JPH0583911A - 回転電機 - Google Patents
回転電機Info
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- JPH0583911A JPH0583911A JP3238501A JP23850191A JPH0583911A JP H0583911 A JPH0583911 A JP H0583911A JP 3238501 A JP3238501 A JP 3238501A JP 23850191 A JP23850191 A JP 23850191A JP H0583911 A JPH0583911 A JP H0583911A
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Landscapes
- Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
- Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 200 ℃以上の高温環境で使用しても巻線が高
温により絶縁破壊されること無く連続駆動が可能で、永
久磁石・磁性鋼板等から生じる高温での特性低下を抑制
でき、耐真空、耐放射線、耐宇宙線に優れた回転電機を
提供する。 【構成】 本発明においては、固定子鉄心1のスロット
2にセラミック材からなる絶縁被覆を有するマグネット
ワイヤにて多層巻線3を形成し、対向する回転子外周に
複数ブロックの回転子鉄心7を形成し、各ブロック間に
軸方向に着磁した円盤状永久磁石8を挟み込むとともに
各ブロックの回転子鉄心7の回転子歯6を互いに1/2
歯ピッチずらし円盤状永久磁石8の外周を非磁性金属リ
ング9で覆い回転子鉄心7と接合し回転子をキャン構造
とする。
温により絶縁破壊されること無く連続駆動が可能で、永
久磁石・磁性鋼板等から生じる高温での特性低下を抑制
でき、耐真空、耐放射線、耐宇宙線に優れた回転電機を
提供する。 【構成】 本発明においては、固定子鉄心1のスロット
2にセラミック材からなる絶縁被覆を有するマグネット
ワイヤにて多層巻線3を形成し、対向する回転子外周に
複数ブロックの回転子鉄心7を形成し、各ブロック間に
軸方向に着磁した円盤状永久磁石8を挟み込むとともに
各ブロックの回転子鉄心7の回転子歯6を互いに1/2
歯ピッチずらし円盤状永久磁石8の外周を非磁性金属リ
ング9で覆い回転子鉄心7と接合し回転子をキャン構造
とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温環境下で使用する
回転電機に関する。
回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば従来の高温用モータは、図7に示
すように巻線となるマグネットワイヤは、有機物の絶縁
被覆(3a)からなる。また、回転子の永久磁石の固定
方法は、回転子鉄心表面に接着剤で固着するか、非磁性
金属で永久磁石を覆うキャン方式が採用されている。
すように巻線となるマグネットワイヤは、有機物の絶縁
被覆(3a)からなる。また、回転子の永久磁石の固定
方法は、回転子鉄心表面に接着剤で固着するか、非磁性
金属で永久磁石を覆うキャン方式が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の高温用モータ
は、有機物の絶縁被覆からなるマグネットワイヤ(3
a)を使用しているため、巻線温度で200 ℃以上では、
短時間で破壊される。
は、有機物の絶縁被覆からなるマグネットワイヤ(3
a)を使用しているため、巻線温度で200 ℃以上では、
短時間で破壊される。
【0004】回転子に於いては、永久磁石の固定を回転
子鉄心表面に接着剤にて固着すると、200 ℃以上では急
激に接着剤の接着強度が悪くなり、さらには剥離するか
炭化する。この状態で回転子が回転すると、遠心力によ
り永久磁石が飛散する。
子鉄心表面に接着剤にて固着すると、200 ℃以上では急
激に接着剤の接着強度が悪くなり、さらには剥離するか
炭化する。この状態で回転子が回転すると、遠心力によ
