JPH0579028A - コンクリート型枠 - Google Patents
コンクリート型枠Info
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- JPH0579028A JPH0579028A JP16941391A JP16941391A JPH0579028A JP H0579028 A JPH0579028 A JP H0579028A JP 16941391 A JP16941391 A JP 16941391A JP 16941391 A JP16941391 A JP 16941391A JP H0579028 A JPH0579028 A JP H0579028A
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- Japan
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- concrete
- agent
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- On-Site Construction Work That Accompanies The Preparation And Application Of Concrete (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】大規模土木現場において、作業手間なく、簡単
確実に、打設コンクリートの表面及び表層部分の保護処
理を出来るようにする。 【構成】型枠7のコンクリート被打設面9aに封緘剤1
6、コンクリート改良剤17、コンクリート温度管理剤
19、中性化防止剤20等を選択的に配合して、マイク
ロカプセル15に収容した形で、積層して設ける。コン
クリートが打設されることによりマイクロカプセル15
が破壊して、封緘剤16、コンクリート改良剤17、コ
ンクリート温度管理剤19、中性化防止剤20等がコン
クリートに移行した形で、それぞれの効果を発揮する。
確実に、打設コンクリートの表面及び表層部分の保護処
理を出来るようにする。 【構成】型枠7のコンクリート被打設面9aに封緘剤1
6、コンクリート改良剤17、コンクリート温度管理剤
19、中性化防止剤20等を選択的に配合して、マイク
ロカプセル15に収容した形で、積層して設ける。コン
クリートが打設されることによりマイクロカプセル15
が破壊して、封緘剤16、コンクリート改良剤17、コ
ンクリート温度管理剤19、中性化防止剤20等がコン
クリートに移行した形で、それぞれの効果を発揮する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大規模土木現場におい
て適用するに好適な、コンクリート型枠に関する。
て適用するに好適な、コンクリート型枠に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、打設コンクリートの表層部分を凍
結、融解等による強度低下から保護する為の処置として
は、予めコンクリート中に養生剤による添加材を混和し
ておく方法や、打設脱型後のコンクリート表面に前記養
生剤と同様のものを塗布する方法が採用されている。
結、融解等による強度低下から保護する為の処置として
は、予めコンクリート中に養生剤による添加材を混和し
ておく方法や、打設脱型後のコンクリート表面に前記養
生剤と同様のものを塗布する方法が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した添加
材をコンクリート中に混和しておく方法は、コンクリー
ト表層部分の凍結、融解を防止する為の添加材が内層部
分のコンクリートまで分散されてしまう形になるため、
該添加材の効率が悪くなるばかりか、コンクリート全体
の配合修正が必要とされる場合も生じてくる。そこで、
打設脱型後のコンクリート表面に養生剤を塗布すれば、
コンクリートの配合修正を行なう必要なく該養生剤の効
果を最大限に発揮させることが可能となる。ところが、
