JPH0581586B2 - - Google Patents

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JPH0581586B2
JPH0581586B2 JP89148479A JP14847989A JPH0581586B2 JP H0581586 B2 JPH0581586 B2 JP H0581586B2 JP 89148479 A JP89148479 A JP 89148479A JP 14847989 A JP14847989 A JP 14847989A JP H0581586 B2 JPH0581586 B2 JP H0581586B2
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acid
glycine
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Katsuhiro Imaki
Yoshinobu Arai
Tadao Okegawa
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Ono Pharmaceutical Co Ltd
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Ono Pharmaceutical Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、エラスターゼ阻害作用を有する下記
式()で示されるN−[o−(p−ピバロイルオ
キシベンゼン)スルホニルアミノベンゾイル]グ
リシンに関する。 【化】 [発明の背景] 好中球から放出されるライソゾーム水解酵素群
は、微生物あるいは炎症等による組織の損傷に対
する生体防御反応に重要な働きをしている。ライ
ソゾーム酵素群の中で、アズール顆粒に局在する
中性セリンプロテインナーゼに属するエラスター
ゼおよびカテプシンGは主に結合組織分解の役割
をしている。特に、エラスターゼは肺組織等の弾
性維持のため直接機能しているエラスチンの架橋
構造や蛋白の疎水性部位を切断して弾性結合織を
分解する[J.Cell.Biol.,40,366(1969)]。さら
にエラスターゼはエラスチンのみならず、コラー
ゲン線維の架橋領域をも選択的に分解する[J.
Biochem,.84,559(1978)]他、プロテオグリ
カン等の組織構造蛋白にも作用する[J.Clin.
Invest.,57,615(1976)]など結合組織代謝にお
いて中心的な役割を演じている。 生体において、エラスターゼはセリン酵素に共
通の阻害因子、α1−プロテインナーゼインヒビタ
ー(α1−PI)によつて不活性化されるが、酵素
−阻害因子系のバランスに乱れが生じたとき、組
織破壊性の症状が出現する[Schweiz.Med.
Wshr.,114,895(1984)]。 正常組織におけるエラスチンの代謝回転は非常
に遅い[Endocrinology,120,92(1978)]が、
肺気腫[Am.Rev.Respir.Dis.,110,254(1974)]
をはじめ、アテローム性動脈硬化[Lab.Invest.,
22,228(1970)]あるいはリウマチ性関節炎[in
Neutral Proteases of Human
Polymorphonuclear Leukocytes,Urban and
Schwarzenberg,Baltimore−Munich(1978),
390頁]等の種々の病的条件下ではエラスチン分
解の異常亢進がみられ、エラスターゼと疾患との
関連が注目されている[感染・炎症・免疫、13,
13(1983)]。 [従来の技術] 以上のような背景のもとに、最近エラスターゼ
阻害剤の研究開発がさかんに行なわれており、
種々のエラスターゼ阻害物質が提案され、特許出
願されている。 特に最近では、例えば、米国特許4683241号明
細書には、 一般式 【化】 [式中、Xaはカルボニル基、メチレン基、酸
素原子、アゾ基、スルフオニル基、−CH(0H)−、
【式】またはベンゼン環と 一緒になつて【式】を表わし、 RaおよびR1aは炭素数2〜6のアルキル基およ
びアシルアミノアルキル基、炭素数1〜6のアル
コキシ基、アルケニル基およびカルボキシアルキ
ル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基または炭
素数1〜10のアルコキシカルボニルアルキル基を
表わし、 R2aおよびR3aは、水酸基、ハロゲン原子、ピ
ラニルオキシ基、炭素数1〜4のアルキル基、ア
ルケニル基、ヒドロキシアルキル基およびホルミ
ルアルキル基または炭素数1〜6のカルボキシル
アルキル基を表わす。] で示される化合物が開示されている。 [発明の目的] 本発明者らは、これらの従来の化合物とは全く
異なつた化学構造を有するエラスターゼ阻害作用
を有する化合物を見い出すべく鋭意研究を重ねた
結果、式()で示される化合物が目的を達成す
ることを見い出し、本発明を完成した。 [従来の技術との比較] 従来の技術で述べた米国特許4683241号明細書
中には、エラスターゼ阻害剤としてある種のピバ
ル酸のベンゾイルフエニルエステルおよびベンゼ
ンスルホニルフエニルエステルが開示されている
