JPH0584462B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0584462B2
JPH0584462B2 JP60292764A JP29276485A JPH0584462B2 JP H0584462 B2 JPH0584462 B2 JP H0584462B2 JP 60292764 A JP60292764 A JP 60292764A JP 29276485 A JP29276485 A JP 29276485A JP H0584462 B2 JPH0584462 B2 JP H0584462B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
line
received signal
scanning
point
ultrasound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60292764A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62153747A (ja
Inventor
Sadahiko Ozaki
Hiroaki Sumya
Toshimasa Tomota
Fumihide Sato
Kenji Kusano
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP60292764A priority Critical patent/JPS62153747A/ja
Priority to US06/946,481 priority patent/US4841489A/en
Priority to DE19863644363 priority patent/DE3644363A1/de
Publication of JPS62153747A publication Critical patent/JPS62153747A/ja
Publication of JPH0584462B2 publication Critical patent/JPH0584462B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は超音波もしくは電磁波による物体映
像化方法に関するものであり、特に、例えば、あ
る所定の金属材料中の欠陥を検出して、当該欠陥
像を高い解像度をもつて実時間で表示することの
できる超音波非破壊検査のための、または、ある
地表面の状況を上空から電磁波を用いて表示でき
る合成開口レーダのための、超音波もしくは電磁
波による物体映像化方法に関するものである。
〔従来の技術〕
例えば、超音波非破壊検査等で用いられている
手法はエコーパルス法と呼ばれるものであつて、
検査される対象物体に対する超音波ビームを絞つ
て当該対象物体上の所要の一点からの空間情報
を、前記超音波ビームの送信から受信までに要す
る伝播時間より測定し、前記超音波ビームの送受
信用の超音波送受信子を電子的もしくは機械的に
順次走査し、物体像を点情報の集まりとして映像
化して表示するようにされている。
このような手法のための装置は、装置自体とし
ては簡易なものであるけれども、超音波送受信子
の走査方向(方位)分解能が、使用される超音波
ビームの絞り込みの度合いがどの程度であるかに
依存しており、すなわち、前記超音波ビームの広
がり自体が方位分解能を規定するものであつて、
こゝに、前記超音波ビームの広がりは対象物体ま
での距離に比例するものであることから、方位分
解能は対象物体までの距離が大きくなるにつれて
劣化していく性質をもつことになる。このことか
ら、従来のこの種の手法は、例えば原子力プラン
トや火力プラントのような各種のプラント類の配
管溶接部における構造材の健全性や余命について
的確な評価をするための前記構造材中の欠陥の状
態の定量化の要求には、必ずしも充分に対応でき
るものではない。
これに対して、合成開口法と呼ばれる手法によ
る超音波非破壊検査は、前記パルスエコー法によ
る超音波非破壊検査における難点を除去しようと
するものであつて、方位分解能の向上とともに対
象物体までの距離の如何に拘らず一定の方位分解
能が得られるというものである。このことについ
て、第7図および第8図を用いて説明する。先
ず、第7図において、1は超音波送受信子であつ
て開口dを有するものであり、2は超音波送受信
子1から送波された超音波ビームであつてビーム
広がり角βを有するものであり、3は映像化の対
象物体であつて、こゝでは点状物体にされてい
る。4は超音波送受信子1と対象物体3との間に
介在する伝播媒質であり、5は超音波送受信子1
