JPH0588854B2 - - Google Patents

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JPH0588854B2
JPH0588854B2 JP61307860A JP30786086A JPH0588854B2 JP H0588854 B2 JPH0588854 B2 JP H0588854B2 JP 61307860 A JP61307860 A JP 61307860A JP 30786086 A JP30786086 A JP 30786086A JP H0588854 B2 JPH0588854 B2 JP H0588854B2
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JP
Japan
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film
group
polymer
stretched
water
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JP61307860A
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JPS6420234A (en
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Kazumoto Murase
Toshihiro Oonishi
Masanobu Noguchi
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
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Publication date
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Priority to US07/095,825 priority patent/US4868284A/en
Publication of JPS6420234A publication Critical patent/JPS6420234A/ja
Publication of JPH0588854B2 publication Critical patent/JPH0588854B2/ja
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉 この発明は高導電性を有する共役系高分子延伸
成形体およびドーパントを必須成分とする高導電
性組成物の製造方法に関する。この延伸成形体組
成物は高導電性高分子をはじめ、電気・電子材料
として有用である。 〈従来の技術〉 共役系高分子延伸成形体とドーパントとの組成
物は熱延伸共役系高分子あるいは前駆体を熱分解
し、熱延伸して得た共役系高分子とドーパントと
の組成物が知られている。特に後者では高延伸倍
率の共役系高分子延伸成形体とドーパントの組成
物が報告されている。可溶性の高分子前駆体とし
て得られる高分子スルホニウム塩前駆体フイルム
を熱分解、熱延伸して得られた延伸ポリ−p−フ
エニレンビニレンとドーパントとの組成物は公知
である(特開昭59−199746号公報)。例えばp−
キシリレンジメチレンビススルホニウム塩の縮合
重合後該重合体のキヤスト成形物の脱スルホニウ
ム塩反応と熱延伸等により得られた延伸フイルム
状ポリ−p−フエニレンビニレンについては5弗
化ヒ素をドーパントとする組成物が2790S/cmの
電導度を示すことが知られている。また同様に置
換ポリ−p−フエニレンビニレンの延伸成形体の
ヨウ素をドーパントとしたときの組成物は71S/
cmの電導度を示すことが知られている(特開昭60
−11528号公報)。 〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら、共役系高分子は剛直高分子であ
り、不溶不融であるので単に熱延伸する方法では
低倍率の延伸成形体しか得られない。また可溶性
