JPH059065A - 温度補償用誘電体磁器組成物 - Google Patents
温度補償用誘電体磁器組成物Info
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- JPH059065A JPH059065A JP3185266A JP18526691A JPH059065A JP H059065 A JPH059065 A JP H059065A JP 3185266 A JP3185266 A JP 3185266A JP 18526691 A JP18526691 A JP 18526691A JP H059065 A JPH059065 A JP H059065A
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Abstract
することなく1050℃以下の低温で焼結し、静電容量
の温度係数の絶対値が100ppm/℃以下、Q値が2
500以上、20℃における比抵抗が1×1013Ωcm
以上の温度補償用誘電体磁器組成物を得る。 【構成】 酸化バリウムと酸化ストロンチウムの含有量
の合計を(Ba1-a Sra )O(ただし、0<a≦0.
9)に換算してX重量部、酸化ジルコニウムと酸化アル
ミニウムの含有量の合計を{(ZrO2 )1-b (Al2
O3 )b }(ただし、0≦b≦0.5)に換算してY重
量部、酸化珪素の含有量をSiO2に換算してZ重量部
としたとき(ただし、X+Y+Z=100)、3成分組
成図において、多角形A,B,C,Dで囲まれた範囲に
ある主成分に対して、副成分としてTiO2 をV重量部
(ただし、0≦V≦10)、B2 O3 をW重量部(ただ
し、0<W≦5)添加した、温度補償用誘電体磁器組成
物。
Description
組成物に関し、特にたとえば、積層コンデンサの誘電体
磁器の材料として用いられる温度補償用誘電体磁器組成
物に関する。
成物としては、MgTiO3 −CaTiO3 系の組成物
があった。
iO3 −CaTiO3 系の組成物を用いた磁器では、そ
の焼成温度が1300℃以上と高く、さらに中性または
還元性の低酸素分圧下で焼成すると還元され、半導体化
するという性質を有していた。そのため、このような組
成物を積層コンデンサなどの材料として使用した場合、
内部電極の材料として、誘電体磁器材料の焼結する温度
で溶融せず、かつ誘電体磁器材料を半導体化しない高い
酸素分圧下でも酸化されない、たとえばPtやPdなど
の貴金属を使用しなければならなかった。そのため、製
造される積層コンデンサの低価格化の大きな妨げとなっ
ていた。
とえばNiやCuなどの安価な卑金属を内部電極の材料
として使用することが望まれていた。しかしながら、こ
のような卑金属を内部電極用材料として使用し、従来の
酸化性雰囲気の条件下で焼成すると、電極材料が酸化し
たり溶融したりしてしまう。そのため、このような卑金
属を内部電極用材料として使用するために、酸素分圧の
低い中性または還元性の雰囲気中において低温で焼成し
ても半導体化せず、コンデンサ用の誘電体材料として十
分な比抵抗と優れた誘電特性とを有する誘電体材料が必
要とされていた。
組成物が、特開平1−102806号公報などに開示さ
れている。この誘電体磁器組成物は酸素分圧の低い中性
および還元性雰囲気中において焼成が可能であるので、
これを使用してNi,Cuなどの卑金属を内部電極とす
る温度補償用積層コンデンサを作製することができる。
しかし、特開平1−102806号公報に開示されてい
る誘電体磁器組成物では、焼成温度や誘電率の温度係数
に関しては上述の問題点を解決できるが、Q値は1MH
zで2000以下と小さい。
素分圧の低い中性または還元性の雰囲気中において、1
050℃以下の低温で焼結し、かつ還元されることがな
く、静電容量の温度係数の絶対値が100ppm/℃以
下、Q値が2500以上、20℃における比抵抗が1×
1013Ωcm以上であり、Cuなどの安価な金属を内部
電極用材料として使用できる、温度補償用誘電体磁器組
成物を提供することである。
ム,酸化ストロンチウム,酸化珪素,酸化ジルコニウム
および酸化アルミニウムを含み、酸化バリウムおよび酸
化ストロンチウムの含有量を(Ba1-a Sra )O(た
だし、0<a≦0.9)に換算してX重量部とし、酸化
ジルコニウムおよび酸化アルミニウムの含有量を{(Z
rO2 )1-b (Al2 O3 )b }(ただし、0≦b≦
0.5)に換算してY重量部とし、酸化珪素の含有量を
SiO2 に換算してZ重量部としたとき(ただし、X+
Y+Z=100)、3成分組成図において、(X,Y,
Z)が、A(50, 2.5, 47.5),B(5
