JPH0577597B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、製図台、医療器具台、椅子等に用い
られる昇降台のブレーキ装置に関する。

〔従来の技術〕

比種の昇降台においては、筒状の外部脚体と、
これにコロを介して相対的に昇降自在に密嵌する
内部脚体とから構成されている。通常、外部脚体
側が基台に立設され、内部脚体が前記外部脚体に
対して昇降自在となつている。内部脚体を任意の
昇降位置で外部脚体に固定するには、ブレーキシ
ユを外部脚体を支点として内部脚体に押圧してい
る。

〔発明が解決しようとする問題点〕

この内部脚体に対する押圧力は外部脚体にも反
力として作用するため、両脚体の壁面が変形して
しまう。上記コロは上記内部脚体の昇降に伴つて
上記脚体の壁面に沿つて回転走行するため、コロ
が当接する脚体の壁面が変形してしまうと、コロ
が安定的に走行し得なくなつてしまう。これを解
消するためには、ブレーキ力によつて変形しない
頑丈な部材で脚体を構成すれば良いが、脚体を頑
丈にすると、その重量が大きくなつてしまい、運
送が不便になるとともに、内部脚体の重量をバラ
ンスさせるためのガススプリングも大型のものを
使用せざるを得なくなる。本発明は上記諸問題を
解決することを目的とするものである。

〔問題点を解決する手段〕

上記目的を達成するため、本発明は、筒状の外
部脚体４と該外部脚体４の中空部に転動体を介し
てスライド自在に嵌挿配置された内部脚体６とか
ら成り、前記脚体４，６の一方４を基台２に略直
立して固設し、他方の脚体６を前記一方の脚体４
に対して昇降自在とした昇降台において、昇降側
の脚体６に受圧部材１４を連結し、前記基台２
に、前記受圧部材１４の両側部に対向させて支持
部材１８を固設し、該支持部材１８を支点として
前記ブレーキシユ２６を前記受圧部材１４に解除
可能に圧着する押圧手段を設けたことを特徴とす
るものである。

〔作用〕

従つて、ブレーキシユ２６を支持部材１８の一
方側を支点として受圧部材１４に圧着すると、受
圧部材１４はブレーキシユ２６と支持部材１８の
他方側１８ｂとで挾圧されて支持部材１８に固定
される。ブレーキシユ２６の受圧部材１４に対す
る圧着力は昇降側の脚体６に作用せず、また、ブ
レーキシユ２６の受圧部材１４に対する圧着力の
反力によつて支持部材１８が受ける圧力は固定側
の脚体４に作用しない。

〔実施例〕

以下に本発明の構成を添付図面に示す昇降製図
台の実施例に基いて詳細に説明する。２は基台で
あり、これに横断面形状が四角の筒状の外部脚体
４の下端が固定されている。６は前記外部脚体４
の中空部に遊嵌配置された横断面形状が四角形の
筒状の内部脚体であり、これの上端に図板支持枠
８（第４図参照）が取付けられている。１０は前
記脚体４，６間に配置されたリテーナであり、こ
れに複数のコロ１２が回転自在に支承され、該コ
ロ１２の表面は外部脚体４の内壁面に固設された
薄い鉄板から成る案内面と前記内部脚体６の外壁
面とに圧接している。前記内部脚体６は、前記コ
ロ１２を介して前記外部脚体４の中空部に密嵌
し、前記コロ１２の回転作用によつて、前記外部
脚体４に沿つて昇降することができるように構成
されている。１４はパイプ状の受圧部材であり、
これの上端は取付板１６を介して前記内部脚体６
に固定されている。１８は下端部が前記基台２に
ねじ２０によつて固定された板状の支持部材であ
り、前板部１８ａと後板部１８ｂとを備えてい
る。前記前板部１８ａの上部内壁面には複数の傾
斜面が形成された側面ジグザグ状のブレーキカム
２２が固設されている。２４はブレーキ板であ
り、これの上部の一方の面にはゴムから成るブレ
ーキシユ２６が固設されている。前記ブレーキ板
２４の上部の他方の面には、前記ブレーキカム２
２のジグザグ状傾斜面に噛み合い合接する傾斜面
を有するブレーキカム２８が固定されている。前
記ブレーキ板２４と前記前板部１８ａとの間には
コイルスプリング３０が架設され、該コイルスプ
リング３０の引張力によつて前記ブレーキ板２４
は下向きに付勢されている。３２はペタルであ
り、これの中間部は基台２に固設されたペタル支
点板３４に回転自在に支承されている。前記ペタ
ル３２の先端はブレーキ板２４の下端に固定され
た樹脂製のペタル当り３６の直下に位置してい
る。３８は市販のガススプリング（伸縮自在弾発
装置）であり、これのピストンロツド４０の下端
は、基台２に固定された受け部材４２に載置さ
れ、ガススプリング３８のシリンダーの上端は、
内部脚体６の上端に固定された取付板４４の下面
に当接している。前記ガススプリング３８の弾発
力により前記内部脚体６は上方向に付勢され、こ
の付勢力は内部脚体６に、図板支持枠、図板、図
板上の製図機械等の重量によつて、下向きにかか
る荷重と丁度バランスするように設定されてい
る。尚、図中、４６はクツシヨンゴム、４８はス
トツパー、５０は受圧部材１４に固定されたブレ
ーキ板ガイド、５２は後板部１８ｂに固着された
フアイバープレートである。次に本実施例の作用
について説明する。

