JPH0582242B2 - - Google Patents
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- JPH0582242B2 JPH0582242B2 JP60173497A JP17349785A JPH0582242B2 JP H0582242 B2 JPH0582242 B2 JP H0582242B2 JP 60173497 A JP60173497 A JP 60173497A JP 17349785 A JP17349785 A JP 17349785A JP H0582242 B2 JPH0582242 B2 JP H0582242B2
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Landscapes
- Filtration Of Liquid (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は、濾材表面に沈積しようとする流体中
の混在異物を、濾過操作中に自動的に除去させる
ことのできる遠心式自浄フイルタ装置に関する。 [従来の技術] ポンプを使用して圧送される流体の流路に除塵
用フイルタを介在させることによつて流体の移送
と流体中に混在する異物の除去とを同時に行うこ
とは、あらゆる産業分野に亘つて広く行われてい
る。この種のフイルタとしては回転ドラムの外周
面に濾布を巻きつけたものとか、フレーム体に濾
材を張設したもの、あるいは一端が封止された短
筒状の金網製フイルタエレメントの開口端にカー
トリツジ式の取付用基部を接合させたものなどが
使われてきた。 [発明が解決しようとする問題点] 上記の如き従来の除塵用フイルタは、濾過すべ
き流体中に混在する異物の粒径が小さければ小さ
い程網目の細かい濾材を必要とし、殊に異物混入
量が多い場合には短期間で濾材の表面に異物が堆
積して濾過能力が著しく低下するので、甚だしい
時間と労力の浪費を伴うフイルタの洗浄作業を頻
繁に繰返さなければならず、生産性の低下の一要
因をなしていた。 本発明は、濾過作業中に濾材表面に沈積しよう
とする被濾過液中の異物を自動的に排除させるた
めの機構を備えた、いわば自浄式の流体濾過用フ
イルタを提供することを目的とする。 [問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するために本発明の遠心式自浄
フイルタ装置は、中空筒体の周壁面に濾材を取付
けると共に、筒軸部にポンプの吸入口への連通手
段を設けた筒状フイルタと、前記筒状フイルタの
内周面に接して回転し、該回転方向に向かつて前
記内周面に対して末広がりの取付け角度を有する
複数個のブレードを植設した回転体と、該回転体
の回動手段と、前記筒状フイルタの内空部を外気
から遮断するために前記筒軸部に設けられたシー
ル部材と、前記濾材の表面から遠心力により剥離
された被濾過液中の混入異物が液中に再拡散され
ることを防ぐための集塵手段とを備えてなり、前
記筒状フイルタを被濾過液中に浸漬させて使用す
る構成を採用した。 [作用および発明の効果] 筒状フイルタの筒軸部に設けてある連通手段を
配管によつてポンプの吸入口に接続させたうえ、
フイルタを被濾過液中に浸漬しポンプを起動させ
ると共に回転体を回動させると、ポンプの吸引力
によつて筒状フイルタ内空部は一瞬にして減圧さ
せるために、筒状フイルタの内外の圧力差によつ
てシール部材が回転軸部に押圧されて軸封状態が
もたらされ、以後はこの圧力差が維持されて濾過
が進行する。 一方回転体の周縁部に特定の取付角度をもつて
植設されたブレードが筒状フイルタの内周面に沿
つて回転するのに伴つて、このブレードと筒状フ
イルタの内周面に挟まれた領域に存在する濾過液
はブレードによつて圧縮作用力と遠心作用力を受
けるために、濾材の網目をくぐり抜けて再び濾過
槽に押し戻される。この時網目に吸着されていた
被濾過液中の侵入異物は網目から押し出されて脱
落し、フイルタの自己浄化作用が営まれる。 従つて従来の濾過装置の如く濾過運転中に急速
に起こる濾材の目詰りの状態を除くために、頻繁
に濾材の洗浄作業を行わなければならないという
不都合が解消され、濾過効率が著しく向上する。 [実施例] 以下に付図に示す実施例に基づいて本発明の構
成を具体的に説明する。 第1図ないし第4図に描かれた本発明による第
1実施例装置の説明図において、Aは筒状フイル
タ、1は筒状フイルタAのケーシングであつて、
閉鎖された内空部を有し(濾材を準気密材料とみ
なせば)金属ないしは合成樹脂製の偏平な筒体を
なしている。1aはフイルタケーシング1の周壁
面に一定の間隔を隔てて設けられた縦長のスリツ
ト群であつて、このスリツト状開口には濾材2が
張設されている。濾材2は濾布や様々なメツシユ
の金網などからなる帯状体をなしており、筒状フ
イルタAの外周面に巻きつけられている。3と4
は筒状フイルタAのケーシング1の内空部にあつ
て、その頂面と底面にそれぞれ接して配設された
回転体、7は円盤状となす回転体3の回転軸であ
つて中空筒体をなしており、ベアリング10を介
してケーシング1の頂壁面の筒軸部に形成された
