JPH0585999A - 2−インダニルグリシン及びその関連化合物 - Google Patents

2−インダニルグリシン及びその関連化合物

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JPH0585999A
JPH0585999A JP3249266A JP24926691A JPH0585999A JP H0585999 A JPH0585999 A JP H0585999A JP 3249266 A JP3249266 A JP 3249266A JP 24926691 A JP24926691 A JP 24926691A JP H0585999 A JPH0585999 A JP H0585999A
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acid
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amino acid
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JP3249266A
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Takashi Nakatsuka
隆 中塚
Seiichi Imashiro
精一 今城
Yoshiaki Koyama
嘉晃 小山
Masaji Ishiguro
正路 石黒
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Suntory Ltd
Original Assignee
Suntory Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ペプチド化学上、フェニルアラニンの類縁体
として用いることのできる新規アミノ酸誘導体およびそ
のアミノ酸に由来する残基を含んでなるペプチド類を提
供する。 【構成】 次式 【化21】 で表わされる2−(1′−インダニル)グリシンの各立
体異性体およびその混合物、ならびにそれらに由来する
残基を鎖中に含んでなるペプチド類を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は光学活性な2−インダニ
ルグリシン及び該化合物を構成アミノ酸として含有する
ペプチドに関する。 【0002】 【従来の技術】従来から多くの異常アミノ酸が合成さ
れ、それらを天然に存在するペプチドに導入することに
よってより強い生理活性あるいは選択性を有するペプチ
ドへの探究が行なわれてきた。例えば、血圧降下や腸管
収縮活性等を示すタキキニン系ペプチドの一部はそのレ
セプターの存在が知られていると共に、ペプチド鎖の一
部アミノ酸を異常アミノ酸で置換した特定の拮抗剤開発
も試みられている(特開平2−45497号公報参
照)。 【0003】しかし、ペプチドを構成するアミノ酸のう
ちフェニルアラニン部分が活性発現に重要な役割を担う
と考えられる場合、上記目的を充分に達成できる異常ア
ミノ酸は存在せず、フェニルアラニンを置換しうる新た
なアミノ酸の開発が必要とされていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、各種
生理活性ペプチドを構成するフェニルアラニン残基(部
分)を置換して、対応するレセプターとの作用機作の解
明や新たな生理活性の発現に寄与しうる新規アミノ酸誘
導体およびそれらを構成アミノ酸として含んでなるペプ
チドの提供にある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく各種アミノ酸誘導体について研究してきた
ところ、従来技術文献未載の2−インダニルグリシン
が、フェニルアラニンに対応する異常アミノ酸としてフ
ェニルアラニン含有ペプチド、特にタキキニン系ペプチ
ドのレセプターに対する結合性の解明やそれらの競合的
結合阻害活性物質の提供に利用できることを見い出し
た。 【0006】従って、上記目的は、次式〔I〕 【0007】 【化3】 【0008】で表わされる2−インダニルグリシン〔ま
たは2−(1′−インダニル)グリシン〕及びそれに由
来するアミノ酸残基を含んでなるペプチドの提供によっ
て達成できる。2−(1′−インダニル)グリシンは2
及び1′位にキラルな部分を有するので4種の立体異性
体が存在しうるが、本発明ではこれらの各異性体、すな
わち、(2S,1′S)体、(2R,1′S)体、(2
S,1′R)体および(2R、1′R)体ならびにそれ
らの2種以上からなる混合物が提供される。さらに本発
明では、これらの立体異性体のいずれかに由来するアミ
ノ酸残基を含有するペプチドも提供される。 【0009】かかる立体異性体は、ペプチド中のフェニ
ルアラニンのフェニル部分が特定の空間配置をとりうる
のでフェニルアラニン含有ペプチドの特定レセプーへの
結合様式の探究に有用であり、また特異的な生理活性を
示す新規ペプチドの提供にも利用できる。こうして提供
される本発明のペプチドは、2−(1′−インダニル)
