JPH0580031U - セラミックフィルタ - Google Patents

セラミックフィルタ

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JPH0580031U
JPH0580031U JP2362192U JP2362192U JPH0580031U JP H0580031 U JPH0580031 U JP H0580031U JP 2362192 U JP2362192 U JP 2362192U JP 2362192 U JP2362192 U JP 2362192U JP H0580031 U JPH0580031 U JP H0580031U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基本的な構造、特性を保存したままで、スプ
リアスを低減させ、帯域外減衰量を大きく取り、挿入損
失を低減させる。 【構成】 同一の圧電基板1上に複数個のエネルギー閉
じ込め型振動部2、3を有する。隣り合う2つの振動部
2、3における振動中心O1ーO2間の距離をAとし、
両外側に位置する振動部2、3の振動中心O1、O2か
ら基板11〜14の端縁までの距離をBn(n=1〜
4)とし、動作振動モードの基板内伝搬波長をλとした
とき、距離A及び距離Bn(n=1〜4)がA≧9λ、
Bn(n=1〜4)≧1.5λを満たす。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えばFMチューナの中間周波フィルタとして用いられるエネルギ ー閉じ込め型のセラミックフィルタに関し、更に詳しくは、帯域外減衰量を増大 させ、挿入損失を低減させ得るセラミックフィルタの改良に係る。
【0002】
【従来の技術】
この種のセラミックフィルタは、実開昭57ー2727号公報等の公知文献に よって知られているように、同一の圧電基板上に複数個のエネルギー閉じ込め型 振動部を間隔を隔てて配置した基本的構造を有する。この基本的な構造のために 、振動部間に機械的干渉を生じ、スプリアスを発生する。従来、スプリアスを低 減する手段としては、振動電極に半田等を付着させて質量負荷を付与し、そのダ ンピング作用を利用するか、または上記公知文献に記載されるごとく、振動部間 にスリットを設ける等の手段がとられている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、振動電極に質量負荷を付加する構造では、質量負荷となる半田 を付着させる際に、振動電極下の分極が半田付け時の熱の影響で消失し、特性が 劣化し、挿入損失が増える等の問題を生じる。スリットを設ける構造は、圧電基 板の機械的強度を劣化させる。
【0004】 そこで、本考案の課題は、上述する従来の問題点を解決し、基本的な構造、特 性を保存したままで、スプリアスを低減させ、帯域外減衰量を大きく取り、挿入 損失を低減できるようにしたセラミックフィルタを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本考案は、同一の圧電基板上に複数個のエネル ギー閉じ込め型振動部を有するセラミックフィルタであって、 隣り合う2つの振動部における振動中心間の距離をAとし、両外側に位置する 前記振動部の前記振動中心から基板端縁までの距離をBとし、動作振動モードの 基板内伝搬波長をλとしたとき、距離A及び距離Bが A≧10λ、B≧1.5λ を満たす。
【0006】
【作用】
隣り合う2つの振動部における振動中心間の距離をAとし、動作振動モードの 基板内伝搬波長をλとしたとき、距離AがA≧10λを満たすから、スプリアス を低減させ、帯域外減衰量を大きく取ることができる。
【0007】 両外側に位置する振動部の振動中心から基板端縁までの距離をBとし、動作振 動モードの基板内伝搬波長をλとしたとき、距離BがB≧1.5λを満たすから 、挿入損失を低減できる。
【0008】 上述の作用は、距離A、Bの選定によって得られるものである。このため、振 動電極に半田等を付着させて質量負荷を付与し、そのダンピング作用によってス プリアスを低減する従来技術と異なって、特性の劣化を招くことがない。また、 振動部間にスリットを設けてスプリアスを低減する従来技術と異なって、機械的 強度の低下を招くことがない。距離A、Bの上限は、許容される圧電基板の大き さによって定まる。
【0009】
【実施例】