このように養生剤をコンクリート表面に塗布するには当
然施工手間が掛かり、従って、養生剤をコンクリート表
面に塗布するのは、小規模なる建築現場等においては可
能であっても、ダムの如き大規模土木現場において実際
にこの方法を行なおうとすると、広大なる面積に養生剤
塗布作業を施さなければならなくなるので、大変な施工
手間と施工費用が、コンクリート打設作業に付加される
ことになる。また、前記養生剤の塗布作業に多くの時間
が費やされれば、それだけ他の作業を延滞させる要因と
もなりかねない。
材をコンクリート中に混和しておく方法は、コンクリー
ト表層部分の凍結、融解を防止する為の添加材が内層部
分のコンクリートまで分散されてしまう形になるため、
該添加材の効率が悪くなるばかりか、コンクリート全体
の配合修正が必要とされる場合も生じてくる。そこで、
打設脱型後のコンクリート表面に養生剤を塗布すれば、
コンクリートの配合修正を行なう必要なく該養生剤の効
果を最大限に発揮させることが可能となる。ところが、
このように養生剤をコンクリート表面に塗布するには当
然施工手間が掛かり、従って、養生剤をコンクリート表
面に塗布するのは、小規模なる建築現場等においては可
能であっても、ダムの如き大規模土木現場において実際
にこの方法を行なおうとすると、広大なる面積に養生剤
塗布作業を施さなければならなくなるので、大変な施工
手間と施工費用が、コンクリート打設作業に付加される
ことになる。また、前記養生剤の塗布作業に多くの時間
が費やされれば、それだけ他の作業を延滞させる要因と
もなりかねない。
【0004】本発明は、上記事情に鑑み、大規模土木現
場においても、簡単に、打設コンクリートの表層部分に
凍結、融解等による強度低下から保護する為の処置を講
ずることが出来るようにした、コンクリート型枠を提供
するものである。
場においても、簡単に、打設コンクリートの表層部分に
凍結、融解等による強度低下から保護する為の処置を講
ずることが出来るようにした、コンクリート型枠を提供
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、板状部
材(9)を有し、前記板状部材(9)の一方の面に、コ
ンクリートが打設され得るコンクリート被打設面(9
a)を形成して設けると共に、前記板状部材(9)のも
う一方の面に、前記コンクリート被打設面(9a)側に
打設されるコンクリートを支持し得る支持部材(1
0)、(11)を、組付け自在に装着して設け、前記コ
ンクリート被打設面(9a)に、該コンクリート被打設
面(9a)側に打設されるコンクリートに移行し得るコ
ンクリート性状改良剤(16)、(17)、(19)、
(20)を、破壊され得る微細容器(15)に収容した
形で積層して設けて、コンクリート型枠(7)が構成さ
れる。なお、( )内の番号等は、図面における対応す
る要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図
面上の記載に限定拘束されるものではない。以下の
材(9)を有し、前記板状部材(9)の一方の面に、コ
ンクリートが打設され得るコンクリート被打設面(9
a)を形成して設けると共に、前記板状部材(9)のも
う一方の面に、前記コンクリート被打設面(9a)側に
打設されるコンクリートを支持し得る支持部材(1
0)、(11)を、組付け自在に装着して設け、前記コ
ンクリート被打設面(9a)に、該コンクリート被打設
面(9a)側に打設されるコンクリートに移行し得るコ
ンクリート性状改良剤(16)、(17)、(19)、
(20)を、破壊され得る微細容器(15)に収容した
形で積層して設けて、コンクリート型枠(7)が構成さ
れる。なお、( )内の番号等は、図面における対応す
る要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図
面上の記載に限定拘束されるものではない。以下の
【作用】の欄についても同様である。
【0006】
【作用】上記した構成により、本発明は、コンクリート
性状改良剤(16)、(17)、(19)、(20)