の高分子前駆体を経由し、得られる前駆体フイル
ムを熱分解、熱延伸する方法では高延伸倍率の成
形体が得られるものの延伸時に剛直な共役系高分
子の生成も起こるためにその延伸倍率には限界が
あつた。またその導電性組成物についても電導度
は最高で2780S/cmであり、実用上充分高いもの
ではなかつた。 本発明者らは従来の可溶性の高分子前駆体を経
由し、得られる前駆体フイルムを熱分解、熱延伸
する方法では製造することが実質的に難しかつた
高度の延伸倍率を持つ共役系高分子延伸成形体を
前駆体フイルムの膨潤延伸とそれに続く加熱処理
することにより得ることができ、これとドーパン
トとの組成物が従来のものよりはるかに高い導電
性を有することを見い出した。 本発明の目的は極めて高い延伸倍率を有する共
役系高分子延伸成形体とドーパントとの高導電性
組成物を提供することにある。 〈問題点を解決するための手段〉 すなわち、本発明は一般式()
【化】 R1;>CH−CH2−基の脱水素により形成される
ビニレン基と連続した炭素−炭素共役系を
形成する基 R2;>CH−CH2−基のβ位炭素に結合する水素
原子の脱離を伴い、α位の炭素より脱離す
る基 で表される繰り返し単位を有する高分子前駆体の
成形体を該高分子前駆体の成形体を膨潤させる溶
媒中で延伸処理を行つた後、R2基を脱離処理す
ることにより得られた共役系高分子成形体にドー
パントをドーピングすることを特徴とする共役系
高分子延伸成形体組成物の製造方法を提供する。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明に用いる高分子前駆体の成形体は、一般
式()
【化】 R1:>CH−CH2−基の脱水素により形成される
ビニレン基と連続した炭素−炭素共役系を
形成する基 R3,R4:炭素数1〜10の炭化水素基 X-:対イオン で表されるジスルホニウム塩モノマーをアルカリ
で縮合重合して得られる。 本発明で用いられる一般式()の高分子前駆
体成形体、あるいは一般式()のジスルホニウ
ム塩モノマーにおいてR1基は炭素数6〜14の芳
香族炭化水素、及びその核置換体、または炭素数
4〜13の複素環芳香族化合物及びその核置換体等
である。これらの置換基としては特に限定はない
が、炭素数1〜10の炭化水素基、炭素数1〜10の
アルコキシ基が好ましい。R1基はp−フエニレ
ン、2,5−ジメトキシ−p−フエニレン、2,
5−ジエトキシ−p−フエニレン、2,5−ジメ
チル−p−フエニレン、2,6−ナフタレンジイ
ル、2,5−チエニレン、3−メチル−2,5−
チエニレン、3−メトキシ−2,5−チエニレ
ン、2,5−フランジイルなどが例示される。 本発明に用いる一般式()の脱離基R2は一
般式()のジスルホニウム塩モノマーの縮合で
得られる
【式】である。 本発明に用いるモノマー()はR1基のジメ
チレンハロゲン体を炭素数1〜10の炭化水素基を
有するスルフイドと反応させることにより得られ
るものを用いることができる。スルフイドはその
炭化水素基が例えばメチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、n−ブチル、2−エチルヘキシ
ル、フエニル、シクロヘキシル、ベンジル基のも
のが用いることができるが、炭素数1〜6の炭化
水素基、特にメチル、エチル基が好ましい。 一般式()のスルホニウム塩モノマーや一般
式()の脱離基R2の対イオンX-は常法により
任意のものを用いることができる。例えば、ハロ
ゲン、水酸基、4弗化ホウ素、過塩素酸、カルボ
ン酸、スルホン酸イオン等を使用することがで
き、なかでも塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン
及び水酸基イオンが好ましい。 高分子前駆体は一般式()のスルホニウム塩
モノマーを水単独でもしくは水に可溶な有機溶媒
例えばアルコール類との混合溶媒中で、アルカリ
を用いて縮合重合して得ることができる。好まし
くは、水または水とこれに可溶な有機溶媒との混
合溶媒中で、さらにより好ましくは、水または水
とアルコール類の混合溶媒中で重合するのが効果
