JPH0589583A - ボリユームからオブジエクトを削除する方法及び階層記憶システム - Google Patents

ボリユームからオブジエクトを削除する方法及び階層記憶システム

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JPH0589583A
JPH0589583A JP4061972A JP6197292A JPH0589583A JP H0589583 A JPH0589583 A JP H0589583A JP 4061972 A JP4061972 A JP 4061972A JP 6197292 A JP6197292 A JP 6197292A JP H0589583 A JPH0589583 A JP H0589583A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、自動光ディスク・ライブラリ
の応答時間を改善することである。 【構成】ライブラリ内の各ボリュームに関する保留中の
削除リスト中にオブジェクト削除要求を収集することに
より、必要なマウントの回数が減る。所与のボリューム
に関する保留中の削除のリスト内の削除要求は、そのボ
リュームに関する書込み要求または断片化解除要求を実
行する直前に、物理的に実行される。次いで、そのボリ
ュームに関する保留中の削除のリストが削除オブジェク
ト・テーブルから削除される。遊休期間中に、現在マウ
ントされているボリューム、現マウント済みボリューム
の裏面、削除すべき空間の量が最大のライブラリに常駐
するボリュームの順序で所定数の保留中の削除が実行さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に自動記憶ライブ
ラリの分野に関し、より具体的には、自動光ディスク・
ライブラリの光ディスクからオブジェクトを削除する際
の、必要なマウントの回数を減少させる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ミニコンピュータ及びメインフレーム・
コンピュータは、大量の情報を処理し、従って記憶する
必要がある。情報を高速で処理するには、コンピュータ
の中央演算処理装置がその情報を高速で転送できる必要
がある。通常は、情報を記憶するのに使用される記憶媒
体が転送速度の制限因子となる。
【0003】コンピュータ内の最も高速の記憶媒体は主
記憶装置であり、しばしばキャッシュ・メモリと称され
る。これは通常半導体動的ランダム・アクセス記憶装置
(DRAM)の形をとる。主記憶装置は非常に高速であ
るが、また他の形の記憶媒体に比べて非常に高価でもあ
り、経済的に提供できる主記憶装置の記憶容量は、全必
要記憶容量よりはるかに少ない。従って、主記憶装置の
用途は、現在活動状態の情報の短期記憶に限られる。必
要な残りの情報記憶容量は、通常は周辺記憶装置で扱
う。
【0004】周辺記憶装置には、磁気テープ記憶装置、
直接アクセス記憶装置(DASD)、光記憶装置があ
る。これらの記憶装置はいずれも主記憶装置よりもずっ
と記憶密度が高くコストが安い。しかし、これらの記憶
装置から情報にアクセスするのに要する時間も主記憶装
置からの情報アクセス時間よりずっと長い。例えば、主
記憶装置は電子的にアクセスされ、機械的運動は不要で
ある。一方、周辺記憶装置は、まずテープまたはディス
クの特定の区域を読み書きヘッドの下で位置決めしてか
らでないと、情報へのアクセスが開始できない。
【0005】ある種の適用業務では非常に大量の情報を
記憶し検索しなければならず、多数の記憶装置が必要で
ある。こうした適用業務では、ユーザは通常、主記憶装
置と1種または数種の周辺記憶装置のある組合せを含
む、記憶階層を必要とする。この記憶階層の目的は、記
憶された情報への高速アクセスを維持しながら、妥当な
価格で高容量の記憶域を得ることである。階層式記憶で
は、通常、主記憶装置と1台または複数の周辺記憶装置
の間、あるいは1台または複数の周辺記憶装置と1台ま
たは複数の他の記憶装置の間で情報を転送することが可
能である。既存の周辺装置にマウントできる、テープ、
磁気ディスク、光ディスクなどのデータ記憶媒体のライ
ブラリを設けることにより、さらに多くの記憶域が提供
される。ただし、例えば光ディスクを手動で探し出し次
いで光ディスク駆動機構に装填する必要があるため、情
報にアクセスするのに余分な遅延時間が追加される。
【0006】自動記憶ライブラリは、その中に収容され
たテープ、磁気ディスク、光ディスクの記憶を自動的に
管理することにより、それらのテープやディスクに記憶
された情報のアクセス時間を改善する。自動記憶ライブ
ラリは、ライブラリ常駐のデータ記憶媒体を格納するた
めの複数の格納セルと、ロボット式ピッカ機構と、1台
または複数の内部周辺記憶装置とを含んでいる。各デー
タ記憶媒体は、ピッカによる操作が容易になるように、
カセットまたはカートリッジ式のハウジングに収容する
ことができる。ピッカは、コマンドに応じて動作して、
データ記憶媒体を格納セルと内部周辺記憶装置の間で数
秒以内に移動させる。ピッカ機構は記憶媒体を手で移動
するよりもずっと速く動作するので、所望の情報のアク
セス時間が著しく改善される。追加のデータ記憶媒体を
格納する外部シェルフを設けると、さらに多くの記憶域
が提供される。この追加の記憶媒体は、手で自動記憶ラ
イブラリに挿入することができる。
【0007】自動記憶ライブラリによって応答時間が改
善されたため、多数のイメージをコンピュータ処理用の
データ形式として記憶することが実現可能となった。こ
うしたイメージとしては、技術用図面、金融・保険書
類、医療チャート、医療レコード、音声データなどがあ
る。こうしたイメージは、非従来型のデータ構造を有す
るデータ・エレメントとしてそれを識別する目的で、オ
ブジェクトと呼ばれる。従来型のデータ構造であるテキ
ストは、固定した長さの2進数1と0のストリームとし
て記憶媒体上で符号化される。一方、オブジェクトは、
既知の長さの2進数1と0の名前付きストリームであ
る。ビット・ストリームの長さは固定しておらず、数バ
