JPH0591218U - 田植機 - Google Patents

田植機

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JPH0591218U
JPH0591218U JP4022192U JP4022192U JPH0591218U JP H0591218 U JPH0591218 U JP H0591218U JP 4022192 U JP4022192 U JP 4022192U JP 4022192 U JP4022192 U JP 4022192U JP H0591218 U JPH0591218 U JP H0591218U
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traveling machine
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一 米村
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MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
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MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シート部材の敷設作業と苗の植付作業を同時
に自動化するもので、シート部材の繰り出し展開を円滑
に効率良く行うもの。 【構成】 走行機体1の中央位置と左右両側の各々にロ
ール状のシート部材CS,LS,RSを回転自在に支持
する支持部材11(28)を配設し、該支持部材11
(28)の外周にシート部材の自由回転を抑制する制動
部材14(31)を常時接当する側に移動可能に構成
し、走行機体の振動等によるシート部材の自由回転を抑
制し、シート部材を植付装置の進行と共に順次確実に繰
り出し、田面に的確に敷設することができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、シート部材の敷設作業と苗の植付作業を同時に自動化し、苗植付後 の栽培管理を省力化できる、水田に田植えを行う田植機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、植付装置の進行と共にフィルムを該植付装置の幅方向に展開して田面に 敷設し同時に該フィルムの所定位置に苗の植付けを行うようにしたものは特開平 2─60511号公報で知られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記特開平2─60511号公報に示されるフィルムは薄いビニールフィルム 状のもので、植付装置前方の平行リンク機構下方に一本ロール状に配設すること が可能で植付作業時の取扱いも簡便である利点を有する反面、田面に敷設したフ ィルムが腐食せず収穫時期までそのまま残存し、その処理・廃棄に困窮するとい う問題があった。 そのため、本出願人は該フィルムに代えて田面敷設後に腐食可能な吸水性のシ ート部材(例えば紙シート)を用いることを試みたが、上記フィルムに比してシ ート部材は厚めのものであり必然的にロールが径大になると共に重量も重くなり 、一本ロール状に配設することは取扱性に劣る面があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために本考案は、前輪と後輪とを有する走行機体の後方 に昇降機構を介して植付装置を昇降可能に架設してなる田植機において、該走行 機体の中央位置と左右両側位置の各々にロール状のシート部材を回転自在に支持 する支持部材を配設し、該シート部材の外周にシート部材の自由回転を抑制する 制動部材を常時接当する側に移動可能に構成したことを特徴とするものである。
【0005】
【作用】