が、コンクリート被打設面(9a)からコンクリートに
移行するように作用する。
性状改良剤(16)、(17)、(19)、(20)
が、コンクリート被打設面(9a)からコンクリートに
移行するように作用する。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は本発明によるコンクリート型枠を用いて構築
されるダム構造の一例を示す図、図2は図1の一部拡大
図、図3は図2のIII矢視拡大図である。
る。図1は本発明によるコンクリート型枠を用いて構築
されるダム構造の一例を示す図、図2は図1の一部拡大
図、図3は図2のIII矢視拡大図である。
【0008】ダム構造1は、例えば図1に示すように、
基礎地盤3に支持された形の堤体2を有しており、堤体
2は、ダム構造1において、予め設計形成された単位施
工範囲である施工ブロック5ごとにコンクリートを順次
打ち継いでいく形で、打設構築されている。いま、堤体
2は、施工ブロック5ごとに打設構築された単位コンク
リート構造6が密に打ち継がれることにより一体化した
形で、図中実線で示したように形成されており、堤体2
の図中内面側には堤壁面2a、2a及び底面2bが形成
配置されている。図中左壁部分の堤体2には、該堤体2
に打ち継ぐ形で、既に打設構築された最上層部分の単位
コンクリート構造6のさらに上層部分の施工予定ブロッ
ク5’にコンクリートを打設する為の型枠7が、堤壁面
2aから図中上方へ突出する形で、仮設されている。
基礎地盤3に支持された形の堤体2を有しており、堤体
2は、ダム構造1において、予め設計形成された単位施
工範囲である施工ブロック5ごとにコンクリートを順次
打ち継いでいく形で、打設構築されている。いま、堤体
2は、施工ブロック5ごとに打設構築された単位コンク
リート構造6が密に打ち継がれることにより一体化した
形で、図中実線で示したように形成されており、堤体2
の図中内面側には堤壁面2a、2a及び底面2bが形成
配置されている。図中左壁部分の堤体2には、該堤体2
に打ち継ぐ形で、既に打設構築された最上層部分の単位
コンクリート構造6のさらに上層部分の施工予定ブロッ
ク5’にコンクリートを打設する為の型枠7が、堤壁面
2aから図中上方へ突出する形で、仮設されている。
【0009】型枠7は、図2に示すように、図中略上下
に伸延する形で示された、例えばスチールプレート等に
よる堰板9を有しており、堰板9は、該堰板9の下部を
貫通する形で設けられたアンカー12を介して、堤体2
に仮固定されている。堰板9の図中右側には端太、鋼管
等による横支持材10、10が、図中紙面と直交する方
向に伸延する形で図中上下に並んで設けられており、横
支持材10、10の更に図中右側には、支柱状の縦支持
材11が、図中紙面と直交する方向に複数並ぶ形で、設
けられている。堰板9の図中左側面にはコンクリート被
打設面9aが、施工予定ブロック5’にコンクリートが
打設され得る形で平滑に整えられて、形成配置されてい
る。コンクリート被打設面9aには離型剤13が、該コ
ンクリート被打設面9aから容易に離脱し得る形に積層
されて、塗設されている。
に伸延する形で示された、例えばスチールプレート等に
よる堰板9を有しており、堰板9は、該堰板9の下部を
貫通する形で設けられたアンカー12を介して、堤体2
に仮固定されている。堰板9の図中右側には端太、鋼管
等による横支持材10、10が、図中紙面と直交する方
向に伸延する形で図中上下に並んで設けられており、横
支持材10、10の更に図中右側には、支柱状の縦支持
材11が、図中紙面と直交する方向に複数並ぶ形で、設
けられている。堰板9の図中左側面にはコンクリート被
打設面9aが、施工予定ブロック5’にコンクリートが
打設され得る形で平滑に整えられて、形成配置されてい
る。コンクリート被打設面9aには離型剤13が、該コ
ンクリート被打設面9aから容易に離脱し得る形に積層
されて、塗設されている。
【0010】離型剤13中には、図3に示すように、コ
ンクリートと堰板9との付着を防止し得る通常の剥離剤
と共に、圧壊乃至熱融壊し得る形のマイクロカプセル1
