JPH0583121B2 - - Google Patents

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JPH0583121B2
JPH0583121B2 JP62285837A JP28583787A JPH0583121B2 JP H0583121 B2 JPH0583121 B2 JP H0583121B2 JP 62285837 A JP62285837 A JP 62285837A JP 28583787 A JP28583787 A JP 28583787A JP H0583121 B2 JPH0583121 B2 JP H0583121B2
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JP
Japan
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axis
scanner
sample
stm
scanning
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP62285837A
Other languages
English (en)
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JPH01127904A (ja
Inventor
Masashi Iwatsuki
Koro Ooi
Ikuya Nishimura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jeol Ltd
Original Assignee
Nihon Denshi KK
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Publication date
Application filed by Nihon Denshi KK filed Critical Nihon Denshi KK
Priority to JP62285837A priority Critical patent/JPH01127904A/ja
Publication of JPH01127904A publication Critical patent/JPH01127904A/ja
Publication of JPH0583121B2 publication Critical patent/JPH0583121B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は走査型トンネル顕微鏡(STM)のス
キヤナに関するものである。
〔従来の技術〕
一般に、探針先端の原子と試料の原子の電子雲
とが重なり合う1nm程度まで探針を試料に近づ
け、この状態で探針と試料との間に電圧をかける
と電流が流れる。この電流はトンネル電流と呼ば
れ、電圧が数mV〜数Vのとき、1〜10nA程度
である。このトンネル電流の大きさは、試料と探
針との間の距離により変化し、トンネル電流の大
きさを測定することにより試料と探針との間の距
離を超精密測定することができ、探針位置が既知
であれば試料の表面形状を求めることができる。
またトンネル電流が一定になるように探針位置を
制御すれば探針位置軌跡により同様に試料の表面
形状を測定することができる。
第5図はこのような走査型トンネル顕微鏡の概
略構成を示す図で、1は探針、2は試料、3は3
次元アクチユエータ、4はXY走査回路、5はサ
ーボ回路、6はトンネル電流増幅器、7はバイア
ス電源、8はメモリ、9はCPU、10は表示装
置である。
3次元アクチユエータ3は一つの圧電素子をく
りぬいて構成しており、CPU9、メモリ8を通
して制御され、XY走査回路4によりX軸、Y軸
方向圧電素子に対して印加電圧を掃引することに
より探針1をX軸、Y軸方向に移動して走査し、
またサーボ回路5を通してZ軸方向圧電素子に対
する電圧を制御することによりトンネル電流が一
定に制御され、そのときの電圧値はCPUに読み
込まれて表示装置10に表示され、試料の表面形
状を観察することができる。
このような3次元アクチユエータ3としては、
第6図に示すように圧電素子11をトライポツト
型にネジ止め等により結合した片持ち式のもの
や、またこれよりも剛性を高くするために、第7
図に示すように圧電素子11を、X軸、Y軸は両
端支持、Z軸は一端支持するようにしたものも使
用されている。
〔発明が解決すべき問題点〕
しかしながら、従来のトライポツト型のものは
固有振動数が1〜3KHzと低く、そのため走査速
度を速くすることができなかつた。そのため熱ド
