JPH058292A - ポリプロピレンフイルム状物の製造方法 - Google Patents

ポリプロピレンフイルム状物の製造方法

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JPH058292A
JPH058292A JP3184190A JP18419091A JPH058292A JP H058292 A JPH058292 A JP H058292A JP 3184190 A JP3184190 A JP 3184190A JP 18419091 A JP18419091 A JP 18419091A JP H058292 A JPH058292 A JP H058292A
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JP
Japan
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thickness
die
cap
polypropylene film
width
Prior art date
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Pending
Application number
JP3184190A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Haruta
寧 春田
Masayuki Niizawa
政之 新沢
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH058292A publication Critical patent/JPH058292A/ja
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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ポリプロピレンシート又は延伸フィルムを製造
するに当たり、厚み幅変動を小さくし、製造中の厚み幅
の監視、口金調整を不用にする。 【構成】幅400mm以上の口金を用い、一時間当たり
の吐出量を300Kg以上とし、口金スリット間隔を
0.8〜5.0mmにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリプロピレンシー
ト、又はこれを一軸又は二軸に延伸した延伸フィルムの
製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、厚み変
動の小さいポリプロピレンシート、又は延伸フィルムの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンシート又はその延伸フィ
ルム(以下ポリプロピレンフィルム状物という)の製造
に当たり、ポリマーを熔融押出し後、延伸し、巻取りを
行うが、シート、又はフィルムの幅方向に厚みむらを生
じる。この厚みむらを生じさせないため、種々の方法が
行われている。最も一般的な方法としては、製品の厚さ
を各部にわたり測定し、その結果得られる厚みプロファ
イルと、目標厚みプロファイルとの、対応する口金各調
整ボルト位置での偏差を演算し、偏差に応じ、対応する
口金の部分のスリット間隙を口金調整ボルトを用いて調
整する方法があり、口金スリット間隙調整方法として
は、ヒートボルト方式或いはモータードライブ方式など
がある。
【0003】しかしながら、この方法では、運転開始直
後、最初の調整で厚みむらを消去はしても、運転の進行
に伴い調整の効果は失われ、再々調整を行う必要があっ
た。このため、常時再調整のための厚みの監視、すなわ
ち測定が必要であった。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】本発明は、上述の如き
従来技術の欠点を完全に除き、最初の調整のみで厚みむ
らの変化を小さいものとし、常時監視、再調整の必要の
ない製造方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、製膜されたポ
リプロピレンフィルム状物の厚みを幅方向にわたって測
定し、口金の各調整ボルト位置に対応する該プロピレン
フィルム状物の厚みプロファイルと目標厚みプロファイ
ルとの各偏差を求め、その各偏差に応じ各ボルト位置の
口金スリット間隙を調整してポリプロピレンフィルム状
物を製造する方法において、幅が400mm以上の口金
を使用し、該口金からのポリマーの吐出量を一時間当た
り300kg以上とし、口金スリット間隙を0.8〜
5.0mmの範囲として製膜することを特徴とする、ポ