り永久磁石が飛散する。
【0005】また、高温に対しては接着剤が適用不可能
なため、永久磁石の回転子への固定方法として非磁性金
属で永久磁石を覆うキャン方式がある。このキャン方式
の場合、図7に示すように、永久磁石の磁束発生方向に
非磁性の金属リング(9)があるため、磁気的空隙長が
長くなり界磁磁束はかなり減少する。さらに、図3に示
す様に磁気的隙長が大きくなると、永久磁石の磁気特性
の動作点を決めるパーミアンス係数Pcが小となり、永
久磁石の磁気特性の温度係数も大きくなるため、高温時
の磁束量がさらに減少する。磁束が低下すると、モータ
の出力は大きく低下する。
なため、永久磁石の回転子への固定方法として非磁性金
属で永久磁石を覆うキャン方式がある。このキャン方式
の場合、図7に示すように、永久磁石の磁束発生方向に
非磁性の金属リング(9)があるため、磁気的空隙長が
長くなり界磁磁束はかなり減少する。さらに、図3に示
す様に磁気的隙長が大きくなると、永久磁石の磁気特性
の動作点を決めるパーミアンス係数Pcが小となり、永
久磁石の磁気特性の温度係数も大きくなるため、高温時
の磁束量がさらに減少する。磁束が低下すると、モータ
の出力は大きく低下する。
【0006】永久磁石に関しては、一般に使用されてい
るフェライト磁石では、磁気特性の温度係数は−0.2 %
℃とかなり大である。従って、高温時には、磁石の磁気
特性は著しく低下し、大型化することにより出力増加を
図ることになる。本発明は以上の従来技術の欠点に鑑み
なされたものであり、200 ℃以上の高温で長時間使用可
能な高温モータを提供することを目的とする。
るフェライト磁石では、磁気特性の温度係数は−0.2 %
℃とかなり大である。従って、高温時には、磁石の磁気
特性は著しく低下し、大型化することにより出力増加を
図ることになる。本発明は以上の従来技術の欠点に鑑み
なされたものであり、200 ℃以上の高温で長時間使用可
能な高温モータを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明においては、Fe−Co系合金から成る固定
子鉄心の円周方向に複数個の歯とスロットを設け、各ス
ロットにセラミック材の絶縁被覆を持つマグネット・ワ
イヤにて多相巻線を形成し、空隙面に対向する回転子の
外周面に複数個の回転子歯を有したFe−Co系合金の
回転子鉄心を2ブロック形成し、これら2ブロックの前
記回転子鉄心間に軸方向に着磁された円盤状永久磁石を
軸方向に挟み込むとともに2ブロックの回転子鉄心の回
転子歯を互いに1/2歯ピッチずらし、円盤状永久磁石
の外周を非磁性金属で覆い、回転子鉄心と接合し、キャ
ン構造とした構成とする。
め、本発明においては、Fe−Co系合金から成る固定
子鉄心の円周方向に複数個の歯とスロットを設け、各ス
ロットにセラミック材の絶縁被覆を持つマグネット・ワ
イヤにて多相巻線を形成し、空隙面に対向する回転子の
外周面に複数個の回転子歯を有したFe−Co系合金の
回転子鉄心を2ブロック形成し、これら2ブロックの前
記回転子鉄心間に軸方向に着磁された円盤状永久磁石を
軸方向に挟み込むとともに2ブロックの回転子鉄心の回
転子歯を互いに1/2歯ピッチずらし、円盤状永久磁石
の外周を非磁性金属で覆い、回転子鉄心と接合し、キャ
ン構造とした構成とする。
【0008】
【作用】本発明の回転電機は、セラミック材で被覆され
たマグネットワイヤを巻線として使用するため、200 ℃
以上の巻線温度で連続運転しても絶縁破壊が生ずること
はなく安定して駆動できる。
たマグネットワイヤを巻線として使用するため、200 ℃
以上の巻線温度で連続運転しても絶縁破壊が生ずること
はなく安定して駆動できる。
【0009】また、回転子は、鉄心間に外周を非磁性の
リングで覆った永久磁石を挟む構成となっているので、
接着剤がなくても回転子から飛散することはない。万
一、永久磁石が金属リング内で周方向に位置が移動して
も、永久磁石より発生する磁束は軸に平行に同一方向で
あり、さらに軸方向磁束は鉄心で径方向に一様に分布す
るため、特性上問題はない。また、磁気特性上では、以
下のようになる。
