JPH0579083B2 - - Google Patents

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JPH0579083B2
JPH0579083B2 JP29212185A JP29212185A JPH0579083B2 JP H0579083 B2 JPH0579083 B2 JP H0579083B2 JP 29212185 A JP29212185 A JP 29212185A JP 29212185 A JP29212185 A JP 29212185A JP H0579083 B2 JPH0579083 B2 JP H0579083B2
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JP
Japan
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solution
polymer
hydrogenated
solvent
catalyst
Prior art date
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JP29212185A
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English (en)
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JPS62151405A (ja
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Akihiro Misumi
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明はジエン系重合体の水素化方法に関し、
さらに詳しくは、とくに、水酸基を有するジエン
系重合体の水素化方法であつて、高水素化重合体
を高い収率で得ることが可能な方法に関する。 [従来技術] 分子末端に水酸基を有するジエン系重合体、例
えば、ブタジエン、イソプレンまたはクロロプレ
ン重合体はポリウレタンの原料などとして重用さ
れている。これらの重合体は耐候性や耐熱性の向
上を図ることを目的として、例えば、触媒の存在
下で水素化することが一般的である。 このような水素化重合体を製造する場合、通常
は、シリカ、アルミナ、ケイソウ土、カーボン等
の担体に、ニツケル、パラジウム、ルテニウムま
たはロジウムを担持せしめてなる触媒を使用し、
脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素などの溶媒中で
該触媒の存在下、重合体を水素化し、得られた水
素化生成物溶液から触媒を炉別し、さらに炉液か
ら溶媒を留去して目的とする水素化重合体を得る
という方法が採用されている。 [発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上述の方法にあつて、溶媒を留
去した後に得られるものの中には、目的とする水
素化重合体、すなわち、高水素化重合体のほか
に、未水素化重合体、低水素化重合体が混在して
おり、これらを各々分離することが非常に困難で
あるため、水素化重合体の品質は比較的低いもの
とならざるをえなかつた。 そこで、従来は、目的とする水素化重合体の収
量を上げるために、水素化反応の条件をより苛酷
なものとするなど、工程的な不利益を招いてい
た。 本発明は、従来のかかる問題を解消し、水酸基
を有するジエン系重合体を水素化する方法であつ
て、簡単な工程により高収率で高水素化重合体を
得ることができる方法の提供を目的とする。 [問題点を解決するための手段] 本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を
重ねる過程で、水素化反応終了後に得られた水素
化生成物溶液とアルコールとを混合し、静置する
と、反応に使用した溶媒とアルコールとの混合溶
媒系では、色調の異なる2層の溶液、すなわち、
目的とする高水素化重合体の明色溶液と、未水素
化重合体、低水素化重合体および触媒が存在する
暗色溶液とが両液の比重の差により、上下相に分
れるという事実を見出し、触媒が存在する暗色溶
液をさらに水素化すると、高水素化重合体が生成
するため全体として高水素化重合体の収率が非常
に高くなることを確認して本発明を完成するに到
つた。 すなわち、本発明のジエン系重合体の水素化方
法は、水酸基を含有するジエン系重合体を溶媒中
で接触的に水素化して得られる水素化生成物溶液
をアルコール処理する工程および該アルコール処
理によつて得られる暗色溶液を水素化する工程を
