JPH0586101A - ウレタン基によつて結合した側鎖(メタ)アクリロイル単位を含むヒドロキシエチルセルロース誘導体及びそれより作られたヒドロゲルコンタクトレンズ - Google Patents

ウレタン基によつて結合した側鎖(メタ)アクリロイル単位を含むヒドロキシエチルセルロース誘導体及びそれより作られたヒドロゲルコンタクトレンズ

Info

Publication number
JPH0586101A
JPH0586101A JP3133369A JP13336991A JPH0586101A JP H0586101 A JPH0586101 A JP H0586101A JP 3133369 A JP3133369 A JP 3133369A JP 13336991 A JP13336991 A JP 13336991A JP H0586101 A JPH0586101 A JP H0586101A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
carbon atoms
vinyl
hydroxyethyl cellulose
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3133369A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2980406B2 (ja
Inventor
Paul Harisiades
ハリシアデス ポール
Ellen Rennwantz
レンウオンツ エレン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Novartis AG
Original Assignee
Ciba Geigy AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ciba Geigy AG filed Critical Ciba Geigy AG
Publication of JPH0586101A publication Critical patent/JPH0586101A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2980406B2 publication Critical patent/JP2980406B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F290/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers modified by introduction of aliphatic unsaturated end or side groups
    • C08F290/08Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers modified by introduction of aliphatic unsaturated end or side groups on to polymers modified by introduction of unsaturated side groups
    • C08F290/10Polymers provided for in subclass C08B
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/04Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics
    • G02B1/041Lenses
    • G02B1/043Contact lenses

