JPH0586512A - ロータ式オープンエンド精紡機 - Google Patents

ロータ式オープンエンド精紡機

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JPH0586512A
JPH0586512A JP3345131A JP34513191A JPH0586512A JP H0586512 A JPH0586512 A JP H0586512A JP 3345131 A JP3345131 A JP 3345131A JP 34513191 A JP34513191 A JP 34513191A JP H0586512 A JPH0586512 A JP H0586512A
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yarn
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fiber
twist
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紀明 宮本
Masashi Kaneko
政司 金子
Kenji Ito
健児 伊藤
Yasuyuki Kawai
泰之 河合
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    • D01H4/04Open-end spinning machines or arrangements for imparting twist to independently moving fibres separated from slivers; Piecing arrangements therefor; Covering endless core threads with fibres by open-end spinning techniques imparting twist by contact of fibres with a running surface
    • D01H4/08Rotor spinning, i.e. the running surface being provided by a rotor

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加撚されつつ引出される繊維束を構成する繊
維が比較的真っ直ぐに伸びた状態で糸に撚り込まれ、引
張強度が大きな糸を製造する。 【構成】 繊維集束部6aを有するロータ6内に、ロー
タ6と独立して積極駆動されるとともに一部がロータ6
の繊維集束部6a近傍と対向し一部が糸引出し通路26
の端部と対応する形状の回転体11がロータ6と同軸線
上に設けられている。回転体11に繊維集束部6a近傍
から前記糸引出し通路26と対向する位置まで繊維束を
案内する糸道36が形成されるとともに、糸道36の繊
維集束部6a側端部に孔37が設けられている。糸引出
し通路26の一部を構成するヤーンパイプ28の途中に
エジェクタ29が設けられ、その作用により孔37から
糸道36内に空気流が噴入されて繊維束の撚止めがなさ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はロータ式オープンエンド
精紡機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にロータ式オープンエンド精紡機に
おいては、供給スライバがコーミングローラにより開繊
されて不純物が分離され、ばらばらに開繊された繊維が
高速回転するロータ内の負圧に基づいて繊維輸送チャン
ネル内に生じる気流によってロータ内に輸送される。そ
して、ロータ内へ輸送された繊維はロータの最大内径部
である繊維集束部(繊維集束溝)に集束され、ネーブル
の中心に設けられたガイド孔(糸引出し通路)から引出
しローラの作用により加撚されつつ引出され、ボビンに
パッケージとして巻取られるようになっている。すなわ
ち、ロータ式オープンエンド精紡機においては、繊維集
束部に集束された繊維束が繊維集束部からはぎ取られて
ネーブルの中心に形成されたガイド孔の壁面に沿って引
出される際に、その壁面との摩擦により繊維束がロータ