グリシンをその構成アミノ酸残基の少なくとも1つに含
むものを全て包含するが、特にフェニルアラニン残基を
含んでなるペプチドにおいて、その残基の少なくとも1
個が2−(1′−インダニル)グリシン由来のアミノ酸
残基で置換されたものを好ましいものとして挙げること
ができる。このようなペプチドのより具体的なものとし
ては、次式〔II〕で表わされるものを挙げることができ
る。 【0010】 【化4】 【0011】上式中、Xは水素原子、C1 〜C6 のアル
キル基またはC2 〜C10のアシル基であり、A1 はアミ
ノ酸1〜3個からなるアミノ酸残基またはオリゴペプチ
ド残基であり、A2 はAsp,GluまたはGln由来
のアミノ酸残基であり、A3 はアミノ酸1個に由来する
アミノ酸残基であり、Yは式〔I〕のアミノ酸由来のア
ミノ酸残基であり、A4 はPhe,IleまたはVal
由来のアミノ酸残基であり、そしてZはNH2 またはO
CH3 である。 【0012】なお、本明細書に記載されるペプチド類の
構造は、ペプチド化学の技術分野でペプチドを特定する
のに通常用いる様式および略号を用いて表示されてい
る。従って、アミノ末端がペプチド鎖の左側にあり、そ
して3文字表示のアミノ酸はそれぞれ天然由来のアミノ
酸を通常特定するのに用いるのと同じ意味を有する。上
記式〔II〕で表わされるペプチドのうち、Xが水素原子
であり、A1 がHis−Lys−Thr、Lys−Th
rまたはThrであり、またA2 がAspでそれぞれ示
される残基を含んでなるペプチドが好ましい。さらに、
3 がGly,Gln,AsnまたはSerであり、特
にAlaまたはSerに由来する残基からなるものが好
ましい。 【0013】式〔II〕のペプチド類は、任意の無毒性有
機または無機酸と薬学的に許容される塩類を形成でき
る。適当な塩類を形成する無機酸の例としては、塩酸、
臭化水素酸、硫酸およびリン酸ならびにオルトリン酸一
水素ナトリウムや硫酸水素カリウムのような酸金属塩類
が挙げられる。適当な塩類を形成する有機酸の例として
は、モノ−、ジ−、およびトリカルボン酸が挙げられ
る。このような有機酸類の具体例は、酢酸、グリコール
酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、こはく酸、グルター
ル酸、フマール酸、りんご酸、酒石酸、くえん酸、アス
コルビン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、安息
香酸、ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、桂皮酸、サ
リチル酸、2−フェノキシ安息香酸、およびメタンスル
ホン酸や2−ヒドロキシエタンスルホン酸のようなスル
ホン酸類である。カルボキシ末端アミノ酸部分の塩類と
しては、適当な無機または有機塩基類で形成される無毒
性のカルボン酸塩類が挙げられる。これらの塩類の具体
的なものとしては、アルカリ金属、例えばナトリウムお
よびカリウム;アルカリ土類金属、例えばカルシウムお
よびマグネシウム;アルミニウムを初めとする第III A
族の軽金属;ならびに有機第一級、第二級および第三級
アミン類、例えばトリエチルアミンを初めとするトリア
ルキルアミン類、プロカイン、ジベンジルアミン、1−
エテナミン、N,N′−ジベンジルエチレンジアミン、
ジヒドロアビエチルアミン、N−(低級)アルキルピペ
リジン、およびその他の任意適当なアミンが挙げられ
る。 【0014】本発明で提供される式〔I〕で表わされる
2−(1′−インダニル)グリシンは、例えば、次の反
応工程に従って製造することができる。 【0015】 【化5】 【0016】(上記各式中、R1 は置換されていてもよ
いフェニル基を表わし、Xはハロゲン原子を表わす。)
まずインダニル酢酸〔III 〕に対してキラルなウレタン
化合物、例えばエバンスらによって開発された化合物
を、例えば塩化ピバロイル等の存在下、あるいはインダ
ニル酢酸〔III 〕を酸塩化物に変換した後、縮合剤と結
合させることにより、一般式〔IV〕の化合物を得る。 【0017】次に、得られた化合物に対して、第3級ア
ミンの存在下ジアルキルボリルトリフラートを作用さ
せ、ボロンエノラートに変換した後、N−ブロモサクシ
ンイミド(NBS)あるいはN−クロロサクシンイミド
(NCS)などを用いてハロゲン化した式〔V〕の化合
物を得る。これを、さらにテトラメチルグアニジウムア
ジド、あるいはアジ化ナトリウムなどを用いるアジド化
により式〔VI〕の化合物を得る。 【0018】式〔VI〕の化合物は、下記の各式で表わさ
れる立体異性体の混合物として得られるので、これらを
常法の光学分割法、例えばシリカゲルクロマトグラフィ
ーあるいは高速液体クロマトグラフィーにより、それぞ
れの異性体を単離する。 【0019】 【化6】 【0020】次に、これらの化合物を、それぞれ水酸化
リチウムあるいは水酸化ナトリウムなどの塩基で処理し
て対応するアジドカルボン酸〔VII 〕を得る。 【0021】 【化7】 【0022】さらに、式〔VII 〕の化合物をパラジウム
−カーボン/水素(Pd−C/H2)あるいは酸化白金/
