JPH0588086A - インボリユート形反射板 - Google Patents

インボリユート形反射板

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JPH0588086A
JPH0588086A JP3207979A JP20797991A JPH0588086A JP H0588086 A JPH0588086 A JP H0588086A JP 3207979 A JP3207979 A JP 3207979A JP 20797991 A JP20797991 A JP 20797991A JP H0588086 A JPH0588086 A JP H0588086A
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Shigenao Maruyama
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Abstract

(57)【要約】 【目的】実在の放射源を覆うように装着されるインボリ
ュート形反射板であって、効率がよく、開口部で均一か
つ当方性の放射面が得られるものを提供する。 【構成】基準円1上の一点Kにおいて、所定量kだけ削
除し、蛍光管5をy軸に沿って移動し、直径φfを直径
φdに対して10%拡大し、全幅の95%に削除した両側端
E,E’において平面鏡11,12を配設している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発光源例えば蛍光管等
の円筒面から放射される光線や、円筒形赤熱器から放射
される赤外線等、円筒状放射源からの放射線を効率よく
反射するインボリュート形反射板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から存在する照明用の反射板や放射
型ストーブ等の反射板は、該反射面の断面が略円を形成
する円筒形反射板や、該反射面が略放物面を形成する放
物面状反射板であるが、これらは点光源または点放射源
に対しては像を結ぶことができる所謂結像形の反射板で
ある。ここで、前記結像形の反射板は光源または放射源
が点または線の場合には有効である。しかし、実際の光
源または放射源の多くは有限直径の円筒形であり、前記
円筒形反射板や放物面状反射板を用いた場合は、放射体
からあらゆる方向に射出された光(拡散光)等の一部は
該円筒形反射板や放物面状反射板にて反射した後、該放
射体によって遮られることとなる。従って、放射体から
射出された光または放射が出ていく開口部における光ま
たは熱放射線の分布が強度的にも方向的にも不均一とな
り、更に総合反射効率も悪くなる。
【0003】そこで、本出願人は、該放射源から射出さ
れる放射線が全く遮られること無く完全に開口部から均
質に放射されて、効率も大幅に向上し、また、均質な放
射線が得られるようなインボリュート形反射板を、即
ち、円筒状または球状等の放射源の外郭円上の一点を始
点として両側対称にインボリュート曲線状に延び、かつ
両側端を結ぶ直線が前記外郭円に略接する形状のインボ
リュート形反射板を、先に出願した(特願平2−417
06号)。
【0004】そして、反射面が理想的な反射面(反射率
100%)で、円筒形放射体表面での放射強度があらゆ
る方向に等しい場合は、完全に均質な放射強度と等方性
放射を反射板開口部で得ることを可能とした。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際の
放射体にあっては光または赤外線を表面から全周方向に
等しく放射しておらず、もって従来のインボリュート形
反射板を用いた場合には、インボリュート形反射板中
央、即ち円筒状の放射源の中心軸と直交する反射板断面
において前記放射源の外郭円上の一点を始点として両側
対称に当該円形のインボリュート曲線状に延びるインボ
リュート形反射板の前記始点近傍の部分に、暗い部分が
できて、それがすじ状に表れ、完全に均質な放射面が反
射板開口部において達成されない。
【0006】一方、当該始点の部分の先端部分は、カス
プ(先端が理論上角度零度で厚み零の点)となっている
ために、実際に反射板を板金加工、押出し成形等により
製作する際の反射板の加工製作が難しく、製作コストも
高いものとなる。またカスプとなっていると、強度的に
は弱くなるので、製作した後の反射板の強度を得ること
が難しいものとなる。
