JPH0577213A - 誘電体セラミツクの製造方法 - Google Patents

誘電体セラミツクの製造方法

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JPH0577213A
JPH0577213A JP3118899A JP11889991A JPH0577213A JP H0577213 A JPH0577213 A JP H0577213A JP 3118899 A JP3118899 A JP 3118899A JP 11889991 A JP11889991 A JP 11889991A JP H0577213 A JPH0577213 A JP H0577213A
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powder
dielectric ceramic
binder
dielectric
heated
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JP3118899A
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Keiichi Kotogami
惠一 言上
Moriaki Ueno
守章 上野
Masahiko Nakatsugawa
雅彦 中津川
Fumio Kawamura
文男 川村
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Alps Alpine Co Ltd
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Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 複数の原材料を混合した後、焼結可能温度よ
り低い温度で仮焼成し、次に、仮焼成した材料を第1の
粉体に粉砕した後、第1の粉体にバインダを加圧・加熱
状態で混練する。次に、混練後の材料を第2の粉体に粉
砕した後、第2の粉体を加圧・加熱して金型内に射出し
て成形する。そして、成形品を中程度の温度で加熱して
バインダを酸化させて徐々に除去した後、焼成し、その
後、必要に応じて研磨・切削加工を施す。 【効果】 誘電体セラミックの強度が一様になり、脆さ
が軽減され、周波数調整が短時間で済み、不良も発生し
にくい。焼成時の収縮が各部で一様になり、形状が歪ま
ず、設計値通りの誘電体セラミックが得られ、納期の短
縮とコストの低減が図れる。また、誘電率が一様にな
り、原材料の歩留まりが高い。さらに、形状に自由度が
あり、入出力間のアイソレーションを大きく取れる設計
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、UHF帯のフィルタ
等に使用される小型で高信頼性の誘電体フィルタや無負
荷時のQが高い誘電体共振器等に用いられる誘電体セラ
ミックを製造する誘電体セラミックの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図5〜図7は従来の誘電体フィルタの第
1の構成例を示す図であり、これらの図において、図5
は分解斜視図、図6は斜視図、図7は断面図である。図
5〜図7において、1はプレス加工により成形された略
直方体状の共振器ブロックであり、その端面1aから端
面1bにかけて円筒状の貫通孔2〜4が設けられてい
る。これらの貫通孔2〜4の内面には、それぞれ内部電
極5〜7が形成されている。
【0003】また、共振器ブロック1の外周面には外部
電極8が、端面1bには短絡電極9がそれぞれ形成され
ており、内部電極5〜7は、共振器ブロック1の端面1
bのところで短絡電極9に接合されている。内部電極5
〜7は、互いに電磁界結合してそれぞれλ/4型同軸共
振器として機能しており、これらの結合度を調整するた
めに、内部電極5と内部電極6との間、および内部電極
6と内部電極7との間の端面1aから端面1bにかけ
て、電極が形成されていない直方体状の結合度調整孔1
0および11がそれぞれ設けられている。
【0004】さらに、貫通孔2および4には、絶縁樹脂
材からなる成形物12および13がそれぞれ嵌合され、
成形物12および13には、入出力端子14および15
がそれぞれ嵌合されている。成形物12および13は、
入出力端子14および15を共振器ブロック1に機械的
に固定すると共に、内部電極5と入出力端子14との間
および内部電極7と入出力端子15との間のそれぞれの
静電容量を確保するために設けられている。加えて、ア
ース板16が外部電極8に半田付けされて接合されてい
る。
【0005】次に、図8〜図10は従来の誘電体フィル