5が多量に含有されており、マイクロカプセル15中に
は一部選択的に、例えばアスファルト乳剤、塩化ビニリ
デンエマルジョン等のビニル乳剤、等の連続皮膜を形成
し得る封緘剤16が収容されている。また、マイクロカ
プセル15中には一部選択的に例えばシリカ、フライア
ッシュ等によるコンクリート改良剤17が収容されてお
り、さらにマイクロカプセル15中にはコンクリート温
度管理剤19、中性化防止剤20等が予め配合設定され
た形で、選択的に収容されて、上述した各種マイクロカ
プセル15が混在している。そして、マイクロカプセル
15は、該マイクロカプセル15に収容された薬剤が、
その効果を発揮すべき時期に合わせて、適宜その膜厚や
性状、即ち圧壊性、加熱破壊性等が選択されて、用いら
れている。
ンクリートと堰板9との付着を防止し得る通常の剥離剤
と共に、圧壊乃至熱融壊し得る形のマイクロカプセル1
5が多量に含有されており、マイクロカプセル15中に
は一部選択的に、例えばアスファルト乳剤、塩化ビニリ
デンエマルジョン等のビニル乳剤、等の連続皮膜を形成
し得る封緘剤16が収容されている。また、マイクロカ
プセル15中には一部選択的に例えばシリカ、フライア
ッシュ等によるコンクリート改良剤17が収容されてお
り、さらにマイクロカプセル15中にはコンクリート温
度管理剤19、中性化防止剤20等が予め配合設定され
た形で、選択的に収容されて、上述した各種マイクロカ
プセル15が混在している。そして、マイクロカプセル
15は、該マイクロカプセル15に収容された薬剤が、
その効果を発揮すべき時期に合わせて、適宜その膜厚や
性状、即ち圧壊性、加熱破壊性等が選択されて、用いら
れている。
【0011】ダム構造1は以上のような構成を有するの
で、該ダム構造1を構築するには、単位施工範囲である
施工ブロック5ごとに型枠10を適宜組立て、コンクリ
ート被打設面9aと基礎地盤3との間にコンクリートを
打設することにより単位コンクリート構造6を構築し
て、そして、該単位コンクリート構造6を施工ブロック
5ごとに密に打ち継いで行くことにより、順次堤体2を
構築していく。
で、該ダム構造1を構築するには、単位施工範囲である
施工ブロック5ごとに型枠10を適宜組立て、コンクリ
ート被打設面9aと基礎地盤3との間にコンクリートを
打設することにより単位コンクリート構造6を構築し
て、そして、該単位コンクリート構造6を施工ブロック
5ごとに密に打ち継いで行くことにより、順次堤体2を
構築していく。
【0012】いま、図2に示すように、最上層部分の単
位コンクリート構造6に打ち継ぐ形で、施工予定ブロッ
ク5’にコンクリートを打設するにはまず、型枠7を、
既にコンクリートが打設された適当なる施工ブロック5
から施工予定ブロック5’位置に移動させてきて、そし
て、複数の堰板9を横支持材10、縦支持材11等によ
り支持させた形で組立て、また、こうして複数組付けた
堰板9をアンカー12等を介して単位コンクリート構造
6に支持させる形で、組立てる。
位コンクリート構造6に打ち継ぐ形で、施工予定ブロッ
ク5’にコンクリートを打設するにはまず、型枠7を、
既にコンクリートが打設された適当なる施工ブロック5
から施工予定ブロック5’位置に移動させてきて、そし
て、複数の堰板9を横支持材10、縦支持材11等によ
り支持させた形で組立て、また、こうして複数組付けた
堰板9をアンカー12等を介して単位コンクリート構造
6に支持させる形で、組立てる。
【0013】そして、型枠7が図2のように組立てられ
て単位コンクリート構造6に支持されたなら、図示され
ないコンクリートフィニッシャ等を介して、予め適宜配
合混練されたコンクリートを図中コンクリート被打設面
9aと基礎地盤3との間に投入する形で、施工予定ブロ
ック5’にコンクリートを打設する。すると、施工予定
ブロック5’に打設されたコンクリートは、打設される
につれて順次下層から上層へと向かって堆積していき、
そして、該打設されたコンクリートの自重により堰板9
を図中左方から右方へ押圧することになる。すると、堰
板9は図中右側から横支持材10及び縦支持材11によ
