JPH0583358U - 燃料噴射ポンプ - Google Patents

燃料噴射ポンプ

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JPH0583358U
JPH0583358U JP3174192U JP3174192U JPH0583358U JP H0583358 U JPH0583358 U JP H0583358U JP 3174192 U JP3174192 U JP 3174192U JP 3174192 U JP3174192 U JP 3174192U JP H0583358 U JPH0583358 U JP H0583358U
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JP
Japan
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injection
pressure
port
fuel
plunger
Prior art date
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Pending
Application number
JP3174192U
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English (en)
Inventor
正 飯島
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディーゼルエンシンのボッシュ式燃料噴射ポ
ンプを、エンジン低速時の噴射圧力を高め、高速時には
噴射時期の進角量を大きくし、噴射圧力波形を噴射初期
には低圧で、噴射後期には高圧になるようにする。 【構成】 噴射ポンプのシリンダ3に燃料の主ポート4
と、その上に副ポート5とを設け、プランジャ10の有
効ストロークを従来のものよりL2 だけ大きくする。低
速時にはプランジャ10が副ポート5を閉じると、シリ
ンダ室7の圧力は高圧となりデリベリバルブ20を開き
燃料噴射を開始するが、プリストロークが大きいためプ
ランジャ上昇速度が早くなり最大圧力は高くなる。高速
時にはプランジャ10が主ポート4を閉じるとデリベリ
バルブが開き、噴射開始するため低速時に対する進角量
は大きい。 また、噴射圧力は副ポートが閉じるまで上
昇率は低く、副ポートを閉じると上昇率は高くなり、目
的の噴射圧力波形が得られる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ディーゼルエンジンのボッシュ式燃料噴射ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
図3はボッシュ式燃料噴射ポンプのプランジャ部の断面図であり、1は本体、 2は図示しない燃料フィードポンプに接続している燃料チャンバ、30は本体1 に圧入されたシリンダ、31は燃料のポートで燃料チャンバ2に連通している。
【0003】 10はグルーブ11を設けたプランジャでシリンダ30に嵌入しており、図示 されないエンジンにより駆動されるカムにより往復動する。シリンダ30の上面 32からポート31までの距離はL1 である。33はプランジャ10の上部に形 成されたシリンダ室である。
【0004】 20はデリベリバルブでばね21によって弁座22に圧接されている。23は デリベリ室である。デリベリ室23は噴射燃料通路24を経て図示しない燃料噴 射ノズルに接続している。
【0005】 シリンダ室33は図示されない燃料フィードポンプにより、常に低圧の燃料が 満たされている。エンジンが回転するとカムによりプランジャ10は上昇し、シ リンダ室33の圧力は徐々に上昇するがデリベリバルブ20は開かず、プランジ ャ10がポート31を閉じる(ポート閉)とシリンダ室33の燃料圧力は急激に 上昇して高圧となり、デリベリバルブ20を押し上げてデリベリ室23に入り噴 射燃料通路24を経て燃料噴射ノズルから燃料を噴射する。
【0006】 更にプランジャ10が上昇し、グルーブ11がポート31に達する(スピルポ ート開)と、燃料は燃料チャンバ2に逃げ、燃料圧力は低下してデリベリバルブ 20は下降し、弁座22に当接して回路を閉じ、燃料の噴射は終わる。
【0007】 上記の作動を図示すると図4のごとくなる。図4は時間と燃料圧力との関係を 示すグラフであり、横軸は時間、縦軸は上部(b)はデリベリ室23の燃料圧力 、即ち噴射圧力を示し、下部(a)はシリンダ室5の燃料圧力を示す。線図aは エンジン高速時、bはエンジン低速時を示す。
【0008】 (a)に示すごとく、エンジンが回転すると高速時、低速時ともにシリンダ室 33の燃料圧力は徐々に上昇し、ポート閉とともに急激に直線的に上昇し、スピ ルポート開で最高圧力を示す。以後圧力は急激に低下する。