水素(PtO2 /H2)を用いて還元し目的とする2−
(1′−インダニル)グリシン〔I〕とすることができ
る。また、式〔VII 〕の(2R,1′R)体は、別法に
よっても製造できる。すなわち、α−フェネチルアミン
またはα−ナフチルアミン等により化合物〔III 〕を分
割し、次式で表わされる〔III 〕の(2R)体を得る。 【0023】 【化8】 【0024】この化合物は、例えば、Tanizawa,KらのBi
ochimica Biophsica Acta,第916巻、205頁、19
87年、に記載の方法に従って製造することができる。
これを上記反応工程と同様に光学活性な環状ウレタン化
合物で処理して式〔I〕で表わされる目的の化合物を得
ることができる。式〔I〕の化合物は、常法によりN−
t−ブトキシカルボニル化を行うことにより対応するN
−t−ブトキシカルボニルアミノ酸に転化し、それ自体
公知の固相ペプチド合成法、好ましくは自動化ペプチド
合成機を用いることにより2−(1′−インダニル)グ
リシン由来の残基をペプチド鎖中に含んでなる各種ペプ
チドを製造することができる。 【0025】例えば、α−アミノ保護されたアミノ酸の
樹脂支持体へのカップリング後、塩化メチレン中のトリ
フルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸のみ、またはジオキサ
ン中の塩酸を用いるなど、任意の適当な手順を用いて保
護基を除去する。脱保護は、0℃と室温の間の温度で実
施される。限定的なα−アミノ保護基を除去するための
その他の標準的な開裂試薬および条件も使用できる。α
−アミノ保護基の除去後、その他のアミノ保護アミノ酸
類が所望の順序で段階的にカップリングされる。その代
わりに、樹脂支持されたアミノ酸配列とのカップリング
に先立って、複数のアミノ酸基を溶液法によってカップ
リングできる。 【0026】ペプチド配列に導入される各アミノ酸に使
用されるα−アミノ保護基は、当該技術分野で知られた
任意のこのような保護基でありうる。考えられるα−ア
ミノ保護基類としては、(1)アシル型保護基、例えば
ホルミル、トリフルオロアセチル、フタリル、トルエン
スルホニル(トシル)、ベンジンスルホニル、ニトロ−
フェニルスルフェニル、トリチルスルフェニル、o−ニ
トロフェノキシアセチル、およびα−クロロブチリル;
(2)芳香族ウレタン型保護基、例えばベンジロキシカ
ルボニルおよび置換ベンジロキシカルボニル、例えばp
−クロロベンジロキシカルボニル、p−ニトロベンジロ
キシカルボニル、p−ブロモベンジロキシカルボニル、
p−メトキシベンジロキシカルボニル、1−(p−ビフ
ェニリル)−1−メチルエトキシカルボニル、α,α−
ジメチル−3,5−ジメトキシベンジロキシカルボニル
およびベンズヒドロキシカルボニル;(3)脂肪族ウレ
タン保護基、例えば第三級ブトキシカルボニル(t−B
oc)、ジイソプロピルメトキシカルボニル、イソプロ
ピロキシカルボニル、エトキシカルボニルおよびアリロ
キシカルボニル;(4)シクロアルキルウレタン型保護
基、例えばシクロペンチロキシカルボニル、アダマンチ
ロキシカルボニル、およびシクロヘキシロキシカルボニ
ル;(5)フェニルチオカルボニルのようなチオウレタ
ン型保護基;(6)トリフェニルメチル(トリチル)と
ベンジルのようなアルキル型保護基;および(7)トリ
メチルシランのようなトリアルキルシラン基がある。好
ましいα−アミノ保護基は第三ブチロキシカルボニルで
ある。 【0027】適当なカップリング試薬の選択は当該技術
分野の技術水準の範囲内にある。添加アミノ酸がGl
n,AsnまたはArgの場合の特に適したカップリン
グ試薬は、N,N′−ジイソプロピルカルボジイミドと
1−ヒドロキシベンゾトリアゾールである。これらの試
薬の使用はニトリルおよびラクタムの形成を予防する。
その他のカップリング剤は(1)カルボジイミド(例え
ば、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミドとN−
エチル−N′−(γ−ジメチルアミノプロピルカルボジ
イミド);(2)シアナミド類(例えば、N,N′−ジ
ベンジルシアナミド);(3)ケテンイミン類;(4)
イソキサゾリウム塩(例えば、N−エチル−5−フェニ
ルイソキサゾリウム−3′−スルホネート);(5)環
中に1〜4個の窒素を含有する芳香族性で単環の窒素含
有複素環式アミド類、例えばイミダゾリド類、ピラゾリ
ド類および1,2,4−トリアゾリド類(有用な具体的
な複素環式アミド類としては、N,N′−カルボニルジ
イミダゾールとN,N′−カルボニル−ジ−1,2,4
−トリアゾールが挙げられる);(6)アルコキシル化
アセチレン(例えば、エトキシアセチレン);(7)ア
ミノ酸のカルボキシル部分と混合酸無水物を形成する試
薬(例えば、エチルクロロフォルメートとイソブチルク
ロロフォルメート)またはカップリングしようとするア
ミノ酸の対称無水物(例えば、Boc-Ala-O-Ala-Boc);お
よび(8)一つの環上に1個のヒドロキシ基をもった窒
素含有複素環式化合物類(例えば、N−ヒドロキシフタ
ルイミド、N−ヒドロキシサクシンイミドおよび1−ヒ