ポンプ吸入口への連通手段としての軸受筒13内
に嵌着されている。8は同じく円盤状をなす回転
体4の回転軸であつて、ベアリングボール9を介
してケーシング1の底壁面の筒軸部に設けた凹み
状受座に嵌入されている。 5は上下一対の回転軸3および4の相対向する
周縁部に架け渡すようにして取付けられた複数個
のブレードであつて、第2図に描かれたように巾
方向に円弧形状を有する帯状板をなし、ボルト6
によつて両端部をそれぞれ回転体3と4に固定さ
れている。11は回転軸7の回動用プーリであ
る。 12は回転体3の中空状回転軸7内に挿入され
た、ポンプの吸入口に接続される配管の一端部分
であり、回転軸7の下端面から突出してケーシン
グ1内に位置するその先端にはフランジ状部12
aが形成されている。20は中空回転軸7内に配
管12を支持させるためのベアリングである。1
4と15は中空状回転軸7とこの内空部に挿通さ
れているポンプへの配管12との間の大気に導通
している空隙をケーシング1の内空部から遮断す
るための第1のシール部材であり、17と18は
軸受筒13とその内空部に挿通された回転軸7と
の間の大気と連通状態にある空隙をケーシング1
の内空部から遮断するための第2のシール部材で
あつて、これら両シール部材は回転軸7の下端部
近傍の部分図としての第3図および第1図のロ−
ロ断面図としての第4図によつて理解されるよう
にゴム弾性材からなる2つの半円筒状を組合わせ
て短筒体を形作らせた如き構成を備えた内側シー
ル部材14,17と同様な構成を備えた外側シー
ル部材15,18とを、つき合わせ個所が円周方
向に互いに90°へだたるようにして同軸的且つ幾
分の間隔をへだてて嵌合させた如き構成を備えて
いる。16と19はそれぞれ第1と第2シール部
材の固定用止め環である。 シール部材14と15および17と18は共に
弾力性と機械的強度殊に耐摩耗性にすぐれたウレ
タンゴムや弗素ゴムなどで作られており、常態に
おていは垂直な筒壁面をなすように形作られてい
るが、配管12を通じてポンプの吸引力がケーシ
ング1内に及ぼされると、濾材2の通気抵抗によ
つてケーシング1の内空部は大気圧に対して減圧
状態となり、シール部材14と15は大気圧に押
されてその内径が拡張され、外周面が配管12の
フランジ状部12aの周縁立り上がり部分12b
の内周面に向つて押しつけられることによつて前
述の如きシール部材としての役目を果たす。同様
にシール部材17と18の外周面は回転体3の頂
面に形成されている円環状突出部3aの内周面に
大気圧によつて押しつけられることによつてその
役目を果たす。30は筒状フイルタAを内部に組
込んだ濾過槽であつて被濾過液の注入口30aと
排出口30bと備えている。 第5図は上記実施例装置の使用方法を例示し
た、濾過システムの構成図であつて、21は回転
体3および4の回動用の無段変速モータまたは無
段変速機を出力軸に接続させた定速回転型モー
タ、22はVベルト、23はモータ制御箱、40
は濾過用ポンプ、31は被濾過液、32はポンプ
40の吐出口配管、33は濾過済み液の貯槽、3
4は濾過槽30の前置タンク、35と37および
36は濾過槽30と前置34とを結ぶ配管および
送液ポンプである。 次に上記実施例装置の作動について説明する。
装置を第5図に例示されたようにセツトし、ポン
プ40の吐出口部に取付けたこの図では省かれて
いる吐出バルブを絞り込んだ常態のもとに、ポン
プ40の駆動用モータを起動させると同時に回転
体3および4の回動用無段変速モータ21を低速
で始動させる。筒状フイルタA内が濾過液で満た
されてあらずまた濾材2の網目が極めて細かい場
合には、あらかじめ筒状フイルタAの内空部を濾
過液で満たしておく。 濾材2による被濾過液中の混入異物の除去能力
は、濾材2の網目に混入異物がある程度沈着して
網目が狭められることによつて向上されるので、
幾分かの異物沈着はむしろ好ましい。装置の起動
後、モータ21の制御装置を操作して回転体3お
よび4を第2図に矢印ハで示された方向に向けて
次第に回転数を高めていくと、回転体3の周縁部
には筒状フイルタのケーシング1の内周面に近接
させるようにして、且つこの内周面に漸近するよ
うな取付角度をもつてブレード5が植設されてい
るので、ポンプ40の吸引力によつてケーシング
1内に吸入された濾過液の内、このブレード5と
ケーシング1の内壁面との間に形成されたクサビ
状空隙に存在する濾過液は矢印ニで示された如く
このクサビ状空隙に押し込まれるような作用力を
受けることになつて液圧が上昇し、遂には矢印b
で描かれているように濾材2の網目からケーシン
グ1の外側に向けて押し出されるに至る。そして
この時網目に詰つていた異物もまた網目から押し
出されて脱落し、いわばフイルタの自浄作用が営
まれることになる。回転体3の回転数が更に上昇
すれば、ブレード5の表面に生ずる遠心作用力が
上記の液体の押圧作用力に付加されることとなつ
て自浄作用は一段と高められる。 しかし前述の如く濾材2の表面への異物の幾分
かの沈積を許容して異物の除去能力を高めること
は望ましいが、一方では濾過作業の効率化という
要求もあるので、濾過済み液体中の異物残存量を
チエツクしながら、回転体3の回転数を調節し、
同時に吐出バルブの開度も変化させて筒状フイル
タのケーシング1内に吸入される濾過液量とポン
プ40からの吐出量とのバランスを計る。吐出バ
ルブを開きすぎるとケーシンク1内への濾過液の
補給が追いつかず、ポンプ40は空転することに
なる。濾過効果と吐出量との兼ね合いで回転体3
の最適回転数が決定された後は同一条件のもとで
操業する限り、この決定回転数と吐出バルブ開度
に装置の作動状態を固定させて置けば、濾材2の
表面に被濾過液中の混入異物が次第に沈積して経
時的に濾過効率が低下する不都合を来たすことな
く、安定した濾過作業を継続させることができ
る。 次に上記実施例に示された構成を備えたテスト
装置を使つて、回転体3を回転させた場合と回転
させなかつた場合の装置の濾過能力(吐出量)の
経時変化を比較したいくつかの実験の結果を、各
実験条件の一覧表としての表1と、これらの各々
の実験について求めたポンプ吐出量対運転時間の
相関グラフとして第10図ないし第13図を参照
しなから説明する。各グラフには同一条件のもと
で5回繰返して行われた実験の測定値をプロツト
し、このプロツトの分布領域を帯状斜線領域とし
てイ〜トの如く表示した。
の混在異物を、濾過操作中に自動的に除去させる
ことのできる遠心式自浄フイルタ装置に関する。 [従来の技術] ポンプを使用して圧送される流体の流路に除塵
用フイルタを介在させることによつて流体の移送
と流体中に混在する異物の除去とを同時に行うこ
とは、あらゆる産業分野に亘つて広く行われてい
る。この種のフイルタとしては回転ドラムの外周
面に濾布を巻きつけたものとか、フレーム体に濾
材を張設したもの、あるいは一端が封止された短
筒状の金網製フイルタエレメントの開口端にカー
トリツジ式の取付用基部を接合させたものなどが
使われてきた。 [発明が解決しようとする問題点] 上記の如き従来の除塵用フイルタは、濾過すべ
き流体中に混在する異物の粒径が小さければ小さ
い程網目の細かい濾材を必要とし、殊に異物混入
量が多い場合には短期間で濾材の表面に異物が堆
積して濾過能力が著しく低下するので、甚だしい
時間と労力の浪費を伴うフイルタの洗浄作業を頻
繁に繰返さなければならず、生産性の低下の一要
因をなしていた。 本発明は、濾過作業中に濾材表面に沈積しよう
とする被濾過液中の異物を自動的に排除させるた
めの機構を備えた、いわば自浄式の流体濾過用フ
イルタを提供することを目的とする。 [問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するために本発明の遠心式自浄
フイルタ装置は、中空筒体の周壁面に濾材を取付
けると共に、筒軸部にポンプの吸入口への連通手
段を設けた筒状フイルタと、前記筒状フイルタの
内周面に接して回転し、該回転方向に向かつて前
記内周面に対して末広がりの取付け角度を有する
複数個のブレードを植設した回転体と、該回転体
の回動手段と、前記筒状フイルタの内空部を外気
から遮断するために前記筒軸部に設けられたシー
ル部材と、前記濾材の表面から遠心力により剥離
された被濾過液中の混入異物が液中に再拡散され
ることを防ぐための集塵手段とを備えてなり、前
記筒状フイルタを被濾過液中に浸漬させて使用す
る構成を採用した。 [作用および発明の効果] 筒状フイルタの筒軸部に設けてある連通手段を
配管によつてポンプの吸入口に接続させたうえ、
フイルタを被濾過液中に浸漬しポンプを起動させ
ると共に回転体を回動させると、ポンプの吸引力
によつて筒状フイルタ内空部は一瞬にして減圧さ
せるために、筒状フイルタの内外の圧力差によつ
てシール部材が回転軸部に押圧されて軸封状態が
もたらされ、以後はこの圧力差が維持されて濾過
が進行する。 一方回転体の周縁部に特定の取付角度をもつて
植設されたブレードが筒状フイルタの内周面に沿
つて回転するのに伴つて、このブレードと筒状フ
イルタの内周面に挟まれた領域に存在する濾過液
はブレードによつて圧縮作用力と遠心作用力を受
けるために、濾材の網目をくぐり抜けて再び濾過
槽に押し戻される。この時網目に吸着されていた
被濾過液中の侵入異物は網目から押し出されて脱
落し、フイルタの自己浄化作用が営まれる。 従つて従来の濾過装置の如く濾過運転中に急速
に起こる濾材の目詰りの状態を除くために、頻繁
に濾材の洗浄作業を行わなければならないという
不都合が解消され、濾過効率が著しく向上する。 [実施例] 以下に付図に示す実施例に基づいて本発明の構
成を具体的に説明する。 第1図ないし第4図に描かれた本発明による第
1実施例装置の説明図において、Aは筒状フイル
タ、1は筒状フイルタAのケーシングであつて、
閉鎖された内空部を有し(濾材を準気密材料とみ
なせば)金属ないしは合成樹脂製の偏平な筒体を
なしている。1aはフイルタケーシング1の周壁
面に一定の間隔を隔てて設けられた縦長のスリツ
ト群であつて、このスリツト状開口には濾材2が
張設されている。濾材2は濾布や様々なメツシユ
の金網などからなる帯状体をなしており、筒状フ
イルタAの外周面に巻きつけられている。3と4
は筒状フイルタAのケーシング1の内空部にあつ
て、その頂面と底面にそれぞれ接して配設された
回転体、7は円盤状となす回転体3の回転軸であ
つて中空筒体をなしており、ベアリング10を介