的である。 縮合重合に用いるアルカリ溶液は、水もしくは
有機溶媒、例えばアルコール類と水の混合溶媒中
でPH11以上の強い塩基性溶媒であることが好まし
く、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
カルシウム、第4級アンモニウム塩水酸化物、ス
ルホニウム塩水酸化物、強塩基性イオン交換樹脂
(OH型)等を用いることが出来るが、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、強塩基性イオン交換
樹脂が好適に使用出来る。 縮合重合反応は得られる高分子前駆体が熱、
光、紫外線、強い塩基性条件等に敏感であり、
徐々にR2基の脱離が起こり、部分的に共役構造
を有する高分子前駆体と成り易く、不均質となる
ことがある。したがつて、縮合重合反応は比較的
低温、即ち少なくとも50℃以下、特に25℃以下、
更には5℃以下の温度で反応を実施することが好
ましい。反応時間は特に限定はしないが、通常1
分〜50時間の範囲である。 延伸性に富んだ高分子前駆体を得るためには分
子量が充分大きいことが好ましく、少なくとも一
般式()の高分子前駆体の繰返し構造を2単位
以上、好ましくは5ないし50000単位有するもの、
例えば分画分子量3500以上を透析膜による透析処
理で透析されない分子量を有するようなものが効
果的に用いられる。 本発明の方法によれば、一般式()の高分子
前駆体は側鎖に脱離基R2を有した状態で膨潤延
伸され、ついで後処理によりそのR2を脱離させ
共役系高分子とすることができる。R2の脱離処
理時にさらに延伸処理を併用すればより効果的で
ある。 本発明においては高分子前駆体の成形体を膨潤
状態で延伸することが重要である。ここで膨潤状
態とは高分子前駆体成形体が溶媒を含んだ状態、
好ましくは該前駆体成形体の乾燥重量当り3重量
%以上含んだ状態で、かつ延伸しても形状を保ち
得る状態をいう。 膨潤延伸に用いる溶媒は用いる高分子前駆体を
膨潤させる溶媒であれば単独でも混合溶媒でも特
に制限はないが、好ましくは用いる高分子前駆体
の少なくとも1種類以上の良溶媒と少なくとも1
種類以上の貧溶媒の混合溶媒が延伸の操作性の観
点より好ましい。その混合割合は特に限定はない
が、実際的には用いる溶媒の種類および高分子前
駆体の構造により異なるので、それを考慮して適
宜決めればよい。用いる溶媒は、一般式()の
脱離基がスルホニウム塩構造のものでは良溶媒と
しては水、アルコール、貧溶媒としてはその他の
有機溶媒であり、例えば水、メチルアルコール、
エチルアルコール、ブチルアルコールなどが、ま
た貧溶媒としてはアセトン、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、N−メチルピロリドン等の良溶媒に可溶な有
機溶媒が例示される。 膨潤延伸の方法としては高分子前駆体の成形体
を膨潤させる溶媒中で一軸あるいは二軸に延伸す
るのが好ましい。 膨潤延伸の温度は特に制限はないが、高温では
R2基が脱離するので効果が少なく、低温では溶
媒の連結がおこるので、R2基の脱離する温度以
下であればよいが、一般的には0〜80℃を用いる
ことが好ましい。 本発明の特徴は高分子前駆体成形体をその分子
構造を保持したまま延伸し、その後熱処理により
共役系高分子化することである。ここで高分子前
駆体成形体は高分子前駆体溶液から任意の形状の
成形物とすることが出来る。高分子延伸成形体を
得るには任意の方法が用いられるが、その形態に
関しては例えばフイルム、繊維、延伸可能な基材
へのコーテイング物などが本発明には効果的であ
る。この際、透析処理などにより脱塩もしくは未
反応物を除いた高分子前駆体溶液を用いることが
好ましい。 高分子前駆体からはR2基が脱離し、共役系高
分子が製造できる。R2基の脱離処理は熱、光、
紫外線、強い塩基処理などの条件を適用するこに
より行うことができるが、加熱処理が好ましい。
高導電性の組成物を得るためには高分子前駆体の
R2基の脱離処理を不活性雰囲気で行うことが重
要である。ここでいう不活性雰囲気とは処理中に
高分子の変質を起こさない雰囲気をいい、特に酸
