JPH0586574B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はデータ処理装置におけるバツフアの管
理に関し、特にバツフア取得の要求度合に応じた
優先的バツフア割付けを行うバツフア管理方式に
関する。

（従来の技術） 従来、この種のデータ処理装置におけるバツフ
ア管理方式では、バツフア管理テーブルのみを設
け、バツフア要求情報をテーブルに登録して参照
することによりバツフアの空き待ち管理、ならび
に優先割当て管理を行つていた。

（発明が解決しようとする問題点） 上述した従来方式では、バツフア割当て管理情
報が増加し、バツフア管理テーブルが大きくな
り、バツフア管理テーブルへのバツフア要求情報
の登録／参照処理が難解で、バツフア管理（割当
て、解放、ならびに空き待ち制御）プログラムが
煩雑になると云う欠点がある。

さらに、新しく優先度をもたせた割当て管理を
追加しようとした場合には、バツフア管理テーブ
ルやバツフア管理プログラムに大きな修正が必要
で、簡単に新優先度を設けられないと云う欠点が
ある。

本発明の目的は、バツフアを管理するためのバ
ツフア管理テーブルと優先度別のバツフア空き待
ちセマフオとをもつことにより上記欠点を除去
し、バツフアの管理を簡単に行うことができるよ
うに構成したバツフア管理方式を提供することに
ある。

（問題点を解決するための手段） 本発明によるバツフア管理方式は複数個のバツ
フアと、バツフア管理プログラム実行手段と、メ
ツセージ処理プログラム実行手段と、バツフア空
き待ち管理手段とを具備し、バツフアの利用目的
に応じて複数の優先度を有するバツフアの割当て
が任意に実行できるように構成したものである。

複数個のバツフアは、メツセージの一時格納領
域として利用するためのものである。

バツフア管理プログラム実行手段は複数個のバ
ツフアの割当て、解放、ならびに空き待ち処理を
規定するバツフア管理プログラムを実行するため
のものである。

メツセージ処理プログラム実行手段はバツフア
管理プログラムの呼出し、ならびにバツフアを介
してメツセージの転送を規定するメツセージ処理
プログラムを実行するためのものである。

バツフア空き待ち管理手段はバツフア管理テー
ブル、およびバツフア割当て優先度別のバツフア
空き待ちセマフオを含むものである。

（実施例） 次に、本発明について図面を参照して詳細に説
明する。

第１図は、高低２レベルの優先度をもつたバツ
フア割当て処理を行うことができるデータ処理装
置の一実施例を示すブロツク図である。第１図に
示すデータ処理装置はバツフアを介して高低２つ
の優先度をもち、データの転送を実行するための
メツセージ処理プログラム群１１，１２と、メツ
セージ処理プログラム１１，１２からの要求指示
によりバツフアの割当て、解放、ならびに空き待
ち処理を実行するためのバツフア管理プログラム
２１，２２と、バツフア管理プログラム２１，２
２によりバツフア管理情報を格納するためのバツ
フア管理テーブル３と、割当て、あるいは解放で
繰返して使用される複数個のバツフア４と、空き
バツフアの不足時にバツフア取得要求を送出する
メツセージ処理プログラム１１，１２を一時的に
待合せるための高低２優先度に対応した一対のバ
ツフア空き待ちセマフオ５，６とから構成されて
いる。

第２図はバツフア管理プログラム２のバツフア
割当て、解放、ならびに空き待ちを示す処理フロ
ートチヤートである。

第３図はバツフア管理テーブル３の形式、およ
び格納情報であり、それぞれの詳細な処理内容お
よび制御情報を示した説明図である。

以下に、第２図のバツフア管理プログラム処理
フローの順に、高低２レベルの優先度をもたせた
バツフア割当て管理方式について、動作原理を説
明する。

バツフア管理プログラム２には、メツセージ処
理プログラム１から指定されたバツフア要求数
（Ｎ個）、および要求優先度（高、低の２レベル）
に従つてＮ個のバツフアを割当てる機能、割当て
の失敗時にＮ個のバツフアを待ち合せる機能、な
らびにＮ個のバツフアを返却する機能が実現され
ている。

