JPH0579562B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は容器充填装置に関するものである。更
に詳述すれば、本発明は、所定量の均質または不
均質の多少、高粘度の製品を貯蔵タンクから容器
に移送充填する装置に関するものである。

農業、食品産業、石油産業、医薬品産業、化学
産業等多くの産業において、所定量の液体状又は
ペースト状の、均質又は不均質の販売製品を充填
することがしばしば必要となり、上記充填では、
多少、高粘度の製品を貯蔵タンクから、壜、広口
壜、缶等の容器に移送する必要がある。これらの
容器の充填は一般に、少なくとも１基の充填タン
クから供給される少なくとも１台の充填ステーシ
ヨンを備える機械を使用して、容器を所定速度で
順次、充填ステーシヨンの前を通過させることに
より、連続的に行われる。

規則を順守するためには、各容器に注入される
製品の量を正確に規定する必要がある。特に、連
続充填の場合、全ての容器に注入された製品の量
は、各容器に貼付されたラベルに表示された容積
又は重量と一致しなければならない。実際、もし
注入された製品の容積又は重量が表示値よりも低
ければ、そのメーカーは、規則違反として行政上
の制裁又は、注入量について消費者を欺くものと
して民事上及び刑事上の制裁を受けることにな
る。又、逆に、注入された製品の容積又は重量が
表示値よりも大きいと、充填された容器はとにか
く一定の値段で販売されて、余分の製品はメーカ
ーにとつて損失となるから、メーカーの利益は減
少する。

［従来の技術］ 容器に充填する容積測定装置を使用して、容器
に導入する容積を吸入・送出ポンプ室の寸法によ
つて測定する方法は特に公知である。容積の測定
は、特に、ジヤケツト内を移動するピストンのス
トローク又は、羽根車型、櫂型若しくはダイヤフ
ラム型のポンプ又はぜん動型ポンプの回転数を測
定することによつて行われる。

更に、充填中に容器が載置される秤りと、必要
量の製品が充填されると充填を中断させる制御シ
ステムとを備える重量測定装置も公知である。こ
の型式の極めて高度の機械では、空の容器の重量
を記憶装置に正確に入力し、更に、ノズル圧力を
修正して、容器に導入される製品の正味重量を高
精度で測定することが可能である。

又、重量測定装置と容積測定装置とは同一の量
を測定するものではないので、両者は完全に不適
合であると一般に考えられている。従つて、現
在、どんな製品を充填するにしても最高の制度が
得られるように、容積測定と重量測定を組合せた
機械は存在していない。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、上記公知装置は夫々、問題を抱
えている。特に、規則により容器に重量によつて
充填することが義務付けられていて、且つ、容積
測定装置を使用した時に製品の密度が不均質な場
合、定義により容積測定装置は容積を測定するの
で、密度の変動を容積測定装置で補償できないた
め、誤差が発生する危険がある。

一方、従来の重量測定装置では、一般に、例え
ば果物片を含有するジヤム等の不均質製品や、一
般的に、相当寸法の固体粒子を含有する流体製品
を充填することが不可能である。従つて、実際
上、これらの製品に対しては、メーカーは、容積
測定を行う充填値を採用して、規則を確実に順守
するように、容器に導入される容積を大き目にし
なければならない。前述の如く、このような手法
は、導入される余分な量の製品によるコスト上昇
をもたらす。

本発明は、容器が確実に所望量の製品を含有す
ると共に、製品の量を確実に高精度で測定して、
特に、不均質製品、従つて一般に密度が変動する
製品の場合に、容器内の余分の製品を最低限に抑
えるようにした、容器充填装置を提供することを
その目的とするものである。