が、本発明のN−[o−(p−ピバロイルオキシベ
ンゼン)スルホニルアミノベンゾイル]グリシン
は、それらの化合物からは容易に類推できない構
造を有し、さらにエラスターゼ阻害作用を有する
ことも予想されなかつたことである。 [発明の開示] すなわち、本発明は式 【化】 で示されるN−[o−(p−ピバロイルオキシベン
ゼン)スルホニルアミノベンゾイル]グリシン、
その非毒性塩および酸付加塩、およびその製造方
法、並びにそれを有効成分として含有するエラス
ターゼ阻害剤に関する。 式()で示される化合物の酸付加塩は、非毒
性かつ水溶性であることが好ましい。適当な酸付
加塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨ
ウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩の如き
無機酸塩、または酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、安
息香酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エ
タンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トル
エンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、グルクロン
酸塩、グルコン酸塩の如き有機酸塩が挙げられ
る。 式()で示される本発明化合物は、公知の方
法で塩に変換される。塩は非毒性でかつ水溶性で
あるものが好ましい。適当な塩としては、アルカ
リ金属(ナトリウム、カリウム等)の塩、アルカ
リ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)の
塩、アンモニウム塩、薬学的に許容される有機ア
ミン(テトラメチルアンモニウム、トリエチルア
ミン、メチルアミン、ジメチルアミン、シクロペ
ンチルアミン、ベンジルアミン、フエネチルアミ
ン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミ
ノメタン、リジン、アルギニン、N−メチル−D
−グルカミン等)の塩等が挙げられる。 [本発明化合物の製造方法] 本発明に従えば、式()で示される本発明化
合物は、以下に示す工程を用いて製造することが
できる。 【化】 反応工程式Aに示される反応はアミド化反応で
あり、式()で示される化合物を不活性有機溶
媒(例えば塩化メチレン)の存在下または非存在
下、有機又は無機塩基(例えばトリエチルアミン
のような三級アミン)の存在下、−20℃〜0℃
(好ましくは氷冷下)の温度で、相当するアミン
と反応させることにより行なわれる。 前記反応で用いた式()で示される化合物は
公知の反応の組合わせ、例えば以下の反応工程式
Bに従つて製造することができる。 【式】 上記反応工程式中のすべての反応は、いずれも
公知の方法により行なわれる。 本明細書中の各反応において反応生成物は通常
の精製手段、例えば常圧下または減圧下における
蒸留、シルカゲルまたはケイ酸マグネシウムを用
いた高速液体クロマトグラフイ、薄層クロマトグ
ラフイ、あるいはカラムクロマトグラフイまたは
洗浄、再結晶等の方法により精製することができ
る。精製は各反応ごとに行なつてもよいし、いく
つかの反応修了後行なつてもよい。 [出発物質] 本発明の製造方法で用いた式()および
()で示される出発物質は、すべてそれ自身公
知の化合物であるか、あるいは公知の方法により
容易に製造することができる。 例えば、式()で示される化合物は、以下の
反応工程式Cにより合成することができる。 【化】 [効果] 式()で示される本発明のN−[o−(p−ピ
バロイルオキシベンゼン)スルホニルアミノベン
ゾイル]グリシン、その非毒性塩およびその酸付
加塩はエラスターゼ阻害作用を有するので、哺乳
動物、特にヒトにおけるエラスターゼによるエラ
スチン分解、コラーゲン線維の分解および/また
はプロテオグリカン分解の異常亢進に起因する疾
患の治療および/または予防に有用である。その
ような疾患としては、肺気腫、アテローム性動脈
硬化およびリウマチ性関節炎等が挙げられる。 本発明の化合物のエラスターゼ阻害作用は以下
に述べるスクリーニング系により確認された。 エラスターゼに対する阻害作用 (1) 実験方法 ヒト好中球エラスターゼを用いて、Biethらの
方法[Biochem.Med.,75,350(1974)]を基本
としたわずかな変法によつて行なつた。すなわ
ち、好中球エラスターゼに比較的特異性の高い合
成基質[サクシニル−アラニル−プロリル−アラ
ニル−p−ニトロアニリド(Suc−Ala−Pro−
Ala−pNA、ペプチド研究所製造)]を用いた吸
光度法である。 1mM Suc−Ala−Pro−Ala−pNA(N−メチ
ルピリドンで100mMに溶解し、その100分の1量
を反応混液に加えた)、0.1Mトリス−塩酸緩衝液
(PH8.0)、0.2M塩化ナトリウム水溶液、種々の検
体液及び酵素液からなる反応混液1mlを37℃で30
分間インキユベートした。反応液に50%酢酸
100μを加えて反応を停止した後、遊離したp
−ニトロアニリドを405nmの吸光度で測定し、次