リングで覆った永久磁石を挟む構成となっているので、
接着剤がなくても回転子から飛散することはない。万
一、永久磁石が金属リング内で周方向に位置が移動して
も、永久磁石より発生する磁束は軸に平行に同一方向で
あり、さらに軸方向磁束は鉄心で径方向に一様に分布す
るため、特性上問題はない。また、磁気特性上では、以
下のようになる。
【0010】本発明の回転電機は、永久磁石の磁束が発
生する磁化方向に飛散・保護用の非磁性金属リングが存
在しない構成となるため、磁気的空隙長が短くなりパー
ミアンス係数は大となる。従って、図3に示す様に、永
久磁石のB−H磁気特性上の動作点での磁束密度が大と
なり、永久磁石の発生する磁束が増加し回転電機の出力
が増加する。
生する磁化方向に飛散・保護用の非磁性金属リングが存
在しない構成となるため、磁気的空隙長が短くなりパー
ミアンス係数は大となる。従って、図3に示す様に、永
久磁石のB−H磁気特性上の動作点での磁束密度が大と
なり、永久磁石の発生する磁束が増加し回転電機の出力
が増加する。
【0011】また、パーミアンス係数が小となるにつれ
て、永久磁石の磁気特性は温度上昇に大きく影響され大
幅に低下する。しかし、本発明ではパーミアンス係数が
大きくなることから、永久磁石の負の温度係数は小とな
り、高温時の永久磁石の磁気特性の低下率を小とする。
て、永久磁石の磁気特性は温度上昇に大きく影響され大
幅に低下する。しかし、本発明ではパーミアンス係数が
大きくなることから、永久磁石の負の温度係数は小とな
り、高温時の永久磁石の磁気特性の低下率を小とする。
【0012】永久磁石に関しては、本発明では、アルニ
コ磁石またはサマリウム・コバルト磁石を適用し、負の
温度係数は、それぞれ−0.02%/℃,−0.036 %/℃で
あり、例えば、220 ℃雰囲気で使用しても、4〜8%の
磁気特性の低下に抑えることができる。
コ磁石またはサマリウム・コバルト磁石を適用し、負の
温度係数は、それぞれ−0.02%/℃,−0.036 %/℃で
あり、例えば、220 ℃雰囲気で使用しても、4〜8%の
磁気特性の低下に抑えることができる。
【0013】固定子鉄心と回転子鉄心には、Fe−Co
系合金を適用しており、Fe−Co系合金は、キューリ
点が980 度であり、高温特性が良く、高磁束密度での可
逆透磁率が大であり、飽和磁束密度が2.3 (T)ある。
従って、高温環境に於いて、磁気特性がケイ素鋼板より
かなり良く、回転電機の子形化が可能となる。以上よ
り、200 ℃以上の高温環境における連続駆動が可能で小
形の回転電機を提供することができる。
系合金を適用しており、Fe−Co系合金は、キューリ
点が980 度であり、高温特性が良く、高磁束密度での可
逆透磁率が大であり、飽和磁束密度が2.3 (T)ある。
従って、高温環境に於いて、磁気特性がケイ素鋼板より
かなり良く、回転電機の子形化が可能となる。以上よ
り、200 ℃以上の高温環境における連続駆動が可能で小
形の回転電機を提供することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明について高温モータの一実施例
について、図1ないし図7を参照して説明する。
について、図1ないし図7を参照して説明する。
【0015】本発明の一実施例である高温モータを図1
ないし図3に示す。図2に示すように、固定子鉄心
(1)にFe−Co−V合金を用い、固定子鉄心(1)
は内周側の円周方向に#1〜#8で示す8個のスロット
(2)を有し、固定子歯(4)の内周面には5個の固定
子小歯(5)が形成されている。各スロット(2)に
は、セラミック材の絶縁被覆(ボロシロキサン系無機ポ
リマ)を持つマグネット・ワイヤ(3)からなる巻線を
設ける。
ないし図3に示す。図2に示すように、固定子鉄心
(1)にFe−Co−V合金を用い、固定子鉄心(1)
は内周側の円周方向に#1〜#8で示す8個のスロット
(2)を有し、固定子歯(4)の内周面には5個の固定
子小歯(5)が形成されている。各スロット(2)に
は、セラミック材の絶縁被覆(ボロシロキサン系無機ポ
リマ)を持つマグネット・ワイヤ(3)からなる巻線を
設ける。