の走査線(面)である。こゝで、送波超音波の周
波数は、伝播媒質中の音速はcにされ、また、
超音波ビーム2が対象物体3を見込む範囲の長さ
はLにされている。そして、対象物体3はX−Z
平面において(Xp,Zp)に位置し、超音波送受
信子1は走査線5上を超音波を送受しつつ走査さ
れるものであり、その位置は(x,o)であるも
のとする。次に、第8図は、第7図におけるいく
つかの走査点(送受信点)における対象物体3の
超音波ビームの反射による超音波送受信子1の受
信信号を送信時点からの時間に関して図示された
ものである。こゝで、超音波受信信号の送信時点
から受信時点までの時間t、すなわち位相遅れ
は、 t(x)=2/C√(−p2p 2 ……(1) で与えられる。この(1)式で与えられる位相履歴
は、第8図において二点鎖線で示されるように双
曲線状となる。この第8図において、走査方向で
長さLの範囲内において受信された受信信号をコ
ヒーレント加算することによつて、双曲線状の位
相履歴線上に分散されている対象物体からの反射
による信号強度を対応物点上に圧縮することがで
きる。このことは、第7図における走査線5上の
各走査点が超音波ビーム2の広がりに依存して見
かけ上の長さLを有する超音波送受信子の開口を
順次占有形成していくこと、すなわち、開口Lの
超音波送受信子で対象物体を照射していることと
物理的には等価である。そして、この長さLが合
成開口長と呼ばれるものであり、このことを用い
て対象物体を映像化させる手法が合成開口法と呼
ばれるものである。
こゝで、方位分解能δxは、超音波波長がλで
あるときには、 δx=λ/LZp ……(2) となるが、開口Lは、超音波ビームの広がりλ/d と対象物体3までの距離Zoとから、 L=λ/dZp ……(3) となることから、(3)式で定まるLを(2)式に代入す
ることにより、方位分解能δxは、 δx=a ……(4) となる。上記合成開口法における方位分解能δx
は、(4)式から判明されるように、対象物体3まで
の距離Zpに依存することなく、超音波送受信子1
の開口d程度で一定であるようにされる。
この合成開口法による対象物体映像化法を、例
えば第7図におけるX−Z平面を対象にして実施
しようとする場合について、第9図を用いて説明
する。第9図において、合成開口長Lの範囲の全
走査点における受信信号群を用いて再生される領
域は#1映像化領域内の直線l上の各点であり、
この直線l上のある所定の点Kを再生するために
必要な受信信号群は図中の二点鎖線で示した双曲
線上の受信信号の値である。このときの合成開口
長Lは、X−Z平面で映像化しようとするZ方向
の最も距離の大きい位置に対応して定義されたも
のである。なお、直線lは合成開口長Lに相当す
る#1映像化領域の範囲の中線をなすものであ
る。また、前記双曲線が定義される範囲は、図中
に点線で示されるような、超音波送受信子の超音
波ビームの広がりで定まるものである。すなわ
ち、走査方向に対して合成開口長Lの領域を映像
化するためには、合成開口長Lの2倍の長さの走
査範囲の全走査点の受信信号群が必要となる。図
中、#1映像化領域を映像化するために必要とさ
れるものは#1走査範囲における全受信信号群で
あり、#2映像化領域を映像化するために必要な
ものは#2走査範囲における全受信信号群であ
る。
このような合成開口法によつて、対象物体にお
ける広範囲の領域を映像化しようとするときに
は、映像化のための双曲線状に示される位相履歴
線はZ方向に対して関数形が異なるために、各走
査点における受信信号を一旦A/D変換して、一
方向が走査点に対応し、他の一方向が時間に対応
する二次元構成のメモリに取り込み、映像化の対
象にされる点に対応した位相履歴線に依存して定
まる各走査点における受信信号の中の所要のもの
を順次に選択してくり返し加算がなされる。そし
て、このような演算処理は映像化の対象とされる
全ての点についてくり返し実行されることにな
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記されたような従来のやり方によると、映像
化の対象物体における多くの点から送受信子に反
射される受信信号のものを順次に選択して繰り返
し加算が行なわれるものであり、このような繰り
返し加算のためのデータは所定のメモリに一時的
に格納されているものであることから、例えば原
子力プラントの配管部のような広範囲の領域を映
像化しようとするためには、極めて容量の大きい
メモリが必要になるとともに、映像化のために相
当に長い時間がとられてしまうという問題点があ
つた。
この発明は、上記のような問題点を解決するた
めになされたものであつて、使用されるメモリの
容量を節約するとともに、映像化、すなわち画像
