JPH0590930U - 零相変流器のシールド構造 - Google Patents
零相変流器のシールド構造Info
- Publication number
- JPH0590930U JPH0590930U JP7810391U JP7810391U JPH0590930U JP H0590930 U JPH0590930 U JP H0590930U JP 7810391 U JP7810391 U JP 7810391U JP 7810391 U JP7810391 U JP 7810391U JP H0590930 U JPH0590930 U JP H0590930U
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- phase current
- shield
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- Transformers For Measuring Instruments (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 複数の円周方向に分割可能な磁性材料にてな
る円筒状の内部シールド2,3を零相変流器1のケーブ
ル挿通孔内周に装着、固定した零相変流器のシールド構
造。さらに、零相変流器1の周辺に配置される外部ケー
ブル6による磁界を遮蔽する外部シールド4を零相変流
器1に取り付けることができる。 【効果】 内部シールド2,3を入れることにより貫通
ケーブル5の配置の非対称により発生する非平衡磁界を
遮蔽することができ、また外部シールド4を設けること
により外部ケーブル6による磁界を遮蔽することができ
る。これにより、2次残留電流および外部ケーブルによ
る磁界の影響を大幅に低減でき、地絡事故時配電系統に
起こる微弱な地絡電流を検出する感度を高めることがで
きる。
る円筒状の内部シールド2,3を零相変流器1のケーブ
ル挿通孔内周に装着、固定した零相変流器のシールド構
造。さらに、零相変流器1の周辺に配置される外部ケー
ブル6による磁界を遮蔽する外部シールド4を零相変流
器1に取り付けることができる。 【効果】 内部シールド2,3を入れることにより貫通
ケーブル5の配置の非対称により発生する非平衡磁界を
遮蔽することができ、また外部シールド4を設けること
により外部ケーブル6による磁界を遮蔽することができ
る。これにより、2次残留電流および外部ケーブルによ
る磁界の影響を大幅に低減でき、地絡事故時配電系統に
起こる微弱な地絡電流を検出する感度を高めることがで
きる。
Description
【0001】
本考案は、電力配電系統において地絡電流を検出するために用いられる零相変 流器のシールド構造に関する。
【0002】
3相配電線の地絡電流を検出するために用いられる零相変流器は、3相のケー ブルを一括したものを1次側とし、これにコイルを巻いて2次側とした構造のも のである。理想的には、正常時においては3相各相の正相電流の瞬時値の和は常 に零であるから、零相変流器の2次側には3線の電流に比例した3つの電流の和 が誘導されて結局は2次側には電流は流れない。
【0003】
ところが、実際には、零相変流器を貫通するケーブル配置がコイルの中心に対 して幾何学的に対称に配置されない。この非対称の配置により、零相変流器の2 次側電流は正常時においても零とならず、すなわち2次残留電流が大きくなる。 したがって、地絡事故時に配電系統に起こる微弱な地絡電流を検出する感度を高 めることができなかった。
【0004】 そこで本考案が解決すべき課題は、 既設の零相変流器を分解することなく装着できる構造とすること。
【0005】 零相変流器を貫通するケーブル配置の非対称により発生する非平衡磁界を遮蔽 すること。
【0006】 零相変流器の周辺に配置される外部ケーブルによる磁界を遮蔽すること。
【0007】 である。
【0008】
この課題を解決するために、本考案の零相変流器のシールド構造は、複数の円 周方向に分割可能な磁性材料にてなる円筒状の内部シールドを零相変流器のケー ブル挿通孔内周に装着、固定したものとした。
【0009】 この構造において、零相変流器の周辺に配置される外部ケーブルによる磁界を 遮蔽する外部シールドをさらに前記零相変流器に取り付けたものとすることがで きる。
【0010】
零相変流器の3本の貫通ケーブルは貫通穴に対して実際には幾何学的に対称に 配置されない。この非対称性により、零相変流器のコイルに鎖交する磁束に非平 衡を生ずる。この場合、零相変流器に内部シールドを装着すると、貫通ケーブル の配置の非対称にかかわらず、内部シールド面で等磁気面が形成されるのでその 外側に位置する零相変流器のコイルに鎖交する磁束は、周方向に一定となる。す なわち、ケーブルに平衡3相交流が流れているときは、120°ずつ位相がずれ ている交番磁界が打ち消されて零相変流器の2次残留電流は零になる。実際には 多少の漏れ磁束があり零とはならないが、有効に2次残留電流を低減することが できる。
【0011】 また、変電所の配電盤内に設置される実際の零相変流器は、貫通ケーブル以外 の配電盤内の他の外部ケーブルから発生する磁界からも影響を受ける。この外部 磁界が零相変流器のコイルに鎖交するのを防ぐため外部シールドを零相変流器の 外周および側面に装着する。この場合、外部シールド面が等磁気面となるので、 零相変流器のコイルに外部磁界が鎖交するのを防ぐことができる。
【0012】
以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて具体的に説明する。
【0013】 図1は本考案の実施例を示すシールドの分解斜視図、図2は本考案によるシー ルドの使用状態を示す斜視図である。
【0014】 これらの図において、変電所の配電盤内に配置されている零相変流器1には当 然ながらケーブル5が貫通しており、シールドを装着するためにいちいち零相変 流器1を盤内から取り外すことはできない。これを考慮して、本考案では分割形 のシールド構造とし、設置されたままの状態で零相変流器1に取り付けられる構 造とする。