イトから数メガバイトまで様々である。
【0008】光ディスクは、最高のディスク記憶媒体密
度をもたらし、従って自動式光ディスク・ライブラリは
大きなオブジェクト・データベースを記憶するのに最も
適している。光ディスク・ライブラリの例は、米国特許
第4271489号、第4527262号及び第461
4474号明細書に出ている。光ディスク・ライブラリ
内の光ディスクは、2つの論理ボリュームからなり、従
って片面に1ボリュームずつある。所与のボリューム上
のオブジェクトにアクセスするには、そのボリュームを
ピッカでライブラリから取り出し、内部光ディスク駆動
機構にマウントする。それには、現在マウントされてい
るボリュームをまずデマウントしてピッカでライブラリ
内に収納することが必要となることもある。
【0009】自動光ディスク・ライブラリには数億のオ
ブジェクトが記憶できる。多数のオブジェクトを扱う場
合、効率的管理が必要である。オブジェクト管理ソフト
ウェアがこの管理を提供する。こうしたオブジェクト管
理ソフトウェアの一例は、オブジェクト・アクセス方式
(OAM)ソフトウェアである。OAMは、IBMのプ
ログラム製品である多重仮想記憶/データ機能プロダク
ト(MVS/DFP)ソフトウェアのサブコンポーネン
トであり、数億のオブジェクトを管理する。OAMは、
各オブジェクトのインベントリをその位置情報をも含め
てOAMオブジェクト・ディレクトリ内に保持する。ラ
イブラリ制御システム・ソフトウェア(LCS)は、O
AMのサブコンポーネントであり、光ディスクに影響を
及ぼす様々な要求を処理するためのものである。要求を
処理するには、対応するボリュームを光ディスク駆動機
構にマウントする必要がある。そのボリュームがライブ
ラリに常駐する場合、ピッカが自動的にその光ディスク
・カートリッジを格納区域から光ディスク駆動機構に移
動させる。ボリュームがシェルフに常駐する場合、マウ
ントは人手で行う。シェルフに常駐するボリュームで
は、LCSが、シェルフの位置とボリュームを受け取る
よう指定された光ディスク駆動機構とに関するメッセー
ジを操作員に発行する。
【0010】LCSはボリューム要求を行うが、それは
ボリューム全体に影響を及ぼす要求である。ボリューム
要求には、ボリューム監査(auditing)要求またはボリ
ューム断片化解除(defragmenting)要求が含まれる。
ボリュームを収容する光ディスク・カートリッジが実際
にライブラリ内に存在することを確認する目的で、その
ボリュームを取り出しマウントして、ボリュームを監査
する。ボリュームの断片化解除は、自由エクステントの
数を減らし、それによって自由エクステントのサイズを
増大させる目的で、ボリューム上に記録されているデー
タを移動させるものである。各自由エクステントは、1
つまたは複数の隣接するセクタからなり、それらのセク
タ内では2個の自由エクステントが連続していない。自
由エクステントのサイズが増大すると、あるファイルが
1つの連続する区域を占め得る確率が増加する。そうな
ると、ファイルを順次読み取る時にボリュームの表面の
異なる物理区域へのシーク動作が不要となるため、そう
したファイルの読取りに要する時間が減少する。通常は
所与のボリュームに対して保留中のボリューム要求は比
較的少数であろう。
【0011】LCSはまた、オブジェクト要求を行う
が、それはあるオブジェクトに対する操作の実行を求め
る要求である。オブジェクト要求には、ボリュームから
のあるオブジェクトの読取り要求、書込み要求、削除要
求がある。書込み要求にはさらに特定書込み要求と非特
定書込み要求がある。特定書込み要求は、書込み先の特
定ボリュームを識別するものである。非特定書込み要求
は、LCSボリューム選択アルゴリズムに従ってその中
からボリュームを選択できる記憶グループを識別する。
記憶グループとは、ある特定の属性を共有する光ディス
ク・ボリュームの集まりである。ボリューム選択は、書
き込むべきオブジェクトをまだ収容できる空いたスペー
スを最小量しかもたないボリュームを選ぶことによって
決定される。オブジェクトの削除は、単に削除されるオ
ブジェクトを含むボリュームをマウントし、そのオブジ
ェクトを削除するだけで、行うことができる。同様に、
読取り要求は、正しいボリュームをマウントし、そこか
らオブジェクトを読み取ることによって処理される。あ
る所与のボリュームに関する多数のオブジェクト要求が
保留中となっている可能性がある。
【0012】自動ライブラリ内で多数の要求が待機して
いる可能性があるので、待機中の要求を効率的に管理す
ることが必要である。待機中の要求をどういう方式で実
行するかは、情報アクセスの効率に大きな影響を及ぼ
す。所定の属性に従って、例えば現在主記憶装置に先入
れ先出し方式で記憶されている情報に従って、あるいは
周辺装置に既にマウントされているボリュームに従っ
て、要求に優先順位をつけることにより、効率を改善す
ることができる。こうした優先順位づけ技法は、198
9年3月1日出願の米国特許出願第07/317493
号明細書に記載されている。米国特許第4974197
号明細書は、所定のオブジェクトを所与の数だけ集め
て、1回のアクセスでそれらのオブジェクトとそれに対
応するボリューム索引(VTOC)エントリとが書き込
めるようにすることにより、VTOC及び関連オブジェ
クトを光ディスクに書き込む効率を改善する方法を記載
している。
【0013】ボリュームのマウントは、たとえロボット
式ピッカを用いた場合でも、オブジェクトのシーク時間
に、オブジェクトの書込み、読取りまたは削除の時間を
加えた和に比べて、オブジェクトが大きい場合でも非常
に遅い。従って、何回もマウントを行うと、保留中の要
求を処理するのが大幅に遅くなる。ボリューム要求及び
オブジェクト要求の数が与えられているものとすれば、
マウント回数を減らすことにより、自動ライブラリの効
率を改善することができよう。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】したがって、自動記憶
階層に含まれる光ディスクからオブジェクトを削除する
