JPH0589856U - ピストン - Google Patents

ピストン

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JPH0589856U
JPH0589856U JP3094392U JP3094392U JPH0589856U JP H0589856 U JPH0589856 U JP H0589856U JP 3094392 U JP3094392 U JP 3094392U JP 3094392 U JP3094392 U JP 3094392U JP H0589856 U JPH0589856 U JP H0589856U
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JP
Japan
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ring
piston
piston body
outer peripheral
carrier
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Withdrawn
Application number
JP3094392U
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English (en)
Inventor
英継 山本
松尾  繁
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セカンドリング用の溶融環状部の金属溶射加
工に伴うトップリングのリングキャリヤの剥離を防止す
ることにある。 【構成】 ピストン本体Pの外周壁面2にピストンリン
グ7,8を嵌着するリング溝10,11が複数形成され
ると共に一方のリング溝10の形成されたリングキャリ
ヤ13がピストン本体Pに鋳込まれ、他方のリング溝の
形成された溶融環状部14が上記ピストン本体の外周壁
面に金属溶融法によって一体形成されたストン1におい
て、ピストン本体Pの互いに隣合う一対のリング溝間に
溶融環状部14の深さh2を上回る深さhのリング状の
スリット16が形成されたことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は内燃機関のピストン、特に、アルミニューム合金でピストン本体が鋳 造されると共にピストン本体に複数のピストンリング溝を備えたピストンに関す る。
【0002】
【従来の技術】
従来、内燃機関のピストンとして、高速化に伴う軽量化を図り易く、しかも、 熱伝導性が良いアルミニューム合金製のピストンが多用されている。 このピストンは燃焼室内で発生する高温高圧の燃焼ガスに冠面全域が対向し、 この冠面が燃焼ガスより受けた押圧力の合力をコンロッドを介してクランクシャ フト側に伝え、しかもこのクランクシャフトの回転に応じて所定のストロークで シリンダ内を往復摺動する。 このため、ピストンは全体として十分な機械的強度を要求され、特にその冠面 は高温高圧にさらされることより十分な耐熱性が要求され、ピストン外周壁はシ リンダ内壁と摺接することより十分な耐摩耗性を要求される。
【0003】 特に、このピストンはシリンダ内壁とピストン外周壁間のガス漏れを防ぐべく 、ピストン外周面の冠面対向部側にピストンリングを嵌合させているので、この 環面対向部がピストンの耐久性を左右することとなる。 処で、ピストンがアルミ合金で製造されているような場合、この冠面対向部側 の外周壁に環状に形成されたリング溝に直接ピストンリングを嵌着して使用する と、早期にリング溝にへたりが生じることより、通常はニレジスト等の鉄系、あ るいは主要母材より硬質の耐摩耗性の良いアルミ系の各耐摩環(リングキャリヤ )を介してピストンリングが嵌着されることが多い。
【0004】 処で、このようなリングキャリヤをアルミニューム合金のピストン本体に鋳込 んだ場合、両金属のなじみが良くないと、熱膨張係数の差に基づき両金属の界面 間に剥離が生じ、やがて高圧ガスの吹き抜けを招く隙間が生じ、機械的強度の低 下をも招くことがある。そこで、従来のリングキャリヤはピストン本体への鋳込 みに先立ち、母材との間で拡散接合し易い金属膜を前以て表面処理(アルミナイ ズ処理)により生成しておき、鋳込み後の接合強度を確保していた。 他方、ピストン本体の外周壁に形成されると共にリングキャリヤと同等に働く 溶融環状部なる耐摩耗性の良い銅−アルミ合金層を金属溶射法によってリング状 に形成し、そこにリング溝を機械加工により形成したものも知られている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、トップリングのリングキャリヤをニレジスト製のリングキャリアで 形成し、これの表面をアルミナイズ処理して拡散接合し易い金属膜を生成し、そ の上でピストン本体に鋳込んだ場合、次のような問題があった。 