再生処理に要する時間が著しく短縮され、実時間
使用が可能な物体映像化方法を提供することを目
的とする。
〔問題を解決するための手段〕
この発明に係る超音波もしくは電磁波による物
体映像化方法は、超音波もしくは電磁波送受信系
を機械的もしくは電子的に走査して前記対象物体
に対して空間的な広がりのある超音波もしくは電
磁波ビームを送信し、前記対象物体からの反射波
を受信しながら、前記送信から前記受信までに生
じる受信信号の位相遅れから規定される走査方向
に沿つた位相履歴線を用いて前記対象物体の映像
を得る物体映像化方法において、複数個の走査点
の各々における受信信号列をアナログ/デイジタ
ル変換して得られた離散デイジタル値列をある1
個の合成開口範囲内の最新の走査点に対応して2
次元のフレームメモリに構成された波形メモリに
格納する際に、現に格納されている前記最新の走
査点の直前の走査点までの受信信号列群を全て1
走査点分だけラインシフトし、直前の走査点に対
応した受信信号列が格納されていた領域に前記最
新の走査点に対応した受信信号列を格納し、合成
開口範囲の中心線の線画像を画像化するときに、
前記中心線上の各点に対応した合成開口範囲内の
複数個の走査点の各々において、受信信号の各々
の位相履歴から定まる波形メモリ内の行列アドレ
ス群をテーブル化し、前記テーブル化されたアド
レスを、全ての走査点に関して共通に参照するこ
とによつて線画像を逐次再生し、超音波もしくは
電磁波送受信系を走査しつつ、超音波もしくは電
磁波を送受する毎に前記格納及び再生操作を逐次
くり返すことによつて画像化対象空間領域を映像
化するようにされるものである。
〔作用〕
この発明によれば、複数個の走査点の各々にお
ける受信信号列をアナログ/デイジタル変換して
得られた離散デイジタル値列をある1個の合成開
口範囲内の最新の走査点に対応して2次元のフレ
ームメモリに構成された波形メモリに格納する際
に、現に格納されている前記最新の走査点の直前
の走査点までの受信信号列群を全て1走査点分だ
けラインシフトし、直前の走査点に対応した受信
信号列が格納されていた領域に前記最新の走査点
に対応した受信信号列を格納し、合成開口範囲の
中心線の線画像を画像化するときに、前記中心線
上の各点に対応した合成開口範囲内の複数個の走
査点の各々において、受信信号の各々の位相履歴
から定まる波形メモリ内の行列アドレス群をテー
ブル化し、前記テーブル化されたアドレスを、全
ての走査点に関して共通に参照することによつて
線画像を逐次再生し、超音波もしくは電磁波送受
信系を走査しつつ、超音波もしくは電磁波を送受
する毎に前記格納及び再生操作を逐次くり返すこ
とによつて画像化対象空間領域を映像化するよう
にされる。
〔実施例〕
この発明の実施例方法の説明に先立ち、第6図
を参照しながら、この発明による方法の特徴点を
説明しておく。
前記第7図において、Z方向の線上で画像再生
するための合成開口内の受信信号群に対する位相
履歴線は、その再生しようとする画像化対象線に
対応した前記合成開口範囲内の受信信号群に対し
て共通であり、この発明による方法は、この事実
に着目してなされたものである。こゝで、合成開
口範囲は、画像再生しようとする走査点より最も
距離が離れた位置に対応したものとして定義して
いる。このことを、第6図を参照しながら説明す
る。この第6図において、画像化対象線1を画像
再生しようとする場合は、合成開口範囲1の受信
信号群に対して、第6図中に示されている位相履
歴線テーブルを用いて線上の画像化対象点を順次
再生していくことができる。次に、画像化対象線
2を再生しようとする場合は、同様にして、合成
開口範囲2の受信信号群に対して、画像化対象線
1を画像再生したときと全く同じ位相履歴線テー
ブルを用いて、画像再生することができる。そし
て、このような処理操作を所要回数だけ順次くり
返していくことにより、線画像の集まりとして2
次元画像が逐次再生されていくことになる。この
とき、例えば、合成開口範囲1と合成開口範囲2
との受信信号群において、第6図に示されている
走査点1と走査点2との受信信号列が異なるのみ
で他の受信信号列は全く同じものであることが注
目される。すなわち、この発明の方法を実施する
ための装置としては、ある1個の合成開口範囲だ
けの受信信号群を格納する2次元の格納用メモリ
(以下波形メモリと称す)有しており、超音波送
受信子を逐次走査して超音波を送受波し、受信信
号をA/D変換し、これを波形メモリに格納する
際、波形メモリ内の受信信号群を全て1走査分だ
けラインシフトし、現に格納しようとする走査点
の直前の走査点に対応した受信信号列が格納され
ていた列に、前記受信信号列を格納し、位相履歴
線テーブルを用いて線画像を再生、出力表示して
