JPH0586398B2 - - Google Patents

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JPH0586398B2
JPH0586398B2 JP8544986A JP4498685A JPH0586398B2 JP H0586398 B2 JPH0586398 B2 JP H0586398B2 JP 8544986 A JP8544986 A JP 8544986A JP 4498685 A JP4498685 A JP 4498685A JP H0586398 B2 JPH0586398 B2 JP H0586398B2
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JP
Japan
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fructose
alcohol
aqueous dispersion
syrup
temperature
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JP8544986A
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JPS61158992A (ja
Inventor
Aran Deei Geerii
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Primary Products Ingredients Americas LLC
Original Assignee
Tate and Lyle Ingredients Americas LLC
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Filing date
Publication date
Application filed by Tate and Lyle Ingredients Americas LLC filed Critical Tate and Lyle Ingredients Americas LLC
Publication of JPS61158992A publication Critical patent/JPS61158992A/ja
Publication of JPH0586398B2 publication Critical patent/JPH0586398B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C13SUGAR INDUSTRY
    • C13KSACCHARIDES OBTAINED FROM NATURAL SOURCES OR BY HYDROLYSIS OF NATURALLY OCCURRING DISACCHARIDES, OLIGOSACCHARIDES OR POLYSACCHARIDES
    • C13K11/00Fructose

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、高純度の結晶質フルクトース
(fructose)を高収率で得る方法に関する。 (従来の技術及び発明が解決しようとする問題
点) フルクトースは、重量当りの甘味力が高いの
で、ソフトドリンクおよびクツキー混合物の分野
において高フルクトースシロツプとして通常使用
されている。フルクトースは、等量基準で使用す
ると、食卓用の砂糖(スクロース)の2倍以上の
甘味を発揮する。 フルクトースは一般に、とうもろこし澱粉をデ
キストロース(グルコース)に加水分解し、デキ
ストロースを実質上フルクトースに異性化するこ
とにより得られ、得られたデキストロースとフル
クトースの混合物は、液体シロツプとして販売さ
れている。当然、液体シロツプは、消費者が使用
する場合、スクロースの代替物としては官能的に
望ましいのものではない。フルクトースは、シロ
ツプとして多くの研究的な用途を有しているが、
乾燥粉末としての商業化は成功しなかつた。フル
クトースは、スクロースよりもかなり甘いので、
ダイエツトを心がけている人に、カロリー摂取量
を大幅に下げて同等程度の甘味を提供することが
できる結晶質のフルクトースを得ることが所望さ
れている。 フルクトースは、フルクトースほどの甘味を持
たないデキストロースとの混合物となつているシ
ロツプとして得られる。デキストロースを除去し
た場合と、しない場合とでは、味覚上は差はない
が、デキストロースが存在すると、甘味は増さな
いがカロリーが過剰となる。 フルクトースを処理して実質上結晶質の粉末を
得る場合に考えなければならない別の因子とし
て、フルクトースの水に対する溶解度が高いこと