リプロピレンフィルム状物の製造方法。とすることによ
って目的を達成するものである。
【0006】以下詳細説明する。本発明者は、上述の厚
みむら再調整のための常時監視を解消するため、種々検
討の結果、特定の口金幅、吐出量、口金スリット間隙の
とき、次式で与えられる関係が成立し、ポリマー粘度が
500〜8000poiseとなり、初期調整後の厚み
変動が小さく、常時監視をする必要のない製造方法が得
られることを見出し本発明に到達したものである。 剪断速度:D=6Q/(Wt2) ここに、Qは吐出量、Wは口金幅、tは口金スリット間
隙である。
【0007】すなわち、本発明は、製膜されたポリプロ
ピレンフィルム状物の厚みを幅方向にわたって測定し、
口金の各調整ボルト位置に対応する該ポリプロピレンフ
ィルム状物の厚みプロファイルと目標厚みプロファイル
との各偏差を求め、その各偏差に応じ各ボルト位置の口
金のスリット間隙を調整してポリプロピレンフィルム状
物を製造する方法において、幅が400mm以上の口金
を使用し、該口金からのポリマーの吐出量を一時間当た
り300kg以上とし、口金スリット間隙を0.8〜
5.0mmの範囲として製膜することで目的を達成する
ものである。
【0008】ポリプロピレンは非ニュートン流体であ
り、熔融粘度は剪断速度(D)に依存する。通常の押し
出し条件の範囲では、熔融粘度ηと剪断速度Dとは次式
の関係にある。 ここでA、Bは使用するポリプロピレン、押出温度に応
じ、粘度測定により求められる値である。
【0009】なお、A、Bの値は次ぎの方法により求め
ることが出来る。島津製作所(株)製下式フローテスタ
ーを270℃に設定し、使用するポリプロピレンを供給
し、荷重により半径0.25mm、長さ5mmのダイス
より溶出させる。このとき、荷重による圧力、ダイス半
径、ダイス長さ、溶出体積から算出される熔融粘度
〔η〕の対数を剪断速度〔D〕の対数に対して図示す
る。このとき剪断速度を種々変化させると両対数間に直
線関係が得られ、この直線の切片がlogA、傾きが−
Bとなる。
【0010】また、Tダイを用いた熔融押出し時の剪断
速度は、次式で求められる。 D=6Q/(Wt2)・・・・・・・(2) ここで、Qは吐出量、Wは口金幅、tは口金のスリット
間隙であり、W、tは口金組立て後、室温でノギスを用
いて測定した値の口金の全幅の平均値であり、本発明で
云う口金スリット出口でのポリマー粘度とは、上述の方
法で得られた測定値から計算により求めた値である。
【0011】本発明者は、Tダイの口金スリット間隙を
変化させることにより(2)式で示される剪断速度を変
化させ、ポリマー粘度を変化させた。その結果、口金幅
が400mm以上であり、かつ口金からの吐出量が一時
間当たり300kg以上のとき、口金スリット間隙を
0.8〜5.0mmとし、この範囲の剪断速度時に、
(1)式で計算されるポリマー粘度を500〜8000
poiseとすることにより、初期調整後の厚みむらの
変化が小さく、厚みむら再調整のための常時監視の必要
がないことの条件を見出したのである。
【0012】ポリマー粘度を8000poise以下と
することにより、初期調整後の厚みむら変化が小さく、
常時監視、再調整を繰り返さなくても、厚みむら変化の
小さいポリプロピレンシート又は延伸フィルムが得られ
るが、500poiseよりも粘度が低くなると、熔融
押出し後の冷却成形が均一でなくなり、特にエッジ部と
称する幅方向端部の安定成形が容易に出来なくなり、そ
の後、巻取り工程に至るまでの間に、フィルム、シート
に破れが発生し、安定生産出来なくなリ好ましくない。
【0013】厚みむら変化、及び押出し後の冷却成形性
からは、熔融粘度は500〜8000poiseである
ことが必要であるが、900〜5600poiseであ
ることがより好ましい。また、本発明でいう口金はヒー
トボルト方式或いは、モータードライブ方式で厚み調整
を行うが、隣り合う厚み調整用ボルトの間隔Lは口金幅
Wに対し、 L<W/20 であることが厚みの良化の点から好ましく、 L<W/25 であることがさらに好ましい。
【0014】ヒートボルト方式とは、ダイボルトに夫々
ヒータを取付け、同ヒータの加熱によるダイボルトの熱
膨張を利用してダイリップ間隙の調整を行う方法であ
り、モータドライブ方式とは、ダイボルトにモータを取
付け、モータの回転によりダイボルトを廻し、ダイリッ
プ間隙の調整を行う方法である。さらに、この効果は単
膜フィルム用の単層口金のみならず、二層あるいはそれ
以上の複合フィルム用口金の場合も同様である。
【0015】本発明でいう厚みプロファイルとは、厚さ
計一スキャン中のフィルムの各点の厚みと、各点の目標
厚みとの偏差の厚さ計一スキャン全幅の分布であり、目
標厚みプロファイルとは、フィルムの各点において、目
標厚みとの偏差のない分布である。
【0016】なお、ここで云うポリプロピレンとは、プ
ロピレンのホモポリマー又はエチレン、ブテン、ヘキセ
ン等とのランダムおよびブロックコポリマー、又はホモ
ポリマーとコポリマーとの混合物の意味である。
【0017】以下、実施例により本発明を具体的に詳細
説明する。 〔実施例〕ホモポリプロピレン100重量部からなる樹
脂組成物を、先端に400mm幅であり、14mm間隔
の厚み調整用ボルトを持つ、Tダイを備え付けた押出機
に供給し、270℃、かつ一時間当たり300kgの吐
出量で熔融押出しして、厚さ1mmの未延伸シートとし
た。この未延伸シートを加熱したロールに接触させて予
熱した後、周速差を持つロール間で長手方向に延伸し
た。次いで予熱ゾーンを有するテンター式延伸機により
幅方向に延伸した。この延伸したフィルムの幅方向の厚
みを、毎分2mの速度で幅方向に4mスキャンニングす
るβ線厚さ計なる厚さ計で測定した後、ワインダーで巻
取った。この製造設備運転開始後、全幅の厚みむらを2
%に初期調整した。
【0018】ここで全部の幅の厚みむらとは、次式で計
算される値である。 全幅の厚みむら:%=[(厚さ計1スキャン中の最大厚
み)−(最小厚み)]÷[厚さ計1スキャン中の平均厚
み]×100 別途測定した剪断速度と熔融粘度との関係から、実施例
に用いたホモポリプロピレン樹脂の式(1)でのA、B
の値はそれぞれ、 A=1.0×105 B=0.66 であった。上式により求めた全幅の厚みむらを2%に初
期調整後、3時間の厚み変動を測定した。
【0019】初期調整後3時間の厚み変動とは、以下に
定義する値である。厚さ計1スキャンを幅方向に均等に
分割する。分割した各部分内の厚みを平均し、その値を
分割部分の厚みとする。本実施例では全幅を256分割
し、この分割部分の厚みを、各分割位置での3時間すべ
てのスキャンについて求め、その標準偏差を初期調整後
3時間の厚み変動とした。次いで、口金のスリット間隙
のみを変更し、同一の樹脂組成物、同一の設備を用いて
製膜し、全幅の厚みむらを2%に初期調整後、同様に3
時間の厚み変動を測定した。
【0020】また、同様に400mm幅の口金を用い、
1時間当たりの吐出量を200kg、口金スリット間隙
を5.0mmに変更し、同様に全幅の厚みむらを2%に
初期調整後、3時間の厚み変動を測定した。さらに、口
金幅を300mmに変更し、口金スリット間隙を0.8
mm、一時間当たりの吐出量を300kgに変更し、ま
ったく同様に3時間の厚み変動を測定した。このように
して得た口金のスリット間隙、ポリマー粘度、及び初期
調整から3時間の厚み変動、ならびに熔融押出し後の冷
却成形の安定性を表1に示した。
【0021】表1から明らかなように、口金幅が400
mm以上であり、かつ一時間当たりの吐出量が、300
kg以上の場合には、口金のスリット間隙を0.8〜
5.0mmとし、口金スリット出口でのポリマー粘度を
500〜8000poiseとなるように調節すること
により、厚み変動の少ない、厚みむらの少ない良好なフ
ィルムが得られるものである。
【0022】表1
【0023】
【発明の効果】上述の如く、本発明はポリプロピレンフ
ィルム状物を製造するに当たり、各種要素を丁寧に結合
することにより、実際の製造に当たっての問題であった
常時監視、再調整の必要をなくすることが出来、生産性
を大幅に向上することを可能にするものである。このよ
うに本発明は、極めて実質的な工業上の成果をあげ得る
ものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】製膜されたポリプロピレンフィルム状物の
    厚みを幅方向にわたって測定し、口金の各調整ボルト位
    置に対応する該ポリプロピレンフィルム状物の厚みプロ
    ファイルと目標厚みプロファイルとの各偏差を求め、そ
    の各偏差に応じ各ボルト位置の口金のスリット間隙を調
    整してポリプロピレンフィルム状物を製造する方法にお
    いて、幅が400mm以上の口金を使用し、該口金から
    のポリマーの吐出量を一時間当たり300kg以上と
    し、口金スリット間隙を0.8〜5.0mmの範囲とし
    て製膜することを特徴とする、ポリプロピレンフィルム
    状物の製造方法。
JP3184190A 1991-06-28 1991-06-28 ポリプロピレンフイルム状物の製造方法 Pending JPH058292A (ja)

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