JPH0579451U - 分光光度計 - Google Patents
分光光度計Info
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- JPH0579451U JPH0579451U JP2725692U JP2725692U JPH0579451U JP H0579451 U JPH0579451 U JP H0579451U JP 2725692 U JP2725692 U JP 2725692U JP 2725692 U JP2725692 U JP 2725692U JP H0579451 U JPH0579451 U JP H0579451U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 非常に強い輝線を有する光源を用いた場合で
も、高精度にスペクトルカーブを検出することができる
ようにする。 【構成】 スペクトルを検出するフォトダイオードアレ
イ14の、光源10の光に含まれる輝線20に対応する
受光素子に減光用フィルタ16を設ける。それに応じ
て、フォトダイオードアレイ14の電荷蓄積時間を長く
する。
も、高精度にスペクトルカーブを検出することができる
ようにする。 【構成】 スペクトルを検出するフォトダイオードアレ
イ14の、光源10の光に含まれる輝線20に対応する
受光素子に減光用フィルタ16を設ける。それに応じ
て、フォトダイオードアレイ14の電荷蓄積時間を長く
する。
Description
【0001】
本考案は分光光度計に関する。
【0002】
例えば、液体クロマトグラフで分離された成分を検出するために分光光度計を 用いる場合、図4のような配置となる。光源10からの光は、カラム(図示せず )により分離されたサンプルが流れるフローセル11を通過する間にサンプルの 分離成分に応じた波長で吸光を受ける。フローセル11を通過した光はスリット 12で制限され、グレーティング等の分光素子13により分光されてフォトダイ オードアレイ14上に分光スペクトルが形成される。フォトダイオードアレイ1 4は多数のフォトダイオードを分光方向に配列したものであり、これにより、分 光スペクトルの各波長の強度を同時に検出することができる。
【0003】 フォトダイオードアレイ14を構成するフォトダイオードの数が多い場合、通 常は、各フォトダイオードで光電変換された電荷を蓄積する要素を設け、所定時 間電荷を蓄積した後にシリアルに信号を取り出す(例えばCCD等)という方式 をとる。この場合、各フォトダイオードにおける電荷生成量(電荷蓄積量)は [受光強度]×[受光時間] となり、出力信号は受光強度に比例したものとなる。
【0004】 しかし、受光強度が強すぎたり受光時間が長すぎたりすると、生成される電荷 の量が蓄積可能量を超え、出力信号が飽和してしまう。そのため、フォトダイオ ードアレイを用いる分光光度計では、いずれのフォトダイオードの出力も飽和す ることがないように、受光面に形成されるスペクトルのピーク点における受光強 度に応じて予め受光時間(蓄積時間)を設定しておく。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】 光源10として例えば重水素ランプを使用すると、重水素の656nmの輝線 20が検出スペクトルにおいて大きく現われる(図2(a))。この輝線20が スペクトルの最大ピークとなると、フォトダイオードアレイ14の蓄積時間はこ の輝線20の高さにより非常に短い時間となるように設定されてしまい、それよ りもはるかに低い強度しか持たないその周辺の部分の信号は非常に小さい値とな る。そのため、この部分に吸収線を有するサンプル成分の分析の精度が低下する という問題がある。
【0006】 これに対し、スペクトルの形をしたマスク(パターンマスク25)をフォトダ イオードアレイ14の受光面に設けるという考案もなされているが、図5に示す ように、受光幅が狭くなるとパターンマスク25が有効に作用しないという問題 がある。
【0007】 本考案は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的とするとこ ろは、非常に強い輝線を有する光源を用いた場合でも、高精度に測定対象のスペ クトルを検出することのできる分光光度計を提供することにある。
【0008】
上記課題を解決するために成された本考案では、光源からの光を測定対象に照 射し、測定対象を透過し或いは反射されて来る光を分光素子により分光して各成 分光の強さを複数の受光素子を配列した受光素子アレイにより検出する分光光度 計において、 受光素子アレイの、光源の光に含まれる輝線に対応する受光素子に減光用フィ ルタを設けたことを特徴としている。
【0009】
光源の輝線に対応する位置に設けた減光用フィルタにより、輝線位置における 受光素子の受光強度は低い値となる。このため、この輝線の高い受光強度により 短く設定されていた受光素子アレイ全体としての受光時間を長くすることができ 、測定対象の吸光特性を表わすスペクトルを感度良く検出することができる。
