JPH0581792A - ヘツド支持アーム - Google Patents

ヘツド支持アーム

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JPH0581792A
JPH0581792A JP26853891A JP26853891A JPH0581792A JP H0581792 A JPH0581792 A JP H0581792A JP 26853891 A JP26853891 A JP 26853891A JP 26853891 A JP26853891 A JP 26853891A JP H0581792 A JPH0581792 A JP H0581792A
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JP
Japan
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vibration
arm
vibration mode
arm portion
point
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JP26853891A
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Yukio Kobayashi
幸男 小林
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アーム部1の中途部、すなわち、このアーム
部1の縦方向の振動モードの節であり横方向の振動モー
ドの腹である部分に、制振部材2を取付けた。 【効果】 アーム部1の縦方向の振動モードの共振周波
数と横方向の振動モードの共振周波数とが異ならされる
ために、このアーム部1における共振の発生が抑えら
れ、良好な記録及び再生が行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスクに対して
情報信号の書込み及び読出しを行うヘッドチップを支持
するヘッド支持アームに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フィルム状の合成樹脂材料よりな
る可撓性を有するディスク基材と、このディスク基材に
被着形成された磁性材料からなる信号記録層とを有する
磁気ディスクが提案されている。そして、このような磁
気ディスクは、この磁気ディスクに対応する大きさの薄
い筺体状に構成されたカートリッジに回転可能に収納さ
れて、ディスクカートリッジを構成している。
【0003】上記ディスクカートリッジの磁気ディスク
に対して情報信号の記録及び/又は再生を行うには、デ
ィスク記録及び/又は再生装置が用いられる。このディ
スク記録及び/又は再生装置は、上記磁気ディスクの中
心部に取付けられた金属よりなる円盤状のハブを保持し
該磁気ディスクを回転操作する回転駆動機構を有してい
る。また、このディスク記録及び/又は再生装置は、上
記回転駆動機構により回転操作される磁気ディスクに対
し情報信号の書込み及び/又は読出しを行うヘッドチッ
プを有している。このヘッドチップは、上記磁気ディス
クに摺接されることによって、該磁気ディスクに磁界を
印加して情報信号の書込みを行い、また、該磁気ディス
クの発する磁界を検出して情報信号の読出しを行う。
【0004】この記録及び/又は再生装置において、上
記ヘッドチップは、上記磁気ディスクに対して、略々一
定の押接圧を有して摺接されるように、ヘッド支持アー
ムに支持されている。このヘッド支持アームは、充分な
合成を有する合成樹脂等の材料によりアーム状に形成さ
れ、基端側を弾性部材を介して上記記録及び/又は再生
装置のシャーシ部等に支持されるとともに、先端側に上
記ヘッドチップが取付けられている。すなわち、このヘ
ッド支持アームは、上記弾性部材の弾性力により、上記
ヘッドチップを、上記磁気ディスクに対して略々一定の
押接圧にて摺接させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
なディスク記録及び/又は再生装置においては、上記磁
気ディスクに対する情報信号の書込みの高密度化が図ら
れ、例えば、直径3.5インチの磁気ディスクの両面部
を用いて、4メガビット程度の情報量を記録することが
できるものが提案されている。
【0006】このような記録及び/又は再生装置の構成
に用いられるヘッド支持アームは、上記磁気ディスクに
記録された情報信号の検索の高速化や、上記磁気ディス
