JPH0577753A - 4輪操舵装置 - Google Patents

4輪操舵装置

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JPH0577753A
JPH0577753A JP23817091A JP23817091A JPH0577753A JP H0577753 A JPH0577753 A JP H0577753A JP 23817091 A JP23817091 A JP 23817091A JP 23817091 A JP23817091 A JP 23817091A JP H0577753 A JPH0577753 A JP H0577753A
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steering
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vehicle
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Hideaki Inoue
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヨーレイト等の車両挙動を用いる舵角制御で
車両の直進安定性を向上させる場合、当該舵角制御の作
動域を実際の運転者による車両操縦に適合するものとし
て性能を高める装置を得る。 【構成】 4WSのコントロールユニットは、ヨーレイ
トフィードバック制御、及びフィードフォワード制御の
夫々の所定の制御則に従い、後輪の目標舵角δrmを決定
する(ステップ104, 105) 。前者での制御則によるδrm
値の決定は、操舵角θだけでなくその速度(d/dt)θをも
加味し、それらがともに所定値θ0,(d/dt)θ1 以下の
時、車両がほぼ直進状態と判定して(同103)、これを行
い、当該制御を実行する(同104, 106) 。曲線が左右交
互に連続する道路走行時でも、ハンドルが中立付近を通
る度にヨーレイトフィードバック制御が作動するのが避
けられ、後輪舵角目標値が不連続となる事態も防止され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4輪操舵装置、特に車
両挙動例えばヨ−レイトを用いて舵角制御をすることの
できる4輪操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の4輪操舵装置として、例えば、特
開平 2−85073 号公報に記載の如くにヨ−レイトをフィ
−ドバックして後輪を転舵するタイプのものがある。車
両挙動をフィ−ドバックしての制御方式による4輪操舵
技術は、車両挙動安定性に寄与できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかして、上記に記載
のものにおいては、直進状態のときのみヨ−レイトフィ
−ドバックが作動するようになることを狙って、操舵角
( θ) の所定値との比較判断をし、その結果、該所定値
未満なら装置はヨ−レイトフィ−ドバック制御による舵
角制御を実行するところ、次のようなケ−スが発生する
場合があることを考えると、より一層の性能向上を図ら
んとする上で改良できる余地がある。即ち、曲線が左右
交互に連続するような道路を走行するなどする場合にお
いて運転者が走破しようとしてハンドルを左へ右へと切
るとき、ハンドルが中立位置( θ=0)付近を通る度に、
ヨ−レイトフィ−ドバック制御が作動してしまう。これ
がため、例えば後輪舵角の目標値が不連続となり、結果
として乗員に不快感を与える車両挙動が発生する場合が
生ずる。こうした可能性をも考慮し、上記の如き事態を
避けつつ車両挙動を用いての舵角制御による4輪操舵制
御システムが実現できれば、更にその実効性を高いもの
とすることができる。
【0004】本発明の目的は、上記要望に応え得て前輪
舵角だけでなく前輪の舵角速度をも加味して車両挙動を
用いての舵角制御作動領域を設定し、もって該制御によ
る直進安定性向上機能を運転者による車両操縦により適
