JPH0584571A - アーク発生装置 - Google Patents
アーク発生装置Info
- Publication number
- JPH0584571A JPH0584571A JP27722691A JP27722691A JPH0584571A JP H0584571 A JPH0584571 A JP H0584571A JP 27722691 A JP27722691 A JP 27722691A JP 27722691 A JP27722691 A JP 27722691A JP H0584571 A JPH0584571 A JP H0584571A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- arc
- magnetic field
- column
- welding
- anode
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 アーク電極に供給する電流を音声信号で変調
した場合の低音域の周波数特性を改善するとともに、パ
ルス信号で変調した場合にアークが狭い範囲に集中する
ことを避けて溶接能率を向上させる。 【構成】 陰極1が発生するアーク柱3に直交する方向
に交流磁場を加えるべく鉄芯6及びコイル7を配し、B
方向の交流磁場によってアーク柱3にはたらく電磁力に
よって、アーク柱3をA方向に振動させて陽極2側での
アークの広がり幅w2 を大きくする。
した場合の低音域の周波数特性を改善するとともに、パ
ルス信号で変調した場合にアークが狭い範囲に集中する
ことを避けて溶接能率を向上させる。 【構成】 陰極1が発生するアーク柱3に直交する方向
に交流磁場を加えるべく鉄芯6及びコイル7を配し、B
方向の交流磁場によってアーク柱3にはたらく電磁力に
よって、アーク柱3をA方向に振動させて陽極2側での
アークの広がり幅w2 を大きくする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音声信号,パルス信号
によって変調した電流をアーク電極に供給するアーク発
生装置に関し、さらに詳述すればアークを振動体として
音を発生する装置又はパルス信号を印加して溶融池の溶
込み深さを制御するパルスアーク溶接装置に用いられる
アーク発生装置に関する。
によって変調した電流をアーク電極に供給するアーク発
生装置に関し、さらに詳述すればアークを振動体として
音を発生する装置又はパルス信号を印加して溶融池の溶
込み深さを制御するパルスアーク溶接装置に用いられる
アーク発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】非消耗式電極を用いた直流 TIG溶接装
置, 直流プラズマアーク装置等の直流アーク機器におい
て、アーク電流をラジオ放送, コンパクトディスク等の
音声信号によって変調し、アークの広がり幅を音声信号
に応じて伸縮させて音を発するアーク発生装置が開示さ
れている(特開平2−11271 号)。
置, 直流プラズマアーク装置等の直流アーク機器におい
て、アーク電流をラジオ放送, コンパクトディスク等の
音声信号によって変調し、アークの広がり幅を音声信号
に応じて伸縮させて音を発するアーク発生装置が開示さ
れている(特開平2−11271 号)。
【0003】アーク柱は、従来から用いられているスピ
ーカの振動体と比べて慣性が小さいため、入力信号の急
激な変化に対しても高い忠実度でアークの広がり幅が伸
縮する。従来のアーク発生装置では音声周波数の中でも
特に中高音域(300Hz以上)の周波数特性が良好であ
る。
ーカの振動体と比べて慣性が小さいため、入力信号の急
激な変化に対しても高い忠実度でアークの広がり幅が伸
縮する。従来のアーク発生装置では音声周波数の中でも
特に中高音域(300Hz以上)の周波数特性が良好であ
る。
【0004】また、裏波溶接では、数10Hz以下のパルス
信号によってアーク電流値を周期的に変化させ、パルス
の大電流により溶融池を対流させて溶接材のギャップに
おける溶込み深さを制御して裏波ビードを安定化させて
いる。
信号によってアーク電流値を周期的に変化させ、パルス
の大電流により溶融池を対流させて溶接材のギャップに
おける溶込み深さを制御して裏波ビードを安定化させて
いる。
【0005】図1は従来のアーク発生装置のアーク電極
