JPH0579614A - 低カロリーガスの燃焼バーナ構造およびその燃焼方法 - Google Patents
低カロリーガスの燃焼バーナ構造およびその燃焼方法Info
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- JPH0579614A JPH0579614A JP3243512A JP24351291A JPH0579614A JP H0579614 A JPH0579614 A JP H0579614A JP 3243512 A JP3243512 A JP 3243512A JP 24351291 A JP24351291 A JP 24351291A JP H0579614 A JPH0579614 A JP H0579614A
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- F23D14/46—Details, e.g. noise reduction means
- F23D14/72—Safety devices, e.g. operative in case of failure of gas supply
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- F23D14/62—Mixing devices; Mixing tubes
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E20/00—Combustion technologies with mitigation potential
- Y02E20/34—Indirect CO2mitigation, i.e. by acting on non CO2directly related matters of the process, e.g. pre-heating or heat recovery
Abstract
(57)【要約】
【目的】 低カロリーガスを、高カロリーガスと混合し
たり、あるいは混焼したりする必要の無い新規な低カロ
リーガスの燃焼バーナ構造およびその燃焼方法を提供す
る。 【構成】 燃焼用空気Bまたは低カロリーガスAの一方
を供給口14より混合室8内に供給するとともに、残りの
他のガスを多数の多孔ノズル13の噴射孔12より半径方向
に高速で混合室8内に噴射して両ガスを混合し、この予
混合ガスCをさらに耐火物製バッフル1の多数の噴射孔
2を通じて燃焼室5内に噴射して燃焼するものである。 【効果】 低カロリーガスを、大気へ放散したり、コス
トアップとなる良質の高カロリーガスを加えたり、酸素
を富化することなく、単味で燃焼用空気により安定燃焼
ができる。またこの結果、省エネおよび環境保全に大き
な貢献ができる。
たり、あるいは混焼したりする必要の無い新規な低カロ
リーガスの燃焼バーナ構造およびその燃焼方法を提供す
る。 【構成】 燃焼用空気Bまたは低カロリーガスAの一方
を供給口14より混合室8内に供給するとともに、残りの
他のガスを多数の多孔ノズル13の噴射孔12より半径方向
に高速で混合室8内に噴射して両ガスを混合し、この予
混合ガスCをさらに耐火物製バッフル1の多数の噴射孔
2を通じて燃焼室5内に噴射して燃焼するものである。 【効果】 低カロリーガスを、大気へ放散したり、コス
トアップとなる良質の高カロリーガスを加えたり、酸素
を富化することなく、単味で燃焼用空気により安定燃焼
ができる。またこの結果、省エネおよび環境保全に大き
な貢献ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低カロリーガスの燃焼
バーナ構造に関し、詳細には、発熱量が約 800kcal/Nm
3 以下の低カロリーガスを効果的に燃焼させる燃焼バー
ナ構造および燃焼方法に関するものである。
バーナ構造に関し、詳細には、発熱量が約 800kcal/Nm
3 以下の低カロリーガスを効果的に燃焼させる燃焼バー
ナ構造および燃焼方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】石油