【0007】また、反射板の反射率が100%のときに
は、インボリュート形反射板は均質な放射面を反射板開
口部に作ることが可能である。しかしながら、金属鍍金
面のように実在の反射面にあっては、開口部両側端にお
いて、やや放射強度の小さい部分が存在するので、実在
の反射板にあっては、開口部両側端近傍において均質な
放射面を作ることが難しくなる。また、この反射板開口
部両側端における該インボリュート形反射板のなす角度
は両側端を結ぶ直線に対して90°となり、インボリュ
ート形反射板を並列に多数並べて反射板群を作るときに
は、この開口部両側端の結合部分も前述のカスプとな
り、前述と同様に、反射板の加工製作等の困難さがあ
る。
【0008】本発明は、このような従来の実情に鑑みな
されたもので、光または赤外線を表面から全周方向に等
しく放射することのない放射源を覆うように装着される
インボリュート形反射板において、インボリュート形反
射板の始点近傍部分及び開口部両側端近傍部分に改良を
加えることにより、前記放射源から放射される光や、放
射線を効率よく放射し、開口部で均一かつ当方性の放射
面を得ることが可能なインボリュート形反射板を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は、円
筒状の放射源を覆って装着され、該円筒状の放射源の中
心軸と直交する反射板断面が前記放射源の外郭円上の一
点を始点として両側対称に当該円形のインボリュート曲
線状に延び、かつ両側端を結ぶ直線が前記外郭円に略接
する形状の反射板において、前記インボリュート曲線を
始点近傍を所定量削除した形状とし、放射源の中心軸と
前記始点を結ぶ方向に前記放射源を多くとも該反射板に
接触させるまで近接させる構成とした。
【0010】なお、前記始点近傍の削除に係る所定量が
放射源の直径の多くとも20%としてもよい。また、請求
項3に係る発明では、円筒状の放射源を覆って装着さ
れ、該円筒状の放射源の中心軸と直交する反射板断面が
前記放射源の外郭円上の一点を始点として両側対称に当
該円形のインボリュート曲線状に延び、かつ両側端を結
ぶ直線が前記外郭円に略接する形状の反射板において、
前記インボリュート曲線の側端近傍を所定量削除した形
状のインボリュート形反射板を複数接続する構成とし
た。
【0011】また、請求項4に係る発明では、円筒状の
放射源を覆って装着され、該円筒状の放射源の中心軸と
直交する反射板断面が前記放射源の外郭円上の一点を始
点として両側対称に当該円形のインボリュート曲線状に
延び、かつ両側端を結ぶ直線が前記外郭円に略接する形
状の反射板であって、前記インボリュート曲線の両側端
近傍を所定量削除した形状のインボリュート形反射板、
もしくは請求項3記載のインボリュート形反射板におい
て、最外縁を構成するインボリュート形反射板の当該削
除した箇所に相当する最外縁に前記両側端を結ぶ直線方
向と垂直な面の反射面を設ける構成とした。
【0012】尚、前記両側端近傍の削除に係る所定量
が、両側端近傍を当該所定量削除した後の両側端を結ぶ
距離が、該削除前の両側端を結ぶ距離の少なくとも80%
となるような量としてもよい。また、請求項6に係る発
明では、円筒状の放射源を覆って装着され、該円筒状の
放射源の中心軸と直交する反射板断面が前記放射源の外
郭円上の一点を始点として両側対称に当該円形のインボ
リュート曲線状に延び、かつ両側端を結ぶ直線が前記外
郭円に略接する形状の反射板において、放射源の直径が
前記インボリュート曲線に係る円形の直径より所定量拡
大する構成とした。
【0013】尚、前記直径の拡大に係る所定量が、外郭
円の直径の多くとも20%となるような量としてもよい。
また、前記インボリュート曲線を始点近傍を所定量削除
した形状とし、放射源の中心軸と前記始点を結ぶ方向に
前記放射源を多くとも該反射板に接触させるまで近接さ
せる構成としたインボリュート形反射板、または、前記
放射源の直径を前記インボリュート曲線に係る円形の直
径より所定量拡大したインボリュート形反射板を、複数
接続してもよい。
【0014】また、中心軸が環状につながる円筒状の放
射源を覆って線状につながる形状としてもよい。
【0015】
【作用】かかる構成によると、円筒状の放射源を覆って
装着され、該円筒状の放射源の中心軸と直交する反射板
断面が前記放射源の外郭円上一点を始点として両側対称
に当該円形のインボリュート曲線状に延び、かつ両側端
を結ぶ直線が前記外郭円に略接する形状の反射板におい