合させた状態で適切に発揮させることのできる4輪操舵
装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、図1に
概念を示す如く、車両の後輪を制御対象車輪とするかま
たは前後輪をともに制御対象車輪とするかの少なくとも
いずれか一方の態様で補助操舵制御可能な4輪操舵装置
において、前輪舵角を検出する前輪舵角検出手段と、前
輪舵角速度を検出または算出する前輪舵角速度検出手段
と、車両挙動を検出する車両挙動検出手段と、これら手
段の出力に基づき制御対象車輪の転舵角の設定をする手
段であって、前輪舵角と前輪舵角速度が夫々所定値以下
のとき前記車両挙動検出手段の出力を用いる舵角制御が
行われるよう、その転舵角目標値の決定をなす切換え手
段を含む車輪転舵角設定手段と、該手段により決定され
る転舵角になるように車輪を転舵する転舵手段とを備え
てなる4輪操舵装置が提供される。
【0006】
【作用】車輪転舵角設定手段が、前輪舵角を検出する前
輪舵角検出手段、前輪舵角速度を検出または算出する前
輪舵角速度検出手段、車両挙動を検出する車両挙動検出
手段の出力に基づき制御対象車輪の転舵角の設定をし、
転舵手段はかく決定される転舵角になるように車輪を転
舵するが、車両挙動検出手段の出力を用いる舵角制御に
あたっては、車輪転舵角設定手段の前記切換え手段は前
輪舵角と前輪舵角速度が夫々ともに所定値以下のとき当
該車両挙動検出手段の出力を用いる舵角制御を行うべく
その転舵角目標値の決定をなすよう切換制御する。これ
により、車両挙動を用いての舵角制御は、前輪舵角速度
をも加味してその作動領域を設定され、実際の運転者に
よる車両操縦に合うよう前輪舵角と前輪舵角速度のいず
れもが所定値以下のとき車両がほぼ直進状態と判断し得
て当該車両挙動を用いた舵角制御を作動させることが可
能である。従って、直進状態の検出を一律に操舵角が零
付近であることにより判断し作動させるものに比し、た
とえ曲線が左右交互に連続するような道路を走行するな
どする場合においてさえ、不快感を与えるような車両挙
動が発生するのも避けることができ、直進安定性向上機
能を適切に発揮させることを可能ならしめる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図2は本発明4輪操舵装置の一実施例で、前
後輪とも転舵可能な構成の場合を示す。図中、1L, 1Rは
左右前輪、2L, 2Rは左右後輪を夫々示す。前輪1L, 1Rは
ステアリングホイ−ルへの操舵入力をステアリングギヤ
装置4を介して伝達することにより通常通り主操舵可能
にすると共に、補助操舵系中のアクチュエ−タ( 本例で
は油圧シリンダ) 5によるギヤケ−スのストロ−クによ
り前輪補助転舵を可能となす。
【0008】後輪2L, 2Rは、その補助操舵系中のこれも
油圧シリンダからなるアクチュエ−タ6のストロ−クで
転舵可能とする。このため、夫々のナックルア−ムに連
結された両タイロッド間にシリンダピストンロッドを介
挿し、これにより後輪の転舵をなすものとする。
【0009】図示のアクチュエ−タ5,6は夫々内蔵ば
ねによる復動式の油圧シリンダであり、その2室は夫々
前輪補助操舵用及び後輪操舵用のサ−ボバルブ7,8に
接続し、該各サ−ボバルブはこれらを油圧源9へ接続す
る。油圧源9はポンプ10、アンロ−ドバルブ11、アキュ
ムレ−タ12、リザ−バ13等よりなるものとし、夫々の操
舵系においてサ−ボアンプ14,15からの電流IF,R
応じサ−ボバルブ7,8をもって油圧シリンダの制御流
量を可変し、アクチュエ−タストロ−ク(変位) 、従っ
て前輪補助操舵角、後輪転舵角を制御する。各油圧シリ
ンダには、前輪舵角サ−ボ系、後輪舵角サ−ボ系に用い
る制御舵角量δf,δr を検知するためのセンサとしての
変位センサ(ストロ−クセンサ)16,17を配し、これらか
らの出力を実舵角情報を示す信号として後述のコントロ
−ルユニットに入力する。なお、上記油圧源9に至る油
路中には、本例では、フェ−ルセ−フ(F/S) バルブ18,1
9 を介挿し、これによりフェ−ルセ−フ時油圧源との遮