素、空気による酸化反応を防ぐことが必要であ
る。一般には窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不
活性ガスを用いて行われるが、真空下あるいは不
活性媒体中でこれを行つても良い。 熱によりR2基の脱離処理を行う場合、余りの
高熱での熱処理は生成する共役系高分子の分解を
もたらし、低温では生成反応が遅く実際的でない
ので、通常処理温度は50℃〜450℃、好ましくは
80℃〜400℃が適する。また、処理時間は処理温
度のかねあいで適宜時間を選ぶことができるが、
1分〜10時間の範囲が工業上実際的である。 このようにして製造される共役系高分子はR1
−CH=CH−を主要な構造単位に含む。本発明
の製造方法によれば、R1−CH=CH−の共役系
の繰り返し単位のみを有する共役系高分子を作る
ことが可能である他、共役系でない
【式】骨格を一部構成単位に含む重 合体を作ることも可能である。 すなわち、不充分な脱離処理を行つた後の高分
子には未だ不完全な脱離状態にある
【式】骨格を有する構成単位が存在 することが赤外吸収スペクトル等により観察され
る。この場合には柔軟性に富んだ共役系高分子が
製造できる。なお、R1−CH=CH−単位に対す
【式】単位の割合は使用目的に応 じ製造条件を任意に工夫することにより変えるこ
とができる。導電性高分子材料等の目的には前者
1に対して後者の割合が1以下が好ましく、より
好ましくは1/20以下である。 また高分子前駆体のR2基の脱離処理時にさら
に延伸配向させることも出来る。この様にして膨
潤延伸高分子前駆体成形物を延伸加熱処理するこ
とによりさらに高い配向性を付与することができ
る。 つぎに本発明における膨潤延伸により得られた
共役系高分子延伸成形体は電子受容体あるいは電
位供与体(ドーパントと称す)を作用させること
により高導電性組成物とすることができる。ここ
でドーパントとしては公知の導電性高分子化合物
たとえばポリアセチレンなどのドーピング、ある
いはグラフアイトの層間化合物の形成により導電
性向上効果の見いだされている化合物が効果的に
用いられる。 本発明組成物は、任意の方法で得ることができ
るが、従来知られている化学ドーピング、電解ド
ーピング、光ドーピング、イオンインプランテー
シヨン等の手法によりドーピングすることが好ま
しい。 具体的には、電子受容体としては ハロゲン化合物類:フツ素、塩素、臭素、ヨウ
素、塩化ヨウ素、三塩化ヨウ素、臭化ヨウ
素 ルイス酸類:五フツ化リン、五フツ化ひ素、五フ
ツ化アンチモン、三フツ化ホウ素、三塩化
ホウ素、三臭化ホウ素、三酸化硫黄 プロトン酸類:フツ水素、塩化水素、硝酸、硫
酸、過塩素酸、フツ化スルホン酸、塩化ス
ルホン酸、三フツ化メタンスルホン酸 遷移金属塩化物類:四塩化チタン、四塩化ジルコ
ニウム、四塩化ハフニウム、五塩化ニオ
ブ、五塩化タンタル、五塩化モリブデン、
六塩化タングステン、三塩化鉄 有機化合物類:テトラシアノエチレン、テトラシ
アノキノジメタン、クロラニル、ジクロル
ジシアノベンゾキノン 電子供与体としては アルカリ金属類:リチウム、ナトリウム、カリウ
ム、ルビジウム、セシウム 第四級アンモニウム塩類:テトラアルキルアンモ
ニウムイオン などが例示される。 ドーピング試剤の好ましい含有量はドーピング
試剤の種類によつて変わるが、一般にドーピング
の条件、例えばドーピング時間、ドーピング試剤
濃度などにより任意に変えることができる。一般
に好ましい含有量は一般式()の共役系高分子
繰り返し単位に対するドーパントのモル数は0.01
〜2.0モルであり、モル数が少ないと高導電性と
ならず、またモル数が多いと電導度は飽和する傾
向があるので経済的でない。これらドーピング試
剤のうち、生成する共役二重結合、および一般式
()のR1基と反応しないドーパントは高導電性
組成物を与えるので好ましい。特に三酸化硫黄、
硫酸もしくはヨウ素が効果的なドーピング試剤と
して挙げられる。 本発明の組成物においては、高度に配向された
成形組成物では最高6500S/cmの高導電性を与え
ることができる。この時一軸延伸組成物は電気的
