JPH058644A - 車両のパワートレイン構造 - Google Patents

車両のパワートレイン構造

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JPH058644A
JPH058644A JP15804191A JP15804191A JPH058644A JP H058644 A JPH058644 A JP H058644A JP 15804191 A JP15804191 A JP 15804191A JP 15804191 A JP15804191 A JP 15804191A JP H058644 A JPH058644 A JP H058644A
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transmission
engine
shaft
gear
output shaft
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JP15804191A
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English (en)
Inventor
Eiji Nakai
英二 中井
Tomomi Watanabe
友巳 渡辺
Yuji Hayashi
裕二 林
Mitsutaka Yamatani
光隆 山谷
Hidefumi Fujimoto
英史 藤本
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 コンパクトな配置を有し、且つ変速機のシン
クロ容量が小さい車両のパワートレイン構造を提供す
る。 【構成】 エンジンAと、エンジンの出力軸5に対して
直交して配設された変速機B1と、エンジンの出力軸5
から変速機B1の入力軸へ減速してトルクを伝達する傘
歯車6,8装置とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のパワートレイン
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンに対して変速機が直交して配設
された車両のパワートレイン構造が、実開昭53-98423号
公報に開示されている。かかる構造によれば、エンジン
と変速機とを直列に配設する場合に比べて、コンパクト
なパワートレイン配置を得ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】実開昭53-98423号公報
に開示された車両のパワートレイン構造では、エンジン
の出力軸と変速機の入力軸とを連結する傘歯車装置が、
エンジンの出力軸から変速機の入力軸へ減速してトルク
を伝達するものではないために、変速機の入力軸の回転
数が高く、変速機の入力軸の回転数と出力軸の回転数と
の差の絶対値が大きかった。このためシンクロ容量、す
なわち変速に際して変速機の入力軸と出力軸との回転を
同期させるのに必要なエネルギー、が大きいという問題
があった。
【0004】従って、本発明の目的は、コンパクトな配
置を有し、且つ変速機のシンクロ容量が小さい車両のパ
ワートレイン構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、エンジンと、エンジンの出力軸
に対して直交して配設された変速機と、エンジンの出力
軸から変速機の入力軸へ減速してトルクを伝達する傘歯
車装置とを備えることを特徴とする車両のパワートレイ
ン構造を提供する。
【0006】前記エンジンは、エンジンのクランク軸に
平行に配設されたエンジンの出力軸と、エンジンのシリ
ンダ間のクランク軸からエンジンの出力軸にトルクを伝
達する伝達装置とを備えることができ、あるいは、エン
ジンのクランク軸に平行に配設されたエンジンの出力軸
と、エンジンのシリンダ間のクランク軸からエンジンの
出力軸に増速してトルクを伝達する伝達装置とを備えて
も良い。また、前記エンジンは、V型エンジンであっ
て、バンク間に且つエンジンのクランク軸に平行に配設
されたエンジンの出力軸と、エンジンのシリンダ間のク
ランク軸からエンジンの出力軸にトルクを伝達する伝達
装置とを備えたものでも良く、更に、V型エンジンであ