て、前記放射源が光または赤外線を表面から全周方向に
等しく放射することのない放射源であっても、また、実
在の反射面のように開口部両側端において、やや放射強
度の小さい部分が存在するものであっても、前記放射源
から放射される光や、放射線を効率よく放射し、開口部
で均一かつ当方性の放射面を得ることが可能となるが、
その作用については後述する。
【0016】
【実施例】以下、添付された図面を参照して本発明を詳
述する。図1に示すものは、本発明の第1実施例を示す
ものであり、本発明に係るインボリュート形反射板を照
明器具に適用したものである。図において、円筒状の放
射源である蛍光管5が図示しないソケットにより器具本
体(図示せず)に取付けられており、蛍光管5の下部及
び両側部を覆い図において上面が開放された断面インボ
リュート形の反射板8が取付けられている。
【0017】ここで、断面インボリュート形の反射板8
は、図1に示す半径rの基準円1上の一点を原点Oとす
るx軸及びy軸に対して、 x=r(ωcosω−sinω) y=−r(ωsinω+cosω+1) で表される基準円1上の一点を始点として両側対称に当
該基準円形のインボリュート曲線状に延びるものであ
る。但し、ωはインボリュート曲線に係る変数である。
ω=0を代入することにより基準円1上の一点Kにおい
て始点となり、−π〜πまで変化する変数である。
【0018】即ち、ω=πを代入すると、x=−r,y
=0で図のA点となり、ω=−πを代入すると、x=
r,y=0で図のA’点となる。ここで、本発明に係る
構成として、反射板8は基準円1上の一点Kにおいて、
図2に示すように、所定量kだけ削除した形状となって
おり、インボリュート形反射板8の左側の反射板8aと
右側の反射板8bとはM点及びN点で平板15により連結
されている。さらに、当該実施例にあっては、前記所定
量kは基準円1の直径φd(=2r)の10%となってい
る。
【0019】また、蛍光管5(その中心点G)は、前記
基準円1をy軸に沿って、即ち基準円1の中心Cと前記
始点Kとを結ぶ方向に当該蛍光管5が前記平板15に接触
するまで移動した位置に配設している。また、本実施例
においては、蛍光管5の直径φfを、前記基準円1の直
径φdに対して10%拡大している。従って、本実施例に
あっては、蛍光管5も原点を通過することとなる。
【0020】さらに、インボリュート形反射板8は前記
A点及びA’点近傍において、所定量sだけ削除して各
々E点,E’点を終点とした形状としている。さらに、
当該実施例にあっては、前記A点及びA’点近傍を当該
所定量s削除した後の両側端E点,E’点を結ぶ距離v
が、該削除前の両側端を結ぶ距離(2πr)の95%とな
るように前記所定量sを決定している。
【0021】また本第1実施例では、インボリュート形
反射板8の左側の反射板8aと右側の反射板8bの両側
端E点,E’点において、y軸に沿って、即ちインボリ
ュート形反射板8の開口面であるAOA’と垂直な面に
平面鏡11,12を鏡面11a,12aを各々中心側に向けて配
設することにより、当該AOA’に対して垂直な面の反
射面を設けるようにしている。尚、該平面鏡11,12の長
さは前記両側端E点,E’よりx軸(開口面AOA’)
に達する長さに形成されており、該平面鏡11,12の鏡面
11a,12aとx軸との交点を各々B,B’とする。
【0022】次に本第1実施例に係る作用を説明する。
基準円1上に放射源が存在する場合には、特願平2−4
1706号で述べたように、基準円1上の一点Rより放
射された放射線束は放射源である基準円1の表面に遮ら
れること無く、完全に射出開口面AOA’を通過して系
外に射出されることとなる。
【0023】図1中の放射面としての蛍光管5上の一点
Pでは、全半球方向に放射エネルギーが射出されている
が、蛍光管5は前記基準円1に対して直径φfが拡大し
ており、また位置が移動して配設されている。さらに、
反射板8は前記A点及びA’点近傍において、所定量s
だけ削除した形状となっている。即ち、理想的なインボ
リュート形反射板から多少ずれていることとなり、もっ
て、蛍光管5上の一点Pから射出された放射エネルギー
の一部は、該蛍光管5に向かうこととなり、もって射出
効率は若干低下することとなる。
【0024】しかしながら、以上の構成によると、図3
に示すように、図1におけるy軸方向から見た相対輝度
分布がより均一なものとなる。即ち、従来のインボリュ
ート形反射板(図3中点線で図示)にあっては、始点の