【0016】また、スロット絶縁等の絶縁物には、上記
無機ポリマを含め無機質のものを使用する。回転子鉄心
(7)にFe−Co−V合金を用い、回転子鉄心(7)
の外周面には等間隔ピッチで50個の回転子(6)が形成
された鋼板を蓄層した2ブロックの回転子鉄心(7)を
形成し、2ブロックの回転子鉄心(7)間に円盤状の永
久磁石(8)を軸方向に挟み込む形で回転子が構成され
る。さらに、2ブロックの回転子鉄心(7)は、1/2
回転子歯ピッチの角度で互いに周方向にずれた位置で回
転軸(10)に固定されている。
無機ポリマを含め無機質のものを使用する。回転子鉄心
(7)にFe−Co−V合金を用い、回転子鉄心(7)
の外周面には等間隔ピッチで50個の回転子(6)が形成
された鋼板を蓄層した2ブロックの回転子鉄心(7)を
形成し、2ブロックの回転子鉄心(7)間に円盤状の永
久磁石(8)を軸方向に挟み込む形で回転子が構成され
る。さらに、2ブロックの回転子鉄心(7)は、1/2
回転子歯ピッチの角度で互いに周方向にずれた位置で回
転軸(10)に固定されている。
【0017】図1に示す様に、円盤状永久磁石(8)
は、外周を非磁性の金属リング(9)(SUS−304 )
で覆って金属リング(9)を回転子鉄心(7)と接合し
キャン構造としている。円盤状の永久磁石(8)はSm
2 Co17系磁石を適用し軸方向に磁化されている。次
に、本発明の一実施例の作用を説明する。
は、外周を非磁性の金属リング(9)(SUS−304 )
で覆って金属リング(9)を回転子鉄心(7)と接合し
キャン構造としている。円盤状の永久磁石(8)はSm
2 Co17系磁石を適用し軸方向に磁化されている。次
に、本発明の一実施例の作用を説明する。
【0018】従来の高温用モータは、有機物の絶縁被覆
からなるマグネットワイヤ(3a)を使用しているた
め、巻線温度で200 ℃以下で使用され、200 ℃以上では
短時間で破壊される。
からなるマグネットワイヤ(3a)を使用しているた
め、巻線温度で200 ℃以下で使用され、200 ℃以上では
短時間で破壊される。
【0019】回転子に於いて、接着剤で回転子鉄心表面
に永久磁石を固着すると、200 ℃以上では急激に接着剤
の接着強度が悪くなる。さらには、接着剤が剥離するか
炭化する。この状態で回転子が回転すると、遠心力によ
り永久磁石が飛散する。
に永久磁石を固着すると、200 ℃以上では急激に接着剤
の接着強度が悪くなる。さらには、接着剤が剥離するか
炭化する。この状態で回転子が回転すると、遠心力によ
り永久磁石が飛散する。
【0020】また、図7に示す様に、高温時の永久磁石
の固定方法として、非磁性金属で永久磁石を覆うキャン
方式があるが、キャン方式は永久磁石の磁束発生方向に
非磁性の金属リングがあるため磁気的隙長が長くなる。
従って、永久磁石の磁気特性の動作点を決めるパーミア
ンス係数Pcは、ほぼLm/Lg(Lm:永久磁石磁化
方向の厚み、Lg:磁気的空隙長)となるので、Pcは
小となる。図3の例では、Pc=1であり、動作点はb
点となる。b点より、磁石の磁束密度は5kGaussとな
り、界磁磁束はかなり減少する。さらに、パーミアンス
係数が小となると、永久磁石の磁気特性の負の温度係数
も大きくなるため高温時の磁束量がさらに減少する。磁
束が低下すると、モータの出力は大きく低下する。
の固定方法として、非磁性金属で永久磁石を覆うキャン
方式があるが、キャン方式は永久磁石の磁束発生方向に
非磁性の金属リングがあるため磁気的隙長が長くなる。
従って、永久磁石の磁気特性の動作点を決めるパーミア
ンス係数Pcは、ほぼLm/Lg(Lm:永久磁石磁化
方向の厚み、Lg:磁気的空隙長)となるので、Pcは
小となる。図3の例では、Pc=1であり、動作点はb
点となる。b点より、磁石の磁束密度は5kGaussとな
り、界磁磁束はかなり減少する。さらに、パーミアンス
係数が小となると、永久磁石の磁気特性の負の温度係数
も大きくなるため高温時の磁束量がさらに減少する。磁
束が低下すると、モータの出力は大きく低下する。
【0021】これにたいして本実施例の高温モータは、
セラミック材(ボロシロキサン系無機ポリマ)で被覆さ