が挙げられる。上記したように、澱粉をデキスト
ロースに転換し、デキストロースをフルクトース
シロツプに転換させることは、水の存在下で行な
われる。フルクトースの溶解度が高いと、結晶質
フルクトースを得る場合に大きな困難が伴なう
が、フルクトースを含有する水性分散体は、固形
分含量を多くしたまま、比較的容易に移送及び圧
送することができるとう利点がある。 1971年9月21日にラウア(Lauer)に付与され
た米国特許第3607392号には、メタノールを使用
して結晶質フルクトースを得る方法と装置が記載
されている。メタノールは、先づ第一に、結晶質
フルクトースの大きな需要先である食品の分野で
は、使用が制限されている。1975年5月13日に付
与されたフオースバーグ(Forsberg)等の米国
特許第3883365号には、反応混合物の温度を低下
させることにより、狭く限定されたPH範囲内でフ
ルクトースをデキストロースから分離することが
記載されいる。この米国特許に記載の方法は、シ
ロツプを冷凍するので、経済的ではないという欠
点を有している。多くの場合、フルクトースを含
有するシロツプの温度は、処理条件が高温である
ので、最低でも30℃はあり、従つて、シロツプは
流動状態に保持される。従つて、シロツプを冷凍
する場合、シロツプの熱を除去するのに大きなエ
ネルギーと装置が必要となる。 1975年12月23日に付与されたヤマウチ
(Yamauchi)の米国特許第3928062号には、無水
フルクトース結晶をフルクトースの過飽和溶液に
播種(seeding)することによりフルクトースを
回収することが記載されている。1983年2月1日
に付与されたクボタ(Kubota)の米国特許第
4371402号明細書には、水に対して共沸剤として
作用する有機溶媒を利用すると、フルクトースの
加水分解が起こることが記載されている。 1980年4月22日に付与されたドウイベデイ
(Dwivedi)の米国特許第4199373号には、低温で
高い相対湿度の雰囲気に播種を行なつたシロツプ
を放置することにより、無水のさらさらした結晶
質フルクトースを得ることが記載されている。同
じくドウイベデイに1980年4月22日に付与された
米国特許第4199374号には、フルクトースを含有
するシロツプに播種してからこのシロツプを放置
し、フルクトースを回収することが記載されてい
る。1970年5月19日に付与されたクツシユ
(Kusch)の米国特許第3513023号には、濃縮し、
冷却してから混合物を播種することにより、結晶
質のフルクトースを広いPH範囲に亘つて回収する
ことが開示されている。 本技術分野においては、結晶質フルクトースを
製造する場合、2つの大きな問題があるとされて
いる。第1の問題は、水をシロツプから除去し
て、フルクトースが結晶化することができる条件
とすることである。上記したように、高い溶解度
のフルクトースを得るには、水を実質上除去する
ことが必要となる。さもなければ、結晶質フルク
トースを得ることができない。アルコールをシロ
ツプに添加すると、ガム状の(gummy)塊りと
なつてしまうので、上記したクボタの米国特許第
4371402号に記載されているような方法は、実施
が困難となつてしまう。通常の処理手順におい
て、アルコールの添加によりシロツプがガムの性
状を呈すると、フルクトースは結晶化することが
できないようになる。ガム状の塊りにおいて結晶
化が起こると、ポンプ又は反応器内の管路の閉塞
を起こすことが考えられる。この場合には、当然
に、シロツプ内のデキストロース又は他の物質
は、ガム状の塊りの中に捕捉されてしまい、従つ
て、フルクトースの純度は大きく低下することに
なる。 結晶質のフルクトースを得る場合の第2の問題
点は、スクロースと同様な粒度分布の物質を得る
ことができるかどうかである。このような粒度分
布を得るには、ガム状の塊りとなることを避けな
ければならない。かかる現象が起こると、所望の
結晶を得るのに必要な一定の播種を行なうことが
できなくるからである。 従つて、アルコールを使用して、安定なかつフ
ルクトースが過飽和の状態にあるシロツプの水を
フルクトースから分離するようにした、結晶質フ
ルクトースの製造方法の開発が待望されている。 本明細書においては、特に指定されていない限
り、パーセント及び部は重量に関するものであ
り、温度は摂氏についてのものであり、圧力は大
気圧について云うものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、結晶質フルクトースを分離すること
ができる均質混合物を得る方法であつて、 (a) 乾燥固形分基準で少なくとも約85重量%のフ
ルクトースを含有する水性分散液を得る工程
と、 (b) 水性分散液を少なくとも約50℃の温度に維持
する工程と、 (c) 水性分散液にメタノール、エタノール、イソ
