JPH0584525A - アルミニウム合金板のプレス加工方法 - Google Patents

アルミニウム合金板のプレス加工方法

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JPH0584525A
JPH0584525A JP3248704A JP24870491A JPH0584525A JP H0584525 A JPH0584525 A JP H0584525A JP 3248704 A JP3248704 A JP 3248704A JP 24870491 A JP24870491 A JP 24870491A JP H0584525 A JPH0584525 A JP H0584525A
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JP
Japan
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alloy plate
aluminum alloy
punch
wrinkle
press
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Withdrawn
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JP3248704A
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English (en)
Inventor
Takaaki Hira
良 隆 明 比
Makoto Imanaka
中 誠 今
Yoshihiro Matsumoto
本 義 裕 松
Koichi Hashiguchi
口 耕 一 橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Furukawa Aluminum Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Aluminum Co Ltd
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミニウム合金板を良好な成形性でプレス
加工できる方法。 【構成】 アルミニウム合金板を成形材料として、該成
形材料を、ダイスとしわ押えとで挟持してしわ押え荷重
をかけ、ポンチによりプレス加工する方法であって、ポ
ンチが成形材料と接触しダイスに成形材料が流入し始め
るまで、定常時のしわ押え荷重の50〜70%にするこ
とを特徴とするアルミニウム合金板のプレス加工方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム合金板の
プレス加工方法に関し、特に、アルミニウム合金板を良
好な成形性でプレス加工できる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、資源の有効利用や大気中のCO2
の増加による地球温暖化等に対する地球環境保護の観点
から、自動車に対して燃料節減につながる軽量化のニー
ズが高まっており、これに適応する材料として、信頼
性、加工性、リサイクル利用の容易さ等の種々の利点を
有するため、アルミニウムまたはアルミニウム合金板が
脚光を浴び、自動車用の素材として多用されつつある。
【0003】しかし、アルミニウム合金板は、従来多用
されている鋼板とは成形加工時の特性が異なるため、そ
の自動車車体への適用に際して多くの問題を抱えてい
る。成形性、例えば、プレス成形性を例にとると、代表
的な鋼板においては、伸び45%、ランクフォード値
1.4で、限界絞り値LDRは2.15に達するが、代
表的なアルミニウム合金板であるA5182において
は、伸び30%、ランクフォード値0.7で、限界絞り
値LDRは1.8にしか達しない。このように、アルミ
ニウム合金板は、プレス成形性が著しく劣るため、従
来、フード等の比較的加工成形が簡単な部材への適用に
限定され、より複雑でかつ強加工を要する部材への適用
は困難であった。従来、自動車車体、家電製品用のアル
ミニウム合金板の表面は、その成形性の向上、ハンドリ
ング性の向上、すり傷防止等の観点から、比較的粗いダ
ル仕上面に調整されている。また、プレス成形性を損な
うことなしに塗装後の外観性、特に鮮映性を向上させた
アルミニウム合金板が提案されている(特開平2−41
703号公報)。これは、所定のピッチにレーザーで加
工されたロールを用いてアルミニウム合金板を圧延する
ことで、該合金板に規則的な凹凸を付与して得られるも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、アルミニウム
合金板が多用されるに伴い、より複雑な形状の成形加工
への適用、さらには大量の製品の加工のために加工スピ
ードの向上を図るためには、前記のとおり、素材の面か
らプレス加工性の向上を図るだけではなく、加工方法の
