JPH0577210B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は変動周波数チヨツピング方式絶縁アン
プに関する。

（従来技術およびその問題点） チヨツピング方式絶縁アンプとは、アナログス
イツチにより入力信号をチヨツピングし、トラン
ス等の変換媒体を介した後に再び他のアナログス
イツチにより信号を復元するようにして、入力側
と出力側とを直流的に絶縁した状態で信号の伝送
を行うようにしたものであり、変換媒体の有する
オフセツトが除去できる利点がある。

しかして、チヨツピング周波数を伝送する信号
の帯域よりも充分高く設定することにより所期の
動作が行えるものであるが、従来はチヨツピング
周波数を一定としていたため、外乱雑音がチヨツ
ピング周波数と一致した場合にその不安定要素を
取り除く効果がなく、オフセツトドリフトが大き
くなるという欠点があつた。

（問題点を解決するための手段） 本発明は上記の点に鑑み提案されたものであ
り、その目的とするところは、外乱によるオフセ
ツトドリフトをできるだけ減少させることのでき
る絶縁アンプを提供することにある。

本発明は上記の目的を達成するため、アナログ
スイツチにより入力信号をチヨツピングし、変換
媒体を介した後に再び他のアナログスイツチによ
り信号を復元するチヨツピング方式絶縁アンプに
おいて、前記アナログスイツチのチヨツピング周
波数を低周波信号により変調する手段を備えたこ
とを特徴とする変動周波数チヨツピング方式絶縁
アンプを要旨としている。

（作用） 本発明ではチヨツピング周波数を低周波により
変調し、常に一定のチヨツピング周波数にとどま
らせないようにし、外乱雑音とチヨツピング周波
数とが一致しないようにして、外乱雑音が作用し
た場合にもその影響を平均的に小さくするように
している。

（実施例） 以下、実施例を示す図面に沿つて本発明を詳述
する。

第１図は本発明の変動周波数チヨツピング方式
絶縁アンプの基本構成を示したものである。図に
おいて、入力端子１，２はアナログスイツチ５を
介して変換媒体７の入力端に接続され、変換媒体
７の出力端はアナログスイツチ６を介して出力端
子３，４に接続されるようになつており、アナロ
グスイツチ５，６の駆動が電圧可変型発振器
（VCO）８により行われ、この電圧可変型発振器
８の発振周波数の制御が三角波発生回路９により
行われるようになつている。なお、アナログスイ
ツチ５，６はブリツジ状に４個のスイツチ素子が
接続されており、対向するスイツチ素子が組とな
つて相補にオン・オフすることにより、アナログ
スイツチ５では入力した信号がスイツチングの周
期で正負に反転し、アナログスイツチ６ではその
逆変換が行われる。

第２図は第１図を具体化した実施例の回路構成
を示したものであり、この例では変換媒体７とし
てトランスT₁を用いている。なお、アナログス
イツチ５，６として発光ダイオードとフオトトラ
ンジスタからなるフオトカプラPC₁，PC₂を用い
ている。また、IC₁，IC₂はタイマ用集積回路（例
えば“NE566”）であり、タイマ用集積回路IC₁は
電圧可変型発振器８を構成し、タイマ用集積回路
IC₂は三角波発生回路９を構成している。

第３図はタイマ用集積回路IC₁の出力信号ａと
タイマ用集積回路IC₂の出力信号ｂの波形を夫々
示したものであり、タイマ用集積回路IC₂の出力
信号ｂの三角波の瞬時値に応じてタイマ用集積回
路IC₁の出力信号ａの発振周波数が変調される。
しかして、この信号ａによりフオトカプラPC₁，
PC₂の発光ダイオードが駆動され、フオトトラン
ジスタがオン・オフし、入力端子１，２に入力さ
れた信号をチヨツピングしてトランスT₁の１次
側に印加し、トランスT₁の２次側に発生した信
号が再び同じチヨツピングのタイミングで復元さ
れた出力端子３，４に出力される。

このように、本発明ではチヨツピング周波数を
低周波により変調し、常に一定のチヨツピング周
波数にとどまらせないようにし、外乱雑音とチヨ
ツピング周波数とが一致しないようにしているの
で、外乱雑音が作用した場合にもその影響を平均
的に小さくすることが可能となる。

次に第４図は本発明の他の実施例を示したもの
であり、入力側のアナログスイツチ５としてフオ
トカプラPC₁，PC₂を用い、変換媒体７としてコ
イルL₁とホース素子H₁を用い、ホール素子H₁の
出力を増幅するアンプIC₄，IC₅とトランジスタ
Q₁，Q₂により出力側のアナログスイツチ６を構
成している。

（発明の効果） 以上のように本発明にあつては、アナログスイ
ツチにより入力信号をチヨツピングし、変換媒体
を介した後に再び他のアナログスイツチにより信
号を復元するチヨツピング方式絶縁アンプにおい
て、前記アナログスイツチのチヨツピング周波数
を低周波信号により変調する手段を備えたので、
外乱雑音とチヨツピング周波数とが一致すること
がなく、外乱雑音が作用した場合にもその影響を
平均的に小さくでき、外乱によるオフセツトドリ
フトを少なくすることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の変動周波数チヨツピング方式
絶縁アンプの基本構成図、第２図は具体化した実
施例を示す回路構成図、第３図はその動作波形
図、第４図は他の実施例を示す回路構成図であ
る。 １，２……入力端子、３，４……出力端子、
５，６……アナログスイツチ、７……変換媒体、
８……電圧可変型発振器、９……三角波発生回
路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ アナログスイツチにより入力信号をチヨツピ
   ングし、変換媒体を介した後に再び他のアナログ
   スイツチにより信号を復元するチヨツピング方式
   絶縁アンプにおいて、 前記アナログスイツチのチヨツピング周波数を
   低周波信号により周波数変調する手段を設けたこ
   とを特徴とする変動周波数チヨツピング方式絶縁
   アンプ。