図1は本考案に係るセラミックフィルタの平面図、図2は図1に示したセラミ ックフィルタの底面図である。同一の圧電基板1の一面上に2個のエネルギー閉 じ込め型振動部2、3を有する。圧電基板1は長さL及び幅Hを有する矩形平板 状であって、隣り合う2つの振動部2、3における振動中心間O1、O2の距離 をAとし、振動部2、3の振動中心O1、O2から圧電基板1の4つの端縁11 、12、13、14までの距離をB1、B2、B3、B4とし、動作振動モード の基板内伝搬波長をλとしたとき、距離A及び距離B1〜B4が、A≧10λ、 B1〜B4≧1.5λを満たす。
【0010】 図示の振動部2、3は幅Hの方向で見て振動中心O1、O2が同一位置にあり 、幅方向に取られた距離B3、B4が等しくなっている。振動部2は圧電基板1 の1面上に、幅Hの方向に間隔g1を隔てて配置された駆動電極21、22を有 する。駆動電極21はリード電極23によって圧電基板1の端縁11及び12の 交差する隅部に設けられた接続電極24に導通させてある。駆動電極22はリー ド電極27によって圧電基板1の中央よりに導かれ、圧電基板1の端縁12にお いて、中央部に設けられたコンデンサ電極41に接続されている。振動部3は振 動電極2と対称性を有し、圧電基板1の1面上に幅Hの方向に間隔g2を隔てて 配置された駆動電極31、32を有する。駆動電極31はリード電極33によっ て圧電基板1の端縁13及び12の交差する隅部に設けられた接続電極34に導 通させてある。駆動電極32はリード電極37によって圧電基板1の中央よりに 導かれ、圧電基板1の端縁12において、中央部に設けられたコンデンサ電極4 1に接続されている。
【0011】 図2を参照すると、振動部2は、更に、圧電基板1の反対側の他面上において 、駆動電極21、22と対向する位置に形成された共通電極25を有する。共通 電極25はリード電極27によって、コンデンサ電極41と対向する位置に設け られたグランド電極42に導通させてある。同様に、振動部3も圧電基板1の反 対側の他面上において、駆動電極31、32と対向する位置に形成された共通電 極36を有する。共通電極36はリード電極37によってグランド電極42に導 通させてある。
【0012】 接続電極24、34にはリード端子5、6がそれぞれ半田付け固定されており 、グランド電極42にはリード端子7が半田付け等の手段によって固定されてい る。エネルギー閉じ込め型セラミックフィルタの完成品としては、良く知られて いるように、振動部2、3のまわりに空洞部が生じるようにして、全体を絶縁樹 脂8を被覆した構造となる。
【0013】 上述のように、隣り合う2つの振動部2、3における振動中心O1ーO2間の 距離をAとし、動作振動モードの基板内伝搬波長をλとしたとき、距離AがA≧ 10λを満たすから、スプリアスを低減させ、帯域外減衰量を大きく取ることが できる。
【0014】 図3は図1及び図2に示す構造を有する10.7MHzのセラミックフィルタ において、A=3.8mmに設定した場合の周波数ー減衰特性を示す図である。 10.7MHzのセラミックフィルタであるので、その基板内伝搬波長をλとす ると、A=3.8mmはA=9λ(<10λ)と等価である。図3に見られるよ うに、10.7MHzの帯域外において、減衰量が−40(dB)から−50( dB)の範囲に入るようなスプリアスを生じており、−60(dB)よりも大き な帯域外減衰を得ることができない。
【0015】 図4は図1及び図2に示す構造を有する10.7MHzのセラミックフィルタ において、A=7.4mmに設定した場合の周波数ー減衰特性を示す図である。 A=7.4mmはA=17.6λ(>10λ)と等価である。図4に見られるよ うに、10.7MHzの帯域外において、−60(dB)よりも大きな帯域外減 衰を得ることができる。
【0016】 図5は距離Aと減衰量との関係を示す図である。図5において、横軸に2つの 目盛軸を取り、縦軸に減衰量(dB)をとって示してある。第1横軸(上側)は 距離Aを基板内伝搬波長λによって表示した目盛となっており、第2軸(下側) は距離Aを実寸法(mm)で表示した目盛となっている。図中の△印は振動電極 に半田を付着させて質量負荷によるダンピング作用を得る従来品の特性を示して いる。図示するように、距離Aが10λ以上になると、従来品である半田付着ダ ンピングの場合よりも、大きな帯域外減衰を得ることができる。