タの第2の構成例を示す図であり、これらの図におい
て、図8は分解斜視図、図9は斜視図、図10は断面図
である。図8〜図10において、17は共振器ブロッ
ク、18は両面に電極が印刷されたアルミナ基板からな
る結合用容量基板、19および20はそれぞれ入出力端
子、21は絶縁樹脂材からなり、入出力端子19および
20を保持する樹脂板、22はアース板である。
【0006】共振器ブロック17は、その端面17aか
ら端面17bにかけて円筒状の貫通孔23〜25が設け
られている。これらの貫通孔23〜25の一端を連ね
て、端面17aにコ字状断面を有する溝26が設けられ
ており、溝26の底面26aは、貫通孔23〜25の露
出面になっている。また、貫通孔23〜25の内面に
は、それぞれ内部電極27a、28aおよび29aが設
けられている。
【0007】また、共振器ブロック17の外周面には外
部電極30が、端面17bには短絡電極31がそれぞれ
形成されている。溝26を構成する側壁26bおよび2
6cは、貫通孔23〜25の延長線の周囲において円弧
状に切り欠かれており、切欠部32a、32b、33
a、33b、34aおよび34bとなっている。これら
の切欠部の表面には、表面に密着した側面電極27b、
27c、28b、28c、29bおよび29cがそれぞ
れ設けられている。
【0008】そして、側面電極27bと27cとの間に
は、溝26の底面26aと段差を有する小判型の座ぐり
電極27dが設けられており、座ぐり電極27dは、内
部電極27aと側面電極27bおよび27cとを接続し
ている。これと同様に、側面電極28bと28cとの間
には、座ぐり電極28dが、側面電極29bと29cと
の間には、座ぐり電極29dがそれぞれ設けられてい
る。また、内部電極27a、28aおよび29aは、共
振器ブロック17の端面17bのところで短絡電極31
に接合されている。
【0009】次に、上述した誘電体フィルタの共振器ブ
ロック1および17や誘電体共振器として用いられる誘
電体セラミックの製造工程について図11の製造工程図
に基づいて説明する。 秤量 Ba−Ti系やBa−Ti−Nd系など
の原材料を規定量秤量する。 混合 秤量した複数の原材料を、それらが均
一に分散するように混合する。 仮焼成 後述する焼成での誘電体セラミック
の割れ防止、均一性を得ることを目的とし、混合された
原材料を焼成時の温度よりも低い温度で焼成し、原材料
間においてある程度反応を進める。 粉砕 仮焼成した原材料を微細な粒径の粉体
に粉砕する。 バインダ混合 粉砕済みの粉体に有機体のバインダ
(一般的にはPVC等がよく使われる)を混合する。こ
の工程は、後述するプレスでのプレス性向上およびプ
レス後の誘電体セラミックの形状保持が目的である。 造粒 バインダが混合された粉体をある一定
の粒径に揃える。生産性の面からこの工程では、スプレ
ードライヤがよく使用される。 プレス 粒径を揃えた粉体をプレス金型に入
れ、加圧して誘電体セラミックの形状に成形する。精度
が要求されない場合は単方向から加圧し、精度が要求さ
れる場合は双方向から加圧する。(図12および図13
参照、これは同軸型誘電体共振器の例)図12および図
13において、35は上金型、36は下金型である。 焼成 所定の温度(数百度〜千数百度)で焼
成し、バインダを酸化させて除去し、原材料間の反応を
起こし、目的とする誘電体セラミックを得る。
【0010】次に、誘電体セラミックの全面に、銀ペー
ストを焼き付け、あるいは、無電解メッキによる銅や銀
の被膜を被着させ、厚さ十数ミクロンの各電極を形成す
る。これにより、共振器ブロックが完成する。その後、
共振周波数調整を行う。この周波数調整は、長さを切削
して行うもの、電極を切削して行うもの等がある。この
場合の切削量と周波数変化の関係は、ある種の数式(例
えば、二次式)で近似でき、この近似式を用いると、周
波数変化が予測できるため、短時間で周波数調整でき
る。これにより、誘電体共振器が完成される。
【0011】また、上述した図5〜7に示す誘電体フィ
ルタの場合は、以下に示す工程により完成される。ま
ず、上述した製造工程によって製造された共振器ブロッ
ク1の貫通孔2および4に成形物12および13をそれ
ぞれ挿入した後、成形物12および13に入出力端子1
4および15をそれぞれ挿入する。そして、これらにア
ース板16を取り付けた後、アース板16にクリーム半
田を塗布する。次に、これらを電気炉内に入れてそれぞ
れ半田接合した後、洗浄し、検査、性能測定を経て完成
される。
【0012】一方、図8〜10に示す誘電体フィルタ
は、以下に示す工程により完成される。まず、上述した
製造工程によって製造された共振器ブロック17の座ぐ
り電極27dおよび29dのそれぞれの面にクリーム半