断をし、サ−ボバルブの作動にかかわらずアクチュエ−
タ5,6をそのばねにより規制される中立位置に保つよ
うになす。
【0010】前記舵角サ−ボ系のサ−ボバルブ7,8の
駆動は、コントロ−ルユニット30により制御し、本実施
例ではコントロ−ルユニットにはステアリングホイール
の操舵角θを検出する操舵角センサ31からの信号、車速
Vを検出する車速センサ32からの信号、車輪挙動を検出
するセンサとしてのヨ−レイト(d/dt)φ検出用のヨ−レ
イトセンサ33からの信号(アンプ34の出力) 、前記変位
センサ16,17 からの信号、エンジン回転数センサ35から
の信号等を夫々入力する。また、フェ−ルセ−フ用とし
てニュ−トラルSW、クラッチSW、STOPランプSWからの信
号も入力される。上記コントロ−ルユニット30は、入力
検出回路と、演算処理回路と、該演算処理回路で実行さ
れる各種制御プログラム及び演算結果等を格納する記憶
回路と、制御信号を送出する出力回路等からなるマイク
ロコンピュータを含んで構成される。
【0011】上記制御プログラムには、フェ−ルセ−フ
用の制御プログラム、及び油圧源のアンロ−ドバルブに
対する供給流量制御用のプログラムの他、舵角制御用の
プログラムを含み、該舵角制御では、夫々目標舵角が演
算され、実舵角が目標舵角に一致するようにアクチュエ
−タを駆動する制御が実行される。
【0012】図3は上記油圧システムでの舵角サ−ボの
制御ブロック線図を示したものである。ここに、図中の
諸量を示すために表記した太字は、ベクトル表示で、例
えば舵角機構での実舵角のベクトル表示δは、図中表記
の如くに前後輪のものを表す。コントロ−ルユニット30
での演算処理の一つとして含まれる目標舵角決定部によ
り目標値が設定されるが、かかる目標値に実際値を追従
させるべく、目標舵角に対応するアクチュエ−タの目標
ストロ−ク量(xバ−表示 )と変位センサで得られる実ス
トロ−ク量(x表示 )との偏差(e表示) を零とするように
サ−ボアンプの電流(i表示) を制御し、サ−ボバルブで
油圧シリンダの制御流量(Q表示) を可変するサ−ボ機構
が構成される。従って、コントロ−ルユニット30では、
かかるサ−ボ制御のため上記偏差に応じてサ−ボアンプ
に対し供給すべき電流値を算出、設定して出力する処理
も実行される。
【0013】コントロ−ルユニット30は更に、上記の目
標値の設定に関しては、所要のセンサ信号に基づいてこ
れを行うが、制御対象車輪の転舵角の目標値を決定しそ
の決定された転舵角になるよう前述の舵角サ−ボ系で該
当車輪を転舵させる場合において、目標舵角の決定に適
用する制御則を、前輪舵角に加え前輪の舵角速度をも加
味して変更する。具体的には、後輪舵角制御でこうした
切換えをするときは、決定転舵角になるよう後輪を転舵
させる場合の転舵角の決定は、前輪舵角量と前輪舵角速
度が夫々所定値以下の時のみ行われるようになす。
【0014】図4は、上記のような目標舵角決定のため
の前輪舵角速度にも応じた制御則の選択処理を含む舵角
制御プログラムの一例を示すフローチャートである。本
プログラムは後輪の舵角制御の場合の例であり、コント
ロ−ルユニット30内のマイクロコンピュータで一定時間
毎に実行される。なお、後輪舵角制御の場合は、前記図
3中の操舵機構は後輪操舵機構で、舵角サ−ボ系の油圧
シリンダの目標ストロ−ク量及び実ストロ−ク、従って
実操舵角も後輪系についてのものである。
【0015】まず、ステップ100 では、各センサ31,32,
33,17 からの信号を入力し、操舵角θ、車速V、ヨ−レ
イト(d/dt)φを読み込むと共に、アクチュエ−タ6の変
位(ストロ−ク)量をもって当該時点での実後輪舵角δ
r を読み込む。ステップ101では、上記θ値を用い前輪
舵角δf を次式により算出する。 δf =θ/N ----- 1 ここに、Nはステアリングギア比である。
【0016】続くステップ102 で前輪舵角速度を読み込
む。ここでは、操舵角θの変化度合として(d/dt)θ値を
算出し、これを用いることとする。次に、車両が直進状
態にあるか否かのチエックをして、本例では後輪舵角制
御を直進安定性の向上を狙ったヨ−レイトフィ−ドバッ