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Eyeglasses (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高い機械的強度、高い含水量、優れた光学的
透明度及び高い酸素透過性を有するソフトで水によって
膨張し得るヒドロゲルコンタクトレンズを形成する側鎖
(メタ)アクリロイル基を含むセルロース系誘導体を提
供する。 【構成】 式(I)の単位を約0.5〜90%含むヒドロキシエ
セルセルロース誘導体と、ビニル系モノマーとの共重合
生成物であり、式(I)の繰返し構造単位当り、ビニル系
モノマーから誘導される単位が0.01〜80である、有機非
プロトン性溶媒に不溶な高度に湿潤性のポリマー、およ
び該ポリマーよりなるヒドロゲルコンタクトレンズ。 【化4】 [式中、1以上の水酸基にウレタン結合を有し、R1
2 はアルキレン、アリーレン等の二価の基;A1 は−
NH−COO−,−NH−CONR’−;Aは−O−、
−NH−,−NH−CONR”−;R3 ,R4 はH,C
3 ;R’,R”は水素,低級アルキル;a+b+c+
d+e+f≧3;n=0.1]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ウレタン基によりセ
ルロース本体に結合した側鎖(メタ)アクリロイル単位
を有し、さらに通常のビニル系モノマーと反応させ、架
橋して高い酸素透過性、湿潤性及び機械強度を有するソ
フトヒドロゲルコンタクトレンズを作ることができるヒ
ドロキシアルキル化セルロース誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒドロキシエチルセルロース(HEC)
がコンタクトレンズの材料として提案されたことはなか
った。コンタクトレンズ及び眼球内レンズのような視力
矯正レンズは、25年以上も市販の製品として知られて
いる。受入れうるレンズは光学的に透明で、機械的に安
定でなければならず、レンズの使用時に快適で安全性を
保証するに十分な光学的な矯正力、気体透過性及び湿潤
性を備えていることが必要である。目の角膜表面が涙液
から酸素及びその他の物質を得て、涙液に二酸化炭素及
び呼吸によるその他の物質を放出して呼吸するために、
気体の透過性は重要である。コンタクトレンズの完全な
密着と位置は、角膜上皮細胞及び涙液間での上記成分の
交換を実質的に妨げることになる。その結果、角膜は酸
素の欠乏状態となり、構成細胞内に有害量の代謝物が蓄
積することになる。これは角膜浮腫(腫張)を起こし、
着用者を極度に不快にすることが往々にして見られる。
非湿潤性のレンズが目や目蓋を擦傷し、刺激して、着用
者に有意の苦痛を与えるので、レンズの湿潤性は重要で
ある。容易な洗浄及び取り扱い、及び個々の使用者にと
って望ましい曲率と矯正を維持するため、レンズは十分
に機械的に完全なものでなければならない。レンズは免
疫学的に目に融和するもの、すなわちアレルギー反応又
は有害な感応の機会の少ないものであるべきである。さ
らに、レンズは長期にわたる染色に耐え、製造が容易で
かつ低廉で入手できるのが望ましい。
【0003】従来、コンタクトレンズは、ポリアクリラ
ート類、ポリメタクリラート類、ポリ(ヒドロキシエチ
ルメタクリラート)、酢酸酪酸セルロース、シリコーン
類などを基質とする合成樹脂のような合成ポリマー物質
から作られてきた。比較的最近になって、コンタクトレ
ンズが天然に由来する蛋白であるコラーゲンから作られ
るようになった。ミヤタ(Miyata)、米国特許第
4,223,984号明細書は、可溶化し、脱脂した透
明な架橋コラーゲンから作られたコンタクトレンズを、
主として教示している。ミヤタ(Miyata)、米国
特許第4,260,228号明細書は、グルコースのよ
うなポリヒドロキシ化合物を含むアルデヒド架橋ゲルか
ら作られた改良コラーゲンゲルのソフトコンタクトレン
ズを、特に教示している。ミヤタ(Miyata) 、米
国特許第4,264,155号明細書は、水溶性有機ポ
リヒドロキシポリマーを加えたコラーゲンゲルから作ら
れた改良レンズを、主として教示している。
【0004】イヴァニ(Ivani)、米国特許第4,
365,000号明細書は、コンタクトレンズの製作に
使用されるある種の重合体のアミノ多糖類組成物を開示
しているが、これはアセチルグルコサミンと、シリコー
ンコラーゲン、アクリロニトリル、アクリルアミド、ア
ルキルメタクリラート類、アルキルアミノアルキルメタ
クリラート類、ヒドロキシアルキルメタクリラート類、
ピロリドン類及びピロリドンのビニル誘導体よりなる群
から選ばれた化合物とのグラフト及びブロック共重合体
に限定されている。
【0005】アラン(Allan)、米国特許第4,5
32,267号明細書は、アミノ多糖類のキチンを基質
にしたハード又はソフトのコンタクトレンズの製造法を
教示している。
【0006】セルロースエステル、特に酢酸酪酸セルロ
ースは、コンタクトレンズへの用途が開示されている。
これらはヒドロゲル素材ではなく、酸素の透過性が比較
的低く、立体的に安定でない。酢酸酪酸セルロース(C
AB)コンタクトレンズは、米国特許第3,900,2
50号明細書に開示されている。ハリス(Harri
s)ら、米国特許第4,116,549号は、抗歪み処
理したCABレンズ材料を開示している。
【0007】ニーフェ(Neefe)、米国特許第4,
231,905号明細書は、セルロースエステル又はセ
ルロースエーテルをメチルメタクリラートに溶解し、次
いで重合させて成形したコンタクトレンズを開示してい
る。
【0008】ウィットマン(Wittmann)ら、米
国特許第4,395,496号明細書は、CABをトリ
アルコキシシランメタクリラート類及びジアクリラート
類で架橋することにより、CABの立体的な安定性を改
良した。
【0009】ロシャック(Loshack)ら、米国特
許第4,111,535号明細書は、ジヘキシルアクリ
ラートで可塑化した酢酸プロピオン酸セルロースを開示
している。
【0010】セルロースエステル及びエチレン/酢酸ビ
ニル共重合体のポリマーブレンドから作られたレンズ
は、CABレンズと比較して湿潤性が改良されているこ
とが開示されている。ウィングラー(Wingle
r)、米国特許第4,532,277号明細書は、酢酸
酪酸セルロースをエチレン/酢酸ビニル共重合体(EV
A)と混和して、2%の含水量を有するレンズを作って
いる。
【0011】水酸基を有するセルロース系化合物及び多
糖類は、エピクロロヒドリン、ジエポキシド類、アセタ
ール類、ジイソシアナート類、ジビニルスルホン、及び
その他の水酸基に反応する基で架橋されていたが、架橋
したヒドロキシエチルセルロースよりなるヒドロゲルコ
ンタクトレンズは、従来のこの技術分野では開示されて
いない。
【0012】従来、ヒドロキシエチルセルロースは、エ
ポキシド類、ホルムアルデヒド、グリオキサール、ジメ
チロール尿素などのような水酸基に反応する基で架橋さ
れている。
【0013】ゼメック(Zemek)らは、ヒドロキシ
エチルセルロースを2−クロロメチルオキシランで架橋
することにより、ヒドロキシエチルセルロース膜を合成
した(Synth.Polymer.Membr.,P
roc.Microsymp.Macromol.,2
9th,1986)。
【0014】マスダ(Masuda)、特開昭61−2
44,369号公報は、ジエポキシド類で架橋した多糖
類ゲルを開示している。
【0015】ポクルドバ及びスメジカル(Poklud
ova and Smejkal)は、革製品仕上げの
用途にヒドロキシエチルセルロースをデプレモ−ル(D