り支持固定されて、図中右方へは移動し得ない形になっ
ているので、コンクリート被打設面9aに積層された離
型剤13が、堰板9とコンクリートとに挟さまれて押圧
されることになる。すると、該離型剤13中に収容され
ていたマイクロカプセル15の内、圧壊性のマイクロカ
プセル15が破壊される形で、封緘剤16、コンクリー
ト改良剤17、コンクリート温度管理剤19、中性化防
止剤20等の内の一部が選択的に堰板9から離脱する。
そしてまた、こうして施工予定ブロック5’にコンクリ
ート打設後、打設されたコンクリートが硬化を開始する
と、該コンクリートの在来的な性質により、発熱現象を
呈する。すると、該コンクリートの発熱現象によって
も、コンクリート被打設面9aの温度がが上昇すること
により加熱破壊性のマイクロカプセル15が破壊される
形で、該マイクロカプセル15に収容されていた封緘剤
16、コンクリート改良剤17、コンクリート温度管理
剤19、中性化防止剤20等の内の一部が選択的に堰板
9から離脱する。
て単位コンクリート構造6に支持されたなら、図示され
ないコンクリートフィニッシャ等を介して、予め適宜配
合混練されたコンクリートを図中コンクリート被打設面
9aと基礎地盤3との間に投入する形で、施工予定ブロ
ック5’にコンクリートを打設する。すると、施工予定
ブロック5’に打設されたコンクリートは、打設される
につれて順次下層から上層へと向かって堆積していき、
そして、該打設されたコンクリートの自重により堰板9
を図中左方から右方へ押圧することになる。すると、堰
板9は図中右側から横支持材10及び縦支持材11によ
り支持固定されて、図中右方へは移動し得ない形になっ
ているので、コンクリート被打設面9aに積層された離
型剤13が、堰板9とコンクリートとに挟さまれて押圧
されることになる。すると、該離型剤13中に収容され
ていたマイクロカプセル15の内、圧壊性のマイクロカ
プセル15が破壊される形で、封緘剤16、コンクリー
ト改良剤17、コンクリート温度管理剤19、中性化防
止剤20等の内の一部が選択的に堰板9から離脱する。
そしてまた、こうして施工予定ブロック5’にコンクリ
ート打設後、打設されたコンクリートが硬化を開始する
と、該コンクリートの在来的な性質により、発熱現象を
呈する。すると、該コンクリートの発熱現象によって
も、コンクリート被打設面9aの温度がが上昇すること
により加熱破壊性のマイクロカプセル15が破壊される
形で、該マイクロカプセル15に収容されていた封緘剤
16、コンクリート改良剤17、コンクリート温度管理
剤19、中性化防止剤20等の内の一部が選択的に堰板
9から離脱する。
【0014】そして、こうして堰板9から離脱すること
により、マイクロカプセル15から放出されてコンクリ
ート側に移行した封緘剤16、コンクリート改良剤1
7、コンクリート温度管理剤19、中性化防止剤20等
の内の予め設定された一部は、打設コンクリート表層部
6bの微小間隙に浸入する形で、コンクリート性状を安
定化乃至改良する効果を発揮すると共に、封緘剤16等
はむしろコンクリート中に浸入し得ずに、打設コンクリ
ート表面6a、即ち堤体壁面2a部分等に残留して連続
皮膜エマルジョンを形成することにより、堤体2が風雪
に曝されて凍結、融解することにより強度低下を被るが
如き現象を、防止する働きをする。また、打設コンクリ
ート表層部6bに浸入した、例えばコンクリート改良剤
17等はコンクリートを密実に締めたり該コンクリート
の長期強度の発現を促したりする役目を果たし、また、
例えばコンクリート温度管理剤19等はコンクリートが
養生硬化時に過度に発熱することにより乾燥収縮してコ
ンクリート表層部6bにクラックが入るが如き現象が起
こり得ないように、養生温度を安定化させる役目を果た
す。そしてまた、中性化防止剤20等はコンクリートの
PH維持して中性化を防止することにより、構造体とし
ての長期的な安定性と信頼性を確保する役目を果たし、
こうして、これ等の封緘剤16、コンクリート改良剤1
7、コンクリート温度管理剤19、中性化防止剤20等
の薬剤は、堰板9から離脱してコンクリート側に移行し