際に必要なマウントの回数を減らす方法をもたらす、自
動光ディスク・ライブラリが求められている。
【0015】本発明の一目的は、自動記憶ライブラリ内
のディスクからオブジェクトを削除するための改良され
た方法を提供することである。
【0016】本発明の他の目的は、ディスク上の空間を
回収するための改良された方法を提供することである。
【0017】本発明の他の目的は、自動記憶ライブラリ
内のディスク上でオブジェクトを書き込み、断片化解除
するための改良された方法を提供することである。
【0018】本発明の他の目的は、自動記憶ライブラリ
において所与の数の要求を処理するのに必要なマウント
の回数を減らす方法を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の上記その他の目
的は、所与のボリュームからオブジェクトを削除する方
法を有する、情報処理システムで達成される。この方法
は、削除要求を受け取ることと、それらの削除要求を削
除オブジェクト・テーブルに、各削除要求が当該ボリュ
ームに関する保留中の削除のリストに加えられるように
書き込むことを含む。次いで各削除要求に関連する空間
が当該ボリューム上で論理的に削除され、最小量ではあ
るがなお書き込まれるオブジェクトを記憶するには十分
な量の自由空間を有するボリュームを非特定書込み要求
が選択できるようになる。書込み要求を受け取ったと
き、選択されたボリュームが既に駆動機構にマウントさ
れていなければ、マウントされる。マウントされたボリ
ュームにそのオブジェクトを書き込む前に、そのボリュ
ームに関する保留中の削除がすべて実行される。保留中
の削除を実行することにより、そのボリューム用の論理
的に削除された空間が物理的に削除される。そのボリュ
ームの論理的に削除された空間は、そのボリュームの現
自由空間に加えられ、書込み要求が実行される。こうし
て、削除要求が待ち行列に入れられるたびにボリューム
をマウントするのではなく、そのボリュームに関する書
込み要求を受け取るまで待つことにより、ボリュームの
マウント回数が減少する。
【0020】
【実施例】ここで図面を参照するが、さまざまな図で同
じ番号は同じ特徴及び構成要素を表す。図1ないし図3
に、自動光ディスク・ライブラリ1のさまざまな図を示
す。ライブラリ1は、ハウジング2を含み、これはライ
ブラリ1の作業部分の大部分を取り囲み、内部アクセス
用の前後のドア・パネル(図示せず)を備えている。ラ
イブラリ1はまた、複数の光ディスク格納セル3と複数
の内部光ディスク駆動機構4を含む。各格納セル3は、
それぞれ1枚の光ディスクを格納することができ、光デ
ィスクの片面または両面にデータが記録されている。デ
ィスクの各面に記憶されたデータをボリュームと称し、
したがってディスク1枚につき2つのボリュームがあ
る。自動光ディスク・ライブラリ1は、72個ずつ2列
に配列された144個の格納セル3を備え、最大4台の
内部光ディスク駆動機構を備えている。
【0021】ロボット式ピッカ5は、1個のグリッパ6
を含み、これはいずれかの格納セル3または光ディスク
駆動機構4内の光ディスクにアクセスし、格納セル3と
光ディスク駆動機構4の間で光ディスクを移動させるこ
とができる。光ディスクは、グリッパ6による操作が容
易なようにカートリッジに入っており、5.25インチ
のディスクであるが、代替実施例では、光ディスク駆動
機構4及びグリッパ6と互換性があるものならどんなサ
イズでもよい。
【0022】ハウジング2の正面は図1には示してない
が、自動光ディスク・ライブラリ1の一部分が、操作員
がアクセスできるように、ハウジング2の正面から突き
出している。これらの部分は、操作卓のドア7の一部で
あり、電源インジケータ/スイッチ8、出入口スロット
9、外部光ディスク駆動機構10、操作卓11、キーボ
ード12の全部または一部を含んでいる。操作卓のドア
7は横に回転でき、その背後にアクセスできるようにな
っている。スロット9は、光ディスクを自動光ディスク
・ライブラリ1に挿入し、そこから取り出すために使用
される。操作員がキーボード12を介して光ディスク・
ライブラリ1にコマンドを出して、ロボット式ピッカ5
に、スロット9に挿入された光ディスクを受け取って格
納セル3または光ディスク駆動機構4にそれを移動し、
また光ディスクをスロット9に供給してライブラリ1か
ら取り出せるようにさせる。操作卓11を用いると、操
作員がハウジング2の内部を見ずにライブラリ1のある
種の操作を監視し制御することができる。外部光ディス
ク駆動機構10は、グリッパ6でアクセスできず、手動
で装填し取り外さなければならない。ライブラリ1はま
た、光ディスク駆動機構の排気ファン14、外部光ディ
スク駆動機構の排気ファン15、及び電源16を含んで
いる。
【0023】ライブラリ1に電源を入れると、キーボー
ド12で受け取ったコマンドがシステム制御装置17に
転送される。好ましい実施例では、システム制御装置1
7は、OS/2オペレーティング・システムを使用した
IBM PS/280型パーソナル・コンピュータであ
る。システム制御装置17は、主記憶装置と、固定ディ
スク駆動機構またはフロッピー・ディスク駆動機構など
に入れた1個または複数の記憶媒体を含んでいる。シス
テム制御装置17は、光ディスク駆動機構4、外部光デ
ィスク駆動機構10、及びロボット式ピッカ5に命令を
発行する。駆動機構制御カード13及びピッカ制御カー
ド18は、システム制御装置17から発行された既知の
小型コンピュータ・システム・インターフェース(SC
SI)コマンド・パケットを、光ディスク駆動機構4、
外部光ディスク駆動機構10、及びロボット式ピッカ5
の電気機械的動作に変換する。
【0024】次に図4には、オブジェクト記憶階層35
の構成図を示す。オブジェクト記憶階層35は、管理/
第1記憶段21、第2記憶段31、及び第3記憶段とな
る自動記憶ライブラリ1を含んでいる。第4記憶段は、
シェルフ36である。シェルフ36は光ディスク・ボリ
ュームを格納し、これらのボリュームからデータを読み
取り、書き込み、削除するには、それらのボリュームを
外部光ディスク駆動機構10に手で装填する。管理/第