［課題を解決するための手段及び作用］ 上記目的を達成するために、本発明にかかる容
器充填装置は、第１ホツパー部と、第２ホツパー
部と、容積測定装置と、移動自在のストツプコツ
クプラグを支持する本体を有する分配装置と、ス
トツプコツクプラグを第１角度位置から第３角度
位置へ、次に、第３角度位置から第２角度位置へ
切換える制御手段とを備え、且つ、本体は、第１
ホツパー部に開口する第１流路と、第２ホツパー
部に開口する第２流路と、容積測定装置に開口す
る第３流路と、充填口とを備え、又、ストツプコ
ツクプラグは互いに分離された第１通路、第２通
路と第３通路を備え、更に、第１通路は、ストツ
プコツクプラグの第１角度位置において第１流路
を第３流路に接続する一方、第２通路は、ストツ
プコツクプラグの第２角度位置において第２流路
を充填口に接続し、又、第３通路は、ストツプコ
ツクプラグの第３角度位置において第３流路を充
填口に接続する。

上記のように構成された容器充填装置において
は、ストツプコツクプラグが、制御手段により、
第１角度位置から第３角度位置へ、次に、第３角
度位置から第２角度位置へ切換えられる。従つ
て、先ず、第１角度位置において、第１ホツパー
部が容積測定装置と連通して、不均質製品が第１
ホツパー部から容積測定装置に給送される。次
に、第３角度位置において、容積測定装置が充填
口と連通して、容積測定装置からの不均質製品が
充填口より容器に注入された後、第２角度位置に
おいて、第２ホツパー部が充填口と連通して、第
２ホツパー部からの均質製品が充填口より容器に
注入されるという２段階の注入により、製品が容
器に充填される。

［実施例］ 以下に本発明の構成を一実施例について添付し
た図面に従つて説明する。

第１図において、本発明にかかる機械の充填ス
テーシヨンは、大略、充填製品を供給するホツパ
ー１２と、容積測定装置１３と、本体１９及び該
本体１９内にストツプコツクプラグ１８を設けた
分配装置１４とを備える。ストツプコツクプラグ
１８は、３個の別個の第１通路１５、第２通路１
６と第３通路１７を備えると共に、本体１９内で
回転自在である。ストツプコツクプラグ１８に固
着された制御レバー２０により、例えば、電気装
置又は空気圧装置等の適当な制御装置（図示せ
ず）から出される命令の作用として、ストツプコ
ツクプラグ１８を主軸心２７の回りで本体１９内
で回転させることができる。

ホツパー１２は、多孔隔壁である格子２１によ
つて分離された第１ホツパー部２２と第２ホツパ
ー部２３とを備える。第１ホツパー部２２の不均
質の充填製品を保持するために設けられ、一方、
第２ホツパー部２３は、格子２１の濾過作用によ
つて、均質相の充填製品を収集する。後述するよ
うに、不均質製品を貯蔵する第１ホツパー部２２
を容積測定装置１３と接続できると共に、均質製
品を貯蔵する第２ホツパー部２３を重量測定装置
（不図示）と接続できるように構成されている。
分配装置１４の本体１９の上部に第１流路２４が
形成されている。第１流路２４の上部は、ホツパ
ー１２の第１ホツパー部２２の底部に開口する一
方、第１流路２４の下部は本体１９の内面上に開
口している。第２図に示すように、本体１９の上
部に形成された垂直な円筒状の第２流路２５は、
その上部において、ホツパー１２の第２ホツパー
部２３の底部に開口していると共に、その下部に
おいて、分配装置１４の本体１９の内面上に開口
している。又、分配装置１４の本体１９の上部に
形成された垂直な第３流路２６は、その上部にお
いて、容積測定装置１３の底部に開口していると
共に、その下部において、分配装置１４の本体１
９の内面上に開口している。