化学工場、石油精製工場、製鉄所ではさまざまな副生ガ
スが発生している。これらの副生ガスのうち、高カロリ
ーガスは加熱炉、ボイラなどの加熱源として燃焼利用さ
れているが、低カロリーガスは、一般に発熱量が 800kc
al/Nm3 以下と低くそのままでは燃焼が困難である。そ
して特に、 600kcal/Nm3 以下の低カロリーガスの場合
は、一般に理論燃焼温度が低カロリーガスの着火温度以
上になっても、実設備ではその理論燃焼温度の維持が困
難で燃焼継続ができないと言われている。
化学工場、石油精製工場、製鉄所ではさまざまな副生ガ
スが発生している。これらの副生ガスのうち、高カロリ
ーガスは加熱炉、ボイラなどの加熱源として燃焼利用さ
れているが、低カロリーガスは、一般に発熱量が 800kc
al/Nm3 以下と低くそのままでは燃焼が困難である。そ
して特に、 600kcal/Nm3 以下の低カロリーガスの場合
は、一般に理論燃焼温度が低カロリーガスの着火温度以
上になっても、実設備ではその理論燃焼温度の維持が困
難で燃焼継続ができないと言われている。
【0003】そのため、低カロリーガスは、コストアッ
プになるがブタン、天然ガス、コークス炉ガスなどの高
カロリーガスを混合して少なくとも 800kcal/Nm3 まで
カロリーアップして、または前記高カロリーガスまたは
重油、灯油と混焼して使用するか、またはフレアスタッ
ク(燃焼用煙突)で大気中で高カロリーガスを加えて燃
焼処理して大気放散している。
プになるがブタン、天然ガス、コークス炉ガスなどの高
カロリーガスを混合して少なくとも 800kcal/Nm3 まで
カロリーアップして、または前記高カロリーガスまたは
重油、灯油と混焼して使用するか、またはフレアスタッ
ク(燃焼用煙突)で大気中で高カロリーガスを加えて燃
焼処理して大気放散している。
【0004】また、燃焼させる方法としては、熱交換器
機能を有し、この熱交換器機能により燃焼ガスからの熱
によって未燃焼の低カロリーガスを予熱する超過エンタ
ルピ燃焼バーナを使用して低カロリーガスを燃焼する方
法や、燃焼用空気に酸素をさらに加えて酸素濃度を高め
た酸素富化燃焼用空気を使用して低カロリーガスをバー
ナにより燃焼する方法などがある。また、高炉用熱風炉
のようにカロリーアップするとともに燃焼用空気と燃料
ガスの両者または一方を予熱する場合もある。
機能を有し、この熱交換器機能により燃焼ガスからの熱
によって未燃焼の低カロリーガスを予熱する超過エンタ
ルピ燃焼バーナを使用して低カロリーガスを燃焼する方
法や、燃焼用空気に酸素をさらに加えて酸素濃度を高め
た酸素富化燃焼用空気を使用して低カロリーガスをバー
ナにより燃焼する方法などがある。また、高炉用熱風炉
のようにカロリーアップするとともに燃焼用空気と燃料
ガスの両者または一方を予熱する場合もある。
【0005】しかしながら、上述したような低カロリー
ガスの燃焼処理では、ブタン、天然ガス、コークス炉ガ
スなどの高カロリーガスを使用したり、燃焼用空気に酸
素をさらに加えて酸素濃度を高めた酸素富化燃焼用空気
を使用するため、コスト高となる上、省資源、省エネの
観点から問題がある。また熱交換器機能を有する超過エ
ンタルピ燃焼バーナなどを使用する場合は、予熱のため
の熱源を必要とし、また熱交換器機能を有するためバー
ナ構造が複雑なものとなっている。
ガスの燃焼処理では、ブタン、天然ガス、コークス炉ガ
スなどの高カロリーガスを使用したり、燃焼用空気に酸
素をさらに加えて酸素濃度を高めた酸素富化燃焼用空気
を使用するため、コスト高となる上、省資源、省エネの
観点から問題がある。また熱交換器機能を有する超過エ
ンタルピ燃焼バーナなどを使用する場合は、予熱のため
の熱源を必要とし、また熱交換器機能を有するためバー
ナ構造が複雑なものとなっている。
【0006】そこで、上述の如き問題を解消して、本出
願人は先に低カロリーガスの燃焼装置を開発し、それを
出願(特開平 2−306009号公報参照)した。
願人は先に低カロリーガスの燃焼装置を開発し、それを
出願(特開平 2−306009号公報参照)した。
【0007】そしてその後の研究により、低カロリーガ