プロパノール及びこれらの混合物よりなる群か
ら選ばれたアルコールを導入する工程とを備え
てなり、前記アルコールは水性分散液への導入
時に工程(b)の水性分散液とほぼ同様の温度にあ
り、 それによつてほぼ均質の混合物を得ることを特
徴とする構成の方法に係るものである。 本発明はまた、結晶質フルクトースを分離する
ことができる均質混合物を得る方法であつて、 (a) 乾燥固形分基準で少なくとも約85重量%のフ
ルクトースを含有する水性分散液を得る工程
と、 (b) 水性分散液を約50℃乃至約80℃の温度に保持
する工程と、 (c) 水性分散液にメタノール、エタノール、イソ
プロパノール及びこれらの混合物よりなる群か
ら選ばれたアルコールを導入する工程とを備え
てなり、前記アルコールは水性分散液への導入
時に約46℃乃至約75℃の温度にあり、 それによつて、ほぼ均質の混合物を得ることを
特徴とする構成の方法に係るものである。 本発明の最も重要な特徴は、フルクトースを含
有するシロツプ(水性分散液)を本発明に従つて
処理すると、アルコールを添加しても粘質
(slimy)でガム状の塊りを形成することなく、
フルクトースを過飽和の状態に置くことができる
という点にある。アルコールは、下記するよう
に、シロツプのフルクトースから水を除去するこ
とにより、フルクトースの飽和状態を高めるのに
使用される。粘質の混合物(混合容器において異
なつた相を呈する非晶質沈澱糖)は、フルクトー
スの一部がアルコールを添加したときに結晶化し
始めると、生ずる。粘質混合物は、フルクトース
の結晶化を更に行なわせる表面を覆つて結晶化を
邪魔するので望ましくない。 経済的な処理を行なうには、フルクトースだけ
を所望により結晶化させることが必要である。ア
ルコールの添加直後など任意の点でフルクトース
を結晶化させる場合には、タンクを清浄にしてお
くとともに、清浄化が完了するまで処理を停止し
なければならない。 本発明方法における所望の工程は、播種を行な
う結晶化容器に、アルコールを添加した
(alcoholladen)分散液を移すことにより、結晶
の大きさを制限する工程である。粘質な塊りの形
態をなすフルクトースを結晶化容器に導入する
と、フルクトースの結晶生長は、粘質な塊りの周
囲で優先的に行なわれる。 スクロースに似た結晶質フルクトースを得るこ
とを所望する場合には、粒度分布と色彩がスクロ
ースと似たフルクトースを得ることが必要であ
る。粘質な塊りを結晶化タンクに導入すると、所
望の正常な粒度生長が妨げられ、大きさがスクロ
ースに似たフルクトースは実質上回収し得なくな
る。 本発明の第1の成分は、水性分散液(シロツ
プ)として記載されているものである。水性分散
液は、結晶化させようとするフルクトースを含ん
でいる。水性分散液は、水に含まれたフルクトー
スを主成分とするが、とうもろこしシロツプを製
造する場合に得られる種々の物質及び他の糖類も
存在することが当然に考えられる。とうもろこし
シロツプはフルクトースの好ましい水性分散液源
であるが、他の都合のよいフルクトース源も利用
することができる。デキストロースは通常、この
シロツプに約3乃至10重量%存在する。デキスト
ロースを分離しない場合には、結晶質フルクトー
スとともに存在する。所望の場合には、デキスト
ロースは、フルクトースを選択的に結晶化処理す
るか、あるいは再結晶処理することにより除去す
ることができる。 上記した水性分散液におけるフルクトースの量
は、乾燥固形分基準(d.s.b)で、好ましくは約
88乃至97重量%、最も好ましくは93乃至96重量%
である。 アルコールを添加する前の水性分散液の条件
は、PHが望ましくは約3乃至5、好ましくは約
3.5乃至4.8である。アルコール添加時の水性分散
液の温度は約50乃至80℃、好ましくは約55乃至70
℃、最も好ましくは約60乃至68℃である。フルク
トースは、処理を行なう場合には流動状態に保持
しなければならないので、水性分散液の温度をこ
のような範囲にしておくことは重要である。 本発明においては、アルコールは水をフルクト
ースから有効に除去(分離)するのに利用され
る。アルコールは、水に対する親和性がフルクト
ースよりも強いことが判明した。従つて、アルコ
ールを添加すると、フルクトースの溶液に溜まろ
うとする能力を低下させることになる。フルクト
ースは溶液から沈澱することが考えられるが、こ
れは、高温条件に保持しかつ混合して混合物を均
質に保持することにより、避けることができる。
更に、得られるシロツプは、アルコールの添加後
は、粘度が低くなるという利点もある。 本発明において有用なアルコールは、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール及びこれらの
任意の混合物を含む。好ましいアルコールはエタ