の回転に伴いガイド孔の内壁面に沿って自転しながら引
出されることによって繊維束に撚が加えられる。
【0003】ところが、繊維集束部に集束された繊維束
はロータの回転に伴う遠心力の作用で繊維集束部の内壁
面に付着しているだけであるので、ガイド孔に沿って自
転しながら引出される繊維束に加えられる撚が繊維集束
部に付着した状態で糸として引出される以前の繊維束に
まで伝播して繊維集束部内の繊維束が自転する。このた
め撚りかけ時に十分な張力が得られず、繊維が十分に伸
ばされない状態で撚が加えられるため繊維が真っ直ぐに
撚り込まれず、糸強力が上がらないという問題がある。
【0004】従来のオープンエンド糸の欠点を解消する
装置として特開昭57−56528号公報には、繊維集
束部を有するロータ(アウターロータ)の内側に、繊維
集束部に集束された繊維束を吸引する繊維吸引管を有す
る紡糸室を備えたインナーロータを前記ロータに対して
差動回転を行うように設け、前記インナーロータの紡糸
室に圧縮空気を供給することにより空気渦流を発生さ
せ、繊維集束部に集束された繊維束を繊維吸引管で吸引
して紡糸室に吸引し、前記空気渦流の作用により繊維束
に撚を与えて糸形態化し、その糸を排出気流とともに引
出手段に向けて放出し、引出手段で引出すようにした装
置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記の装置ではインナ
ーロータの構造が複雑となり製造が難しい。又、空気渦
流の作用により繊維束に加えられる撚が糸として引出さ
れる以前の繊維集束部に付着した状態の繊維束にまで伝
播されるのを防止する手段は設けられておらず、繊維が
十分に伸ばされない状態で撚が加えられるため繊維が真
っ直ぐに撚り込まれず、糸強力が上がらないという従来
の問題点は依然として解消されていない。又、繊維吸引
管にアウターロータの繊維集束部に集束された繊維束を
吸引する吸引作用を与えるのに充分な吸引力を有する空
気渦流をインナーロータの紡糸室内に発生させるために
使用する圧縮空気の効率が悪いという問題もある。
【0006】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は加撚されつつ引出される繊維束
を構成する繊維が比較的真っ直ぐに伸びた状態で糸に撚
り込まれ、引張強度が大きな糸を製造することができる
ロータ式オープンエンド精紡機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明においては、開繊された状態
で供給された繊維が集束する繊維集束部を有するロータ
内に、ロータと独立して積極駆動されるとともに少なく
ともその一部が前記ロータの繊維集束部近傍と対向し一
部が糸引出し通路の端部と対応する形状の回転体をロー
タと同軸線上に設け、前記回転体に繊維集束部近傍から
前記糸引出し通路と対向する位置まで繊維束を案内する
糸道を形成するとともに、前記糸道の繊維集束部側端部
に撚伝播防止部を設けた。
【0008】又、請求項2に記載の発明においては、請
求項1に記載の発明の構成に加えて、前記糸引出し通路
の撚開始点より糸引出し側に負圧発生装置を設けた。オ
ープンエンド精紡機。
【0009】前記撚伝播防止部は前記糸道の入口部の繊
維束のはぎ取り点移動方向側の角部に設けられた断面楔
状の凹部や、当該角部に繊維束の引出し方向に沿って延
びるように形成され、かつ繊維束の径より小さくしかも
繊維の径より大きな凹凸部であることが好ましい。
【0010】
【作用】繊維輸送チャンネルからロータ内に送り込まれ
た開繊繊維はロータ壁に沿って滑動し、最大内径部であ
る繊維集束部に集束される。繊維集束部に集束された繊
維束の一端は引出しローラにより引出される糸と繋がっ
ている。繊維束は繊維集束部からはぎ取られて回転体に
形成された糸道に導かれ、ロータとほぼ等速で回転する
回転体の回転により加撚されながら糸として引出され
る。繊維集束部からはぎ取られた繊維束に撚が加えられ
る際、糸道の繊維集束部側端部に設けられた撚伝播防止
部の作用により繊維束に加えられる撚が当該部分より上
流(繊維集束部側)の繊維束に伝播するのが抑制され
る。そして、繊維束は撚りかけ時に繊維にテンションが