スを、高カロリーガスと混合したり、あるいは混焼した
りする必要の無い新規な低カロリーガスの燃焼バーナ構
造およびその燃焼方法を開発したものである。
スを、高カロリーガスと混合したり、あるいは混焼した
りする必要の無い新規な低カロリーガスの燃焼バーナ構
造およびその燃焼方法を開発したものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記事情に基づいて開発
された本発明の低カロリーガスの燃焼バーナ構造は、燃
焼室内に面して多数の噴射孔が穿設された耐火物製バッ
フルを配設するとともに、この耐火物製バッフルの上流
側に、周壁面に多数の噴射孔を有する多孔ノズルを内部
に多数有する混合室を設けたものである。
された本発明の低カロリーガスの燃焼バーナ構造は、燃
焼室内に面して多数の噴射孔が穿設された耐火物製バッ
フルを配設するとともに、この耐火物製バッフルの上流
側に、周壁面に多数の噴射孔を有する多孔ノズルを内部
に多数有する混合室を設けたものである。
【0009】またその燃焼方法は、燃焼用空気または低
カロリーガスの一方を供給口より混合室内に供給すると
ともに、残りの他のガスを多数の多孔ノズルの噴射孔よ
り半径方向に高速で混合室内に噴射して両ガスを混合
し、この混合ガスをさらに耐火物製バッフルの多数の噴
射孔を通じて燃焼室内に噴射して燃焼するものである。
カロリーガスの一方を供給口より混合室内に供給すると
ともに、残りの他のガスを多数の多孔ノズルの噴射孔よ
り半径方向に高速で混合室内に噴射して両ガスを混合
し、この混合ガスをさらに耐火物製バッフルの多数の噴
射孔を通じて燃焼室内に噴射して燃焼するものである。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例に従って説明する。図
1は、本発明に係わる燃焼バーナ構造の説明図で、
(a)は全体の断面図、(b)は(a)のX−X断面図
である。
1は、本発明に係わる燃焼バーナ構造の説明図で、
(a)は全体の断面図、(b)は(a)のX−X断面図
である。
【0011】図において、1は耐火物製バッフルであっ
て、このバッフル1は、多数の噴射孔2が設けられ、そ
の背面に取付けられた金属筒3に保持されて燃焼炉の炉
壁4に開けられた燃焼筒5の内部に装着されている。な
お、6は金属筒3内に取付けられた逆火防止板である。
て、このバッフル1は、多数の噴射孔2が設けられ、そ
の背面に取付けられた金属筒3に保持されて燃焼炉の炉
壁4に開けられた燃焼筒5の内部に装着されている。な
お、6は金属筒3内に取付けられた逆火防止板である。
【0012】7は円筒状のバーナ本体であって、このバ
ーナ本体7は、混合室8と供給室9で構成され、供給室
9の反対側の混合室8の端に前記金属筒3を接合すると
ともに、燃焼炉の炉壁4の外壁面に固定されている。そ
して、混合室8と供給室9の間には、供給室9の端に固
設されたバーナ本体7の胴径より大径の隔壁10が混合室
8のフランジ部11にボルト止めして設けられ、その隔壁
10には、先端部の管壁に多数の噴出孔12が穿設された多
孔ノズル13が9本取付けられている。また、混合室8と
供給室9にはそれぞれガスの供給口14, 15が設けられて
いる。なお、16は逆火を検知する熱電対であり、17は逆
火が発生しても安全なように混合室8の一部に設けた水
冷帯である。
ーナ本体7は、混合室8と供給室9で構成され、供給室
9の反対側の混合室8の端に前記金属筒3を接合すると
ともに、燃焼炉の炉壁4の外壁面に固定されている。そ
して、混合室8と供給室9の間には、供給室9の端に固
設されたバーナ本体7の胴径より大径の隔壁10が混合室
8のフランジ部11にボルト止めして設けられ、その隔壁
10には、先端部の管壁に多数の噴出孔12が穿設された多
孔ノズル13が9本取付けられている。また、混合室8と
供給室9にはそれぞれガスの供給口14, 15が設けられて
いる。なお、16は逆火を検知する熱電対であり、17は逆
火が発生しても安全なように混合室8の一部に設けた水
冷帯である。
【0013】次に、上記構成からなる燃焼バーナ構造を
用いて低カロリーガスAを燃焼用空気Bにより燃焼する