走行機体の中央位置と左右両側位置の各々に配設されたシート部材は、シート 部材の上方に設けた制動部材の適宜な制動力を受けながら植付装置の進行と共に 順次繰り出され、後輪後方における昇降機構の下方位置に横設された誘導部材に より植付装置の幅方向に展開されて一枚状の幅広シートに合流形成され、しかる 後、後方の案内部材間を通過して植付装置直前の田面に至り、進行する植付装置 の各フロートで踏圧されて田面に密着状に敷設され、それと同時に植付爪でシー ト部材の適宜箇所を穿孔して苗植付するものである。 したがって、シート部材の敷設作業と苗の植付作業を自動的に、連続作業で効 率良くできるものである。 田面に敷設されたシート部材は田面の水を吸水して、田面上に密着し生育初期 の雑草の繁茂・植付苗の倒れを防止し、田面敷設後40〜50日経過した頃には 田面中の泥水に溶解することとなる。したがって、その後は慣行の栽培管理作業 並びに収穫作業を実施することが可能となるものである。
【0006】
【実施例】
本考案の一実施例を図面に示す田植機にもとづき説明する。 図1は田植機の全体を示す側面図であって、走行機体1は前部に原動機2を内 装し、下部に前輪3,3及び後輪4,4を有し、上部に前輪3,3を操向するハ ンドル5及び運転席6を備え、後方には油圧シリンダ機構7により駆動昇降可能 に構成された昇降機構8を介して植付装置9が昇降可能に架設されている。該昇 降機構8は一本のトップリンク8Aと左右一対のロアーリンク8B,8Bからな る平行リンク機構で構成され、植付装置9は平行リンク機構後方に左右ローリン グ可能に装着され苗載台9Aと植付爪9Bとが装備されているものである。 走行機体1の前部中央に横ステー10が横設され、該横ステー10に支持部材 11,11が左右横方向にその位置を移動固定可能にして突設され、該支持部材 11,11間に中央シート部材(紙シートロール)CSが回転自在に支持されて いる。支持部材11,11にパイプ部材12,12が固設されており、該パイプ 部材12,12にステー13が上下摺動自在に挿通され、該ステー13に前記中 央シート部材CSの自由回転並びに繰り出しを抑制するコロ状の制動部材14が 回転自在に支持されている。制動部材14はゴム製、樹脂製等のパイプ材で構成 される。 15は中央シート部材CSの上方を覆うカバーで、該カバー15は、走行機体 1の下方に突設された支持部材16、16で支架される前部アンダーカバー17 の先端で〔図1〕の実線状態と鎖線状態に開閉可能に枢支18されている。なお 、上記パイプ部材12,12をカバー15側に固設して、制動部材14をカバー 15側に吊設状に装着するようにしておくと、後述する制動部材14の装着セッ ト作業とカバー15の覆い作業とが同時にできるようになり、より効率良く作業 ができる。
【0007】 上記前部アンダーカバー17は中央シート部材CSの垂れ下がりを防止しつつ 田面からの水濡れを阻止するために配設されており、前部アンダーカバー17を 支架する支持部材16、16に中央シート部材CSを挿通する案内コロ19が設 けられている。 そして、前記前部アンダーカバー17の後方の前輪3,3及び後輪4,4間に は、箱型トンネル状の案内ケース20が配設されている。該案内ケース20の前 部は前輪3,3を支持するフロントアクスルケース3A,3Aを利用して該フロ ントアクスルケース3A,3Aから支持部材21を垂下して支持されており、ま た、該案内ケース20の後部は後輪4,4を支持するリヤーアクスルケース4A ,4Aを利用して該リヤーアクスルケース4A,4Aから支持部材22を垂下し て支持されており、部材の兼用化を図り取付構成を簡素化している。 上記案内ケース20は〔図2〕のように前輪3,3及び後輪4,4のトレッド より巾狭く、かつ前記昇降機構8の左右のロアーリンク8B,8Bの配置幅スペ ースより巾広く構成されており、前輪3の操舵はハンドル5の操作と後輪4のサ イドクラッチ切り・ブレーキ制動操作と相乗させて走行機体1の急旋回操作が可 能にできるものである。そして、前記案内ケース20の前端並びに後端には夫々 中央シート部材CSを通過案内する案内コロ23,24が設けられており、案内 ケース20の後方に後部アンダーカバー25が後輪カバー4B,4Bに支架され て連設されている。