ドロキシベンゾトリアゾール)である。その他の活性化
試薬と、ペプチドのカップリングにおけるそれらの使用
は、ケイパー(Kapoor), J.Pharm.Sci. 第59巻1〜2
7頁(1970年)に記述されている。本発明者らは、
Arg,AsnおよびGlnを除き、すべてのアミノ酸
に対するカップリング試薬として、対称的酸無水物の使
用を好ましいと考える。 【0028】各々の保護アミノ酸またはアミノ酸配列
が、4倍過剰量で固相反応器に導入され、ジメチルホル
ムアミド:塩化メチレン(1:1)またはジメチルホル
ムアミドのみ、または好ましくは塩化メチレンのみの媒
体中でカップリングが行なわれる。不完全なカップリッ
グが起こる場合は、α−アミノ保護基の除去前に、固相
反応器中で次のアミノ酸のカップリングに先立って、カ
ップリング手順を繰り返す。各合成段階でのカップリン
グ反応の成功は、イー・カイザー(E.Kaiser)ら、Analy
t.Biochem. 第34巻595頁(1970年)に記述さ
れたとおりに、ニンヒドリン反応によって追跡される。 【0029】所望のアミノ酸配列が得られた後、ペプチ
ドは樹脂から除去される。これは樹脂結合ペプチドを無
水フッ化水素酸中の硫化ジメチル、p−クレゾール、お
よびチオクレゾールの溶液で処理するなどの加水分解に
よって行なうことができる。固相ペプチド合成の技術に
知られているように、アミノ酸類の多くは連鎖生成中に
保護を必要とするような官能基をもっている。適当な保
護基の選定と使用は当業者の能力の範囲内にあり、保護
しようとするアミノ酸と、ペプチド上の他の保護アミノ
酸残基の存在に依存しよう。このような側鎖保護基の選
択は、α−アミノ部分の保護基の開裂中にそれが除去さ
れてはならないという点で決定的重要性をもっている。
例えば、リジンに適した側鎖保護基はベンジロキシカル
ボニルおよび置換ベンジロキシカルボニル〔この置換基
はハロゲン(例えば、クロロ、ブロモ、フルオロ)およ
びニトロ(例えば、2−クロロベンジロキシカルボニ
ル、p−ニトロベンジロキシカルボニル、3,4−ジク
ロロベンジロキシカルボニル)から選ばれる〕、トシ
ル、t−アミロキシカルボニル、t−ブチロキシカルボ
ニル、およびジイソプロピルメトキシカルボニルであ
る。 【0030】 【実施例】以下の実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。実施例1 2−インダニル酢酸クロリド〔2〕 【0031】 【化9】 【0032】2−インダニル酢酸〔1〕(445mg,
2.53mmol)に塩化チオニル(1ml,11.5mmol)
を加え窒素雰囲気下3時間リフラックスした。塩化チオ
ニルをエバポレーターを用いて留去した後、減圧蒸留し
(b.p.3mmHg,250℃)、化合物〔2〕(435
mg,2.24mmol)を得た(収率89%)。NMR.δ, CDCl3 ;7.27-7.18(4H,m), 3.73-3.62(1H,m),
3.36(q,J=5.3,17.2), 3.09-2.86(3H,m), 2.51-2.38(1H,
m), 1.83-1.70(1H,m)IR.Film (cm-1) NaCl 2946,1787, 1478, 1458, 953,
748, 711N−1′−インダニルアセチル−(4R)−4−フェニ
ルメチル−2−オキサゾリドン〔3〕 【0033】 【化10】 【0034】(4R)−(フェニルメチル)−2−オキ
サゾリドン(346mg,2.057mmol)とトリフェニ
ールメタン(1mg)のTHF溶液(4ml)に窒素雰囲気
下−78℃でn−ブチルリチウム(1.6M n−ヘキ
サン溶液、1.286ml、2.057mmol)を溶液がオ
レンジ色になるまで加えた。さらにこの溶液に−78℃
で化合物〔2〕(400mg,2.06mmol)を加えた
後、0℃に上げ4mlの飽和NaHCO3 水を加え室温で
30分攪拌した。この反応混合液を塩化メチレンで抽
出、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去後シリカ
ゲル(8g)カラムに付し酢酸エチル−ヘキサン(5:
95→10:95)で流出し、化合物〔3〕(657m
g,1.96mmol)を得た(収率95%)。NMR.δ, CDCl3 ;7.38-7.15(9H,m), 4.25-4.15(1H,m),
3.75-3.67(1H,m), 3.51-3.31(2H,m), 3.18-2.79(4H,m),
2.51-2.38(1H,m), 1.88-1.75(1H,m)IR, KBrdisk (cm-1) KBr 3028, 2944, 1782, 1764,
1687, 1478, 1456, 1386, 1363, 1197, 752, 743, 700 m.p. 91 〜95°N−〔2′−アジド−2′−(1″−インダニル)アセ
チル〕−4−フェニルメチル−2−オキサゾリドン
〔4〕 【0035】 【化11】 【0036】化合物〔3〕(630mg,1.88mmol)
の塩化メチレン溶液(2.5ml)に窒素雰囲気下、−7
8℃でジイソプロピルエチルアミン(393μl,2.