って、V型エンジンのバンク間に且つエンジンのクラン
ク軸に平行に配設されたエンジンの出力軸と、エンジン
のシリンダ間のクランク軸からエンジンの出力軸に増速
してトルクを伝達する伝達装置とを備えたものであって
も良い。
【0007】クラッチ又はトルクコンバータを変速機の
入力軸に取付け、前記クラッチ又はトルクコンバータの
入力部材を、前記傘歯車装置を構成する変速機の入力軸
側の傘歯車として形成することもできる。この場合、変
速機の入力軸を、クラッチ又はトルクコンバータを貫通
して配設し、クラッチ又はトルクコンバータの両側に変
速ギヤ列を配設しても良い。
【0008】更に、変速機の入力軸を、クラッチを貫通
して配設し、クラッチの一方の側に、油圧により駆動さ
れる同期噛合装置を有し選択的に変速機の入力軸から変
速機の出力軸にトルクを伝達する複数の変速ギヤ列から
成る歯車式の主変速機を配設し、クラッチの他方の側
に、変速機の入力軸と変速機の出力軸との回転を同期さ
せるギヤ列を有する副変速機を配設することもできる。
また、この場合、変速機の車輪間デファレンシャルへの
出力ギヤを、クラッチと副変速機との間に配設すること
もできる。
【0009】
【作用】本発明の上記構成によれば、エンジンと変速機
とが直交して配設されので、パワートレインの配置がコ
ンパクトである。またエンジンの出力軸から変速機の入
力軸へ減速してトルクが伝達されるので、変速機の入力
軸の回転数が低下し、ひいては変速機の入力軸の回転数
と変速機の出力軸の回転数との差の絶対値が小さい。従
って、変速機のシンクロ容量が小さい。
【0010】エンジンのクランク軸に平行にエンジンの
出力軸を配設し、エンジンのシリンダ間のクランク軸か
らエンジンの出力軸にトルクを伝達する伝達装置を設け
ることにより、クランク軸の捩り振動を低減することが
できる。この場合、エンジンのシリンダ間のクランク軸
からエンジンの出力軸に増速してトルクを伝達する伝達
装置を設けることにより、クランク軸に平行に配設した
エンジンの出力軸を、エンジンにより近接して配置する
ことができ、エンジンのコンパクト化を図ることができ
る。エンジンがV型エンジンの場合には、バンク間に且
つエンジンのクランク軸に平行にエンジンの出力軸を配
設することにより、エンジンをコンパクトにすることが
でき、またエンジンと変速機とを直交して配設すること
により、エンジン設置空間のエンジンの幅方向のスペー
スを有効に利用して、変速機を配置することができる。
【0011】クラッチ又はトルクコンバータを変速機の
入力軸に取付け、前記クラッチ又はトルクコンバータの
入力部材を、前記傘歯車装置を構成する変速機の入力軸
側の傘歯車として形成することにより、大径の変速機の
入力軸側の傘歯車をエンジンのフライホイールとして使
用することができる。この場合、変速機の入力軸を、ク
ラッチ又はトルクコンバータを貫通して配設し、クラッ
チ又はトルクコンバータの両側に変速ギヤ列を配設すれ
ば、エンジンのクランク軸を中心として、その両側に変
速機をバランス良く配置することができる。
【0012】更に、変速機の入力軸を、クラッチを貫通
して配設し、クラッチの一方の側に、油圧により駆動さ
れる同期噛合装置を有し選択的に変速機の入力軸から変
速機の出力軸にトルクを伝達する複数の変速ギヤ列から
成る歯車式の主変速機を配設し、クラッチの他方の側
に、変速機の入力軸と変速機の出力軸との回転を同期さ
せるギヤ列を有する副変速機を配設すれば、クラッチの
断接を必要としない変速を可能にする副変速機と、主変
速機とを、エンジンのクランク軸を中心として、その両
側にバランス良く配置することができる。また、この場
合、変速機の車輪間デファレンシャルへの出力ギヤを、
クラッチと副変速機との間に配設することにより、車輪
間デファレンシャルをエンジンのクランク軸に接近し
て、ひいては車輪間の中央部に、バランス良く設置する
ことができる。
【0013】
【実施例】以下添付図に基づいて、本発明の実施例に係
る車両のバワートレイン構造を説明する。図1、2、
4、5において、Aは車体前部の車体中央に縦置に設置
されたV型エンジンである。V型エンジンAのクランク
軸1には、該軸の延在長さの略中央部のシリンダ間に、
ギヤ2が固定されている。ギヤ2には、左右のバンク3