加えられて繊維が引き伸ばされた状態で撚りかけを受け
る。
【0011】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明を具体化した第1実施例を図
1〜図3に従って説明する。図1に示すように機台フレ
ーム(図示せず)に固定されたベース1に、一対の回転
軸2(一方のみ図示)が軸受3を介して互いに平行に支
持されている。回転軸2の両端には支持円板4がそれぞ
れ一体回転可能に嵌着され、隣接する各一対の支持円板
4により楔状凹所5(図3に示す)が形成されている。
楔状凹所5内には先端にロータ6が嵌着固定された中空
のロータシャフト7が、その外周面が各支持円板4に接
触する状態で支承されている。2対の支持円板4間には
複数錘共通の駆動ベルト8がロータシャフト7を支持円
板4に圧接する状態でロータシャフト7と直交する方向
に配設され、図示しない駆動モータにより駆動される駆
動ベルト8の走行によりロータシャフト7が回転駆動さ
れるようになっている。
【0012】ロータシャフト7にはその両端に形成され
た大径部7a内にベアリング9が固定され、ロータシャ
フト7を貫通するシャフト10が前記ベアリング9を介
してロータシャフト7と同軸線上に回転自在に支持され
ている。シャフト10は先端に回転体11が一体回転可
能に嵌着固定され、基端がスラスト軸受12に当接して
いる。シャフト10には前記駆動ベルト8と同様複数錘
共通に設けられた駆動ベルト13がシャフト10と直交
する方向に走行する状態で圧接され、駆動ベルト13の
走行によりシャフト10が回転駆動されるようになって
いる。スラスト軸受12は潤滑油Oが収容されたケース
14と、フェルト製のオイル供給部材15に支承された
ボール16と、ボール16にシャフト10の反対側から
当接する調整ネジ15aとを備えている。なお、前記支
持円板4は特公昭53−32409号公報に記載された
ものと同様に、ロータシャフト7の回転に伴って支持円
板4が回転する際、ロータシャフト7に対してスラスト
軸受12側に向かうスラスト荷重が働くように僅かに傾
斜した状態で回転軸2に固定されている。そして、ロー
タシャフト7に作用するスラスト荷重がベアリング9を
介してシャフト10に伝達され、スラスト軸受12で支
持されるようになっている。
【0013】前記ロータ6の開放側と対向する位置に配
設されたハウジング17には、ボス部18がロータ6内
に突出する状態に形成され、ボス部18にはフィードロ
ーラ19及びプレッサ20の作用により供給されるとと
もにコーミングローラ21により開繊された繊維を、ロ
ータ6内に案内する繊維輸送チャンネル22の一端が開
口されている。又、ハウジング17と対向する位置には
ロータ6を覆うケーシング23がハウジング端面にOリ
ング24を介して当接される状態で配設され、ケーシン
グ23は負圧源(図示せず)にパイプ25を介して接続
されている。
【0014】ボス部18の中央には糸引出し通路26の
一端が開口されたネーブル27が配設されている。糸引
出し通路26の下流部を構成するヤーンパイプ28の途
中には負圧発生装置としてのエジェクタ29が配設され
ている。ヤーンパイプ28はネーブル27の中心線と交
差する状態で配設され、ヤーンパイプ28のネーブル2
7寄り端部が糸の撚開始点となっている。エジェクタ2
9は中心部に設けられた通路30と、該通路30の外側
に設けられ通路30の出口側(糸引出し側)に向かって
圧縮空気を噴射する複数の噴射孔31と、噴射孔31の
外側に設けられ各噴射孔31と孔32を介して連通され
るとともに圧縮空気供給配管33が接続される開口を備
えた環状の室34とを備えている。圧縮空気供給配管3
3は図示しない圧縮空気源に接続されるとともに、その
途中に圧力調整装置及びバルブ(いずれも図示せず)が
設けられている。そして、エジェクタ29は圧縮空気源
から圧縮空気供給配管33を介して供給される所定圧力
の圧縮空気が噴射孔31から噴射されることにより、通
路30の入口側に負圧を発生するようになっている。
【0015】前記回転体11はその周面の一部がロータ
6の繊維集束部6a近傍まで延出された形状に形成され
るとともに、ボス部18と対応する側の中央部にネーブ
ル27が遊嵌される凹部35が形成されている。そし