epremol)M(4,5−ジヒドロキシ−N,N’
−ジメチロールエチレン尿素)で架橋している(Koz
arstvi,35(11),329−334)。
【0016】ブロック(Block)、米国特許第4,
473,479号明細書は、ヒドロキシエチルセルロー
スをグリオキサールで架橋している。
【0017】ストレシンカ(Stresinka)、チ
ェコスロバキア国特許第201,185号明細書は、ヒ
ドロキシエチルセルロースの架橋のために、マスキング
したイソシアナートとして、1ないし4の二価のヒドロ
キサム酸の使用を開示している。
【0018】ブロック(Block)、米国特許第4,
366,070号明細書は、ヒドロキシエチルセルロー
スをホルムアルデヒドと反応させ、良好な液体減量及び
擬似可塑性を有する架橋した系を得ている。
【0019】シタマ(Shitama)ら、特開昭54
−22949号公報は、ヒドロキシエチルセルロースを
ヘキサメチレンジイソシアナートで架橋することによる
マイクロカプセルの製造法を記載している。
【0020】パスチル及びクニアク(Pastyr a
nd Kuniak)、チェコスロバキア国特許第17
2,160号明細書は、ヒドロキシエチルセルロース繊
維にジメチル尿素及びグリオキサールを用いて、80℃
ないし130℃の温度で架橋する方法を記載している。
【0021】ピクラー(Pikler)ら、チェコスロ
バキア国特許第166,076号明細書は、ヒドロキシ
エチルセルロースを、ジメチルスルホキシド中でアルキ
ル又はアリ−ル亜リン酸エステルによって架橋してい
る。
【0022】ピクラー及びピクレロバ(Pikler
and Piklerova)、チェコスロバキア国特
許第166,529号明細書は、吸水性の少ない繊維及
びフィルムの製造において、ヒドロキシエチルセルロー
スをセリウム(IV)塩で架橋している。
【0023】ヒドロキシエチルセルロースと2−イソシ
アナトエチルメタクリラートとの、ジメチルスルホキシ
ド中での化学反応は、従来のこの技術分野で開示されて
いなかった。エチレン性不飽和のセルロースエステル類
は、被覆物として、グラント(Grant)によって開
示されている(米国特許第4,565,857号)。こ
の場合、4.3%の水酸基を含む酢酸酪酸セルロースと
2−イソシアナトエチルメタクリラートとの反応が、木
材その他の物質に対する保護被覆物を作るのに用いられ
ている。
【0024】ラーマ(Rama)ら、米国特許第3,7
82,950号明細書は、反応型被覆物として、ヒドロ
キシプロピルセルロースと2−イソシアナトエチルメタ
クリラートとの反応を記載している。
【0025】ゴールデンベルグ(Goldenber
g)、米国特許第4,665,123号明細書は、ジメ
チルスルホキシド溶液中で、2−イソシアナトエチルメ
タクリラートと反応させ、光化学作用下に(メタ)アク
リルモノマーで架橋したポリビニルアルコール誘導体か
ら作られたヒドロゲルコンタクトレンズを記載してい
る。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的の一つ
は、高い含水量で高い機械的強度を有する架橋した製品
を供給するヒドロキシセルロースの架橋手段を提供する
ことにある。
【0027】この発明の目的は、通常のビニルモノマー
とさらに反応させ、架橋させて高い機械的強度、高い含
水量、優れた光学的透明度及び高い酸素透過性を有する
ソフトで水によって膨張し得るヒドロゲルコンタクトレ
ンズを形成する側鎖(メタ)アクリロイル基を含むセル
ロース系誘導体を提供することである。
【0028】この発明の別な目的は、先行技術の欠陥を
除去した、又は実質的に減少させた水性の膨潤したコン
タクトレンズを提供することである。
【0029】この発明のさらに別な目的は、(メタ)ア
クリロイル単位−ビニル系モノマー反応生成物を含む上
記のセルロース系ポリマーを有機非プロトン性溶媒中、
型内、例えばスピン注型又は静的注型の型内で架橋し、
その結果として得られた非プロトン性溶媒で膨潤したコ
ンタクトレンズを水性溶媒中で平衡させることよりな
る、上記のコンタクトレンズの製造法を提供することで
ある。
【0030】
【課題を解決するための手段】この発明は、有機非プロ
トン性溶媒に不溶で高度に湿潤性のポリマーを提供する
ことであり、このポリマーは、(A)置換度(D.
S.)値が0.5ないし3.0、モル置換(M.S.)
値が1.5ないし3.0、重量平均分子量が少なくとも
10,000であり、ヒドロキシエチルセルロースの水
酸基の全数に基づいて、式I:
【0031】
【化2】
【0032】[式中、6個の可能な水酸基の位置のいず
れか一つ以上にウレタン結合を有し、 a+b+c+d+e+f≧3であり;R1 及びR2 は独
立して、炭素数2ないし8の直鎖又は分枝鎖状のアルキ
レン、炭素数6ないし12のアリーレン、炭素数6ない
し15の二価の飽和脂環式基、炭素数7ないし14のア
ラルキレン、又は炭素数13ないし16のアラルクアリ
ーレン、好適には、炭素数2ないし8のアルキレンであ
り;nは0又は1であり;A1 は−NH−CO−O−又
は−NH−CO−NR’−(式中、R’は水素又は低級
アルキルである)であり;Aは−O−、−NH−又は−
NH−CO−NR”−(式中、R”は水素又は低級アル
キルである)であり;R3 は水素又はメチルであり;及
びR4 は水素、メチル又は−COOR5 (式中、R5
水素又は低級アルキルである)であり;ただしR3 がメ
チルの場合には、R4 は水素である]の繰り返し構造単
位を約0.5ないし90%含むヒドロキシセルロース誘
導体;及び(B)ビニル系モノマー;の共重合生成物で
あり、式Iの繰り返し構造単位当たり、ビニル系モノマ
ーから誘導される繰り返し構造単位が0.01ないし8
0である。
【0033】R1 又はR2 がアルキレンである場合、こ
れらは好適には炭素数2ないし6の直鎖状又は分枝鎖
状、より好適には直鎖状のアルキレン、最も好適にはエ
チレンである。適当な例としては、エチレン、プロピレ
ン、ブチレン、ヘキシレン及びジメチルエチレンが挙げ
られる。
【0034】R1 又はR2 がアリーレンである場合、こ
れらは好適には非置換又は低級アルキルもしくは低級ア
ルコキシで置換されたフェニレン、さらに好適には1,
3−又は1,4−フェニレンである。
【0035】R1 又はR2 が飽和脂環式の二価の基であ
る場合、これらの基は好適には非置換又は一個もしくは
それ以上のメチル基で置換されたシクロヘキシレン又は
シクロヘキシルメチレン、例えばイソホロンの二価の基
である。
【0036】R1 又はR2 がアラルキレンである場合、
このアリール部分は好適には非置換もしくは低級アルキ
ル(例えば、メチル)又は低級アルコキシ(例えば、メ
トキシ)で置換されたフェニレンであり、そのアルキレ
ン部分は好適には低級アルキレン(例えば、メチレン又
はエチレン)、最も好適にはメチレンである。
【0037】二価の基、A1 −R2 は、nが1である場
合には存在するが、nが0の場合には存在しない。nが
0であるポリマーが好ましい。
【0038】A1 は、存在する場合、NHの窒素原子を
経由してR1 に結合するのが好ましく、好適にはカルバ
モイルオキシ(−NH−CO−O−)である。A1 がウ
レイド(−NH−CO−NR’−)である場合、R’は
好適には水素である。
【0039】Aは、好適には−O−又は−NH−、より
好適には−O−である。Aがウレイドである場合、R”
は好適には低級アルキルである。
【0040】R3 は、好適にはメチルである。
【0041】R4 は、好適には水素である。R3 が水素