コイルスプリング３０の引張力により、ブレー
キカム２８は第１図上、ブレーキカム２２の傾斜
面に案内されて左方向に移動力が生じ、この移動
力によつてブレーキシユ２６は受圧部材１４に圧
着する。ブレーキシユ２６の受圧部材１４に対す
る圧着によつて受圧部材１４はブレーキシユ２６
と後板部１８ｂとで挾圧される。これにより内部
脚体６は受圧部材１４、ブレーキシユ２６、及び
カム２８，２２を介して、支持部材１８に固定さ
れる。この固定状態はペダル３２を足で踏むこと
により解除することができる。ペダル３２を足で
踏み、ペタル支点板３４を中心として第１図上、
時針回転方向に揺動すると、ブレーキ板２４はコ
イルスプリング３０の引張力に抗して上昇し、該
ブレーキ板２４はカム２２の傾斜面に案内されて
第１図中、右方向に移動し、ブレーキシユ２６の
受圧部材１４に対する圧着力が解除される。該状
態において、外部操作力によつて内部脚体６を自
由に外部脚体４に沿つて昇降させることができ
る。上記の説明から明らかな如く、ブレーキカム
２２，２８、ブレーキ板２４及びペタル３２は支
持部材１８を支点としてブレーキシユ２６を受圧
部材１４に解除可能に圧着する押圧手段を構成し
ているが、比種の手段は種々のものがあり、本発
明は、特に図示する構造に限定されるものではな
い。尚、本発明は、昇降製図台に利用範囲が限定
されるものでなく、第５図に示す如く、基台２に
立設された外部脚体４と、内部脚体６と、該内部
脚体６の上端に医療器具を載置又は装置するため
の載置板５６を備えた医療器具用の昇降台その
他、椅子等にも応用することができる。また、内
部脚体６の下端を基台２に固設し、外部脚体４
を、内部脚体６に対して昇降自在と成し、該外部
脚体４の上端に図板支持枠、載置板、腰掛け部等
を取付けるようにしても良い。

〔発明の効果〕

本発明は、上述の如く、基台に固設した支持部
材を支点として、ブレーキシユを昇降脚体と連動
する受圧部材に圧着して昇降脚体にブレーキを掛
けるようにしたので、ブレーキシユシユの押圧力
及びその反力が昇降脚体及び固定脚体の壁面に作
用しない。そのため、上記両脚体の壁面が変形す
ることがなく、安定的に前記壁面に沿つて転動体
を回転走行させることができる効果が存する。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の好適な実施例を示し、第１図は縦
断面図、第２図は横断面図、第３図は縦断面図、
第４図は昇降製図台の外観図、第５図は医療器具
用昇降台の外観図である。 ２……基台、４……外部脚体、６……内部脚
体、８……図板支持枠、１０……リテーナ、１２
……コロ、１４……受圧部材、１６……取付板、
１８……支持部材、１８ａ……前板部、１８ｂ…
…後板部、２２……ブレーキカム、２４……ブレ
ーキ板、２６……ブレーキシユ、２８……ブレー
キカム、３０……コイルスプリング、３２……ペ
タル、３４……ペタル支点板、３６……ペタル当
り、３８……ガススプリング、４０……ピストン
ロツド、４２……受け部材、４４……取付板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 筒状の外部脚体４と該外部脚体４の中空部に
   転動体を介してスライド自在に嵌挿配置された内
   部脚体６とからなり、前記脚体４，６の一方４を
   基台２に略直立して固設し、他方の脚体６を前記
   一方の脚体４に対して昇降自在とした昇降台にお
   いて、前記昇降側の脚体６の昇降ストロークと略
   同長の長さを有し前記昇降側の脚体６に対して略
   平行に配置され上部が前記昇降側の脚体６の上部
   に連結された受圧部材１４と、前記受圧部材１４
   の両側部に対向する一対の板部１８ａ，１８ｂを
   有し下端が前記基台２に固設された支持部材１８
   と、前記支持部材１８の一方の板部１８ａに支持
   されたブレーキシユ２６と、前記ブレーキシユ２
   ６を前記支持部材１８を支点として前記受圧部材
   １４の一側部に解除可能に圧着しこの圧着力によ
   つて前記受圧部材１４の他側部を前記支持部材１
   ４の他方の板部１８ｂに圧着する押圧手段とを設
   け、前記圧着力によつて前記他方の脚体６を前記
   一方の脚体４に対して無段階で任意の高さ位置に
   固定し得るようにしたことを特徴とするブレーキ
   装置。