部分の模式図である。図中1は棒状のタングステンの先
端を尖らせた陰極、2は水冷銅板等を用いた陽極であっ
て、陰極1の先端を放電端として陽極2との間にアーク
柱3を発生させる。アーク柱3は陽極2側で幅w1 に広
がる。
部分の模式図である。図中1は棒状のタングステンの先
端を尖らせた陰極、2は水冷銅板等を用いた陽極であっ
て、陰極1の先端を放電端として陽極2との間にアーク
柱3を発生させる。アーク柱3は陽極2側で幅w1 に広
がる。
【0006】アーク電流を音声信号によって変調すると
アーク柱3は音声信号の振幅に応じて、図1に実線及び
点線で示すように伸縮して周囲の空気を振動させて音を
発する。
アーク柱3は音声信号の振幅に応じて、図1に実線及び
点線で示すように伸縮して周囲の空気を振動させて音を
発する。
【0007】また、アーク電流をパルス信号によって変
調するとアーク柱3は点線で示す幅から実線で示す幅に
膨張する。
調するとアーク柱3は点線で示す幅から実線で示す幅に
膨張する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、入力信号の周
波数が 300Hzより低い領域ではアーク柱は伸縮するが、
低音は比較的音圧が高くないと人の耳には聴こえないの
で、アーク柱の伸縮幅が小さくてまわりの空気があまり
振動しない場合、アークによって発せられる音声は低音
域が抜けて高音域のみ強調された聴きづらい音声とな
る。
波数が 300Hzより低い領域ではアーク柱は伸縮するが、
低音は比較的音圧が高くないと人の耳には聴こえないの
で、アーク柱の伸縮幅が小さくてまわりの空気があまり
振動しない場合、アークによって発せられる音声は低音
域が抜けて高音域のみ強調された聴きづらい音声とな
る。
【0009】また、数10Hz以下のパルス信号を入力して
溶融池を制御する場合にアーク柱の広がり幅が狭い範囲
に制限されていると、パルスアーク溶接のような高アー
ク電流の溶接条件下では、狭い範囲に過剰に集中したア
ークの衝撃力によって溶落ちが発生するので溶接能率が
低い。
溶融池を制御する場合にアーク柱の広がり幅が狭い範囲
に制限されていると、パルスアーク溶接のような高アー
ク電流の溶接条件下では、狭い範囲に過剰に集中したア
ークの衝撃力によって溶落ちが発生するので溶接能率が
低い。
【0010】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたものであって、陽極側でのアークの広がり幅
を大きくすることにより、アークを振動体として音声を
発するアーク発生装置の低音域での周波数特性を改善
し、一方、パルスアーク溶接における溶接能率を高める
アーク発生装置の提供を目的とする。
になされたものであって、陽極側でのアークの広がり幅
を大きくすることにより、アークを振動体として音声を
発するアーク発生装置の低音域での周波数特性を改善
し、一方、パルスアーク溶接における溶接能率を高める
アーク発生装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のアーク発生装置
は、変調した電流をアーク電極に供給するアーク発生装
置において、 15kHz以上、1MHz以下の周波数でアーク
に直交する方向に交流磁場を加える手段を設けてなるこ
とを特徴とする。
は、変調した電流をアーク電極に供給するアーク発生装
置において、 15kHz以上、1MHz以下の周波数でアーク
に直交する方向に交流磁場を加える手段を設けてなるこ
とを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明のアーク発生装置は、アークに直交する
方向の交流磁場でアークを偏向させて陽極側でのアーク
の広がり幅を大きくする。従って、より広い領域の空気
を振動させるので 300Hz以下の低音域の周波数特性が良
好であり、また、高アーク電流の溶接条件下でもパルス
印加時に狭い範囲へのアークの集中が避けられるので溶
落ち等が発生しない。
方向の交流磁場でアークを偏向させて陽極側でのアーク
の広がり幅を大きくする。従って、より広い領域の空気
を振動させるので 300Hz以下の低音域の周波数特性が良
好であり、また、高アーク電流の溶接条件下でもパルス
印加時に狭い範囲へのアークの集中が避けられるので溶
落ち等が発生しない。
【0013】
【実施例】以下、本発明をその実施例を示す図に基づい