て、回転体11の最大外径部の半径は、ロータ6の開口
端の内面の半径より大きく形成され、最大外径部には一
端が前記ロータ6の繊維集束部6a近傍に、他端が前記
糸引出し通路26と対向する位置すなわち凹部35の底
部にそれぞれ開口した糸道36が回転体11の中心から
半径方向に延びるように形成されている。回転体11の
先端には糸道36をハウジング17側に開口する孔37
が形成されている。孔37は前記エジェクタ29の作用
による糸道36内の負圧に基づいてロータ6内の空気を
糸道36内に噴入して、糸道36内を移動する繊維束に
押圧力を作用させることにより、繊維束に対して当該箇
所より上流側への撚の伝播を防止する撚伝播防止部を構
成している。なお、回転体11はボス部18と回転体1
1との間のシール性を良くするため、できるかぎりボス
部18の端面との隙間が小さくなるようにシャフト10
に固定されている。
【0016】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。紡出運転時には駆動ベルト8,13が同方向
に走行され、ロータシャフト7及びシャフト10を介し
てロータ6及び回転体11がそれぞれ同方向に回転駆動
される。回転体11はロータ6の回転速度とは異なり、
繊維集束部6aからの繊維束Fのはぎ取り速度(ロータ
6の回転速度より若干速い)で回転する。又、エジェク
タ29に圧縮空気源から圧縮空気供給配管33を介して
圧縮空気が供給され、エジェクタ29より上流側(ロー
タ6側)の糸引出し通路26にロータ6内の負圧よりさ
らに負の圧となる吸引作用が発生する。この状態でコー
ミングローラ21の作用により開繊されて繊維輸送チャ
ンネル22からロータ6内に送り込まれた開繊繊維がロ
ータ6の内面に沿って滑動し、最大内径部である繊維集
束部6aに集束される。繊維集束部6aに集束された繊
維束Fは糸道36内の負圧に基づいて発生する糸道36
へ向かう吸引気流により繊維集束部6aから円滑にはぎ
取られ、糸道36内に導かれる。
【0017】繊維束Fは引出しローラ(図示せず)によ
りヤーンパイプ28を経て引出される糸Yと繋がってお
り、糸Yの引出しに伴い回転体11の回転により加撚さ
れながら糸Yとして引出される。糸Y及び繊維束Fに加
わる撚はヤーンパイプ28の一端28aを始点としてそ
の上流へと伝わる。糸道36の先端には撚伝播防止部と
しての孔37から空気が噴入され、糸道36内を移動す
る繊維束Fは孔37と対応する位置において噴入気流に
より糸道36の壁面に押し付けられた状態となる。これ
により繊維束Fは当該箇所においてその自転が抑制さ
れ、撚りかけされつつ引出される糸及び繊維束の自転が
孔37と対応する位置より上流の繊維束Fに伝播するの
が抑制される。すなわち、孔37と対応する位置におい
て撚止めがなされる。従って、繊維束Fは撚りかけ時に
繊維にテンションが加えられて繊維が引き伸ばされた状
態で撚りかけを受け、繊維が真っ直ぐに撚り込まれるよ
うになって糸強力が増し、締まりの良い糸が得られる。
【0018】前記のように繊維束Fの孔37と対応する
位置より上流への撚の伝播が防止されるため、繊維集束
部6aからはぎ取られたばかりの繊維束Fは強度が弱
い。しかし、回転体11がロータ6と独立して所定の速
度で積極駆動されるため、はぎ取り時に繊維束Fに作用
する力が安定し、繊維束Fのはぎ取りが円滑に行われ
る。そして、エジェクタ29の作用により糸道36へ向
かう吸引気流が発生するため、繊維束Fのはぎ取り及び
糸道36内への繊維束Fの導入が円滑に行われる。
【0019】なお、糸継ぎ時にはエジェクタ29への圧
縮空気の供給が停止されるため、糸Yをヤーンパイプ2
8から糸引出し通路26及び糸道36を経てロータ6内
への逆挿が円滑に行われる。
【0020】(実施例2)次に第2実施例を図4に従っ
て説明する。この実施例では回転体11の先端に設けら
れた撚伝播防止部の構成が前記実施例と異なっており、
その他の構成は同じである。回転体11の先端には糸道
36と対応する位置に、一対の孔38a,38bが図4
に示すように回転体11の厚さ方向に延び、かつ糸道3
6内に繊維束Fに加えられる撚の方向と逆向きの渦流を
発生させるように形成されている。従って、この実施例
の構成では糸道36内の負圧に基づいて両孔38a,3