異方性を示すようになり、延伸方向とその直角方
向では5倍以上の異方性をあたえることが出来
る。 高い導電性を与えるには不活性雰囲気下でドー
ピング試剤との組成物成形操作を行うことが非常
に好ましい。 〈発明の効果〉 本発明の膨潤延伸を経由する高分子延伸成形体
は単なる加熱延伸により得られる延伸成形体と比
較すると、延伸の程度が著しく向上し、分子鎖の
配向様式が従来のものと異なることが観察され、
高い導電性を与えるために極めて良い高次構造と
なつているものと考えられる。 以上説明したように、本発明によれば従来の共
役系高分子延伸成形体に比較してはるかに高延伸
倍率の共役系高分子とドーパントとの組成物が提
供され、導電性を利用した電気、電子材料への
種々の応用が可能である。 〈実施例〉 以上本発明を実施例によつてさらに詳細に説明
するが本発明はこれら実施例によつて何ら限定さ
れるものではない。 実施例 1 p−キシリレンビス(ジエチルスルホニウムブ
ロミド)4.4gを蒸留水50mlに溶解せしめた後、苛
性ソーダ0.8gを蒸留水50mlに溶解せしめた水溶液
を15分かけて滴下し、0℃〜5℃で3時間攪拌を
続けた。反応後0.66規定臭化水素溶液を用いて中
和した。得られたスルホニウム塩を側鎖に有する
高分子スルホニウム塩水溶液を透析膜(セロチユ
ーブ 、分子量分画8000、ユニオンカーバイド社
製)を用いて水に対して1日間透析処理を行つ
た。この透析液を減圧下で乾燥し、50μm厚のキ
ヤストフイルムを得た。高分子前駆体フイルムを
3cm角に切り、水10重量%含むアセトン混合溶媒
中(25℃)に浸漬した。このときの重量増加は31
重量%であつた。ついでゆつくりと浸漬前の長さ
の18倍まで延伸し、アセトン/水混合溶媒を排出
し、フイルムを窒素気流下で乾燥した。このフイ
ルムを窒素雰囲気下で、横型管状炉を用いて100
〜400℃で熱処理と共に1.2倍まで延伸し、橙色の
22倍一軸延伸ポリ−p−フエニレンビニレンフイ
ルムを得た。このフイルム厚は20μmであつた。
得られたフイルムを電子受容体化合物である硫酸
中でのドーピングを行つたところ、硫酸中より取
り出したフイルムは黒色に変化し、6500S/cmの
電導度を示した。なお電導度の測定は四端子法で
行つた。 実施例 2 p−キシリレンビス(ジエチルスルホニウムブ
ロミド)4.4gをイオン交換水50mlに溶解せしめた
後3℃に冷却する。次ぎに予めp−キシリレンビ
ス(ジエチルスルホニウムブロミド)に対し、4
倍当量に相当するOH型に変換された強塩基性イ
オン交換樹脂(Amberlite IRA−401、ロー
ム・アンド・ハース社製)を10分間かけて徐々に
加え、0〜5℃で3時間攪拌を続けた。反応後、
過液を透析膜(セロチユーブ 、分子量分画
3500、ユニオンカーバイド社製)を用いて室温で
水に対して2日間透析処理を行つた。この得られ
たスルホニウム塩を側鎖に有する高分子スルホニ
ウム塩水溶液をキヤストし、30℃で24時間減圧乾
燥し、50μm厚のキヤストフイルムを得た。高分
子前駆体フイルムを3cm角に切り、水を10重量%
含むアセトン混合溶媒中(25℃)に浸漬し、ゆつ
くりと浸漬前の長さの12.6倍まで延伸し、アセト
ン/水混合溶媒を排出し、フイルムを窒素気流下
で乾燥した。このフイルムを窒素雰囲気下で、横
型管状炉を用いて100〜400℃で熱処理と共に1.4
倍まで延伸し、橙色の17.6倍一軸延伸ポリ−p−
フエニレンビニレンフイルムを得た。このフイル
ム厚は18μmであつた 得られたフイルムを電子受容体化合物である硫
酸中でドーピングを行つたところ、硫酸中より取
り出したフイルムは黒色に変化し、4500S/cmの
電導度を示した。 実施例 3 実施例1で得られた高分子前駆体水溶液を減圧
下、50℃で2倍に濃縮した後、アセトン中に2mm
の径のノズルからゆつくり押し出し、紡糸した。
生成した糸状物を減圧乾燥した後、水を10重量%
含むアセトン混合溶媒中(25℃)に浸漬し、ゆつ
くりと浸漬前の長さの6倍まで延伸し、アセト
ン/水混合溶媒を排出し、この糸を窒素気流下で
乾燥した。この糸を窒素雰囲気下で、横型管状炉