1記憶段21はさらに、アプリケーション・インターフ
ェース22、関係データベース管理システム(DB2)
24、OAM27を含む。アプリケーション・インター
フェース22は、通常、ワークステーション・サーバで
あり、走査文書(オブジェクト)を送受し、オブジェク
ト記憶/検索ソフトウェア(OSR)23を介してDB
2 24及びOAM27とインターフェースする能力を
もつ。
【0025】OSR23は、個々のオブジェクトの記
憶、検索、削除のための適用業務プログラム・インター
フェースとなる。OSR23はまた、オブジェクトの名
前、サイズ、位置、作成日、最終参照日などを含む、D
B2 24内のオブジェクトに関する情報を維持する。
DB2 24とOAM27はメインフレーム・コンピュ
ータ(図示せず)にMVS/DFPオペレーティング・
システムの一部として記憶されており、メインフレーム
・コンピュータはオブジェクト記憶階層35内の第1記
憶段として主記憶装置を含んでいる。DB2 24は、
ディレクトリ/オブジェクト・テーブル25と構成テー
ブル26を含み、これらのテーブルは、オブジェクト情
報をそこに記憶できるようにOSR23に接続されてい
る。
【0026】OAM27は、OAM記憶/管理コンポー
ネント(OSMC)28とライブラリ制御システム(L
CS)29を含んでいる。OSMC28は、LCS2
9、OSR23、及びディレクトリ/オブジェクト・テ
ーブル25に接続されている。OSMC28の機能は、
オブジェクト記憶階層内の数億のオブジェクトのインベ
ントリを特定の記憶管理方針に基づいて管理することで
ある。OSMC28による管理には、オブジェクトをど
こに記憶すべきかの決定、オブジェクト記憶階層内での
オブジェクトの移動、オブジェクト・バックアップの管
理、オブジェクト満了の決定などが含まれる。LCS2
9は、OSR23、構成テーブル26、及び自動光ディ
スク・ライブラリ1のシステム制御装置17に接続され
ている。LCS29は光ディスクへのオブジェクトの読
取りと書込みを行ない、これらのオブジェクトを記憶す
るボリュームを管理し、システム制御装置17を制御す
る。
【0027】第2記憶段31は、DASDのディレクト
リ(DIR)32、記憶域(STORE)33、構成デ
ータベース(CDB)34を含む。DIR32は、記憶
されたオブジェクトのディレクトリ情報を記憶し、記憶
域33はオブジェクトを記憶し、CDB34は、削除オ
ブジェクト・テーブル、ボリューム・テーブル、ライブ
ラリ・テーブル、セル・テーブル、ドライブ・テーブル
を含むいくつかのテーブルを記憶する。CDB34は構
成テーブル26に接続され、DIR32と記憶域33は
ディレクトリ/オブジェクト・テーブル25に接続され
ている。第3記憶段は、格納セル3とロボット式ピッカ
5とドライブ0〜3からなる光ディスク駆動機構4と外
部光ディスク駆動機構10とに接続されたシステム制御
装置17を有する自動光ディスク・ライブラリ1を含ん
でいる。第4記憶段はシェルフ36であり、これは操作
員が光ディスクをその間で転送することにより、自動光
ディスク・ライブラリ1とインターフェースされる。
【0028】図5A及び図5Bは、それぞれCDB34
に記憶されている削除済みオブジェクト・テーブル38
の一部とボリューム・テーブル39の一部を示してい
る。削除済みオブジェクト・テーブル38の各行は、削
除されるオブジェクトに関する情報を記憶する。削除済
みオブジェクト・テーブル38の各行は、そのオブジェ
クトが記憶されているコレクションの名前(コレクショ
ン名)、オブジェクト名、そのオブジェクトが記憶され
ているボリュームの識別(VOLSER)、及びバイト
数で表したオブジェクトのサイズを含んでいる。ボリュ
ーム・テーブル39の各行は、自動光ディスク・ライブ
ラリ1(及びシェルフ36)内のあるボリュームに関す
る情報を記憶する。記憶されるボリューム情報には、ボ
リューム識別(VOLSER)、そのボリュームの裏面
の識別(OVOLSER)、キロバイト(1キロバイト
は1024バイト)単位で表した現自由空間の量、削除
されるオブジェクトの数(削除カウント)、削除される
オブジェクトが使用している空間のキロバイト単位で表
した量(削除空間)、及びそのボリュームが空か否か
(ボリューム・エンプティ)が含まれる。ボリューム・
テーブル39の最初の2行は、それぞれボリュームAB
C及び裏面DEFに関する情報を含んでいる。
【0029】図6は、削除要求の管理用ルーチンの流れ
図を示している。ステップ41で、LCS29中で要求
を受け取る。削除要求は、アプリケーション・インター
フェース22で生成されるものとしてユーザが開始する
ことができ、またOSMC28内で生成されるものとし
て満了オブジェクトの結果生じることもできる。LCS
29が書換え可能な光ディスク・ボリューム上に存在す
るオブジェクトの削除要求を受け取った時、ステップ4
2で、削除オブジェクト・テーブル38中で行エントリ
が作成される。削除オブジェクト・テーブル38の1行
目は、コレクションXYZのオブジェクトA1がボリュ
ームABC上に記憶され、4096バイトの空間を使用
することを示している。削除されるオブジェクトに関連
する空間は、ステップ43で、対応するボリュームから
論理的に削除される。
【0030】論理的削除を実行するには、削除されるオ
ブジェクトのサイズがそのボリューム用の削除空間に加
えられ、ボリューム・テーブル39中のそのボリューム
に関する削除カウントが1だけ増分される。ボリューム
ABC上に存在するオブジェクトに関する保留中の削除
が現在3個あり、それらは削除オブジェクト・テーブル
38の最初の3行に記憶され、ボリュームABCに関す
る保留中の削除のリストを構成する。保留中の削除の空
間の合計は7キロバイトであり、ボリュームABCに関
するボリューム・テーブル39の削除空間中で、そこに
記録されている7で表される。ボリュームABC上に存
在し2キロバイトの空間を必要とするあるオブジェクト
に関する別の削除要求を受け取ったと仮定すると、その
オブジェクトを記述する行が削除オブジェクト・テーブ
