JPH0583347B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は固着具打機、一層詳しくは、連結バン
ドあるいは連結ワイヤによつて平行に並んだ状態
につながれて複数の固着具からなる釘帯を繰り出
し可能に収容するマガジンに関する。

［従来技術とその問題点］ 固着具打機の種類によつては、異なつた長さの
固着具を使用することがあり、種々の釘長の釘帯
を収容し、正しく繰り出せ栄マガジンが望まれて
いる。

従来知られているマガジンで、ケーシングの一
端を塞ぐ端蓋の内面に設置した内向き凸面のネイ
ルサポートプレートの位置を調節して収容すべき
釘帯の幅、すなわち、釘長に合わせる構造のもの
がある。たとえば、実開昭60−146673号広報参
照。これには、端蓋の中央に固定し、周面に長手
方向に間隔を置いて形成した環状溝を有するネイ
ルポストに対してネイルサポートプレートに固定
したチヤツク手段を移動させることによつてネイ
ルサポートプレートの位置を調節する構造が開示
されている。ネイルポストとチヤツク手段の相対
運動を可能とすべく、小さなスチールボールが内
部に装着してあり、このスチールボールを１つの
環状溝から他の環状溝に移動させることによつて
チヤツク手段、すなわち、ネイルサポートプレー
トをネイルポストに対して所望の位置に保持する
ことができる。この構造は複雑である。

［発明の目的］ 本発明の一目的は従来よりも多い種類の釘帯を
収容できる融通性のある固着具打機用マガジンを
提供することにある。

本発明の別の目的はネイルサポートプレートの
位置調節、保持を容易に行なえるより簡単な構造
を提供することにある。

［発明の構成］ 本発明の第１の特徴によれば、本発明は連結バ
ンドあるいは連結ワイヤで平行に並んだ状態につ
なげられた複数の固着具からなる釘帯を繰り出し
可能な状態で収容する固着具打機用マガジンであ
つて、両端で開口したほぼ円筒形の中空のケーシ
ングと、このケーシングの一端に取り外し自在に
装着でき、中央部に軸線方向において互いに反対
方向に突出する一対のボス部を備えるボウル状の
第１端蓋部材と、前記ケーシングの他端に装着さ
れ、その内面に対向して配置されたネイルサポー
トプレートを包含する第２端蓋部材と、このネイ
ルサポートプレートの中央に取り付けてあり、ネ
イルサポートプレートを軸線方向に変位させ、第
２端蓋部材に相対的な所望位置に保持することの
できる位置調節・保持手段とを包含することを特
徴とする固着具打機用マガジンを提供する。

本発明の第２の特徴によれば、本発明は連結バ
ンドあるいは連結ワイヤで平行に並んだ状態につ
なげられた複数の固着具からなる釘帯を繰り出し
可能な状態で収容する固着具打機用マガジンであ
つて、両端で開口したほぼ円筒形の中空のケーシ
ングと、中央部に軸線方向において互いに反対方
向に突出する一対のボス部を備えるボウル状の端
蓋部材と、この端蓋部材を前記ケーシングの一端
に取り外し自在に取り付ける取り付け手段とを包
含し、この取り付け手段が前記ケーシングの前記
一端の内縁に沿つて円周方向にある任意の間隔に
設けた複数のフツク部と、前記端蓋部材の外周に
沿つて円周方向にある任意の間隔に前記フツク部
に対応する数設けた係合片部と、各フツク部と各
係合片部とを互いに錠止する錠止手段とを包含す
ることを特徴とする固着具打機用マガジンを提供
する。