26mmol)さらにジブチルボリールトリフレート(1.
0M塩化メチレン溶液、1.974ml、1.97mmol)
を加え、−78℃で15分間、0℃で1時間攪拌した。
−78℃に冷却したこの反応液を−78℃にてN−ブロ
モスクシンイミド(368mg,2.07mmol)の塩化メ
チレン溶液(2ml)に加え、−78℃で1時間15分攪
拌後、0.5Nリジウム−チオスルフェイト水を加え、
酢酸エチルで抽出した。この有機層を硫酸マグネシウム
で乾燥、溶媒を減圧蒸留し、粗生成物(1.266g)
を得た。 【0037】ひき続き粗生成物(1.252g)を塩化
メチレン(5ml)に溶解させ窒素雰囲気下0℃でテトラ
メチルグアニジウムアジド(891mg,5.64mmol)
を加え、室温で一夜攪拌した。この反応混合液に飽和N
aHCO3 水を入れ塩化メチレンで抽出、硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。濃縮して得られた粗生成物をシリカゲ
ル(50g)カラムに付し酢酸エチル−ヘキサン(5:
95)で溶出し、溶出順に化合物〔4A〕,〔4B〕,
及び〔4C〕を得た。 4A:NMR.δ, CDCl3 7.43-7.15(9H,m), 5.18(1H,d,J=
8.6Hz), 4.83-4.74(1H,m), 4.30-4.18(2H,m), 3.42(1M,
d,J=3.3Hz,13.2Hz), 3.15-3.04(1H,m), 2.96-2.85(1H,
m), 2.68(1H,d,J=13.2Hz,10.6Hz), 2.42-2.28(1H,m),
2.04-1.92(1H,m)IR.Film, (cm-1) 3028, 2945, 2853, 2108, 1790, 177
0, 1704, 1698,1694, 1479, 1455, 1392, 1211, 1113,
1051, 1030, 994, 910, 756, 736,702 4B:NMR.δ, CDCl3 7.37-7.15(9H,m), 5.49(1H,d,J=
5.3Hz), 4.83-4.75(1H,m), 4.31-4.13(2H,m), 3.88-3.8
1(1H,m), 3.39(1H,d,J=3.3Hz,13.2Hz), 3.21-3.09(1H,
m), 3.00-2.87(1H,m), 2.74(1H,d,J=9.6Hz,13.6Hz), 2.
33-2.12(2H,m)IR.Film, (cm-1) 3028, 2946, 2851, 2108, 1778, 170
4, 1698, 1480, 1455, 1386, 1212, 1113, 1076, 1053,
998, 910, 758, 733, 702 4C:NMR.δ, CDCl3 7.41-7.15(9H,m), 5.21(1H,d,J=
8.6Hz), 4.73-4.65(1H,m), 4.26-4.15(2H,m), 3.81-3.7
3(1H,m), 3.35(1H,d,J=3.3Hz,13.9Hz), 3.10-2.98(1H,
m), 2.94-2.83(2H,m), 2.40-2.26(1H,m), 1.97-1.86(1
H,m)IR.Film, (cm-1) 3027, 2928, 2107, 1781, 1704, 147
8, 1455, 1386,1210, 1110, 1074, 1051, 992, 753, 20
2(2S,1′S)−2−アジド−2−(1′−インダニ
ル)酢酸〔5〕 【0038】 【化12】 【0039】化合物〔4A〕(965mg,2.57mmo
l)のTHF−H2 O(3:1,25ml)溶液に0℃で
水酸化リチウム−水和物(215mg,5.13mmol)を
加え、窒素雰囲気中、室温で30分攪拌した。この溶液
に飽和NaHCO3 水(20ml)を入れ、酢酸エチルお
よび塩化メチレンで洗浄後水層に6NHCl水を加えpH
2とした後、塩化メチレンで抽出した。これを硫酸マグ
ネシウムで乾燥、溶媒を減圧蒸留し、化合物〔5〕(4
64mg,2.14mmol)を得た(収率83%)。 NMR.δ, CDCl3 7.36-7.17(4H,m), 4.04(1H,d,J=6.6H
z), 3.80-3.72(1H,m), 3.13-2.84(2H,m), 2.44-2.38(1
H,m), 2.11-2.01(1H,m)IR.Film, (cm-1) 3024, 2944, 2110, 1715, 1479, 145
9, 1418, 1231,902, 755 (2S,1′S)−N−t−ブトキシカルボニル−2−
(1′−インダニル)グリシン〔6〕 【0040】 【化13】 【0041】化合物〔5〕(448mg,2.06mmol)