である場合、R4 はメチル又は−COOR5 (式中、R
5 は好適にはメチル又はエチル)である。
【0042】例えば低級アルキルのように、「低級」と
して定義された基及び残基は、好適には7個以下の炭素
原子、より好適には4個以下の炭素原子を有する。
【0043】好ましい実施態様は、成分(A)が、ヒド
ロキシエチルセルロースの水酸基の全数に基づいて、式
I[式中、R1はエチレン、nは0、Aは−O−(オキ
サ)、R3 はメチル、R4 は水素である]の繰り返し構
造単位約10ないし50%を含むヒドロキシエチルセル
ロースの誘導体である、成分(A)及び(B)のポリマ
ー、及びそれより作られたコンタクトレンズである。
【0044】式Iの単位を含むヒドロキシエチルセルロ
ース誘導体は、D.S.値が0.5ないし3.0、M.
S.値が1.5ないし3.0、重量平均分子量が少なく
とも10,000である、すなわち式II:
【0045】
【化3】
【0046】の単位を含むヒドロキシエチルセルロース
を、該ヒドロキシエチルセルロースの水酸基の全数に基
づいて、約0.5ないし約90%の式III : OCN−R1 −(A1 −R2)n −A−CO−C(R3)=CHR4 (III ) [式中、R1 、R2 、n、A、A1 及びR3 は上記と同
義であり、R4 は水素、メチル又は−COOR5 (式
中、R5 は低級アルキルである)である]のイソシアナ
ートと、例えば、約−10℃ないし約100℃の温度
で、通常の非プロトン性溶媒の存在下、触媒量のウレタ
ン触媒の存在又は不存在下に、反応させることによって
容易に作られる。
【0047】R5 が水素である式Iの単位を含むヒドロ
キシエチルセルロースポリマー誘導体を得るためには、
5 が低級アルキルである相当するポリマーをアルカリ
金属水酸化物の水溶液のような水性塩基を用い、高い温
度、例えば約40ないし約80℃において処理し、次い
で得られたカルボン酸塩を塩酸水のような酸で、室温の
条件で中和する。式IIの単位と式III のイソシアナート
との反応を実施するのに適当な非プロトン性溶媒の例と
しては、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、N−メチル
−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ア
セトアミドのような酸アミド類、又はアセトニトリルの
ようなニトリル類が挙げられ、好適にはジメチルスルホ
キシドのようなスルホキシドである。
【0049】適当なウレタン触媒の例としては、トリメ
チルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルベン
ジルアミンのような第三級アミン、又はオクタン酸スズ
又はジブチルスズジラウラートのような有機金属ウレタ
ン触媒、又は酢酸ナトリウムが挙げられる。
【0050】式IIの単位を含むヒドロキシルエチルセル
ロースは、広く入手可能である。
【0051】ヒドロキシエチルセルロースは、苛性剤で
膨潤し、エチレンオキシドと反応したセルロースを意味
する。エチレンオキシドがセルロースに付加するあり方
は、置換度(D.S.)及びモル置換(M.S.)の用
語で記載され得る。置換度は、エチレンオキシドと反応
したアンヒドログルコース単位上の水酸基の平均数を示
す(式II参照)。モル置換は、各々のアンヒドログルコ
ース単位と反応したエチレンオキシド分子の平均数と定
義する。本発明において、D.S.は最小0.5、最大
3.0であり、好適には0.9ないし1.0である。実
施例において使用されたセロサイズ(CELLOSIZ
E)[ユニオンカーバイド(UnionCarbid
e)社製]ヒドロキシエチルセルロースのM.S.値は
約2である。該ヒドロキシルエチルセルロースのM.
S.は、一般に1.5ないし3.0の範囲である。
【0052】好適には、ヒドロキシエチルセルロース
は、少なくとも10,000の重量平均分子量を有す
る。上限としては、ヒドロキシエチルセルロースは50
0,000の重量平均分子量を有することができる。ヒ
ドロキシエチルセルロースは、好適には350,000
以下、さらに好適には200,000以下、最も好適に
は120,000以下の重量平均分子量を有する。
【0053】式III のイソシアナートは公知であるか、
又はこの技術分野でよく知られた常法により容易に作る
ことができる(米国特許第2,958,704号参
照)。
【0054】式III の化合物において、nが1である場
合、このイソシアナートは、例えば等モル量の式IV: OCN−R1 −NCO (IV) の化合物を、式V: A2 −R2 −A−CO−C(R3 )=CHR4 (V) (式中、A2 はHO−又はR’−NH−であり、R2
A、R3 及びR4 は上記と同意義を有する)の化合物と
反応させて作られる。場合によっては、この反応におい
て副生成物の生成を最小にするため、式IVのイソシアナ
ートを実質的に過剰に用い、次いで得られた反応混合物
から沈殿により、又は過剰のイソシアナートを留去する
ことにより、式III の化合物を単離することが望まし
い。化合物(IV)と化合物(V)との反応は、不活性溶
媒の存在又は不存在下に、約0℃ないし100℃の温度
で行なわれる。適当な溶媒は、トルエン、シクロヘキサ
ン、酢酸メチル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、酢
酸イソプロピル、ジエチルエーテルなどである。必要な
らば、式IV及びVの化合物との間の反応は、上記の型の
ウレタン触媒の存在下に行なうことができる。
【0055】式IV及びVの化合物は、この技術分野でよ
く知られている。式IVの適当なイソシアナートの例とし
ては、ヘキサン−1,6−ジイソシアナート、テトラメ
チレンジイソシアナート、フェニレン−1,4−ジイソ
シアナート、トルエン−2,4−ジイソシアナート、ト
ルエン−2,6−ジイソシアナート、イソホロンジイソ
シアナート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアナー
トなどが挙げられる。
【0056】式Vの適当な化合物の例としては、2−ヒ
ドロキシエチルアクリラート、2−ヒドロキシプロピル
アクリラート、4−ヒドロキシフェニルメタクリラー
ト、2−ヒドロキシエチルマレアート、2−ヒドロキシ
エチルメタクリラート、2−tert−ブチルアミノエ
チルメタクリラートなどが挙げられる。
【0057】nが0である式III の多くの化合物は公知
であるか、又はこの技術分野で知られた方法によって作
ることができる。公知の化合物としては、2−イソシア
ナトエチルメタクリラート、2−イソシアナトエチルア
クリラート、3−イソシアナトプロピルメタクリラー
ト、4−イソシアナトブチルアクリラート及びメタクリ
ラート、6−イソシアナトヘキシルアクリラート及びメ
タクリラート、1−メチル−2−イソシアナトエチルメ
タクリラート、及び1,1−ジメチル−2−イソシアナ
トエチルアクリラートが挙げられる。
【0058】nが0である式III の化合物は、米国特許
第2,821,544号明細書に記載されているよう
に、一般にアクリロイル又はメタクリロイルクロリド
を、ほぼ等モル量の式VI: H2 N−R1 −(A1 −R2 )n−OH (VI) の適当なアミンで酸性条件下にエステル化し、次いでホ
スゲンを作用させて作ることができる。式VIの化合物
は、この技術分野で普通のよく知られた化合物である。
さらに特に、エステル化反応及びホスゲン処理反応は、
不活性の乾燥した、トルエン、キシレン、クロロベンゼ
ン又はジクロロベンゼンのような高沸点溶媒を用い、5