部分にカスプが存在し、また蛍光管5のカバーガラスの
厚み等による輝度分布の不均一が発生する。その影響に
より、図3に示すように、反射板開口位置x/πrが略
0.3 及び略0.8 において輝度分布が極端に小さくなって
いた(図3中H点,I点)。しかしながら、反射板8を
基準円1上の一点Kにおいて、所定量kだけ削除し、蛍
光管5を前記平板15に接触するまで移動した位置に配設
し、さらに蛍光管5の直径φfを拡大することにより、
輝度が大幅に改善されること(図3中H’点,I’点)
が、数値計算結果より確かめられた。
【0025】また、金属鍍金面のように実在の反射面に
あっては、開口部両側端においてやや放射強度の小さい
部分が存在するので、実在の反射板にあっては、開口部
両側端,即ち反射板開口位置x/πrが略1.0 において
輝度分布が略0.5 まで極端に小さくなっていた(図3中
J点)。しかしながら、反射板8は前記A点及びA’点
近傍において、所定量sだけ削除して、当該輝度分布が
小さい箇所を削除し、また、左側の反射板8aと右側の
反射板8bの両側端E点,E’点に鏡面11a,12aを配
設することにより、あたかも該反射板8a及び8bに連
続して別のインボリュート形反射板8が存在するように
作用するので、輝度が大幅に改善される(図3中J’
点)ことが数値計算結果より確かめられた。
【0026】尚、以上説明した数値計算結果は、前記所
定量kを直径φdの10%として、直径φfを基準円1に
対して10%拡大した蛍光管5を前記平板15に接触させ、
また所定量s削除した後の両側端E点,E’点を結ぶ距
離vが前述のの95%となるようにしたものに関する結果
であるが、当該結果を得るまでに種々の所定量に関して
計算を行い、当該結果を得ているものであり、当該所定
量の望ましい一例を示したものである。
【0027】ここで、所定量sを例にとって、種々の所
定量に関する数値計算結果を説明する。即ち、図4〜図
5に示すものは所定量sを種々の所定値に変化させた場
合の相対輝度,開口位置x/πr及び見越角度θとの関
係を示すものである。ここで、開口部における放射エネ
ルギの指向性射出特性を調べるために、開口部の指向性
放射強度を放射面における同角度の放射強度で除した相
対放射強度が相対輝度であり、y軸に対して前記原点O
となす角度が見越角度θである。また、図においては、
いちばん手前がθ=0に相当し、それから12°間隔で示
してある。
【0028】図4は、所定量sを0とした両端部を全く
削除しないインボリュート形反射板に係る相対輝度を図
示したものである。図4にによると、所定量sを0とし
た両端部を全く削除しないものについては、θ=0,12
において反射板開口位置x/πrが略1.0 及び−1.0 、
即ち両端部において相対輝度分布が極端に小さくなって
おり、反射板の両端部において不均質な放射面となって
いることがわかる。
【0029】一方、図5は前記距離vが削除前の両側端
を結ぶ距離の95%となるように前記所定量sを決定した
場合を示しており、両端部における相対輝度分布が改善
されていることが判る。このとき、射出効率η(=開口
部から射出される放射エネルギ/円筒放射面から射出さ
れる放射エネルギ)は91%である(図4の場合はη=94
%である)。
【0030】また、図6には、前記距離vが削除前の両
側端を結ぶ距離の83%となるように前記所定量sを決定
した場合を示しており、相対輝度分布が大幅に改善され
ていることが判る。但し、射出効率ηは80%に減少して
いる。従って、数値計算結果より、前記両側端近傍の削
除に係る所定量sが、両側端近傍を当該所定量削除した
後の両側端を結ぶ距離が、該削除前の両側端を結ぶ距離
の少なくとも80%となるような量であることが望ましい
ことが判るものである。
【0031】もって、以上説明したように、インボリュ
ート形反射板8の始点K近傍部分及び開口部両側端A及
びA’近傍部分に改良を加えることにより、前記放射源
である蛍光管5から放射される光を効率よく放射し、開
口部BOB’で均一かつ当方性の放射面を得ることが可
能となる。また、反射板8は基準円1上の一点Kにおい
て、所定量kだけ削除した形状となっているので、当該
始点の部分の先端部分にはカスプが存在せず、反射板8
の加工製作が易しくなり、製作コストの低減につなが
る。また本第1実施例においては、左側の反射板8aと
右側の反射板8bとを平板15により連結したので、強度
的に強くなり、インボリュート反射板8の強度を確保す