リフト等の影響を受け易く、流れた像になり易い
という問題があつた。またX軸、Y軸、Z軸の各
動きが他の軸に影響を与えてしまい、その歪を小
さくすると共に、動きを大きくとろうとすると、
どうしても大型になつてしまうという問題があつ
た。
ところで走査ンネル顕微鏡の場合、試料のどこ
を観察しているのか分りにくいので、透過型電子
顕微鏡(TEM)に組込んでTEMにより、或いは
反射電子顕微鏡(REM)法により視野探しを行
うと共に、さらに超精密にトンネル顕微鏡で観察
することが望まれているが、従来のトライポツト
型のスキヤナではTEMホルダに搭載することは
不可能で、STMをTEMの試料室に組み入れて使
用することはできなかつた。
本発明は上記問題点を解決するためのもので、
各軸が独立して歪を少なくすることができ、高束
走査が可能であると共に、TEM用ホルダ内に組
み込むことができ、TEM像或いはREM像と
STM像の同時観察を行うことができる走査トン
ネル顕微鏡のスキヤナを提供することを目的とす
る。
〔問題点を解決するための手段〕
そのために本発明の走査トンネル顕微鏡のスキ
ヤナは、直交する3軸方向にそれぞれ変位するよ
うに駆動電圧が印加される薄板からなる3軸ピエ
ゾ素子エレメントからなるスキヤナであつて、直
交する3軸のうち2つの軸のピエゾ素子エレメン
トは積層して接着され、他の1つの軸のピエゾ素
子エレメントは、前記2つの軸のピエゾ素子エレ
メントの面に接着された絶縁体の他の面に接着さ
れると共に、前記2つの軸のエレメントと直交す
るように配置され、各軸のピエゾ素子エレメント
はスベリ変位を生ずるように駆動されることを特
徴とする。
〔作用〕
本発明は、直交する3軸方向にそれぞれ変位す
るように駆動電圧が印加される薄板からなる3軸
ピエゾ素子エレメントを、3軸のうち2つの軸の
ピエゾ素子エレメントを積層して接着し、他の1
つの軸のピエゾ素子エレメントを、前記2つの軸
のピエゾ素子エレメントの面に接着された絶縁体
の他の面に接着すると共に、前記2つの軸のエレ
メントと直交するように配置し、各軸のピエゾ素
子エレメントにスベリ変位を生じさせるように駆
動することにより3軸方向に対して独立して変位
を生じさせると共に、スキヤナを極めて小さく構
成することができる。
〔実施例〕
以下、実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明による走査トンネル顕微鏡のス
キヤナの一実施例を示す図で、同図イは平面図、
同図ロは側面図、第2図はスキヤナのZ軸変位を
説明すための図である。図中、11はスキヤナー
本体、12は端子板、13は絶縁体、14は絶縁
体、16はZ軸エレメント、17はX軸エレメン
ト、18はY軸エレメント、19〜21はX軸、
Y軸、Z軸の各端子、22はGND端子、23は
リード線である。
図において、PZTの薄板からなるX軸エレメ
ント17と、Y軸エレメント18とは端子板12
に固定されて互いに接着して積層されており、Y
軸エレメント18の面に絶縁体14が接着固定さ
れている。また絶縁体14の他の面にはPZTの
薄板4枚が積層されたZ軸エレメント16が接着
固定されている。また端子板12からウレタン被
覆したリード線23によりそれぞれ駆動電圧が供
給されている。図に示す各X,Y,Z方向の変位
にはPZTの厚みすべり(ズレ)方向変位を用い
ている。またZ軸方向はPZTを4枚積み重ねて
積層型とし、それによつて変位量を大きくするよ
うにしている。このZ軸エレメントの先端に図示
しない探針を取りつける。
例えばZ軸の変位について説明すると、第2図
に示すようにZ軸エレメント16aのズレによる
変位に対して、エレメント16bがさらにズレに
よる変位を生じ、順次ズレ変位が重畳され、その
結果先端部においては大きな変位量を得ることが
できる。
このような本発明におけるスキヤナでは、一枚
一枚のエレメントを極めて薄くすると共に、これ
らを非常に薄い接着層で接着することにより、
PZT単体における固有振動数を殆ど低下させる
ことなく、組み立てた状態で250KHz以上の固有
振動数を得ることができる。また各軸の動きは互
いに独立であるので、歪のない変位を得ることが
可能となる。また各エレメントは0.3mmと薄く、
接着層を極めて薄くすることにより全体でも約
1.6mm×3mm×5mm程度の大きさで構成すること
ができる。
第3図は本発明のスキヤナを組み込んだ透過型
電子顕微鏡により反射像を得る場合の概略構成を
示す図、第4図は電子線の軌跡を示す図で、図
中、31はホルダ、32は試料、33は試料固定
台、34はSTM走査部、35はSTM針、36は
対物レンズ(OL)ポールピース、37は光軸、