0℃ないし200℃で、1ないし20時間で行なわれ
る。アルカノールアミンは、塩の形、好適には塩酸塩と
して、又は乾燥した酸、例えば乾燥塩化水素で飽和した
溶媒とともに遊離の形で加えられる。エステルの生成
後、過剰のホスゲンを懸濁液(又は溶液)の中又は上部
に、激しく撹拌しながら50℃ないし200℃で、1な
いし20時間、塩化水素の発生が止むまで通じる。生成
物は蒸留によって単離される。
【0059】ビニル系モノマー(B)は、親水性もしく
は疏水性であるか、又は親水性及び疏水性ビニル系モノ
マーの混合物である。適当なビニル系モノマーは、ソフ
ト及びハードコンタクトレンズの製作に一般に用いられ
る通常のビニル系モノマーである。親水性ビニル系モノ
マーとは、通常のフリーラジカル重合によって重合した
場合に、特性として、水溶性又は室温での平衡条件下で
少なくとも10重量%の水を吸収することのできるポリ
マーを生成するモノマーである。同様に、適当な疏水性
ビニル系モノマーは、通常のフリーラジカル重合によっ
て重合した場合に、特性として、水に溶解せず、室温
(すなわち20℃)の平衡条件下で少なくとも10重量
%の水を吸収することができないモノマーである。
【0060】一般に、式Iの単位当たり、0.01ない
し約80単位の通常の疏水性及び/又は親水性モノマー
が反応する。
【0061】本発明のポリマーは、好適には、ヒドロキ
シエチルセルロースの水酸基の全数に基づいて、少なく
とも約1ないし約50%の式Iの単位を含み、通常のビ
ニルモノマーの0.01ないし約80単位と反応する。
【0062】本発明の一つの好適な下位の実施態様にお
いて、ヒドロキシエチルセルロース誘導体は、該ヒドロ
キシエチルセルロースの水酸基数に基づいて、少なくと
も約10ないし約50%、好適には12ないし約27%
の式Iの単位を含み、式Iの単位当たりビニル系モノマ
ーの0.01ないし80単位、より好適には式Iの単位
当たり約0.5ないし約30単位、最も好適にはヒドロ
キシエチルセルロースポリマーに存在する式Iの単位当
たりビニル系モノマーの2ないし約20単位と反応す
る。好適な下位の実施態様において、モノマー反応物と
して疏水性のビニル系モノマーを用いるのが一般に望ま
しい、あるいはまた、全モノマーに基づいて少なくとも
50重量%の疏水性モノマーを含む疏水性及び親水性モ
ノマーの混合物が用いられる。加えられる疏水性のモノ
マー、又は主に疏水性モノマーを含むモノマー混合物
は、最終製品のソフトコンタクトレンズ素材の機械的強
度を増加し、コンタクトレンズ素材中に含まれる水分量
を減少し、コンタクトレンズ素材の細穴サイズを減少す
る、そのためコンタクトレンズの通常の毎日の装着及び
取扱いに関連したタンパク及び非タンパク砕片の蓄積速
度が減少することが見出された。意外にも、極めて予想
外なことに、疏水性モノマー又は式Iの単位を含む親水
性のヒドロキシエチルセルロースに対し少なくとも50
モル%の疏水性モノマーを含むモノマー混合物の導入
は、反応につれて、反応生成物の相分離を起こすことが
ない。むしろ、生成物は光学的に透明であり、実質的に
相分離のないことを示した。
【0063】式Iの単位の割合を、ヒドロキシエチルセ
ルロースにおける水酸基の全数に基づいて、約1%から
約50%に増加するにつれて、それと反応させるために
加えられるビニル系モノマーは、一般に、機械的強度、
含水量、表面湿潤性及び酸素透過性に関して、性能特性
の至適なバランスに合致した親水性を増加する。
【0064】ビニル系モノマーは、不活性な希釈剤又は
溶媒の存在下に、式Iのヒドロキシエチルセルロース誘
導体と反応する。適当な有機溶媒としては、低級アルカ
ノール(例えば、エタノール、メタノールなど)、又は
非プロトン性溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムア
ミド、アセトアミド、アセトニトリル、N,N−ジメチ
ルアセタミド、ジメチルスルホキシド又はそれらの混合
物)が挙げられる。また、水性/有機性溶媒系も使用す
ることができる。
【0065】ビニル系モノマー又はビニル系モノマー類
の混合物は、式Iのヒドロキシエチルセルロース誘導体
と混合され、光化学照射、又は通常のラジカル反応開始
剤の存在下に重合する。光照射及びラジカル反応開始剤
としては、過酸化物(例えば、ジ−tert−ブチルペ
ルオキシド、過酸化ベンゾイル、ラウリルペルオキシ
ド、デカノイルペルオキシド、過酸化アセチル、コハク
酸ペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、
2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、イソプロピ
ルペルオクトアート、tert−ブチルヒドロペルオキ
シド、tert−ブチルペルピバラート、tert−ブ
チルペルオクトアート、ジイソプロピルペルオキシジカ
ルボナート、クメンヒドロペルオキシド、tert−ブ
チルペルベンゾアート、tert−ブチルペルオキシマ
レイン酸、tert−ブチルペルオキシアセタート、及
び過硫酸カリウム);アゾ化合物[例えば、2,2’−
アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス
(2、4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾ
ビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−ア
ゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリ
ル)、及びフェニルアゾイソブチロニトリル];光化学
反応開始剤(例えば、ベンゾインメチルエーテル及び1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)、又は紫
外線もしくはイオン化線(例えば、ガンマー線又はX
線)が挙げられる。
【0066】式Iの誘導体との重合のために適当なビニ
ル系モノマーは、通常の疏水性及び親水性モノマー類で
ある。適当な疏水性モノマーの例としては、限定するも
のではないが、炭素数1ないし18のアルキルアクリラ
ート類及びメタクリラート類、好適には炭素数1ないし
7のアルキルアクリラート類及びメタクリラート類、炭
素数8ないし18のアルキルアクリルアミド類及びメタ
クリルアミド類、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、炭素数1ないし18のアルカン酸のビニルエステル
類、炭素数2ないし18のアルケン類、炭素数2ないし
18のハロアルケン類、スチレン、炭素数1ないし6の
アルキルスチレン類、ビニルアルキルエーテル類(その
アルキル部分は1ないし6の炭素原子を有する)、炭素
数3ないし12のペルフルオロアルキルエチルチオカル
ボニルアミノアクリラート類及びメタクリラート類、炭
素数3ないし12のフルオロアルキルアクリラート類及
びメタクリラート類、アクリルオキシ及びメタクリルオ
キシアルキルシロキサン類、N−ビニルカルバゾール、
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、メサコン酸の炭素
数1ないし12のアルキルエステル類などが挙げられ
る。適当な疏水性モノマーの例としては、メチルアクリ
ラート、エチルアクリラート、プロピルアクリラート、
イソプロピルアクリラート、シクロヘキシルアクリラー
ト、2−エチルヘキシルアクリラート、メチルメタクリ
ラート、エチルメタクリラート、プロピルメタクリラー
ト、ビニルアセタート、ビニルプロピオナート、ビニル