0, 30, 20),C(15, 65, 20),
D(15, 2.5, 82.5)の各組成点を頂点と
する多角形A,B,C,Dで囲まれた範囲にある主成分
に対して、副成分としてTiO2 をV重量部(ただし、
0≦V≦10)、B2O3 をW重量部(ただし、0<W
≦5)添加した、温度補償用誘電体磁器組成物である。
いて、1050℃以下の低温で焼結し、静電容量の温度
係数の絶対値が100ppm/℃以下で、Q値が250
0以上であり、20℃における比抵抗が1×1013Ωc
m以上の特性を有する温度補償用誘電体磁器組成物を得
ることができる。したがって、この温度補償用誘電体磁
器組成物を積層コンデンサ用材料として用いれば、Cu
などの卑金属を内部電極用材料として使用することが可
能となる。そのため、積層コンデンサの大容量化にとも
なう電極のコストの増大を解消することができ、低価格
の積層コンデンサを提供することができる。また、Q値
が高いために、マイクロ波領域で使用されるLCフィル
タ,RFモジュールなどの材料として使用することがで
きる。
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
SrCO3 ,ZrO2 ,Al2 O3 ,SiO2 と、副成
分となるTiO2 ,B2 O3 を準備した。これらの原料
を表1に示す組成になるように秤量して、秤量物を得
た。さらに、表1に示す組成を3成分組成図上に表し
て、図1に示した。図1において、組成点A,B,C,
Dで囲まれた部分は、この発明の範囲内であることを示
す。
式混合したのち、蒸発乾燥して混合粉末を得た。この混
合粉末を850℃で2時間仮焼し、これに結合剤として
酢酸ビニルを8重量部加え、再びボールミルで16時間
湿式混合,粉砕して粉砕物を得た。この粉砕物を蒸発乾
燥して整粒し、顆粒状の粉末を得た。このようにして得
られた粉末を、乾式プレス機で2ton/cm2 の圧力
で加圧し、直径20mm,厚さ1.0mmの円板状に成
形して成形物を得た。次に、この成形物をN2 −H2 ガ
ス雰囲気中で表2に示した温度条件で2時間焼成を行っ
て焼成物を得た。得られた焼成物の両面にIn−Ga合
金を塗布して電極を形成し、試料としてのコンデンサを
作製した。
静電容量の温度係数α(ppm/℃),20℃における
比抵抗ρ20(Ωcm)を測定した。なお、Q値について
は、1MHz,1Vrms,20℃の条件で測定した。
また、静電容量の温度係数α(ppm/℃)は、20℃
における静電容量C20および85℃における静電容量C
85から次式によって求めた。
m)は、20℃において500Vの直流電圧を印加した
ときに流れる電流値から求めた。そして、これらの結果
を表2に示した。なお、表1および表2において、*印
を付したものはこの発明の範囲外のものであり、それ以
外はこの発明の範囲内のものである。
成物の主成分の数値を限定した理由について説明する。
試料番号6のように、3成分組成図において、組成点A
およびBを結ぶ線分の外側の組成領域では、Q値が25
00以下となるので好ましくない。試料番号5のよう
に、3成分組成図において、組成点AおよびDを結ぶ線
分の外側の組成領域では、Q値が2500以下となり、
かつ比抵抗が1×1013を下回り、しかも焼結磁器素体
の表面上にガラス質が浮くので好ましくない。試料番号
7のように、3成分組成図において、組成点BおよびC
を結ぶ線分の外側の組成領域では、1050℃の温度で
焼成しても緻密な焼結体が得られないので好ましくな
い。試料番号8のように、3成分組成図において、組成
点CおよびDを結ぶ線分の外側の組成領域では、Q値が
2500以下となり、かつ比抵抗が1×1013を下回
り、しかも焼結磁器素体の表面上にガラス質が浮くので
好ましくない。
ra )Oのaが0.9より大きい場合、1050℃の温
度で焼成しても緻密な焼結体が得られないので好ましく
ない。試料番号16のように、{(ZrO2 )1-b (A
l2 O3 )b }のbが0.5より大きい場合、1050
℃で焼成しても緻密な焼結体が得られないので好ましく
ない。試料番号19のように、TiO2 が10重量部よ
り大きい場合、Q値が2500以下となり、かつ静電容
量の温度係数が−100ppm/℃より大きくなるので
好ましくない。試料番号20のように、B2 O3 が0重
量部の場合、Q値が2500以下となるため好ましくな
い。試料番号22のように、B2 O3 が5重量部より大
きい場合、Q値が2500以下となり、かつ比抵抗が1
×1013を下回り、しかも静電容量の温度係数が−10
0ppm/℃より大きくなるので好ましくない。