をメタノール:THF:トリフルオロ酢酸(10:8:
1,54ml)に溶解させ10%パラジウム−カーボン
(Pd−C)(100mg)を加え、水素雰囲気下室温で
1時間30分攪拌した。この溶液をハイフロスーパーセ
ルを通してパラジウム−カーボンを除いた後溶媒を減圧
留去し、粗生成物を得た。 【0042】この粗生成物のメタノール(5ml)溶液に
トリエチルアミン(861μl,618mmol)、ジ−t
ert−ブチルジカーボネート(946μl,4.12
mmol)を加え、室温で1時間30分攪拌した。この溶液
に5%NaHCO3 水を加え、メタノールを減圧蒸留し
た後、ヘキサンで洗浄、水層を6N塩酸を用いてpH2と
し塩化メチレンで抽出した。この有機層を硫酸マグネシ
ウムで乾燥、濃縮後、シリカゲル(80g)に付しクロ
ロホルム−酢酸−アセトン(60:0.5:0.5)で
流出し、目的化合物〔6〕(516mg,1.77mmol)
を得た(収率86%)。NMR.δ, CDCl3 7.26-7.16(4H,m), 4.75-4.63(1H,br),
3.90-3.85(1H,br), 3.05-2.80(2H,m), 2.42-2.30(1H,
m), 2.13-2.00(1H,m), 1.42(9H,s)IR.Film, (cm-1) 2977, 1716, 1508, 1394, 1368, 124
8, 1161, 1059,858, 755 M/S(FAB):〔M+1〕+ 292 旋光度:〔α〕25 D +37.6°(c=0.71,E+
OH) なお、化合物〔6〕をトリフルオロ酢酸に溶解させ、室
温で1時間攪拌することにより(2S,1′S)−2−
(1′−インダニル)グリシン・トリフルオロ酢酸塩
(M/S(FAB):〔M+1〕+ 306)を得た。実施例2 (1S,1′R)−1−アジド−1′−インダニル酢酸
メチルエステル〔7〕 【0043】 【化14】 【0044】化合物〔4B〕(1.540g,4.09
mmol)のTHF:H2 O(3:1,40ml)溶液に0°
で水酸化リチウム・一水和物(692mg,16.5mmo
l)を加え、窒素雰囲気下0℃で1時間攪拌した。この
反応溶液に飽和NaHCO3 水を加え、THFを減圧留
去後、酢酸エチルで洗浄、水層を6N HClでpH2と
し酢酸エチルおよび塩化メチレンで抽出した。この有機
層を硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。 【0045】ひき続き、この中間体をメタノール−ベン
ゼン(36ml,1:3.5)に溶解させトリメチルシリ
ルジアゾメタン(10%ヘキサン溶液)を溶液の色が黄
色くなるまで加えた。この溶液を室温で30分間攪拌し
た後、溶媒を減圧蒸留した。この粗生成物をシリカゲル
(200g)カラムに付し、酢酸エチル−ヘキサン
(3:97→5:95)で溶出し、目的化合物〔7〕
(790mg)を得た(収率84%)。NMR.δ, CDCl3 7.27-7.14(1H,m), 4.27(1H,d,J=5.3H
z), 3.82(3H,s), 3.78-3.72(1H, m), 3.09-2.80(2H,m),
2.26-2.03(2H,m)IR.Film, (cm-1) 3021, 2952, 2849, 2107, 1738, 147
9, 1456, 1436,1265, 1203, 1005, 755(2S,1′R)−N−t−ブトキシカルボニル−2−
(1′−インダニル)グリシンメチルエステル〔8〕 【0046】 【化15】 【0047】化合物〔7〕(35mg,0.152mmol)
をメタノール−THF−トリフルオロ酢酸(10:8:
1,4ml)溶解させ、室温で10%Pd−C(7.5m
g)を加え水素雰囲気下で3時間攪拌した。この反応混
合液をハイフロスーパーセルを通してPd−Cを除いた
後、メタノールでハイフロスーパーセルを洗浄し、溶媒
を減圧留去、一夜ポンプを用いて乾固させた。 【0048】さらにその化合物にメタノール(1ml)中
室温でトリエチルアミン(64μl,0.456mmo
l)、ジ−tert−ブチルジカーボネートを加えた。
1時間攪拌の後、飽和塩化アンモニア水を加え、メタノ
ールを蒸留したのち、塩化メチレンで抽出、硫酸マグネ
シウムで乾燥、溶媒を減圧留去した。この粗生成物をシ
リカゲル(5g)カラムに付し酢酸エチル−ヘキサン
(5:95−10:90)で溶出し、目的化合物(25
mg)を得た(収率54%)。NMR.δ, CDCl3 7.26-7.15(4H,m), 4.98-4.92(1H,br),
4.78-4.72(1H,br), 3.72(3H,s), 3.72-3.66(1H,m), 3.