【0015】 具体的には、零相変流器1のケーブル貫通穴の内周に分割形の内部シールド2 ,3を装着する。これらの内部シールド2,3は、それぞれ鋼板製の鍔付き円筒 片を本例では3つ組み合わせて形成され、第1の内部シールド2の継ぎ目の隙間 による影響をなくすため、第2の内部シールド3を60°ずらして二重に配置す る。第1および第2のシールド2,3は鍔部においてボルトで連結し、一体化す る。
【0016】 さらに、外部ケーブル6による磁界を遮蔽するため、零相変流器1の外周およ び側面を鋼板製の鍔付き円筒片で形成された外部シールド4で覆う。この外部シ ールド4は、ボルトによって第1および第2のシールド2,3と連結することに より固定する。
【0017】 以上のように構成されたシールド構造を、7.2kV,1200A配電盤内に 設置されている窓径190mmの零相変流器に対して実施した。
【0018】 その結果、零相変流器1の貫通ケーブル5に1200Aの3相交流電流を流し たときシールドを取り付けない状態で、2次残留電流が2.65mAあったもの が、シールド2,3を取り付けることで0.26mAに低減できた。また、零相 変流器1近傍に配置した外部ケーブル6に1200Aを流した場合、シールドを 取り付けない状態で2次残留電流が1.47mAあったものがシールド4を取り 付けることにより、0.35mAに低減できた。ただし、いずれの場合も2次負 担は力率遅れ0.5,10Ω負荷とした。
【0019】
以上のように、本考案においては、内部シールドを入れることにより貫通ケー ブルの配置の非対称により発生する非平衡磁界を遮蔽することができ、また外部 シールドを設けることにより外部ケーブルによる磁界を遮蔽することができる。 これにより、2次残留電流および外部ケーブルによる磁界の影響を大幅に低減で き、地絡事故時配電系統に起こる微弱な地絡電流を検出する感度を高めることが できる。
【図1】 本考案の実施例を示すシールドの分解斜視図
である。
である。
【図2】 本考案によるシールドの使用状態を示す斜視
図である。
図である。
1 零相変流器、2 第1の内部シールド、3 第2の
内部シールド、4 外部シールド、5 貫通ケーブル、
6 外部ケーブル
内部シールド、4 外部シールド、5 貫通ケーブル、
6 外部ケーブル
Claims (2)
- 【請求項1】 複数の円周方向に分割可能な磁性材料に
てなる円筒状の内部シールドを零相変流器のケーブル挿
通孔内周に装着、固定したことを特徴とする零相変流器
のシールド構造。 - 【請求項2】 零相変流器の周辺に配置される外部ケー
ブルによる磁界を遮蔽する外部シールドをさらに前記零
相変流器に取り付けたことを特徴とする請求項1記載の
零相変流器のシールド構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991078103U JPH0739218Y2 (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 零相変流器のシールド構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991078103U JPH0739218Y2 (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 零相変流器のシールド構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0590930U true JPH0590930U (ja) | 1993-12-10 |
JPH0739218Y2 JPH0739218Y2 (ja) | 1995-09-06 |
Family
ID=13652552
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991078103U Expired - Fee Related JPH0739218Y2 (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 零相変流器のシールド構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0739218Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101993151B1 (ko) * | 2018-04-10 | 2019-06-27 | 넵코어스 주식회사 | 케이블 입력용 외부신호 차폐 장치 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0235704A (ja) * | 1988-07-26 | 1990-02-06 | Hikari Shoko Kk | 分割型零相変流器 |
-
1991
- 1991-09-26 JP JP1991078103U patent/JPH0739218Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0235704A (ja) * | 1988-07-26 | 1990-02-06 | Hikari Shoko Kk | 分割型零相変流器 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101993151B1 (ko) * | 2018-04-10 | 2019-06-27 | 넵코어스 주식회사 | 케이블 입력용 외부신호 차폐 장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0739218Y2 (ja) | 1995-09-06 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |