JPH058277B2 - - Google Patents
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- JPH058277B2 JPH058277B2 JP60070293A JP7029385A JPH058277B2 JP H058277 B2 JPH058277 B2 JP H058277B2 JP 60070293 A JP60070293 A JP 60070293A JP 7029385 A JP7029385 A JP 7029385A JP H058277 B2 JPH058277 B2 JP H058277B2
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Landscapes
- Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、少なくとも表面に導電性を有する基
板の表面に電解析出法によつてエレクトロクロミ
ツク性(以下EC性と略称する)を有し、EC素子
に用いる酸化タングステンと酸化モリブデンの混
合被膜を製造する方法に関する。 〔従来の技術〕 EC表示素子又はEC調光体に応用される無機材
料系EC物質は、現在タングステン酸化物が主で
あつた。しかしながら近年酸化タングステンおよ
び酸化モリブデンの混合物被膜が良好な着色効率
を示すことが報告されている。これはこの被膜の
着色状態(青色)での光吸収スペクトルが酸化タ
ングステンおよび酸化モリブデンのそれよりも可
視光領域寄りであるためであり、上記混合物被膜
を用いたEC素子をWO3を用いたEC素子と同じ電
気量で透明から青色へ着色変化をさせると、
WO3を用いたEC素子よりも上記混合物の被膜を
用いたEC素子の方が大きな着色変化を起こした
ものとして認知されるためである。(例えばJ.J.
A.P.23(12)、1624(1984)) 従来、この酸化タングステンおよび酸化モリブ
デンの混合物被膜の製造には蒸着法、スパツター
法の真空法が用いられている。 〔発明が解決しようとする課題〕 上記従来の酸化タングステンおよび酸化モリブ
デンの混合物被膜(以後Moα W1-〓O3膜と略称
する)の製造方法である真空法は、一般的に言つ
て大面積にわたつて均一な被膜を作成すること
ができない。真空引き等の繁雑な操作を必要と
する。大型で高価な装置を必要とする。その
ために製造コストが割高となる。等の問題点があ
つた。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、上記問題点を解決するためにタング
ステン酸とモリブデン酸との混合コロイドを含む
タングステン酸およびモリブデン酸の混合溶液と
少なくとも表面に導電性を有する基板とを接触さ
せて該基板をカソードとして電解析出を行ない、
析出した該被膜を焼成する方法を用いている。 従来イソポリタングステン酸(以下タングステ
ン酸と略称する)の水溶液はすぐに沈殿を生じて
安定な水溶液としては存在しない。しかしながら
タングステン酸をモリブデン酸と混合しておくと
比較的安定に水溶液中に存在し、この溶液を用い
て電解析出を行なえることが判明した。 本発明のタングステン酸およびモリブデン酸の
混合溶液は、タングステン酸塩およびモリブデン
酸塩の混合溶液をカチオン交換樹脂と接触させて
カチオン−水素イオンのイオン交換を行なう方法
によつて作成することができる。 又上記方法で作成した溶液に、モリブデン酸溶
液を加えて濃度の調整を行なうことも可能である
が、初期に作成するタングステン酸塩およびモリ
ブデン酸塩の混合溶液濃度により得られるタング
ステン酸およびモリブデン酸の混合溶液の濃度が
決定できるので、最初にその濃度を適度な値とし
ておくことが好ましい。 上記混合塩溶液の作成に用いることのできるタ
ングステン酸塩およびモリブデン酸塩としては、
Li,Na,K,Rb,Cs,Be,Mg,Ca,Srまたは
NH4等とWO4,MoO4の塩が例示できる。 上記比較的安定なタングステン酸とモリブデン
酸との混合溶液は、溶液中のモリブデン酸に対す
るタングステン酸のモル比が1〜4であることが
好まれる。 上記モリブデン酸に対するタングステン酸のモ
ル比が4よりも大きくなるとタングステン酸のみ
の水溶液と同様の沈殿を生じやすい溶液となるた
め好ましくない。又上記モリブデン酸に対するタ
ングステン酸のモル比が1より小さくなると、同
溶液を処理して得られる酸化タングステンおよび
酸化モリブデンの混合物膜を用いてEC素子を作
成した時の着色特性にあまり改善効果が見られな
いので好ましくない。 本発明の電解析出を行なうためにはタングステ
ン酸およびモリブデン酸の混合溶液を熟成し溶液
中にタングステン酸およびモリブデン酸のコロイ
ドを作成することが必要である。 上記コロイドの生成していない混合溶液中に電
極基板を浸漬して電解析出を試みても、基板表面
に被膜を得ることはできない。(一部還元されて
タングステンブルーが生成するものの、溶液中に
拡散してしまうため被膜は形成されない。) タングステン酸およびモリブデン酸の混合溶液
は熟成することによりその溶液中にコロイドを生
成する。この熟成とは程度な温度に、程度な時
間、溶液を保持することであり、熟成時の温度は
60℃未満であることが好まれ、又熟成時間は72時
間よりも長いことが好まれる。タングステン酸お
よびモリブデン酸の混合溶液を60℃以上とすると
熟成中の溶液中に沈殿を生じやすくなり、又72時
間以内に電解析出を試みててもコロイドの生成が
不足であるために被膜が形成されにくい。 充分に熟成させてタングステン酸およびモリブ
デン酸のコロイドを生成させたタングステン酸お
よびモリブデン酸混合溶液と電極とを接触させて
直流電圧を印加するとカソード表面に被膜が析出
する。 析出した被膜は電極基板との密着性が悪く機械
強度が不足しており、又EC特性も悪いので焼成
操作を必要とする。焼成時の温度は150〜350℃で
あることが好まれる。焼成時の温度を350℃より
も高くすると被膜の結晶化が進み得られた被膜を
用いて作成したEC素子の可逆性が悪くなるので
好ましくない。又焼成時の温度を150℃よりも低
くすると焼成による強度の向上があまり望めず、
又得られた被膜を用いて作成したEC素子の消色
速度が遅くなるので好ましくない。 〔実施例〕 まず0.1モル/lのタングステン酸カリウム水
溶液および同濃度のモリブデン酸カリウム水溶液
を調整した。次にタングステン酸カリウム水溶液
およびモリブデン酸カリウム水溶液を7:3で混
合し、この溶液をカチオン交換樹脂を満したカラ
ムに通して、遊離のタングステン酸−モリブデン
酸混合水溶液に変換した。次にこの溶液を40℃の
恒温槽中で72時間熟成させて適度な粘度の安定な
コロイド溶液とした。 つぎに、この溶液中にSnO2透明導電膜付ガラ
ス板を浸漬し、該ガラス板をカソードとして直流
電源により定電圧で電流を流して該ガラス板上に
被膜を電解析出させた。析出膜の該ガラス板との
密着性および得られた被膜のEC特性の可逆性を
良くするために、該ガラス板に250℃、1時間の
熱処理を施した。 このようにして得られた薄膜を用いて作成した
EC素子の光吸収スペクトルを第1図に示す。 本実施例により得られた被膜を用いて作成した
EC素子の着色状態の吸収スペクトルのピークは、
タングステン酸化物またはモリブデン酸化物を用
いたEC素子の吸収スペクトルのピークよりも可
視領域に寄つており、本実施例によつて得られる
被膜を用いたEC素子の着色効率の良さがうかが
える。又得られた被膜の組成分析の結果を第1表
に示す。 次に上記実施例と同様にタングステン酸カリウ
ム水溶液とモリブデン酸カリウム水溶液を6:4
および1:1で混合し、同様の操作で酸化タング
ステン−酸化モリブデンの混合薄膜を得た。得ら
れた被膜の組成を第1表に示す。第1表から析出
溶液と得られる被膜組成とはおよそ対応がとれて
おり、析出溶液の制御によつて得られる被膜の組
成の制御が可能であることがわかる。
板の表面に電解析出法によつてエレクトロクロミ
ツク性(以下EC性と略称する)を有し、EC素子
に用いる酸化タングステンと酸化モリブデンの混
合被膜を製造する方法に関する。 〔従来の技術〕 EC表示素子又はEC調光体に応用される無機材
料系EC物質は、現在タングステン酸化物が主で
あつた。しかしながら近年酸化タングステンおよ
び酸化モリブデンの混合物被膜が良好な着色効率
を示すことが報告されている。これはこの被膜の
着色状態(青色)での光吸収スペクトルが酸化タ
ングステンおよび酸化モリブデンのそれよりも可
視光領域寄りであるためであり、上記混合物被膜
を用いたEC素子をWO3を用いたEC素子と同じ電
気量で透明から青色へ着色変化をさせると、
WO3を用いたEC素子よりも上記混合物の被膜を
用いたEC素子の方が大きな着色変化を起こした
ものとして認知されるためである。(例えばJ.J.
A.P.23(12)、1624(1984)) 従来、この酸化タングステンおよび酸化モリブ
デンの混合物被膜の製造には蒸着法、スパツター
法の真空法が用いられている。 〔発明が解決しようとする課題〕 上記従来の酸化タングステンおよび酸化モリブ
デンの混合物被膜(以後Moα W1-〓O3膜と略称
する)の製造方法である真空法は、一般的に言つ
て大面積にわたつて均一な被膜を作成すること
ができない。真空引き等の繁雑な操作を必要と
する。大型で高価な装置を必要とする。その
ために製造コストが割高となる。等の問題点があ
つた。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、上記問題点を解決するためにタング
ステン酸とモリブデン酸との混合コロイドを含む
タングステン酸およびモリブデン酸の混合溶液と
少なくとも表面に導電性を有する基板とを接触さ
せて該基板をカソードとして電解析出を行ない、
析出した該被膜を焼成する方法を用いている。 従来イソポリタングステン酸(以下タングステ
ン酸と略称する)の水溶液はすぐに沈殿を生じて
安定な水溶液としては存在しない。しかしながら
タングステン酸をモリブデン酸と混合しておくと
比較的安定に水溶液中に存在し、この溶液を用い
て電解析出を行なえることが判明した。 本発明のタングステン酸およびモリブデン酸の
混合溶液は、タングステン酸塩およびモリブデン
酸塩の混合溶液をカチオン交換樹脂と接触させて
カチオン−水素イオンのイオン交換を行なう方法
によつて作成することができる。 又上記方法で作成した溶液に、モリブデン酸溶
液を加えて濃度の調整を行なうことも可能である
が、初期に作成するタングステン酸塩およびモリ
ブデン酸塩の混合溶液濃度により得られるタング
ステン酸およびモリブデン酸の混合溶液の濃度が
決定できるので、最初にその濃度を適度な値とし
ておくことが好ましい。 上記混合塩溶液の作成に用いることのできるタ
ングステン酸塩およびモリブデン酸塩としては、
Li,Na,K,Rb,Cs,Be,Mg,Ca,Srまたは
NH4等とWO4,MoO4の塩が例示できる。 上記比較的安定なタングステン酸とモリブデン
酸との混合溶液は、溶液中のモリブデン酸に対す
るタングステン酸のモル比が1〜4であることが
好まれる。 上記モリブデン酸に対するタングステン酸のモ
ル比が4よりも大きくなるとタングステン酸のみ
の水溶液と同様の沈殿を生じやすい溶液となるた
め好ましくない。又上記モリブデン酸に対するタ
ングステン酸のモル比が1より小さくなると、同
溶液を処理して得られる酸化タングステンおよび
酸化モリブデンの混合物膜を用いてEC素子を作
成した時の着色特性にあまり改善効果が見られな
いので好ましくない。 本発明の電解析出を行なうためにはタングステ
ン酸およびモリブデン酸の混合溶液を熟成し溶液
中にタングステン酸およびモリブデン酸のコロイ
ドを作成することが必要である。 上記コロイドの生成していない混合溶液中に電
極基板を浸漬して電解析出を試みても、基板表面
に被膜を得ることはできない。(一部還元されて
タングステンブルーが生成するものの、溶液中に
拡散してしまうため被膜は形成されない。) タングステン酸およびモリブデン酸の混合溶液
は熟成することによりその溶液中にコロイドを生
成する。この熟成とは程度な温度に、程度な時
間、溶液を保持することであり、熟成時の温度は
60℃未満であることが好まれ、又熟成時間は72時
間よりも長いことが好まれる。タングステン酸お
よびモリブデン酸の混合溶液を60℃以上とすると
熟成中の溶液中に沈殿を生じやすくなり、又72時
間以内に電解析出を試みててもコロイドの生成が
不足であるために被膜が形成されにくい。 充分に熟成させてタングステン酸およびモリブ
デン酸のコロイドを生成させたタングステン酸お
よびモリブデン酸混合溶液と電極とを接触させて
直流電圧を印加するとカソード表面に被膜が析出
する。 析出した被膜は電極基板との密着性が悪く機械
強度が不足しており、又EC特性も悪いので焼成
操作を必要とする。焼成時の温度は150〜350℃で
あることが好まれる。焼成時の温度を350℃より
も高くすると被膜の結晶化が進み得られた被膜を
用いて作成したEC素子の可逆性が悪くなるので
好ましくない。又焼成時の温度を150℃よりも低
くすると焼成による強度の向上があまり望めず、
又得られた被膜を用いて作成したEC素子の消色
速度が遅くなるので好ましくない。 〔実施例〕 まず0.1モル/lのタングステン酸カリウム水
溶液および同濃度のモリブデン酸カリウム水溶液
を調整した。次にタングステン酸カリウム水溶液
およびモリブデン酸カリウム水溶液を7:3で混
合し、この溶液をカチオン交換樹脂を満したカラ
ムに通して、遊離のタングステン酸−モリブデン
酸混合水溶液に変換した。次にこの溶液を40℃の
恒温槽中で72時間熟成させて適度な粘度の安定な
コロイド溶液とした。 つぎに、この溶液中にSnO2透明導電膜付ガラ
ス板を浸漬し、該ガラス板をカソードとして直流
電源により定電圧で電流を流して該ガラス板上に
被膜を電解析出させた。析出膜の該ガラス板との
密着性および得られた被膜のEC特性の可逆性を
良くするために、該ガラス板に250℃、1時間の
熱処理を施した。 このようにして得られた薄膜を用いて作成した
EC素子の光吸収スペクトルを第1図に示す。 本実施例により得られた被膜を用いて作成した
EC素子の着色状態の吸収スペクトルのピークは、
タングステン酸化物またはモリブデン酸化物を用
いたEC素子の吸収スペクトルのピークよりも可
視領域に寄つており、本実施例によつて得られる
被膜を用いたEC素子の着色効率の良さがうかが
える。又得られた被膜の組成分析の結果を第1表
に示す。 次に上記実施例と同様にタングステン酸カリウ
ム水溶液とモリブデン酸カリウム水溶液を6:4
および1:1で混合し、同様の操作で酸化タング
ステン−酸化モリブデンの混合薄膜を得た。得ら
れた被膜の組成を第1表に示す。第1表から析出
溶液と得られる被膜組成とはおよそ対応がとれて
おり、析出溶液の制御によつて得られる被膜の組
成の制御が可能であることがわかる。
本発明によれば、酸化タングステン酸と酸化モ
リブデン酸の混合被膜の作成に電解析出法を応用
することができる。そのため大面積にわたり均一
な膜を安価に形成させることができ、更に電解析
出の条件を制御することにより得られる被膜の膜
厚を正確に制御することが可能である。 又本発明は従来の真空法などの製造方法とくら
べて大規模な設備を必要とせず、生産性が高いた
めにEC素子に用いる酸化タングステンおよび酸
化モリブデン混合被膜を安価の得ることができ
る。 又、従来のタングステン酸化物、モリブデン酸
化物を用いて作成されたEC素子よりもこの混合
物膜を用いて作成されたEC素子は光吸収スペク
トルが可視光領域にシフトしているために着色時
の青色の色調が従来のものと異なり、EC素子の
色調にも多様性を与えるものである。
リブデン酸の混合被膜の作成に電解析出法を応用
することができる。そのため大面積にわたり均一
な膜を安価に形成させることができ、更に電解析
出の条件を制御することにより得られる被膜の膜
厚を正確に制御することが可能である。 又本発明は従来の真空法などの製造方法とくら
べて大規模な設備を必要とせず、生産性が高いた
めにEC素子に用いる酸化タングステンおよび酸
化モリブデン混合被膜を安価の得ることができ
る。 又、従来のタングステン酸化物、モリブデン酸
化物を用いて作成されたEC素子よりもこの混合
物膜を用いて作成されたEC素子は光吸収スペク
トルが可視光領域にシフトしているために着色時
の青色の色調が従来のものと異なり、EC素子の
色調にも多様性を与えるものである。
第1図は本発明の実施例により作成された酸化
タングステンおよび酸化モリブデンの混合被膜を
用いて作成したエレクトロクロミツクの分光透過