ルに追加され、削除空間が9に増加され、削除カウント
が4に増加されることになる。ステップ44で、論理的
に削除された空間がボリュームABCの潜在的自由空間
に加えられる。この最後の例によれば、この最後の削除
要求は削除空間を7から9に増加させたのであり、ステ
ップ44で、潜在的自由空間が、現自由空間=28と削
除空間=9の和、すなわち37キロバイトにされる。潜
在的自由空間は、後述のLCSボリューム選択アルゴリ
ズム中で計算され、使用される。オブジェクトの物理的
削除の実行は、そのボリュームに関する保留中の他の要
求、及びそのボリュームがライブラリにあるかそれとも
シェルフにあるかによって決まる。
【0031】図7は、自動光ディスク・ライブラリ1内
にあるボリュームからオブジェクトを削除するためのタ
スク66の流れ図である。タスク66は、各光ディスク
駆動機構4及び外部光ディスク駆動機構10に対して存
在し、したがって自動光ディスク・ライブラリ1内で同
時に5個のタスク66が走行することが可能である。タ
スク66の最初のステップとして、ステップ48で、ク
リーンアップ要求が保留中かどうか判定する。クリーン
アップ要求は、以前に実行された作業、例えば書込み要
求から生じ、その作業のすべての細部が完了してはいな
かった。クリーンアップ要求が保留中である場合、ステ
ップ49で、関連する実行すべき作業を完了する。クリ
ーンアップ作業を実行する必要はないと決定した後、あ
るいはクリーンアップ作業を完了した後に始めて、ステ
ップ51で、タスク66は、実行すべき保留中の新しい
作業があるかどうか検査して調べる。
【0032】保留中の作業がない時は、ステップ59に
移って、処理すべき保留中の削除があるかどうか判定す
る。しかし、新しい作業が保留中である場合は、タスク
66は、どんなタイプの作業が保留中なのかを判定し、
また保留中の作業のタイプに応じて、保留中の削除があ
るかどうかも判定する。ステップ52で、新しい保留中
の作業が書込み要求または断片化解除要求であるかどう
か検査する。書込み要求及び断片化解除要求以外の新し
い保留中の作業は、ステップ53で直ちに実行され、そ
の後、タスク指名プログラムに戻る。所与のボリューム
に関する書込み要求または断片化解除要求が保留中であ
る場合は、ステップ54に移って、そのボリュームに関
する保留中の削除があるかどうか判定する。所与のボリ
ュームに関する保留中の削除がない場合は、そのボリュ
ームがマウントされ、ステップ57でその書込み要求ま
たは断片化解除要求が実行される。
【0033】ステップ54で削除が保留中であると判定
した場合は、ステップ55に移って、そのボリューム
が、走行中のタスク66の対象である光ディスク駆動機
構4または外部光ディスク駆動機構10にマウントされ
る。そのボリュームに関する保留中の削除はすべて、そ
のボリュームがライブラリにあるかシェルフにあるかに
関わらず、その書込み要求または断片化解除要求より前
に実行される。書込み要求の場合は、その書込み要求が
特定要求であるか非特定要求であるかに関わらず、保留
中のすべての削除が書込み要求より前に実行される。
【0034】ボリュームABCに関する書込み要求を受
け取ったとすると、ボリュームABCがまだマウントさ
れていない場合は、ステップ55で、ボリュームABC
がマウントされ、現マウント済みボリューム(CMV)
となる。ボリュームABCに関する保留中の削除はすべ
て、やはり各オブジェクトを物理的に削除し、各削除済
みオブジェクトに割り振られていた空間を回収するコマ
ンドをシステム制御装置に送ることによって実行され
る。ステップ56で、論理的に削除された空間がボリュ
ームABCに関する現自由空間に加えられ、そのことが
ボリューム・テーブル39中で反映される。削除オブジ
ェクト・テーブル38中のボリュームABC用の保留中
の削除の行も削除される。すなわち、ステップ56で、
削除オブジェクト・テーブル38の最初の3行が除去さ
れることになる。ステップ57で、書込み要求または断
片化解除要求が実行される。ステップ57の実行後、タ
スク指名プログラムに戻る。
【0035】保留中の削除が書込みコマンドより前に実
行されるのは、LCSボリューム選択アルゴリズムが、
論理的に削除された空間をそのボリュームの潜在的自由
空間の一部と見なすからである。前述のように、LCS
アルゴリズムは、現自由空間に論理的削除空間を加え
て、潜在的自由空間を決定する。潜在的自由空間は、ど
のボリュームが最小量の自由空間を有し、それでもなお
非特定書込み要求中で書き込まれるオブジェクトを収容
できるかを決定する際に使用される。特定書込み要求で
は、潜在的自由空間は、要求されたボリュームが書き込
まれるオブジェクトを収容できるかどうか決定するのに
使用される。同様に、断片化解除要求を処理する前に保
留中のすべての削除を実行すると、ボリュームを断片化
解除するために移動しなければならないデータの量が減
るので、断片化解除要求の実行に要する時間が減少す
る。さらに、保留中の削除と書込み要求または断片化解
除要求をすべて実行するために、ボリュームABCは1
回マウントされただけである。
【0036】ステップ51に戻って、保留中の新しい作
業がない場合は、ステップ59に移って、遊休期間があ
る場合に、CMVに関する保留中の削除があるかどうか
判定する。遊休期間ができるのは、作業を探すタスクが
タスク指名プログラムを丸一順しても実行すべき作業を
受け取らなかった時である。タスクが実行すべき作業が
ないので、タスク指名プログラムは、タスクが実行すべ
き削除を見つけ出そうとする。ステップ59ないし65
で、ライブラリに存在するボリュームに関する保留中の
削除が、ライブラリの非活動期間中に実行される。光デ
ィスク駆動機構4が空いており、他に保留中の要求がな
い時は、その保留中の削除が空いている光ディスク駆動
機構に対してスケジュールされる。保留中の削除は、ま
ずCMVに関する保留中の削除、次いで現マウント済み
ボリュームの裏面(OCMC)に関する保留中の削除、
その次にライブラリに存在する未マウントのボリューム
であって論理的に削除された空間の量が最大のものに関