ク上に形成される記録トラックに対する上記ヘッドチッ
プの追従の確実化等のため、軽量化が図られている。こ
のような軽量化は、例えば、上記ヘッド支持アームをな
す材料の肉厚を従来のものよりも薄くする等の手段によ
り、達成される。
【0007】一方、このようなヘッド支持アームの軽量
化は、該ヘッド支持アームの剛性の低下を招く虞れがあ
り、ひいては、このヘッド支持アームにおける共振の発
生の要因となる虞れがある。すなわち、このようなヘッ
ド支持アームを用いて構成された記録及び/又は再生装
置においては、上記磁気ディスクに対する情報信号の記
録又は再生の動作状態において、上記ヘッド支持アーム
が共振を起こし、可聴音波を発するいわゆる『鳴き』を
生ずる場合がある。この共振は、上記ヘッドチップと上
記磁気ディスクとの摺接により生ずる振動が上記ヘッド
支持アームに伝播して生ずるものである。
【0008】このような共振を生ずるヘッド支持アーム
の共振周波数は、このヘッド支持アームを用いて構成さ
れたディスク記録及び/又は再生装置を動作状態となし
て無響室内に置き、発生する音波の周波数特性を測定す
ることにより、調べることができる。このような測定に
より、例えば、図17に示すように、共振周波数におい
て急峻に音圧レベルが高くなっている周波数特性が観測
される。この図17に示した測定結果においては、共振
周波数は、1145Hzとなっている。
【0009】なお、この図17に示した測定結果は、動
作状態となされている記録及び/又は再生装置の上方側
320mmの位置にマイクロホン装置を設置し、このマ
イクロホン装置が感知した音波を周波数解析して得られ
たものである。また、図17中において、(a)は、1
0KHzまでの周波数特性を示し、(b)は、2KHz
までの周波数特性を示している。
【0010】上記ヘッド支持アームが上述のような共振
を生ずると、上記ヘッドチップが上記磁気ディスクに対
して振動してしまい、該磁気ディスクに対する情報信号
の良好な書込み及び/又は読出しが行えなくなる虞れが
ある。
【0011】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、動作状態における共振の発生が
防止され、ヘッドチップをして情報信号の良好な書込み
及び/又は読出しを行わしめることができるヘッド支持
アームを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し上記
目的を達成するため、本発明に係るヘッド支持アーム
は、基端側が弾性部材を介して支持されるとともに先端
側にヘッドチップが取付けられたアーム部を有し、この
アーム部は、このアーム部の縦方向の振動モード及び横
方向の振動モードのうちの一方の振動モードの腹部近傍
かつ他方の振動モードの節部近傍となる位置に制振部材
が取付けられてなるものである。
【0013】ところで、上記アーム部の縦方向の振動モ
ード及び横方向の振動モードのうちの一方の振動モード
の腹部近傍かつ他方の振動モードの節部近傍となる位置
を決定するには、該アーム部の上記各振動モードについ
ての振動の状態を測定する必要がある。
【0014】これら各振動モードについての振動の測定
は、図16に示すように、試料となる記録及び/又は再
生装置101を加振器102上に載置して、周波数掃引
しながら加振し、このときの上記アーム部の振動状態を
レーザドップラ速度計104により検出することによ
り、行うことができる。
【0015】上記加振器102には、スペクトルアナラ
イザ(周波数解析装置)103より、周波数掃引された
駆動電流が供給される。そして、上記レーザドップラ速
度計104は、上記記録及び/又は再生装置101のア
ーム部上の測定点に測定用のレーザ光束Vを照射して、
該測定点の変位速度を測定する。このレーザドップラ速
度計104により測定された変位速度を示すデータは、
上記スペクトルアナライザ103に送られる。このスペ
クトルアナライザ103は、上記加振器102に供給し
た駆動電流と、上記レーザドップラ速度計104より送
られた変位速度についてのデータとに基づき、上記アー
ム部の上記測定点における伝達関数及び位相ずれを算出
する。
【0016】上記測定点は、上記アーム部上の複数箇所
に設定される。そして、各測定点における伝達関数及び
位相ずれに基づいて、いわゆるモーダル解析の手法を用
いることにより、上記各振動モードについての振動の状
態が測定される。
【0017】本発明に係るヘッド支持アームにおいて
は、このように測定された上記アーム部の上記各振動モ