ブチラート、ビニルバレラート、スチレン、クロロプレ
ン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、
1−ブテン、ブタジエン、メタクリロニトリル、ビニル
トルエン、ビニルエチルエーテル、ペルフルオロヘキシ
ルエチルチオカルボニルアミノエチルメタクリラート、
イソボルニルメタクリラート、ヘキサフルオロブチルメ
タクリラート、3−メタクリルオキシプロピルペンタメ
チルジシロキサン及びビス(メタクリルオキシプロピ
ル)テトラメチルジシロキサンが挙げられる。
【0067】適当な親水性モノマーとしては、限定する
ものではないが、ヒドロキシ置換低級アルキルアクリラ
ート類及びメタクリラート類、アクリルアミド、メタク
リルアミド類、炭素数1ないし2の低級アルキルアクリ
ルアミド及びメタクリルアミド、エトキシ化アクリラー
ト類及びメタクリラート類、ヒドロキシ置換低級アルキ
ルアクリルアミド及びメタクリルアミド、ヒドロキシ置
換低級アルキルビニルエーテル類、エチレンスルホン酸
ナトリウム、スチレンスルホン酸ナトリウム、2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、N−ビニ
ルピロール、N−ビニルコハク酸イミド、N−ビニルピ
ロリドン、2−及び4−ビニルピリジン、アクリル酸、
メタクリル酸、アミノ(第四級アンモニウムを含む)モ
ノ−低級アルキルアミノ−又はジ−低級アルキルアミノ
低級アルキルアクリラート類若しくはメタクリラート
類、アリルアルコールなどが挙げられる。
【0068】特別な親水性のモノマーとしては、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリラート、2−ヒドロキシエチル
アクリラート、アクリルアミド、メタクリルアミド、
N,N−ジメチルアクリルアミド、アリルアルコール、
ビニルピリジン、N−ビニル−2−ピロリドン、グリセ
ロールメタクリラート、N−(1,1−ジメチル−3−
オキソブチル)アクリルアミドなどが挙げられる。
【0069】好ましい疏水性のモノマーは、メチルメタ
クリラート及び酢酸ビニルである。
【0070】好ましい親水性のモノマーは、2−ヒドロ
キシエチルメタクリラート、N−ビニル−2−ピロリド
ン、及びアクリルアミドである。
【0071】好適には、さらに通常の多反応性の架橋剤
を加えることができる。架橋剤の例としては、アリル化
合物、例えば、アリルメタクリラート、ジアリルイタコ
ナート、モノアリルイタコナート、ジアリルマレアー
ト、ジアリルフマラート、ジアリルスクシナート、ジア
リルフタラート、トリアリルシアヌラート、トリアリル
イソシアヌラート、ジエチレングリコールビスアリルカ
ルボナート、リン酸トリアリル、トリアリルトリメリタ
ート、アリルエーテル及びN,N−ジアリルメラミン;
ビニル化合物、例えば、ジビニルベンゼン、N,N’−
メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジメ
タクリラート、ネオペンチルグリコールジメタクリラー
ト、テトラエチレングリコールジメタクリラート、ヘキ
サメチレンビスマレイミド、ジビニル尿素、ビスフェノ
ールA−ビスメタクリラート、ジビニルアジパート、グ
リセリントリメタクリラート、トリメチロールプロパン
トリアクリラート、トリビニルトリメリタート、1,5
−ペンタジエン、1,3−ビス(4−メタクリルオキシ
ブチル)テトラメチルジシロキサン、ジビニルエーテル
及びジビニルスルホン;多価イソシアナートのような水
酸基に反応する化合物、例えば、ヘキサメチレンジイソ
シアナート、イソホロンジイソシアナート及びトルエン
ジイソシアナート;ポリアルデヒド、例えば、グルタル
アルデヒド及びグリオキサール;多価の酸、例えば、グ
ルタル酸及びシュウ酸;ポリエポキシド、例えば、ブタ
ンジエポキシド、ビニルシクロヘキサンジオキシド及び
ブタンジオールジグリシジルエーテル;ポリオール類
(酸触媒)、例えば、ジメチロール尿素及びジエチレン
グリコールが挙げられる。
【0072】架橋剤が使用される場合、式Iの誘導体の
量に基づいて、約0.01ないし10重量%、好適には
約0.01ないし約5重量%、最も好適には約0.05
ないし2重量%の架橋剤を存在させることができる。
【0073】
【発明の効果】生成したコンタクトレンズは、光学的に
透明であり、堅固で、柔軟で、酸素透過性が高くかつ湿
潤性である。さらに、本レンズは製造が容易な特徴を有
している。
【0074】
【実施例】以下の実施例は、単に例示のためであって、
いかなる方法でも決して本発明の性質又は範囲を限定す
るものではない。
【0075】実施例1: HEC−IEMマクロマーの製法 ジメチルスルホキシド95.00gを、窒素導入管、還
流冷却器及び動力撹拌装置を備えた300mlの三つ口丸
底フラスコ中で激しく撹拌した。ヒドロキシエチルセル
ロース(CELLOSIZE HEC、 Union Carbide社製、分子量1
20,000)5.00gを溶媒中に分散し、次いで6
0℃に加熱して溶解した。室温に冷却後、この溶液に2
−イソシアナトエチルメタクリラート2.09g(2
2.4mole%;この22.4%はHECの水酸基のモル
数に関して計算された;すなわち、水酸基の全数の2
2.4%である)を、激しく撹拌しながら加えた。反応
の終了は、2270cm-1におけるNCO吸収の消失によ
って判定した。透明で粘性の液体生成物を、窒素気流
中、室温で保存した。
【0076】実施例2−10:実施例1と同様に、表1
に示す各種の量の2−イソシアナトエチルメタクリラー
ト(IEM)を用いて、マクロマーの合成を行なった。
【0077】
【表1】
【0078】実施例11:実施例1で得られたマクロマ
ーのジメチルスルホキシド溶液20g(IEMの比率2
2. 41mole%)に、メチルメタクリラート(MMA)
0.604g(HEC−IEM固形分に対して30%)
及びベンゾインメチルエーテル8.00mgを加えて窒素
気流中で撹拌した。この溶液をMYLARフィルムで内
張りした5”(12.7cm)平方、厚さ0.5mmのガラ
ス製鋳型に注ぎ、二個の15ワットBLACK RAY
紫外線ランプで6時間照射した。溶媒で膨潤した架橋ポ
リマーを60℃の蒸留水で3回抽出し、次の諸性質を有
する透明な高度に湿潤性のヒドロゲルを得た。 モジュラス 145 dyn/cm2 x 10-5 応力 67 dyn /cm2 x 10-5 伸び 46% 含水量 81%
【0079】実施例12−23:実施例1と同様に、表
2に示す各種の量のIEMを用いてマクロマーの合成を
行ない、各種の量のMMAを加えて実施例11と同様に
してヒドロゲルを得た。得られたヒドロゲルの性質を表
2に示す。
【0080】
【表2】
【0081】実施例24:実施例1で得られたマクロマ
ーのジメチルスルホキシド溶液20gにメチルメタクリ
ラート0.604g及びベンゾインメチルエーテル8.
00mgを加え、実施例11と同様に、窒素気流中で撹拌
した。得られた溶液の4滴を、窒素気流中で20個のポ
リプロピレン製のレンズ鋳型のそれぞれに注ぎ、キャッ
プをかぶせ、二個の15ワットBLACK RAY紫外
線ランプで6時間照射した。溶媒で膨潤した架橋レンズ
を60℃の蒸留水中に落とした。抽出されたレンズはフ
ラスコの底に沈下し、透明で、高度に湿潤性の堅牢なコ
ンタクトレンズを生成した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エレン レンウオンツ アメリカ合衆国 ニユーヨーク 10591 ノース タリータウン ポカンテイコ ス トリート 75