する保留中の削除という優先順位で実行される。
【0037】ボリュームABCがCMVであると仮定す
ると、ステップ59で、ボリュームABCに関する保留
中の削除があるかどうか判定する。ボリュームABCに
関する保留中の削除がある場合は、ステップ61で、D
ELETEコマンドをシステム制御装置に送り、システ
ム制御装置17が、ボリュームABCがマウントされて
いる光ディスク駆動機構4に、削除オブジェクトに関す
るディレクトリ・エントリを除去し、各削除オブジェク
トに割り振られた空間を物理的に回収するよう指示する
ことにより、所定数の保留中の削除を実行する。例え
ば、ステップ61で最大10個のオブジェクトをボリュ
ームABCから削除することができる。遊休期間中に実
行される保留中の削除の数を制限すると、他のオブジェ
クト要求またはボリューム要求の処理が過度に遅延する
ことが防止できる。所定数の保留中の削除が実行された
後、SQL DELETEコマンド(構造化照会言語)
を発行することにより、削除オブジェクト・テーブル3
8中の対応する行が削除される。削除オブジェクトの空
間をボリューム・テーブル39中の自由空間に加えるこ
とにより、削除空間と現自由空間も更新される。
【0038】CMV用の現自由空間を更新した後は、タ
スク指名プログラムに戻って、再度、保留中の作業があ
るかどうか判定する。保留中の他の作業を受け取ってい
る場合は、ステップ48ないし57に戻る。他に保留中
の作業がない場合は、CMVに関する保留中の削除がす
べて処理されるまで、ステップ59及び61を繰り返
す。ステップ59でもう保留中の削除が見つからない場
合は、ステップ62に進み、遊休期間がある場合に、C
MVの裏面(OCMV)、この場合はボリュームDEF
に関する保留中の削除があるかどうか判定を行う。OC
MVに関する保留中の削除がある場合は、ステップ63
で、ロボット式ピッカ5にCMVを裏返しにするよう指
令し、OCMVをマウントさせる。OCMVがマウント
されると、それがCMVとなる。すなわちボリュームD
EFが今はCMVである。次にステップ63で、ボリュ
ームDEF上の所定数の保留中の削除を実行し、続いて
削除オブジェクト・テーブルから対応する行を除去し、
ボリューム・テーブル39中の削除空間と自由空間を更
新する。
【0039】ステップ63が完了すると、タスク指名プ
ログラムに戻り、必要に応じてステップ48ないし57
を繰り返す。ただし、ステップ59に戻った時、ボリュ
ームDEFはもはやOCMVではなくCMVであり、し
たがってボリュームDEFに関する保留中の削除がまだ
残っている場合は、ステップ59及び61でそれらを実
行する。ボリュームDEF上のオブジェクトの削除が完
了した時に、今はOCMVとなっているボリュームAB
Cに関する別の削除要求が行われた場合は、ステップ6
2と63を再度実行して、他に保留中の作業がない遊休
期間中にそれらのオブジェクトを削除する。
【0040】CMVとOCMVに関して実行すべき保留
中の削除がない時は、ステップ62から出てステップ6
4に進む。ステップ64で、遊休期間である場合、保留
中の削除を有する、内部光ディスク駆動機構4にアクセ
ス可能なボリュームがあるかどうか判定を行う。そのよ
うなアクセス可能なボリュームが存在する場合は、ステ
ップ65で、ボリューム・テーブル39を検査すること
により、ライブラリに存在する論理的削除空間の量が最
大のボリュームを識別する。識別されたこのボリューム
がマウントされて、新しいCMVとなる。この場合も所
定数の保留中の削除が実行され、続いて削除オブジェク
ト・テーブル38から対応する行が除去され、ボリュー
ム・テーブル39の削除空間と自由空間が更新される。
残っている保留中の削除があれば、CMVに関する保留
中の削除がすべて実行されるまで、ステップ59及び6
1でそれを実行する。CMVに関する保留中の削除がす
べて実行された後、ステップ62で、保留中の削除があ
るかどうか裏面を再度検査し、処理を続行する。他に保
留中の作業がなく、保留中の削除がすべて実行された時
は、ステップ67で、タスク66は待機状態に入る。
【0041】シェルフにあるボリュームに関する保留中
の削除も非活動期間に実行されるが、実行されるのは、
現在外部光ディスク駆動機構10にマウントされている
ボリュームに関するものだけである。保留中の削除を実
行する目的で、現在マウント済みのボリュームを裏返す
よう、あるいはシェルフにある光ディスク・ボリューム
をマウントするよう、LCS29から操作員に指示が出
ることはない。このため、操作員がこの指示に即座に応
答できずに、外部光ディスク駆動機構10が不必要に拘
束されることが避けられる。
【0042】図7のステップ48〜65をどう実施する
かの一例として、以下にタスク66の擬似コードを示
す。 擬似コード IF クリーンアップすべき古い作業がある、THEN
古い作業をクリーンアップする。 IF この駆動機構のタスクが実行すべき新しい「実」
作業がある、THEN DO IF 新しい作業が書込みまたは断片化解除である、T
HEN DO IF 書き込むべきまたは断片化解除すべきボリューム
に関する 保留中の削除がある、THEN DO 保留中のすべての削除を実行する 削除オブジェクト・テーブルから対応するすべての行を
除去する そのボリュームの削除空間と自由空間を更新する END ELSE 保留中の削除はなく、書込みまたは断片化解
除を実行する END ELSE 新しい作業は書込みまたは断片化解除ではな
く、したがって保留中の削除について心配せずに、新し
い作業を実行する END ELSE この駆動機構のタスクが実行すべき新しい
「実」作業はなく、したがってこの駆動機構のタスクが
実行すべき何らかの削除を見つけようと試みる DO IF 現マウント済みボリュームの削除空間がゼロでな
い、THEN実行すべき削除があり、したがって DO 現在マウントされているボリュームに関する所定数の削
除を実行する 削除オブジェクト・テーブルから対応するすべての行を
除去する そのボリュームの削除空間と自由空間を更新する END ELSE IF 現マウント済みボリュームの裏面に関する削除空