ることが可能となる。
【0032】また、本発明の第2実施例として、図7に
示すように、円筒状の放射源である蛍光管35,45及び55
に対して前述のインボリュート形反射板を3個並列に連
結配置したものがある。即ち、インボリュート形反射板
31は左側の反射板31aと右側の反射板31bとにより構成
され、同様に、インボリュート形反射板41、51は41a,
41b及び51a,51bにより構成される。ここで、各々の
インボリュート形反射板31、41及び51は、本発明の第1
実施例として示したインボリュート形反射板8により大
略構成される。但し、反射板31bと反射板41aとは接続
部61で連結されており、また反射板41bと反射板51aと
は接続部62で連結されている。また反射板31aと反射板
51bの両側端32,52において、インボリュート形反射板
31、41及び51の開口面65と垂直な面に平面鏡67,68を鏡
面67a,68aを各々中心側に向けて配設している。尚、
該平面鏡67,68の長さは前記両側端32,52より開口面65
に達する長さに形成されており、該平面鏡67,68の鏡面
11a,12aと開口面65との交点を各々33,53とする。
【0033】本第2実施例にあっても、各々のインボリ
ュート形反射板31、41及び51にあっては、各反射板を前
記所定量kだけ削除し、蛍光管35,45及び55を移動した
位置に配設し、さらに蛍光管35,45及び55の直径を拡大
することにより、輝度が大幅に改善される。また、開口
部両側端におけるやや放射強度の小さい部分の影響も、
各インボリュート形反射板31、41及び51を接続部61及び
接続部62で連結しているので、当該輝度分布が小さい箇
所を削除することができ、また両側端32,52に平面鏡6
7,68を配設することにより、輝度が大幅に改善される
ものである。
【0034】さらに、本第2実施例においても、前記始
点の部分の先端部分にはカスプが存在せず、各々のイン
ボリュート形反射板31、41及び51の加工製作が易しくな
り、製作コストの低減につながる。また、特に本第2実
施例により明らかであるが、従来の反射板に比較してイ
ンボリュート形反射板31、41及び51と蛍光管35,45及び
55とを合わせた全高Lを低くした構成で、射出効率の高
い照明器具を構成することができるので、例えば天井に
埋込む場合等に有利になる。
【0035】また、以上説明した実施例において、蛍光
管5や蛍光管35,45及び55の代わりに円筒状の熱源を覆
って装着され熱源からの放射を反射する反射板におい
て、前記熱源の中心軸と直交する反射板断面の形状が、
前記中心軸方向に同一であって、熱源断面の外郭円状の
一点を始点として両側対称に当該円形のインボリュート
曲線状に延び、かつ両側端を結ぶ直線が前記外郭円に略
接する形状とし、さらにインボリュート形反射板の始点
近傍部分及び開口部両側端近傍部分に改良を加えても、
前述と同様の作用効果を奏する一方、物体を均質に温め
ることが可能となる。
【0036】また、以上説明した実施例において、蛍光
管5や蛍光管35,45及び55等の円筒状の放射源が、中心
軸が環状につながる形状を有し、インボリュート形反射
板8または,31、41及び51の断面の始点が、放射源の中
心軸を含む平面と平行に該放射源に接する平面における
当該接点近傍に位置する形状としたものであっても、前
述と同様の作用効果を奏することとなる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
円筒状の放射源を覆って装着され、該円筒状の放射源の
中心軸と直交する反射板断面が前記放射源の外郭円上一
点を始点として両側対称に当該円形のインボリュート曲
線状に延び、かつ両側端を結ぶ直線が前記外郭円に略接
する形状の反射板において、インボリュート形反射板を
始点近傍において所定量kだけ削除し、放射源を該イン
ボリュート形反射板に多くとも接触するまで移動し、さ
らに放射源の直径を拡大し、またインボリュート形反射
板の両側端近傍を所定量削除することにより、前記放射
源が光または赤外線を表面から全周方向に等しく放射す
ることのない放射源であっても、また、実在の反射面の
ように開口部両側端において、やや放射強度の小さい部
分が存在するものであっても、前記放射源から放射され
る光や、放射線を効率よく放射し、開口部で均一かつ当
方性の放射面を得ることが可能となると共に、インボリ
ュート形反射板の加工製作が易しくなり、製作コストの