ードについての振動の状態に基づき、該アーム部の縦方
向の振動モード及び横方向の振動モードのうちの一方の
振動モードの腹部近傍かつ他方の振動モードの節部近傍
となる位置が特定され、この位置に上記制振部材が取付
けられている。
【0018】
【作用】本発明に係るヘッド支持アームにおいては、基
端側が弾性部材を介して支持されるとともに先端側にヘ
ッドチップが取付けられたアーム部は、このアーム部の
縦方向の振動モード及び横方向の振動モードのうちの一
方の振動モードの腹部近傍かつ他方の振動モードの節部
近傍となる位置に制振部材が取付けられているので、縦
方向の振動モードの共振周波数と横方向の振動モードの
振動周波数とが異ならされ、共振の発生が防止される。
【0019】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を図面を参照
しながら説明する。本発明に係るヘッド支持アームは、
図1、図3及び図5に示すように、基台部8上に設けら
れた支持ブロック部5に、弾性部材となる板バネ7を介
して支持されたアーム部1を有して構成される。
【0020】上記基台部8は、図示しない記録及び/又
は再生装置のシャーシ上に、移動操作可能に支持されて
いる。上記支持ブロック部5は、上記基台部8に対して
固定して取付けられている。そして、上記板バネ7は、
上記支持ブロック部5に対し、一端側を、一対の止めネ
ジ6,6によって、固定して取付けられている。この板
バネ7の他端側には、上記アーム部1が取付けられてい
る。上記板バネ7は、主面部を上記基台部8に平行な方
向となして支持されており、上記アーム部1を、上記基
台部8に対する接離方向に弾性的に移動可能に支持して
いる。
【0021】上記アーム部1は、合成樹脂等の材料によ
り、略々長方形の板状に形成されている。そして、この
アーム部1は、長手方向の一端側、すなわち、基端側
が、上記板バネ7に取付けられて支持されている。した
がって、このアーム部1は、図3中矢印Wで示すよう
に、長手方向の他端側、すなわち、先端側が、上記基台
部8に対する接離方向に移動可能となされて支持されて
いる。このアーム部1は、主面部を上記基台部8に平行
となして支持されている。
【0022】そして、上記アーム部1の先端側の上記基
台部8に対向する側には、第1のヘッドチップ11が取
付けられている。このヘッドチップ11は、いわゆる磁
気ヘッドチップであって、磁性材料によりなる磁気コア
と、この磁気コアにに巻回されたコイルとを有して構成
されている。
【0023】上記基台8には、第2のヘッドチップ10
を支持するための支持台部9が突設されている。この支
持台部9は、上記アーム部1に沿う方向に突設されてい
る。そして、上記第2のヘッドチップ10は、上記支持
台部9の上記アーム部1に対向する側に取付けられ、上
記第1のヘッドチップ11に相対向している。この第2
のヘッドチップ10は、上記第1のヘッドチップ11と
同様に構成されている。そして、これら各ヘッドチップ
11,10は、上記板バネ7の弾性力により、所定の押
接力を有して、互いに押接されている。
【0024】そして、このヘッド支持アームにおいて
は、図1に示すように、上記アーム部1の略々中央部
に、制振部材2が取付けられている。この制振部材2
は、ステンレスの如き金属材料等により、板状に形成さ
れている。
【0025】上述のように構成されたヘッド支持アーム
は、上記記録及び/又は再生装置においては、図5に示
すように、上記第1及び第2のヘッドチップ11,10
により、磁気ディスク105を挟持するように配設され
て用いられる。この磁気ディスク105は、この磁気デ
ィスク105に対応する大きさの筺体状に構成されたカ
ートリッジに収納されて、ディスクカートリッジを構成
している。上記記録及び/又は再生装置においては、上
記磁気ディスク105は、図示しない中央部のハブを回
転駆動装置により支持されて、図5中矢印Sで示すよう
に、回転操作される。そして、上記ヘッド支持アーム
は、上記基台部8が、図5中矢印Tで示すように、上記
磁気ディスク105の径方向である方向に移動操作可能
に支持されている。
【0026】すなわち、上記第1のヘッドチップ11
は、上記磁気ディスク105が回転操作されるととも
に、上記基台部8が移動操作されることにより、該磁気
ディスク105の一面側の信号記録領域の全面に亘って
摺接される。また、同様に、上記第2のヘッドチップ1
0は、上記磁気ディスク105の他面側の信号記録領域
の全面に亘って摺接される。このようにして、上記各ヘ