してケーシング1の頂壁面の筒軸部に形成された
ポンプ吸入口への連通手段としての軸受筒13内
に嵌着されている。8は同じく円盤状をなす回転
体4の回転軸であつて、ベアリングボール9を介
してケーシング1の底壁面の筒軸部に設けた凹み
状受座に嵌入されている。 5は上下一対の回転軸3および4の相対向する
周縁部に架け渡すようにして取付けられた複数個
のブレードであつて、第2図に描かれたように巾
方向に円弧形状を有する帯状板をなし、ボルト6
によつて両端部をそれぞれ回転体3と4に固定さ
れている。11は回転軸7の回動用プーリであ
る。 12は回転体3の中空状回転軸7内に挿入され
た、ポンプの吸入口に接続される配管の一端部分
であり、回転軸7の下端面から突出してケーシン
グ1内に位置するその先端にはフランジ状部12
aが形成されている。20は中空回転軸7内に配
管12を支持させるためのベアリングである。1
4と15は中空状回転軸7とこの内空部に挿通さ
れているポンプへの配管12との間の大気に導通
している空隙をケーシング1の内空部から遮断す
るための第1のシール部材であり、17と18は
軸受筒13とその内空部に挿通された回転軸7と
の間の大気と連通状態にある空隙をケーシング1
の内空部から遮断するための第2のシール部材で
あつて、これら両シール部材は回転軸7の下端部
近傍の部分図としての第3図および第1図のロ−
ロ断面図としての第4図によつて理解されるよう
にゴム弾性材からなる2つの半円筒状を組合わせ
て短筒体を形作らせた如き構成を備えた内側シー
ル部材14,17と同様な構成を備えた外側シー
ル部材15,18とを、つき合わせ個所が円周方
向に互いに90°へだたるようにして同軸的且つ幾
分の間隔をへだてて嵌合させた如き構成を備えて
いる。16と19はそれぞれ第1と第2シール部
材の固定用止め環である。 シール部材14と15および17と18は共に
弾力性と機械的強度殊に耐摩耗性にすぐれたウレ
タンゴムや弗素ゴムなどで作られており、常態に
おていは垂直な筒壁面をなすように形作られてい
るが、配管12を通じてポンプの吸引力がケーシ
ング1内に及ぼされると、濾材2の通気抵抗によ
つてケーシング1の内空部は大気圧に対して減圧
状態となり、シール部材14と15は大気圧に押
されてその内径が拡張され、外周面が配管12の
フランジ状部12aの周縁立り上がり部分12b
の内周面に向つて押しつけられることによつて前
述の如きシール部材としての役目を果たす。同様
にシール部材17と18の外周面は回転体3の頂
面に形成されている円環状突出部3aの内周面に
大気圧によつて押しつけられることによつてその
役目を果たす。30は筒状フイルタAを内部に組
込んだ濾過槽であつて被濾過液の注入口30aと
排出口30bと備えている。 第5図は上記実施例装置の使用方法を例示し
た、濾過システムの構成図であつて、21は回転
体3および4の回動用の無段変速モータまたは無
段変速機を出力軸に接続させた定速回転型モー
タ、22はVベルト、23はモータ制御箱、40
は濾過用ポンプ、31は被濾過液、32はポンプ
40の吐出口配管、33は濾過済み液の貯槽、3
4は濾過槽30の前置タンク、35と37および
36は濾過槽30と前置34とを結ぶ配管および
送液ポンプである。 次に上記実施例装置の作動について説明する。
装置を第5図に例示されたようにセツトし、ポン
プ40の吐出口部に取付けたこの図では省かれて
いる吐出バルブを絞り込んだ常態のもとに、ポン
プ40の駆動用モータを起動させると同時に回転
体3および4の回動用無段変速モータ21を低速
で始動させる。筒状フイルタA内が濾過液で満た
されてあらずまた濾材2の網目が極めて細かい場
合には、あらかじめ筒状フイルタAの内空部を濾
過液で満たしておく。 濾材2による被濾過液中の混入異物の除去能力
は、濾材2の網目に混入異物がある程度沈着して
網目が狭められることによつて向上されるので、
幾分かの異物沈着はむしろ好ましい。装置の起動
後、モータ21の制御装置を操作して回転体3お
よび4を第2図に矢印ハで示された方向に向けて
次第に回転数を高めていくと、回転体3の周縁部
には筒状フイルタのケーシング1の内周面に近接
させるようにして、且つこの内周面に漸近するよ
うな取付角度をもつてブレード5が植設されてい
るので、ポンプ40の吸引力によつてケーシング
1内に吸入された濾過液の内、このブレード5と
ケーシング1の内壁面との間に形成されたクサビ
状空隙に存在する濾過液は矢印ニで示された如く
このクサビ状空隙に押し込まれるような作用力を
受けることになつて液圧が上昇し、遂には矢印b
で描かれているように濾材2の網目からケーシン
グ1の外側に向けて押し出されるに至る。そして
この時網目に詰つていた異物もまた網目から押し
出されて脱落し、いわばフイルタの自浄作用が営
まれることになる。回転体3の回転数が更に上昇
すれば、ブレード5の表面に生ずる遠心作用力が
上記の液体の押圧作用力に付加されることとなつ
て自浄作用は一段と高められる。 しかし前述の如く濾材2の表面への異物の幾分
かの沈積を許容して異物の除去能力を高めること
は望ましいが、一方では濾過作業の効率化という
要求もあるので、濾過済み液体中の異物残存量を