本発明の第３の特徴によれば、本発明は連結バ
ンドあるいは連結ワイヤで平行に並んだ状態につ
なげられた複数の固着具からなる釘帯を繰り出し
可能な状態で収容する固着具打機用マガジンであ
つて、両端で開口したほぼ円筒形の中空のケーシ
ングと、このケーシングの一端に装着され、その
内面に対して配置されたネイルサポートプレート
を包含する端蓋部材と、このネイルサポートプレ
ートの中央に取り付けてあり、ネイルサポートプ
レートを軸線方向に変位させ、端蓋部材に相対的
な所望位置に保持することのできる位置調節・保
持手段とを包含し、この位置調節・保持手段が前
記端蓋部材の中央に固定してあり、その軸線方向
内方に延び、周面に軸線方向に間隔を置いて複数
の環状溝を形成したネイルポストと、このネイル
ポストに嵌合させてあり、外向きに片寄せられて
おりかつ内向きの突出部を有する弾力性のある掛
止片が形成してあるスリーブ状保持部材と、前記
ネイルサポートプレートに固定してありかつ前記
保持部材の周囲でその軸線方向に移動できるよう
に前記保持部材を囲んでおり、前記保持部材の前
記掛止片の内向き突出部と反対側の部分と係合で
きる内方突出部を有するチヤツク部材と、このチ
ヤツク部材と前記保持部材の間に設置してあり、
これらの部材を互いに離れる方向に押圧している
ばね手段とを包含することを特徴とする固着具打
機用マガジンを提供する。

［作用］ 本発明の上記第１特徴では、ケーシングの一端
にある第１端蓋部材をひつくり返して外方に凸の
状態で装着すれば、ケーシング内の容積を増大さ
せることになる。さらに、ケーシングの反対端に
ある第２端蓋部材のネイルサポートプレートの位
置を位置調節・保持手段で調節してさらにケーシ
ング容積を増大させることができる。

本発明の上記第２特徴では、ケーシングへの端
蓋部材への取り付け、取り外しが容易となる。

本発明の上記第３特徴では、位置調節・保持手
段の保持部材を指等で押し下げるだけで、この保
持部材がチヤツク部材に相対的に移動し、チヤツ
ク部材の内方突出部が保持部材の掛止片を解放
し、この掛止片の内向き突出部がネイルポストの
環状溝から外れ、ネイルサポートプレートをその
弾力性の下に容易に変位させることができる。ネ
イルサポートプレートが所望位置になつたなら
ば、保持部材に加えていた力を解けば、保持部材
がばね手段の作用の下にチヤツク部材に相対的に
移動し、掛止片がチヤツク部材の内方突出部の片
寄せ作用によつて対応したネイルポストの環状溝
内に係合し、ネイルサポートプレートを端蓋部材
に対して所望位置に保持することができる。

［実施例］ 以下、添付図面を参照しながら本発明を実施例
によつて説明する。

第１図から第４図までをまず参照して、ここに
示すマガジン１０は両端が開口したほぼ円筒形の
ケーシング１２を包含し、ケーシング１２の一端
には第１端蓋部材１４が取り外し自在に装着され
る。第１端蓋部材１４はボウル状のものであり、
その中央部に軸線方向において互いに反対の方向
に延びる一対のボス部１６，１８が形成してあ
る。したがつて、第１端蓋部材１４が実線で示す
位置にあるときにはケーシング容積が増大し、仮
想線で示す位置では第１端蓋部材１４がケーシン
グ１２の内部に突出することになる。

第１端蓋部材１４をケーシング１２の開口端に
取り外し自在に取付けるべく、第３図および第４
図で最も良くわかるように、ケーシング１２の内
縁には円周方向に沿つてある任意の間隔に複数の
フツク部２０が形成してある。隣合つたフツク部
２０の間においては、ケーシング１２の内縁はく
ぼんでいてくぼみ部２２を構成している。各フツ
ク部２０の一端は対応したくぼみ部２２に対して
開いており、この開口部付近でフツク部２０の上
壁部から下方に突出する突片２４が形成してあ
る。

第１端蓋部材１４の外周縁には円周方向と沿つ
てある任意の間隔にフツク部２０に対応した数の
掛止片２６が形成してあり、各掛止片２６はその
頂面、底面にそれぞれフツク部２０の突片２４に
対応する形状の溝２８が形成してある。

したがつて、第１端蓋部材１４のそれぞれの掛
止片２６をケーシング１２のフツク部２０の間の
対応したくぼみ部２２に入れてから第３図で見て
時計方向に第１端蓋部材１４を回すと、それぞれ
の掛止片２６が対応したフツク部２０内に入り、
掛止片２６の溝２８にフツク部２０の突片２４が
入り込み、係合することによつて第１端蓋部材１
４がケーシング１２に対して固定されることにな
る。図からわかるように、第１端蓋部材１４をひ
つくり返して上記と同様の操作を行なつてもフツ
ク部２０と掛止片２６とが協働してケーシング１
２に対して第１端蓋部材１４を固定することがで
きる。