ッドチップ10,11は、上記磁気ディスク105の両
面側の記録領域に対して、情報信号の書込み及び/又は
読出しを行うことができる。
【0027】このヘッド支持アームにおいては、上記ア
ーム部1は、上記制振部材2が略々中央部に取付けられ
ていることにより、振動が減衰され、共振の発生が防止
されている。本発明者は、このような上記制振部材2を
取付けたことによる作用を確認するため、上記アーム部
1の振動モードを解析した。
【0028】振動モードの解析は、図16により前述し
た、加振器102、レーザドップラ速度計104及びス
ペクトルアナライザ103を有して構成される装置を用
いて行った。上記レーザドップラ速度計104による測
定点は、上記アーム部1の横方向、すなわち、上記基台
部8に平行な方向の振動モードの測定については、図3
に示すように、点A、点B、点C、点D、点E及び点F
の6点とした。点Aは上記アーム部1の先端部近傍、点
Bは上記アーム部1の略々中央部、点Cは上記アーム部
1の基端側部分、点Dは上記板バネ7に支持された基端
部近傍、点Eは上記第1のヘッドチップ11上の上記ア
ーム部1の先端側となる部分、そして、点Fは上記第1
のヘッドチップ11上の上記アーム部1の基端側となる
部分である。
【0029】これら点A乃至点Fの位置関係を模式的に
示すと、図4に示すように、上記アーム部1の横方向の
振動モードの振動解析モデルが構成される。また、上記
各測定点についての変位速度を測定すると、各測定点毎
の振幅の周波数特性が得られる。
【0030】また、上記アーム部1の縦方向、すなわ
ち、上記基台部8に対する接離方向の振動モードの測定
については、上記レーザドップラ速度計104による測
定点は、図5に示すように、点G、点H、点I、点J、
点K、点L、点M、点N、点O、点P、点Q及び点Rの
12点とした。点Gは上記アーム部1の基端側の一側側
部分、点Hは上記アーム部1の基端側の他側側部分、点
Iは上記アーム部1の略々中央部の一側側部分、点Jは
上記アーム部1の略々中央部の他側側部分、点Kは上記
アーム部1の先端側部分の一側側部分、点Lは上記アー
ム部1の先端側部分の他側側部分、点Mは上記アーム部
1の先端部近傍の一側側部分、点Nは上記アーム部1の
先端部近傍の他側側部分、点Oは上記アーム部1の基端
部近傍の中央部分、点Pは上記アーム部1の基端部近傍
の一側側部分、点Qは上記アーム部1の基端部近傍の他
側側部分、点Rは上記アーム部1の先端側部分の中央部
分である。
【0031】これら点G乃至点Rの位置関係を模式的に
示すと、図6に示すように、上記アーム部1の縦方向の
振動モードの振動解析モデルが構成される。また、上記
各測定点についての変位速度を測定すると、各測定点毎
の振幅の周波数特性が得られる。
【0032】なお、上記制振部材2を含まない上記アー
ム部1の重量は、約2gであり、上記制振部材2の重量
は、0.6gである。
【0033】上記制振部材2を取付けない状態において
は、上記アーム部1は、このヘッド支持アームの動作状
態において、共振を発生し、可聴音波を発するいわゆる
『鳴き』を生ずる。本発明者は、このように共振が発生
し得る状態において、上記各測定点についての変位速度
を測定し、上記各測定点毎の振幅の周波数特性を求め
た。例えば、点Mについては、図7に示すように、共振
周波数が1145Hzとなっていた。他の測定点につい
ても、共振周波数は、1145Hz近傍の周波数となっ
ていた。
【0034】この1145Hzにおける各測定点の振幅
を、上記各振動解析モデル上に書込むと、図8及び図9
に示すように、横方向及び縦方向の振動モードについて
の振動状態を表現することができる。
【0035】すなわち、横方向の振動モードは、図8に
示すように、上記アーム部1が全体として横方向に揺動
するようにな振動であり、振動の節部が上記アーム部1
の基端部のみに存在し、このアーム部1の中央部より先
端部に亘って振動の腹部となっている。なお、図8にお
いては、図8中矢印Uで示す長さが、1μmに相当する
長さである。そして、縦方向の振動モードは、図9に示
すように、上記アーム部1の基端部と中央部とに振動の
節部が存在するような振動である。
【0036】このとき、上記横方向の振動モードの共振
周波数と、上記縦方向の振動モードの共振周波数とは、
上記各測定点についての共振周波数がいずれも1145
Hz近傍であることにより、ともに、1145Hz近傍
となっている。すなわち、このときの横方向の振動モー
ドの振動の周波数特性及び位相特性においては、図10