チエツクしながら、回転体3の回転数を調節し、
同時に吐出バルブの開度も変化させて筒状フイル
タのケーシング1内に吸入される濾過液量とポン
プ40からの吐出量とのバランスを計る。吐出バ
ルブを開きすぎるとケーシンク1内への濾過液の
補給が追いつかず、ポンプ40は空転することに
なる。濾過効果と吐出量との兼ね合いで回転体3
の最適回転数が決定された後は同一条件のもとで
操業する限り、この決定回転数と吐出バルブ開度
に装置の作動状態を固定させて置けば、濾材2の
表面に被濾過液中の混入異物が次第に沈積して経
時的に濾過効率が低下する不都合を来たすことな
く、安定した濾過作業を継続させることができ
る。 次に上記実施例に示された構成を備えたテスト
装置を使つて、回転体3を回転させた場合と回転
させなかつた場合の装置の濾過能力(吐出量)の
経時変化を比較したいくつかの実験の結果を、各
実験条件の一覧表としての表1と、これらの各々
の実験について求めたポンプ吐出量対運転時間の
相関グラフとして第10図ないし第13図を参照
しなから説明する。各グラフには同一条件のもと
で5回繰返して行われた実験の測定値をプロツト
し、このプロツトの分布領域を帯状斜線領域とし
てイ〜トの如く表示した。
【表】
表1のNo.1の実験結果を図示した第10図にお
いて回転体3を回転させなかつた場合には、帯状
グラフロにみられるように、装置の作動直後から
吐出量は減少の一途をたどり、約4分後に半減
し、8分後には1/10程度に低落しているのに対し
て回転体3を200rpmで回転させた場合にはグラ
フイに描かれているように10分経過後においても
目立つた吐出量の低下はみられず、本発明装置の
濾過性能の卓抜さが明確に読み取れる。 第2および第3の実験は、第1の実験に混入異
物として使われた鉄粉に比べてはるかに濾材2に
目詰りを生じさせやすい紙パルプを用いたので、
濾材2の自浄作用の効果は第11図と第12図に
それぞれ明らかなように回転体3を回転させた場
合と回転させない場合のグラフハとニおよびホと
ヘとでは極端なまでに経時下降曲線の傾度が相違
している。 第4の実験は回転体3の回転数と吐出量以外は
第3の実験と同一のテスト条件に保たせて回転数
と濾過性能の相関性を求めるべく行つたものであ
る。そのテスト結果をまとめた第13図にみられ
るように、回転体3の回転数が800rpm時には10
分経過後にもグラフAにみられるように目立つた
濾過能力の低下は認められず、400rpm時のグラ
フBもグラフAに較べてさして相違がなく
100rpm時のクラフDに到つて始めて5分経過後
に濾過性能は運転開始時の80%内外にまで低下す
るものの以後はほぼこの能力水準に維持されてお
り、回転数零時のグラフトとは較ぶべくもないこ
とが示されている。勿論回転体3の最適回転数は
濾過条件の相違する毎に変動するが、いくつかの
実験結果を総合的に勘案すれば、200〜400rpmの
範囲においてすこぶる有効な濾材の自浄効果を生
ずるものと解される。勿論それ以上に回転数を上
げれば更に幾分かの性能向上が期待される。 上記の第1実施例装置では、濾材表面から剥離
されて濾過槽内に次第に堆積してくる被濾過液中
の混入異物の除去手段が示されていないので、次
に第1実施例装置に混入異物の除去用集塵手段を
付設した、第2実施例装置について第6図ないし
第9図を参照しながら説明する。 50は回転フイルタAの自浄作用によつて濾材
2の表面から除去された被濾過液中の異物が濾過
槽30内に再拡散してしまうことを防止するため
の集塵ケースであつて、頂面が解放された筒状容
器としての形状を備えており、その内周面には、
円周の1/4よりやや短い円弧長さを有するスクリ
ユー羽根状の4枚の液流ガイド部材51が円周方
向に等間隔を保つて斜め下向き方向に取付けられ
ている。回転体1はこれらの液流ガイド部材51
に包囲された状態のもとに集塵ケース50内に配
置され、ケース50の底壁面には沈積してくる異
物の排出用底孔50aが複数個設けられている。
50bはケース50の外周面に形成されたフラン
ジ状部であつて、濾過液槽30の底板30bの中
心部に穿つたケース50の嵌着用穴の口縁部に係
止させた状態のもとにボルト53を用いて底板3
0dに固定されている。 55は集塵ケース50の解放された頂面を覆い
かくすようにして中空回転軸7に嵌着させた回転
蓋体であつて、集塵ケース内に堆積する異物が上
方に舞い上がるのを防止する。この回転蓋体は極
めて偏平な逆ろうと形状を備えており、その円錐
面には半径方向に多数のスリツト55aが設けら
れている。そしてこのスリツト55aの長手方向
の両側壁面aは第8図に描かれているように、回
転蓋体55の回転方向に向つて上向きの斜面をな
しているので、蓋体55の回転に伴つて、集塵ケ
ース50の外側にあつてこのスリツト55aの前
面に位置する被濾過液は斜面aによる衝突を受け
ることになり、衝突エネルギーを受け取つた液は
斜面に沿つて下降流に転じて集塵ケース50内に
流入させられる。従つてこのような液流ガイド機
能を有するスリツト状開口55aの働きによつ
て、ケース50内に次第に堆積されて来る濾過異
物が液の動きに伴われて浮上し、集塵ケース50