シールリング等の密封装置２９を備えたピスト
ン２８は、容積測定装置１３のシリンダ内を垂直
に移動自在である。容積測定装置１３のシリンダ
は、分配装置１４の本体１９の上部に形成された
円筒孔に嵌入されている。分配装置１４の本体１
９の下部に、容積測定装置１３のシリンダ及び充
填すべき容器に対して垂直に充填口３０が形成さ
れている。ストツプコツクプラグ１８に形成され
た第１通路１５は、ストツプコツクプラグ１８の
軸心に対して大略平行であると共に、湾曲底部に
よつて接続された２個の平行な平坦壁部を備える
空〓の形状を成している。第１通路１５の平坦壁
部は、ストツプコツクプラグ１８の主軸心２７を
包含する第１通路１５の対称面の両側に配置され
ている。更に、ストツプコツクプラグ１８が第１
図に示す第１角度位置にある時、第１通路１５の
平坦壁部は第３通路２６の直径と大略一致して、
ホツパー１２の第１ホツパー部２２と容積測定装
置１３とが連通する。

ストツプコツクプラグ１８が本体１９対して第
２角度位置（第２図）にある時、第２通路１６は
ストツプコツクプラグ１８を貫通して、第２流路
２５、即ち第２ホツパー部２３と充填口３０が連
通する。又、ストツプコツクプラグ１８が分配装
置１４の本体１９に対して第３角度位置にある
時、第３通路１７はストツプコツクプラグ１８を
貫通して、第３流路２６、即ち容積測定装置１３
と充填口３０が連通する。第３通路１７と第１通
路１５が連通しないように、第３通路１７の直径
制定と、第１通路１５の湾曲底部及びストツプコ
ツクプラグ１８の主軸心２７の間の離隔寸法制定
とがなされている。

第３図を参照して後で説明するように、ストツ
プコツクプラグ１８は、制御レバー２０により、
第１角度位置（第１図）から第３角度位置へ、次
に、第３角度位置から第２角度位置（第２図）へ
切換えられる。これにより、第１角度位置におい
て第１ホツパー部２２が容積測定装置１３と連通
し、次に、第３角度位置において容積測定装置１
３が充填口３０と連通した後、第２角度位置にお
いて第２ホツパー部２３が充填口３０と連通す
る。

第２図に示すように、ストツプコツクプラグ１
８の第１通路１５、第２通路１６と第３通路１７
の夫々の位置は次のように設定されている。即
ち、分配装置１４の本体１９内におけるストツプ
コツクプラグ１８の第１角度位置（第１図）にお
いて、第１流路２４と第３流路２６が、即ち、第
１ホツパー部２２と容積測定装置１３が第１通路
１５を介して連通するから、不均質製品が第１ホ
ツパー部２２から、第１通路１５を介して、容器
測定装置１３に給送される。又、ストツプコツク
プラグ１８の第２角度位置（第２図）において、
充填口３０が、第２通路１６を介して第２流路２
５、即ち第２ホツパー部２３と連通する。この
時、充填口３０の下方に配置された重量測定装置
（不図示）上に載置された容器に対して、均質製
品が第２ホツパー部２３から、第２通路１６を介
して、充填口３０より充填される。更に、ストツ
プコツクプラグ１８の第３角度位置において、充
填口３０が、第３通路１７を介して第３流路２
６、即ち容積測定装置１３と連通する。この時、
不均質製品が容積測定装置１３から、第３通路１
７を介して、充填口３０より容器に充填される。

第３図は、充填サイクル中の充填すべき容器の
径路の各部分を概略示す。径路の第１部分１にお
いて、充填すべき容器は公知の手法で、それ自身
公知の搬送装置によつて充填ステーシヨンへ搬送
され、次に、スター送り装置等の公知の移送手段
２によつて充填トレイ３上に移送される。充填ト
レイ３が回転駆動されて、所定の容器は、充填ト
レイ３上の導入地点と地点４とではさまれた第１
円弧を通過する。地点４と地点５の間の径路の第
２部分は、それ自身公知の手段によつて各容器に
対して零にリセツトされた重量測定装置の風袋計
量を行うために設けられている。この時、分配装
置１４のストツプコツクプラグ１８は第１図に示
す第１角度位置にあるので、不均質充填製品を第
１ホツパー部２２から容積測定装置１３へ給送す
ることができる。