に示すように、1169Hzに共振峰が現れている。な
お、この図10においては、点A及び点Eについての周
波数特性を表示している。
【0037】また、このときの最大振幅は、入力を0d
Bとして、13.4dBであった。そして、減衰比(ダ
ンピング)は、0.997%であった。
【0038】また、このときの縦方向の振動モードの振
動の周波数特性及び位相特性においては、図11に示す
ように、1152Hzに共振峰が現れている。なお、こ
の図11においては、点M及び点Gについての周波数特
性を表示している。
【0039】また、このときの最大振幅は、入力を0d
Bとして、19.9dBであった。そして、減衰比は、
1.012%であった。
【0040】次に、上記制振部材2を上記アーム部1の
中央部に取付けて、上記横方向及び上記縦方向の振動モ
ードの振動の周波数特性の測定を行った。この制振部材
2を取付けた位置は、横方向の振動モードの振動の腹部
であり、かつ、縦方向の振動モードの振動の節部である
位置となっている。上記制振部材2を上記アーム部1の
中央部に取付けた場合においては、横方向の振動モード
の振動の周波数特性及び位相特性においては、図12に
示すように、1069Hzに共振峰が現れている。な
お、この図12においては、点A及び点Eについての周
波数特性を表示している。
【0041】また、このときの最大振幅は、入力を0d
Bとして、8.3dBであった。そして、減衰比は、
1.127%であった。
【0042】また、このときの縦方向の振動モードの振
動の周波数特性及び位相特性においては、図13に示す
ように、1147Hzに共振峰が現れている。なお、こ
の図13においては、点G及び点Mについての周波数特
性を表示している。
【0043】また、このときの最大振幅は、入力を0d
Bとして、14.8dBであった。そして、減衰比は、
1.582%であった。
【0044】このように、上記アーム部1の中央部に上
記制振部材2を取付けたことにより、縦方向の振動モー
ドについての共振周波数が5Hz低下し、横方向の振動
モードについての共振周波数が100Hz低下してい
る。したがって、縦方向の振動モードの共振周波数と横
方向の振動モードの共振周波数とは、80Hz程度の周
波数差を生じている。この周波数差は、上記アーム部1
の全体の共振による、いわゆる『鳴き』の発生を防止し
ている。また、上記制振部材2を取付けたことは、横方
向の振動モードについて、最大振幅を小さくし、さら
に、減衰比を大きくしている。
【0045】さらに、本発明者は、比較のため、上記制
振部材2を上記アーム部1の基端側部分に取付けて、上
記横方向及び上記縦方向の振動モードの振動の周波数特
性の測定を行った。この制振部材2を取付けた位置は、
横方向の振動モードの振動の腹部であり、また、縦方向
の振動モードについても振動の腹部である位置となって
いる。上記制振部材2を上記アーム部1の基端側部分に
取付けた場合においては、横方向の振動モードの振動の
周波数特性及び位相特性においては、図14に示すよう
に、1107Hzに共振峰が現れている。なお、この図
14においては、点A及び点Eについての周波数特性を
表示している。
【0046】また、このときの最大振幅は、入力を0d
Bとして、20.2dBであった。そして、減衰比は、
0.974%であった。
【0047】また、このときの縦方向の振動モードの振
動の周波数特性及び位相特性においては、図15に示す
ように、1070Hzに共振峰が現れている。なお、こ
の図15においては、点G及び点Mについての周波数特
性を表示している。
【0048】また、このときの最大振幅は、入力を0d
Bとして、15.6dBであった。そして、減衰比は、
1.828%であった。
【0049】このように、上記アーム部1の基端側部分
に上記制振部材2を取付けた場合には、縦方向の振動モ
ードについての共振周波数が80Hz低下し、横方向の
振動モードについての共振周波数が60Hz低下してい
る。したがって、縦方向の振動モードの共振周波数と横
方向の振動モードの共振周波数とは、30Hz程度の周
波数差しか生じていない。このように周波数差が少ない
と、上記アーム部1の全体の共振による、いわゆる『鳴
き』の発生は、防止されない。
【0050】なお、本発明者は、上記アーム部1と上記
第1のヘッドチップ11との間に介在配設される弾性部
材であるジンバルについての振動解析も行ったが、上記
アーム部1の共振との間には、関連が見出せなかった。
すなわち、このジンバルについての共振周波数は、77
8Hzであった。このジンバルは、共振周波数が上記ア