た形で、それぞれの薬剤の効果を存分に発揮することが
出来る。こうして、打設コンクリート表面6a及び表層
部6bに、風雪に曝されることにより凍結、融解の被害
を受け難い形で保護処理を施しつつ、順次単位コンクリ
ート構造6を打ち継いで、堤体2を構築していく。
により、マイクロカプセル15から放出されてコンクリ
ート側に移行した封緘剤16、コンクリート改良剤1
7、コンクリート温度管理剤19、中性化防止剤20等
の内の予め設定された一部は、打設コンクリート表層部
6bの微小間隙に浸入する形で、コンクリート性状を安
定化乃至改良する効果を発揮すると共に、封緘剤16等
はむしろコンクリート中に浸入し得ずに、打設コンクリ
ート表面6a、即ち堤体壁面2a部分等に残留して連続
皮膜エマルジョンを形成することにより、堤体2が風雪
に曝されて凍結、融解することにより強度低下を被るが
如き現象を、防止する働きをする。また、打設コンクリ
ート表層部6bに浸入した、例えばコンクリート改良剤
17等はコンクリートを密実に締めたり該コンクリート
の長期強度の発現を促したりする役目を果たし、また、
例えばコンクリート温度管理剤19等はコンクリートが
養生硬化時に過度に発熱することにより乾燥収縮してコ
ンクリート表層部6bにクラックが入るが如き現象が起
こり得ないように、養生温度を安定化させる役目を果た
す。そしてまた、中性化防止剤20等はコンクリートの
PH維持して中性化を防止することにより、構造体とし
ての長期的な安定性と信頼性を確保する役目を果たし、
こうして、これ等の封緘剤16、コンクリート改良剤1
7、コンクリート温度管理剤19、中性化防止剤20等
の薬剤は、堰板9から離脱してコンクリート側に移行し
た形で、それぞれの薬剤の効果を存分に発揮することが
出来る。こうして、打設コンクリート表面6a及び表層
部6bに、風雪に曝されることにより凍結、融解の被害
を受け難い形で保護処理を施しつつ、順次単位コンクリ
ート構造6を打ち継いで、堤体2を構築していく。
【0015】なお、これ等の封緘剤16、コンクリート
改良剤17、コンクリート温度管理剤19、中性化防止
剤20等の薬剤は離型剤13に存在していたとき、即ち
コンクリート打設前には、マイクロカプセル15に収容
されていることにより互いに隔離されているので、従っ
て、互いの性状が混合したり、また、互いに混合される
ことによりこれ等の薬剤の効果が半減したり、更に混合
されることによりコンクリート性状に悪い影響を及ぼし
得る化合物が形成されてしまうような懸念は全くない。
そして、施工予定ブロック5’にコンクリートが打設さ
れることにより、即ちマイクロカプセル15が破壊され
ることにより初めて、それぞれの薬剤がその効果を最大
限に発揮し得る場所、即ち打設コンクリート表層部6b
乃至打設コンクリート表面6aに到達して、それぞれの
効果を発揮することが出来るので、非常に効率良く、封
緘剤16、コンクリート改良剤17、コンクリート温度
管理剤19、中性化防止剤20等の薬剤を用いることが
出来る。これにより、コンクリート表面に塗布剤を塗布
したり、コンクリートの配合修正を行なうような作業が
一切必要とされずに、単に型枠7を用いてコンクリート
打設するだけで、打設コンクリート表面6a及び表層部
6bの安定化及び改良が有効になされて、該コンクリー
トが凍結、融解する恐れなく良質なコンクリート構造、
即ち堤体2を構築することが可能となる。
改良剤17、コンクリート温度管理剤19、中性化防止
剤20等の薬剤は離型剤13に存在していたとき、即ち
コンクリート打設前には、マイクロカプセル15に収容
されていることにより互いに隔離されているので、従っ
て、互いの性状が混合したり、また、互いに混合される
ことによりこれ等の薬剤の効果が半減したり、更に混合
されることによりコンクリート性状に悪い影響を及ぼし
得る化合物が形成されてしまうような懸念は全くない。
そして、施工予定ブロック5’にコンクリートが打設さ
れることにより、即ちマイクロカプセル15が破壊され
ることにより初めて、それぞれの薬剤がその効果を最大
限に発揮し得る場所、即ち打設コンクリート表層部6b