率を示す図である。
タングステンおよび酸化モリブデンの混合被膜を
用いて作成したエレクトロクロミツクの分光透過
率を示す図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 タングステン酸とモリブデン酸との混合コロ
イドを含むタングステン酸およびモリブデン酸の
混合溶液と少なくとも表面に導電性を有する基板
とを接触させて該基板をカソードとして電解析出
を行ない該基板の表面に被膜を析出させ、その後
該被膜を焼成して酸化タングステンと酸化モリブ
デンの混合被膜とするEC素子に用いる酸化タン
グステンと酸化モリブデンの混合被膜の製造方
法。 2 前記タングステン酸およびモリブデン酸の混
合溶液のモリブデン酸に対するタングステン酸の
モル比が1〜4である特許請求の範囲第1項記載
のEC素子に用いる酸化タングステンと酸化モリ
ブデンの混合被膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60070293A JPS61231197A (ja) | 1985-04-03 | 1985-04-03 | エレクトロクロミック素子に用いる酸化タングステンと酸化モリブデンの混合被膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60070293A JPS61231197A (ja) | 1985-04-03 | 1985-04-03 | エレクトロクロミック素子に用いる酸化タングステンと酸化モリブデンの混合被膜の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61231197A JPS61231197A (ja) | 1986-10-15 |
JPH058277B2 true JPH058277B2 (ja) | 1993-02-01 |
Family
ID=13427277
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60070293A Granted JPS61231197A (ja) | 1985-04-03 | 1985-04-03 | エレクトロクロミック素子に用いる酸化タングステンと酸化モリブデンの混合被膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61231197A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108914183A (zh) * | 2018-07-09 | 2018-11-30 | 中国科学院上海硅酸盐研究所 | 钼掺杂非晶三氧化钨电致变色薄膜及其电化学沉积方法和应用 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5411786A (en) * | 1977-06-28 | 1979-01-29 | Mitsubishi Electric Corp | Peak detecting system of spectra |
-
1985
- 1985-04-03 JP JP60070293A patent/JPS61231197A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5411786A (en) * | 1977-06-28 | 1979-01-29 | Mitsubishi Electric Corp | Peak detecting system of spectra |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61231197A (ja) | 1986-10-15 |
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