ク制御によるものとするか操縦安定性の向上を狙ったフ
ィ−ドフォワ−ド制御によるものとするかを選択的に切
換えるようにするが、この場合の判断は、前輪舵角と前
輪舵角速度をみて行う。
【0017】即ち、ステップ103 に進むと、本プログラ
ム例では、前記θ値と(d/dt)θ値とを用い、夫々の絶対
値につき、|θ|≦θ0及び|(d/dt)θ|≦(d/dt)θ1
が同時に成立するかを判断する。ここに、θ0 及び(d/d
t)θ1 は所定判別値である。上記の両条件が成立するこ
とは、θが小さくて、かつ(d/dt)θも小さいことから、
これは運転者がステアリングホイ−ルをほぼ中立位置に
維持しようとしている状態にあるとみることができるこ
とを意味し、更にいえば、たとえθが±θ0 以内であっ
ても(d/dt)θが(d/dt)θ1 を超えるような操舵過渡期は
これを含まないことを意味する。一方、前記両条件が成
立しないということは、上述の状態以外の状態で、ステ
アリングホイ−ルを切りつつあるか、あるいは切った状
態で保舵していることを意味し、操舵過渡期、保舵期
((d/dt)θは小さいもののθが大きい期間) を含めた操
舵時にあるとみることができる。上記の判断は、こうし
た判別を適切に行うことができて、前輪舵角だけではな
く、前輪の舵角速度も検出または算出(本例では(d/dt)
θの演算) して、これらがともに予め定めた所定値以下
の時、車両がほぼ直進状態(ステアリングホイ−ルをほ
ぼ中立位置に維持しようとしている状態)と判断するこ
とができる。
【0018】しかして、ステップ103 の結果で直進状態
と判断したならステップ104 へ進み、然らざればステッ
プ105 へ進む。今、上記で直進状態と判断してステップ
104 へ進んだとすると、ここでは、ヨ−レイト(d/dt)φ
をパラメ−タとして含むヨ−レイトフィ−ドバック制御
により後輪の制御則により目標転舵角δrmを決定する。
該目標値は、次式、 δrm=K1・δf +k2・(d/dt)φ -----2 により求めることとする。ここに、K1,k2 は車速V及び
車両諸元により定まる定数である。本実施例では、この
場合の後輪目標舵角の設定にあたり、ヨ−レイトフィ−
ドバック制御の制御則を上記式2 に従うものとしたが、
これは他の制御則によるものでもよい。
【0019】ステップ104 で目標舵角δrmが決定される
と、ステップ106 では決定された舵角になるように後輪
を制御するべく、得られた目標舵角δrmとなるよう後輪
舵角サ−ボ系のサ−ボアンプ15に電流を流すための処理
を実行する。即ち、ステップ106 での処理は、後輪実舵
角δr がδrmに一致するように(δrmに対応する油圧シ
リンダの目標ストロ−クに実ストロ−クが一致するよう
に電流を設定し出力することを内容としサ−ボ制御を実
行させることになる。これにより、直進走行時の横風安
定性や路面からの外乱に対する安定性が向上する。
【0020】一方、前記ステップ103 において直進状態
でないと判断されると、後輪舵角制御はステップ105 及
び前記ステップ106 の実行によって遂行され、しかも、
この場合に、たとえ曲線が左右に交互に連続するような
道路を走行するときにでも、或いはスラロ−ム走行をす
るようなときにでも、不所望な車両挙動の発生も防止
し、かつ以下のフィ−ドフォワ−ド制御でのその操縦安
定性の向上の実効も図ることができる。即ち、右旋回或
いは左旋回操舵時には、処理はステップ103 からステッ
プ105へ進むよう切換えられ、舵角制御につき、前述の
直進状態の場合と異なるフィ−ドフォワ−ド制御の制御
則が該ステップ105 にて選択される。本実施例では、こ
の場合の制御則を、次式、 δrm=K ・δf +τ・(d/dt)δf +τ1 ・(d2/dt2f ----- 3 に従うものとして、後輪の目標転舵角δrmを前輪舵角δ
f 、前記ステップ103 での判別の要素ともなる前輪舵角
速度(d/dt)δf 、更には前輪舵角加速度(d2/dt2f
も用いて式3 に基づき決定する。式3 中、K , τ, τ1
は車速V及び車両諸元により定まる定数である。こうし