含むことを特徴とする。 [具体的説明] まず、本発明のジエン系重合体の水素化方法に
おいて、出発物質であるジエン系重合体は、水酸
基を有するものであればとくに限定されるもので
はないが、なかでも、分子両末端に水酸基を有す
るものであることが好ましく、具体的には、次
式:
【化】 (式中、Rは水素原子、塩素原子またはメチル
基を表わし、nは5〜300の整数を表わす)で示
されるもの、すなわち、ブタジエン、クロロプレ
ンまたはイソプレン重合体をあげることができ
る。 また、このとき使用する溶媒としては、とくに
限定されるものではなく、例えば、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水
素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサンなどの脂環式炭化水素を好適なもの
としてあげることができる。 さらに、反応に使用する触媒としては、例え
ば、シリカ、アルミナ、シリカ・アルミナ、ケイ
ソウ土、カーボンなどの担体に、Ni,Pdおよび
Rhのうちの1種またはNiを含む2種を担持せし
めてなるものが有用である。 ついで、本発明の水素化重合体の製造工程を順
を追つて説明する。 まず、例えば、耐圧容器に前述したジエン系重
合体、触媒および溶媒を仕込む。しかるのち、こ
の容器内へ水素を導入して水素化反応を行なわせ
る。このとき、反応温度は30〜300℃、好ましく
は100〜200℃、圧力は10〜200Kg/cm2G、好まし
くは、30〜100Kg/cm2G、反応時間は0.1〜100時
間、好ましくは0.5〜10時間にそれぞれ設定する。 そして、反応終了後に、得られた水素化生成物
溶液をアルコール処理する。使用するアルコール
としては、メタノール、エタノール、イソプロピ
ルアルコール、2−ブタノールなどをあげること
ができるが、このうち、イソプロピルアルコール
はとくに好ましいものである。そして、このアル
コール処理工程は、具体的には、水素化生成物溶
液をアルコール中に投入する、または、該溶液に
アルコールを添加し、充分に攪拌混合したのち静
置すればよい。 かかるアルコール処理前の水素化生成物溶液は
触媒が分散していて全体が暗色の溶液であるが、
上述のように容器内でアルコールと混合したのち
静置すると、溶液が色調において上下2層に分離
する。すなわち、上下層の溶媒組成は全く同一で
あるが、上層は無色透明ないしはわずかに白濁し
た明色溶液となり、一方、下層は、使用する触媒
の種類によつても異なるが、透明ないしは不透明
の溶液に触媒が分散していて、灰色ないし黒色に
見える溶液となる。そして上層の明色溶液中には
目的とする高水素化重合体が溶解し、一方、下層
の暗色溶液中には、未水素化重合体および低水素
化重合体が溶解している。 このように、アルコール処理後に溶液が色調に
おいて2層に分離する原因については未だ明らか
ではないが、おおよそ次のように推定される。す
なわち、水素化反応に使用する上述したような溶
媒とアルコールとの混合溶媒中では、未水素化重
合体および低水素化重合体と触媒との親和性が高
いため、これらが触媒と共に溶液の下方に沈降し
て全体として暗色の下層溶液となる。一方、高水
素化重合体のみが溶解している部分は、上記下層
に比べて比重が小さいため、これが上層となるの
である。 したがつて、上記2つの色調に分れた溶液のう
ち、上層すなわち明色溶液を分取し、残る下層の
暗色溶液をそのまま上記と同様の耐圧容器に仕込
み上記と同様の条件で再水素化反応を行なわせ
る。このとき、暗色溶液中に溶存する低水素化重
合体および未水素化重合体は同じくこの暗色溶液
中に懸濁している触媒のはたらきにより水素化さ
れて高水素化重合体となる。しかるのち、この溶
液から触媒をろ別して、このろ液を最初に得られ
た明色溶液、すなわち、高水素化重合体溶液に加
え、当該溶液から溶媒を留去して、目的物を得
る。 なお、本発明の水素化方法において、溶媒の留
去は上述のように2回の水素化工程終了後に一括
して行なつてもよいが、各水素化工程終了毎に逐
次行なうこともできる。 [実施例] 実施例 1〜5 攪拌機および加熱器を備えた内容積1のステ
ンレス製耐圧容器に、表示の両末端に水酸基を有
するジエン系重合体、触媒および溶媒を仕込み、
ついで水素ガスを導入し、60分間かけて昇温した
のち表示の条件で水素化を行なつた。 しかるのち、容器の外表面に空気を吹きつけて
降温し、反応生成物を抜出した。 ついで、容器内壁を表示のアルコール200c.c.、
および続いて表示の溶媒100c.c.で洗浄し、これら
の溶媒を反応生成物に加えた。そして、内容積2
の分液ロートに反応生成物溶液を入れ、表示の
アルコール200c.c.をさらに加え、激しく振とうし