面からもプレス加工性の向上を図ることが要求される。
【0005】そこで本発明の目的は、成形用金型とアル
ミニウム合金板間の摩擦力を改善し、アルミニウム合金
板に特有な摩擦現象を逆に利用して、優れたプレス加工
性を発揮してアルミニウム合金板をプレス加工すること
ができる方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、アルミニウム合金板を成形材料として、該
成形材料を、ダイスとしわ押えとで挟持してしわ押え荷
重をかけ、ポンチによりプレス加工する方法であって、
ポンチが成形材料と接触しダイスに成形材料が流入し始
めるまで、定常時のしわ押え荷重の50〜70%にする
ことを特徴とするアルミニウム合金板のプレス加工方法
を提供するものである。
【0007】以下、本発明のアルミニウム合金板のプレ
ス加工方法(以下、「本発明の方法」という)について
詳細に説明する。
【0008】本発明の方法において、アルミニウム合金
板(以下、「Al合金板」と略す)とは、アルミニウム
板と、アルミニウムと他の元素とを含むアルミニウム合
金板とを総称していう。
【0009】以下、本発明の方法を図1に基づいて説明
する。一般に、プレス加工は、図1に示すように、被プ
レス加工材料であるAl合金板1をダイス2としわ押え
3の間に挟み、しわ、破断の生じない所定のしわ押え荷
重をかけながら、ポンチ4が下降し、該ポンチ4がAl
合金板1を押圧して円周方向に圧縮力を加え、ポンチが
ダイス穴内に進入するにつれてAl合金板はダイス内に
材料流入し絞りこまれて所定の形状に成形される方法で
ある。このとき、しわ押え荷重が弱すぎるとしわが発生
するし、これが強すぎるとAl合金板1の肩部のa部や
b部において破断が生じる。適正なしわ押え荷重は、被
プレス加工材料と使用するプレス部品によって決定さ
れ、しわ、破断の生じないしわ押え荷重の範囲が広いほ
ど成形上のトラブルが生じにくいことが知られている。
【0010】そこで、このプレス成形における材料の破
断現象について検討するために、しわ押えと被プレス加
工材料との作用を検証する目的で、図2に示すように、
被プレス加工材料5を両側から金型6および7で一定の
押え荷重Pで挟圧し、引抜き荷重Dで一定速度で引抜き
を行う実験を試みた。このとき、しわ押え荷重Pで挟圧
された状態で材料5を引き抜く時の荷重が大きすぎると
破断する。また、摩擦係数μはμ=D/2Pで表され、
これが小さい材料ほど破断が生じにくい。このμを測定
するため、金型6および7としてSKD11製の金型を
使用し、被プレス加工材料5として板厚1mmのAl合
金板を一定の押え荷重P(800kgf)で挟み、20
mm/secの速度で引き抜いた時の引抜き荷重Dを測
定した。また軟鋼の場合も同様にして測定した。測定結
果を図3に示す。この図3に示す結果から、Al合金板
と軟鋼とは、引抜きストローク初期のDの挙動が異な
り、軟鋼ではほぼ一定のDを示すのに対し、Al合金板
では一度大きなピークを示し、その後一定のDを示すこ
とが認められる。
【0011】したがって、この図3に示されるAl合金
板特有の現象を、図1に示すプレス成形に当てはめて考
えると、Al合金板のプレス成形においては、しわ押え
3とダイス2でしわ押え荷重PでAl合金板1を挟んだ
後、ポンチ4が下降してAl合金板1と接触して外方に
圧縮して絞りこむ。このとき、しわ押え3とダイス2間
にあったAl合金板が中央部8に流入する。この成形過
程における材料流入の初期において、図3に示すよう
に、Al合金板1には大きな荷重(応力)が生じる。こ
の荷重が被プレス加工材料であるAl合金板1の破断耐
力を超すとa部やb部で破断が生じる、と考えられる。
【0012】本発明の方法は、前記のAl合金板に特有
の摩擦挙動(初期のDのピーク)を緩和することによ
り、Al合金板のプレス加工性を向上させることができ
る方法に関するものであり、ポンチと被プレス加工材料
が接触し、材料が移動を開始するまではしわ押え荷重を
小さくし、その後は所定のしわ押え荷重Pにする方法で
ある。材料が移動を開始するまでの初期のしわ押え荷重
0 をどの程度にするかは図3に示すD0 /D1 の比か
ら決定され、所定のしわ押え荷重PのD0 /D1 倍にす
ればよい。このD1 /D0 はAl合金板の材質、表面粗
度、あるいはプレス加工における潤滑油種、量によって
異なるが、通常、0.5〜0.7の範囲、好ましくは
0.6〜0.7の範囲である。
【0013】本発明の方法によってプレス加工されるア
ルミニウム板およびAl合金板は、特に制限されず、い
ずれのものでもよい。例えば、比較的成形性が良好なJ
IS5000系の5182合金板、あるいは塗装時に焼
付硬化性を示すJIS6000系の6083合金板など
が挙げられる。
【0014】本発明の方法は、ポンチストローク全域に
わたり、自由にしわ押え制御を行うことができる装置を
用いてもよいし、通常のプレス装置においても、ポンチ