て説明する。図2は本発明のアーク発生装置(以下、本
発明装置という)のアーク電極近傍の構成及びその作用
を示す模式図であって、(a) は側断面図である。図中1
は棒状のタングステンの先端を尖らせた陰極、2は水冷
銅板等を用いた陽極であって、陰極1の先端を放電端と
して陽極2との間にアーク柱3を発生させる。アーク柱
3は陽極2側で幅w2 に広がる。
て説明する。図2は本発明のアーク発生装置(以下、本
発明装置という)のアーク電極近傍の構成及びその作用
を示す模式図であって、(a) は側断面図である。図中1
は棒状のタングステンの先端を尖らせた陰極、2は水冷
銅板等を用いた陽極であって、陰極1の先端を放電端と
して陽極2との間にアーク柱3を発生させる。アーク柱
3は陽極2側で幅w2 に広がる。
【0014】また図2(b) は、陽極2側からの正面図で
あって、陰極1と陰極2との間には、アーク柱3に直交
する方向に交流磁場を加えるべく鉄芯6及びコイル7が
配され、コイル7は交流電源5に接続される。
あって、陰極1と陰極2との間には、アーク柱3に直交
する方向に交流磁場を加えるべく鉄芯6及びコイル7が
配され、コイル7は交流電源5に接続される。
【0015】次に、本発明装置の動作について説明す
る。コイル7に交流電流が流れると、矢印B方向に交互
に向きが変化する磁界が発生する。この交流磁場によっ
てアーク柱3に電磁力がはたらき、アーク柱3は矢印A
方向に振動する。
る。コイル7に交流電流が流れると、矢印B方向に交互
に向きが変化する磁界が発生する。この交流磁場によっ
てアーク柱3に電磁力がはたらき、アーク柱3は矢印A
方向に振動する。
【0016】従って、交流電源5の周波数を高くしてア
ーク柱3の振動を十分速くすれば、アークの広がり幅w
2 は大きくなる。
ーク柱3の振動を十分速くすれば、アークの広がり幅w
2 は大きくなる。
【0017】
【表1】
【0018】表1は本発明装置による実施例と従来例と
を比較したものである。なお、陰極には4mmφのタング
ステン電極、陽極には水冷鋼板を用い、陰極を陽極に10
mmの距離で対向させ、また音声入力は 100Hzの正弦波を
用いてアーク電流の振幅が 100AP-P となるように調整
し、さらに、アルゴンガス雰囲気にて、アークから50cm
離れた位置での音の強さで低音域の周波数特性を評価し
た。
を比較したものである。なお、陰極には4mmφのタング
ステン電極、陽極には水冷鋼板を用い、陰極を陽極に10
mmの距離で対向させ、また音声入力は 100Hzの正弦波を
用いてアーク電流の振幅が 100AP-P となるように調整
し、さらに、アルゴンガス雰囲気にて、アークから50cm
離れた位置での音の強さで低音域の周波数特性を評価し
た。
【0019】本発明による実施例 No.1と No.2とでは
100Hzでの音の強さが90ないし 100dBと、従来例 No.5
の60dBと比較して大幅に大きくなり、低音域での周波数
特性が改善される。
100Hzでの音の強さが90ないし 100dBと、従来例 No.5
の60dBと比較して大幅に大きくなり、低音域での周波数
特性が改善される。
【0020】比較例 No.3では交流磁場の周波数が可聴
周波数帯域内の 14kHzと低いため、磁場によるアークの
振動で雑音が発生して実用にならない。また、比較例 N
o.4では交流磁場の周波数が高すぎるためアークが広が
らず改善効果が小さい。
周波数帯域内の 14kHzと低いため、磁場によるアークの
振動で雑音が発生して実用にならない。また、比較例 N
o.4では交流磁場の周波数が高すぎるためアークが広が
らず改善効果が小さい。
【0021】即ち、交流磁場の周波数が 15kHzより低い
と磁場によるアークの振動が雑音となって聴こえてしま
うため拡声装置として実用にならず、また、交流磁場の
周波数が1MHz よりも高いと、アークが磁場の変化に追
従できずにアークの広がり幅w2 が広がらないため改善
効果が小さい。
と磁場によるアークの振動が雑音となって聴こえてしま
うため拡声装置として実用にならず、また、交流磁場の
周波数が1MHz よりも高いと、アークが磁場の変化に追
従できずにアークの広がり幅w2 が広がらないため改善
効果が小さい。
【0022】
【表2】
【0023】表2に本発明によるパルスアーク溶接の実
施例を従来例と比較して示す。陰極には4mmφのタング
ステン電極を用い、板厚 1.4mmのステンレス鋼板(SUS3