a、3bの間に配設されたギヤ4が噛合している。ギヤ
4を貫通してエンジンAの出力軸5が、左右のバンク3
a、3b間を車体後方に延びている。クランク軸1の延
在長さの略中央部から、出力を取り出すことにより、ク
ランク軸の捩じり振動が抑制され、ひいてはエンジンの
トルク変動が低減されている。また、出力軸を左右のバ
ンク3a、3b間に配設することにより、エンジンAの
コンパクト性が維持されている。クランクロッドとの干
渉を避けるために、出力軸5をクランク軸1から所定距
離を隔てて配置する必要があり、且つエンジンAのコン
パクト化を図るために出力軸5をエンジンAに接近して
配置する必要があることから、ギヤ2は大径に、ギヤ4
は小径に形成されている。従って、エンジンAの出力軸
5はエンジンAの回転を増速して出力することになる。
出力軸5の後端には、小径の傘歯車6が形成されてい
る。
【0014】エンジンAの出力軸5の後端に形成された
小径の傘歯車6は、クラッチ7の入力側部材を形成する
大径の傘歯車8に噛合している。クラッチ7の出力側部
材は、変速装置Bのプライマリシャフト12に連結され
ている。従って、出力軸5の回転は、傘歯車6、8を介
して減速して変速装置Bのプライマリシャフト12に伝
達される。これにより、変速装置Bのプライマリシャフ
ト12の回転数を低下させることができ、ひいては変速
装置Bのプライマリシャフト12、すなわち入力軸の回
転数と変速装置Bの出力軸の回転数との差の絶対値を小
さくすることができ、結局、変速装置Bのシンクロ容量
を低減することができる。クラッチ7の入力側部材を形
成する大径の傘歯車8はエンジンAのフライホイールと
して機能する。なお、エンジンから変速機に減速してト
ルクを伝達することにより、変速機のシンクロ容量を低
減させるという概念は、V型エンジンに限らず、直列エ
ンジンにも適用できるものであり、また、エンジンから
増速して取り出したトルクを変速機に伝達する場合に限
らず、エンジンから増速することなく取り出したトルク
を変速機に伝達する場合にも適用できるものである。
【0015】変速装置Bは、エンジン出力軸5に直交し
て配設され、トランスミッションケース10に軸受1
1、11を介して回転自在に支持され且つクラッチ7の
出力側部材を介してエンジン出力軸5に接続され、クラ
ッチ7の左右に車体横方向に延びるプライマリシャフト
12と、プライマリシャフト12の直下に且つ平行に配
設され、トランスミッションケース10に軸受13、1
3を介して回転自在に支持されたセカンダリシャフト1
4とを有する。変速装置Bをエンジン出力軸5に直交し
て配設したことにより、両者を直列に配置した場合に比
べてコンパクトなパワートレイン配置が得られる。ま
た、V型エンジンAの設置空間に形成されたエンジン幅
方向の広いスペースを有効に利用して変速装置Bを配設
することができる。
【0016】クラッチ7よりも車体左方に延びるプライ
マリシャフト12とセカンダリシャフト14との間に
は、以下に詳述する歯車式の主変速機B1が形成されて
いる。すなわち、クラッチ7よりも車体左方に延びるプ
ライマリシャフト12とセカンダリシャフト14との間
には、プライマリシャフト12上にプライマリシャフト
12と一体回転するように取付けられたプライマリギヤ
15、16、17、18と、セカンダリシャフト14上
にセカンダリシャフト14に対して回転可能に遊嵌合さ
れ、プライマリギヤ15、16、17、18に各々常時
噛合したセカンダリギヤ19、20、21、22とから
成る1速用、2速用、3速用、4速用のギヤ装置23、
24、25、26が設けられている。セカンダリシャフ
ト14に遊嵌合されたセカンダリギヤ19、20の間、
及び21、22の間には、これらのうちの一つをセカン
ダリシャフト14に選択的に結合する1−2速用、3−
4速用の同期噛合装置27、28が設けられている。
【0017】同期噛合装置27、28は、1速用〜4速
用のソレノイドバルブ29a、29b、29c、29d
を介して供給される油圧によって制御される。同期噛合
装置27は1速用ソレノイドバルブ29aの作動時にセ
カンダリギヤ19を選択的にセカンダリシャフト14に
結合すると共にセカンダリギヤ20とセカンダリシャフ
ト14との結合を解除し、また2速用ソレノイドバルブ