てステップ105 で決定された目標舵角δrmは前記ステッ
プ106 のサ−ボ制御に適用され、後輪はその舵角が該目
標値となるよう舵角制御されることになる。
【0021】かくして本実施例によれば、前記 2式の如
く前輪舵角と前輪舵角速度とヨ−レイトと車速等とに基
づいて後輪の転舵角を決定し、その決定される転舵角と
なるように後輪を転舵する場合において、その転舵角の
決定については、前輪舵角量と前輪舵角速度が夫々所定
値以下のときのみ行われる得るようし得、前輪舵角だけ
でなく、前輪舵角速度も検出または算出し、これらがと
もに所定値以下のとき、車両がほぼ直進状態と判断し
て、ヨ−レイトフィ−ドバックの制御を作動させて直進
安定性を向上させることができる。これは、実際の運転
者の車両操縦によく合致しヨ−レイトフィ−ドバック制
御の機能をそれが必要な場合においては適切に発揮させ
ることができる。従って、直進状態の検出についてこれ
を専ら操舵角が零付近であることに依存し判断する方式
のものと較べ、たとえ曲線が左右交互に連続するような
道路を走行する場合でも、ステアリングホイ−ルが中立
付近を通る度に、ヨ−レイトフィ−ドバック制御が作動
してしまって、後輪舵角の目標値δrmが不連続となり、
結果として乗員に不快感を与える車両挙動が発生するの
もこれを避けることができるのである。よって、本例プ
ログラム例のようにフィ−ドフォワ−ド制御実行中でも
上記ケ−スにおいて処理がステップ105 側からステップ
104 側へと、またその逆へと頻繁に切り換わることもな
く、ヨ−レイトフィ−ドバックの制御則はほぼ直進状態
にあるときのみ適用し、かつ、旋回中は調整パラメ−タ
が多く例外規則の作りやすいフィ−ドフォワ−ドの制御
則の適用も確保できる。
【0022】更に、上記の点につき補足的に説明する
と、次のようである。上記フィードフォワードの制御則
は、基本的には車両を数学的に近似して理論的に求めた
ものであるが、そのままでは人間のフィーリングには合
いにくいものであることから、前記式3における定数
K,τ,τ1 がそのために種々の値に調整されるもので
ある。更にいえば、後輪転舵角を決定する制御則は、一
般に、特定の理論式から導くことができるところ、それ
は車両の非線形特性や、考慮していないパラメータのた
めに特に旋回中は運転フィーリングに合わず、微調整が
要求されるのであるが、上記定数K,τ,τ1 はその要
求に応え得る機能を果たすことになる。本発明者の経験
よると、前輪舵角δf 、前輪舵角速度(d/dt)δf 、及び
前輪舵角加速度(d2/dt2f と車速をパラメータとして
調整していけば、運転者の運転フィーリングを損うこと
なく、4輪操舵の本来の基本目的である操縦安定性をを
向上させる解があること判明しており、従ってかかる手
法は効果的である。
【0023】一方、上記と同じことをヨーレイトフィー
ドバックの制御則で行わんとすると、前述の如くヨーレ
イトフィードバック制御での制御則はパラメータが少な
い(本プログラム例では、前輪舵角に対する定数K
1 と、ヨーレイトに対する定数K 2 )ために、或る場合
では良くても、他の影響が出て、運転フィーリングに合
いにくい場合が生じてしまう。直進中も旋回中も常にヨ
ーレイトをフィードバックして後輪を転舵する方式のと
きなら、調整パラメータが少ないが故に、特にその調整
はわずかなものであっても特性全体として影響を及ぼし
易いといえるのである。
【0024】しからば、フィードフォワード制御則と同
じように、前輪舵角δf の他に、舵角速度(d/dt)δf
更には舵角加速度(d2/dt2f に対するパラメータをも
加えると、どのようになるかといえば、これはヨーレイ
トフィードバックとフィードフォワードとを選択的に切
換制御する場合においては、既述のような制御の不連続
性につきそれを緩和させる方向に作用するのに役立つも
のとなるものの、制御パラメータとしては上記のものに
ヨーレイト(d/dt)φについての項(前記式2第2項参
照)が加わるものとなる結果、逆に、フィードフォワー
ド制御の場合よりもパラメータの数が多すぎることとな
り、それだけ調整困難なものとなってしまうし、ヨーレ