乃至打設コンクリート表面6aに到達して、それぞれの
効果を発揮することが出来るので、非常に効率良く、封
緘剤16、コンクリート改良剤17、コンクリート温度
管理剤19、中性化防止剤20等の薬剤を用いることが
出来る。これにより、コンクリート表面に塗布剤を塗布
したり、コンクリートの配合修正を行なうような作業が
一切必要とされずに、単に型枠7を用いてコンクリート
打設するだけで、打設コンクリート表面6a及び表層部
6bの安定化及び改良が有効になされて、該コンクリー
トが凍結、融解する恐れなく良質なコンクリート構造、
即ち堤体2を構築することが可能となる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
堰板9等の板状部材を有し、前記板状部材の一方の面
に、コンクリートが打設され得るコンクリート被打設面
9aを形成して設けると共に、前記板状部材のもう一方
の面に、前記コンクリート被打設面9a側に打設される
コンクリートを支持し得る横支持材10、縦支持材11
等の支持部材を、組付け自在に装着して設け、前記コン
クリート被打設面9aに、該コンクリート被打設面9a
側に打設されるコンクリートに移行し得る封緘剤16、
コンクリート改良剤17、コンクリート温度管理剤1
9、中性化防止剤20等のコンクリート性状改良剤を、
破壊され得るマイクロカプセル15等の微細容器に収容
した形で積層して設けて、型枠7等のコンクリート型枠
を構成したので、コンクリート性状改良剤が、コンクリ
ート被打設面9aからコンクリートに移行することが出
来る。従って、打設コンクリート表面6aに塗布剤を塗
布したり、コンクリートの配合修正を行なうような作業
を行なわずとも、単にコンクリート型枠を用いてコンク
リート打設するだけで、コンクリート性状改良剤がコン
クリートに移行して、そして、コンクリートが打設され
ることにより微細容器が破壊されて、該微細容器に収容
されていたコンクリート性状改良剤がそれぞれの効果を
最大限に発揮する。即ち何等作業手間を必要とせずに、
打設コンクリート表面6aや表層部6bが凍結、融解に
よる被害を被ることがないようにコンクリートの性状を
安定化乃至改良することが出来る。そして、コンクリー
ト性状改良剤はコンクリートに移行する前、即ちコンク
リート被打設面9a側に配置されている時には該コンク
リート性状改良剤のそれぞれが微細容器に収容された形
になっていることにより、互いに混合反応することなく
隔絶されており、そして、微細容器が破壊されて初めて
効果を発現することが出来るので、それぞれのコンクリ
ート性状改良剤の効果を最大限に活用することが可能で
ある。そして、打設されるコンクリートに要求されるコ
ンクリート性状改良剤を、圧壊性、加熱破壊性等の微細
容器に選択的に配合収容しておくことにより、効率良く
良質なコンクリ−ト構造体を構築することが出来るの
で、本発明による型枠は、大規模土木施工現場におい
て、作業手間なく、ダム等の頑強水密なる構造物を構築
するに最適であるといえる。
堰板9等の板状部材を有し、前記板状部材の一方の面
に、コンクリートが打設され得るコンクリート被打設面
9aを形成して設けると共に、前記板状部材のもう一方
の面に、前記コンクリート被打設面9a側に打設される
コンクリートを支持し得る横支持材10、縦支持材11
等の支持部材を、組付け自在に装着して設け、前記コン
クリート被打設面9aに、該コンクリート被打設面9a
側に打設されるコンクリートに移行し得る封緘剤16、
コンクリート改良剤17、コンクリート温度管理剤1
9、中性化防止剤20等のコンクリート性状改良剤を、
破壊され得るマイクロカプセル15等の微細容器に収容
した形で積層して設けて、型枠7等のコンクリート型枠
を構成したので、コンクリート性状改良剤が、コンクリ
ート被打設面9aからコンクリートに移行することが出
来る。従って、打設コンクリート表面6aに塗布剤を塗
布したり、コンクリートの配合修正を行なうような作業
を行なわずとも、単にコンクリート型枠を用いてコンク
リート打設するだけで、コンクリート性状改良剤がコン