から次の走査点に移行するという処理操作を所要
回数だけ順次くり返していくことにより、初期の
目的が果される。
第1図は、この発明の実施例を説明するための
機能ブロツク図であり、1は超音波送受信子、6
は被検材であり、超音波送受信子1によつてその
内部欠陥を映像化しようとするものである。7は
パルス発生器であつて、超音波送受信子1にスパ
イク状のパルス電圧を印加し、この超音波送受信
子1より所定の超音波信号を被検材6中へ送波せ
しめるためのものである。8は受信増幅器であつ
て、超音波送受信子1からの超音波受信信号を増
幅するためのものである。9はA/D変換器であ
つて、受信増幅器8で所定のレベルに増幅された
超音波受信信号をA/D変換して、ある所定の連
続信号をある定められたサンプリング時間で離散
化するためのものである。10は送受タイミング
制御器であつて、パルス発生器7より超音波送受
信子1にパルス電圧を印加するタイミング信号を
発生し、また、A/D変換器9が受信増幅器8よ
りの増幅された超音波受信信号のA/D変換操作
を開始する時点を制御するタイミング信号を発生
するためのものである。11は測定系制御器であ
つて、送受タイミング制御器10に所要のタイミ
ング信号を発生させるための制御信号と、超音波
送受信子1を被検材6の表面上で走査させるため
の制御信号とを発生し、さらに、超音波送受信子
1が超音波信号を送受した時点での位置情報を超
音波送受信子1の走査駆動部エンコーダ等を介し
て取り込むタイミングを制御するためのものであ
る。12は走査駆動部であつて、測定系制御部1
1からの走査制御信号により超音波送受信子1を
走査させるためのものである。13は波形メモリ
部であつて、A/D変換器9によつて離散デイジ
タル値に変換された各走査点での受信信号列を、
順次全領域データを1走査点相当分ラインシフト
しながら、格納していくためのものである。14
は位相履歴線テーブルであつて、前述の合成開口
範囲内の受信信号群から画像化対象線上の各々の
点を画像再生するためのものであるが、この位相
履歴線テーブル14は、後述されるように、画像
化対象線上の各々の点を画像再生するために必要
な各位相履歴線に従つて波形メモリ部13から各
走査点に対応した受信信号列の中の対応値を読み
出すためのアドレス情報が書き込まれたアドレス
テーブルでもある。15は画像再生制御部であつ
て、A/D変換器9によつてえられる離散デイジ
タル値を波形メモリ部13内に書き込むためのT
アドレス、位相履歴線テーブル14のアドレス情
報に従つて波形メモリ部13から所要の値を読み
出すための(i,J)アドレス、ある所定の位相
履歴線に従つて波形メモリ部13内の値を順次読
み出し、その読み出された値の累算結果が画像化
対象線上の何番目の点に対応するかの情報である
kアドレス信号を発生、制御するためのもの、1
6は累算器であつて、画像再生制御部15からの
(i,J)アドレス信号に従つて波形メモリ部1
3から読み出されてくる値を累算するためのも
の、17は画像メモリ部であつて、画像再生制御
部15からの画像化点情報であるkアドレス信号
に従つて累算器16の出力である累算結果が書き
込まれ、画像化対象線の再生画像値が格納される
ためのもの、18は画像表示部であつて、画像メ
モリ部17の再生画像値を逐次ラインシフト(ス
クロール)しながら表示することによつて連続的
に画像領域が更新されていく形式で平面画像を表
示するためのものである。
ここで、上記第1図に示されている波形メモリ
部13および位相履歴線テーブル15の構成を、
被検材6が円筒形状の配管である場合を例にし
て、第2図を参照しながら説明する。この第2図
において、いま、配管外半径がRp、配管内半径
がRiであり、超音波送受信子は配管外壁面上をそ
の円周方向で走査されているものとする。このと
き走査されている超音波送受信子の開口がd、配
管材中の音速がC、送信されている超音波の中心
周波数が、配管内壁面上の任意の点に対する合
成開口長がL、この合成開口長Lを見込む配管中
心における角度がα、超音波送受信子の超音波ビ
ームの広がり角がθwであるものとすると、上記超
音波の波長λは λ=C/ ……(5) であることから、超音波ビームの広がり角θwは θw=λ/d ……(6) となる。合成開口長Lは、角度αを用いて L=Rp・α ……(7) となり、このときの角度αは α=2cos-1〔Rp 2+Ri 2−(Rpcosθw/2−√Ri 2
−Rp 2sin2θw/2)2/2Rp・Ri〕……(8) で与えられる。次に、画像化対象線より配管中心
における角度θに対応した配管外壁面上の走査点
を考える。図中画像化対象線上の深さZpの位置を
この走査点より見込む距離をZとすると、これは Z=√p 2+(pp2−2ppp