の外にのがれ出て再び被濾過液中に拡散してしま
う不都合の発生が防止される。一旦ケース50内
に吸入された被濾過液のうち、濾材2の網目をく
ぐり抜け得なかつた過剰分はケース50の頂部周
縁と回転蓋体55の外周縁との隙間bを通過して
濾過槽30内の自由空間にもどされるが、この環
流に随伴される異物の量はわずかである。55は
回転蓋体55の取付用筒体、59は取付ボルトで
ある。 60は回転フイルタAの濾材2表面から遠心作
用力によつて剥落させられ、次第に集塵ケース5
0内に堆積してくる被濾過液中の混入異物を装置
の外部に導き出すための縦型スクリユーコンベア
のケーシングである。61は内蔵された縦向きス
クリユー、62はスクリユー61の回転軸、63
と64はそれぞれ回転軸62と上側ボール軸受と
下側ベアリング、65はスクリユー61を回転軸
62に固定させるためのボルト、66はケーシン
グ60の液漏れ防止用シール材、67はシール材
66の押圧固定用中空ボルト、そして69はスク
リユー61の駆動用モータの取付けベースであ
る。ケーシング60はその上端部に設けたフラン
ジ状部を固定用ボルト68によつて集塵ケース5
0の底面に結合させている。 70は縦型スクリユーコンベアによつて集塵ケ
ース50の底部から排出させた異物を水平方向に
移送させるための横型スクリユーコンベアのケー
シングであり、71は内蔵された横置きスクリユ
ー、72はスクリユー71の回転軸、73は軸受
筒、74はベアリング、75は軸シール用パツキ
ン、76はパツキン75の押圧固定用中空ボルト
である。コンベアケーシング70の異物導入口7
0aは縦型コンベアケーシング60の底部排出口
に接続されている。77は横型コンベアケーシン
グの排出口70bに嵌着させた排出口の延長用ゴ
ムホースまたは配管である。 第9図は第2実施例装置の使用状況を例示した
濾過システムの構成図であつて、80は縦型スク
リユーコンベアの駆動用モータ、81はモータ8
0の作動制御箱、82は軸継手である。90は横
型スクリユーコンベアの駆動用モータ、91はモ
ータ90の作動制御箱、92は軸継手である。他
の符号は前記のそれと共通している。 上記実施例では濾材2として金網や濾布、セラ
ミツク濾過材などの機械的な濾過作用力を備えた
材料が用いられているが、化学的濾過作用力を持
つた濾材、例えばイオン交換膜を使用することも
できる。 イオン交換膜は海水の淡水化のための電気透析
用隔膜や、食塩溶液の電解用隔膜、或は工場排水
中の有害成分除去などなどに広く使われている
が、イオン交換膜もまた流体に対する濾材として
の機能を果たす以上、その微細な多孔質構造の各
微小孔に異物(スケール)が次第に沈着してくる
ことは避けられない。 そこで例えば海水の淡水化や硬水の軟水化、或
は水道水を純水ないしは超純水にまで精製する目
的などのために、濾材2としてイオン交換膜を取
付けた本発明装置を使用すれば、上記のスケール
が膜面に次第に堆積してくることによるイオン交
換効率の経時的低下を著しく抑制することが可能
になる。この場合、イオン交換膜としてセラミツ
ク濾過材、合成繊維やガラス繊維製のネツトなど
で補強させたものを単独で使用してもよいし、金
網や布製の濾材に積層させた状態で装置に取付け
てもよい。
いて回転体3を回転させなかつた場合には、帯状
グラフロにみられるように、装置の作動直後から
吐出量は減少の一途をたどり、約4分後に半減
し、8分後には1/10程度に低落しているのに対し
て回転体3を200rpmで回転させた場合にはグラ
フイに描かれているように10分経過後においても
目立つた吐出量の低下はみられず、本発明装置の
濾過性能の卓抜さが明確に読み取れる。 第2および第3の実験は、第1の実験に混入異
物として使われた鉄粉に比べてはるかに濾材2に
目詰りを生じさせやすい紙パルプを用いたので、
濾材2の自浄作用の効果は第11図と第12図に
それぞれ明らかなように回転体3を回転させた場
合と回転させない場合のグラフハとニおよびホと
ヘとでは極端なまでに経時下降曲線の傾度が相違
している。 第4の実験は回転体3の回転数と吐出量以外は
第3の実験と同一のテスト条件に保たせて回転数
と濾過性能の相関性を求めるべく行つたものであ
る。そのテスト結果をまとめた第13図にみられ
るように、回転体3の回転数が800rpm時には10
分経過後にもグラフAにみられるように目立つた
濾過能力の低下は認められず、400rpm時のグラ
フBもグラフAに較べてさして相違がなく
100rpm時のクラフDに到つて始めて5分経過後
に濾過性能は運転開始時の80%内外にまで低下す
るものの以後はほぼこの能力水準に維持されてお
り、回転数零時のグラフトとは較ぶべくもないこ
とが示されている。勿論回転体3の最適回転数は
濾過条件の相違する毎に変動するが、いくつかの
実験結果を総合的に勘案すれば、200〜400rpmの
範囲においてすこぶる有効な濾材の自浄効果を生
ずるものと解される。勿論それ以上に回転数を上
げれば更に幾分かの性能向上が期待される。 上記の第1実施例装置では、濾材表面から剥離
されて濾過槽内に次第に堆積してくる被濾過液中
の混入異物の除去手段が示されていないので、次
に第1実施例装置に混入異物の除去用集塵手段を