容器が地点５に到達すると、充填トレイ３に接
続された適当な制御装置が分配装置１４のストツ
プコツクプラグ１８の回転を制御して、ストツプ
コツクプラグ１８が先に充填された容積測定装置
１３と充填口３０とを連通する（第３角度位置）。
次に、充填が容積測定装置１３のピストン２８の
圧力下で行われ、ピストン２８は、容積測定装置
１３のシリンダに先に導入された不均質製品を、
充填すべき容器へ圧入する。

容積測定による充填位相は、容器が地点６に到
達するまで継続される。次に、制御レバー２０に
作用する適用な装置によつて制御されるストツプ
コツクプラグ１８を回転することにより、分配装
置１４は、不均質製品を貯蔵する容積測定装置１
３と容器の間の連通を遮断する。

充填すべき容器が次に径路上の地点６と地点７
を通過する時、重量測定による充填位相が後続す
る。従つて、重量測定は、前に行われた容積測定
を補足するように行われるだけで、この時、スト
ツプコツクプラグ１８は、充填口３０に第２流路
２５、即ち第２ホツパー部２３を直接接続する第
２角度位置（第２図）にある。

ここで重量測定装置は詳述されない。何故な
ら、重量測定装置はそれ自身公知だからである。
重量測定装置として、特に、各秤りの皿の上に重
量に比例した信号を伝達する一連の秤りを使用し
て、各信号を記憶装置に接続されたマイクロプロ
セツサーによつて処理し、更に、容器が径路の地
点４と地点５の間を通過中に、空の容器の重量を
上記記憶装置に入力しておくことができる。マイ
クロプロセツサー設定の更新は、充填された容器
の重量の最終検査の時に行われ、次に、充填され
た容器は地点７と地点８の間の径路に沿つて走行
する。この検査位相により、充填された容器の最
終重量を知ることができる。もし充填された容器
の最終重量が不正確であると、電子制御装置が、
その容器を除去するか又は、次の回転の間に単に
その修正を行う。最終重量測定位相により、該位
相中に重量が不安定な密封欠陥を有する容器を検
出して、もし、必要なら充填ラインから除去する
こともできる。

適当な表示装置により、各々の充填された容器
の重量を自由に表示又は、数個の容器だけの重量
を周期的に表示することができる。所望の重量の
製品を充填した容器は最終的に地点９に到達し、
且つ、地点９において、該容器は、搬送手段１１
に連結された適当な位相装置１０によつて、密閉
ステーシヨン等の次の操作ステーシヨンへ確実に
繰出される。

上記実施例においては、製品を充填するための
単一のホツパー１２が不均質相の充填製品を貯蔵
する第１ホツパー部２２と、均質性の充填製品を
貯蔵する第２ホツパー部２３とに格子２１によつ
て分離されているけれども、２個の別個の貯蔵タ
ンクを配設して、一方の貯蔵タンクが第１充填製
品を貯蔵し、又、他方の貯蔵タンクが、容器に充
填される製品の重量を調整して、容器の充填を完
了するための第２充填製品を貯蔵するようにして
もよい。

更に、上記実施例において、容積測定装置１３
は、シリンダとシリンダ内を移動するピストンと
を備えているけれども、容積測定装置１３とし
て、不均質充填製品を取扱える他の任意の手段、
例えば、羽根車型、羽根型、ダイヤフラム型又は
ぜん動の型のポンプを用いることができる。

又、上記実施例において、ストツプコツクプラ
グ１８を備える３−位置の分配装置１４を説明し
たけれども、製品を充填する貯蔵タンクを容積測
定装置及び充填すべき容器の開口に選択的に接続
するのに、流れを誘導及び遮断するストツプコツ
クプラグ１８以外の手段、例えば、ポート型、ス
ライド型又はフラツプ型の弁を備える分配装置を
用いることもできる。