8bから糸道36内に噴入された空気流が渦流となり、
回転体11の回転により加撚される繊維束に対して撚の
方向と逆方向へ回転させる力が作用する。従って、両孔
38a,38bと対応する位置より上流の繊維束への撚
の伝播が抑制され、前記実施例と同様に繊維束は撚りか
け時に繊維にテンションが加えられて繊維が引き伸ばさ
れた状態で撚りかけを受け、繊維が真っ直ぐに撚り込ま
れるようになって糸強力が増し、締まりの良い糸が得ら
れる。
【0021】(実施例3)次に第3実施例を図5に従っ
て説明する。この実施例では第1実施例の装置に、糸道
36内の繊維束に回転体11の回転により加えられる撚
と同方向の仮撚を加えるための手段が付加された点が第
1実施例と異なっている。すなわち、回転体11にはそ
の先端に撚伝播防止部としての孔37が形成され、凹部
35と孔37との間に糸道36内に糸の撚と同方向の旋
回流を生じさせるための透孔39が多数形成されてい
る。この実施例の装置では紡出運転時、糸道36内を移
動する繊維束には回転体11の回転により撚が加えられ
るとともに、透孔39から噴入される空気流により実撚
と同方向の仮撚が加えられる。そして、孔37と対応す
る位置で繊維束の自転が抑制され、繊維束に加えられた
撚が孔37と対応する位置より上流側へ伝播するのが防
止される。従って、糸引出し通路26内を移動する繊維
束の強度が増し、前記両実施例の効果に加えて可紡性が
向上する。
【0022】(実施例4)次に第4実施例を図6に従っ
て説明する。前記各実施例では撚伝播防止がいずれも空
気流の作用に基づいて行われているのに対して、この実
施例では糸道36の入口部36aに繊維束Fの回転を阻
止する摩擦抵抗を与える構造を設けた点が前記各実施例
と異なっており、その他の構成は基本的に同じである。
すなわち、糸道36の入口部36aには繊維束Fのはぎ
取り点移動方向側の角部に、撚伝播防止部としての断面
楔状の凹部40が形成されている。凹部40は繊維束F
の引出し方向に沿って延び、開口端部の幅が繊維束Fの
径(太さ)より大きく形成されている。
【0023】この実施例では回転体11がロータ6と同
方向(図の矢印方向)へロータ6の回転速度より若干遅
く回転するとともに、糸Yの引出し速度がロータ6の回
転速度より若干速く設定されることにより、繊維束Fが
入口部36aより回転体11の回転方向前側において繊
維集束部6aから順次はぎ取られる。そして、はぎ取ら
れた繊維束Fは糸道36へ導入される際に凹部40に押
圧される状態で凹部40を通過しながら糸道36内へと
移動する。凹部40が楔状に形成されているため、繊維
束Fが凹部40と対応する位置で回転しようとしても楔
にくい込むようになって回転(自転)が阻止される。従
って、繊維束Fに加えられた撚が凹部40と対応する位
置より上流側へ伝播するのが防止される。凹部40の深
さは必ずしも繊維束Fが完全に凹部40内に入る深さで
なくてもよい。
【0024】(実施例5)次に第5実施例を図7に従っ
て説明する。この実施例は凹部40内に凸状体42を設
けた点が前記第4実施例と異なっている。図7(a)に
示すように凸状体42は凹部40の底部中央に形成さ
れ、図7(b)に示すように繊維束Fの移動方向に向か
って斜めに突出するように形成されている。従って、こ
の実施例では繊維束Fが凹部40を通過する際に凸状体
42が繊維束F内に侵入した状態となり、繊維束Fの回
転が確実に阻止される。
【0025】(実施例6)次に第6実施例を図8に従っ
て説明する。この実施例も前記第4及び第5実施例と同
様に撚伝播防止に空気流の作用を用いない構造となって
いる。そして、糸道36の入口部36aには繊維束Fの
はぎ取り点移動方向側の角部に撚伝播防止部が設けられ
ている。撚伝播防止部は外周面に多数の凹凸41aが形
成された軸41から構成され、軸41が繊維束Fの移動
方向と直交する状態で回転体11の先端に固定されてい
る。軸41はねじ込み、接着、圧入などの方法で固定さ
れている。凹凸41aは繊維束Fの引出し方向に沿って
延びるように形成され、かつ繊維束Fの径より小さくし
かも繊維の径より大きく形成されている。軸41はセラ
ミックス等の耐摩耗性材料で形成するのが好ましい。
【0026】この実施例においても回転体11がロータ
