JPH058659Y2 - - Google Patents

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JPH058659Y2
JPH058659Y2 JP1985182040U JP18204085U JPH058659Y2 JP H058659 Y2 JPH058659 Y2 JP H058659Y2 JP 1985182040 U JP1985182040 U JP 1985182040U JP 18204085 U JP18204085 U JP 18204085U JP H058659 Y2 JPH058659 Y2 JP H058659Y2
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wires
wire
magnetic core
common coil
noise filter
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、高い周波数で且つ大きな電流が流れ
る電線路に挿入されるノイズフイルタ用のコモン
コイルに関し、更に詳しくは、線路数に対応した
本数の絶縁線材がまとめて磁心に巻き付けられ、
しかも各線材はそれぞれ絶縁被覆が施された多数
の細線を束ねた構造をなしているノイズフイルタ
用コモンコイルに関するものである。
[従来の技術] ノイズフイルタはノイズの発生源や被保護機器
の電源引き込み部分、あるいはノイズ発生源と被
保護機器間の電線路の適当な個所に接続されて、
ノイズの侵入や発生を防止し各種電子機器の誤動
作を防止する機能を果たすものであり、通常、コ
モンコイルやコンデンサ等の組み合わせにより構
成される。
コモンコイルは一般に、閉磁路を構成するリン
グ状等の磁心に、配電方式に基づき必要な電線路
数に対応した本数の線材を分割巻きすることによ
つて構成される。つまり巻き付ける線材の本数に
応じて磁心の領域を区分し、区分された各領域毎
にそれぞれ線材を巻き付けて各電線間の耐圧を高
める構成である。
[考案が解決しようとする問題点] 電源入力の周波数が商用周波数(50/60Hz)の
場合に、ノイズフイルタにおける発熱はコイルに
巻き付けた線材の直流抵抗分の損失を考慮すれば
十分であり、事実そのような考え方からコモンコ
イルの設計が行われていた。
船舶等のエンジンから電力を供給する場合には
電源入力の周波数は400Hz±10%である。磁心の
ヒステリシス損を計算すると、400Hz程度の周波
数ではあまり損失が増加するとは考えられない。
しかし従来構造のノイズフイルタをそのように
比較的高い周波数の電源に接続すると、電流容量
は十分あるにもかかわらず極めて大きな発熱が生
じる。このため従来技術では必要以上に大型のコ
モンコイルを組み込まねばならず、ノイズフイル
タが大型化する欠点があつた。
本考案の目的は、上記のような従来技術の欠点
を解消し、電源周波数が数百Hzに高まつても商用
周波数で用いるのと同等の磁心で設計でき、損失
が殆ど増加しないで済むようなノイズフイルタ用
のコモンコイルを提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 従来構造のノイズフイルタを数百Hzの周波数の
電源に接続した場合に発熱が著しく増大する原因
について種々検討した結果、損失を増大させてい
る主たる要因は磁心のヒステリシス損ではなく、
導体に漏洩磁束が影響して電磁誘導現象に基づき
渦電流損が生じているためであることが見い出さ
れた。大電流(数+A以上)が流れしかも分布巻
きであるため大きな漏洩磁束が生じることと、渦
電流損が周波数の2乗に比例して増加するため商
用周波数の電源に接続した場合には殆ど考慮する
必要がないが、数百Hzの周波数になるとその影響
が次第に顕著になつてくることとの相乗現象によ
り極端に発熱が増加するのである。本考案はこの
ような現象の知得に基づきなされたものである。
即ち前記のような目的を達成することのできる
本考案は、各々に第1の絶縁被覆を施した多数の
線材を束ねて、それらの外側に第2の絶縁被覆を
被せた線材を配電方式に基づく電線路数に対応し
た本数だけまとめて磁心に巻き付けたノイズフイ
ルタ用のコモンコイルである。従つて単相式なら
ば2本、3相3線式ならば3本、3相4線式なら
ば4本というように、必要な本数の線材がまとめ
られて用いられる。
ここで各線材は相互に入れ替わるように数次に
わたり配列替えを行つたり、あるいは互いに撚り
合わせて磁心に巻き付けるのが望ましい。また線
材の太さは、その中に含まれている多数の細線の
断面積の総計がノイズフイルタの電流容量を十分
満足しうるような大きさとなつていればよい。
[作用] 従来のコモンコイルでは、各線材は磁心にコモ
ン巻きしているので、それぞれの線材を流れる電
流により磁束が発生しても互いに相殺されると考
えられていた。しかし各線材は磁心に分割巻きさ
れているから完全には相殺されず、一部分相殺さ
れずに他の線材に影響を与える漏洩磁束分が残存
する。この漏洩磁束分が線材に渦電流を発生さ
せ、損失を生じさせる。
この時の損失Wは次式で表される。
W=RI2+(πtfB)2/6ρV (但し、Rは線材の直流抵抗、Iは電流、tは
線材の厚み、は周波数、Bは磁束密度、ρは抵
抗率、Vは体積である。)ここで右辺第1項は直
流抵抗分による損失であり、第2項が渦電流損で
ある。
ところが本考案では各電線路に対応した線材が
まとめて磁心に巻き付けられているから、線間の
結合率が高まり漏洩磁束が低減し、それによつて
上記磁束密度Bを低く抑えることができる。更に
各線材は、それぞれ絶縁被覆を施した多数の細線
を束ねる構成だから、上記線材厚みtが小さくな
ることに相当し、周波数が高くなつても渦電流損
を小さく抑えることができるのである。
また本考案では各線材は二重に絶縁被覆が施さ
れているため、一緒にまとめて磁心に巻き付けて
も十分高い絶縁性が確保される。
これによつて商用周波数の場合と同程度の磁心
を用いた設計が可能となり、ノイズフイルタが大