付設した、第2実施例装置について第6図ないし
第9図を参照しながら説明する。 50は回転フイルタAの自浄作用によつて濾材
2の表面から除去された被濾過液中の異物が濾過
槽30内に再拡散してしまうことを防止するため
の集塵ケースであつて、頂面が解放された筒状容
器としての形状を備えており、その内周面には、
円周の1/4よりやや短い円弧長さを有するスクリ
ユー羽根状の4枚の液流ガイド部材51が円周方
向に等間隔を保つて斜め下向き方向に取付けられ
ている。回転体1はこれらの液流ガイド部材51
に包囲された状態のもとに集塵ケース50内に配
置され、ケース50の底壁面には沈積してくる異
物の排出用底孔50aが複数個設けられている。
50bはケース50の外周面に形成されたフラン
ジ状部であつて、濾過液槽30の底板30bの中
心部に穿つたケース50の嵌着用穴の口縁部に係
止させた状態のもとにボルト53を用いて底板3
0dに固定されている。 55は集塵ケース50の解放された頂面を覆い
かくすようにして中空回転軸7に嵌着させた回転
蓋体であつて、集塵ケース内に堆積する異物が上
方に舞い上がるのを防止する。この回転蓋体は極
めて偏平な逆ろうと形状を備えており、その円錐
面には半径方向に多数のスリツト55aが設けら
れている。そしてこのスリツト55aの長手方向
の両側壁面aは第8図に描かれているように、回
転蓋体55の回転方向に向つて上向きの斜面をな
しているので、蓋体55の回転に伴つて、集塵ケ
ース50の外側にあつてこのスリツト55aの前
面に位置する被濾過液は斜面aによる衝突を受け
ることになり、衝突エネルギーを受け取つた液は
斜面に沿つて下降流に転じて集塵ケース50内に
流入させられる。従つてこのような液流ガイド機
能を有するスリツト状開口55aの働きによつ
て、ケース50内に次第に堆積されて来る濾過異
物が液の動きに伴われて浮上し、集塵ケース50
の外にのがれ出て再び被濾過液中に拡散してしま
う不都合の発生が防止される。一旦ケース50内
に吸入された被濾過液のうち、濾材2の網目をく
ぐり抜け得なかつた過剰分はケース50の頂部周
縁と回転蓋体55の外周縁との隙間bを通過して
濾過槽30内の自由空間にもどされるが、この環
流に随伴される異物の量はわずかである。55は
回転蓋体55の取付用筒体、59は取付ボルトで
ある。 60は回転フイルタAの濾材2表面から遠心作
用力によつて剥落させられ、次第に集塵ケース5
0内に堆積してくる被濾過液中の混入異物を装置
の外部に導き出すための縦型スクリユーコンベア
のケーシングである。61は内蔵された縦向きス
クリユー、62はスクリユー61の回転軸、63
と64はそれぞれ回転軸62と上側ボール軸受と
下側ベアリング、65はスクリユー61を回転軸
62に固定させるためのボルト、66はケーシン
グ60の液漏れ防止用シール材、67はシール材
66の押圧固定用中空ボルト、そして69はスク
リユー61の駆動用モータの取付けベースであ
る。ケーシング60はその上端部に設けたフラン
ジ状部を固定用ボルト68によつて集塵ケース5
0の底面に結合させている。 70は縦型スクリユーコンベアによつて集塵ケ
ース50の底部から排出させた異物を水平方向に
移送させるための横型スクリユーコンベアのケー
シングであり、71は内蔵された横置きスクリユ
ー、72はスクリユー71の回転軸、73は軸受
筒、74はベアリング、75は軸シール用パツキ
ン、76はパツキン75の押圧固定用中空ボルト
である。コンベアケーシング70の異物導入口7
0aは縦型コンベアケーシング60の底部排出口
に接続されている。77は横型コンベアケーシン
グの排出口70bに嵌着させた排出口の延長用ゴ
ムホースまたは配管である。 第9図は第2実施例装置の使用状況を例示した
濾過システムの構成図であつて、80は縦型スク
リユーコンベアの駆動用モータ、81はモータ8
0の作動制御箱、82は軸継手である。90は横
型スクリユーコンベアの駆動用モータ、91はモ
ータ90の作動制御箱、92は軸継手である。他
の符号は前記のそれと共通している。 上記実施例では濾材2として金網や濾布、セラ
ミツク濾過材などの機械的な濾過作用力を備えた
材料が用いられているが、化学的濾過作用力を持
つた濾材、例えばイオン交換膜を使用することも
できる。 イオン交換膜は海水の淡水化のための電気透析
用隔膜や、食塩溶液の電解用隔膜、或は工場排水
中の有害成分除去などなどに広く使われている
が、イオン交換膜もまた流体に対する濾材として
の機能を果たす以上、その微細な多孔質構造の各
微小孔に異物(スケール)が次第に沈着してくる
ことは避けられない。 そこで例えば海水の淡水化や硬水の軟水化、或
は水道水を純水ないしは超純水にまで精製する目
的などのために、濾材2としてイオン交換膜を取
付けた本発明装置を使用すれば、上記のスケール
が膜面に次第に堆積してくることによるイオン交
換効率の経時的低下を著しく抑制することが可能
になる。この場合、イオン交換膜としてセラミツ
ク濾過材、合成繊維やガラス繊維製のネツトなど
で補強させたものを単独で使用してもよいし、金
網や布製の濾材に積層させた状態で装置に取付け
てもよい。
第1図ないし第5図は本発明による第1実施例
装置の説明図であつて、第1図は装置の側断面