間がゼロでない、THEN 実行すべき削除があり、し
たがって DO 現マウント済みボリュームの裏面をマウントする 現マウント済みボリュームに関する所定数の削除を実行
する 削除オブジェクト・テーブルから対応するすべての行を
除去する そのボリュームの削除空間と自由空間を更新する END ELSE マウント済みボリュームに関する削除もマウ
ント済みボリュームの裏面に関する削除もなく、したが
って IF この駆動機構にアクセス可能なボリュームで、削
除空間の量がゼロでないものがある、THEN DO 作業を探している駆動機構タスクにアクセス可能なボリ
ュームであって、削除空間の量が最大のものを選ぶ選ん
だボリュームをマウントする 現マウント済みボリュームに関する所定数の削除を実行
する 削除オブジェクト・テーブルから対応するすべての行を
除去する そのボリュームの削除空間と自由空間を更新する END ELSE この駆動機構タスクが実行できる削除はない END
【0043】時間の経過につれて、自動光ディスク・ラ
イブラリ中の光ディスクは満杯になり、いくつかの光デ
ィスクが最終的には弾き出さなければならなくなる。L
CS29は最も以前にマウントされた光ディスクを弾き
出してシェルフ36に格納し、より多くの自由空間をも
つ光ディスクが自動光ディスク・ライブラリに装入でき
るようになる。新しいオブジェクトが作成される率と新
しいオブジェクトのサイズに基づいて、あるボリューム
上のすべてのオブジェクトが満了するまでにそのボリュ
ームがシェルフに格納される可能性が非常に高い。シェ
ルフにあるボリューム上に存在するオブジェクトに関す
る削除要求は、ライブラリにあるボリューム上のオブジ
ェクトに関する削除要求と類似の形で処理される。現在
外部光ディスク駆動機構10上にマウントされているシ
ェルフにあるボリュームに関する保留中の削除のみがサ
ービスを受けるので、保留中の削除の大多数はシェルフ
に存在するボリュームに関するものであると予想され
る。これら未処理の保留中の削除は、削除オブジェクト
・テーブル38中でそれら保留中の削除を表すために使
用される行の故に、CDB34上で大きな量の空間を必
要とする。
【0044】図8には、光ディスクに記憶されているす
べてのオブジェクトを削除するためのルーチンが示され
ている。各ボリュームには満了日があり、これはそのボ
リュームにオブジェクトが書き込まれる時に計算され
る。ボリュームの満了日は、そのボリュームに記憶され
ている満了日が最も遅いオブジェクトの満了日と同じで
ある。光ディスクの満了日は、その光ディスクの満了日
が最も遅いボリュームによって定義される。ステップ7
1で、自動光ディスク・ライブラリ1内にあるシェルフ
36中の各ボリュームの満了日が検査される。OSMC
28は、毎日所定の時間に、例えば自動光ディスク・ラ
イブラリ1の活動度が低いと予想される時間にこの検査
を行う。ステップ72で、OSMC28は、どのボリュ
ームがその満了日に達したかをLCS29に知らせ、L
CS29は、ボリューム・テーブル39中で空のボリュ
ームについて「ボリューム・エンプティ」状況を“Y”
にセットする。光ディスクの両方のボリューム上に存在
するオブジェクトがすべて満了にならない限り、ボリュ
ームは空とは見なされない。光ディスクの一方のボリュ
ーム上のオブジェクトがすべて満了ではない場合、どち
らのボリュームも空とは見なされず、それらのボリュー
ムの「ボリューム・エンプティ」フィールドは“N”に
セットされる。
【0045】ステップ73で、ボリューム・エンプティ
状況が“Y”にセットされたボリュームに関連する保留
中の削除に関する削除オブジェクト・テーブル38の全
ての行が削除され、削除空間と自由空間が更新される。
両方のボリュームが空でない限り、ボリュームは空とは
見なされないので、両方のボリュームに関する保留中の
削除が削除される。1個のSQL DELETEコマン
ドで、ある空のボリューム用のすべての行が削除でき、
一度に1行ずつ削除するよりもはるかに効率がよい。さ
らに、遊休期間中に空のボリュームがカウントされるの
を待つよりも、CDB34上の空間が早く使用可能にな
る。ある光ディスク上の両方のボリュームがその満了日
に達した時は、両方のボリュームのボリューム・エンプ
ティ状況が“Y”にセットされ、それらのボリュームの
満了状況がセットされる。
【0046】ボリュームがマウントされるたびに、ステ
ップ74で満了状況が検査される。満了状況がセットさ
れている場合、ステップ75で、システム制御装置にF
ORMATコマンドを発行することにより、そのボリュ
ームを含む光ディスクがフォーマットし直される。ディ
スクをフォーマットし直すには、マウント済みボリュー
ムをフォーマットし直し、ディスクを裏返して裏面をフ
ォーマットし直す。フォーマットし直しの結果、光ディ
スク上のファイル・フォーマット制御構造を更新させ、
その上のすべての空間を使用可能にすることにより、光
ディスク上のすべての空間が回収される。光ディスク上
のすべてのオブジェクトが物理的に削除され、したがっ
てその空間が新しいオブジェクトの書込み用に回収され
る。ステップ76で、満了状況がリセットされ、ボリュ
ーム・テーブル39が、自由空間の量、ボリューム・エ
ンプティ状況などを示すように更新される。
【0047】以上、光ディスクを用いて好ましい実施例
について述べたが、本発明は、DASD、フロッピ・デ
ィスク、テープなど他のタイプのライブラリにも同様に
適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動光ディスク・ライブラリの正面切開透視図
である。
【図2】操作卓が横に回転し、ファンが取り除いてある
点以外は図1と同じ図である。
【図3】図1及び図2の自動光ディスク・ライブラリの
背面切開透視図である。
【図4】オブジェクト・アクセス方式ソフトウェアを利
用して自動光ディスク・ライブラリ内のオブジェクトを
管理する、オブジェクト記憶階層の構成図である。
【図5A】削除オブジェクト・テーブルの一部分を示す
図である。
【図5B】ボリューム・テーブルの一部分を示す図であ
る。