ノールであるが、これは、エタノールが食品等級
のアルコールであり、かつ、水性分散液では水に
対する親和力が大きいからである。第2の好まし
いアルコール系は、イソプロパノールとエタノー
ルとを組合わせたものである。エタノールのイソ
プロパノールに対する重量比が約80:20乃至98:
2、好ましくは85:15乃至97:3、最も好ましく
は約90:10乃至96:4である混合物が好都合であ
る。アルコールの混合物を使用する場合には、シ
ロツプへの添加は、別々に行なつても、あるいは
予めアルコールを混合したものを使用してもよ
い。 エタノールは規制を受けている物質であるの
で、前記した本発明方法に悪影響を及ぼさない適
当な物質で変性することができる。エタノールを
変性するのに、3Aアルコール(米国アルコール
煙草鉄砲局(BATF)設定の基準による、「エタ
ノール100にメチルアルコール5を加えてなる」
アルコール)の場合のように、メタノールを1乃
至10重量%、好ましくは5重量%使用すると好都
合である。 水性分散液に添加するときのアルコールの温度
は、本発明にとつて臨界的である。水性分散液の
温度については上記した。水性分散液に導入する
ときのアルコールの温度は、約46乃至75℃、好ま
しくは約55乃至70℃、最も好ましくは約62乃至67
℃にすべきである。このような温度にあるアルー
コールを少量づつ加えることが考えられるが、本
発明は結晶質フルクトースを得るための方法であ
る。従つて、アルコールは、フルクトースを長時
間に亘つて過飽和の状態に保持することを必要と
しない速度で、水性分散液に加えなければならな
い。即ち、アルコールの添加は、約15秒ら20分の
うちに完了するのが望ましい。 次に行なわれる結晶化処理は、発熱を伴なうの
で、冷たいアルコールを使用すべきと考えるのが
普通であるから、熱アルコールを使用すると本発
明の利点が得られるのは、予期し得ないことであ
る。従つて、熱エネルギをアルコールを介して分
散系に与えることが、フルクトースを結晶化させ
る有効な方法の一部をなすものとは予想し得ない
ものである。実際に、熱アルコールを添加する
と、結晶質フルクトースの生成を妨げる粘質物の
形成を避けることができ、フルクトースを一層す
早く結晶化することができる。 水性分散液中のフルクトースのアルコールに対
する重量比は、約3:1乃至1:3、好ましく
は、約2:1乃至1:2である。フルクトースが
水性分散液において実質上脱水されないと、結晶
化が有効に進行しないから、必要とされるアルコ
ールの量もまた重要である。 好ましい添加の順序は、アルコールを水性分散
液に添加することである。逆の態様での添加は一
層難しくなるが、行なつてもよい。所望の場合に
は、同心をなす熱交換器チユーブを使用して、ア
ルコールと水性分散液とを一緒にすることができ
る。この方法によれば、加熱したシロツプにより
アルコールを熱することができるので、アルコー
ルの外部加熱を省略することができる。従つて、
85乃至95℃で蒸発器から出てくる部分脱水された
水性分散液を使用して、熱エネルギをアルコール
に移すことができる。この方法によると、水性分
散液の温度も下げることができるので、分散液と
アルコールとの混合をほぼ同様な温度で行なうこ
とができる。 本発明の別の特徴は、アルコールの添加中及び
添加後に、得られた水性分散液を、理想的な混合
条件にできるだけ近い状態で攪拌することにあ
る。攪拌は種々の方法を利用して行なうことがで
きる。 混合は、適当な食品等級の播種物質を利用する
ことにより誘起されるのが好ましい結晶化工程を
通して、継続して行なうのが望ましい。好ましい
播種物質は結晶質フルクトースである。他の適宜
の糖を使用することができるが、高純度のフルク
トースを高収率で得ることが目的であるので、播
種には純粋なフルクトースを使用するのが望まし
い。フルクトースの結晶化は、30乃至50℃、好ま
しくは35乃至45℃の温度で均質混合物を用いて行
なうのが望ましい。方法をプラントで実施する場
合には、最初に得られる生成物の幾つかを、後の
操作のための結晶化種として使用することができ
る。 本発明の別の利点は、フルクトースから水を除
去するのにアルコールを使用すると、フルクトー
スを比較的低い粘度で処理することができるとい
う点にある。即ち、水分がフルクトースから除去
されると、得られる混合物は粘性が著しく高ま
り、処理が困難となる。この工程で設定される温
度は、アルコールがシロツプの粘度を大幅に低減
させるので、アルコールを添加したシロツプを圧
送することができる形態に保持するのに充分なも
のとなる。アルコールが存在しない場合には、シ
ロツプの粘度は高いので、有効な結晶化を行なわ
せるのに必要な程度まで、シロツプを冷却し混合
することが困難となる。 本発明の方法は、連続方式によつても、あるい
はバツチ方式によつても行なうことができる。播