低減が図れるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すインボリュート形反
射板の概略断面図
【図2】図1におけるK部部分拡大図
【図3】同上実施例に係る作用効果を説明する相対輝度
分布図
【図4】同上実施例に係る作用効果を説明する相対輝度
分布図
【図5】同上実施例に係る作用効果を説明する相対輝度
分布図
【図6】同上実施例に係る作用効果を説明する相対輝度
分布図
【図7】本発明の第2実施例を示すインボリュート形反
射板の概略断面図
【符号の説明】
5 蛍光管 8 インボリュート形反射板 11 平面鏡 12 平面鏡 31 インボリュート形反射板 35 蛍光管 41 インボリュート形反射板 45 蛍光管 51 インボリュート形反射板 55 蛍光管

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状の放射源を覆って装着され、該円筒
    状の放射源の中心軸と直交する反射板断面が前記放射源
    の外郭円上の一点を始点として両側対称に当該円形のイ
    ンボリュート曲線状に延び、かつ両側端を結ぶ直線が前
    記外郭円に略接する形状の反射板において、前記インボ
    リュート曲線を始点近傍を所定量削除した形状とし、放
    射源の中心軸と前記始点を結ぶ方向に前記放射源を多く
    とも該反射板に接触させるまで近接させたことを特徴と
    するインボリュート形反射板。
  2. 【請求項2】前記始点近傍の削除に係る所定量が放射源
    の直径の多くとも20%であること特徴とする請求項1記
    載のインボリュート形反射板。
  3. 【請求項3】円筒状の放射源を覆って装着され、該円筒
    状の放射源の中心軸と直交する反射板断面が前記放射源
    の外郭円上の一点を始点として両側対称に当該円形のイ
    ンボリュート曲線状に延び、かつ両側端を結ぶ直線が前
    記外郭円に略接する形状の反射板において、前記インボ
    リュート曲線の側端近傍を所定量削除した形状のインボ
    リュート形反射板を複数接続したことを特徴とするイン
    ボリュート形反射板。
  4. 【請求項4】円筒状の放射源を覆って装着され、該円筒
    状の放射源の中心軸と直交する反射板断面が前記放射源
    の外郭円上の一点を始点として両側対称に当該円形のイ
    ンボリュート曲線状に延び、かつ両側端を結ぶ直線が前
    記外郭円に略接する形状の反射板であって、前記インボ
    リュート曲線の両側端近傍を所定量削除した形状のイン
    ボリュート形反射板、もしくは請求項3記載のインボリ
    ュート形反射板において、最外縁を構成するインボリュ
    ート形反射板の当該削除した箇所に相当する最外縁に前
    記両側端を結ぶ直線方向と垂直な面の反射面を設けたこ
    とを特徴とするインボリュート形反射板。
  5. 【請求項5】前記両側端近傍の削除に係る所定量が、両
    側端近傍を当該所定量削除した後の両側端を結ぶ距離
    が、該削除前の両側端を結ぶ距離の少なくとも80%とな
    るような量であることを特徴とする請求項3または4記
    載のインボリュート形反射板。
  6. 【請求項6】円筒状の放射源を覆って装着され、該円筒
    状の放射源の中心軸と直交する反射板断面が前記放射源
    の外郭円上の一点を始点として両側対称に当該円形のイ
    ンボリュート曲線状に延び、かつ両側端を結ぶ直線が前
    記外郭円に略接する形状の反射板において、放射源の直
    径が前記インボリュート曲線に係る円形の直径より所定
    量拡大したことを特徴とするインボリュート形反射板。
  7. 【請求項7】前記直径の拡大に係る所定量が、外郭円の
    直径の多くとも20%であること特徴とする請求項6記載
    のインボリュート形反射板。
  8. 【請求項8】前記円筒状の放射源に装着した請求項1ま
    たは6に係るインボリュート形反射板を複数接続したこ
    とを特徴とするインボリュート形反射板。
  9. 【請求項9】中心軸が環状につながる円筒状の放射源を
    覆って線状につながる形状を有したことを特徴とする請
    求項1、3、6または8の何れか1つに記載のインボリ
    ュート形反射板。
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