JPH058387A - インクジエツトプリンタヘツド - Google Patents

インクジエツトプリンタヘツド

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JPH058387A
JPH058387A JP16663091A JP16663091A JPH058387A JP H058387 A JPH058387 A JP H058387A JP 16663091 A JP16663091 A JP 16663091A JP 16663091 A JP16663091 A JP 16663091A JP H058387 A JPH058387 A JP H058387A
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ink
ink reservoir
supply port
reservoir
nozzle
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JP16663091A
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Toshio Miyazawa
利夫 宮沢
Kuniaki Ochiai
邦昭 落合
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Toshiba TEC Corp
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Tokyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インク含浸体を使うことなくインクを蓄え、
かつ、インクの供給作用を確実に行い得るインクジェッ
トプリンタヘッドを提供する。 【構成】 大気に連通された第一のインク溜め2とノズ
ル7を有する第二のインク溜め3との間に、供給口5を
有して少なくともこの供給口5の内面が撥水性の部材で
形成された仕切壁4を設け、通常時には、供給口5にお
けるインク11の表面張力により供給口5からのインク
11の洩れを阻止し、インク吐出後には第二のインク溜
めの内圧が低下するため、第一のインク溜め2のインク
11を供給口5から第二のインク溜め3に吸い込ませ、
インク含浸体を用いることなく、第一のインク溜め2に
インク11を直接蓄え得るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェットプリン
タヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図6に示すように、ケース20の
内部にインクが含浸されたポリウレタンフォーム(発泡
体)ポリウレタンフォーム21を収納し、このポリウレ
タンフォーム21に含浸されたインクをインク溜め22
に供給する時に、インクに含まれた固体粒子やインクの
気泡をフィルタ23により除去し、インク溜め22のイ
ンクを薄膜抵抗型プリンタヘッド24のノズルから飛翔
させる度に、ポリウレタンフォーム21に含浸されたイ
ンクをインク溜め22の負圧により吸い込むようにした
インクジェットプリンタヘッドがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図6に示すものは、ポ
リウレタンフォーム21に含浸されたインクの量が残り
少なくなった場合でも、その少ないインクを一箇所に集
めることができないため、ポリウレタンフォーム21に
含浸されたインクを全部使いきることができず不経済で
ある。また、ポリウレタンフォーム21におけるインク
の含浸量すなわち残量を知ることも困難である。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、大気
に連通されてインクを直に溜める第一のインク溜めと、
一端にノズルを有してインクを溜める第二のインク溜め
と、前記ノズルの近傍にに設けられたインク吐出手段
と、前記第一のインク溜めと前記第二のインク溜めの間
を連通する供給口を有してこれらの第一のインク溜めと
第二のインク溜めとの間に設けられ少なくとも前記供給
口の内面が撥水性部材により形成された仕切壁とにより
構成した。
【0005】請求項2の発明は、請求項1において、供
給口における第一のインク溜めのインクの表面張力によ
る圧力相当量をPS1、前記供給口に加えられる前記第一
のインク溜めのインク圧をP1、ノズルにおける第二の
インク溜めのインクの表面張力による圧力相当量を
S2、前記ノズルに加えられる前記第二のインク溜めの
インク圧をP2として、 P1+P2<PS1<P1+P2+PS2 なる関係に設定した。