【0010】 なお、減光用フィルタは必ずしも光源の光に含まれる輝線の全てに設ける必要 はなく、その中の最も高いピークのみ、或いはそれに近い強度を有する一部のピ ークのみに設けてもよい。
【0011】
本考案に係る分光光度計を使用した液体クロマトグラフ装置の検出器を図1〜 図4により説明する。図4において、図示せぬ液体クロマトグラフのカラムを出 た溶離液は、フローセル11を流れる間に光源10からの光を受け、その中から 溶離成分に固有の波長の光を吸収する。フローセル11を通過した光はスリット 12により空間的制限を受けた後、分光素子(グレーティング)13により波長 毎に分解され、フォトダイオードアレイ14の受光面上にスペクトルを形成する 。
【0012】 本実施例の液体クロマトグラフ装置の検出器は、光源10として重水素ランプ を使用するが、重水素(D2)は656nm付近に強い輝線を有するため、フォ トダイオードアレイ14に投射されるスペクトルカーブは図2(a)に示すよう に656nm付近で高いピーク20を示す。このD2の輝線によるピーク20に 合わせてフォトダイオードアレイ14の蓄積時間を短く設定すると、その周辺の 波長において電荷蓄積量が少なくなり、その付近に吸収線を有するサンプル成分 の分析の精度が落ちる。一方、656nmのピーク20を除外して、周辺部分の 光強度を基準に蓄積時間を設定すると、656nmピーク20において受光信号 が飽和し、その波長或いはその極く近傍に吸収線を有する成分について分析を行 なうことができなくなる。
【0013】 そこで本実施例の検出器では、図1(a)に示すように、フォトダイオードア レイ14の656nmの波長に対応する箇所に、Cr膜を蒸着した減光フィルタ 16を設けている。このフィルタ16の減光率を適当に設定することにより、図 2(b)に示すように、D2の輝線によるピーク21の高さをその周辺の波長の 強度と同等程度にすることができる。これにより、フォトダイオードアレイ14 の電荷蓄積時間を十分長くとることができるようになり、液体クロマトグラフの サンプルの分析を高精度に行なうことができるようになる。
【0014】 なお、減光フィルタ16は図1(a)のようにフォトダイオードアレイ14の 受光面に直接蒸着する方法の他に、図1(b)に示すように、対応する箇所に減 光膜17を形成した透明板18(石英板等)を受光面に取り付けたり、図1(c )に示すように、部分的に色ガラスフィルタ19を取り付けるという方法をとる こともできる。また、透明板の全面に図3に示すような光透過特性(D2の輝線 の波長で急峻な減衰ピーク22を持つ)を有する誘電体多層膜を形成し、それを フォトダイオードアレイ14の前面に取り付けるようにしてもよい。
【0015】 上記実施例では液体クロマトグラフの検出器に適用した一例を示したが、本考 案に係る分光光度計の応用範囲はそれに限られない。また、光源についても重水 素ランプに限ることなく、強い輝線を有する光源に対していずれも適用すること ができる。なお、図1(a)、(b)、(c)のように対応する箇所に減光フィ ルタを設ける場合、光源10の輝線の位置や強度が不明であるときは、光源10 からの光を(フローセル11を通すことなく)そのまま(スリット12を通した 後)分光素子13により分光してフォトダイオードアレイ14に照射することに より、検出することができる。
【0016】
本考案に係る分光光度計では、測定対象とは無関係の、光源に起因する輝線の みを減光するため、測定対象の特性を表わすスペクトルを感度良く検出すること ができる。そのため、この分光光度計を使用する分析機器等の感度及び精度を向 上させることができる。
【図1】 本考案の分光光度計で使用するフォトダイオ
ードアレイの3種の例を示す斜視図。
ードアレイの3種の例を示す斜視図。
【図2】 重水素ランプを使用した場合の液体クロマト
グラフ用分光光度計のフォトダイオードアレイの平面図
と、その受光面上に形成されるスペクトルカーブを示す
グラフ(a)、及び、フォトダイオードアレイの光源光
の輝線位置に減光フィルタを設けた場合のフォトダイオ
ードアレイの平面図と、その場合の受光強度カーブを示
すグラフ(b)。
グラフ用分光光度計のフォトダイオードアレイの平面図
と、その受光面上に形成されるスペクトルカーブを示す
グラフ(a)、及び、フォトダイオードアレイの光源光
の輝線位置に減光フィルタを設けた場合のフォトダイオ
ードアレイの平面図と、その場合の受光強度カーブを示
すグラフ(b)。
【図3】 光源光の輝線位置において減衰度のピークを
持つ誘電体多層膜の光透過率特性を示すグラフ。
持つ誘電体多層膜の光透過率特性を示すグラフ。
【図4】 本考案の一実施例である液体クロマトグラフ
用分光光度計の概略構成図。
用分光光度計の概略構成図。
【図5】 フォトダイオードアレイの受光面にパターン