【0017】 更に、両外側に位置する振動部2、3の振動中心O1、O2から基板端縁11 〜14までの距離B1〜B4がB1〜B4≧1.5λを満たすから、挿入損失を 低減できる。図6は距離Bと挿入損失(dB)との関係を示す特性図である。図 6において、横軸に2つの目盛軸を取り、縦軸に減衰量(dB)をとって示して ある。第1横軸(上側)は距離Bを基板内伝搬波長λによって表示した目盛とな っており、第2軸(下側)は距離Bを実寸法(mm)で表示した目盛となってい る。図示するように、距離Bが1.5λ以上になると、挿入損失が急激に低下す る。
【0018】 以上、2素子型セラミックフィルタを例にとって説明したが、3素子型或いは 4素子型等、更に多段のセラミックフィルタにおいても同様に適用が可能である 。
【0019】
【考案の効果】
以上述べたように、本考案によれば次のような効果が得られる。 (a)同一の圧電基板上に複数個のエネルギー閉じ込め型振動部を有するセラミ ックフィルタであって、隣り合う2つの振動部における振動中心間の距離をAと し、動作振動モードの基板内伝搬波長をλとしたとき、距離AがA≧10λを満 たすから、スプリアスが小さく、帯域外減衰量を大きく取り得るセラミックフィ ルタを提供できる。 (b)同一の圧電基板上に複数個のエネルギー閉じ込め型振動部を有するセラミ ックフィルタであって、両外側に位置する振動部の振動中心から基板端縁までの 距離をBとし、動作振動モードの基板内伝搬波長をλとしたとき、距離BがB≧ 1.5λを満たすから、挿入損失を低減させたセラミックフィルタを提供できる 。 (c)特性の劣化や機械的強度の低下などを招くことなく帯域外減衰量を大きく 取り、挿入損失を低下させたセラミックフィルタを提供できる。
【提出日】平成5年6月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えばFMチューナの中間周波フィルタとして用いられるエネルギ ー閉じ込め型のセラミックフィルタに関し、更に詳しくは、帯域外減衰量を増大 させ、挿入損失を低減させ得るセラミックフィルタの改良に係る。
【0002】
【従来の技術】
この種のセラミックフィルタは、実開昭57ー2727号公報等の公知文献に よって知られているように、同一の圧電基板上に複数個のエネルギー閉じ込め型 振動部を間隔を隔てて配置した基本的構造を有する。この基本的な構造のために 、振動部間に機械的干渉を生じ、スプリアスを発生する。従来、スプリアスを低 減する手段としては、振動電極に半田等を付着させて質量負荷を付与し、そのダ ンピング作用を利用するか、または上記公知文献に記載されるごとく、振動部間 にスリットを設ける等の手段がとられている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、振動電極に質量負荷を付加する構造では、質量負荷となる半田 を付着させる際に、振動電極下の分極が半田付け時の熱の影響で消失し、特性が 劣化し、挿入損失が増える等の問題を生じる。スリットを設ける構造は、圧電基 板の機械的強度を劣化させる。
【0004】 そこで、本考案の課題は、上述する従来の問題点を解決し、基本的な構造、特 性を保存したままで、スプリアスを低減させ、帯域外減衰量を大きく取り、挿入 損失を低減できるようにしたセラミックフィルタを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本考案は、同一の圧電基板上に複数個のエネル ギー閉じ込め型振動部を有するセラミックフィルタであって、 隣り合う2つの振動部における振動中心間の距離をAとし、両外側に位置する 前記振動部の前記振動中心から基板端縁までの距離を n(n=1〜4)とし、 動作振動モードの基板内伝搬波長をλとしたとき、距離A及び距離 n(n=1 〜4) が A≧9λ、B n(n=1〜4)≧1.5λ を満たす。
【0006】
【作用】
隣り合う2つの振動部における振動中心間の距離をAとし、動作振動モードの 基板内伝搬波長をλとしたとき、距離AがA≧9λを満たすから、スプリアスを 低減させ、帯域外減衰量を大きく取ることができる。
【0007】 両外側に位置する振動部の振動中心から基板端縁までの距離を n(n=1〜 4) とし、動作振動モードの基板内伝搬波長をλとしたとき、距離 n(n=1 〜4) n(n=1〜4)≧1.5λを満たすから、挿入損失を低減できる。