【0006】
【作用】請求項1の発明は、第一のインク溜めと第二の
インク溜めとを連通する供給口の内面が撥水性部材によ
り形成されているため、通常時は、供給口におけるイン
クの表面張力により第一のインク溜めのインクの重量と
大気圧とを支えて第二のインク溜めへのインクの流出を
阻止することができる。第二のインク溜めのインクをイ
ンク吐出手段により吐出させた時には第二のインク溜め
の内圧が低下するため、第一のインク溜めのインクを供
給口から第二のインク溜めに流出させることができる。
これにより、第一のインク溜めにインクを直接収納する
ことができ、したがって、スポンジ等のインク含浸体を
省略するとともに、第一のインク溜めのインクを残すこ
となく使いきることができ、さらに、第一のインク溜め
のインクの残量を視覚により容易に認識することができ
る。
【0007】請求項2の発明は、P1+P2<PS1<P1
+P2+PS2なる関係によって、第一のインク溜めの圧
力と、第二のインク溜めの圧力と、供給口におけるイン
クの表面張力による圧力相当量と、ノズルにおけるイン
クの表面張力による圧力相当量との関係を、最良の条件
に適合させることができ、これにより、印字を行わない
通常時においては、第一のインク溜めから第二のインク
溜めへのインクの洩れを供給口により極めて有効に防止
することができ、また、ノズルからインクが吐出された
後には、第一のインク溜めのインクを供給口から第二の
インク溜めに確実に供給することができる。
【0008】
【実施例】本発明の一実施例を図1ないし図3に基づい
て説明する。1はケースである。このケース1には、第
一のインク溜め2と第二のインク溜め3とが形成され、
第一のインク溜め2と第二のインク溜め3との間に弗素
樹脂等の撥水性部材により形成された板状の仕切壁4が
固定的に設けられ、この仕切壁4には供給口5が形成さ
れている。また、第一のインク溜め2の上面には大気に
連通する開口6が形成され、第二のインク溜め3の下端
にはノズル7を有するノズルプレート8が固定されてい
る。さらに、第二のインク溜め3の側壁9にはインク吐
出手段である圧電素子10が設けられている。この圧電
素子10は図示しない電極を介して電圧を供給された時
に、側壁9とともに変形するものである。そして、第一
のインク溜め2にはインク11が直接収納され、このイ
ンク11は前記供給口5から第二のインク溜め3に供給
されている。
【0009】このような構成において、第一のインク溜
め2と第二のインク溜め3とを連通する供給口5を有す
る仕切壁4が撥水性部材により形成されているために、
通常時は、供給口5におけるインク11の表面張力によ
り第一のインク溜め2のインク11の重量と大気圧とを
支えて第二のインク溜め3へのインク11の流出を阻止
することができる。圧電素子10に電圧を印加して圧電
素子10を側壁9とともに変形させ、第二のインク溜め
2の容積を縮小して第二のインク溜め3のインク11を
ノズル7から突出させた時には、第二のインク溜め3の
内圧が低下するため、第一のインク溜め2のインク11
を供給口5から第二のインク溜め3に流出させることが
できる。これにより、第一のインク溜め2にインク11
を直接収納することができ、したがって、スポンジ等の
インク含浸体を省略するとともに、第一のインク溜め2
のインク11を残すことなく使いきることができる。さ
らに、第一のインク溜め2のインク11の残量を視覚に
よって容易に認識することができる。
【0010】前記供給口5はプラズマエッチング又はケ
ミカルドライエッチングにより形成されるが、供給口5
は単数でも複数でもよい。仕切壁4の厚さが第一のイン
ク溜め2のインク11を支えられないような厚さの場合
には、そのシート状の仕切壁4を剛性が高く、かつ、供
給口5に対向する開口を有する板材により支える方法が
採用される。
【0011】上述したように、仕切壁4の供給口5は、
通常時に第一のインク溜め2のインク11の滴下を阻止
し、ノズル7からのインク11の吐出量に応じて第二の
インク溜め3へのインク11の滴下を許容するが、この
ような作用を示す供給口5の性能は、主として仕切壁4
の材質(供給口5の撥水性の度合い)及び供給口5の径
により左右される。
【0012】ここで、P0を大気圧 PBを第二のインク溜め3内の空気圧 θaを供給口5の内面とインク11との前進接触角 θrをノズル7の内面とインク11との後退接触角 PS1を供給口5における前進接触角がθaである時のイ
ンク11の表面張力による圧力相当量(図2参照) PS2をノズル7における後退接触角がθrである時のイ