田を塗布した後、その面に結合用容量基板18を落とし
込み、さらに、結合用容量基板18の上面にクリーム半
田を塗布する。そして、これらに入出力端子19および
20、樹脂板21およびアース板22を取り付けた後、
アース板22にクリーム半田を塗布する。次に、これら
を電気炉内に入れてそれぞれ半田接合した後、洗浄し、
検査、性能測定を経て完成される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の誘電体セラミックの製造方法においては、以下に示
す問題があった。 (1)誘電体セラミックが脆弱(靱性がない)ため、周
波数調整が難しい。 上述した図11の誘電体セラミックの製造工程のプレ
スにおいては、図12および図13に示すように、双方
向から加熱しても、粉体である材料の圧縮度は各部分で
一様にならず、上金型35と下金型36の近傍(端面近
傍)では大きく、上金型35と下金型36とから離れる
(中央付近)に従って小さくなる。従って、誘電体セラ
ミックの各部で密度が異なる。
【0014】また、加圧することによって、当然に誘電
体セラミック内部には応力が残り、この残留応力も誘電
体セラミックの各部において異なる。この、誘電体セラ
ミック各部により異なる密度と残留応力により、誘電体
セラミックには、部分的に強度が弱くなる箇所が生じ
る。
【0015】そして、誘電体セラミックに必要な電極を
形成した後、周波数調整を行うが、この周波数調整にお
いて、誘電体セラミックの端面や電極をダイヤモンド砥
石等により切削する。そして、電極を切削する場合で
も、電極が非常に薄いので、電極だけを切削することは
不可能であり、誘電体セラミックも同時に切削される。
【0016】この周波数調整時の理想的な切削は、削り
取られた部分が微細な粉になって誘電体セラミックから
取られていくことにあるが、上述したように、誘電体セ
ラミックには、プレス時において部分的に強度が弱くな
る箇所が生じるため、切削の条件を誘電体セラミックの
強度が強い箇所に合わせて設定すると、切削時に誘電体
セラミックの強度が弱い箇所の表面に小さなクラックが
生じ、そこから割れが広がり、ついには小片となり飛び
散る(いわゆるチッピング)場合がある。
【0017】そして、このクラックが生じると、切削量
と周波数変化の関係が上述した近似式から外れることに
なるため、周波数変化が予測しずらく、何度も周波数測
定、切削の繰り返しを行わなければならなくなり、周波
数調整に時間がかかってしまう。また、周波数変化の近
似式から外れることにより、不良も発生し易くなるとい
う問題がある。そこで、切削の条件を誘電体セラミック
の強度が弱い箇所に合わせて設定すると、今度は誘電体
セラミックの強度が強い箇所の切削に時間がかかるとい
う問題がある。
【0018】(2)誘電体セラミックの形状が歪む。 プレスにより成形された成形物の寸法は、図14に示す
ように、誘電体セラミック各部においてほぼ等しい。し
かし(1)において説明したように、粉体の圧縮度が成
形物の各部において異なる。
【0019】この状態の誘電体セラミックを焼成する
と、粉体は化学反応を起こしながら、粉体粒子(粒界)
間の距離を小さくするように移動する。このとき、圧縮
度が高い誘電体セラミックの端面近傍は、粒界間の距離
がもともと小さいため、収縮率が小さく、プレス直後と
焼成後とでは寸法に大きな変化はない。一方、圧縮度が
低い誘電体セラミックの中央付近は、粒界間の距離が大
きいため、収縮率が大きく、プレス直後と焼成後とでは
寸法に大きな変化が生じる。その状態を図15に示す。
これは、誘電体共振器の例である。
【0020】以上説明した誘電体セラミックの形状の歪
は、誘電体共振器においては特性インピーダンスが部分
的に異なり、誘電体フィルタにおいては結合度が部分的
に異なる。このことは、当然に初期の設計特性からのズ
レとなる。そして、このズレが大きいと、目的の性能を
得るために調整の回数が多くなり、納期の遅延と生産コ
ストの増大を招く。
【0021】(3)誘電体セラミックの誘電率が部分的
に異なる。 (1)および(2)において説明したように、プレス後
の粉体の圧縮度が誘電体セラミック各部において異なる
と、誘電体共振器の場合、端面近傍と中央付近とでは誘
電率が異なるようになる。これにより、誘電体共振器の
誘電体による波長短縮率が部分的に異なる状態になり、
共振周波数が限定の値にならず、(2)の場合に加え
て、納期の遅延と生産コストの増大を招く。
【0022】(4)原材料の歩留まりが悪い。 上述した図11の誘電体セラミックの製造工程の造粒
においては、生産性の面からスプレードライヤがよく使
用されるが、スプレードライヤの装置の内面に粉体が付
着するため、歩留まりが悪いという問題がある。