【0008】 前記運転席6の後部左右両側に位置して、各々左右のシート部材(紙シートロ ール)LS,RSが配設されている。 運転席6は走行機体1に立設の座席支持フレーム6Aで支持され、該座席支持 フレーム6A上方に各種操作レバーを支持する左右横方向の横架部材6Bが固定 されている。 該横架部材6Bの両側にはブラケット26,26が着脱自在に固定され、該ブ ラケット26に前記後輪カバー4Bを支持するステー26Aと後述のサポート部 材26Bが一体的に連設されている。そして、サポート部材26B,26Bに横 ステー27が挿通固定され、該横ステー27は運転席6後方に位置して横設され ている。 該横ステー27に支持部材28,28,28,28が左右横方向にその位置を 移動固定可能に立設固定され、該支持部材28,28間に左側シート部材(紙シ ートロール)LS及び右側シート部材(紙シートロール)RSが回転自在に支持 されている。支持部材28,28にパイプ部材29,29が固設されており、該 パイプ部材29,29にステー30が上下摺動自在に挿通され、該ステー30に 前記左側シート部材LS及び右側シート部材RSの自由回転を抑制するコロ状の 制動部材31が回転自在に支持されている。制動部材31はゴム製、樹脂製等の パイプ材で構成される。 32,32は前記左側シート部材LS及び右側シート部材RSの上方を覆うカ バーで、該カバー32は、走行機体1の後方に突設された支持部材33、33の 先端で〔図1〕の実線状態と鎖線状態に開閉可能に枢支34されている。なお、 上記パイプ部材29,29をカバー32側に固設して、制動部材31をカバー3 2側に吊設状に装着するようにしておくと、後述する制動部材31の装着セット 作業とカバー32の覆い作業とが同時にできるようになり、シート部材の装填、 交換、補給等の作業がより効率良く遂行できる。 上記中央シート部材CS並びに左側シート部材LS及び右側シート部材RSの 支持構成は共通的に構成されている。すなわち、横ステー10(27)から立設 される支持部材11(28)の上部に横ステー10(27)の横設方向すなわち 支持部材11(28)の位置移動方向に沿って、横軸35が水平状に突設固定さ れており、該横軸35に先端部にシート部材の中芯パイプCPに係合する傾斜係 合部36Aを形成した軸受36が回転及び摺動可能に外嵌されている。
【0009】 前記後輪4後方における昇降機構8の下方に位置させて複数のシート部材を揃 えて後方部材への入射角度を一定にして誘導案内する回転コロ状の誘導部材37 が軸38で支持されて横設配置されており、その後方に並設してシート部材繰り 出し用の駆動ローラ39が駆動軸40に固定され、該駆動ローラ39の下方にシ ート部材を上動位置で下方より挟圧保持し、下動位置でシート部材を開放して後 方へ誘導案内する案内部材41が軸42で上下揺動自在に対向配置されている。 該案内部材41の上下揺動操作は案内部材41の両端に操作ワイヤ42A及びス プリング42B等が連結されて運転席6の操作レバーでリモート操作できるもの であり、操作性を向上させるべく植付クラッチの切り操作に連動して上動させ、 入り操作に連動させて下動させる如く植付クラッチ操作レバーに連動構成するよ うにしても良い。さらに駆動ローラ39の後方には上部に把手43を備えたシー ト部材切断用の切断機構44が上下動自在に配設されている。これら誘導部材3 7,駆動ローラ39,案内部材41,切断機構44は支持部材45を介して植付 装置9側に装着支持されており、植付装置9が田面に沿ってローリングした場合 に一体的にローリングでき、常に植付装置9と共に田面に平行になるものである 。 前記駆動軸40の一端にスプロケット46が固設されチェーン47及びスプロ ケット48を介して植付装置9側に装着支持される電動モータ49に連動連結さ れている。
【0010】 前記植付装置9の下方に装着される中央フロートCF、左側フロートLF、右 側フロートRFの前端は、可及的に前記切断機構44の後方に近接させて配設さ れている。また中央フロートCFの左右横幅は前記中央シート部材CSの横幅に 相当する寸法に設定されている。 また、植付装置9の両側に突設した支持パイプ50には、シート部材を田面に 密着させるための押さえローラ51を回転自在に支架する支持軸52の基部が回 動自在に内嵌され、支持パイプ50に穿設した長孔53と支持軸52に貫通させ た係止ピン54とにより、押さえローラ51の上下揺動を一定範囲に規制してい る。