……(9) で与えられ、走査点がこのZoの点を見込み得る
角度θの最大値は超音波ビーム広がり角θwで制
限され、このθmax Zpは次式で与えられる。
θmax Zp=cos-1〔Rp 2+(Rp−Zp2−{Rpcosθw
2−√(Rp−Zp2−Rp 2sin2θw/2}2/2Rp(Rp−Zp
〕……(10) 従つて、深さZoの点に対して、その点を超音波
ビームが見込み得る配管中心における画像化対象
線を基準とした角度θZoのとり得る範囲は |θZp|θmax Zp ……(11) で与えられる。画像化対象線上で配管内壁面上の
点を超音波ビームが見込み得る走査点、すなわ
ち、図中で合成開口長Lの両端の走査点とこの点
との距離Zmax Zp=Rp-Riを伝播してくる超音波信号まで
を受信信号列としなければ、図中の画像化対象線
の全てが画像再生されないことになる。こゝに、
Zmax Zp=Ro−Riは次式で与えられる。
Zmax Zp=Rp-Ri=Rp・cosθw/2−√Ri 2−Rp 2sin2θw
/2
……(12) 従つて、第1図における波形メモリ部13(M×
Nフレームメモリ構成)の容量について、必要な
行数Mは、超音波送受信子の走査ピツチの配管中
心での角度ピツチに対応した値△θを用いて、 M=〔L/Rp・△θ〕ガウス記号+1 ……(13) で与えられ、 列数Nは、超音波受信信号のA/D変換時のサ
ンプリング時間を△tRとして、 N=〔2・ZmaxZp=Rp-Ri/C・△tR+0.5〕ガウス
記号+1……(14) で与えられる。こゝで、画像化対象線の深さZpk
なるK番目の点を画像化再生する場合、以下の様
に第1図における波形メモリ部13の超音波受信
信号群から(i,J)アドレスの波高値を読み出
して加算していき、同じく第1図における画像メ
モリ部17のKアドレスに書き込まれることにな
る。こゝでは、前記波形メモリ部17のi行目の
受信信号列に対応したJアドレスの求め方を述べ
ておく。画像化対象線上のK番目の点の深さZpk
は Zpk=1/2(k−1)C・△tR ……(15) で与えられ、i行目の受信信号列に対応する走査
点の画像化対象線となす角度、すなわち第2図に
おけるθiは、第1図における波形メモリ部13に
ついて(13)式で決まる行数Mを用いて、 θi=(M+1/2−i)△θ ……(16) となり、この走査点iと画像化対象点kとの距離
Zkは(15)式、(16)式のZpk,θiを用いて、(9)式と同
様に次式で与えられる。
Zk=√p 2+(ppk2−2pppk
()
……(17) 上記距離Zkに対する第1図の波形メモリ部1
3におけるi行目の受信信号列から読み出すべき
値の列アドレスJは、 J=〔2・Zk/C・△tR+0.5〕ガウス記号+1……(18
) で与えられる。たゞし、こゝで、画像化対象点k
に対して、第1図の波形メモリ部13において定
義され得る走査点iの範囲、すなわちiアドレス
の範囲は、(10)式、(11)式、(15)式、(16)式より、次
式で決まるimin k〜imax kの値をとり得るものとして規
定される。
imin k=M+1/2−〔1/△θcos-1{Rp 2+(Rp−Zpk
2−(Rpcosθw/2−√(Rp−Zpk2−Rp 2sin2θw/
2)2/2Rp・(Rp−Zpk)}〕 ガウス記号 ……(19) imax k=(M+1)−imin k ……(20) また、このときにkがとり得る最大値kmaxは次
式で与えられる。
kmax=〔2(Rp−Ri)/C・△tR〕ガウス記号+1……
(21) 上記の方法によつて決まるK,i,Jアドレス
の組合わせの求め方が、処理フロー図として第3
図に示されている。この第3図に示されている処
理フローに従つて、あらかじめ(K,i,J)の
組み合わせを計算し、第1図における位相履歴線
テーブル14にアドレステーブルとして書き込み
格納しておけばよいことになる。
上記の説明においては、画像再生処理のために
第1図の位相履歴線テーブル14をアドレステー
ブルとして用いる場合を例にしたが、以下、この
発明の実施例方法の別異態様について説明する。
この別異態様は、位相履歴線テーブルに対応する
ものとして、アドレステーブルに代えて遅延量テ
ーブルが用いられるものである。このことを第4
図を用いて説明する。この第4図は第2図におけ
る画像化対象線上の点Kを画像再生する場合を例
示しているもので、位相履歴線に対応する波形メ
モリ部13上のアドレスを(ik,Jk)としてい
る。この第4図において、imin k,imax kはそれぞれ(1
9)式、(20)式で求められるものである。このk点
を再生しようとするとき、ik=imin k(あるいはimax k
に対応するJアドレスをJ(imin k)として、このJ