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)置換度(D.S.)値が0.5な
    いし3.0、モル置換(M.S.)値が1.5ないし
    3.0、重量平均分子量が少なくとも10,000であ
    り、ヒドロキシエチルセルロースの水酸基の全数に基づ
    いて、式I: 【化1】 [式中、6個の可能な水酸基の位置のいずれか一つ以上
    にウレタン結合を有し、 a+b+c+d+e+f≧3であり;R1 及びR2 は独
    立して、炭素数2ないし8の直鎖又は分枝鎖状のアルキ
    レン、炭素数6ないし12のアリーレン、炭素数6ない
    し15の二価の飽和脂環式基、炭素数7ないし14のア
    ラルキレン、又は炭素数13ないし16のアラルクアリ
    ーレンであり;nは0又は1であり;A1 は−NH−C
    O−O−又は−NH−CO−NR’−(式中、R’は水
    素又は低級アルキルである)であり;Aは−O−、−N
    H−又は−NH−CO−NR”−(式中、R”は水素又
    は低級アルキルである)であり;R3 は水素又はメチル
    であり;及びR4 は水素、メチル又は−COOR5 (式
    中、R5 は水素又は低級アルキルである)であり;ただ
    しR3 がメチルの場合には、R4 は水素である]の繰返
    し構造単位を約0.5ないし90%含むヒドロキシエチ
    ルセルロース誘導体;及び(B)ビニル系モノマー;の
    共重合生成物であり、式Iの各繰り返し構造単位当た
    り、ビニル系モノマーから誘導される繰り返し構造単位
    が0.01ないし80である、有機非プロトン性溶媒に
    不溶な高度に湿潤性のポリマー。
  2. 【請求項2】 組成物(B)のビニル系モノマーが、
    (a)ヒドロキシ置換低級アルキルアクリラート類及び
    メタクリラート類、アクリルアミド及びメタクリルアミ
    ド、炭素数1ないし2の低級アルキルアクリルアミド及
    びメタクリルアミド、エトキシ化アクリラート類及びメ
    タクリラート類、ヒドロキシ置換低級アルキルアクリル
    アミド及びメタクリルアミド、ヒドロキシ置換低級アル
    キルビニルエーテル類、エチレンスルホン酸ナトリウ
    ム、スチレンスルホン酸ナトリウム、2−アクリルアミ
    ド−2−メチルプロパンスルホン酸、N−ビニルピロー
    ル、N−ビニルコハク酸イミド、N−ビニルピロリド
    ン、2−及び4−ビニルピリジン、アクリル酸、メタク
    リル酸、(アミノ及び第四級アンモニウム)−(モノ−
    又はジ−)低級アルキルアミノ−低級アルキル−(アク
    リラート類及びメタクリラート類)、及びアリルアルコ
    −ルより選ばれる親水性モノマー類;(b)炭素数1な
    いし18のアルキルアクリラート類及びメタクリラート
    類、炭素数8ないし18のアルキルアクリルアミド類及
    びメタクリルアミド類、アクリロニトリル、メタクリロ
    ニトリル、炭素数1ないし18のアルカン酸のビニルエ
    ステル類、炭素数2ないし18のアルケン類、炭素数2
    ないし18のハロアルケン類、スチレン、炭素数1ない
    し6のアルキルスチレン類、アルキル部分が1ないし6
    の炭素原子を有するビニルアルキルエーテル類、炭素数
    3ないし12のペルフルオロアルキルエチルチオカルボ
    ニルアミノエチルアクリラート類及びメタクリラート
    類、炭素数3ないし12のフルオロアルキルアクリラー
    ト類及びメタクリラート類、アクリルオキシ及びメタク
    リルオキシアルキルシロキサン類、N−ビニルカルバゾ
    ール、及びマレイン酸、フマル酸、イタコン酸及びメサ
    コン酸の炭素数1ないし12のアルキルエステル類より
    選ばれる疏水性モノマー;及び(c)(a)及び(b)
    の混合物、よりなる群より選ばれる請求項1記載のポリ
    マー。
  3. 【請求項3】 nが0である請求項1記載のポリマー。
  4. 【請求項4】 ポリマーが、式Iの各単位当たり上記の
    ビニル系モノマーから誘導された約0.5ないし約30
    単位を含有する請求項1記載のポリマー。
  5. 【請求項5】 ポリマーが、式Iの各単位当たり上記の
    ビニル系モノマーから誘導された約2ないし約20単位
    を含有する請求項4記載のポリマー。
  6. 【請求項6】 R1 及びR2 が、炭素数2ないし6のア
    ルキレンである請求項4記載のポリマー。
  7. 【請求項7】 nが0であり、Aが−O−である請求項
    6記載のポリマー。
  8. 【請求項8】 R1 がエチレンである請求項7記載のポ
    リマー。
  9. 【請求項9】 ポリマーが、ヒドロキシエチルセルロー
    スの水酸基数に基づいて、少なくとも約1%ないし約5
    0%の式Iの単位を含有する請求項4記載のポリマー。
  10. 【請求項10】 ヒドロキシエチルセルロースが、該ヒ
    ドロキシエチルセルロースの水酸基数に基づいて、少な
    くとも約1ないし約50%の式Iの単位を含み、式Iの
    単位に基づいて、約0.5ないし約30単位の疏水性ビ
    ニル系モノマー、又はビニル系モノマーの全重量に基づ
    いて少なくとも50重量%の疏水性モノマーを含む疏水
    性及び親水性ビニル系モノマーの混合物と反応している
    請求項8記載のポリマー。
  11. 【請求項11】 R3 がメチルであり、R4 が水素であ
    る請求項1記載のポリマー。
  12. 【請求項12】 成分(A)が、ヒドロキシエチルセル
    ロースの水酸基の全数に基づいて、約10ないし50%
    の式I[式中、R1 はエチレン、nは0、Aは−O−
    (オキサ)、R3 はメチル、R4 は水素である)の繰り
    返し構造単位を含むヒドロキシエチルセルロースの誘導
    体である請求項1記載のポリマー。
  13. 【請求項13】 成分(A)が、約12ないし27%の
    式Iの繰り返し単位を含むヒドロキシエチルセルロース
    の誘導体である請求項12記載のポリマー。
  14. 【請求項14】 成分(B)が炭素数1ないし18のア
    ルキルアクリラート又はメタクリラートである請求項1
    2記載のポリマー。
  15. 【請求項15】 成分(B)がメチルメタクリラートで
    ある請求項12記載のポリマー。
  16. 【請求項16】 請求項1記載のポリマーであるヒドロ
    ゲルコンタクトレンズ。
  17. 【請求項17】 本質的に請求項1記載のポリマーより
    なるヒドロゲルコンタクトレンズ。
  18. 【請求項18】 本質的に請求項4記載のポリマーより
    なるヒドロゲルコンタクトレンズ。
  19. 【請求項19】 本質的に請求項10記載のポリマーよ
    りなるヒドロゲルコンタクトレンズ。
  20. 【請求項20】 本質的に請求項14記載のポリマーよ
    りなるヒドロゲルコンタクトレンズ。
  21. 【請求項21】 成分(A)及び(B)を、常法により
    共重合させることを特徴とする請求項1記載ポリマーの
    製造法。
  22. 【請求項22】 通常のコンタクトレンズ製造技術が用
    いられることを特徴とする、請求項17記載のヒドロゲ
    ルコンタクトレンズ製造法。
  23. 【請求項23】 コンタクトレンズ製造のための、請求
    項1記載のポリマーの使用。
JP3133369A 1990-05-10 1991-05-10 ウレタン基によって結合した側鎖(メタ)アクリロイル単位を含むヒドロキシエチルセルロース誘導体及びそれより作られたヒドロゲルコンタクトレンズ Expired - Lifetime JP2980406B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US52180390A 1990-05-10 1990-05-10
US521803 1990-05-10