【0011】 次に本考案にかかわる田植機の作用について説明する。 植付対象となる水田は通常の方法で代掻き整地されており、植付時の冠水は田 面が露出しない程度に浅水状態にする。 作業開始に先立って、走行機体1前部の支持部材11,11に中央シート部材 CSを装填する。そして、シート部材の先端を引き出して前部アンダーカバー1 7の上面、案内コロ19、23、案内ケース20、案内コロ24の間を通過させ て後方へ導き、後部アンダーカバーの上面に沿わせてその後方の誘導部材37の 下方、駆動ローラ39と案内部材41の間を挿通させて切断機構44の下方迄臨 ませる。次に運転席6の両側に配設された支持部材28,28に左側シート部材 LS,右側シート部材RSを装填し、この両側のシート部材LS,RSの先端を 下方に引き出し後輪カバーの上面に沿わせて、上記中央シート部材CSの両側縁 の上面に若干重合(約10ミリ程度の重ね代)するようにして、誘導部材37の 下方を迂回させ、駆動ローラ39と案内部材41の間を挿通させて切断機構44 の下方迄臨ませる。3枚のシート部材CS,LS,RSをこのようにして誘導部 材37の下方部分から一枚状の幅広シート部材に形成し、該一枚状のシート部材 をその上面に載置した状態で案内部材41を適宜手段により駆動ローラ39に接 当するまで上動させ、駆動ローラ39と案内部材41とでシート部材CS,LS ,RSを挟持固定する。
【0012】 次に、植付を開始する時には、植付装置9を下降させてフロートCF,LF, RFが田面に接地した状態で電動モータ49を適宜駆動し、駆動ローラ39を回 転させてシート部材CS,LS,RSを後方に繰り出しフロートCF,LF,R F直前の田面まで移送して、後続する該フロートCF,LF,RFの先端がシー ト部材CS,LS,RSの上面を踏圧滑走できるようにする。しかる後、案内部 材41を適宜手段により駆動ローラ39から離れるように下動させ、シート部材 CS,LS,RSの挟持を解除した状態で走行機体を少し前進させ、シート部材 CS,LS,RSを田面に密着させると同時にフロートCF,LF,RFの後面 までシート部材CS,LS,RSの先端が繰り出されるようにする。 この時、中央フロートCFの幅が中央シート部材CSの幅と略同等程度に構成 されているので、この中央フロートCFで中央シート部材CSの両側上面に重ね られて接続される左右のシート部材LS,RSの内側縁の重ね合わせ部分を確実 に踏圧でき、従って左右のシート部材LS,RSの内側縁の上方への反り返しを 無くし、中央シート部材CSと共に確実に田面に押圧してシート部材の吸水作用 を促進させ田面上に密着させる。また、左右のシート部材LS,RSの外側縁は 植付装置9の両側に配設された押さえローラ51,51の自重で押圧されて上方 への反り返しを防止されつつ、田面に確実に押圧されてシート部材の吸水作用を 促進され田面上に迅速に密着される。 なお、上記の場合は植付装置9を田面に下降接地させた状態で説明したが、植 付装置9を田面より上昇させたままで、電動モータ49を適宜駆動し、駆動ロー ラ39を回転させてシート部材CS,LS,RSを後方に繰り出し、予め、各フ ロートCF,LF,RFの後面までシート部材CS,LS,RSの先端が繰り出 されるようにしておき、繰り出されたシート部材CS,LS,RSの先端側を田 面上に敷設しておき、その後、植付装置9を下降させて敷設したシート部材CS ,LS,RSを各フロートCF,LF,RFで踏圧させるようにしても良い。