式によつて阻害率を求めた。 阻害率(%)=[1−(検体値−ブランク値)/ (コントロール値−ブランク値)] ×100 (2) 結果 本発明化合物であるN−[o−(p−ピバロイル
オキシベンゼン)スルホニルアミノベンゾイル]
グリシンのエラスターゼ50%阻害濃度は0.044μM
であつた。 [毒性] 実験結果より、本発明化合物はエラスターゼ阻
害作用を有することが確認された。さらに、本発
明化合物の毒性は十分に低いものであり、医薬品
として十分安全に使用できることが確認された。 [適応症] 従つて、本発明化合物は哺乳動物、特にヒトに
おけるエラスターゼによるエラスチン等の蛋白の
分解の異常亢進に起因する疾患の治療および/ま
たは予防に有用であることが確認された。 [投与量] 式()で示される本発明化合物、およびその
酸付加塩を上記の目的で用いるには、通常全身的
あるいは局所的に、経口または非経口で投与され
る。投与量は年令、体重、症状、治療効果、投与
方法、処理時間等により異なるが、通常成人ひと
り当り、1回に50mg〜500mgの範囲で1日1回か
ら数回経口投与されるか、あるいは成人ひとり当
り、1回に10mg〜200mgの範囲で1日1回から数
回非経口投与(好ましくは静脈内投与)される。
もちろん前記したように投与量は種々の条件で変
動するので、上記投与範囲より少ない量で十分な
場合もあるし、また範囲を越えて必要な場合もあ
る。 本発明による経口投与のための固体組成物とし
ては、錠剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。このよ
うな固体組成物においては、ひとつまたはそれ以
上の活性物質が、少なくともひとつの不活性な希
釈剤、例えば乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロー
ス、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ
酸アルミン酸マグネシウムと混合される。組成物
は、常法に従つて、不活性な希釈剤以外の添加
剤、例えばステアリン酸マグネシウムのような潤
滑剤、繊維素グリコール酸カルシウムのような崩
壊剤、ラクトースのような安定化剤、グルタミン
酸またはアスパラギン酸のような溶解補助剤を含
有していてもよい。錠剤または丸剤は必要により
白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレ
ートなどの胃溶性あるいは腸溶性物質のフイルム
で被膜してもよいし、また2以上の層で被膜して
もよい。さらにゼラチンのような吸収されうる物
質のカプセルも包含される。 経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容
される乳濁剤、溶液剤、懸濁剤、シロツプ剤、エ
リキシル剤等を含み、一般的に用いられる不活性
な希釈剤、例えば精製水、エタノールを含む。こ
の組成物は不活性な希釈剤以外に湿潤剤、懸濁剤
のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐
剤を含有していてもよい。 経口投与のためのその他の組成物としては、ひ
とつまたはそれ以上の活性物質を含み、それ自体
公知の方法により処方されるスプレー剤が含まれ
る。この組成物は不活性な希釈剤以外に亜硫酸水
素ナトリウムのような安定剤と等張性を与えるよ
うな緩衝剤、例えば塩化ナトリウム、クエン酸ナ
トリウムあるいはクエン酸を含有してもよい。ス
プレー剤の製造方法は、例えば米国特許第
2868691号及び同第3095355号明細書に詳しく記載
されている。 本発明による非経口投与のための注射剤として
は、無菌の水性または非水性の溶液剤、懸濁剤、
乳濁剤を包含する。水性の溶液剤、懸濁剤として
は例えば、注射用蒸留水及び生理食塩水が含まれ
る。非水溶性の溶液剤、懸濁剤としては、例えば
プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、オリーブ油のような植物油、エタノールのよ
うなアルコール類、ポリソルベート80等がある。
このような組成物は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳
化剤、分散剤、安定化剤(例えば、ラクトース)、
溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギ
ン酸)のような補助剤を含んでもよい。これらは
例えばバクテリア保留フイルターを通す濾過、殺
菌剤の配合または照射によつて無菌化される。こ
れらはまた無菌の固体組成物を製造し、使用前に
無菌水または無菌の注射用溶液に溶解して使用す
ることもできる。 非経口投与のためのその他の組成物としては、
ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、それ自
体公知の方法により処方される外用液剤、軟コウ
のような塗布剤、直腸内投与のための坐薬および
膣内投与のためのペツサリー等が含まれる。 [参考例および実施例] 以下、参考例および実施例により本発明を詳述
する。 なお参考例および実施例中の「TLC」および
「NMR」は、おのおの「薄層クロマトグラフイ」