(imin k)に対するikに対応したJアドレスであるJ
(ik)とのアドレス差△J(ik)を求め、このアド
レス差を遅延量として、第1図における波形メモ
リ部13のi行の受信信号列をシフトレジスタを
介して遅延させるという操作を各行の受信信号列
に対して実行すれば、前記K点を画像再生するた
めに必要な波形メモリ部13内のデータは同一列
に揃い、このデータ値群を加算することで、前記
K点は画像再生されることになる。この発明の方
法によれば、波形メモリ部13をシフトレジスタ
群で構成し、画像化対象線上の点(k=1〜
kmax)を画像再生するための1行のJアドレスJ
(ik)(k=1〜kmax)のikとik-1とのアドレス差を
△J(ik,k−1)として、この△J(ik,k−1)
を遅延量として波形メモリ部13の全ての行の受
信信号列に対して同時性を保持しつゝ、逐次に遅
延、加算処理を実施するようにされる。すなわ
ち、 △J(ik,k−1)=J(ik-1)−J(ik)……(22) として、この(22)式から定まる△J(ik,k−1)
を含めたk,i,△J(ik,k−1)なる組み合
わせの遅延量データを位相履歴線テーブルとして
用いるようにされる。この遅延量データを求める
ための演算フロー図が第5図に示されている。こ
の第5図に従つて、あらかじめ(k,i,△J
(ik,k−1))を計算しておき、遅延量テーブル
とて位相履歴線テーブルに書き込み格納してお
く。
なお、これまでは、この発明による実施例の方
法を、送波超音波が超音波パルス波であるものと
して説明したが、これに限らず、送波超音波が線
型周波数変調を施された信号(いわゆるチヤープ
信号)であつてもよく、このときには、第1図の
パルス発生器7に代えてチヤープ信号発生器を使
用し、受信増幅器8とA/D変換器9との間に相
関器を設けて、上記チヤープ信号発生器からのチ
ヤープ信号を参照波として受信増幅器8の出力信
号との相互相関を算出するようにして、この発明
による上記実施例の方法と全く同様の効果が生じ
ることが期待される。
また、上記実施例の方法においては、超音波送
受信子が機械的に走査されるものとして説明した
が、これに限らず、例えば、アレイ構成の両側送
受信子を電子的に走査するものとしても、第1図
の超音波送受信子1の後段に電子リレー部を設け
るとともに、測定系制御部11に上記電子リレー
部のリレー切換制御機能を付加するだけで、これ
に対応することができる。さらに、上記実施例の
方法においては、第1図の波形メモリ部13をM
行×N列のフレームメモリ構成のものであるとし
たが、これに限るものではなく、上記実施例の方
法に適応する対象について必要最大の容量構成の
ものであつて、画像再生の際に使用する波形メモ
リ部13の対象領域が左上詰めでM×Nの領域で
あるようにすればよい。
〔発明の効果〕
以上説明されたように、この発明に係る超音波
もしくは電磁波による物体映像化方法は、合成開
口法に基づいて対象物体を映像化する際に、超音
波もしくは電磁波送受信系を機械的もしくは電子
的に走査して前記対象物体に対して空間的な広が
りのある超音波もしくは電磁波ビームを送信し、
前記対象物体からの反射波を受信しながら、前記
送信から前記受信までに生じる受信信号の位相遅
れから規定される走査方向に沿つた位相履歴線を
用いて前記対象物体の映像を得る物体映像化方法
において、複数個の走査点の各々における受信信
号列をアナログ/デイジタル変換して得られた離
散デイジタル値列をある1個の合成開口範囲内の
最新の走査点に対応して2次元のフレームメモリ
に構成された波形メモリに格納する際に、現に格
納されている前記最新の走査点の直前の走査点ま
での受信信号列群を全て1走査点分だけラインシ
フトし、直前の走査点に対応した受信信号列が格
納されていた領域に前記最新の走査点に対応した
受信信号列を格納し、合成開口範囲の中心線の線
画像を画像化するときに、前記中心線上の各点に
対応した合成開口範囲内の複数個の走査点の各々
において、受信信号の各々の位相履歴から定まる
波形メモリ内の行列アドレス群をテーブル化し、
前記テーブル化されたアドレスを、全ての走査点
に関して共通に参照することによつて線画像を逐
次再生し、超音波もしくは電磁波送受信系を走査
しつつ、超音波もしくは電磁波を送受する毎に前
記格納及び再生操作を逐次くり返すことによつて
画像化対象空間領域を映像化するようにされてい
ることから、必要なメモリ容量の節約とその有効
利用とが図られるとともに、画像再生処理が高速
に、また実時間的になされるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の実施例方法を説明するた