【0023】(5)誘電体セラミックの形状の自由度が
小さい。 誘電体セラミックを成形するのにプレスを用いているた
め、成形によって貫通孔に直角の穴を形成することがで
きない。このような穴を形成するには、焼成後に追加加
工をしなければならず、製造コストがかかるという問題
がある。
【0024】この発明は、このような背景の下になされ
たもので、脆さを軽減でき、形状も歪むことなく、誘電
率も一様にでき、また、原材料の歩留りもよく、しか
も、形状の自由度が大きい誘電体セラミックを製造する
ことができる誘電体セラミックの製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】この発明は、複数の原材
料を均一に分散するように混合した後、焼結可能な温度
よりも低い温度で仮焼成し、次に、仮焼成した材料を微
細な粒径の第1の粉体に粉砕した後、前記第1の粉体に
有機体のバインダを加圧・加熱状態で混練し、次に、バ
インダ混練後の材料を微細な粒径の第2の粉体に粉砕し
た後、前記第2の粉体を加圧・加熱して金型内に射出し
て成形し、次に、成形品を、中程度の温度で加熱して前
記バインダを酸化させて徐々に除去した後、焼結可能な
温度で焼成し、その後、必要に応じて研磨・切削加工を
施すことを特徴としている。
【0026】
【作用】上記製造方法によれば、第1の粉体に有機体の
バインダを加圧・加熱状態で混練しているので、バイン
ダは流動体となって第1の粉体の中に均一に分散する。
また、バインダ混練後の材料を微細な粒径の第2の粉体
に粉砕した後、第2の粉体を加圧・加熱して金型内に射
出して成形しているので、第2の粉体は流動体となるた
め、射出成形圧力は、成形品全体に均一に加わり、誘電
体セラミック全体の圧縮度は同一となる。
【0027】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の一実施例
について説明する。図1はこの発明の一実施例による誘
電体セラミックの製造方法を示す製造工程図である。
尚、秤量、混合、仮焼成、粉砕までは、図11
に示す従来の製造工程と同様であるので、その説明を省
略する。 バインダ混練 粉砕済みの粉体に有機体のバインダ
(この場合は、熱可塑性樹脂)を混練する。この混練は
加圧・加熱状態で行われるので、バインダは流動体とな
って粉体の中に均一に分散する。この工程の目的は、後
述する射出成形時の成形性向上および成形後の成形品
の形状保持である。ここで、バインダ混練時の条件を以
下に示す。 温度 100〜200゜C トルク 100〜300kg・cm 粉体とバインダの混合比(体積比) 粉体:バインダ=50:50〜70:30 粘度 5000〜10000ポイズ(せん断速度が10
2〜103/sの範囲で) 混練時間 1時間 粉砕(粗粉砕) バインダ混練の終わった材料はこの
ままでは大きすぎて扱いにくいので、扱い易い大きさ
(粒径3〜7mm)に粉砕する。 射出成形 粉砕済みの材料を加熱して金型内に
射出する。この時は、加熱されているので、材料は流動
体となっている。ここで、射出成形時の条件を以下に示
す。 温度 100〜200゜C 圧力 900〜1500kg/cm2 尚、粘度は規定していないが、粉体およびバインダの組
成と混合比、バインダ混練時および射出成形時の温度と
圧力が定まれば、一義的に再現性のある値となる。 脱脂 誘電体セラミックを、数百度に加熱
して、バインダを酸化させて誘電体セラミックより徐々
に除去する。もし、急激に除去すると、バインダが抜け
たところが穴になる。 焼成 所定の温度(数百度〜千数百度)で
焼成し、原材料間の反応を起こし、目的とする誘電体セ
ラミックを得る。
【0028】ここで、上述した製造工程によって製造さ
れた誘電体セラミックの構成の一例を図2〜図4に示
す。これらの図において、図2は斜視図、図3は裏面斜
視図、図4は断面図である。図2〜図4において、37
は上述した射出成形工程により成形された略直方体状の
共振器ブロックであり、その端面37aから端面37b
にかけて直方体状の貫通孔38〜41が設けられてい
る。これらの貫通孔38〜41の内面には、それぞれ内
部電極42〜45が形成されている。
【0029】また、共振器ブロック37の側面37cお
よび37dには、貫通孔38および41にそれぞれ直交
するように直方体状の入出力端子孔46および47が設
けられている。これらの入出力端子孔46および47の
内面およびその近傍には、それぞれ入出力パターン48
および49が形成されている。
【0030】さらに、共振器ブロック37の外周面には
外部電極50が、端面37bには短絡電極51がそれぞ
れ形成されており、内部電極42〜45は、共振器ブロ
ック37の端面37bのところで短絡電極51に接合さ
れている。そして、内部電極42〜45は、互いに電磁