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0586101A true JPH0586101A (ja) 1993-04-06
JP2980406B2 JP2980406B2 (ja) 1999-11-22

Family

ID=24078236

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3133369A Expired - Lifetime JP2980406B2 (ja) 1990-05-10 1991-05-10 ウレタン基によって結合した側鎖(メタ)アクリロイル単位を含むヒドロキシエチルセルロース誘導体及びそれより作られたヒドロゲルコンタクトレンズ

Country Status (8)

Country Link
EP (1) EP0456611B1 (ja)
JP (1) JP2980406B2 (ja)
AT (1) ATE102962T1 (ja)
CA (1) CA2042123A1 (ja)
DE (1) DE69101396T2 (ja)
DK (1) DK0456611T3 (ja)
ES (1) ES2051102T3 (ja)
HK (1) HK192596A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013056955A (ja) * 2011-09-07 2013-03-28 Seed Co Ltd 重合性ヒアルロン酸誘導体、ならびにその重合体を含むヒアルロン酸ヒドロゲルおよびコンタクトレンズ
JP2015048365A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 国立大学法人 大分大学 液晶性を備えたセルロース誘導体、及び、液晶性を備えたセルロース誘導体の製造方法、並びに、同セルロース誘導体を含有する樹脂材料

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5482981A (en) * 1994-11-09 1996-01-09 Pilkington Barnes Hind, Inc. Optically clear polymer compositions containing an interpenetrant

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0216074B1 (en) * 1985-07-31 1993-06-16 Ciba-Geigy Ag Polyvinyl alcohol derivatives and crosslinked hydrogel contact lenses made therefrom
US4861629A (en) * 1987-12-23 1989-08-29 Hercules Incorporated Polyfunctional ethylenically unsaturated cellulosic polymer-based photocurable compositions
EP0362137A3 (en) * 1988-09-28 1991-09-04 Ciba-Geigy Ag Molded polymers with hydrophilic surfaces, and process for making them

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013056955A (ja) * 2011-09-07 2013-03-28 Seed Co Ltd 重合性ヒアルロン酸誘導体、ならびにその重合体を含むヒアルロン酸ヒドロゲルおよびコンタクトレンズ
JP2015048365A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 国立大学法人 大分大学 液晶性を備えたセルロース誘導体、及び、液晶性を備えたセルロース誘導体の製造方法、並びに、同セルロース誘導体を含有する樹脂材料

Also Published As

Publication number Publication date
DE69101396D1 (de) 1994-04-21
ES2051102T3 (es) 1994-06-01
EP0456611A3 (en) 1992-03-18
JP2980406B2 (ja) 1999-11-22
EP0456611B1 (en) 1994-03-16
DE69101396T2 (de) 1994-07-14
ATE102962T1 (de) 1994-04-15
DK0456611T3 (da) 1994-04-05
EP0456611A2 (en) 1991-11-13
CA2042123A1 (en) 1991-11-11
HK192596A (en) 1996-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5157093A (en) Hydroxyethyl cellulose derivatives containing pendant (meth)acryloyl units bound through urethane groups and hydrogel contact lenses made therefrom
AU593825B2 (en) Polyvinyl alcohol derivatives and crosslinked hydrogel contact lenses made therefrom
US5563184A (en) Macromonomers
EP0321403B1 (en) Polyvinyl alcohol derivatives containing pendant vinylic monomer reaction product units bond through ether groups and hydrogel contact lenses made therefrom
EP1266246B1 (en) Crosslinkable or polymerizable prepolymers
US4929692A (en) Crosslinked copolymers and ophthalmic devices made from vinylic macromers containing perfluoropolyalkyl ether and polyalkyl ether segments and minor amounts of vinylic comonomers
US4670506A (en) Polyvinyl alcohol derivatives containing pendant (meth)acryloyl units bound through urethane groups and crosslinked hydrogel contact lenses made therefrom
JP3059183B2 (ja) ペルフルオロポリアルキルエーテル及びポリアルキルエーテルセグメントを含有するビニル系高分子物質、重合体、共重合体並びにそれから製造された眼科用具
JP2001512583A (ja) 眼用成形品
US20070129521A1 (en) Novel Prepolymers for Improved Surface Modification of Contact Lenses
AU2005292283A1 (en) Lactam polymer derivatives
US4665123A (en) Polyvinyl alcohol derivatives containing pendant (meth)acryloylvinylic monomer reaction product units bound through urethane groups and hydrogel contact lenses made therefrom
EP1169366B1 (en) Organic compounds
AU653186B2 (en) Fluorine and/or silicone containing poly(alkylene-oxide) -block copolymer hydrogels and contact lenses thereof
EP1200499B1 (en) Organic polymers
JP2980406B2 (ja) ウレタン基によって結合した側鎖(メタ)アクリロイル単位を含むヒドロキシエチルセルロース誘導体及びそれより作られたヒドロゲルコンタクトレンズ
US4720187A (en) Polyvinyl alcohol derivatives containing pendant (meth)acryloyl units bound through urethane groups and crosslinked hydrogel contact lenses made therefrom