れたマグネットワイヤを巻線(3)として使用するた
め、200 ℃以上の巻線温度で連続運転しても、絶縁破壊
が生ずることはなく、巻線温度300 ℃〜500 ℃で連続使
用することが可能となる。
セラミック材(ボロシロキサン系無機ポリマ)で被覆さ
れたマグネットワイヤを巻線(3)として使用するた
め、200 ℃以上の巻線温度で連続運転しても、絶縁破壊
が生ずることはなく、巻線温度300 ℃〜500 ℃で連続使
用することが可能となる。
【0022】また、回転子は、2つの鉄心(7)間に外
周を非磁性のリング(9)で覆われた永久磁石(8)を
挟む構成となっている。磁石の固定に接着剤を用いず機
械的に固定を行うため、200 ℃以上の高温状態でも永久
磁石は飛散することはなく回転子に固定される。
周を非磁性のリング(9)で覆われた永久磁石(8)を
挟む構成となっている。磁石の固定に接着剤を用いず機
械的に固定を行うため、200 ℃以上の高温状態でも永久
磁石は飛散することはなく回転子に固定される。
【0023】万一、永久磁石(8)が金属リング(9)
内で位置が移動しても、永久磁石(8)より発生する磁
束は軸に平行に同一方向であり、さらに、軸方向磁束は
鉄心で径方向に一様に分布するため、特性上問題はない
構成となっている。また、図4に示す様に回転子鉄心か
らの突起(11)による永久磁石の固定も可能である。次
に、磁気特性上では、下記のような作用・効果がある。
内で位置が移動しても、永久磁石(8)より発生する磁
束は軸に平行に同一方向であり、さらに、軸方向磁束は
鉄心で径方向に一様に分布するため、特性上問題はない
構成となっている。また、図4に示す様に回転子鉄心か
らの突起(11)による永久磁石の固定も可能である。次
に、磁気特性上では、下記のような作用・効果がある。
【0024】従来の高温モータは、図7に示すように、
永久磁石(8)の磁束が発生する磁化方向に飛散・保護
用の非磁性金属リング(9)が存在する構成となる。こ
れにより、磁気的空隙長がリング厚と幾何的隙長を加え
た値となる。従って、空隙磁束密度は小となる。
永久磁石(8)の磁束が発生する磁化方向に飛散・保護
用の非磁性金属リング(9)が存在する構成となる。こ
れにより、磁気的空隙長がリング厚と幾何的隙長を加え
た値となる。従って、空隙磁束密度は小となる。
【0025】本実施例に於いては、永久磁石(8)の磁
束が発生する磁化方向に飛散・保護用の非磁性金属リン
グ(9)が存在しない構成となるため、磁気的空隙長が
短くなりパーミアンス係数は大となる。実施例では、パ
ーミアンス係数は、Pc=6であり、動作点は図3のa
点となり、磁束密度は9kGaussである。従って、永久磁
石のB−H磁気特性上の動作点における磁束密度が大と
なり、永久磁石の発生する磁束が増加する。これより、
モータの出力が増加する。また、同時にパーミアンス係
数が大きくなることから、永久磁石(8)の負の温度係
数は小となり、高温時の永久磁石(8)の磁気特性の低
下率を小とする。永久磁石(8)に関しては、一般に使
用されているフェライト磁石では、磁気特性の温度係数
は−0.2 %℃でありかなり大である。
束が発生する磁化方向に飛散・保護用の非磁性金属リン
グ(9)が存在しない構成となるため、磁気的空隙長が
短くなりパーミアンス係数は大となる。実施例では、パ
ーミアンス係数は、Pc=6であり、動作点は図3のa
点となり、磁束密度は9kGaussである。従って、永久磁
石のB−H磁気特性上の動作点における磁束密度が大と
なり、永久磁石の発生する磁束が増加する。これより、
モータの出力が増加する。また、同時にパーミアンス係
数が大きくなることから、永久磁石(8)の負の温度係
数は小となり、高温時の永久磁石(8)の磁気特性の低
下率を小とする。永久磁石(8)に関しては、一般に使
用されているフェライト磁石では、磁気特性の温度係数
は−0.2 %℃でありかなり大である。
【0026】本実施例では、アルニコ磁石またはSm2
Co17磁石を適用しており、温度係数はそれぞれ−0.02
%/℃,−0.036 %/℃であり、例えば 220℃雰囲気で
使用しても4〜8%の磁気特性の低下に抑えることがで