方法を説明する。
用いて低カロリーガスAを燃焼用空気Bにより燃焼する
方法を説明する。
【0014】一般に低カロリーガスAを完全燃焼させる
に必要な燃焼空気量は、低カロリーガス量よりも少な
い。そのため多孔ノズル13から高速で噴射させるガス
は、燃焼用空気Bが最適である。すなわち、ガス量の少
ない燃焼用空気Bを昇圧し、ガス量の多い低カロリーガ
スAが充満している混合室8へ吹込む方が、昇圧の電力
コストを低くでき、また混合特性も良く均質に混合でき
る。さらに副生ガスはタール、不純物を含有しており閉
塞対策の面からも多孔ノズル13から噴射するガスは燃焼
用空気Bが好ましい。
に必要な燃焼空気量は、低カロリーガス量よりも少な
い。そのため多孔ノズル13から高速で噴射させるガス
は、燃焼用空気Bが最適である。すなわち、ガス量の少
ない燃焼用空気Bを昇圧し、ガス量の多い低カロリーガ
スAが充満している混合室8へ吹込む方が、昇圧の電力
コストを低くでき、また混合特性も良く均質に混合でき
る。さらに副生ガスはタール、不純物を含有しており閉
塞対策の面からも多孔ノズル13から噴射するガスは燃焼
用空気Bが好ましい。
【0015】この場合、燃焼用空気Bは、図2に示すよ
うに、多孔ノズル13の先端で噴出孔12から半径方向に噴
射され、供給口14から混合室8内へ供給される低カロリ
ーガスAの流れと直交するようになっている。そして本
実施例では、多孔ノズル13の1本当たりの噴出孔12は、
上下2段で合計12個をミクロ混合が促進されるようにち
どり配置で設けてある。また、この時の噴出孔12からの
燃焼用空気Bの流速は、低カロリーガスAとの乱流混合
促進の観点から約30m/s以上が好ましい。
うに、多孔ノズル13の先端で噴出孔12から半径方向に噴
射され、供給口14から混合室8内へ供給される低カロリ
ーガスAの流れと直交するようになっている。そして本
実施例では、多孔ノズル13の1本当たりの噴出孔12は、
上下2段で合計12個をミクロ混合が促進されるようにち
どり配置で設けてある。また、この時の噴出孔12からの
燃焼用空気Bの流速は、低カロリーガスAとの乱流混合
促進の観点から約30m/s以上が好ましい。
【0016】上述したように、燃焼用空気Bは混合室8
内で低カロリーガスAと急速に混合するので、その下流
の空間ではミクロ分子的に低カロリーガスAの周囲に燃
焼用空気Bが均質に存在しており理想的な予混合ガス状
態にある。この予混合ガスCが逆火防止板6を経て、耐
火物製バッフル1へ供給される。
内で低カロリーガスAと急速に混合するので、その下流
の空間ではミクロ分子的に低カロリーガスAの周囲に燃
焼用空気Bが均質に存在しており理想的な予混合ガス状
態にある。この予混合ガスCが逆火防止板6を経て、耐
火物製バッフル1へ供給される。
【0017】前記耐火物製バッフル1は、キャスタブル
などの耐火物で造られている。このように耐火物製とす
るのは、燃焼によりバッフル1の周辺が高温になるがそ
れに耐え得るとともに、熱伝導性が低いので混合室8の
昇温が抑制されるためでもある。また低カロリーガスA
を燃焼させる時に特に火炎の安定性が重要であり、本発
明では、燃焼炉の炉壁4からの輻射熱および燃焼火炎か
らの輻射熱によってバッフル1が常に加熱され、その
際、バッフル1は熱容量の大きい方が低カロリーガスA
の燃焼の安定性が得られるのでキャスタブルなどの耐火
物がよい。
などの耐火物で造られている。このように耐火物製とす
るのは、燃焼によりバッフル1の周辺が高温になるがそ
れに耐え得るとともに、熱伝導性が低いので混合室8の
昇温が抑制されるためでもある。また低カロリーガスA
を燃焼させる時に特に火炎の安定性が重要であり、本発
明では、燃焼炉の炉壁4からの輻射熱および燃焼火炎か
らの輻射熱によってバッフル1が常に加熱され、その
際、バッフル1は熱容量の大きい方が低カロリーガスA
の燃焼の安定性が得られるのでキャスタブルなどの耐火
物がよい。
【0018】耐火物製バッフル1では図3に示すように
予混合ガスCは噴射孔2内を流れ、バッフル1の下流面
側の噴射孔2間には、予混合ガスCの循環域18が発生す
る。この循環域18では、燃焼炉の炉壁4および燃焼火炎