6の回転速度より若干遅く回転するとともに糸Yの引出
し速度がロータ6の回転速度より若干速く回転すること
により、繊維集束部6aから繊維束Fが順次はぎ取られ
て糸道36へ導入される。繊維束Fは必ず凹凸41aと
係合しながら糸道36へ導入される。繊維束Fは凹凸4
1aを通過する時に当該部分において凹凸41aにより
複数に分割される。そして、凹凸41aが繊維束Fの引
出し方向に沿って延びるように形成されているため、繊
維束Fの引出し抵抗は小さいが繊維束Fの回転が確実に
阻止される。従って、繊維束Fに加えられた撚が凹凸4
1aと対応する位置より上流側へ伝播するのが確実に防
止される。前記第5実施例では繊維束Fが凹部40と確
実に係合しない状態で入口部を通過する虞がある。しか
し、この実施例では凹凸41aが繊維束Fのはぎ取り点
移動方向側の角部全幅にわたって設けられているため、
繊維束Fは糸道36に導入される際に確実に凹凸41a
と係合する状態となり、そのような虞は全くない。
【0027】凹凸41aの大きさは繊維の種類、紡出糸
の太さ、引出し速度等の紡出条件によって最適な大きさ
が異なる。従って、軸41を着脱可能とし、異なる凹凸
41aを有する軸41を複数準備しておき、紡出条件に
対応して適正な凹凸41aを有する軸41と交換するの
が好ましい。
【0028】なお、本発明は前記各実施例に限定される
ものではなく、例えば、撚伝播防止部を構成する孔37
をハウジング17と対向する側に開口する状態で形成す
る代わりに、図9に示すように孔37を一端が回転体1
1の回転方向側に開口する状態に形成してもよい。この
場合にはエジェクタの作用により糸道36内を負圧にし
なくても、回転体11の回転に伴って孔37から糸道3
6内へ空気流が噴入されて該気流により繊維束の撚止め
がなされる。そして、エジェクタの作用により糸道36
内を負圧にした場合には空気流の撚止め作用が向上す
る。又、第4実施例において凹部40の壁面に繊維束F
の移動方向に沿って延びる多数の筋を刻設したり、第5
実施例において凸状体42を繊維束Fの移動方向に沿っ
て延びるように凹部40の壁面に突設した多数の筋状突
部としてもよい。又、第6実施例において凹凸41aを
螺旋溝としたり、入口部36aに形成する凹凸41aを
軸41の全周に形成する代わりに、繊維束Fの通過する
部分と対応する側にのみ形成したり、図10に示すよう
に入口部36aの繊維束Fのはぎ取り点移動方向側の角
部に円弧面43を設けるとともに、円弧面43に繊維束
Fの移動方向に沿って延びる多数の筋44を形成しても
よい。各筋44は円弧面の両端間で連続せずに途中で切
れていてもよい。又、撚伝播防止部として前記各実施例
のように空気流を噴入する孔37,38a,38bを形
成したり、凹部40あるいは凹凸41a等を形成する代
わりに、糸道36を形成する孔の繊維集束部6a側端部
にエッジを形成し、繊維集束部6aからはぎ取られて糸
道36内に引き入れられる繊維束がエッジに圧接される
ことにより撚止めを行う構成としてもよい。又、ボス部
18と回転体11との間にメカニカルシールやラビリン
スシールを設けたり、負圧発生装置としてエジェクタに
代えて他の吸引手段をヤーンパイプに接続してもよい。
さらには、負圧発生装置を省略してもよい。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、加
撚されつつ引出される繊維束を構成する繊維が比較的真
っ直ぐに伸びた状態で糸に撚り込まれ、引張強度が大き
な糸を製造することができる。
【0030】又、請求項3及び請求項4に記載された発
明においては、糸道の入口部より上流側への撚の伝播が
より確実に抑制されるため前記の効果がより確実に発揮
される。
【0031】又、請求項2に記載された発明において
は、負圧発生装置の作用により糸道に向かう吸引気流が
繊維集束部に作用し、繊維束に撚が加わらない状態では
ぎ取りが行われても繊維束が円滑に糸道に導入される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第1実施例の部分断面図で
ある。
【図2】部分拡大断面図である。
【図3】ロータの開口側から見たロータと回転体及び支
持円板とロータシャフトの関係を示す部分断面図であ