種が行なわれる容器に均質混合物(アルコールを
添加したもの)を連続して取出すことができ、か
つ、所望の大きさのフルクトースの結晶を取出す
ことができるので、本発明の方法は、連続方式で
行なうのが好都合である。 本発明の方法によつて得られる結晶質フルクト
ースの粒子は、平均100乃至1000ミクロン、好ま
しくは、ほぼスクロースの結晶の大きさである
150乃至500ミクロンの範囲の大きさにある。 本発明の方法によつて得られる生成物は、純度
が高く、結晶質フルクトース又はスクロースが所
望されるあらゆる用途に適している。 (実施例) 以下、本発明を実施例について説明するが、本
発明は、かかる実施例により限定されるものでは
ない。 実施例 とうもろこしシロツプを通常の方法によつて得
た。デキストロースを含むこのとうもろこしシロ
ツプを次に酵素により異性化し(1982年1月12日
に付与されたリーザー(Leiser)の米国特許第
4310628号参照)、全乾燥固形分含有量が71%で、
約42部のフルクトースと、54部のデキストロース
と、4部の高級糖類とを含有する水性分散液を得
た。この水性分散液を、1980年1月8日にイシカ
ワ(Ishikawa)等に付与された米国特許第
4182633号に記載の方法により処理して、2つの
シロツプ留分を得た。そのうちの一つは、95重量
%のフルクトースと、残りのデキストロースと少
量の高級糖類からなるものであつた。22重量%の
固形物質を含むこのフルクトースに富んだシロツ
プを真空蒸発器にかけて脱水し、固形分含有量を
92%とした。 脱水した、フルクトースに富むシロツプを65℃
に保持した。この暖かいシロツプ100部を容器に
入れ、できるだけ理想に近い攪拌作用が得られる
ように通常の手段によつて攪拌を行なつた。 (エタノール対メタノールの重量比が95:5
の)65℃の3Aアルコール43部を、できるだけす
早く容器に直ちに加えた。容器の目視観察を行な
つたところ、アルコールとシロツプは、均質な溶
液である清澄な混合物を形成した。この均質な混
合物を、少量の結晶質フルクトースを用いて播種
を行なうために、別の容器を取出した。乾燥状態
で最終的に得られたフルクトースの粒子はスクロ
ールに似ており、上記した範囲内の粒度寸法を有
していた。 アルコールの添加時の温度を22℃とした点を除
いて、実質上同じ条件において比較試験を行なつ
た。この場合には、容器の内容物は、沈澱した糖
の存在を示すミルク状の白色物質であつた。この
混合物を結晶化容器に移そうとしたが、沈澱した
糖がポンプの表面に付着して、移送は実質上困難
であつた。最終的には清澄な溶液が得られたが、
室温のアルコールを使用する場合には、かなりの
時間と、熱エネルギと、機械的エネルギとを費や
した。ミルク状の白色シロツプを結晶化容器に加
えたところ、結晶生長が停止し、シロツプは容器
の側部に析出した。 実施例 種々の温度のシロツプと、種々の温度の3Aア
ルコールとを利用して、実施例と同様にして、
比較試験を行なつた。いずれの場合も、アルコー
ルはできるだけす早く添加し、上記したようにし
て実施した。シロツプとアルコールは、1:1の
重量比で使用した。 第1表は、それぞれのシロツプ及びアルコール
温度での容器の観察結果を示すものである。
【表】 ルク状の白色沈澱は観察さ
れなかつた。
上記試験結果から、沈澱した糖の存在を示すミ
ルク状の白色粘質物の生成を避けるためには、ア
ルコールはシロツプとほぼ同じ温度にしなければ
ならないことがわかる。 23Aアルコール(米国アルコール煙草鉄砲局
(BATF)設定の基準による「エタノール100に、
米国薬局法に合つたアセトン8を加えてなる」ア
ルコール)、絶対イソプロパノール、絶対エタノ
ール及び絶対メタノールを使用したいときにも、
同様な結果が得られた。 シロツプ及びアルコールの温度を上記した範囲
内において更に高くした場合にも、ほぼ同じ結果
が得られる。 以下、本発明の実施の態様を列挙する。 (1) 結晶質フルクトースを分離することができる
均質混合物を得る方法であつて、 (a) 乾燥固形分基準で少なくとも約85重量%の
フルクトースを含有する水性分散液を得る工
程と、 (b) 水性分散液を約50℃乃至約80℃の温度に維
持する工程と、 (c) 水性分散液にメタノール、エタノール、イ
ソプロパノール及びこれらの混合物よりなる
群から選ばれたアルコールを導入する工程と
を備えてなり、前記アルコールは水性分散液
への導入時に約46℃乃至約75℃の温度にあ
り、 それによつてほぼ均質の混合物を得ることを特
徴とする方法。 (2) 水性分散液は約5乃至15重量%の水を含有す
ることを特徴とする前記第1項に記載の方法。 (3) フルクトースは水性分散液に乾燥固形分基準
で約88乃至97重量%存在することを特徴とする