29bの作動時にセカンダリギヤ20を選択的にセカン
ダリシャフト14に結合すると共にセカンダリギヤ19
とセカンダリシャフト14との結合を解除する。ソレノ
イドバルブ29a、29bが共に作動状態にない時に
は、同期噛合装置27はセカンダリギヤ19、20とセ
カンダリシャフト14との結合を共に解除する。同期噛
合装置28は3速用ソレノイドバルブ29cの作動時に
セカンダリギヤ21を選択的にセカンダリシャフト14
に結合すると共にセカンダリギヤ22とセカンダリシャ
フト14との結合を解除し、また4速用ソレノイドバル
ブ29dの作動時にセカンダリギヤ22を選択的にセカ
ンダリシャフト14に結合すると共にセカンダリギヤ2
1とセカンダリシャフト14との結合を解除する。ソレ
ノイドバルブ29c、29dが共に作動状態にない時に
は、同期噛合装置28はセカンダリギヤ21、22とセ
カンダリシャフト14との結合を共に解除する。これに
より、1速〜4速の変速がなされる。同期噛合装置2
7、28は、セカンダリギヤ14上にスプライン嵌合さ
れたクラッチハブと、セカンダリギヤに固設されたギヤ
スプラインと、クラッチハブの外周囲にスプライン嵌合
されたクラッチハブスリーブと、クラッチハブスリーブ
とギヤスプラインとの間に介在されたシンクロナイザリ
ングとから構成された公知構造のものであり、クラッチ
ハブスリーブが上記変速用ソレノイドバルブを介して供
給される油圧で作動させられるようになっている。よっ
て、同期噛合装置27、28の構造、作動の詳細な説明
は省略する。
【0018】クラッチ7よりも車体右方に延びるプライ
マリシャフト12とセカンダリシャフト14との間に
は、以下に詳述する副変速機B2が形成されている。副
変速機B2は、主クラッチ7をONにしたまま、変速装
置Bによって変速を行うことを可能にするための装置で
ある。すなわち、従来の歯車式変速機において、入力軸
の回転と出力軸の回転とを同期させる際に必要とされた
クラッチの断接を不要にして、歯車式変速機による変速
操作を容易にし、且つ変速を迅速に行わしめるものであ
る。副変速機B2の構造は以下の如きものである。すな
わち、クラッチ7よりも車体右方に延びるプライマリシ
ャフト12の右端近傍に電磁クラッチ30を介してシフ
トダウン用プライマリギヤ31が取付けられ、シフトダ
ウン用プライマリギヤ31の更に右方に電磁クラッチ3
2を介してシフトアップ用プライマリギヤ33が取付け
られている。シフトダウン用プライマリギヤ31、シフ
トアップ用プライマリギヤ33は、それぞれクラッチ7
よりも車体右方に延びるセカンダリシャフト14の右端
近傍に固定されたシフトダウン用セカンダリギヤ34、
シフトアップ用セカンダリギヤ35に常時噛合してい
る。シフトダウン用プライマリギヤ31とシフトダウン
用セカンダリギヤ34とのギヤ比、すなわち(プライマ
リギヤ31の歯数/セカンダリギヤ34の歯数)は1よ
りも小に、且つ、主変速機B1の1速用ギヤ装置23の
ギヤ比、すなわち(プライマリギヤ15の歯数/セカン
ダリギヤ19の歯数)よりも僅かに小に設定されてい
る。一方シフトアップ用プライマリギヤ33とシフトア
ップ用セカンダリギヤ35とのギヤ比、すなわち(プラ
イマリギヤ33の歯数/セカンダリギヤ35の歯数)は
1よりも大に、且つ、主変速機B1の4速用ギヤ装置2
6のギヤ比、すなわち(プライマリギヤ18の歯数/セ
カンダリギヤ22の歯数)よりも僅かに大に設定されて
いる。セカンダリシャフト14は、シフトダウン用セカ
ンダリギヤ34の左方近傍で切断されており、該切断部
よりも右側の部分と該切断部よりも左側の部分とが、流
体カップリング36を介して連結されている。プライマ
リシャフト12に電磁クラッチ30、32を設け、セカ
ンダリシャフト14に流体カップリング36を設けたの
は、プライマリシャフト12の慣性モーメントの増加を
防止して、アイドリング時の燃費の悪化を防止するため
である。
【0019】クラッチ7の左右に主変速機B1と副変速
機B2とを設置することにより、変速装置Bがエンジン
Aのクランク軸1を中心に、その両側にバランス良く配
置される。クラッチ7と副変速機B2との間に延在する
プライマリシャフト12とセカンダリシャフト14との
間には、リバース用のギヤ装置40が形成されている。
