JPH0589326U - ロータ連結型スクリューコンベヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ロータが折れにくく、さらにロータの部分的な
交換が可能で、ロータの組立，交換作業が容易なロータ
連結型スクリューコンベヤを提供すること。 【構成】ケーシング内に回転自在に軸承される送り用ス
クリューを設けたロータの回転で、投入口から投入され
る被搬送物を排出口に向けて移送するスクリューコンベ
ヤにおいて、所定長さに形成したロータ１４の両端部
に、断面が多角形状の嵌合穴を有する雌継手１０を設
け、この雌継手に嵌入する外形が多角柱形の雄継手１１
を介在して複数のロータを連結したロータ連結型スクリ
ューコンベヤを構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、穀物や飼料、あるいは産業廃棄物処理汚泥等の顆粒状あるいは流 動状の被搬送物を移送するためのスクリューコンベヤに係り、詳しくは複数のロ ータを継手の嵌合によって軸心方向に連結可能にするロータ連結型スクリューコ ンベヤに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般的なスクリューコンベヤを図面に基づいて説明する。図５はスクリューコ ンベヤの正面図である。このスクリューコンベヤＡ′は、前工程から連続する図 示しないホッパーが接続されて被搬送物が投入される投入口１ａ、ならびに後工 程に被搬送物を排出するための排出口１ｂを設けたケーシング１と、ケーシング １両端部のプレートに取り付けられるヘッド側ベアリングユニット２ならびにエ ンド側ベアリングユニット３によって回転自在に軸承されるスクリュー４ａを設 けたロータ４と、ケーシング１のヘッド側にモータ台付きヘッドプレート５に固 定載置される減速電動機６と、この減速電動機６の出力軸に軸嵌される電動機側 スプロケット７、ならびにヘッド側ベアリングユニット２に軸嵌されるスクリュ ー側スプロケット８に巻き掛けられる駆動チェーン９からなる動力伝達機構で構 成してある。

【０００３】 以上のように構成されるスクリューコンベヤＡ′は、減速電動機６の作動によ ってロータ４が矢印方向に回転することで、投入口１ａから投入される被搬送物 がスクリュー４ａの送り作用によって排出口１ｂに向けて順次移送され、排出口 １ｂから後工程に送られる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記従来技術によると、ロータ４は長尺なパイプ同士をねじで強 固に取り付けて連結してあるので、経時的に自重で撓んでロータ４が折れやすか った。また、ロータ４が折れた場合は勿論のこと、ロータ４が撓んだ状態で回転 してベアリングユニット２，３のシールが破損した場合や、スクリュー４ａが欠 損した場合等には、ロータ４全体を交換する必要があり、コスト高になるととも に交換作業に手間がかかった。

【０００５】 さらに、この種のスクリューコンベヤは、他の搬送手段では設置条件的に不向 きな場所が多いことから、組み付けた長尺なロータ４の搬入，組立，交換等の各 作業に困難を伴った。

【０００６】 この考案は上記問題点に鑑みてなされたもので、ロータが折れにくく、さらに ロータの部分的な交換が可能で、ロータの組立，交換作業が容易なロータ連結型 スクリューコンベヤを提供することを目的にしている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

ケーシング内に回転自在に軸承される送り用スクリューを設けたロータの回転 で、投入口から投入される被搬送物を排出口に向けて移送するスクリューコンベ ヤにおいて、所定長さに形成したロータの両端部に、断面が多角形状の嵌合穴を 有する雌継手を設け、この雌継手に嵌入する外形が多角柱形の雄継手を介在して 複数のロータを連結したロータ連結型スクリューコンベヤを構成したものである 。

【０００８】

【作用】

この考案によれば、両端部に雌継手を設けた単体のロータは、この雌継手に嵌 入する多角柱形の雄継手を介在することによって、他のロータと連結可能になる 。したがって、継手間に回転に支障のない隙間があるので、ロータが折れにくく 、また、各ロータの雌継手は雄継手によって嵌合されているだけなので、ロータ の組立や部分的な交換作業が容易に行える。さらに、ロータを分割して搬入でき るので、設置条件的に不便な場所であっても扱いやすい。