前記第1項に記載の方法。 (4) アルコールは添加時の温度が約55乃至70℃で
あることを特徴とする前記第1項に記載の方
法。 (5) 水性分散液は更にデキストロースを含有する
ことを特徴とする前記第1項に記載の方法。 (6) 均質混合物に播種を行なつて結晶化を開始さ
せることによりフルクトースを回収することを
特徴とする前記第1項に記載の方法。 (7) 播種は糖類を使用して行なうことを特徴とす
る前記第6項に記載の方法。 (8) 播種は結晶質フルクトースを使用して行なう
ことを特徴とする前記第7項に記載の方法。 (9) エタノールとイソプロパノールとの混合物を
使用することを特徴とする前記第1項に記載の
方法。 (10) アルコールはエタノールであることを特徴と
する前記第1項に記載の方法。 (11) 工程(a)におけるフルクトースの工程(e)におけ
るアルコールに対する重量比は約3:1乃至
1:3であることを特徴とする前記第1項に記
載の方法。 (12) エタノールとイソプロパノールが80:20乃至
98:2の重量比で使用されることを特徴とする
前記第9項に記載の方法。 (13) 均質混合物を得るのに攪拌を行なうことを特
徴とする前記第1項に記載の方法。 (14) 水性分散液のPHはアルコールの添加中約3.0
乃至5.0の範囲にあることを特徴とする前記第
1項に記載の方法。 (15) アルコールはメタノールとエタノールとの混
合物であることを特徴とする前記第1項に記載
の方法。 (16) 均質混合物の温度は結晶化処理において約30
乃至50℃の範囲に保持されることを特徴とする
前記第6項に記載の方法。 (17) 結晶化フルクトースの回収された粒子は実質
上約100乃至1000ミクロンの範囲にあることを
特徴とする前記第6項に記載の方法。 (18) 結晶質フルクトースを分離することができる
均質混合物を得る方法であつて、 (a) 乾燥固形分基準で少なくとも約85重量%の
フルクトースを含有する水性分散液を得る工
程と、 (b) 水性分散液を少なくとも約50℃の温度に保
持する工程と、 (c) 水性分散液にメタノール、エタノール、イ
ソプロパノール及びこれらの混合物よりなる
群から選ばれたアルコールを導入する工程と
を備えてなり、前記アルコールは水性分散液
への導入時に前記工程(b)とほぼ同様な温度に
あり、 それによつてほぼ均質の混合物を得ることを特
徴とする方法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 結晶質フルクトースを分離することができる
    均質混合物を得る方法であつて、 (a) 乾燥固形分基準で少なくとも約85重量%のフ
    ルクトースを含有する水性分散液を得る工程
    と、 (b) 水性分散液を約50℃乃至約80℃の温度に維持
    する工程と、 (c) 水性分散液にメタノール、エタノール、イソ
    プロパノール及びこれらの混合物よりなる群か
    ら選ばれたアルコールを導入する工程とを備え
    てなり、前記アルコールは水性分散液への導入
    時に約46℃乃至約75℃の温度にあり、 それによつてほぼ均質の混合物を得ることを特
    徴とする方法。 2 前記アルコールは水性分散液への導入時に約
    55℃乃至約70℃の温度にあることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項に記載の方法。 3 前記アルコールはメタノールとエタノールと
    の混合物であることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項に記載の方法。 4 前記水性分散液は少なくとも約50℃の温度に
    保持されるものであると共に、前記アルコールは
    水性分散液への導入時に少なくとも約50℃の温度
    にあることを特徴とする特許請求の範囲第1項に
    記載の方法。 5 結晶質フルクトースをフルクトースを含有す
    る水性分散液から製造する方法であつて、 (a) 乾燥固形分基準で少なくとも約85重量%のフ
    ルクトースを含有する水性分散液を得る工程
    と、 (b) 水性分散液を約50℃乃至約80℃の温度に維持
    する工程と、 (c) 水性分散液にメタノール、エタノール、イソ
    プロパノール及びこれらの混合物よりなる群か
    ら選ばれたアルコールを導入する工程とを備え
    てなり、前記アルーオルは水性分散液への導入
    時に約46℃乃至約75℃の温度にあり、 (d) それによつてほぼ均質の混合物を得、 (e) 該均質混合物にタネ結晶を添加して結晶化を
    開始させることによりフルクトースを回収する
    ことを特徴とする方法。
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