る。
【図4】(a)は第2実施例の要部を示す部分断面図、
(b)は(a)のA−A線拡大断面図である。
【図5】(a)は第3実施例の要部を示す部分断面図、
(b)は(a)のB−B線拡大断面図である。
【図6】第4実施例を示し、(a)は回転体の先端部と
ロータの関係を示す部分平面図であり、(b)は回転体
の部分斜視図である。
【図7】第5実施例を示し、(a)は回転体の部分斜視
図であり、(b)は凸状体を凹部の長手方向に沿った面
で切断した部分拡大断面図である。
【図8】第6実施例の要部斜視図である。
【図9】変更例の撚伝播防止部を示す部分断面図であ
る。
【図10】別の変更例の撚伝播防止部を示す部分斜視図
である。
【符号の説明】
6…ロータ、6a…繊維集束部、7…ロータシャフト、
10…シャフト、11…回転体、26…糸引出し通路、
27…ネーブル、28…ヤーンパイプ、29…負圧発生
装置としてのエジェクタ、36…糸道、37,38a,
38b…撚伝播防止部を構成する孔、40…撚伝播防止
部を構成する凹部、41a…撚伝播防止部を構成する凹
凸、F…繊維束、Y…糸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河合 泰之 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開繊された状態で供給された繊維が集束
    する繊維集束部を有するロータ内に、ロータと独立して
    積極駆動されるとともに少なくともその一部が前記ロー
    タの繊維集束部近傍と対向し一部が糸引出し通路の端部
    と対応する形状の回転体をロータと同軸線上に設け、前
    記回転体に繊維集束部近傍から前記糸引出し通路と対向
    する位置まで繊維束を案内する糸道を形成するととも
    に、前記糸道の繊維集束部側端部に撚伝播防止部を設け
    たロータ式オープンエンド精紡機。
  2. 【請求項2】 開繊された状態で供給された繊維が集束
    する繊維集束部を有するロータ内に、ロータと独立して
    積極駆動されるとともに少なくともその一部が前記ロー
    タの繊維集束部近傍と対向し一部が糸引出し通路の端部
    と対応する形状の回転体をロータと同軸線上に設け、前
    記回転体に繊維集束部近傍から前記糸引出し通路と対向
    する位置まで繊維束を案内する糸道を形成するとともに
    該糸道の繊維集束部側端部に撚伝播防止部を設け、前記
    糸引出し通路の撚開始点より糸引出し側に負圧発生装置
    を設けたロータ式オープンエンド精紡機。
  3. 【請求項3】 前記撚伝播防止部は前記糸道の入口部の
    繊維束のはぎ取り点移動方向側の角部に設けられた断面
    楔状の凹部である請求項1又は請求項2に記載のロータ
    式オープンエンド精紡機。
  4. 【請求項4】 前記撚伝播防止部は前記糸道の入口部の
    繊維束のはぎ取り点移動方向側の角部に繊維束の引出し
    方向に沿って延びるように形成され、かつ繊維束の径よ
    り小さくしかも繊維の径より大きな凹凸部である請求項
    1又は請求項2に記載のロータ式オープンエンド精紡
    機。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5787699A (en) * 1995-07-11 1998-08-04 Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki Seisakusho Thread piecing method for rotor type open end spinning frame and apparatus therefor
US6035624A (en) * 1997-11-21 2000-03-14 Kabushiki Kaisha Toyoda Jidoshokki Seisakusho Fiber transporting apparatus for a rotor type open end fine spinning machine

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