【図6】本発明の自動光ディスク・ライブラリにおいて
削除要求を管理するためのルーチンの流れ図である。
【図7】本発明の自動光ディスク・ライブラリにおいて
オブジェクトを削除する方法の一部であるタスクの流れ
図である。
【図8】本発明において光ディスク上の空間を回収する
ためのルーチンの流れ図である。
【符号の説明】
1 自動光ディスク・ライブラリ 3 光ディスク格納セル 4 内部光ディスク駆動機構 5 ロボット式ピッカ 6 グリッパ 10 外部光ディスク駆動機構 11 操作卓 12 キーボード 13 駆動機構制御カード 17 システム制御装置 18 ピッカ制御カード 23 オブジェクト記憶検索機能(OSR) 24 データベース(DB2) 25 ディレクトリ/オブジェクト・テーブル 26 構成テーブル 27 OAM 28 OAM記憶/管理コンポーネント(OSMC) 29 ライブラリ管理システム(LCS) 35 オブジェクト記憶階層 36 シェルフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 キンバーリー・メアリー・ゼラズニ アメリカ合衆国85746、アリゾナ州ツーソ ン、サウス・ツウイン・リツジ・プレース 5372番地

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記憶ライブラリ中の第1ボリュームからオ
    ブジェクトを削除することを求める削除要求を受け取る
    ステップと、 上記削除要求を削除オブジェクト・テーブルに書き込ん
    で、上記第1ボリュームに関する保留中の削除要求のリ
    ストに加えるステップと、 上記第1ボリュームに関する書き込み要求を受け取るス
    テップと、 上記第1ボリュームが駆動機構にマウントされていない
    場合は、上記第1ボリュームをマウントするステップ
    と、 上記保留中の削除要求のリストに入っている上記第1ボ
    リューム上のオブジェクトをすべて削除するステップ
    と、 上記第1ボリュームの論理的削除空間を上記第1ボリュ
    ームの現自由空間に加えるステップと、 上記書込み要求を実行するステップとを含むボリューム
    からオブジェクトを削除する方法。
  2. 【請求項2】上記削除要求がユーザによって開始される
    ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】上記削除要求が、オブジェクトの満了の結
    果として機械で開始されることを特徴とする、請求項1
    に記載の方法。
  4. 【請求項4】複数の記憶媒体を備え、各記憶媒体がオブ
    ジェクトを記憶するためのボリュームを少なくとも1個
    有する自動記憶ライブラリ中のボリュームからオブジェ
    クトを削除するための方法であって、 第1ボリュームからオブジェクトを削除することを求め
    る削除要求を受け取るステップと、 上記削除要求を削除オブジェクト・テーブルに書き込ん
    で、上記第1ボリュームに関する保留中の削除要求のリ
    ストに加えるステップと、 上記第1ボリュームに関する書込み要求を受け取るステ
    ップと、 上記第1ボリュームが駆動機構にマウントされていない
    場合は、上記第1ボリュームをマウントするステップ
    と、 上記保留中の削除要求のリストに入っている上記第1ボ
    リューム上のオブジェクトをすべて削除するステップ
    と、 上記第1ボリュームの上記論理的削除空間を上記第1ボ
    リュームの現自由空間に加えるステップと、 上記書込み要求を実行するステップとを含む上記方法。
  5. 【請求項5】上記削除要求がユーザによって開始される
    ことを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】上記削除要求が、オブジェクトの満了時に
    機械で生成されることを特徴とする、請求項4に記載の
    方法。
  7. 【請求項7】さらに、記憶媒体上に記憶されているオブ
    ジェクトがすべて満了したかどうか判定するステップ
    と、 上記記憶媒体上の上記オブジェクトがすべて満了してい
    る場合に、 上記記憶媒体の満了状況をセットするステップと、 上記記憶媒体に関する保留中の削除要求のリストを削除
    するステップと、 上記記憶媒体がマウントされている時、上記記憶媒体を
    フォーマットし直すステップとを含む、請求項4に記載
    の方法。
  8. 【請求項8】複数の記憶レベルを有し、1つの記憶レベ
    ルがオブジェクトを記憶するための複数の記憶媒体を備
    えた自動ライブラリである、オブジェクトを管理するた
    めの階層記憶システムであって、 記憶管理ソフトウェアを記憶するための記憶手段と、 上記記憶手段に結合され、該記憶手段からコマンドを受
    け取る制御ユニットと、 断片化解除要求及び回収要求を含むボリューム要求並び
    に読取り要求、書込み要求、削除要求を含むオブジェク
    ト要求を受け取るように上記記憶手段に結合された光記
    憶/検索手段と、 上記記憶手段に結合され、削除要求を、削除すべきオブ
    ジェクトが記憶されるボリューム別にグループ分けした
    複数の保留中の削除要求の列に記憶するためのオブジェ
    クト・テーブル手段と、 上記制御ユニットに結合され、所定のボリュームに関す
    る書込み要求を実行する直前に、上記所定のボリューム
    に関する上記保留中の削除要求を実行するための第1駆
    動機構とを備えた階層記憶システム。
  9. 【請求項9】さらに、操作員から他のディスクを受け取
    るための第2駆動機構を備える、請求項8に記載の階層
    記憶システム。
JP4061972A 1991-04-10 1992-03-18 ボリュームからオブジェクトを削除する方法及び階層記憶システム Expired - Lifetime JPH0785351B2 (ja)

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