【0008】 上述の作用は、距離A、 n(n=1〜4)の選定によって得られるものであ る。このため、振動電極に半田等を付着させて質量負荷を付与し、そのダンピン グ作用によってスプリアスを低減する従来技術と異なって、特性の劣化を招くこ とがない。また、振動部間にスリットを設けてスプリアスを低減する従来技術と 異なって、機械的強度の低下を招くことがない。距離A、 n(n=1〜4)の 上限は、許容される圧電基板の大きさによって定まる。
【0009】
【実施例】 図1は本考案に係るセラミックフィルタの平面図、図2は図1に示したセラミ ックフィルタの底面図である。同一の圧電基板1の一面上に2個のエネルギー閉 じ込め型振動部2、3を有する。圧電基板1は長さL及び幅Hを有する矩形平板 状であって、隣り合う2つの振動部2、3における振動中心間O1、O2の距離 をAとし、振動部2、3の振動中心O1、O2から圧電基板1の4つの端縁11 、12、13、14までの距離を n(n=1〜4)とし、動作振動モードの基 板内伝搬波長をλとしたとき、距離A及び距離 n(n=1〜4)が、A≧9λ 、B n(n=1〜4) ≧1.5λを満たす。
【0010】 図示の振動部2、3は幅Hの方向で見て振動中心O1、O2が同一位置にあり 、幅方向に取られた距離B 3、B 4が等しくなっている。振動部2は圧電基板1 の1面上に、幅Hの方向に間隔g1を隔てて配置された駆動電極21、22を有 する。駆動電極21はリード電極23によって圧電基板1の端縁11及び12の 交差する隅部に設けられた接続電極24に導通させてある。駆動電極22はリー ド電極27によって圧電基板1の中央よりに導かれ、圧電基板1の端縁12にお いて、中央部に設けられたコンデンサ電極41に接続されている。振動部3は振 動電極2と対称性を有し、圧電基板1の1面上に幅Hの方向に間隔g2を隔てて 配置された駆動電極31、32を有する。駆動電極31はリード電極33によっ て圧電基板1の端縁13及び12の交差する隅部に設けられた接続電極34に導 通させてある。駆動電極32はリード電極37によって圧電基板1の中央よりに 導かれ、圧電基板1の端縁12において、中央部に設けられたコンデンサ電極4 1に接続されている。
【0011】 図2を参照すると、振動部2は、更に、圧電基板1の反対側の他面上において 、駆動電極21、22と対向する位置に形成された共通電極25を有する。共通 電極25はリード電極27によって、コンデンサ電極41と対向する位置に設け られたグランド電極42に導通させてある。同様に、振動部3も圧電基板1の反 対側の他面上において、駆動電極31、32と対向する位置に形成された共通電 極36を有する。共通電極36はリード電極37によってグランド電極42に導 通させてある。
【0012】 接続電極24、34にはリード端子5、6がそれぞれ半田付け固定されており 、グランド電極42にはリード端子7が半田付け等の手段によって固定されてい る。エネルギー閉じ込め型セラミックフィルタの完成品としては、良く知られて いるように、振動部2、3のまわりに空洞部が生じるようにして、全体を絶縁樹 脂8を被覆した構造となる。
【0013】 上述のように、隣り合う2つの振動部2、3における振動中心O1ーO2間の 距離をAとし、動作振動モードの基板内伝搬波長をλとしたとき、距離AがA≧ 9λ を満たすから、スプリアスを低減させ、帯域外減衰量を大きく取ることがで きる。
【0014】 図3は図1及び図2に示す構造を有する10.7MHzのセラミックフィルタ において、A=3.7mmに設定した場合の周波数ー減衰特性を示す図である。 10.7MHzのセラミックフィルタであるので、その基板内伝搬波長をλとす ると、A=3.7mmはA=8.8λ(<9λ)と等価である。図3に見られる ように、10.7MHzの帯域外において、減衰量が−40(dB )から−50 (dB )の範囲に入るようなスプリアスを生じており、−60(dB )よりも大 きな帯域外減衰を得ることができない。
【0015】 図4は図1及び図2に示す構造を有する10.7MHzのセラミックフィルタ において、A=7.4mmに設定した場合の周波数ー減衰特性を示す図である。 A=7.4mmはA=17.6λ(>9λ)と等価である。図4に見られるよう に、10.7MHzの帯域外において、−60(dB )よりも大きな帯域外減衰 を得ることができる。
【0016】 図5は距離Aと減衰量との関係を示す図である。図5において、横軸に2つの 目盛軸を取り、縦軸に減衰量(dB )をとって示してある。第1横軸(上側)は 距離Aを基板内伝搬波長λによって表示した目盛となっており、第2軸(下側) は距離Aを実寸法(mm)で表示した目盛となっている。図中の△印は振動電極 に半田を付着させて質量負荷によるダンピング作用を得る従来品の特性を示して いる。図示するように、距離Aが9λ以上になると、従来品である半田付着ダン ピングの場合よりも、大きな帯域外減衰を得ることができる。