からの輻射熱によってバッフル1の下流面側が高温に加
熱されているため超過エンタルピ状態になり低カロリー
ガスAが安定燃焼し、保炎機能を有する。すなわち、耐
火物製バッフル1には循環域18に多数のパイロットバー
ナが設けられたことになる。また、予混合ガスCは噴射
孔2を通過する際に予熱され、燃焼速度が上昇し、より
安定燃焼範囲が狭くなる。また噴射孔2を流れる予混合
ガスCの流速は、逆火しない範囲で低流速が好ましく、
10〜25m/sの範囲がよい。
予混合ガスCは噴射孔2内を流れ、バッフル1の下流面
側の噴射孔2間には、予混合ガスCの循環域18が発生す
る。この循環域18では、燃焼炉の炉壁4および燃焼火炎
からの輻射熱によってバッフル1の下流面側が高温に加
熱されているため超過エンタルピ状態になり低カロリー
ガスAが安定燃焼し、保炎機能を有する。すなわち、耐
火物製バッフル1には循環域18に多数のパイロットバー
ナが設けられたことになる。また、予混合ガスCは噴射
孔2を通過する際に予熱され、燃焼速度が上昇し、より
安定燃焼範囲が狭くなる。また噴射孔2を流れる予混合
ガスCの流速は、逆火しない範囲で低流速が好ましく、
10〜25m/sの範囲がよい。
【0019】また、耐火物製バッフル1の出口平面(下
流面)における耐火物の占める面積は、40〜60%が好ま
しく、より好ましくは45〜55%がよい。これは、上述し
た保炎の役割を果たす循環域18の割合であり、この割合
が小さくなると、保炎範囲が狭くなり低カロリーガスA
の燃焼が不可能となる。一方、割合が大きくなると、結
果的に予混合ガスCの噴射孔2内での流速が過度に上昇
して、火炎のリフト(吹飛び)現象が発生し不安定燃焼
となるためである。
流面)における耐火物の占める面積は、40〜60%が好ま
しく、より好ましくは45〜55%がよい。これは、上述し
た保炎の役割を果たす循環域18の割合であり、この割合
が小さくなると、保炎範囲が狭くなり低カロリーガスA
の燃焼が不可能となる。一方、割合が大きくなると、結
果的に予混合ガスCの噴射孔2内での流速が過度に上昇
して、火炎のリフト(吹飛び)現象が発生し不安定燃焼
となるためである。
【0020】図4は、低カロリーガスAを本発明と従来
技術とにより燃焼させた時の燃焼可能な低位発熱量域を
示す図である。従来技術では、低カロリーガスAおよび
燃焼用空気Bを約 400℃まで予熱しても、安定燃焼でき
る低カロリーガスAの低位発熱量は 700〜 800kcal/Nm
3 程度であった。一方、上述した本発明によると、 250
kcal/Nm3 程度の超低カロリーガスの燃焼も可能になっ
た。
技術とにより燃焼させた時の燃焼可能な低位発熱量域を
示す図である。従来技術では、低カロリーガスAおよび
燃焼用空気Bを約 400℃まで予熱しても、安定燃焼でき
る低カロリーガスAの低位発熱量は 700〜 800kcal/Nm
3 程度であった。一方、上述した本発明によると、 250
kcal/Nm3 程度の超低カロリーガスの燃焼も可能になっ
た。
【0021】具体的には、本発明では、低カロリーガス
Aおよび燃焼用空気Bの予熱温度を 150℃, 250
℃, 330℃の3条件で燃焼を行った。その燃焼結果は
図4に示す通りで、図に示す破線, ,の右側では
安定燃焼が得られ、左側ではリフト火炎や、火炎のふれ
(振動)が大きくなったり、吹消えが起こる不安定燃焼
が起こった。また図から明らかなように、予熱温度が上
昇(→)するほど安定燃焼域が低い発熱量側へ移動
する。また予熱温度が低いの場合には、パイロットバ
ーナの投入熱量の影響を受けるが、とのように高く
なると影響は小さくなり、パイロットバーナも不要とな
る。この理由は、前述したようにバッフル1の下流の循
環域18での燃焼火炎がパイロットバーナ火炎の役割をす
るからである。
Aおよび燃焼用空気Bの予熱温度を 150℃, 250
℃, 330℃の3条件で燃焼を行った。その燃焼結果は
図4に示す通りで、図に示す破線, ,の右側では
安定燃焼が得られ、左側ではリフト火炎や、火炎のふれ
(振動)が大きくなったり、吹消えが起こる不安定燃焼
が起こった。また図から明らかなように、予熱温度が上