即ち、トップリング用のリングキャリアの鋳込み後に、セカンドリング用の溶 融環状部が銅−アルミ合金層として金属溶射法によってリング状に形成され、そ こにリング溝が機械加工によって形成されるとする。通常、このセカンドリング 用の溶融環状部の金属溶射加工では高温が発生し、この発生熱が近傍に位置する トップリングのリングキャリヤを加熱する。この際、トップリングのリングキャ リヤとピストン本体との境界層で剥離が生じる場合が有り、これによるピストン の耐久性の低下が問題と成っている。
【0006】 本考案の目的は、セカンドリング用の溶融環状部の金属溶射加工に伴うトップ リングのリングキャリヤの剥離を防止出来るピストンを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本考案はアルミニューム合金で鋳造されるピス トン本体の外周壁面にピストンリングを嵌着するリング溝が複数形成されると共 に上記一方のリング溝の形成されたリングキャリヤがピストン本体に鋳込まれ、 他方のリング溝の形成された溶融環状部が上記ピストン本体の外周壁面に金属溶 融法によって一体形成されたもので、特に、上記ピストン本体の互いに隣合う一 対のリング溝間に上記溶融環状部の深さを上回る深さのリング状のスリットが形 成されたことを特徴とする。
【0008】
【作用】
ピストン本体の互いに隣合う一対のリング溝間にスリットを形成し、スリット が、ピストン本体にアルミニューム合金の溶融環状部を形成する際に生じる高熱 の伝導を阻止し、一方のリング溝の形成されたリングキャリヤの加熱を防止して 金属剥離を阻止する。
【0009】
【実施例】
図1のピストン1は図示しない4サイクルエンジンに使用され、高温高圧にさ らされる円形の冠面tfと、シリンダ内壁と摺接するピストン外周壁面2とその 内部に形成されるピストンピン3の軸受部4と冠面tfの裏側の冠面対向部5と でピストン本体Pを構成し、特に、冠面tfの中央には機関の燃焼行程時に燃焼 室を形成するキャビティー6が形成され、ピストン外周壁面2の冠面対向部5側 にはトップリング7とセカンドリング8とオイルリング9とがこの順に上方より 順次配設されている。しかもピストン外周壁面2のトップリング7とセカンドリ ング8の間には環状にスリット16が形成されている。
【0010】 ここで、図2に示すように、各リング7,8,9はそれぞれリング溝10,1 1,12に嵌装される。特に、一方のトップリング7及びそのリング溝10は最 も耐熱耐摩耗性を要求され、ここでのリング溝10はニレジスト製のリングキャ リア13上に形成される。他方のセカンドリング8及びそのリング溝11も耐熱 耐摩耗性を要求され、ここでのリング溝11は銅−アルミニューム合金の溶融環 状部14に機械加工によって形成されている。 トップリング7とセカンドリング8の間のスリット16はトップリングのリン グ溝10のほぼ1/3の溝幅tで、深さhがリングキャリア13の深さh1や溶 融環状部14の深さh2よりも大きく設定され、これによって溶融環状部14の 金属溶射加工時に生じる高熱がリングキャリア13側に伝るのを阻止することが 出来る。
【0011】 このようなピストンの製造方法を説明する。 ここではまず、鋳造工程において周知の鋳造装置を用いアルミ合金製のピスト ン本体Pを鋳造する。 ここでの鋳造装置は固定型と分離型と型締め機とを備え、固定型には注湯口を 介して溶湯供給手段が連結され、これよりアルミ合金の溶湯が高圧で圧送される 周知の構成を採る。 この鋳造に先立ち、ニレジスト(鋳鉄製)のリングキャリアヤ13はピストン 本体Pを成すアルミ合金に拡散接合し易い金属膜を前以て表面処理(アルミナイ ズ処理)により生成ている。これによって、鋳込み後の接合強度を確保している 。この鋳造時には図示しない中子やリングキャリヤ13が固定型及び分離型内の 所定位置にセットされ、特に、スリット16用の中子もセットされ、ピストン本 体Pが鋳造される。
【0012】 この鋳造工程で鋳造されたピストンはトップリング7とセカンドリング8の間 にスリット16を備え、次の溶融環状部形成工程での加工処理に供される。 この場合、金属溶射法で溶融環状部14を形成できる装置の一つである周知の 電子ビーム溶融機Mが使用される。図3に示すように、電子ビーム溶融機Mは銅 −アルミニューム合金の粉末の供給手段aと、圧縮空気供給手段bと、電子ビー ム発生手段c及びノズルnとを有した周知の構成を採る。電子ビーム溶融機Mは 銅−アルミニューム合金の粉末をノズルnに圧送して、これを電子ビームで溶融 し、溶融された銅−アルミニューム合金を圧縮空気で環状溝m(図3参照)の内 壁面に噴射するように構成されている。このような電子ビーム溶融機Mによって ピストン外周壁面2の環状溝mに溶融環状部14が肉厚に溶着される。