界結合してそれぞれλ/4型同軸共振器として機能して
おり、誘電体フィルタを構成している。以上説明したよ
うに、本願発明による誘電体セラミックの製造方法は、
上述した複雑で高精度が要求される誘電体セラミックの
製造に適している。
【0031】尚、上述した一実施例においては、誘電体
フィルタの製造にこの発明を適用した例を示したが、こ
の発明は、同軸型誘電体共振器あるいはTE01δモード
の誘電体共振器等に適用できることはいうまでもない。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、粉体にバインダを混練して射出成形することによ
り、射出成形時に、原材料は加熱され、流動体となるた
め、射出成形圧力は、原材料全部にかかり、誘電体セラ
ミック全体の圧縮度は同一となる。このため、以下に示
す効果がある。 (イ)誘電体セラミックの強度が一様になり、脆さが軽
減される。従って、周波数調整が短時間で済むと共に、
不良も発生しにくくなる。 (ロ)誘電体セラミックの焼成時の収縮が各部で一様に
なるため、形状が歪むことはない。従って、設計値通り
の誘電体セラミックが得られるので、納期の短縮とコス
トの低減が図れる。 (ハ)誘電体セラミックの誘電率が一様になる。従っ
て、(ロ)と同様、設計値通りの誘電体セラミックが得
られるので、納期の短縮とコストの低減が図れる。
【0033】また、従来の製造工程の1つであるスプレ
ードライヤを使う造粒の工程がないので、原材料の歩留
まりが高い。さらに、射出成形しているので、誘電体セ
ラミックの形状に自由度がある。従って、入出力間のア
イソレーションを大きく取れる設計ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による誘電体セラミックの
製造方法を示す製造工程図である。
【図2】図1の製造工程によって製造された共振器ブロ
ックの構成の一例を示す斜視図である。
【図3】図1の製造工程によって製造された共振器ブロ
ックの構成の一例を示す裏面斜視図である。
【図4】図1の製造工程によって製造された共振器ブロ
ックの構成の一例を示す断面である。
【図5】従来の誘電体フィルタの第1の構成例を示す分
解斜視図である。
【図6】従来の誘電体フィルタの第1の構成例を示す斜
視図である。
【図7】従来の誘電体フィルタの第1の構成例を示す断
面図である。
【図8】従来の誘電体フィルタの第2の構成例を示す分
解斜視図である。
【図9】従来の誘電体フィルタの第2の構成例を示す斜
視図である。
【図10】従来の誘電体フィルタの第2の構成例を示す
断面図である。
【図11】従来の誘電体セラミックの製造方法を示す製
造工程図である。
【図12】従来の誘電体セラミックの製造工程のうちの
双方向プレスを説明するための斜視図である。
【図13】従来の誘電体セラミックの製造工程のうちの
双方向プレスを説明するための断面図である。
【図14】従来の誘電体セラミックのプレス直後の形状
を説明するための断面図である。
【図15】従来の誘電体セラミックの焼結後の形状を説
明するための断面図である。
【符号の説明】
37 共振器ブロック 37a,37b 端面 37c,37d 側面 38〜41 貫通孔 45〜45 内部電極 46,47 入出力端子孔 48,49 入出力パターン 50 外部電極 51 短絡電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 3/00 H 9059−5G (72)発明者 川村 文男 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の原材料を均一に分散するように混
    合した後、焼結可能な温度よりも低い温度で仮焼成し、
    次に、仮焼成した材料を微細な粒径の第1の粉体に粉砕
    した後、前記第1の粉体に有機体のバインダを加圧・加
    熱状態で混練し、次に、バインダ混練後の材料を微細な
    粒径の第2の粉体に粉砕した後、前記第2の粉体を加圧
    ・加熱して金型内に射出して成形し、次に、成形品を、
    中程度の温度で加熱して前記バインダを酸化させて徐々
    に除去した後、焼結可能な温度で焼成し、その後、必要
    に応じて研磨・切削加工を施すことを特徴とする誘電体
    セラミックの製造方法。
JP3118899A 1991-05-23 1991-05-23 誘電体セラミツクの製造方法 Pending JPH0577213A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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