【０００９】

【実施例】

この考案に係る一実施例を図面に基づいて説明する。図１はこの考案に係るロ ータ連結型スクリューコンベヤの正面断面図、図２はロータ同士の連結部におけ る継手を示す部分断面図、図３は図２のIII-III 線断面図、図４はエンド側ベア リングユニットとロータの連結部における継手を示す部分断面図である。なお、 実施例の説明にあたり、従来例と同一部材，同一部位には同一符号を付したが、 その構成および作用は従来例と同一であるので説明は省略する。

【００１０】 パイプ材からなるロータ１４は、数種類の長さ寸法のものを用意する。ロータ １４の両端部には、図２および図３に示すように、パイプに内嵌する円筒形に形 成され、かつ断面が六角形の嵌合穴１０ａを有する雌継手１０をパイプに内嵌し て溶着してある。この雌継手１０は一端部を底板で閉塞してあり、開口側端面を パイプ端面から僅かに突出した状態で、パイプに溶接してある。なお、ロータ４ の両端部に溶着される雌継手１０の六角形の各角位置は、左右で一致させること が肝要である。

【００１１】 次に、上記雌継手１０の嵌合穴１０ａに嵌入する雄継手１１は、外形が六角柱 形状をなし、嵌合穴１０ａの形成長さの２倍よりやや短い長さに形成してある。 雌継手１０を設けたロータ１４同士に雄継手１１を嵌合して連結すると、図２に 示すように、雌継手１１の底板側に僅かな隙間を残して組まれるようにしてある 。

【００１２】 また、エンド側ベアリングユニット３とロータ１４の連結態様は、図４に示す ように、ベアリングユニット３に回転自在に軸支されるシャフト３ａの先端側を 六角柱形に形成して、ロータ１４の雌継手１０の嵌合穴１０ａに嵌入して連結す るものである。ヘッド側ベアリングユニット２側も同様に構成してある。

【００１３】 以上のように構成したロータ連結型スクリューコンベヤＡは、各ロータ１４の 両端部に雌継手１０を設けて、雄継手１１を介在して連結するので、両継手１０ ，１１間に生じる回転に支障がない隙間によってロータ１４が折れにくくなる。 また、ロータ１４同士をねじで連結する従来の形態に比べて、組立が容易であり 、部分的な交換作業も簡単に行える。さらに、設置条件の悪い場所への搬入であ っても、分解して持ち込めるので扱いやすくなる。

【００１４】 なお、この考案は上記実施例に限るものではなく、この考案の主旨に沿って種 々の応用と実施態様をとることができる。たとえば、雌継手１０の嵌合穴１０ａ ならびにこれに嵌入する雄継手１１は六角形に限らず、四角形，五角形ほか多角 形であればよい。さらに、雌継手１０はパイプに内嵌することなく、パイプ端か ら突設する形態であってもよい。

【００１５】

【考案の効果】

この考案は以上のように構成したので、ロータの両端部に設けた雌継手に雄継 手を介在することで、他のロータの連結が可能になり、継手同士の隙間は回転に 支障がない程度にあいているのでロータが折れにくく、しかも継手同士の接続で 順次ロータの連結を可能にするので、組立をはじめとして破損した個所の部分的 な交換作業が容易に行える。さらに、ロータは分割可能であるので、不便な設置 個所であっても搬入が楽である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係るロータ連結型スクリューコンベ
ヤの正面断面図である。

【図２】ロータ同士の連結部における継手の部分断面図
である。

【図３】図２のIII-III 線断面図である。

【図４】エンド側ベアリングユニットとロータの連結部
における継手の部分断面図である。

【図５】従来例に係るスクリューコンベヤの正面図であ
る。

【符号の説明】

Ａ：ロータ連結型スクリューコンベヤ １：ケーシング ２：ヘッド側ベアリングユニット ３：エンド側ベアリングユニット １０：雌継手 １０ａ：嵌合穴 １１：雄継手 １４：ロータ １４ａ：スクリュー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケーシング内に回転自在に軸承される送
   り用スクリューを設けたロータの回転で、投入口から投
   入される被搬送物を排出口に向けて移送するスクリュー
   コンベヤにおいて、 所定長さに形成したロータの両端部に、断面が多角形状
   の嵌合穴を有する雌継手を設け、この雌継手に嵌入する
   外形が多角柱形の雄継手を介在して複数のロータを連結
   したことを特徴とするロータ連結型スクリューコンベ
   ヤ。