02-2.80(2H,m), 2.20-2.07(1H,m), 1.94-1.85(1H,m),
1.37(9H,s)IR.Film, (cm-1) NaCl 2975, 1742, 1713, 1503, 136
6, 1248, 1161,1060, 754(2S,1′R)−N−t−ブトキシカルボニル−2−
(1′−インダニル)グリシン〔9〕 【0049】 【化16】 【0050】化合物〔8〕(25mg,0.0817mmo
l)のTHF溶液(0.5ml)に0℃で1N NaOH
水溶液(86μl,0.0858mmol)を加え、0℃で
2時間、室温で一夜攪拌、さらに1N NaOH水溶液
(40μl,0.040mmol)を加え室温で30分間攪
拌した。この溶液に飽和NaHCO3 水溶液を加え、エ
ーテルで洗浄、水層を6N HCl水溶液でpH2とし、
塩化メチレンで抽出、硫酸マグネシウムで乾燥した。こ
の溶媒を減圧留去し、目的化合物〔9〕(20mg)を得
た(収率84%)。NMR.δ, CDCl3 7.27-7.16(4H,m), 4.93-4.81(1H,br),
3.82-3.73(1H,br), 3.05-2.82(2H,m), 2.26-2.12(1H,
m), 1.95-1.85(1H,m), 1.36(9H,s)IR.KBrdisk (cm-1) KBr 3322, 2978, 1724, 1654, 148
1, 1456, 1410, 1370, 1255, 1162, 1054, 759 m.p.:107〜108° MS:〔M+H〕+ (FAB)291 旋光度:〔α〕25 D +13.8(c=1.17,E+O
H) なお、化合物〔9〕を実施例1と同様の方法で処理し、
(2S,1′R)−2−(1′−インダニル)グリシン
・トリフルオロ酢酸塩(M/S(FAB):〔M+1〕
+ 306)を得た。実施例3 (1′R)−N−(1′−インダニル)アセチル−(4
S)−4−フェニルメチル−2−オキサゾリドン〔1
1〕 (R)−2−インダニル酢酸クロリド〔10〕および
(4S)−4−フェニルメチル−2−オキサゾリドンを
用いて実施例1の化合物〔3〕の製造方法と同様の操作
により得た。 【0051】 【化17】 【0052】NMR.δ, CDCl3 7.38-7.15(9H,m), 4.77-
4.68(1H,m), 4.25-4.13(2H,m), 3.77-3.67(1H,m), 3.51
-3.33(2H,m), 3.10-2.75(4H,m), 2.50-2.36(1H,m), 1.8
6-1.72(1H,m)(4S,2′R,1″S)−N−(2′−アジド−2′
−(1″−インダニル)アセチル)−4−フェニルメチ
ル−2−オキサゾリドン〔12〕 化合物〔11〕を同じ、実施例1の化合物〔4〕の製造
方法と同様の操作にて得た。 【0053】 【化18】 【0054】NMR.δ, CDCl3 7.38-7.15(9H,m), 5.49
(d,J=4.6Hz), 4.83-4.76(1H,m), 4.31-4.14(2H,m), 3.8
8-3.81(1H,m), 3.39(1H,q,J=3.30Hz,13.2Hz), 3.21-3.0
9(1H,m), 2.97-2.86(1H,m), 2.74(1H,q,J=9.9Hz,13.2H
z), 2.34-2.12(2H,m)IR.Film, (cm-1) 3027, 2944, 2108, 1778, 1704, 147
9, 1455, 1389,1240, 1212, 1113, 1049, 757, 702(2R,1′S)−2−アジド−2−(1′−インダニ
ル)酢酸〔13〕 【0055】 【化19】 【0056】化合物〔12〕を用い、実施例1の化合物
〔5〕の製造方法と同様の操作にて得た。NMR.δ, CDCl3 7.28-7.18(4H,m), 4.45(1H,d,J=4.62H
z), 5.88-3.79(1H,m), 3.10-2.84(2H,m), 2.27-2.07(2
H,m)IR.Film, (cm-1) NaCl 3022, 2943, 2111, 1736, 172
0, 1712, 1264, 754(2R,1′S)−N−t−ブトキシカルボニル−2−
(1′−インダニル)グリシン〔14〕 【0057】 【化20】 【0058】化合物〔13〕を用い実施例1の化合物
〔6〕の製造方法と同様の操作にて得た。なお、化合物
〔14〕を実施例1と同様の方法で処理し、(2R,
1′S)−2−(1′−インダニル)グリシン・トリフ
ルオロ酢酸塩(M/S(FAB):〔M+1〕+ 30
6)を得た。実施例4 H-His-Lys-Thr-Asp-Ser-L-(1′S)- インダニ
ルグリシル-Val-Gly-Leu-Met-NH2 〔15〕 Applied Biosystem 社のペプチドシンセサイザー430
Aにより、tBoc/HOBt/NMP法を用い、p−
メチル−BHA resin HCl Salt(0.