次いで第１図と第５図とを特に参照して、ケー
シング１２の反対端には第２端蓋部材３０がヒン
ジ３２によつて回動自在に装着してある。この第
２端蓋部材３０は閉鎖位置のおいてその掛止要素
３４がラツチ機構３６と係合することによつて錠
止される。

第１端蓋部材１４の中央部にはネイルポスト３
８が止めリング４０によつて固定してあり、この
ネイルポスト３８は軸線方向内方へ延びており、
その周面には軸線方向に間隔を置いて複数の環状
溝４２が形成してある。

ネイルポスト３８のまわりにはスリーブ状保持
部材４４が嵌合させてあり、この保持部材４４の
下端には長さ方向にスリツト等の切り込みを入れ
ることによつて掛止片４６が形成してあり、この
掛止片はその下端内面に内向きの突出部４８を備
えている。この内向き突出部４８はネイルポスト
３８の環状溝４２に係合できる寸法となつてい
る。保持部材４４の頂端には横ピン５０を介して
ブツシユ５２が取り付けてあり、このブツシユの
役割については後に明らかにする。

スリーブ状の保持部材４４の周囲には間隔を置
いてスリーブ状チヤツク部材５４が配置してあ
り、このチヤツク部材５４の下端にはフランジ５
６が形成してあり、このフランジ５６にはネイル
サポートプレート５８がスリーブ部材６０を介し
て取り付けてある。チヤツク部材５４の下端付近
の内面には環状の内方突出部６２が設けてあり、
この内方突出部６２は保持部材４４の外面と係合
してこの保持部材を内方に押圧できるようになつ
ており、保持部材４４の掛止片４６の外面と係合
したときにその内向き突出部４８を内方に変位さ
せてネイルポスト３８のいずれか任意の環状溝４
２内に係合させるようになつている。

保持部材４４の頂端に取り付けたブツシユ５２
の下端面とチヤツク部材５４の内方突出部６２の
上面との間にはコイルスプリング６４が設置して
あり、保持部材４４とチヤツク部材５４とを互い
に離れるように押圧している。

こしうして構成した位置調整・保持手段の操作
について以下に説明する。

第２端蓋部材３０のネイルサポートプレート５
８の位置を変えたい場合、この位置調整・保持手
段のブツシユ５２を指等で押し下げる。そうする
と、第５図に示すように、保持部材４４が押し下
げられてその掛止片４６がチヤツク部材５４の内
方突出部６２との係合から外れ、外方に変位す
る。したがつて、掛止片４６の内向き突出部４８
がネイルポスト３８の環状溝４２から外れる。こ
のとき、ネイルサポートプレート５８をネイルポ
スト３８に対して移動させることができる。そし
て、ネイルサポートプレート５８を所望位置に変
位させたときに、ブツシユ５２に加えていた力を
解除すると、コイルスプリング６４の作用の下に
保持部材４４とチヤツク部材５４の間に相対的な
運動が生じ、チヤツク部材５４の内方突出部６２
が保持部材４４の掛止片４６と係合し、それを内
方に押圧して内向き突出部４８をネイルポスト３
８の環状溝４２に係合させる。その結果、第１図
に示すように、ネイルサポートプレート５８をネ
イルポスト３８に対して固定することができる。