ーム部1の共振周波数である1145Hzに対し周波数
差が大きいため、該アーム部1の共振には関与していな
いと考えられる。
【0051】
【発明の効果】上述のように、本発明に係るヘッド支持
アームにおいては、基端側が弾性部材を介して支持され
るとともに先端側にヘッドチップが取付けられたアーム
部は、このアーム部の縦方向の振動モード及び横方向の
振動モードのうちの一方の振動モードの腹部近傍かつ他
方の振動モードの節部近傍となる位置に制振部材が取付
けられている。
【0052】そのため、このヘッド支持アームのアーム
部は、縦方向の振動モードの共振周波数と横方向の振動
モードの振動周波数とが異ならされることにより、共振
の発生が防止されている。
【0053】すなわち、本発明は、動作状態における共
振の発生が防止され、ヘッドチップをして情報信号の良
好な書込み及び/又は読出しを行わしめることができる
ヘッド支持アームを提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るヘッド支持アームの構成を示す平
面図である。
【図2】比較例となるヘッド支持アームの構成を示す平
面図である。
【図3】上記ヘッド支持アームのアーム部の構成を示す
拡大側面図である。
【図4】上記アーム部の横方向の振動モードの振動解析
モデルを示す模式図である。
【図5】上記ヘッド支持アームのアーム部の構成を示す
拡大平面図である。
【図6】上記アーム部の縦方向の振動モードの振動解析
モデルを示す模式図である。
【図7】上記アーム部上における振動の振幅の周波数特
性を示すグラフである。
【図8】上記振動解析モデルによって上記アーム部の横
方向の振動モードを示す模式図である。
【図9】上記振動解析モデルによって上記アーム部の縦
方向の振動モードを示す模式図である。
【図10】従来のヘッド支持アームにおけるアーム部の
横方向の振動モードの振動の周波数特性及び位相特性を
示すグラフである。
【図11】従来のヘッド支持アームにおけるアーム部の
縦方向の振動モードの振動の周波数特性及び位相特性を
示すグラフである。
【図12】本発明に係るヘッド支持アームにおけるアー
ム部の横方向の振動モードの振動の周波数特性及び位相
特性を示すグラフである。
【図13】本発明に係るヘッド支持アームにおけるアー
ム部の縦方向の振動モードの振動の周波数特性及び位相
特性を示すグラフである。
【図14】比較例のヘッド支持アームにおけるアーム部
の横方向の振動モードの振動の周波数特性及び位相特性
を示すグラフである。
【図15】比較例のヘッド支持アームにおけるアーム部
の縦方向の振動モードの振動の周波数特性及び位相特性
を示すグラフである。
【図16】各振動モードの振動の周波数特性を測定する
ための装置の構成を示すブロック図である。
【図17】従来のヘッド支持アームの動作状態において
発生する音波の周波数特性を示すグラフであって、
(a)は10KHzまでの特性を示すものであり、
(b)は2KHzまでの特性を示すものである。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・・アーム部 2・・・・・・・・・・・・制振部材 7・・・・・・・・・・・・板バネ 11・・・・・・・・・・・・ヘッドチップ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基端側が弾性部材を介して支持されると
    ともに、先端側にヘッドチップが取付けられたアーム部
    を有し、 上記アーム部は、このアーム部の縦方向の振動モード及
    び横方向の振動モードのうちの一方の振動モードの腹部
    近傍かつ他方の振動モードの節部近傍となる位置に、制
    振部材が取付けられてなるヘッド支持アーム。
JP26853891A 1991-09-20 1991-09-20 ヘツド支持アーム Withdrawn JPH0581792A (ja)

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JP26853891A JPH0581792A (ja) 1991-09-20 1991-09-20 ヘツド支持アーム

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JPH0581792A true JPH0581792A (ja) 1993-04-02

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