【0009】 デリベリ室23には(b)に示すごとく、常に残圧P1が存在する。ポート閉 で残圧P1からデリベリバルブ20の開弁圧P2だけ上昇して燃料噴射を開始し 、以後直線的にスピルポート開の最高圧力まで上昇する。エンジン高速時の最高 圧力はPc 、低速時の最高圧力はPd である。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
ボッシュ式噴射ポンプにおいては、エンジン高速運転時には噴射時期を早める (進角させる)方が出力を高め、燃料消費率を低減できる。しかしながら、図4 (b)に示すように、高速時の低速時に対する噴射時期の進角の量S2 はプラン ジャ速度の差のみであり、時間的には極めて僅かしかない。これを解決するため にはタイマの装着が必要であり、経済的に不利である。
【0011】 また、噴射圧力波形は、噴射初期には低く、後期に噴射に高くする方がNOX および騒音の低減に有利であるが、噴射圧力波形の制御は困難であり、図4に示 すごとく、圧力は直線的に上昇する。
【0012】 噴射圧力はエンジン回転数に比例するため、低速時の最大噴射圧力Pd が低く なり、噴霧状態が悪いという問題がある。
【0013】 本考案は上記の問題点に着目してなされたもので、エンジン高速時には噴射時 期の進角量を十分に大きくし、噴射圧力波形を噴射初期には圧力が低く、後期に は高圧となるようにし、低速時の最大噴射圧力を高める様な燃料噴射ポンプを経 済的に提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的達成のため、本考案に係る燃料噴射ポンプの第1の考案においては 、側面に燃料ポートを設けたシリンダと、前記シリンダ内を往復動するプランジ ャとを備えたディーゼルエンジンのボッシュ式燃料噴射ポンプにおいて、前記燃 料ポートの上方に副燃料ポートを具備せることを特徴としており、第2の考案に おいては、前記燃料ポートと副燃料ポートとの距離だけ、前記プランジャの有効 ストロークを増加せることを特徴としている。
【0015】
【作用】
上記構成によれば、燃料噴射ポンプのシリンダの燃料ポートの上方に副燃料ポ ートを設け、燃料ポートと副燃料ポートとの距離だけプランジャの有効ストロー クを増加させた。
【0016】 そのため、噴射圧力はエンジン高速時には燃料ポートが閉じると上昇を開始し 、低速時には副燃料ポートが閉じた時点で上昇を開始するため、高速時は低速時 に比して大幅に噴射時期を早めることができる。
【0017】 また、高速時の噴射圧力はプランジャが燃料ポートから副燃料ポートに達する までは低く、以後は最高圧力まで直線的に上昇するため、噴射圧力波形は噴射初 期には低く、後期には高くなる。
【0018】 通常、ボッシュ式噴射ポンプでは、プリストローク(プランジャがリフトを開 始してから燃料ポートを閉じるまでのストローク)が高くなるとプランジャ速度 が上昇する。このため、低速時にはプリストロークの増加によりプランジャ速度 が上昇するため噴射圧力が増大する。
【0019】
【実施例】
以下に、本考案にかかる燃料噴射ポンプの実施例について、図面を参照して詳 述する。図1は燃料噴射ポンプのプランジャ部の断面図であり、シリンダ以外の 部品構成、名称、番号は従来のものと同一なので説明は省略し、異なる部分のみ 説明する。
【0020】 本体1に圧入されたシリンダ3の側面には、燃料の副ポート5が設けられ、シ リンダ3の上面6からの距離はL1 であり、図3に示す、従来のシリンダ30の 上面32からポート31までの距離に等しい。
【0021】 副ポート5の下には距離L2 を隔てて主ポート4が設けられている。即ち、従 来のプランジャ10の有効ストロークに比してL2 だけ増加したこととなる。副 ポート5の穴径は主ポート4の穴径より小さい。プランジャ10の上部にはシリ ンダ室7が形成されている。
【0022】 次に作用について説明すると、エンジンが回転するとプランジャ10は図示し ないカムにより上昇し、シリンダ室7の燃料圧力は徐々に上昇するがデリベリバ ルブ20は開かない。
【0023】 プランジャ10が主ポート4を閉じる(主ポート閉)と燃料圧力は上昇する。 しかしながら、副ポート5から燃料が逃げるため、エンジン低速時にはシリン ダ室7の圧力上昇率は小さく、デリベリバルブ20はまだ開かない。
【0024】 プランジャ10が副ポート5を閉じる(副ポート閉)と圧力は急激に上昇して デリベリバルブ20を押し上げ、デリベリ室23、噴射燃料通路24を経て図示 しない噴射ノズルから燃料噴射を開始する。
【0025】 プランジャ10が更に上昇してグルーブ11が主ポート4に達する時点(スピ ルポート開)で噴射圧力は最大に達し、その後シリンダ室7の燃料は逃げ、圧力 は低下してデリベリバルブ20は閉じ、噴射は終了する。
【0026】 エンジン高速時にはプランジャ10の上昇速度が高速のため、主ポート4が閉 じるとシリンダ室7の圧力は上昇し、デリベリバルブ20を開いて燃料の圧送を 開始する。
【0027】 しかしながら、副ポート5から燃料が逃げるため、副ポート5を閉じるまでの 圧力の上昇率は低く、副ポート5が閉じると圧力上昇率は急激に大きくなり、プ ランジャ10のグルーブ11が主ポート4に達する時点で圧力は最大となり、以 後、圧力は低下して噴射は終了する。