を用いて100〜400℃で熱処理と共に3倍まで延伸
し、橙色の18倍一軸延伸ポリ−p−フエニレンビ
ニレン糸を得た。 得られた糸を硫酸中でドーピングを行つたとこ
ろ糸は黒色に変化し、2300S/cmの電導度を示し
た。 実施例 4 2,5−ジメチル−p−キシリレンビス(ジエ
チルスルホニウムブロミド)4.7gを蒸留水50mlに
溶解せしめた後3℃に冷却した。ついで予め苛性
ソーダ0.8gを蒸留水50mlに溶解せしめ3℃に冷却
した水溶液を滴下し、0℃〜5℃で2時間攪拌を
続けた。反応後0.6規定臭化水素溶液を用いて中
和した。得られたスルホニウム塩を側鎖に有する
高分子スルホニウム塩水溶液を透析膜(セロチユ
ーブ 、分子量分画2000、ユニオンカーバイド社
製)を用いて水に対して1日間透析処理を行つ
た。この透析液を30℃24時間減圧乾燥し、32μm
厚のキヤストフイルムを得た。高分子前駆体フイ
ルムを2cm角に切り、アセトンと水の混合溶媒中
に浸漬し、ゆつくりと浸漬前の長さの5倍まで延
伸し、アセトン/水混合溶媒を排出し、フイルム
を窒素気流下で乾燥した。このフイルムを窒素雰
囲気下で、横型管状炉を用いて100〜350℃で熱処
理と共に2.2倍まで延伸し、橙色の11倍一軸延伸
ポリ−2,5−ジメチル−p−フエニレンビニレ
ンフイルムを得た。このフイルム厚は約10μmで
あつた。 得られたフイルムを電子受容体化合物である無
水硫酸を常法により気相でドーピングを行つたと
ころフイルムは黒色に変化し、9.2×10-2S/cm
の電導度を示した。 実施例 5 2,5−ジメトキシ−p−キシリレンビス(ジ
メチルスルホニウムブロミド)3.6gをイオン交換
水50mlに溶解せしめた後、0.3規定NaOH水溶液
50mlを0〜5℃で15分かけて滴下し、滴下後0〜
5℃で30分間攪拌を続けた。反応後0.77規定HBr
水溶液を用いて中和し、さらにNaOH仕込み当
量まで0.77規定HBrを加えた。 この反応液を透析膜(セロチユーブ 、分子量
分画8000、ユニオンカーバイド社製)を用いて1
日間透析処理を行つた。 この液をキヤストし、40℃以下で減圧乾燥し、
厚さ20μmの淡赤色のスルホニウム塩を側鎖に有
する高分子スルホニウム塩フイルムを得た。高分
子前駆体フイルムを3cm角に切り、水を10重量%
含むアセトン混合溶媒中に浸漬し、ゆつくりと浸
漬前の長さの4倍まで延伸し、アセトン/水混合
溶媒を排出し、フイルムを窒素気流下で乾燥し
た。このフイルムを窒素雰囲気下で、横型管状炉
を用いて100〜300℃で熱処理と共に1.5倍まで延
伸し、赤色の6倍一軸延伸ポリ−2,5−ジメト
キシ−p−フエニレンビニレンフイルムを得た。
このフイルム厚は約8μmであつた。 得られたフイルムに電子受容体化合物であるヨ
ウ素を使用し、常法により室温で気相からのドー
ピングを行つたところ、8時間で254S/cmの電
導度を示した。 実施例 6 2,5−ジエトキシ−p−キシリレンビス(ジ
エチルスルホニウムブロミド)1.5gを蒸留水およ
びエタノールの混合溶媒(重量比1:2)50mlに
溶解せしめた後、0℃に冷却した。ついであらか
じめスルホニウム塩に対し2倍当量に相当する
OH型に変換された強塩基性イオン交換樹脂
(Amberlite IRA−401、ローム・アンド・ハ
ース社製)を10分間かけて徐々に加え、0〜5℃
で100分間攪拌を続けた。 反応後、過を行い、イオン交換樹脂を除いた
後、このろ過液を0〜5℃で透析膜(セロチユー
ブ 、分子量分画10000〜20000、ユニオンカーバ
イド社製)を用いて1日間透析処理を行つた。 この液をキヤストし、40℃以下で減圧乾燥し、
厚さ18μmの淡赤色のスルホニウム塩を側鎖に有
する高分子スルホニウム塩フイルムを得た。高分
子前駆体フイルムを3cm角に切り、水を12重量%
含むアセトン混合溶媒中に浸漬し、ゆつくりと浸
漬前の長さの3.2倍まで延伸し、アセトン/水混
合溶媒を排出し、フイルムを窒素気流下で乾燥し
た。このフイルムを窒素雰囲気下で、横型管状炉
を用いて100〜300℃で熱処理と共に1.7倍まで延
伸し、赤色の5.4倍一軸延伸ポリ−2,5−ジエ
トキシ−p−フエニレンビニレンフイルムを得