および「核磁気共鳴スペクトル」を表わす。 クロマトグラフイによる分離の箇所に記載され
ているカツコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒また
は、展開溶媒を示し、割合は体積比を表わす。 参考例 1 p−ピバロイルオキシベンゼンスルホン酸ナト
リウム ピバロイルクロライド(2.4g)を、p−ヒドロ
キシベンゼンスルホン酸(1.74g)の4N−NaOH
(7.5ml)とテトラヒドロフラン(THF)(5ml)
混合溶液に溶かし、氷冷下で10分攪拌した後、さ
らに室温で1時間反応させた。 反応溶液を減圧濃縮し、結晶をろ別した。 得られた結晶を少量の氷水で2回洗浄し、乾燥
し、以下の物性値を有する標題化合物(1.26g)
を得た。 TLC:Rf 0.65 (酢酸エチル:酢酸:水=6:2:1)。 参考例 2 p−ピバロイルオキシベンゼンスルホニルクロ
ライド チオニルクロライド(2.1ml)を、参考例1で
得られた化合物(2.8g)のジメチルホルムアミド
(DMF)溶液(33ml)に加え、氷冷下で30分間、
さらに室温で30分間攪拌した。 反応溶液をエーテル−ヘキサン(1:1)で抽
出し、氷水で2回洗浄した。 硫酸マグネシウムで乾燥した後、以下の物性値
を有する標題化合物(2.49g)を得た。 TLC:Rf 0.34 (ヘキサン:酢酸エチル=10:1)。 参考例 3 o−ニトロベンゾイルクロライド o−ニトロ安息香酸(100g)、スルホニルクロ
ライド(200ml)を4時間還流した。スルホニル
クロライドを留去後、減圧して標題化合物を得
た。 参考例 4 o−ニトロベンゾイルグリシン グリシン(48.8g)、2N−NaOH(325ml)、
THF(300ml)溶液に、氷冷下、参考例3で得ら
れた化合物(100g)と2N−NaOH(270ml)、
THF(300ml)を、それぞれ数回に分けて交互に
加えた。1時間攪拌した後、濃塩酸を加えPHを8
にした。THFを留去後、さらに濃塩酸を加えPH
を3にし、結晶をろ別した。得られた結晶を水で
洗浄し、乾燥して、以下の物性値を有する標題化
合物(122g)を得た。 TLC:Rf 0.18 (クロロホルム:メタノール:酢酸=30:
3:1)。 参考例 5 o−アミノベンゾイルグリシン 参考例4で得られた化合物(110g)のメタノ
ール(1000ml)溶液に、水に懸濁させた10%パラ
ジウム−炭素(10g)を加え、水素雰囲気中、室
温で5時間攪拌した。パラジウム−炭素をろ別
し、ろ液を濃縮し乾燥して以下の物性を有する標
題化合物(80g)を得た。 TLC:Rf=0.28 (クロロホルム:メタノール:酢酸=30:
3:1)。 実施例 1 N−[o−(p−ピバロイルオキシベンゼン)ス
ルホニルアミノベンゾイル]グリシン p−ピバロイルオキシベンゼンスルホニルクロ
ライド(参考例2で得られた化合物、1.00g)を、
o−アミノベンゾイルグリシン(参考例5で得ら
れた化合物、0.70g)のピリジン(12ml)溶液に
氷冷下で加え、30分間攪拌した。 反応溶液を、さらに室温で一晩攪拌した。反応
終了後、希塩酸中へ注ぎエーテルで抽出した。水
および飽和食塩水で、順次洗浄し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、減圧濃縮した後、酢酸エチル−ヘキ
サン混液で再結晶を行ない、以下の物性値を有す
る標題化合物(0.74g)を得た。 TLC:Rf 0.14 (クロロホルム:メタノール:酢酸=100:
5:1); NMR:(CDCl3+CD3OD) δ 7.8〜7.0(8H,m),3.95(2H,s), 1.30(9H,s)。 [製剤実施例] 以下の各成分を常法により混合した後、打錠し
て一錠中に50mgの活性成分を有する錠剤100錠を
得た。 Γ N−[o−(p−ピバロイルオキシベンゼン)
スルホニルアミノベンゾイル]グリシン
……5g Γ繊維素グリコール酸カルシウム(崩壊剤)
……0.2g Γステアリン酸マグネシウム(潤滑剤)……0.1g Γ微細晶セルロース ……4.7g

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 【化】 で示されるN−[o−(p−ピバロイルオキシベン
    ゼン)スルホニルアミノベンゾイル]グリシン、
    またはその非毒性塩または酸付加塩。 2 式 【化】 で示されるp−ピバロイルオキシベンゼンスルホ
    ニルクロライドをアミド化反応に付すことを特徴
    とする式 【化】 で示されるN−[o−(p−ピバロイルオキシベン
    ゼン)スルホニルアミノベンゾイル]グリシンの
    製造方法。 3 式 【化】 で示されるN−[o−(p−ピバロイルオキシベン
    ゼン)スルホニルアミノベンゾイル]グリシン、
    またはその非毒性塩または酸付加塩を有効成分と
    して含有するエラスターゼ阻害剤。
JP1148479A 1988-06-13 1989-06-13 ピバル酸 p―置換フェニルエステル誘導体、それらの製造方法およびそれらを有効成分として含有するエラスターゼ阻害剤 Granted JPH0320253A (ja)

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