ンク11の表面張力による圧力相当量(図3参照) σをインク11の表面張力 d1を供給口5の径 d2をノズル7の径 ρをインクの密度 gを重力加速度 h1を第一のインク溜め2におけるインク11の高さ h2を第二のインク溜め3におけるインク11の高さ Hをノズル7から第一のインク溜め2のインク11の表
面までの高さとすると、印字信号が出力されない通常時
には、図3(a)に示すように、ノズル7におけるイン
ク11のメニスカスを内方に引き込ませる必要がある。
このために、第二のインク溜め3の空気圧とインク11
の重量との和が大気圧より小さい値に設定されている。
この関係は次の式(1)によって表わされる。
【0013】
【数1】
【0014】これにより、ノズルプレート8が親水性の
材料で形成されている場合においても、ノズル7からイ
ンク11を引き込んだ状態を維持し、記録紙へのインク
11の付着を防止することができる。また、通常時は、
第一のインク溜め2のインク11が供給口5から第二の
インク溜め3に滴下されてはならない。ここで、撥水性
を有する供給口5においては、図2(a)に示すよう
に、インク11の圧力が下方に作用するため下方に突出
し、供給口5の内面とインク11との前進接触角がθa
となるまではインク11の滴下が阻止されるが、θaを
越えると、図2(b)に示すように、第一のインク溜め
2のインク11は下方に移動する。したがって、通常時
において、供給口5からのインク11の滴下を阻止する
ために、式(2)による条件が設定されている。
【0015】
【数2】
【0016】そこで、式(1)(2)により次の式
(3)が求められる。
【0017】
【数3】
【0018】次に、ノズル7からインク11が吐出され
た時に内圧が低下するため、ノズル7の内面とインク1
1との後退接触角がθrを越え、ノズル7におけるイン
ク11のメニスカスは、図3(b)に示すように内方に
引き込まれる。この時に、大気を吸い込むと第一のイン
ク溜め2と第二のインク溜め3との内圧のバランスが変
化するため、次の式(4)の条件が設定されている。P
B’はこの時に低下した第二のインク溜め3の空気圧で
ある。
【0019】
【数4】
【0020】この状態で、第一のインク溜め2のインク
11を供給口5から第二のインク溜め3に滴下させるた
めに、次の式(5)の条件が設定されている。
【0021】
【数5】
【0022】そして、上記式(4)(5)により式
(6)が導かれる。
【0023】
【数6】
【0024】また、上記式(3)(6)により、式
(7)が求められる。
【0025】
【数7】
【0026】ここで、供給口5に加えられる第一のイン
ク溜め2のインク圧をP1、ノズル7に加えられるイン
ク圧をP2とすると、ρgh1はP1に置換されρgh2
2に置換されるので、次の式(8)が求められる。
【0027】
【数8】
【0028】したがって、請求項2に記載された条件で
ある式(8)を満足させることにより、第一のインク溜
め2から第二のインク溜め3へのインク11の供給が正
確に行われる。
【0029】なお、供給口5におけるインク11の保持
作用とインク11の滴下作用との正確度は、前進接触角
がθa(90ないし180度)である時のインク11の
表面張力による圧力相当量に左右されるが、このPS1
値は次の式(9)によって与えられる。
【0030】
【数9】
【0031】これにより、式(7)(9)から次の式
(10)が求められる。但し、PS2の値は式(11)に
よって定められる。
【0032】
【数10】
【0033】
【数11】
【0034】ここで、実際の供給口5径d1の値を求め
る。
【0035】ただし、h1=26mm、h2=3mm、H
=34mm、g=9.8m/s2、σ=73mN/m、
ρ=1180kg/m3、θa=110度、θr=20
度、d2=50μmである。なお、σは水の表面張力、
ρは水の密度、θaは供給口5の内面が弗素樹脂の場合
における供給口5の内面と水との前進接触角、θrはノ
ズル7の内面が親水性のよい金メッキの場合におけるノ
ズル7の内面と水との後退接触角をそれぞれ適用した。
これは、ここで問題にするインク11の特性が水の特性
に近いからである。これにより、供給口5の径d1が1
7μmないし300μmの値に定められる。
【0036】次に、仕切壁の変形例を図4及び図5に示
す。仕切壁で必要なことは、少なくとも供給口5の内面
に撥水性をもたせることである。したがって、図4に示
すように、撥水性の優れた材料により形成された仕切壁
4の第一のインク溜め2側の一面に親水性の優れたガラ
ス等の部材12を接合してもよい。この場合には、第一
のインク溜め2の内部でインク11が揺れた時に、親水
性の部材12にはインク11が馴染むため、インク11
の振動が供給口5の近傍に伝わる作用を緩和することが