きる。
Co17磁石を適用しており、温度係数はそれぞれ−0.02
%/℃,−0.036 %/℃であり、例えば 220℃雰囲気で
使用しても4〜8%の磁気特性の低下に抑えることがで
きる。
【0027】固定子鉄心と回転子鉄心には、Fe−Co
−V合金を適用しており、Fe−Co−V合金はキュー
リ点が 980度であり高温特性が良く高磁束密度での可逆
透磁率が大であり飽和磁束密度が 2.3(T)ある。従っ
て、高温環境に於いて、磁気特性がケイ素鋼板よりかな
り良くモータの小形化が可能となる。
−V合金を適用しており、Fe−Co−V合金はキュー
リ点が 980度であり高温特性が良く高磁束密度での可逆
透磁率が大であり飽和磁束密度が 2.3(T)ある。従っ
て、高温環境に於いて、磁気特性がケイ素鋼板よりかな
り良くモータの小形化が可能となる。
【0028】以上のように本実施例によれば、200 ℃以
上の高温環境で使用しても連続駆動可能で、構造上、磁
石特性上から高温でのモータの特性低下は抑えられるた
め、小形の高温モータを提供することができる。他の実
施例として図5に示す様に、上記実施例の基本磁気回路
構成と同じものを多段にしてモータの容量を大きくして
も、当然同様な効果が得られる。
上の高温環境で使用しても連続駆動可能で、構造上、磁
石特性上から高温でのモータの特性低下は抑えられるた
め、小形の高温モータを提供することができる。他の実
施例として図5に示す様に、上記実施例の基本磁気回路
構成と同じものを多段にしてモータの容量を大きくして
も、当然同様な効果が得られる。
【0029】また、上記実施例と比較して、固定子歯数
と回転子歯数が少なくても多くても当然同様な効果が得
られる。高速回転に適用する歯数を少なくした高温モー
タの一例を図6に示す。また、上記モータを切り開き、
直線上に並べた構成と基本的に等価であるリニアモータ
としても当然同様な効果が得られる。さらに、上記実施
例ではモータを例に説明したが発電機としても当然適用
可能である。
と回転子歯数が少なくても多くても当然同様な効果が得
られる。高速回転に適用する歯数を少なくした高温モー
タの一例を図6に示す。また、上記モータを切り開き、
直線上に並べた構成と基本的に等価であるリニアモータ
としても当然同様な効果が得られる。さらに、上記実施
例ではモータを例に説明したが発電機としても当然適用
可能である。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明の回転電機
は、200 ℃以上の高温環境で使用しても、巻線が高温に
より絶縁破壊されることなく連続駆動が可能となる。さ
らに、構造上、永久磁石・磁性鋼板の特性上から生じる
高温での特性低下を抑えられるため、小形でかつ高温に
耐え得る回転電機を提供することができる。
は、200 ℃以上の高温環境で使用しても、巻線が高温に
より絶縁破壊されることなく連続駆動が可能となる。さ
らに、構造上、永久磁石・磁性鋼板の特性上から生じる
高温での特性低下を抑えられるため、小形でかつ高温に
耐え得る回転電機を提供することができる。
【0031】また、本発明の回転電機は、セラミック等
の無機物と金属から構成され、有機材料を使用していな
いため、耐真空、耐放射線、耐宇宙線に優れた効果が同
時に得られる。
の無機物と金属から構成され、有機材料を使用していな
いため、耐真空、耐放射線、耐宇宙線に優れた効果が同
時に得られる。
【図1】本発明に係る回転電機の一実施例を示す高温モ
ータの軸方向断面図
ータの軸方向断面図
【図2】図1のA−A線に沿う矢視径方向断面図
【図3】磁石の磁気特性を示す図
【図4】本発明の他の実施例に係る永久磁石の固定の突
起を示す回転子軸方向要部断面図
起を示す回転子軸方向要部断面図
【図5】図1の基本磁気構成を多段にし大容量とした高
温モータの実施例を示す軸方向段面図
温モータの実施例を示す軸方向段面図
【図6】本発明の他の実施例である回転子歯数の少ない
高速用高温モータの実施例を示す径方向断面図
高速用高温モータの実施例を示す径方向断面図
【図7】従来の高温モータの軸方向断面図
1…固定子鉄心 2…スロッ
