JPH0585904B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は画像記録装置、特に画像電気信号に対
応して直接一成分導電性磁性現像剤（以下トナー
と省略する）を記録媒体に付着させて画像を記録
する画像記録装置に関する。

従来この種の装置としては米国特許第3816840
号明細書に開示されている。この従来装置の極く
概要を第１図について説明する。容器２は内部に
トナーＴを貯えていて、かつ、非磁性の円筒より
なるトナー搬送部材１を内蔵している。トナー搬
送部材１の内部に移動（回転）可能に回転磁石３
が設けられている。回転磁石３の周面には円周上
略等間隔に異極性の磁極が交互に着磁されてい
る。不動のトナー搬送部材１の外周上の１部に該
部材の軸線方向に各々が独立して電気的に絶縁さ
れて、例えばパーマロイ、ニツケル、鉄等によつ
て作られた多数本の信号電極４が配されている。
信号電極４と対峙して図示矢印Ｂ方向に移送され
る記録媒体５は導電性基板５ａの信号電極４側に
絶縁性層５ｂを形成している。背面電極６は記録
媒体５を挟むように信号電極４と対向配置した導
電性物質よりなつている。記録媒体５の導電性基
板５ａは背面電極６に接している。従来例は上記
の通りである。なお記憶媒体５として一般に市販
されている静電記録紙の導電性の側を背面電極６
に接して使用することは可能である。

従来の画像記録装置は上記の構成からなるもの
で、回転磁石３は矢印Ａ方向に、記録媒体５は矢
印Ｂ方向に夫々不図示の駆動源によつて駆動され
る。容器２内のトナーＴは磁界作用によりトナー
搬送部材１上に保持されて回転磁石３の回転方向
と反対方向の矢印A′の方向に搬送される。搬送
されるトナーＴは容器２の出口に設けられたドク
タブレード７によつて均一薄層に規制され、信号
電極４と背面電極６とが対向する記録位置８に達
すると、信号電源９から両電極４，６間に画像に
応じた電力が印加されたときに、トナーＴを通し
て記録媒体５へ電荷が注入され、この電荷の力に
よつてトナーＴは記録媒体５の絶縁性層５ｂに付
着して画像を形成する。

しかしながら従来の装置においては長期間の使
用に際して記録位置８において信号電極４にトナ
ーＴが固着したり凝集したりして記録性能が低下
することは否めない。

本発明は上記従来例の欠点であるトナーが記録
位置において信号電極に固着したり、凝集したト
ナーが非記録部に記録される所謂カブリを排除
し、従つてトナー消費量をも節約する画像記録装
置の提供を目的とする。

本発明は各々が独立して電気的に絶縁された信
号電極に記録のための信号電圧を印加し、記録媒
体にトナー像を形成する画像記録装置であつて、
記録媒体に対向して配設され、常時トナーが存在
する信号電極と、信号電極と記録媒体との間にト
ナーを供給するトナー搬送手段と、記録時には記
録媒体と記録電極とが形成する間隔を近接する位
置に、また、非記録時には両者を記録時よりも離
れる方向に移動させる駆動手段と、を有すること
を特徴とする画像記録装置である。

以下本発明の実施例を図面により説明する。第
２、３図は本発明の実施例で第２図は記録状態、
第３図は非記録状態を現わしている断面図であ
る。

第１図と同一番号は同一機能を有する。第１図
（従来例）で説明した以外の部分をここで説明す
る。

トナー搬送部材１を固設している容器２にはア
ーム１０を備え、そのアーム１０は固設された軸
１０ａに回動自在に支えられていて、例えばソレ
ノイドのような上下駆動源１１がアーム１０に設
けられた軸１０ｂに枢着している。

上下駆動源１１が附勢され下方に軸１０ｂを押
せばアーム１０は軸１０ａを中心に反時計方向に
回動し、トナー搬送部材１は（容器２と共に）記
録媒体５より離れる。上下駆動源１１が元の位置
に復帰するとトナー搬送部材１は記録媒体５に近
づく。

記録媒体５が矢印Ｂ方向に移動し、トナー搬送
部材１上をトナーＴが長期に渡つて移動した場
合、記録時の信号電極４先端と記録媒体５の間隙
は50μ〜100μであるため、記録位置８にはトナー
Ｔが堆積する。

これを防止するため、上記のように非記録時に
は上下駆動源１１に附勢することにより信号電極
４の先端と記録媒体５との間隙をトナーＴ搬送量
や画像記録消費にもよるが200μ〜１mmに保つて、
記録位置８にトナーＴの堆積を防止する。上下駆
動源１１は信号電源９よりの信号電極４に入力の
無い状態を検出した信号により附勢され、記録位
置８に堆積トナーＴがあればすべて回転磁界の作
用によりトナー搬送部材１上を搬送して容器２に
戻される。