バツフア（Ｎ個）割当て処理は、要求されたＮ
個の空きバツフアがすでに存在すれば、直ちにそ
のバツフアを要求元に渡し、バツフア管理テーブ
ル３の空きバツフア数をＮ個だけカウントダウン
する。要求されたＮ個の空きバツフアが使用中で
あつて割当て不可能な場合には、指定された優先
度（高および低）別に空き待ちバツフアの最小
数、およびバツフア空き待ちのプログラムの数
（カウントが１だけ増分）をバツフア管理テーブ
ル３に記憶し、優先度別の空き待ちセマフオ５，
６に対してＰ操作を実行する。上記バツフアの最
小数は、バツフア空き待ちプログラムのなかで、
最も少ない取得要求バツフア数を記憶し、バツフ
アが返却される度に再動作が可能なプログラムが
存在するか否かを判定し、効率よく空き待ちのプ
ログラム１１または１２にバツフアを渡すための
情報である。

バツフア要求プログラム１１または１２は、要
求数のバツフアが返却されるまで、Ｐ操作で一時
的に待つ。この待ち状態はバツフア解放処理から
のＶ操作によつて解放され、再度、要求バツフア
数（Ｎ個）の割当て処理へ進む。ここで再び空き
バツフアが存在しなければ、前述の処理を同様に
繰返し、再びバツフア空き待ち状態となる。

いつぼう、バツフア（Ｎ個）の返却処理では、
返却要求のあつたバツフアを空きバツフアにリン
クし、バツフア管理テーブル３の空きバツフア数
をＮ個だけカウントアツプする。

次に、バツフア管理テーブル３のプライオリテ
イ別のバツフア空き待ち情報を参照し、高い優先
度から順に以下の処理を優先度レベルの数分だけ
繰返す。

バツフア空き待ちのプログラム１１または１２
が存在しなければ、そのまま処理を終了するが、
バツフア空き待ちのプログラム１が存在する場合
には、空きバツフア数と空き待ちバツフアの最小
数とを比較し、空き待ちバツフアの最小数に空き
バツフア数が満たない場合には処理を終了する。
空きバツフア数が空き待ちバツフアの最小数以上
に達していれば、バツフア待ちのプログラム１１
または１２に再び実行可能なルーチンがあると判
断し、バツフア管理テーブル３の空き待ちバツフ
アの最小数、および空き待ちプログラムの数をそ
れぞれバツフア総数、および０で初期化する。そ
の後、優先度別のバツフア空き待ちセマフオに対
して空き待ちプログラム数分の回数だけ操作を実
行する。

以上、高低の２つの優先度に対応して同様な処
理を２回だけ実行する。このＶ操作で、優先度の
高い順に各バツフア空き待ちのプログラム群１１
または１２が再起動され、再びバツフアの割当て
処理に進む。ここで、高い優先度のメツセージ処
理プログラムが先に動作し、空きバツフアが高い
優先度の処理プログラムのなかのひとつに渡され
る。

このように高い優先度のプログラムは、低い優
先度のプログラムに比べて優先的にバツフア割当
て契機を与えられるので、利用目的に応じた複数
の優先度をもつバツフア割当て管理が可能とな
る。

（発明の効果） 本発明は以上説明したように、バツフアを管理
するためのバツフア管理テーブルと優先度別のバ
ツフア空き待ちセマフオとをもつことにより、利
用目的に応じて複数の優先度をもつたバツフア割
当て処理を実行することが可能になり、小さなバ
ツフア管理テーブル、少ないバツフア管理情報、
ならびに簡便なバツフア管理プログラムによつて
実現でき、さらに新たな優先度をもつたバツフア
割当て処理の追加も比較的に簡単に行うことがで
きると云う効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明によるバツフア管理方式を実
現するデータ処理装置の一実施例を示すブロツク
図である。第２図は、第１図に示すバツフア管理
プログラムの処理例を示すフローチヤートであ
る。第３図は、第１図に示すバツフア管理テーブ
ル、バツフア、ならびに優先度別のバツフア空き
待ちセマフオの構造例を示す説明図である。 １１，１２，２１，２２…プログラム、３…テ
ーブル、４…バツフア、５，６…セマフオ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ メツセージの一時格納領域として利用するた
   めの複数個のバツフアと、前記複数個のバツフア
   の割当て、解放、ならびに空き待ち処理を規定す
   るバツフア管理プログラムを実行するためのバツ
   フア管理プログラム実行手段と、前記バツフア管
   理プログラムの呼出し、ならびに前記バツフアを
   介して前記メツセージの転送を規定するメツセー
   ジ処理プログラムを実行するためのメツセージ処
   理プログラム実行手段と、バツフア管理テーブル
   およびバツフア割当て優先度別のバツフア空き待
   ちセマフオを含むバツフア空き待ち管理手段とを
   具備し、前記バツフアの利用目的に応じて複数の
   優先度を有するバツフアの割当てが任意に実行で
   きるように構成したことを特徴とするバツフア管
   理方式。