クリートに移行して、そして、コンクリートが打設され
ることにより微細容器が破壊されて、該微細容器に収容
されていたコンクリート性状改良剤がそれぞれの効果を
最大限に発揮する。即ち何等作業手間を必要とせずに、
打設コンクリート表面6aや表層部6bが凍結、融解に
よる被害を被ることがないようにコンクリートの性状を
安定化乃至改良することが出来る。そして、コンクリー
ト性状改良剤はコンクリートに移行する前、即ちコンク
リート被打設面9a側に配置されている時には該コンク
リート性状改良剤のそれぞれが微細容器に収容された形
になっていることにより、互いに混合反応することなく
隔絶されており、そして、微細容器が破壊されて初めて
効果を発現することが出来るので、それぞれのコンクリ
ート性状改良剤の効果を最大限に活用することが可能で
ある。そして、打設されるコンクリートに要求されるコ
ンクリート性状改良剤を、圧壊性、加熱破壊性等の微細
容器に選択的に配合収容しておくことにより、効率良く
良質なコンクリ−ト構造体を構築することが出来るの
で、本発明による型枠は、大規模土木施工現場におい
て、作業手間なく、ダム等の頑強水密なる構造物を構築
するに最適であるといえる。
【図1】本発明によるコンクリート型枠を用いて構築さ
れるダム構造の一例を示す図である。
れるダム構造の一例を示す図である。
【図2】図1の一部拡大図である。
【図3】図2のIII矢視拡大図である。
7……型枠(コンクリート型枠) 9……堰板(板状部材) 9a……コンクリート被打設面 10……横支持材(支持部材) 11……縦支持材(支持部材) 15……マイクロカプセル(微細容器) 16……封緘剤(コンクリート性状改良剤) 17……コンクリート改良剤(コンクリート性状改良
剤) 19……コンクリート温度管理剤(コンクリート性状改
良剤) 20……中性化防止剤(コンクリート性状改良剤)
剤) 19……コンクリート温度管理剤(コンクリート性状改
良剤) 20……中性化防止剤(コンクリート性状改良剤)
Claims (1)
- 【請求項1】板状部材を有し、 前記板状部材の一方の面に、コンクリートが打設され得
るコンクリート被打設面を形成して設けると共に、 前記板状部材のもう一方の面に、前記コンクリート被打
設面側に打設されるコンクリートを支持し得る支持部材
を、組付け自在に装着して設け、 前記コンクリート被打設面に、該コンクリート被打設面
側に打設されるコンクリートに移行し得るコンクリート
性状改良剤を、破壊され得る微細容器に収容した形で積
層して設けて構成した、コンクリート型枠。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16941391A JPH0579028A (ja) | 1991-06-14 | 1991-06-14 | コンクリート型枠 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16941391A JPH0579028A (ja) | 1991-06-14 | 1991-06-14 | コンクリート型枠 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0579028A true JPH0579028A (ja) | 1993-03-30 |
Family
ID=15886143
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16941391A Pending JPH0579028A (ja) | 1991-06-14 | 1991-06-14 | コンクリート型枠 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0579028A (ja) |
-
1991
- 1991-06-14 JP JP16941391A patent/JPH0579028A/ja active Pending
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