64mmol/g,0.1mmol)より、順次合成を行ない、
常法に従って樹脂より目的ペプチドの粗生成物を得、H
PLCにて分取することにより、目的物を得た(20m
g)。アミノ酸分析HCl消化 His(0.89) Lys(0.91) Thr(0.
90) Asp(0.99) Sar (0.86) Val(0.83) Gly(0.99) Leu
(1.00) Met(0.99) MS(FAB):1159(M+H)+ 実施例5 H-His-Lys-Thr-Asp-Ser-L-(1′R)- インダニ
ルグリシル-Val-Gly-Leu-Met-NH2 〔16〕 実施例13と同様に化合物9を用い目的物を得た。 アミノ酸分析HCl消化 His(0.94) Lys(0.97) Thr(0.
92) Asp(0.99) Ser(0.86) Val(0.96) Gly(1.00) Leu(1.
00) Met(0.98) MS(FAB):1159(M+H)+ 実施例6 1.ラットサブスタンスPレセプター(SPR)および
ニューロチニンA(サブスタンスK)レセプター(SK
R)発現CHO細胞の作成 ラットSPR、SKRのmRNAで発現プラスミドを作
製し、CHOdhfr細胞にCaPO4 法で導入した。
dhfr+ のtransformantの中からSPR,SKR発現
細胞を得た。 【0059】2.レセプター結合活性の測定 化合物のレセプター結合活性はレセプターに対する放射
性ヨードラベルしたリガンドとの競合結合実験にて検討
した。レセプター標品としては、上記のSPRないしS
KR発現CHO細胞を多穴培養プレートで培養したもの
を用いた。またリガンドは Cascieri and Liarg の方法
(J.Biol.Chem.258 ., 5158 〜5164, 1983)に従い、Bo
lton-Hurte法にて放射性ヨード標識を行ない
(〔 125I〕−BHSP,〔 125I〕−BHNKA)H
PLCにて精製した。 【0060】化合物のレセプター結合活性はYokotaらの
方法(J.Biol.Chem., 264., 17649〜17652, 1989)に従い
以下の手順で測定した。表1にこれらの化合物の50%
結合阻害濃度、IC50を記した。 【0061】 【表1】 【0062】 【発明の効果】本発明によれば、対応するフェニルアラ
ニンのフェニル基が特定の空間配置をとりうる2−
(1′−インダニル)グリシン誘導体が提供される。さ
らにその各立体異性体に由来する残基をペプチド鎖中に
含んでなるペプチド、例えば化合物〔15〕及び〔1
6〕のレセプター(タキキニン類、特にニューロキニン
A受容体)結合活性の測定から判明するように、その結
合活性の発現に最も重要であるフェニルアラニンの受容
体中での3次元的位置を確認するのに有用である。すな
わち、化合物〔15〕及び〔16〕の活性値から、アミ
ノ酸のβ−位の不斉炭素に由来する異性体間で、大きな
活性の差が存在すること、又これらの活性の差はアルキ
ル基の長さあるいは電荷の差によるものではなく、純粋
にそのフェニル基の空間的位置の違いによるものである
ことから、タキキニン類受容体には、フェニル基に対し
て特異的に好ましい位置があることが明らかになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 99:00 (72)発明者 石黒 正路 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1号 サントリー株式会社生物医学研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式〔I〕 【化1】 で表わされる2−インダニルグリシン。
  2. 【請求項2】 フェニルアラニン残基を含んでなるペプ
    チドにおいて、前記残基の少なくとも1個が請求項1記
    載の2−インダニルグリシンに由来するアミノ酸残基で
    置換されたペプチド。
  3. 【請求項3】 次式〔II〕 【化2】 (上式中、Xは水素原子、C1 〜C6 のアルキル基また
    はC2 〜C10のアシル基であり、 A1 はアミノ酸1〜3個からなるアミノ酸残基またはオ
    リゴペプチド残基であり、 A2 はAsp,GluまたはGln由来のアミノ酸残基
    であり、 A3 はアミノ酸1個に由来するアミノ酸残基であり、 Yは式〔I〕のアミノ酸由来のアミノ酸残基であり、 A4 はPhe,IleまたはVal由来のアミノ酸残基
    であり、そしてZはNH2 またはOCH3 である)で表
    わされる請求項2記載のペプチド。
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