でき、これにより、通常時における供給口5からのイン
ク11の洩れを防止することができる。この仕切壁4の
供給口5と親水性の部材12の開口13とは、プラズマ
エッチング等により形成することができる。また、図5
に示すように、仕切壁4を親水性のよい材料で形成した
場合には、その下面と供給口5の内面とに弗素樹脂等の
撥水性のよい膜14をコーティングすることにより、同
様の目的を達成することができる。
【0037】
【発明の効果】請求項1の発明は、大気に連通されてイ
ンクを直に溜める第一のインク溜めと、一端にノズルを
有してインクを溜める第二のインク溜めと、前記ノズル
の近傍にに設けられたインク吐出手段と、前記第一のイ
ンク溜めと前記第二のインク溜めの間を連通する供給口
を有してこれらの第一のインク溜めと第二のインク溜め
との間に設けられ少なくとも前記供給口の内面が撥水性
部材により形成された仕切壁とにより構成したので、第
一のインク溜めと第二のインク溜めとを連通する供給口
の内面が撥水性部材により形成されているため、通常時
は、供給口におけるインクの表面張力により第一のイン
ク溜めのインクの重量と大気圧とを支えて第二のインク
溜めへのインクの流出を阻止することができ、また、第
二のインク溜めのインクをインク吐出手段により吐出さ
せた時には第二のインク溜めの内圧が低下するため、第
一のインク溜めのインクを供給口から第二のインク溜め
に流出させることができ、これにより、第一のインク溜
めにインクを直接収納することができ、したがって、ス
ポンジ等のインク含浸体を省略するとともに、第一のイ
ンク溜めのインクを残すことなく使いきることができ、
さらに、第一のインク溜めのインクの残量を視覚により
容易に認識することができる等の効果を有する。
【0038】請求項2の発明は、請求項1において、供
給口における第一のインク溜めのインクの表面張力によ
る圧力相当量をPS1、前記供給口に加えられる前記第一
のインク溜めのインク圧をP1、ノズルにおける第二の
インク溜めのインクの表面張力による圧力相当量を
S2、前記ノズルに加えられる前記第二のインク溜めの
インク圧をP2として、 P1+P2<PS1<P1+P2+PS2 なる関係に設定したので、第一のインク溜めの圧力と、
第二のインク溜めの圧力と、供給口におけるインクの表
面張力による圧力相当量と、ノズルにおけるインクの表
面張力による圧力相当量との関係を、最良の条件に適合
させることができ、これにより、印字を行わない通常時
においては、第一のインク溜めから第二のインク溜めへ
のインクの洩れを供給口により極めて有効に防止するこ
とができ、また、ノズルからインクが吐出された後に
は、第一のインク溜めのインクを供給口から第二のイン
ク溜めに確実に供給することができる等の効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す縦断側面図である。
【図2】その供給口におけるインクの状態を示す一部の
縦断側面図である。
【図3】そのノズルにおけるインクの状態を示す一部の
縦断側面図である。
【図4】その仕切壁の変形例を示す縦断側面図である。
【図5】その仕切壁の他の変形例を示す縦断側面図であ
る。
【図6】従来例を示す縦断側面図である。
【符号の説明】
2 第一のインク溜め 3 第二のインク溜め 4 仕切壁 5 供給口 7 ノズル 10 インク吐出手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大気に連通されてインクを直に溜める第
    一のインク溜めと、一端にノズルを有してインクを溜め
    る第二のインク溜めと、前記ノズルの近傍にに設けられ
    たインク吐出手段と、前記第一のインク溜めと前記第二
    のインク溜めの間を連通する供給口を有してこれらの第
    一のインク溜めと第二のインク溜めとの間に設けられ少
    なくとも前記供給口の内面が撥水性部材により形成され
    た仕切壁とよりなることを特徴とするインクジェットプ
    リンタヘッド。
  2. 【請求項2】 供給口における第一のインク溜めのイン
    クの表面張力による圧力相当量をPS1、前記供給口に加
    えられる前記第一のインク溜めのインク圧をP1、ノズ
    ルにおける第二のインク溜めのインクの表面張力による
    圧力相当量をPS2、前記ノズルに加えられる前記第二の
    インク溜めのインク圧をP2として、 P1+P2<PS1<P1+P2+PS2 なる関係に設定したことを特徴とする請求項1記載のイ
    ンクジェットプリンタヘッド。
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