マスクを形成する従来技術の説明図。
マスクを形成する従来技術の説明図。
10…光源 11…フローセ
ル 12…スリット 13…分光素子 14…フォトダイオードアレイ 16…減光フィ
ルタ 17…減光膜 18…透明板 19…色ガラスフィルタ
ル 12…スリット 13…分光素子 14…フォトダイオードアレイ 16…減光フィ
ルタ 17…減光膜 18…透明板 19…色ガラスフィルタ
Claims (1)
- 【請求項1】 光源からの光を測定対象に照射し、測定
対象を透過し或いは反射されて来る光を分光素子により
分光して各成分光の強さを複数の受光素子を配列した受
光素子アレイにより検出する分光光度計において、 受光素子アレイの、光源の光に含まれる輝線に対応する
受光素子に減光用フィルタを設けたことを特徴とする分
光光度計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992027256U JP2564792Y2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 分光光度計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992027256U JP2564792Y2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 分光光度計 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0579451U true JPH0579451U (ja) | 1993-10-29 |
JP2564792Y2 JP2564792Y2 (ja) | 1998-03-09 |
Family
ID=12215999
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992027256U Expired - Fee Related JP2564792Y2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 分光光度計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2564792Y2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005084029A (ja) * | 2003-09-11 | 2005-03-31 | Olympus Corp | 分光光学装置 |
JP2011058953A (ja) * | 2009-09-10 | 2011-03-24 | Olympus Corp | 検出装置、それを備えた光学装置 |
JP4818262B2 (ja) * | 2004-06-25 | 2011-11-16 | ライカ ミクロジュステムス ツェーエムエス ゲーエムベーハー | 光ビームの光のスペクトルを選択検出するための光学装置 |
JP2016038303A (ja) * | 2014-08-08 | 2016-03-22 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 液体分析装置 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009260865A (ja) | 2008-04-21 | 2009-11-05 | Shimadzu Corp | フォトダイオードアレイ及びフォトダイオードアレイの信号読出方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS59135332A (ja) * | 1983-01-21 | 1984-08-03 | Union Gijutsu:Kk | 分光測光装置 |
JPS62132133A (ja) * | 1985-12-04 | 1987-06-15 | Japan Spectroscopic Co | 撮像素子を用いた干渉分光法 |
JPS6394126A (ja) * | 1986-09-10 | 1988-04-25 | Yokogawa Hewlett Packard Ltd | フォトダイオード分光光度計のためのマスクとその製造方法 |
JPS63243726A (ja) * | 1987-03-30 | 1988-10-11 | Shimadzu Corp | フオトダイオ−ドアレイ検出器 |
-
1992
- 1992-03-30 JP JP1992027256U patent/JP2564792Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2564792Y2 (ja) | 1998-03-09 |
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