すなわち、プライマリシャフト12上にプライマリギヤ
41がプライマリシャフト12と一体回転するように取
付けられ、セカンダリシャフト14上にセカンダリギヤ
42がセカンダリシャフト14に対して回転可能に遊嵌
合されている。プライマリギヤ41とセカンダリギヤ4
2とはアイドルギヤ43を介して常時噛合している。ま
た、上記遊嵌合されたセカンダリギヤ42をセカンダリ
シャフト14に結合するリバース用同期噛合装置44が
設けられている。同期噛合装置44は、リバース用のソ
レノイドバルブ45を介して供給される油圧によって制
御される。同期噛合装置44はリバース用ソレノイドバ
ルブ45の作動時に、カンダリギヤ42をセカンダリシ
ャフト14に結合し、リバース用ソレノイドバルブ45
の非作動時にはセカンダリギヤ42とセカンダリシャフ
ト14との結合を解除する。
【0020】クラッチ7の左方に前進各段用の変速ギヤ
装置23、24、25、26を、またクラッチ7の右方
にリバース用のギヤ装置40を配設することにより、変
速装置BがエンジンAのクランク軸1を中心に、その両
側にバランス良く配置される。なお、副変速機B2を設
置しない場合には、クラッチ7をトルクコンバータに置
き換え、前進各段用の変速ギヤ装置23、24、25、
26とリバース用のギヤ装置40とを、トルクコンバー
タの両側に配設しても良い。これにより、変速装置Bを
エンジンAのクランク軸1を中心に、その両側にバラン
ス良く配置することができる。
【0021】クラッチ7とリバース用のギヤ装置40と
の間に延在するセカンダリシャフト14には、変速装置
Bの出力ギヤ50が固定され、出力ギヤ50はフロント
デフ60の入力ギヤ61に噛合している。フロントデフ
への出力ギヤ50を、クラッチ7と副変速機B1との間
に配設することにより、フロントデフ60がエンジンA
のクランク軸1に接近して、ひいては車輪間の中央部
に、バランス良く設置されている。
【0022】変速装置Bは変速用のコントロールユニッ
トTMCUによって制御される。コントロールユニット
TMCUは、基本的にCPUとROMとRAMと入出力
インターフェースとから構成される。コントロールユニ
ットTMCUには、エンジンのクランク軸1に取付けら
れたエシジン回転数センサ51からのエンジン回転数信
号、変速装置Bのセカンダリシャフト14に取付けられ
た車速センサ52からの車速信号、ハンドルに取付けら
れた変速スイッチ53からの1速〜4速、ニュートラル
及びリバースの各変速信号等の各種信号が入力される。
コントロールユニットTMCUからは、副変速機B2の
電磁クラッチ30、32、1速〜4速、リバース用の変
速用ソレノイドバルブ29a〜29d、45等に、制御
信号が出力される。
【0023】上述のごとくに構成された本実施例に係る
変速装置Bによる変速制御の例を以下に説明する。な
お、本実施例に係る変速装置Bにあっては、変速は運転
者がハンドルに取付けられた変速スイッチ53の中の所
望の変速ボタンを押すことにより行われる。以下の説明
において、P、Qは、制御のステップを示す。 制御例1 図6のフローチャートに基づいて説明する。本例は、シ
フトダウン時にのみ副変速機B2を使用するものであ
る。
【0024】エンジンの始動と共に制御が開始される。
先ず変速信号が読み込まれ、RAMに格納されていた前
回の制御ループでの変速信号が読み出され、運転者が変
速を指示しているか否かが判断される(P1〜P3)。
運転者が変速を指示している場合には、変速ソレノイド
29〜32、45の作動を停止させる。これにより、セ
カンダリギヤ19〜22、42とセカンダリシャフト1
4との結合が解除され変速装置Bはニュートラル状態に
なる(P4)。
【0025】次に運転者の指示がシフトダウンであるか
否かが判断され(P5)、運転者の指示がシフトダウン
であれば、副変速機B2のシフトダウン用ギヤの電磁ク
ラッチ30をONにする(P6)。これによりプライマ
リシャフト12とセカンダリシャフト14とが副変速機
B2のシフトダウン用ギヤ31、34を介して連結され
る。ギヤ31と34とのギヤ比は主変速機B1の1速用
ギヤ装置23のギヤ比よりも僅かに小に設定されている
ので、どの変速段からシフトダウンする場合でも、プラ
イマリシャフト12は、セカンダリシャフト14から回