04)をI開先、ギャップ1mmで2Hzのパルスを入力して
突き合わせ溶接を実施した。
施例を従来例と比較して示す。陰極には4mmφのタング
ステン電極を用い、板厚 1.4mmのステンレス鋼板(SUS3
04)をI開先、ギャップ1mmで2Hzのパルスを入力して
突き合わせ溶接を実施した。
【0024】本発明による実施例 No.1と No.2とでは
溶落ちを生じることなく良好な溶接ビードが得られた
が、従来例では、溶接電流を高めて高速条件で溶接した
実施例No.4で溶落ちを生じた。
溶落ちを生じることなく良好な溶接ビードが得られた
が、従来例では、溶接電流を高めて高速条件で溶接した
実施例No.4で溶落ちを生じた。
【0025】また、パルスアーク溶接においても、アー
クの広がり幅w2 が従来法よりも大きくなるため、溶接
電流が高くなっても狭い範囲でのアークの集中を避ける
ことができるので、溶接能率が改善される。
クの広がり幅w2 が従来法よりも大きくなるため、溶接
電流が高くなっても狭い範囲でのアークの集中を避ける
ことができるので、溶接能率が改善される。
【0026】
【発明の効果】以上のように、本発明装置は、陽極側で
のアークの広がり幅が大きくなるので、拡声装置として
用いた場合、低音域も良好に再生して周波数特性が改善
され、またパルスアーク溶接装置に用いた場合、パルス
アーク溶接の能率が高いという優れた効果を奏する。
のアークの広がり幅が大きくなるので、拡声装置として
用いた場合、低音域も良好に再生して周波数特性が改善
され、またパルスアーク溶接装置に用いた場合、パルス
アーク溶接の能率が高いという優れた効果を奏する。
【図1】従来のアーク発生装置の要部構成を示す模式図
である。
である。
【図2】本発明装置の要部構成を示す模式図である。
1 陰極 2 陽極 3 アーク柱 5 交流電源 6 鉄芯 7 コイル
Claims (1)
- 【請求項1】 変調した電流をアーク電極に供給する
アーク発生装置において、 15kHz以上、1MHz 以下の周
波数でアークに直交する方向に交流磁場を加える手段を
設けてなることを特徴とするアーク発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27722691A JPH0584571A (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | アーク発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27722691A JPH0584571A (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | アーク発生装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0584571A true JPH0584571A (ja) | 1993-04-06 |
Family
ID=17580580
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27722691A Pending JPH0584571A (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | アーク発生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0584571A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9061364B2 (en) | 2011-02-09 | 2015-06-23 | Denso Corporation | TIG welding method and apparatus |
-
1991
- 1991-09-26 JP JP27722691A patent/JPH0584571A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9061364B2 (en) | 2011-02-09 | 2015-06-23 | Denso Corporation | TIG welding method and apparatus |
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