た。このフイルム厚は約7μmであつた。 得られたフイルムを電子受容体化合物であるヨ
ウ素を使用し、常法により室温で気相からのドー
ピングを行つたところ、12時間で288S/cmの電
導度を示した。 実施例 7 2,5−フランジイル−ビス(メチレンジメチ
ルスルホニウムブロミド)7.6gをイオン交換水と
メタノール混合溶媒(容量比1:1)200mlに溶
解せしめた後、1規定のNaOH20mlとメタノー
ル80mlとの混合溶液を−30℃で30分かけて滴下
し、滴下後−30℃で30分間攪拌を続けた。 この反応液を透析膜(セロチユーブ 、分子量
分画8000、ユニオンカーバイド社製)を用いて−
30℃で水−メタノール混合溶媒(1:1)に対し
て1日間透析処理を行つた。 この透析液をキヤストし、減圧下で乾燥した。
厚さ14μmの黒色のスルホニウム塩を側鎖に有す
る高分子前駆体フイルムを得た。 このフイルムを長さ2cm、幅1cmに切り、水を
12重量%含むアセトン混合溶媒中に浸漬し、ゆつ
くりと浸漬前の長さの1.8倍まで延伸し、アセト
ン/水混合溶媒を排出し、フイルムを窒素気流下
で乾燥した。このフイルムを窒素雰囲気下で、横
型管状炉を用いて100〜200℃で熱処理と共に1.3
倍まで延伸し、黒色の2.3倍一軸延伸ポリ−2,
5−フランジイルビニレンフイルムを得た。この
フイルム厚は約9μmであつた。 得られたフイルムを電子受容体化合物であるヨ
ウ素を使用し、常法により室温で気相からのドー
ピングを行つたところ、6時間で1.8x10-1S/cm
の電導度を示した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 【式】 R1;>CH−CH2−基の脱水素により形成される
    ビニレン基と連続した炭素−炭素共役系を
    形成する基 R2;>CH−CH2−基のβ位炭素に結合する水素
    原子の脱離を伴い、α位の炭素より脱離す
    る基 で表される繰り返し単位を有する高分子前駆体の
    成形体を該高分子前駆体の成形体を膨潤させる溶
    媒中で延伸処理を行つた後、R2基を脱離処理す
    ることにより得られた共役系高分子成形体にドー
    パントをドーピングすることを特徴とする共役系
    高分子延伸成形体組成物の製造方法。
JP30786086A 1986-09-18 1986-12-25 Stretched molding composition of conjugated polymer Granted JPS6420234A (en)

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JP30786086A JPS6420234A (en) 1986-09-18 1986-12-25 Stretched molding composition of conjugated polymer
US07/095,825 US4868284A (en) 1986-09-18 1987-09-10 Process for producing stretched molded articles of conjugated polymers and highly conductive compositions of said polymers

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59199746A (ja) * 1983-04-28 1984-11-12 Agency Of Ind Science & Technol 高導電性共役系高分子組成物の成形体およびその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS59199746A (ja) * 1983-04-28 1984-11-12 Agency Of Ind Science & Technol 高導電性共役系高分子組成物の成形体およびその製造方法

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