信号電極４より信号電源９へ入力の信号があれ
ばその信号により上下駆動源は復帰して記録を行
う。

即ち非記録時信号電極４先端と記録媒体５との
間隙を広くし（第３図）、記録位置８にトナーＴ
が堆積することをなくし、不要なトナーＴが記録
媒体５に接し、不要なトナーＴの付着することが
防げる。

第４図は他の実施例を示す縦断面図である。第
１図の従来例と異る所は背面電極６が円筒形を切
り込んだものになり、記録媒体５が背面電極６切
込み部１８で欠けている。従つて矢印Ｂの方向に
回転する背面電極６と記録媒体５は１回転中必ず
１回信号電極４と遠ざかり、記録位置８にトナー
Ｔの堆積が起らない。そして実験により第３図、
第４図にて説明した実施例と同じ効果が認られ
た。

第５図は更に他の実施例を示す縦断面図であ
る。第１図の従来例を異る所は背面電極６とそれ
に接して矢印Ｂ方向へ移送される記録媒体５を含
んだ装置全体が例えば第３図で説明した、トナー
搬送部材１を上下動せしめたと同様の方法で上下
させられる構成となつている。効果は第３図、第
４図の実施例と同じである。

第６図は別の実施例を示す縦断面図である。第
１図に示す従来例と異る所はトナー搬送部材１を
矢印Ｃで示すように非記録時に記録時の位置より
回動して、信号電極４の先端と記録媒体５との間
隔を広げるものであり、その回動を起こさせる構
成は第７図に示すように回転磁石３の軸３ａ，３
ｂは玉軸受１２，１３を備え、玉軸受１３は容器
２に支えられ、回転自在であり、軸３ａ，３ｂに
支えられた玉軸受１２によりトナー搬送部材１は
回動自在に支えられている。軸３ｂ端は容器２よ
り出たブラケツトに支えられたモータ１５に接が
れている。

容器２より出たブラケツトに固定されたロータ
リソレノイド１４の軸より出たクランク１７はト
ナー搬送部材１より出たアーム１６に枢着してい
る。

上記構成に於て、ロータリソレノイド１４が揺
動すれば、その運動はクランク１７、アーム１６
を介してトナー搬送部材１を第６図に示す矢印
Ｃ，C′の如く揺動する。モータ１５はそれとは別
に軸３ｂを介して回転磁石３を矢印Ａ方向（第６
図）に回転せしめる。トナーＴはこの回転磁石３
の作る回転磁界によりトナーＴをトナー搬送部材
１上を矢印A′方向に搬送される。

非記録時の信号によりロータリソレノイド１４
が附勢されると矢印Ｃの方向にトナー搬送部材１
を動かせ信号電極４は４′の位置をとりトナーが
記録位置８に堆積するのが防ぐ。記録の信号が来
るとロータリソレノイドは矢印C′の方向にかえ
り、信号電極は４の位置に戻り記録媒体５と適切
な間隔を保ち、記録を可能とする。効果は第２
図、第３図の実施例と同じである。

以上説明したように、信号電極に印加されるバ
イアス電圧により記録媒体上にトナー像をつくる
画像記録装置に於いて記録時には記録電極と記録
媒体を標準位置に設定し非記録時には記録電極と
記録媒体を離すという簡単な構成で記録位置にト
ナーの堆積することを防ぎ長期間に渡つて安定し
た画像が得られ、かつ不要なカブリなどを起させ
ずトナー消費量の低減をも可能にすることになつ
た。なお、本発明は記録媒体にトナーを均一に塗
布し、信号電極に対する印加電圧信号に応じてこ
の均一なトナーを線状に除去する装置において
は、この記録媒体の一部を凹部等にしたり、上記
他の実施例を適用することで、上記同様の効果を
得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す縦断面図、第２図、第３
図は本発明の実施例を示す縦断面図、第４図は他
の実施例を示す縦断面図、第５図は更に他の実施
例を示す縦断面図、第６図は別の実施例を示す縦
断面図、第７図は第６図の一部の横断面図であ
る。 １……トナー搬送部材、４……信号電極、５…
…記録媒体、６……背面電極、７……ドクタブレ
ード、８……信号位置、９……信号電源、１０，
１６……アーム、１１……上下駆動源、１４……
ロータリソレノイド、１７……クランク、１８…
…切込み部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 各々が独立して電気的に絶縁された信号電極
   に記録のための信号電圧を印加し、記録媒体にト
   ナー像を形成する画像記録装置であつて、 記録媒体に対向して配設され、常時トナーが存
   在する信号電極と、 信号電極と記録媒体との間にトナーを供給する
   トナー搬送手段と、 記録時には記録媒体と記録電極とが形成する間
   隔を近接する位置に、また、非記録時には両者を
   記録時よりも離れる方向に移動させる駆動手段
   と、 を有することを特徴とする画像記録装置。