と被プレス加工材料の接触信号を、例えば、電気的に検
知するようにして、その検知にしたがってしわ押え荷重
を制御するようにすれば、比較的簡単に実施することが
できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例に基い
て、本発明をさらに具体的に説明する。
【0016】以下、実施例によって本発明の方法を具体
的に説明する。
【0017】(実施例)被プレス加工材料として軟鋼の
SPCCとJIS5182相当のAl合金からなる、そ
れぞれ板厚1mmの板を用い、この材料を210mmφ
の円板に加工して成形試料を作製した。次に、この成形
試料の片面に潤滑油として15cSt/40℃の粘度の
防錆油を1.5g/m2 塗布し、ダイ内径139φ、ポ
ンチ径80φの金型で円錐台状に高さ50mmにプレス
成形した。その際、しわ押え荷重を変化させ、破断が生
じない限界のしわ押え荷重を測定してプレス加工性を評
価した。結果を表1に示す。
【0018】表1中のP0 /Pは初期しわ押え力P0
定常しわ押え力Pに対する比であり、ポンチと材料が接
触するまではP0 で、その後Pに変化させた。定常のP
に達するまでは約数mmの成形が行われている。
【0019】
【表1】
【0020】表1に示す結果から分かるように、本発明
の方法を採用することにより、軟鋼には及ばないが、通
常の方法に比べ約2倍のしわ押え荷重まで成形可能であ
る。また、初期のしわ押え荷重を0にした場合、破断限
界しわ押え力は最適法と遜色ないが、初期の材料流入が
過度になり、しわが多発する傾向が見られた。
【0021】
【発明の効果】本発明の方法によれば、成形用金型とア
ルミニウム合金板間の摩擦力を改善し、アルミニウム合
金板に特有な摩擦現象を逆に利用して、優れたプレス加
工性を発揮して約2倍の成形性でアルミニウム合金板を
プレス加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法を説明するためのプレス加工の
概念図。
【図2】 プレス加工における被プレス加工材料の摩擦
挙動を検証するための実験を説明する概念図。
【図3】 プレス加工における被プレス加工材料の摩擦
挙動を検証するための実験の結果を示す図。
【符号の説明】
1 Al合金板 2 ダイス 3 しわ押え 4 ポンチ 5 被プレス加工材料 6,7 金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今 中 誠 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 松 本 義 裕 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 橋 口 耕 一 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム合金板を成形材料として、該
    成形材料を、ダイスとしわ押えとで挟持してしわ押え荷
    重をかけ、ポンチによりプレス加工する方法であって、
    ポンチが成形材料と接触しダイスに成形材料が流入し始
    めるまで、定常時のしわ押え荷重の50〜70%にする
    ことを特徴とするアルミニウム合金板のプレス加工方
    法。
JP3248704A 1991-09-27 1991-09-27 アルミニウム合金板のプレス加工方法 Withdrawn JPH0584525A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005216975A (ja) * 2004-01-28 2005-08-11 Nakamura Mfg Co Ltd 放熱器およびその製造方法
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JP2014527468A (ja) * 2011-08-19 2014-10-16 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 塗膜積層シートメタルの成形方法、及びそれを用いて作製する物品
JP2015199102A (ja) * 2014-04-09 2015-11-12 新日鐵住金株式会社 プレス成形装置およびプレス成形方法

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US9545738B2 (en) 2011-08-19 2017-01-17 3M Innovative Properties Company Method of forming deep-drawn paint film laminated sheet metal and articles made therefrom
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Effective date: 19981203