イトフィードバック制御本来の特徴も発揮させにくくな
る。ヨーレイトフィードバックの制御則は、そもそも、
そのパラメータの数が少ないことが特徴の一つでもあ
り、自動的に車両挙動を調整させんとするのが本来の望
ましい姿であるといえる。
【0025】しかして、本実施例では、上述の点を巧み
に調和させており、車両挙動の自動調整という機能をほ
ぼ直進状態にのみ適用して車両の直進安定性を向上さ
せ、旋回中はきめ細かなフィードフォワード制御でもっ
て4輪操舵の基本的な操縦安定性の向上もなし得ると共
に、ヨーレイトフィードバック制御による上記機能を運
転者の車両操縦により適合させた状態で適切に発揮させ
ることができるのである。なお、本発明は、上記特定の
実施例について説明したが、これに限定されるものでは
なく、車両挙動を用いて舵角制御する車両に広く適用し
実施することができる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、前輪舵角だけでなく前
輪舵角速度をも加味して車両がほぼ直進状態と判断して
車両挙動を用いた舵角制御を作動させることが可能で、
当該車両挙動を用いての舵角制御作動領域の設定を的確
に行え、該制御による直進安定性向上機能を運転者によ
る車両操縦により適合させた状態で適切に発揮させるこ
とができ、たとえ曲線が左右交互に連続するような道路
を走行するなどする場合でも、不快感を与えるような車
両挙動が発生するのを避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の概念図である。
【図2】本発明の一実施例装置を示すシステム図であ
る。
【図3】同例における油圧システムでの舵角サ−ボの制
御ブロック線図の一例である。
【図4】同じく、同例でのコントローラの制御プログラ
ムの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1L, 1R 左右前輪 2L, 2R 左右後輪 3 ステアリングホイ−ル 5,6 アクチュエ−タ 7,8 サ−ボバルブ 14,15 サ−ボアンプ 16,17 ストロ−クセンサ 30 コントロールユニット 31 操舵角センサ 32 車速センサ 33 ヨ−レイトセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 127:00 137:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の後輪を制御対象車輪とするかまた
    は前後輪をともに制御対象車輪とするかの少なくともい
    ずれか一方の態様で補助操舵制御可能な4輪操舵装置に
    おいて、 前輪舵角を検出する前輪舵角検出手段と、 前輪舵角速度を検出または算出する前輪舵角速度検出手
    段と、 車両挙動を検出する車両挙動検出手段と、 これら手段の出力に基づき制御対象車輪の転舵角の設定
    をする手段であって、前輪舵角と前輪舵角速度が夫々所
    定値以下のとき前記車両挙動検出手段の出力を用いる舵
    角制御が行われるよう、その転舵角目標値の決定をなす
    切換え手段を含む車輪転舵角設定手段と、 該手段により決定される転舵角になるように車輪を転舵
    する転舵手段とを備えることを特徴とする4輪操舵装
    置。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0285073A (ja) * 1988-08-26 1990-03-26 Nissan Motor Co Ltd 車両用操舵装置
JPH02296575A (ja) * 1989-05-11 1990-12-07 Nissan Motor Co Ltd 車両操舵系の中立位置復帰装置

Patent Citations (2)

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JP2765292B2 (ja) 1998-06-11

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