転駆動力を受けて強制的に増速される。車体は大きな質
量を有するため、変速に中も変速前の速度をほぼ維持す
る。これにより、セカンダリシャフト14もタイヤから
の駆動力をうけて変速中も変速前の回転数をほぼ維持
し、ひいてはプライマリシャフト12は増速されつづけ
る。最終的に、プライマリシャフト12の回転数は、セ
カンダリシャフト14の回転数に対してギヤ31と34
とのギヤ比によって定まる比率を有する値となる。前述
のごとくギヤ31と34とのギヤ比は、主変速機B1の
1速用ギヤ装置23のギヤ比よりも僅かに小に、即ち僅
かにローギヤ側に設定されているので、1速よりも更に
ローギヤ側にシフトダウンされる。この副変速機B2に
よるシフトダウンは、流体カップリング36の作動によ
り、ショックを生ずることなく比較的ゆっくりと且つ連
続的に行われる。しかし、ギヤ31と34とのギヤ比
は、1速よりも僅かに小に、すなわち僅かにローギヤ側
に設定されているので、2速から1速へシフトダウンす
る場合でも、1速の変速比に達するまでにさ程の長時間
は要しない。すなわち迅速な変速が担保される。この副
変速機B2による連続的なシフトダウンの最中にエンジ
ン回転数信号が読み込まれてプライマリシャフト12の
回転数Npが算出され(P7)、車速信号が読み込まれ
てセカンダリシャフト14の回転数Nsが算出され(P
8)、NsとNpの比(Ns/Np)が、変速スイッチ
52中の所望の変速ボタンを押して運転者が指示した変
速段のギヤ比Knまで低下した時点で、運転者が指示し
た変速段用のソレノイドバルブを作動させて、主変速機
B1の対応する変速ギヤ装置を作動させる(P9、P1
0)。これにより所望の変速段へのシフトダウンが完了
する。副変速機B2の役目は最早終了したので、副変速
機B2の電磁クラッチ30をOFFにしてシフトダウン
用ギヤ31とプライマリシャフト12との結合を解除す
る(P11、P12)。
【0026】ステップP5で、運転者の指示がシフトア
ップの場合には、副変速機B2の電磁クラッチ30、3
2は何れもOFF状態が維持される。シフトアップの場
合、運転者はアクセルペダルを解放しているので、エン
ジン回転数は速やかに低下する。変速装置Bはニュート
ラル状態にあり、又副変速機B2の電磁クラッチ30、
32は何れもOFF状態にあるので、変速装置Bのプラ
イマリシャフト12の回転数はエンジン回転数の低下に
伴って速やかに低下する。一方セカンダリシャフト14
の回転数は、車体の慣性によりあまり低下しない。従っ
てセカンダリシャフト14の回転数Nsとプライマリシ
ャフト12の回転数Npとの比(Ns/Np)は経時的
に増加する。プライマリシャフト12の回転数が低下し
つつある時に、エンジン回転数信号が読み込まれてプラ
イマリシャフト12の回転数Npが算出され(P7)、
車速信号が読み込まれてセカンダリシャフト14の回転
数Nsが算出され(P8)、NsとNpの比(Ns/N
p)が運転者が指示した変速段のギヤ比Knまで増加し
た時点で、運転者が指示した変速段用のソレノイドバル
ブを作動させて、主変速機B1の対応する変速ギヤ装置
を作動させる(P9、P10)。これにより所望の変速
段へのシフトアップが完了する。
【0027】以上の説明から分かるごとく、副変速機B
1により、主クラッチ7をONにしたままで、変速機B
による変速を行うことができる。 制御例2 図7のフローチャートに基づいて説明する。本例は、シ
フトダウン時、シフトアップ時の両方に副変速機B2を
使用するものである。
【0028】本例は、図7から分かるごとく、運転者の
変速指示がシフトダウンの場合は、制御例1と同様の制
御がなされる。運転者の変速指示がシフトアップの場合
には、副変速機B2のシフトアップ用ギヤの電磁クラッ
チ32をONにする(Q12)。これによりプライマリ
シャフト12とセカンダリシャフト14とが副変速機B
2のシフトアップ用ギヤ33、35を介して連結され
る。ギヤ33と35とのギヤ比は主変速機B1の4速用
ギヤ装置26のギヤ比よりも僅かに大に設定されている
ので、どの変速段からシフトアップする場合でもプライ
マリシャフト12はセカンダリシャフト14から回転制
動力を受けて強制的に減速される。車体は大きな質量を
有するため、変速に中も変速前の速度をほぼ維持する。