昇(→)するほど安定燃焼域が低い発熱量側へ移動
する。また予熱温度が低いの場合には、パイロットバ
ーナの投入熱量の影響を受けるが、とのように高く
なると影響は小さくなり、パイロットバーナも不要とな
る。この理由は、前述したようにバッフル1の下流の循
環域18での燃焼火炎がパイロットバーナ火炎の役割をす
るからである。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来は大気へ放散したり、コストアップとなる良質の高
カロリーガスを加えたり、酸素を富化して燃焼させてい
た低カロリーガスを単味で燃焼用空気により安定燃焼が
できる。またこの結果、省エネおよび環境保全に大きな
貢献ができる。
従来は大気へ放散したり、コストアップとなる良質の高
カロリーガスを加えたり、酸素を富化して燃焼させてい
た低カロリーガスを単味で燃焼用空気により安定燃焼が
できる。またこの結果、省エネおよび環境保全に大きな
貢献ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる燃焼バーナ構造の説明図で、
(a)は全体の断面図、(b)は(a)のX−X断面図
である。
(a)は全体の断面図、(b)は(a)のX−X断面図
である。
【図2】本発明に係わる多孔ノズルの拡大断面説明図で
ある。
ある。
【図3】本発明に係わる耐火物製バッフルの説明図で、
(a)は上面図、(b)は側断面図、(c)は(b)の
Y部の拡大説明図である。
(a)は上面図、(b)は側断面図、(c)は(b)の
Y部の拡大説明図である。
【図4】低カロリーガスを燃焼させた時の燃焼可能な低
位発熱量域を、横軸に低位発熱量、縦軸にバーナの総投
入熱量に対するパイロットバーナの投入熱量の比率をと
って示すグラフ図である。
位発熱量域を、横軸に低位発熱量、縦軸にバーナの総投
入熱量に対するパイロットバーナの投入熱量の比率をと
って示すグラフ図である。
【符号の説明】 1:耐火物製バッフル 2:噴射孔 3:
金属筒 4:燃焼炉の炉壁 5:燃焼筒 6:
逆火防止板 7:円筒状のバーナ本体 8:混合室 9:
供給室 10:隔壁 11:フランジ部 12:
噴出孔 13:多孔ノズル 14, 15:ガス供給口 16:
逆火を検知する熱電対 17:水冷帯 18:循環域 A:低カロリーガス B:燃焼用空気 C:
予混合ガス
金属筒 4:燃焼炉の炉壁 5:燃焼筒 6:
逆火防止板 7:円筒状のバーナ本体 8:混合室 9:
供給室 10:隔壁 11:フランジ部 12:
噴出孔 13:多孔ノズル 14, 15:ガス供給口 16:
逆火を検知する熱電対 17:水冷帯 18:循環域 A:低カロリーガス B:燃焼用空気 C:
予混合ガス
Claims (5)
- 【請求項1】 燃焼室内に面して多数の噴射孔が穿設さ
れた耐火物製バッフルを配設するとともに、この耐火物
製バッフルの上流側に、周壁面に多数の噴射孔を有する
多孔ノズルを内部に多数有する混合室を設けたことを特
徴とする低カロリーガスの燃焼バーナ構造。 - 【請求項2】 耐火物製バッフルの出口平面において、
耐火物の占める面積が全面積の40〜60%である請求項1
記載の低カロリーガスの燃焼バーナ構造。 - 【請求項3】 請求項1記載の低カロリーガスの燃焼バ
ーナ構造を用いて、燃焼用空気または低カロリーガスの
一方を供給口より混合室内に供給するとともに、残りの
他のガスを多数の多孔ノズルの噴射孔より半径方向に高
速で混合室内に噴射して両ガスを混合し、この混合ガス
をさらに耐火物製バッフルの多数の噴射孔を通じて燃焼
室内に噴射して燃焼することを特徴とする低カロリーガ
スの燃焼方法。 - 【請求項4】 多孔ノズルへ供給するガスを、燃焼用空
気または低カロリーガスのうちのガス量の少ない方のガ
スとし、その噴射速度を30m/s以上とする請求項3記
載の低カロリーガスの燃焼方法。 - 【請求項5】 耐火物製バッフル内の燃焼用空気と低カ
ロリーガスの予混合ガスの流速を10〜25m/sとする請
求項3記載の低カロリーガスの燃焼方法。
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