型化することもない。
[実施例] 第1図は本考案に係るノイズフイルタ用コモン
コイルの一実施例を示す説明図であり、第2図は
それに用いる線材の断面図である。この実施例は
3相3線式の電線路に挿入するためのものであ
る。
コモンコイル10は、フエライトやアモルフア
ス磁性体等からなる閉磁路構造の磁心12に、配
電方式に基づく電線路数に対応した本数(この実
施例では3相3線式であるから3本)まとめて巻
き付けた構成である。
各線材14は、第2図に詳細に示されているよ
うに、銅やアルミニウムなどの細い導線(単線も
しくは撚り線)16に第1の絶縁被覆18を施し
た多数の細線を束ねて、それらの外側を更に第2
の絶縁被覆を被せた構造である。第1の絶縁被覆
18としては例えばウレタン樹脂等が好適であ
り、第2の絶縁被覆20としてはシリコーン樹脂
からなるチユーブなどが好適である。
このようなコモンコイル10は、例えば第3図
に示すような回路構成で、つまり従来のノイズフ
イルタなどと同様に入力側の線間および出力側の
線間にそさぞれコンデンサ22を接続して、ケー
ス等に組み込まれる。その場合には、その内部に
樹脂等を充填してコイル等から発生する熱を外部
に伝達し易いように構成するのが好ましい。
このような構造とすると、コモンコイルには各
電線路となる線材が一緒に巻き付けられるため、
線間の結合率が高まり漏洩磁束が小さくなり、そ
れによつて線材に生じる渦電流損も著しく小さく
することができる。その上、本考案では各線材が
それぞれ絶縁被覆された多数の細線を束ねた構成
であるから、互いに絶縁されている各導体の断面
積が小さくなり、渦電流が生じ難くなり、それに
よつても渦電流損失を小さく抑えることができ
る。
コモンコイルで発生する漏洩磁束を更に小さく
するには線材14を単に束ねて磁心12に巻き付
けるのではなく、各相の間を交互に入れ換えるよ
うに数次にわたり配列替えを行いながら磁心12
に巻き付けたり、所定本数の線材を予め撚り合わ
せて、それを磁心に巻き付けるような構成にする
とより一層有効である。
本考案に係るコモンコイルの有効性を示すため
従来品と比較測定した結果を第4図に示す。同図
は同一の磁心を用い、実質的に同一の導体断面積
の線材を用いてコモンコイルを形成し、ノイズフ
イルタとしての損失を比較したものである。同図
において実線は本考案に係るノイズフイルタの場
合であり、破線は従来構造のノイズフイルタの場
合である。入力電流が70Aで電源周波数が50Hz程
度の場合には損失は20〜22W程度であり、あまり
顕著な差はないが、電源周波数が400Hzに達する
と、本考案品の場合には損失が約22Wと若干上昇
しただけなのに対して従来品の場合には約70Wに
達し著しく増大する。
このことから本考案では、商用周波数に対応し
た磁心と同じもので入力周波数が数百Hzの場合で
も十分使用可能であることが判る。
[考案の効果] 本考案は上記のように線材を一緒にして磁心に
巻き付ける構成としたから、通常の分割巻きに比
較して漏洩磁束が極めて小さくなり、他の線材に
渦電流損を生じさせ難くできるし、しかも影響を
受ける各線材はそれぞれ絶縁被覆された細線を束
ねた構成であるから、内部の各導体は互いに分離
され渦電流が生じ難い構造となり、これらの効果
が相俟て全体として渦電流損失を著しく減少する
ことができるという顕著な効果を奏する。
このため、数百Hzの電源周波数にも数十Hzの電
源周波数に必要な磁心と同じ磁心を用いて同程度
の大きさのノイズフイルタに組み上げることがで
き、大幅な小型化、軽量化が可能となる効果があ
る。
また各線材は前記のようにそれぞれ絶縁被覆さ
れた細線の集合体であり、全体を更に第2の絶縁
被覆で覆う構成だから、線材をまとめて磁心に巻
き付けても十分高い絶縁性を保つことができ、信
頼性および安全性も十分高く確保することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係るコモンコイルの一実施例
を示す説明図、第2図はそれに用いる線材の一例
を示す断面図、第3図はそのコモンコイルを組み
込んだノイズフイルタの一例を示す回路図、第4
図は本考案品と従来品との損失の相違を示すグラ
フである。 10……コモンコイル、12……磁心、14…
…線材、16……導線、18……第1の絶縁被
覆、20……第2の絶縁被覆。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 各々第1の絶縁被覆を施した多数の細線を束
    ねてそれらの外側に第2の絶縁被覆を被せた線
    材を、配電方式に基づく電線路数に対応した本
    数まとめて磁心に巻き付けたノイズフイルタ用
    コモンコイル。 2 各線材を相互に入れ替わるように数次にわた
    り配列替えを行つて磁心に巻き付けた実用新案
    登録請求の範囲第1項記載のコモンコイル。 3 各線材を撚り合わせて磁心に巻き付けた実用
    新案登録請求の範囲第1項記載のコモンコイ
    ル。
JP1985182040U 1985-11-26 1985-11-26 Expired - Lifetime JPH058659Y2 (ja)

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JP2710648B2 (ja) * 1988-11-14 1998-02-10 日本電信電話株式会社 多線条平衡伝送路用コモンモードチョークコイル

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JPS5628743U (ja) * 1979-08-07 1981-03-18
JPS5731811B2 (ja) * 1977-05-16 1982-07-07
JPS5996605A (ja) * 1982-11-24 1984-06-04 株式会社フジクラ 絶縁電線

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