【0013】 ところで、この溶融環状部形成工程時にはピストン本体Pの環状溝m近傍が高 熱化し、この加工熱は周辺に拡散する。特に、深さh2の溶融環状部14からリ ングキャリヤ13に向かって伝わる熱は深さh(h>h2)のスリット16に完 全に電熱を阻止される。 このため、溶融環状部14の成形加工時にリングキャリヤ13に表面処理され ている金属膜(図示せず)が破壊されることを防げ、リングキャリヤ13とピス トン本体Pとの剥離を確実に防止できる。しかも環状に形成されている銅−アル ミニューム合金製の溶融環状部14を肉厚に形成する場合、リングキャリヤ13 への熱伝導の悪影響を考慮する必要が無く、加工時間等に自由度が加わり、溶融 環状部14の成形加工が容易化される。
【0014】 この後、ピストン1はその外周面2がならい加工機の一つであるピストン旋削 加工機で仕上げ加工される。この場合、まず、リングキャリヤ13のリング溝1 0が仕上げ加工され、溶融環状部14にリング溝11が切削仕上げ加工され、更 にリング溝12が仕上げ加工される。更に、このピストン1はその他のピストン 外周壁面2の仕上げ加工処理を施されて完成される。 このようなピストン1はリングキャリヤ13とピストン本体Pとの剥離を防止 され、その耐久性が向上し、リングキャリヤ13の回りの剥離部分を上下方向に 迂回して高圧気体が吹き抜けるということを確実に防止出来る。
【0015】
【考案の効果】
以上のように、この考案は互いに隣合う一対のリング溝間にスリットを形成し たので、ピストン本体にアルミニューム合金の溶融環状部を形成する際に生じる 高熱が、一方のリング溝の形成されたリングキャリヤに向かって伝導するのを阻 止出来るようになり、一方のリング溝の形成されたリングキャリヤのピストン本 体からの剥離を防止することが出来、耐久性を向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例としてのピストンの側面図で
ある。
【図2】図1のピストンの要部拡大断面図である。
【図3】図1のピストンの環状溝に溶融環状部を形成す
る工程説明図である。
【符号の説明】
1 ピストン 2 ピストン外周壁面 3 シリンダヘッド 7 ピストンリング 8 ピストンリング 10 リング溝 11 リング溝 13 リングキャリヤ 14 溶融環状部 16 スリット P ピストン本体 h 深さ h2 深さ M 電子ビーム溶融機

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニューム合金で鋳造されるピストン
    本体の外周壁面にピストンリングを嵌着するリング溝が
    複数形成されると共に上記一方のリング溝の形成された
    リングキャリヤがピストン本体に鋳込まれ、他方のリン
    グ溝の形成された溶融環状部が上記ピストン本体の外周
    壁面に金属溶融法によって一体形成されたピストンにお
    いて、上記ピストン本体の互いに隣合う一対のリング溝
    間に上記溶融環状部の深さを上回る深さのリング状のス
    リットが形成されたことを特徴としたピストン。
JP3094392U 1992-05-12 1992-05-12 ピストン Withdrawn JPH0589856U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3094392U JPH0589856U (ja) 1992-05-12 1992-05-12 ピストン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3094392U JPH0589856U (ja) 1992-05-12 1992-05-12 ピストン

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JPH0589856U true JPH0589856U (ja) 1993-12-07

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JP3094392U Withdrawn JPH0589856U (ja) 1992-05-12 1992-05-12 ピストン

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