雰囲気中において1050℃以下の低温で焼結し、静電
容量の温度係数の絶対値が100ppm/℃以下で、Q
値が2500以上であり、20℃における比抵抗が1×
1013Ωcm以上の特性を有する温度補償用誘電体磁器
組成物を得ることができる。したがって、この温度補償
用誘電体磁器組成物を積層コンデンサ用材料として用い
れば、Cuなどの卑金属を内部電極用材料として使用す
ることが可能となる。そのため、積層コンデンサの大容
量化にともなう電極のコストの増大を解消することがで
き、低価格の積層コンデンサを提供することができる。
また、Q値が高いために、マイクロ波領域で使用される
LCフィルタやRFモジュールなどの材料として使用す
ることができる。
の配合比の範囲を表す3成分組成図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 酸化バリウム,酸化ストロンチウム,酸
化珪素,酸化ジルコニウムおよび酸化アルミニウムを含
み、 前記酸化バリウムおよび前記酸化ストロンチウムの含有
量を(Ba1-a Sra )O(ただし、0<a≦0.9)
に換算してX重量部とし、前記酸化ジルコニウムおよび
前記酸化アルミニウムの含有量を{(ZrO2 )
1-b (Al2 O3 )b }(ただし、0≦b≦0.5)に
換算してY重量部とし、前記酸化珪素の含有量をSiO
2 に換算してZ重量部としたとき(ただし、X+Y+Z
=100)、3成分組成図において、(X,Y,Z)
が、 A(50, 2.5, 47.5) B(50, 30, 20) C(15, 65, 20) D(15, 2.5, 82.5) の各組成点を頂点とする多角形A,B,C,Dで囲まれ
た範囲にある主成分に対して、副成分としてTiO2 を
V重量部(ただし、0≦V≦10)、B2 O3 をW重量
部(ただし、0<W≦5)添加した、温度補償用誘電体
磁器組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3185266A JP2967440B2 (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 温度補償用誘電体磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3185266A JP2967440B2 (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 温度補償用誘電体磁器組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH059065A true JPH059065A (ja) | 1993-01-19 |
JP2967440B2 JP2967440B2 (ja) | 1999-10-25 |
Family
ID=16167822
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3185266A Expired - Lifetime JP2967440B2 (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 温度補償用誘電体磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2967440B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7693449B2 (en) | 2006-03-23 | 2010-04-06 | Sharp Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus with moveable image processing units |
-
1991
- 1991-06-28 JP JP3185266A patent/JP2967440B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7693449B2 (en) | 2006-03-23 | 2010-04-06 | Sharp Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus with moveable image processing units |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP2967440B2 (ja) | 1999-10-25 |
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