【0013】 このように、フロートCF,LF,RFでシート部材CS,LS,RSを踏圧 した状態にしてから、走行機体1を前進させ植付作業を開始する。走行機体1の 前進に伴って走行機体1の前部中央と運転席6の両側に配設されたシート部材C S,LS,RSは、前部アンダーカバー17、案内ケース20、後部アンダーカ バー25、後輪カバー4B等で前輪3及び後輪4等からの水濡れを防止されつつ これらのカバー部材に確実に沿わせられて、その先端側が上記の如くフロートC F,LF,RFで踏圧された状態で制動部材14,31の制動力に抗しながら順 次引き出され、誘導部材37の部分で合流して幅方向に一枚状に展開され、前記 フロートCF,LF,RFの下面に敷設され、シート部材が田面の水を吸水し湿 潤状態になって田面に密着固定される。 前記各フロートCF,LF,RFはシート部材の上面を踏圧するので、円滑に 滑走でき、中央フロートCFによる植付部の上下自動調節の感知機能あるいは側 部フロートLF,RFによる前輪3,3及び後輪4,4の車輪跡均し作業がシー ト部材を介して確実に行え田面を平坦にする。そして、植付装置9の苗載台9A に載置されたマット苗の下端部を植付爪9Bで一株分づつ掻取り、均平に敷設さ れたシート部材CS,LS,RSに植付爪9Bの先端で所定の大きさの孔を開口 すると同時に、該孔に苗の植付を行う。 シート部材に穿孔して植付られた苗は、その葉茎部の回りが孔の内周縁で保持 される状態となりシート部材により倒伏する恐れが少なく、軟弱な圃場田面でも 比較的直立状態に植えつけることが可能である。 また、上記の誘導部材37、案内部材41等を支持する支持部材45は植付装 置9側に設けられ、植付装置9と共にローリングするので田面に対し、3枚のシ ート部材CS,LS,RSは常に平行となり、その結果、紙シートにシワが発生 する恐れもなく田面に沿って一枚状の展開状態を保持したまま円滑に繰り出し敷 設される。
【0014】 また枕地回行時の際には、植付装置を下降接地させたままの状態で走行機体1 の走行並びに植付作業を停止させた後、案内部材41を適宜手段により駆動ロー ラ39に接当するまで上動させ、駆動ローラ39と案内部材41とでシート部材 CS,LS,RSを挟持固定する。 そして、切断機構44の把手部43を押し下げることによりシート部材を切断 するが、該シート部材は切断機構44の前方側が駆動ローラ39と案内部材41 とによって挟持固定され、また、後方側も前記各フロートCF,LF,RFと田 面とによって挟持固定されており、かつ、切断機構44と各フロートCF,LF ,RFとは可及的に接近されておるので、シート部材は前後のスパンを最小限に 短くした状態で緊張状態が保持され、この状態で切断機構44の切断作用を受け るので確実に切断される。 このようにして、シート部材を切断した後、駆動ローラ39と案内部材41と でシート部材を挟持したままの状態で植付装置9を上昇させ、走行機体1を前進 させて枕地を旋回する。そして旋回後における次行程でのシート部材の繰り出し 、植付作業再開は前述したと同様の操作により行う。 この時、各シート部材CS,LS,RSは駆動ローラ39に至る前に、その前 方に位置する誘導部材37によって一枚状に展開され、各シート部材CS,LS ,RSの駆動ローラ39に対する入射角度を一定にすることができ、各シート部 材CS,LS,RSの横ズレを防止し得てシート部材にシワが発生することがな く田面の所定位置に確実に敷設することができる。
【0015】 本考案にかかる田植機に供給するシート部材は、吸水性があり腐食する性質の ものであれば、いかなるものを用いても良いが、紙シートにした場合には一般に 「ダンボール用中芯材」と称して販売されているものを利用することができ、無 漂白のため黄褐色の故紙を100パーセント使用した再生紙で、若干厚目で硬質 状の腰の強い性質のものであり、前記の通り、作業開始に先立つ案内ケース20 内へのシート部材の供給・繰り出し、並びに植付を開始する時あるいは再開始す る時に行う駆動ローラ39を回転させてシート部材CS,LS,RSを後方に繰 り出しフロートCF,LF,RF直前の田面まで移送する作業が円滑に遂行でき るものである。
【0016】 また、各シート部材CS,LS,RSの支持部材11(28)への装填・補給 作業は次のようにして行う。即ち、〔図4〕に示すように一方(〔図4〕の左側 )の支持部材11(28)は横ステー10(27)に固定しておき、対向する他 方(〔図4〕の右側)の支持部材11(28)を鎖線の状態に退避させておき、 シート部材CS,LS,RSの中芯パイプCPの内周を一方の支持部材11(2 8)に設けた横軸35に挿通させてガイド保持させ、しかる後、他方の支持部材 11(28)を鎖線の状態から左側に移動させて、シート部材CS,LS,RS の中芯パイプCPの内周に他方の支持部材11(28)に設けた横軸35を挿通 させて保持することで、シート部材を一時的に仮保持できる。その後、さらに他 方の支持部材11(28)を左側に移動させ実線状態の位置に固定すると、シー ト部材CS,LS,RSの中芯パイプCPの両端に軸受36の傾斜係合部36A が自動的に嵌合係合し、支持部材11(28)に対してシート部材CS,LS, RSは軸受36で回転自在に確実に保持され、多少重量のあるシート部材の場合 でも横軸35の存在によって容易に装填・補給作業をすることができる。 そして、シート部材CS,LS,RSの上方より制動部材14(31)をパイ プ部材12(29)に挿入すると、該制動部材14(31)の自重によりシート 部材の外周に常時接当して確実に押さえることができ、走行機体1の振動等によ るシート部材の不測の繰り出しを防止できる。更に、カバー15(32)をする ことにより強風からの保護を図り風による破損防止、あるいは降雨時における水 濡れ等による破損防止を図ることができる。殊にシート部材が紙シートで構成さ れる場合には田面に敷設するまでは水に濡らすことなく、乾燥状態のままに維持 しておくとシート部材の腰が強くシート部材の繰り出し搬送が円滑に遂行できる 。
【0017】
【考案の効果】
以上のように本考案によれば、前輪と後輪とを有する走行機体の後方に昇降機 構を介して植付装置を昇降可能に架設してなる田植機において、該走行機体の中 央位置と左右両側位置の各々にロール状のシート部材を回転自在に支持する支持 部材を配設し、該シート部材の外周にシート部材の自由回転を抑制する制動部材 を常時接当する側に移動可能に構成したことにより、走行機体の振動等によるシ ート部材の自由回転を抑制し、シート部材を植付装置の進行と共に順次確実に繰 り出し、田面に的確に敷設することができる。 したがって、シート部材の敷設作業と苗の植付作業を自動的に、連続作業で効 率良くできるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】田植機の全体側面図である。
【図2】田植機の全体平面図である。
【図3】シート部材の配置並びに敷設状態を示す要部の
背面図である。
【図4】シート部材の支持構成を示す要部正面図であ
る。
【図5】シートの誘導案内装置の自由繰り出し状態を示
す要部拡大側面図である。
【図6】シートの誘導案内装置の駆動繰り出し状態を示
す要部拡大側面図である。
【図7】シートの誘導案内装置の駆動繰り出し状態を示
す要部拡大正面図である。
【符号の説明】
1 走行機体 9 植付装置 11,28 支持部材 14,31 制動部材 15,32 カバー 20 案内ケース 37 誘導部材 CF 中央フロート LF 左側フロート RF 右側フロート CS 中央シート部材 LS 左側シート部材 RS 右側シート部材

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪と後輪とを有する走行機体の後方に
    昇降機構を介して植付装置を昇降可能に架設してなる田
    植機において、該走行機体の中央位置と左右両側位置の
    各々にロール状のシート部材を回転自在に支持する支持
    部材を配設し、該シート部材の外周にシート部材の自由
    回転を抑制する制動部材を常時接当する側に移動可能に
    構成したことを特徴とする田植機。
JP4022192U 1992-05-19 1992-05-19 田植機 Pending JPH0591218U (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05276839A (ja) * 1992-04-02 1993-10-26 Tottori Pref Gov 田植機

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JPH05276839A (ja) * 1992-04-02 1993-10-26 Tottori Pref Gov 田植機

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