JPH057865Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、車両の荷物を例えば航空機の荷物室
に移動させる際、荷台フロアーを上記荷物室の積
み卸し口に接続させる機構に関する考案である。

従来の技術及び問題点 航空機への荷物の積み卸しを行う車両は、航空
機の荷物積み卸し口の下まで自走して行き、そこ
で荷台を上昇させて荷台フロアーの高さを航空機
の荷物積み卸し口にほぼ一致させた後、荷台フロ
アー前端部と航空機の荷物の積み卸し口の下縁部
とを補助フロアーにて連結し、この補助フロアー
により荷物の積み卸しを行うようになつている。

この種の車両において、従来は荷台フロアーに
組込まれている補助フロアーを、車両長手方向に
摺動する伸縮専用フロアーと、該伸縮専用フロア
ーの前端部分において回動可能に取付けられたタ
ーン専用フロアーとの２枚重ねにて構成し、荷台
フロアーの高さを航空機の荷物の積み卸し口にほ
ぼ一致させるところまで荷台を上昇させた後、伸
縮専用フロアーを荷台フロアー前端部より前方に
引き出し、且つターン専用フロアーを回動させる
ことによりその前端縁と荷物の積み卸し口の下縁
部との角度変位をなくして連結させるようになつ
ている。

このような従来のものは補助フロアーを荷台フ
ロアー内に収縮格納した状態においては、荷台フ
ロアーの下部に伸縮専用フロアー、その下部にタ
ーン専用フロアーと言うように、３段組込みフロ
アーとなつているので、機構が極めて複雑で厚く
なり且つ長い嵌合代を必要とする欠点があつた。

又従来は、ターン専用フロアーを回動させその
前端縁を航空機の荷物積み卸し口の下縁に隙間な
く接合させるためには、該荷物積み卸し口と車両
との相対的位置関係を車両の微妙なハンドル操作
によつて調整しなければならず、その作業が非常
に厄介で難しいものであつた。

本考案は上記のような従来の問題に対処するこ
とを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 本考案は荷台フロアーに伸縮ターン兼用の補助
フロアーを組込み配置し、該荷台フロアーと補助
フロアーとを左右２本のシリンダとその両端４本
のヒンジにて接続し、該左右２本のシリンダを同
時又は別々に伸縮させることにより該補助フロア
ーをスライド伸縮及び左右のターン運動を行なわ
せるようにしたことを特徴とするものである。

作 用 上記のように１枚の補助フロアーがスライド伸
縮及びターン運動をするよう構成したことによつ
て、フロアー機構を簡単で薄くすることができ、
又左右２本のシリンダの伸縮制御のみで補助フロ
アーのスライド伸縮と回動とを別々に又は同時的
に行なわせることができるので、車両のハンドル
操作による微妙な位置決めを必要とせず、上記２
本のシリンダの伸張度の制御のみにて補助フロア
ー前端縁を相手側の荷物積み卸し口下縁に隙間な
く接合させることができ、作業の簡単容易化と荷
物移動時の安全性の向上をはかることができる。

実施例 図示実施例につき説明すると、１は荷台フロア
ー、２は補助フロアー（伸縮及びターン兼用フロ
アー）、２′はクツシヨンゴム、３はシリンダ、４
はピンヒンジ、５は補助フロアー２に取付けたカ
ムフオロア（第３図参照）、６は荷台フロアー１
側の梁部材に取付けたボールカスター、７は荷台
フロアー１側の梁部材両側部に取付けたカムフオ
ロアを示し、２本のシリンダ３を並置しそれぞれ
の両端を一方は荷台フロアー１に他方は補助フロ
アー２にヒンジ４（固定ヒンジ４ａ、可動ヒンジ
４ｂ）にて接続し、その２本のシリンダ３，３を
同時に又は別々に伸縮させることにより補助フロ
アー２を例えば第１図の，，のように前後
スライド及び回動変位させるよう構成される。

上記のように補助フロアー２が前後スライド及
び回動変位する際、ボールカスター６は補助フロ
アー下面を転動して該補助フロアー２の自重を支
持し、カムフオロア５は荷台フロアー１の底面に
接し自由に転動して補助フロアー２の伸長時の前
だれ（前傾）を防止する。カムフオロア７は補助
フロアー２の伸縮時の横振れを防止する。

即ち２本のシリンダ３，３を共に伸張、収縮さ
せることにより補助フロアー２はの伸張位置、
の収納位置又はその中間位置を採ることがで
き、又２本のシリンダ３，３の伸張度に差を与え
ると補助フロアー２は回動してのような傾斜位
置を採ることができる。

考案の効果 本考案の構成を持つた車両にあつては、例えば
航空機の荷物積み卸し口に荷台フロアー前端部が
適当に向かい合う位置まで車両を自走させそこで
荷台フロアーが上記荷物積み卸し口の下縁高さに
一致するところまで荷台を上昇させた後は、車両
のハンドル操作にて微妙な位置決めを必要とせ
ず、左右２本のシリンダの伸縮制御のみにて航空
機の荷物積み卸し口の下縁に容易に荷台フロアー
前端縁を密着接合することができ、作業の著しい
簡単容易化をはかることができると共に、荷物積
み卸し口と荷台フロアーとの間に隙間が発生する
ことがないことにより、荷物移動作業時の安全性
の向上をもはかり得るもので、構造簡単で且つ作
業能率が良好なること等と相俟つて実用上多大の
効果をもたらし得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，ロは本考案の要領を説明する平面及
び側面図、第２図イ，ロは荷台フロアー、補助フ
ロアー、シリンダの配置説明図、第３図イ，ロは
カムフオロア５の平面図及び側面図、第４図イ，
ロはカムフオロア７の平面図及び側面図である。 １……荷台フロアー、２……補助フロアー、
２′……クツシヨンゴム、３……シリンダ、４…
…ピンヒンジ、５……カムフオロア、６……ボー
ルカスター、７……カムフオロア。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両の荷台フロアーに伸縮兼ターン用の補助フ
   ロアーをスライド可能に組込み配置し、該荷台フ
   ロアーと補助フロアーとを左右２本のシリンダと
   その両端４本のヒンジにて接続し、該左右２本の
   シリンダを同時又は別々に伸縮させることにより
   該補助フロアーをスライド伸縮及び左右のターン
   運動を行なわせるようにしたことを特徴とする車
   両の荷台フロアー。