更に、重量測定の完了時における均質充填製品
の流れの遮断を、ストツプコツクプラグ１８の代
わりに、ストツプコツクプラグ１８の上流側に位
置する別の装置によつて確実に行うこともでき
る。

尚、上記説明は分配装置を備えた１個の充填・
測定ユニツトに関するものであるけれども、この
ような装置を備える充填・測定機械の出力を増大
させるためには、各充填・測定ユニツトに関する
操作パラメータを考慮にいれて計算機に接続され
た適当な電子装置又は空気圧装置によつて制御さ
れる分配装置を各々が備える複数個の充填・測定
ユニツトを配設すればよいことから明らかであろ
う。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明にかかる上記構成
の容器充填装置により、最初に、ストツプコツク
プラグ１８の第１角度位置（第１図）において、
不均質製品が第１ホツパー部２２から、第１通路
１５を介して容積測定装置１３に給送される。次
に、ストツプコツクプラグ１８の第３角度位置に
おいて、不均質製品が容積測定装置１３から、第
３通路１７を介して、充填口３０より容器に注入
される。更に、ストツプコツクプラグ１８の第２
角度位置（第２図）において、重量測定装置上に
載置された容器に対して、均質製品が第２ホツパ
ー部２３から、第２通路１６を介して、充填口３
０より注入される。即ち、本発明の容器充填装置
においては、第１ホツパー部２２からの不均質製
品を容積測定装置１３を介して充填口３０より容
器に注入した後、第２ホツパー部２３からの均質
製品を充填口３０より容器に注入するという２段
階の注入により、製品が容器に充填される。従つ
て、本発明は、容器が確実に所望量の製品を含有
すると共に、製品の量を確実に高精度で測定し
て、特に、不均質製品、従つて一般に密度が変動
する製品の場合に、容器内の余分の製品を最低限
に抑えるという顕著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明にかかる充填機械の選択供給
装置の第２図の線−における断面図であり、
第２図は第１図の線−における断面図であ
り、第３図は本発明にかかる容器充填装置の各工
程の説明図である。 ２……移送手段、３……充填トレイ、４，５，
６，７，８，９……地点、１０……移送装置、１
１……搬送手段、１２……ホツパー、１３……容
積測定装置、１４……分配装置、１５……第１通
路、１６……第２通路、１７……第３通路、１８
……ストツプコツクプラグ、１９……本体、２０
……制御レバー、２１……格子、２２……第１ホ
ツパー部、２３……第２ホツパー部、２４……第
１流路、２５……第２流路、２６……第３流路、
２８……ピストン、２９……密封装置、３０……
充填口。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 第１ホツパー部２２と、第２ホツパー部２３
   と、容積測定装置１３と、移動自在のストツプコ
   ツクプラグ１８を支持する本体１９を有する分配
   装置１４と、ストツプコツクプラグ１８を第１角
   度位置から第３角度位置へ、次に、第３角度位置
   から第２角度位置へ切換える制御手段２０とを備
   える容器充填装置において、 本体１９は、第１ホツパー部２２に開口する第
   １流路２４と、第２ホツパー部２３に開口する第
   ２流路２５と、容積測定装置１３に開口する第３
   流路２６と、充填口３０とを備え、又、ストツプ
   コツクプラグ１８は互いに分離された第１通路１
   ５、第２通路１６と第３通路１７を備え、更に、
   第１通路１５は、ストツプコツクプラグ１８の第
   １角度位置において第１流路２４を第３流路２６
   に接続する一方、第２通路１６は、ストツプコツ
   クプラグ１８の第２角度位置において第２流路２
   ５を充填口３０に接続し、又、第３通路１７は、
   ストツプコツクプラグ１８の第３角度位置におい
   て第３流路２６を充填口３０に接続する容器充填
   装置。 ２ 第１ホツパー部２２と第２ホツパー部２３が
   格子２１を介して連通する特許請求の範囲第１項
   に記載した容器充填装置。