項2】化1中のQが酸素原子で、Rが3,4−ジ
    ヒドロ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアゾール
    −3−イル基である請求項1記載のN−(9−フルオレ
    ニルメトキシカルボニル)−4−ヒドロキシプロリン誘
    導体。
  3. 【請求項3】化1中のQが酸素原子で、Rがペンタフル
    オロフェニル基である請求項1記載のN−(9−フルオ
    レニルメトキシカルボニル)−4−ヒドロキシプロリン
    誘導体。
  4. 【請求項4】化2 【化2】 (化2中、Qは酸素原子又は硫黄原子を示し、Rは直鎖
    状もしくは分枝状の低級アルキル基、アリール基、p−
    ニトロフェニル基、1,3,5−トリクロロフェニル
    基、ペンタクロロフェニル基、ペンタフルオロフェニル
    基、2,4−ジニトロフェニル基、スクシンイミディル
    基、フタルイミディル基、ピペリジニル基、 5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミディル
    基、8−キノリル基、2−ピリジル基、o−ヒドロキシ
    フェニル基、o−(フェナンシルオキシ)−フェニル
    基、1−ベンゾトリアジル基又は3,4−ジヒドロ−4
    −オキソ−1,2,3−ベンゾトリアゾール−3−イル
    基を示す)で表されるN−(9−フルオレニルメトキシ
    カルボニル)−4−ヒドロキシプロリン誘導体に触媒量
    の硫酸の存在下でイソブチレンを反応させることを特徴
    とする請求項1〜請求項3のN−(9−フルオレニルメ
    トキシカルボニル)−4−ヒドロキシプロリン誘導体の
    製造法。
JP16074191A 1991-06-06 1991-07-02 新規なヒドロキシプロリン誘導体及びその製造法 Pending JPH059172A (ja)

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