［発明の効果］ 以上の構成によれば、第１端蓋をひつくり返し
て装着することによつてケーシングの容量を増減
できると共に、連結方法の異なる連結体に対して
も対応出来、第２端蓋のネイルサポートプレート
の位置を変えることによつて同様にケーシング容
量を増減でき、従来よりも多い種類の釘帯に対応
することができる。また、ネイルサポートプレー
トの位置調節を簡単な構造の手段で行なうことが
できる。又、従来よりも部品点数が減り、かつ組
立も容易になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による固着具打機用マガジンの
縦断面図である。第２図は第１図の固着具打機用
マガジンの頂面図である。第３図は第１図、第２
図に示した固着具打機用マガジンの第１端蓋をケ
ーシングに取り外し自在に取り付ける手段を示す
断片斜視図である。第４図は第３図に示すフツ
ク、掛止片の相対的に位置関係を説明する断面図
である。第５図は第１図に示す位置調整・保持手
段の調節時の状態を示す断片縦断面図である。 図面において、１０……マガジン、１２……ケ
ーシング、１４……第１端蓋、１６，１８……ボ
ス部、２０……フツク部、２２……くぼみ部、２
４……突片、２６……掛止片、２８……溝、３０
……第２端蓋、３２……ヒンジ、３６……ラツチ
機構、３８……ネイルポスト、４２……環状溝、
４４……保持部材、４６……掛止片、４８……内
向き突出部、５２……ブツシユ、５４……チヤツ
ク部材、５８……ネイルサポートプレート、６４
……コイルスプリング。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 連結バンドあるいは連結ワイヤで平行に並ん
   だ状態につなげられた複数の固着具からなる釘帯
   を繰り出し可能な状態で収容する固着具打機用マ
   ガジンであつて、両端で開口したほぼ円筒形の中
   空のケーシングと、このケーシングの一端に取り
   外し自在に装着でき、中央部に軸線方向において
   互いに反対方向に突出する一対のボス部を備える
   ドウム状の第１端蓋部材と、前記ケーシングの他
   端に装着され、その内面に対向して配置されたネ
   イルサポートプレートを包含する第２端蓋部材
   と、このネイルサポートプレートの中央に取り付
   けてあり、ネイルサポートプレートを軸線方向に
   変位させ、第２端蓋部材に相対的な所望位置に保
   持することのできる位置調節・保持手段とを包含
   することを特徴とする固着具打機用マガジン。 ２ 連結バンドあるいは連結ワイヤで平行に並ん
   だ状態につなげられた複数の固着具からなる釘帯
   を繰り出し可能な状態で収容する固着具打機用マ
   ガジンであつて、両端で開口したほぼ円筒形の中
   空のケーシングと、中央部に軸線方向において互
   いに反対方向に突出する一対のボス部を備えるド
   ウム状の端蓋部材と、この端蓋部材を前記ケーシ
   ングの一端に取り外し自在に取り付ける取り付け
   手段とを包含し、この取り付け手段が前記ケーシ
   ングの前記一端の内縁に沿つて円周方向に等間隔
   に設けた複数のフツク部と、前記端蓋部材の外周
   に沿つて円周方向にある任意の間隔に前記フツク
   部に対応する数設けた係合片部と、各フツク部と
   各係合片部とを互いに錠止する錠止手段とを包含
   することを特徴とする固着具打機用マガジン。 ３ 連結バンドあるいは連結ワイヤで平行に並ん
   だ状態につなげられた複数の固着具からなる釘帯
   を繰り出し可能な状態で収容する固着具打機用マ
   ガジンであつて、両端で開口したほぼ円筒形の中
   空のケーシングと、このケーシングの一端に装着
   され、その内面に対して配置されたネイルサポー
   トプレートを包含する端蓋部材と、このネイルサ
   ポートプレートの中央に取り付けてあり、ネイル
   サポートプレートを軸線方向に変位させ、端蓋部
   材に相対的な所望位置に保持することのできる位
   置調節・保持手段とを包含し、この位置調節・保
   持手段が前記端蓋部材の中央に固定してあり、そ
   の軸線方向内方に延び、周面に軸線方向に間隔を
   置いて複数の環状溝を形成したネイルポストと、
   このネイルポストに嵌合させてあり、外向きに片
   寄せられておりかつ内向きの突出部を有する弾力
   性のある掛止片が形成してあるスリーブ状保持部
   材と、前記ネイルサポートプレートに固定してあ
   りかつ前記保持部材の周囲でその軸線方向に移動
   できるように前記保持部材を囲んでおり、前記保
   持部材の前記掛止片の内向き突出部と反対側の部
   分と係合できる内方突出部を有するチヤツク部材
   と、このチヤツク部材と前記保持部材の間に設置
   してあり、これらの部材を互いに離れる方向に押
   圧しているばね手段とを包含することを特徴とす
   る固着具打機用マガジン。