これにより、セカンダリシャフト14もタイヤからの駆
動力をうけて変速中も変速前の回転数をほぼ維持し、ひ
いてはプライマリシャフト12は減速されつづける。最
終的に、プライマリシャフト12の回転数は、セカンダ
リシャフト14の回転数に対してギヤ33と35とのギ
ヤ比によって定まる比率を有する値となる。ギヤ33と
35とのギヤ比は、主変速機B1の4速用ギヤ装置26
のギヤ比よりも僅かに大に、即ち僅かにハイギヤ側に設
定されているので、4速よりも更にハイギヤ側にシフト
アップされる。この副変速機B2によるシフトアップ
は、流体カップリング36の作動により、ショックを生
ずることなく比較的ゆっくりと且つ連続的に行われる。
しかし、ギヤ33と35とのギヤ比は、1速よりも僅か
に大に、すなわち僅かにハイギヤ側に設定されているの
で、3速から4速へシフトアップする場合でも、4速の
変速比に達するまでにさ程の長時間は要しない。すなわ
ち迅速な変速が担保される。この副変速機B2による連
続的なシフトアップの最中にエンジン回転数信号が読み
込まれてプライマリシャフト12の回転数Npが算出さ
れ(Q7)、車速信号が読み込まれてセカンダリシャフ
ト14の回転数Nsが算出され(Q8)、NsとNpの
比(Ns/Np)が運転者が指示した変速段のギヤ比K
nまで増加した時点で、運転者が指示した変速段用のソ
レノイドバルブを作動させて、主変速機B1の対応する
変速ギヤ装置を作動させる(Q9、Q10)。これによ
り所望の変速段へのシフトアップが完了する。副変速機
B2の役目は最早終了したので、副変速機B2の電磁ク
ラッチ32をOFFにしてシフトアップ用ギヤ33とプ
ライマリシャフト12との結合を解除する(Q11)。
【0029】以上の説明から分かるごとく、副変速機B
1により、主クラッチ7をONにしたままで、変速機B
による変速を行うことができる。
【0030】
【効果】上述のごとく、本発明においては、エンジンと
変速機とを直交して配設したので、パワートレインの配
置をコンパクトにすることができる。またエンジンの出
力軸から変速機の入力軸へ減速してトルクが伝達される
ので、変速機の入力軸の回転数が低下し、ひいては変速
機の入力軸の回転数と変速機の出力軸の回転数との差の
絶対値が小さい。従って、変速機のシンクロ容量を小さ
くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る車両のパワートレイン構
造の平面図である。
【図2】エンジンを平面図で示した図1のII-II 矢視図
である。
【図3】図1の車両のパワートレイン構造の一部を構成
する変速装置のコントロールユニットの入出力信号を示
す図である。
【図4】図1のIV-IV 矢視図である。
【図5】図1のV-V 矢視図である。
【図6】図1の車両のパワートレイン構造の一部を構成
する変速装置による変速制御の例を示すフローチャート
である。
【図7】第1車両のパワートレイン構造の一部を構成す
る変速装置による変速制御の例を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
A エンジン B 変速装置 B1 主変速機 B2 副変速機 1 クランクシャフト 2、4 ギヤ 3a、3b バンク 5 エンジン出力軸 6、8 傘歯車 7 主クラッチ 12 プライマリシャフト 14 セカンダリシャフト 23 1速用ギヤ装置 24 2速用ギヤ装置 25 3速用ギヤ装置 26 4速用ギヤ装置 30、32 電磁クラッチ 31 シフトダウン用プライマリギヤ 33 シフトアップ用プライマリギヤ 34 シフトダウン用セカンダリギヤ 35 シフトアップ用セカンダリギヤ 36 流体クラッチ 50 変速機の出力ギヤ 60 フロントデフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山谷 光隆 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 藤本 英史 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンと、エンジンの出力軸に対して
    直交して配設された変速機と、エンジンの出力軸から変
    速機の入力軸へ減速してトルクを伝達する傘歯車装置と