ト 3…マグネットワイヤ(セラミック被覆) 3a…マグネットワイヤ(有機物被覆) 4…固定子
歯 5…固定子小歯 6…回転子
歯 7…回転子鉄心 8…永久磁
石 9…非磁性金属リング 10…回転軸 11…突起
ト 3…マグネットワイヤ(セラミック被覆) 3a…マグネットワイヤ(有機物被覆) 4…固定子
歯 5…固定子小歯 6…回転子
歯 7…回転子鉄心 8…永久磁
石 9…非磁性金属リング 10…回転軸 11…突起
Claims (1)
- 【請求項1】 円周方向に複数個の歯とスロットを設け
た固定子鉄心の各スロットにセラミック材から成る絶縁
被覆を有するマグネット・ワイヤにて多相巻線を形成
し、前記固定子鉄心の歯に対向する回転子の外周面に複
数個の回転子歯を有する回転子鉄心を複数ブロック形成
し、各ブロックの前記回転子鉄心間に軸方向に着磁され
た円盤状永久磁石を軸方向に挟み込むとともに各ブロッ
クの回転子鉄心の回転子歯を互いに1/2歯ピッチずら
し、前記円盤状永久磁石の外周を非磁性金属で覆い前記
回転子鉄心と接合しキャン構造としたことを特徴とする
回転電機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3238501A JPH0583911A (ja) | 1991-09-19 | 1991-09-19 | 回転電機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3238501A JPH0583911A (ja) | 1991-09-19 | 1991-09-19 | 回転電機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0583911A true JPH0583911A (ja) | 1993-04-02 |
Family
ID=17031190
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3238501A Pending JPH0583911A (ja) | 1991-09-19 | 1991-09-19 | 回転電機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0583911A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003032934A (ja) * | 2001-07-23 | 2003-01-31 | Japan Atom Energy Res Inst | 高耐放射線性材料で構成した減速機付きサーボモータ |
US6897588B2 (en) * | 2002-12-13 | 2005-05-24 | Mitsuba Corporation | Brushless motor |
JP2007215334A (ja) * | 2006-02-10 | 2007-08-23 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 電動機用固定子及び電動機 |
-
1991
- 1991-09-19 JP JP3238501A patent/JPH0583911A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003032934A (ja) * | 2001-07-23 | 2003-01-31 | Japan Atom Energy Res Inst | 高耐放射線性材料で構成した減速機付きサーボモータ |
US6897588B2 (en) * | 2002-12-13 | 2005-05-24 | Mitsuba Corporation | Brushless motor |
JP2007215334A (ja) * | 2006-02-10 | 2007-08-23 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 電動機用固定子及び電動機 |
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