38は偏向器、38a,38bは第1、第2偏向
器、39は対物レンズである。
ホルダ31は、図示しないサイドエントリゴニ
オメータにより移動させられて試料32を所定位
置にセツトするようになつている。このホルダ3
1内には、試料32が試料固定台33に図示のよ
うに取りつけられ、またピエゾ素子からなる
STM走査部34が収納され、STM針35が試料
31に対向して設けられている。このSTM走査
部34は、前述したように約1.6mm×3mm×5mm
程度のものであるので、ホルダ31内に十分収納
可能である。
上記構成において、光軸に沿つて試料面に平行
に放出された電子線が、対物レンズ39の前方磁
場と対物レンズ上方に設置された偏向器38によ
り曲げられかつ集束されて試料面にある角度を持
つてスポツト状に照射されそこで反射されたビー
ムは光軸上を通つて対物レンズ下方に反射像を結
像する。その反射像が図示しない感光面状に結像
されて試料面に観察が行われる。このとき、試料
面が光軸に平行であるために、凹凸部分が電子線
に対して影となるために、その形状に対応して縞
が観察される。この凹凸の程度はSTM走査部3
4を駆動してSTM走査針35により超精密に測
定される。この場合、前述したようにSTMの分
解能は原子レベルであるので、STM針の許容さ
れる振動の振幅0.1Å以下であるが、本発明にお
いては試料と針とが1つのホルダ内に固定されて
いるため耐振上極めて有利となる。また、STM
の探針を試料に近づける際、TEM像として観察
することができるのでSTMの探針を試料面に衝
突させてしまうようなことを防止することができ
る。
〔発明の効果〕
以上のように本発明によれば、小型のスキヤナ
を構成することができるので、STMをTEM用ホ
ルダ内に収納可能となり、探針を試料に近づける
際にTEMまたはREM像を観察しながら行うこと
ができ、またTEMとSTMを併用することにより
TEM像とSTM像の同時観察が可能となる。さら
に、スキヤナの固有振動数を高くして高速走査が
できるのでSTM像のTV観察が可能になり、ま
た各軸が独立に変位可能であるので、歪の少ない
走査を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による走査トンネル顕微鏡のス
キヤナの一実施例を示す図、第2図はスキヤナの
Z軸変位を説明するための図、第3図は本発明の
スキヤナを組み込んだ透過型電子顕微鏡により反
射像を得る場合の概略構成を示す図、第4図は電
子線の軌跡を示す図、第5図は走査型トンネル顕
微鏡の概略構成を示す図、第6図、第7図は従来
のトライポツト型スキヤナを示す図である。 11……スキヤナー本体、12……端子板、1
3,14……絶縁板、16……Z軸エレメント、
17……X軸エレメント、18……Y軸エレメン
ト、19〜21……X軸、Y軸、Z軸の各端子、
22……GND端子、23……リード線。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 直交する3軸方向にそれぞれ変位するように
    駆動電圧が印加される薄板からなる3軸ピエゾ素
    子エレメントからなるスキヤナであつて、直交す
    る3軸のうち2つの軸のピエゾ素子エレメントは
    積層して接着され、他の1つの軸のピエゾ素子エ
    レメントは、前記2つの軸のピエゾ素子エレメン
    トの面に接着された絶縁体の他の面に接着される
    と共に、前記2つの軸のエレメントと直交するよ
    うに配置され、各軸のピエゾ素子エレメントはス
    ベリ変位を生ずるように駆動されることを特徴と
    する走査トンネル顕微鏡のスキヤナ。 2 直交する3軸のうち少なくとも1軸のピエゾ
    素子エレメントは、2枚以上のピエゾ素子が積層
    されている特許請求の範囲第1項目記載の走査ト
    ンネル顕微鏡のスキヤナ。
JP62285837A 1987-11-12 1987-11-12 走査トンネル顕微鏡のスキャナ Granted JPH01127904A (ja)

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JP62285837A JPH01127904A (ja) 1987-11-12 1987-11-12 走査トンネル顕微鏡のスキャナ

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JPH01127904A JPH01127904A (ja) 1989-05-19
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