【0017】 更に、両外側に位置する振動部2、3の振動中心O1、O2から基板端縁11 〜14までの距離 n(n=1〜4) n(n=1〜4)≧1.5λを満たすか ら、挿入損失を低減できる。図6は距離 n(n=1〜4)と挿入損失(dB ) との関係を示す特性図である。図6において、横軸に2つの目盛軸を取り、縦軸 に減衰量(dB )をとって示してある。第1横軸(上側)は距離 n(n=1〜 4) を基板内伝搬波長λによって表示した目盛となっており、第2軸(下側)は 距離 n(n=1〜4)を実寸法(mm)で表示した目盛となっている。図示す るように、距離 n(n=1〜4)が1.5λ以上になると、挿入損失が急激に 低下する。
【0018】 以上、2素子型セラミックフィルタを例にとって説明したが、3素子型或いは 4素子型等、更に多段のセラミックフィルタにおいても同様に適用が可能である 。
【0019】
【考案の効果】
以上述べたように、本考案によれば次のような効果が得られる。 (a)同一の圧電基板上に複数個のエネルギー閉じ込め型振動部を有するセラ ミックフィルタであって、隣り合う2つの振動部における振動中心間の距離をA とし、動作振動モードの基板内伝搬波長をλとしたとき、距離AがA≧9λを満 たすから、スプリアスが小さく、帯域外減衰量を大きく取り得るセラミックフィ ルタを提供できる。 (b)同一の圧電基板上に複数個のエネルギー閉じ込め型振動部を有するセラ ミックフィルタであって、両外側に位置する振動部の振動中心から基板端縁まで の距離を n(n=1〜4)とし、動作振動モードの基板内伝搬波長をλとした とき、距離 n(n=1〜4)がB n(n=1〜4)≧1.5λを満たすから、挿 入損失を低減させたセラミックフィルタを提供できる。 (c)特性の劣化や機械的強度の低下などを招くことなく帯域外減衰量を大き く取り、挿入損失を低下させたセラミックフィルタを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るセラミックフィルタの平面図であ
る。
【図2】図1に示したセラミックフィルタの底面図であ
る。
【図3】図1及び図2に示す構造を有する10.7MH
zのセラミックフィルタにおいて、A=3.8mmに設
定した場合の周波数ー減衰特性を示す図である。
【図4】図1及び図2に示す構造を有する10.7MH
zのセラミックフィルタにおいて、A=7.4mmに設
定した場合の周波数ー減衰特性を示す図である。
【図5】距離Aと減衰量との関係を示す図である。
【図6】距離Bと挿入損失(dB)との関係を示す特性
図である。
【符号の説明】
1 圧電基板 2、3 振動部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 セラミックフィルタ
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るセラミックフィルタの平面図であ
る。
【図2】図1に示したセラミックフィルタの底面図であ
る。
【図3】図1及び図2に示す構造を有する10.7MH
zのセラミックフィルタにおいて、A=3.7mmに設
定した場合の周波数ー減衰特性を示す図である。
【図4】図1及び図2に示す構造を有する10.7MH
zのセラミックフィルタにおいて、A=7.4mmに設
定した場合の周波数ー減衰特性を示す図である。
【図5】距離Aと減衰量との関係を示す図である。
【図6】距離Bn(n=1〜4)と挿入損失(dB)と
の関係を示す特性図である。
【符号の説明】 1 圧電基板 2、3 振動部
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一の圧電基板上に複数個のエネルギー
    閉じ込め型振動部を有するセラミックフィルタであっ
    て、 隣り合う2つの振動部における振動中心間の距離をAと
    し、両外側に位置する前記振動部の前記振動中心から基
    板端縁までの距離をBとし、動作振動モードの基板内伝
    搬波長をλとしたとき、距離A及び距離Bが A≧10λ、B≧1.5λ を満たすセラミックフィルタ。
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