た後静置した。この結果、反応生成物溶液は色調
において上下2層に分れた。すなわち、上層は透
明ないしわずかに白濁した明色溶液、下層は触媒
が懸濁した黒色溶液であつた。このうち、上層を
分別して、この溶液から薄膜蒸発器を用い溶媒を
留去した。なお、留去工程は50℃,20mmHgで1
時間の第1段階および80℃、2mmHgで2時間の
第2段階とに分けて行なつた。しかるのち、得ら
れた水素化重合体の水素添加率、収量およびOH
含量を測定して結果を表中に示した。なお、水素
添加率は、 水素化前のジエン系重合体の臭素価−水素化後のジエン
系重合体の臭素価/水素化前のジエン系重合体の臭素価
×100 として算出した。 また、下層の暗色溶液についても同様にして水
素化率、収量およびOH含量を測定して結果を表
中に示した。なお、下層中には低水素化重合体と
未水素化重合体とが含まれており、表示の水素化
率は、この混合物の水素化率である。 つぎに、下層の暗色溶液を上記と同じ耐圧容器
に仕込み、そこに水素を導入して表示の条件で再
び水素化反応を行なわせた。しかるのち、容器を
降温して反応生成物溶液を抜出し、容器内壁を
200c.c.のn−ヘキサンで洗浄し、これを反応生成
物溶液に加えた。そして、この溶液から触媒をろ
別し、上記と同様に薄膜蒸発器を使用して溶媒を
留去して再水素化重合体を得た。このものについ
ても、上記と同じく水素添加率、収量およびOH
含量を測定して結果を表中に併記した。 OH含量を測定して結果を表中に併記した。 なお、上記実施例1〜5で使用した触媒は次の
ようなものである。 実施例1〜3:ニツケル(45重量%)担持ケイソ
ウ土(日揮化学(株)製) 実施例4:パラジウム(0.5重量%)担持アルミ
ナ(日本エンゲルハルド(株)製)とニツケル(45
重量%)担持ケイソウ土(日揮化学(株)製)とを
重量比2:8で混合したもの 実施例5:ロジウム(5重量%)担持カーボン
(日本エンゲルハルド(株)製)とニツケル(45重
量%)担持ケイソウ土(日揮化学(株)製)とを重
量比2:8で混合したもの
【表】
【表】 [発明の効果] 以上の説明から明らかなように、本発明のジエ
ン系化重合体の水素化方法によれば、まず、水素
化反応終了後に簡単な操作で、目的とする高水素
化重合体と、低水素化もしくは未水素化重合体と
を分離せしめることが可能であり、さらに、低水
素化もしくは未水素化重合体溶液を再び水素化す
る、または、この溶液にさらに原料の重合体を加
えて水素化することにより高水素化重合体をつぎ
つぎと効率よく得ることができるため、全体とし
ての高水素化重合体の収率は極めて高いものとな
る。したがつて、例えばポリウレタンの原料製造
分野において、その工業的有用性は大である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水酸基を含有するジエン系重合体を溶媒中で
    接触的に水素化して得られる水素化生成物溶液を
    アルコール処理する工程および該アルコール処理
    によつて得られる暗色溶液を水素化する工程を含
    むことを特徴とするジエン系重合体の水素化方
    法。 2 該ジエン系重合体が、分子両末端に水酸基を
    有するものである特許請求の範囲第1項に記載の
    水素化方法。
JP29212185A 1985-12-26 1985-12-26 ジエン系重合体の水素化方法 Granted JPS62151405A (ja)

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US5266653A (en) * 1991-06-05 1993-11-30 The B. F. Goodrich Company Highly hydrogenated functional-terminated conjugated diene polymers
US5280081A (en) * 1991-06-05 1994-01-18 The B. F. Goodrich Company Highly hydrogenated nonfunctional or functional terminated conjugated diene polymers
EP1245591B1 (en) * 2000-06-30 2006-11-22 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Method for hydrogenation of diene polymers and copolymers

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