【0028】 図2は上記の動作を図に示したもので、横軸は時間であり、縦軸の上部(b) はデリベリ室23の燃料圧力、即ち噴射圧力であり、下部(a)はシリンダ室7 の燃料圧力である。線図aはエンジン高速時、bは低速時を示す。
【0029】 シリンダ室7の燃料圧力は、(a)に示すごとく、高速時、低速時とも、主ポ ート閉で僅かに上昇し、副ポート閉で急激に上昇を開始してスピルポート開で最 高圧力に達し、以後圧力は低下する。
【0030】 デリベリ室23の燃料圧力は、(b)に示すごとく、エンジン高速時(線図a )は主ポート閉で噴射を開始し、副ポート閉まで圧力は上昇するが上昇率は小さ い。副ポート閉で圧力上昇率は大きくなり、圧力は直線的に上昇し、スピルポー ト開で最高圧力Pa に達し、以後圧力は低下して噴射を終了する。即ち、噴射初 期は噴射圧力は低く、噴射後期に噴射圧力は高くなる。
【0031】 エンジン低速時(線図b)は主ポート閉では副ポート5から燃料が逃げ、シリ ンダ室7の燃料圧力が低いため、デリベリバルブ20は開かない。副ポート閉付 近でデリベリバルブ20が開き、燃料噴射を開始する。
【0032】 その後燃料圧力は直線的に上昇し、スピルポート開で最高圧力Pb に達し、以 後圧力は低下して噴射を終了する。前述のごとくプランジャ10の有効ストロー クは従来のものに比してL2 だけ長いため、最高圧力Pb は従来のものの最高圧 力Pd よりも高くなる。
【0033】 上述のごとく、エンジン低速時には副ポート閉で噴射を開始し、高速時には主 ポート閉で噴射を開始する。即ち、高速時は低速時よりも噴射開始時期がS1 だ け早くなり、進角量は大幅に大きくなる。
【0034】
【考案の効果】
以上説明したごとく、本考案はディーゼルエンジンのボッシュ式燃料噴射ポン プの、シリンダに設けられた燃料の主ポートの上方に副ポートを設け、主ポート と副ポートとの距離だけプランジャの有効ストロークを増加したため、以下のご とき効果を奏する。
【0035】 (1)エンジン高速時、燃料噴射初期の燃料圧力は低く、噴射後期の燃料圧力を 高くすることができ、NOX の低減や騒音の低減に有利である。
【0036】 (2)エンジン高速時の噴射時期の進角量を大きくすることができ、燃料消費率 の低減に役立つ。しかも、特別な装置が不要のため経済的である。
【0037】 (3)エンジン低速時の最大噴射圧力を高くすることができ、低速時でも良好な 噴霧状態が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の噴射ポンプのプランジャ部の断面図で
ある。
【図2】本考案の噴射ポンプの作動時の、時間と燃料圧
力との関係を示すグラフである。
【図3】従来の噴射ポンプのプランジャ部の断面図であ
る。
【図4】従来の噴射ポンプの作動時の、時間と燃料圧力
との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 本体 2 燃料チャンバ 3 シリンダ 4 主ポート 5 副ポート 7 シリンダ室 10 プランジャ 11 グルーブ 20 デリベリバルブ 22 弁座 23 デリベリ室 24 噴射燃料通路

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側面に燃料ポートを設けたシリンダと、
    前記シリンダ内を往復動するプランジャとを備えたディ
    ーゼルエンジンのボッシュ式燃料噴射ポンプにおいて、
    前記燃料ポートの上方に副燃料ポートを具備せることを
    特徴とする燃料噴射ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記燃料ポートと副燃料ポートとの距離
    だけ、前記プランジャの有効ストロークを増加せること
    を特徴とする請求項1の燃料噴射ポンプ。
JP3174192U 1992-04-15 1992-04-15 燃料噴射ポンプ Pending JPH0583358U (ja)

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JP3174192U JPH0583358U (ja) 1992-04-15 1992-04-15 燃料噴射ポンプ

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JPH0583358U true JPH0583358U (ja) 1993-11-12

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ID=12339462

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JP3174192U Pending JPH0583358U (ja) 1992-04-15 1992-04-15 燃料噴射ポンプ

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