めの機能ブロツク図、第2図は、第1図の機能ブ
ロツク図における波形メモリ部および位相履歴線
テーブルに関する説明図、第3図は、上記位相履
歴線テーブルを求める際の演算フロー図、第4図
は、この発明の実施例方法の別異態様の説明図、
第5図は、上記別異態様における位相履歴線テー
ブルを求める際の演算フロー図、第6図は、この
発明による方法の原理的な説明図、第7図は、合
成開口法による物体映像化方法の一般的な説明
図、第8図は、第7図の方法における超音波送受
信子の位相履歴の説明図、第9図は、第7図の方
法の実施に関する説明図である。 1は超音波送受信子、2は超音波ビーム、3は
映像化対象物体、4は伝播媒質、5は走査面
(線)、6は被検材、7はパルス発生器、8は受信
増幅器、9はA/D変換器、10は送受タイミン
グ制御器、11は測定系制御部、12は走査駆動
部、13は波形メモリ部、14は位相履歴線テー
ブル、15は画像再生制御部、16は累算器、1
7は画像メモリ部、18は画像表示部である。な
お、図中、同一符号は同一または相当部分を示
す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 合成開口法に基づき超音波もしくは電磁波を
    用いて対象物体を映像化する際に、超音波もしく
    は電磁波送受信系を機械的もしくは電子的に走査
    して前記対象物体に対して空間的な広がりのある
    超音波もしくは電磁波ビームを送信し、前記対象
    物体からの反射波を受信しながら、前記送信から
    前記受信までに生じる受信信号の位相遅れから規
    定される走査方向に沿つた位相履歴線を用いて前
    記対象物体の映像を得る超音波もしくは電磁波に
    よる物体映像化方法において、 複数個の走査点の各々における受信信号列をア
    ナログ/デイジタル変換して得られた離散デイジ
    タル値列をある1個の合成開口範囲内の最新の走
    査点に対応して2次元のフレームメモリに構成さ
    れた波形メモリに格納する際に、現に格納されて
    いる前記最新の走査点の直前の走査点までの受信
    信号列群を全て1走査点分だけラインシフトし、
    直前の走査点に対応した受信信号列が格納されて
    いた領域に前記最新の走査点に対応した受信信号
    列を格納し、 合成開口範囲の中心線の線画像を画像化すると
    きに、前記中心線上の各点に対応した合成開口範
    囲内の複数個の走査点の各々において、受信信号
    の各々の位相履歴から定まる波形メモリ内の行列
    アドレス群をテーブル化し、前記テーブル化され
    たアドレスを、全ての走査点に関して共通に参照
    することによつて線画像を逐次再生し、 超音波もしくは電磁波送受信系を走査しつつ、
    超音波もしくは電磁波を送受する毎に前記格納及
    び再生操作を逐次くり返すことによつて画像化対
    象空間領域を映像化すること を特徴とする超音波もしくは電磁波による物体映
    像化方法。 2 合成開口範囲内の中心線の線画像を画像化す
    るときに、前記中心線上の各点に対応した合成開
    口範囲内の複数の走査点の各々において、受信信
    号の各々の位相履歴から定まる波形メモリ内の行
    列アドレス群において各々の走査点に対応する行
    での列アドレス差を遅延量とし、この遅延量をテ
    ーブル化して、この遅延量テーブルの参照によつ
    て全ての行の受信信号列を順次遅延・加算し、線
    画像を逐次再生していくことを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の超音波もしくは電磁波によ
    る物体映像化方法。
JP60292764A 1985-12-27 1985-12-27 超音波もしくは電磁波による物体映像化方法 Granted JPS62153747A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60292764A JPS62153747A (ja) 1985-12-27 1985-12-27 超音波もしくは電磁波による物体映像化方法
US06/946,481 US4841489A (en) 1985-12-27 1986-12-24 Method of imaging an object by ultrasonic or electromagnetic waves
DE19863644363 DE3644363A1 (de) 1985-12-27 1986-12-24 System zum abbilden eines objektes mit ultraschall- oder elektromagnetischen wellen