    を備えることを特徴とする車両のパワートレイン構造。
  2. 【請求項2】 エンジンのクランク軸に平行に配設され
    たエンジンの出力軸と、エンジンのシリンダ間のクラン
    ク軸からエンジンの出力軸にトルクを伝達する伝達装置
    と、エンジンの出力軸に対して直交して配設された変速
    機と、エンジンの出力軸から変速機の入力軸へ減速して
    トルクを伝達する傘歯車装置とを備えることを特徴とす
    る車両のパワートレイン構造。
  3. 【請求項3】 エンジンのクランク軸に平行に配設され
    たエンジンの出力軸と、エンジンのシリンダ間のクラン
    ク軸からエンジンの出力軸に増速してトルクを伝達する
    伝達装置と、エンジンの出力軸に対して直交して配設さ
    れた変速機と、エンジンの出力軸から変速機の入力軸へ
    減速してトルクを伝達する傘歯車装置とを備えることを
    特徴とする車両のパワートレイン構造。
  4. 【請求項4】 V型エンジンのバンク間に且つエンジン
    のクランク軸に平行に配設されたエンジンの出力軸と、
    エンジンのシリンダ間のクランク軸からエンジンの出力
    軸にトルクを伝達する伝達装置と、エンジンの出力軸に
    対して直交して配設された変速機と、エンジンの出力軸
    から変速機の入力軸へ減速してトルクを伝達する傘歯車
    装置とを備えることを特徴とする車両のパワートレイン
    構造。
  5. 【請求項5】 V型エンジンのバンク間に且つエンジン
    のクランク軸に平行に配設されたエンジンの出力軸と、
    エンジンのシリンダ間のクランク軸からエンジンの出力
    軸に増速してトルクを伝達する伝達装置と、エンジンの
    出力軸に対して直交して配設された変速機と、エンジン
    の出力軸から変速機の入力軸へ減速してトルクを伝達す
    る傘歯車装置とを備えることを特徴とする車両のパワー
    トレイン構造。
  6. 【請求項6】 クラッチが変速機の入力軸に取付けら
    れ、前記クラッチの入力部材が、前記傘歯車装置を構成
    する変速機の入力軸側の傘歯車として形成されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の車
    両のパワートレイン構造。
  7. 【請求項7】 変速機の入力軸が、クラッチを貫通して
    配設され、クラッチの両側に変速ギヤ列が配設されてい
    ることを特徴とする請求項6に記載の車両のパワートレ
    イン構造。
  8. 【請求項8】 トルクコンバータが変速機の入力軸に取
    付けられ、前記トルクコンバータの入力部材が、前記傘
    歯車装置を構成する変速機の入力軸側の傘歯車として形
    成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか
    1項に記載の車両のパワートレイン構造。
  9. 【請求項9】 変速機の入力軸が、トルクコンバータを
    貫通して配設され、トルクコンバータの両側に変速ギヤ
    列が配設されていることを特徴とする請求項8に記載の
    車両のパワートレイン構造。
  10. 【請求項10】 クラッチの一方の側に、油圧により駆
    動される同期噛合装置を有し選択的に変速機の入力軸か
    ら変速機の出力軸にトルクを伝達する複数の変速ギヤ列
    から成る歯車式の主変速機が配設され、クラッチの他方
    の側に、変速機の入力軸と変速機の出力軸との回転を同
    期させるギヤ列を有する副変速機が配設されていること
    を特徴とする請求項7に記載の車両のパワートレイン構
    造。
  11. 【請求項11】 変速機の車輪間デファレンシャルへの
    出力ギヤが、クラッチと副変速機との間に配設されてい
    ることを特徴とする請求項10に記載の車両のパワート
    レイン構造。
JP15804191A 1991-06-28 1991-06-28 車両のパワートレイン構造 Pending JPH058644A (ja)

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