図、第2図は第1図のイ−イ断面図、第3図は第
1図の部分図、第4図は第1図のロ−ロ断面図、
第5図は装置の使用状況の例示図である。第6図
ないし第9図は第2実施例装置の説明図であり、
第6図は装置の側断面図、第7図は第6図のホ−
ホ断面図、第8図は回転蓋体の部分上面図とその
ヘ−ヘ断面図、第9図は装置の使用状況の例示図
である。第10図ないし第13図は第1実施例装
置とほぼ同一の構造のテスト装置について、回転
体3および4の回転の有無と濾過能力との相対性
を求めた実験データである。 図中、A……筒状フイルタ、1……筒状フイル
タのケーシング、2……濾材、3,4……回転
体、5……ブレード、7……中空回転軸(連通手
段)、14,15,17,18……シール部材、
30……濾過槽、50……集塵ケース、55……
回転蓋体、60,70……コンベアのケーシン
グ、40……ポンプ。
装置の説明図であつて、第1図は装置の側断面
図、第2図は第1図のイ−イ断面図、第3図は第
1図の部分図、第4図は第1図のロ−ロ断面図、
第5図は装置の使用状況の例示図である。第6図
ないし第9図は第2実施例装置の説明図であり、
第6図は装置の側断面図、第7図は第6図のホ−
ホ断面図、第8図は回転蓋体の部分上面図とその
ヘ−ヘ断面図、第9図は装置の使用状況の例示図
である。第10図ないし第13図は第1実施例装
置とほぼ同一の構造のテスト装置について、回転
体3および4の回転の有無と濾過能力との相対性
を求めた実験データである。 図中、A……筒状フイルタ、1……筒状フイル
タのケーシング、2……濾材、3,4……回転
体、5……ブレード、7……中空回転軸(連通手
段)、14,15,17,18……シール部材、
30……濾過槽、50……集塵ケース、55……
回転蓋体、60,70……コンベアのケーシン
グ、40……ポンプ。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 中空筒体の周壁面に濾材を取付けると共に、
筒軸部にポンプの吸入口への連通手段を設けた筒
状フイルタと、 前記筒状フイルタの内周面に接して回転し、該
回転方向に向かつて前記内周面に対して末広がり
の取付け角度を有する複数個のブレードを植設し
た回転体と、 該回転体の回動手段と、 前記筒状フイルタの内空部を外気から遮断する
ために前記筒軸部に設けられたシール部材と、 前記濾材の表面から遠心力により剥離された被
濾過液中の混入異物が液中に再拡散されることを
防ぐための集塵手段とを備えてなり、 前記筒状フイルタを被濾過液中に浸漬させて使
用することを特徴とする遠心式自浄フイルタ装
置。 2 前記シール部材は、前記回転軸部の軸受に嵌
着させたゴム弾性材製の短筒状体からなり、前記
圧力差によつて筒径が拡張されることによつて回
転軸に圧接されて前記空隙が封鎖されるように構
成されていることを特徴とする特許請求の範囲第
1項記載の遠心式自浄フイルタ装置。 3 前記集塵手段は、前記筒状フイルタを包囲し
て設けられた筒状集塵ケースと、該集塵ケースの
頂面開口を覆うようにして前記回転体の回転軸に
嵌着させた回転蓋体と、前記集塵ケースの底面開
口部に接続させた、前記混入異物の排出用コンベ
アとを備えてなり、前記回転蓋体には被濾過液を
前記集塵ケース内に流入させるための、液流ガイ
ド機能を有する開口が設けられていることを特徴
とする特許請求の範囲第1項または第2項記載の
遠心式自浄フイルタ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60173497A JPS6233511A (ja) | 1985-08-06 | 1985-08-06 | 遠心式自浄フイルタ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60173497A JPS6233511A (ja) | 1985-08-06 | 1985-08-06 | 遠心式自浄フイルタ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6233511A JPS6233511A (ja) | 1987-02-13 |
JPH0582242B2 true JPH0582242B2 (ja) | 1993-11-18 |
Family
ID=15961609
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60173497A Granted JPS6233511A (ja) | 1985-08-06 | 1985-08-06 | 遠心式自浄フイルタ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6233511A (ja) |
-
1985
- 1985-08-06 JP JP60173497A patent/JPS6233511A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6233511A (ja) | 1987-02-13 |
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