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60292764A JPS62153747A (ja) 1985-12-27 1985-12-27 超音波もしくは電磁波による物体映像化方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62153747A JPS62153747A (ja) 1987-07-08
JPH0584462B2 true JPH0584462B2 (ja) 1993-12-02

Family

ID=17786035

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60292764A Granted JPS62153747A (ja) 1985-12-27 1985-12-27 超音波もしくは電磁波による物体映像化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS62153747A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01318951A (ja) * 1988-06-20 1989-12-25 Mitsubishi Electric Corp 超音波もしくは電磁波による物体映像化装置
JP6303295B2 (ja) * 2013-06-04 2018-04-04 三菱電機株式会社 合成開口レーダ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62153747A (ja) 1987-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4170142A (en) Linear transducer array and method for both pulse-echo and holographic acoustic imaging
US11408861B2 (en) Transducer and transducer arrangement for ultrasonic probe systems, ultrasonic probe system and inspection method
Busse et al. Review and discussion of the development of synthetic aperture focusing technique for ultrasonic testing (SAFT-UT)
US6023660A (en) Method and device for the processing of signals representative of waves reflected or transmitted by a voluminal structure with a view to exploring and analyzing said structure
JPH0584462B2 (ja)
JPH0584461B2 (ja)
JPH0572980B2 (ja)
JPH0554908B2 (ja)
JP2001228128A (ja) サイジング用超音波探傷装置およびサイジング探傷方法
JPH0554909B2 (ja)
JPH0364831B2 (ja)
JPS63295961A (ja) 超音波もしくは電磁波による物体映像化方法
JPS59197854A (ja) 超音波探傷装置
JPH1114611A (ja) 電子走査式超音波検査装置
JPH0644038B2 (ja) 物体映像化装置
JPH0572981B2 (ja)
KR100543736B1 (ko) 초음파 영상 표시 방법
JPH0572982B2 (ja)
JPS6258103A (ja) 超音波探傷法
Whittington et al. Electronic steering and focussing of ultrasonic beams in tube inspection
JPH01318951A (ja) 超音波もしくは電磁波による物体映像化装置
JPS6020007Y2 (ja) アナログ信号の時間巾変更装置
JPS62212565A (ja) 超音波もしくは電磁波による物体映像化方法
Becker et al. Development of an Ultrasonic Imaging System for Inspection of Nuclear Reactor Pressure Vessels
JPH011958A (ja) 物体断面映像化装置