JPH0577012A - 被削性の優れた硫黄系快削鋼の製造方法 - Google Patents
被削性の優れた硫黄系快削鋼の製造方法Info
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- JPH0577012A JPH0577012A JP26867391A JP26867391A JPH0577012A JP H0577012 A JPH0577012 A JP H0577012A JP 26867391 A JP26867391 A JP 26867391A JP 26867391 A JP26867391 A JP 26867391A JP H0577012 A JPH0577012 A JP H0577012A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 被削性の優れた硫黄含有量0.08〜0.4
0%の硫黄系快削鋼の製造を可能とする。 【構成】 連続鋳造法や造塊法により硫黄含有量0.0
8〜0.40%の硫黄系快削鋼を製造する際に、鋳型へ
注入する溶鋼のトータル酸素量を250ppm以上にし
て鋳造し、且つ、鋳片または鋼塊が凝固する際、鋳片幅
中央の断面内の鋳片表面と断面中央の中間点において、
あるいは、鋼塊幅中央の断面内の鋼塊表面と断面中央の
中間点において、液相線温度〜1400℃の温度区間の
平均冷却速度を50℃/分以下とする。 【効果】 被削性の優れた快削鋼の製造やより効率的な
小断面鋳片や鋼塊での快削鋼の製造が可能となる。
0%の硫黄系快削鋼の製造を可能とする。 【構成】 連続鋳造法や造塊法により硫黄含有量0.0
8〜0.40%の硫黄系快削鋼を製造する際に、鋳型へ
注入する溶鋼のトータル酸素量を250ppm以上にし
て鋳造し、且つ、鋳片または鋼塊が凝固する際、鋳片幅
中央の断面内の鋳片表面と断面中央の中間点において、
あるいは、鋼塊幅中央の断面内の鋼塊表面と断面中央の
中間点において、液相線温度〜1400℃の温度区間の
平均冷却速度を50℃/分以下とする。 【効果】 被削性の優れた快削鋼の製造やより効率的な
小断面鋳片や鋼塊での快削鋼の製造が可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は連続鋳造法及び造塊法に
おける被削性の優れた硫黄系快削鋼の製造方法に関する
ものである。
おける被削性の優れた硫黄系快削鋼の製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、連続鋳造法で硫黄快削鋼を製造す
る際の被削性改善方法については特開昭62―2075
47や特開昭62―207548に開示されている。
る際の被削性改善方法については特開昭62―2075
47や特開昭62―207548に開示されている。
【0003】これらの発明は比水量の制限あるいは比水
量の制限に加え、連鋳機内に設けた保温帯や加熱帯を利
用し、鋳片の緩冷却化を図り鋼中に形成されるMnSの
大型化を図り被削性を改善しようとする技術である。
量の制限に加え、連鋳機内に設けた保温帯や加熱帯を利
用し、鋳片の緩冷却化を図り鋼中に形成されるMnSの
大型化を図り被削性を改善しようとする技術である。
【0004】これらについては目標とする緩冷却のレベ
ルについては明らかにされていない。
ルについては明らかにされていない。
【0005】一方、特開平2―155548においては
連続鋳造法においてタンディシュの溶鋼加熱度を10℃
以上とし硬質介在物を低減すると共に、鋳片特定部位の
冷却速度を30℃/分以下にしてMnSの大型化を図り
硫黄系快削鋼の被削性を改善する方法も開示されてい
る。
連続鋳造法においてタンディシュの溶鋼加熱度を10℃
以上とし硬質介在物を低減すると共に、鋳片特定部位の
冷却速度を30℃/分以下にしてMnSの大型化を図り
硫黄系快削鋼の被削性を改善する方法も開示されてい
る。
【0006】これらの発明を適用することにより硫黄系
快削鋼の被削性は改善されるが、鋳片あるいは鋼塊の小
断面化により工程の省略を図ろうとする際、小断面化に
伴いMnSが小型化し、これら従来の技術では目標とす
る被削性レベルを満足できない場合がある。
快削鋼の被削性は改善されるが、鋳片あるいは鋼塊の小
断面化により工程の省略を図ろうとする際、小断面化に
伴いMnSが小型化し、これら従来の技術では目標とす
る被削性レベルを満足できない場合がある。
【0007】また、自動切削工程では切削工具の寿命が
長く、その交換回数が少ないほど生産性が改善されるた
め、常に鋼材の被削性改善が要求されている。
長く、その交換回数が少ないほど生産性が改善されるた
め、常に鋼材の被削性改善が要求されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はJIS規格の
硫黄及び硫黄複合快削鋼に該当する硫黄含有量0.08
〜0.40%の快削鋼において、以上述べたような従来
の技術で十分満足できていない被削性レベルの達成を可
能とするものである。
硫黄及び硫黄複合快削鋼に該当する硫黄含有量0.08
〜0.40%の快削鋼において、以上述べたような従来
の技術で十分満足できていない被削性レベルの達成を可
能とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは以下の通りである。
ろは以下の通りである。
【0010】1.連続鋳造法により硫黄含有量0.08
〜0.40%の硫黄系快削鋼を製造するに際し、鋳型へ
注入する溶鋼のトータル酸素量を250ppm以上にし
て鋳造し、且つ、鋳片が凝固する際、鋳片幅中央の断面
内の鋳片表面と断面中央の中間点において、液相線温度
〜1400℃の温度区間の平均冷却速度を50℃/分以
下とする硫黄系快削鋼の製造方法。と
〜0.40%の硫黄系快削鋼を製造するに際し、鋳型へ
注入する溶鋼のトータル酸素量を250ppm以上にし
て鋳造し、且つ、鋳片が凝固する際、鋳片幅中央の断面
内の鋳片表面と断面中央の中間点において、液相線温度
〜1400℃の温度区間の平均冷却速度を50℃/分以
下とする硫黄系快削鋼の製造方法。と
【0011】2.造塊法により硫黄含有量0.08〜
0.40%の硫黄快削鋼を製造するに際し、鋳型へ注入
する溶鋼のトータル酸素量を250ppm以上にして鋳
造し、且つ、鋼塊が凝固する際、鋼塊幅中央の断面内の
鋼塊表面と断面中央の中間点において、液相線温度〜1
400℃の温度区間の平均冷却速度を50℃/分以下と
する硫黄系快削鋼の製造方法。である。
0.40%の硫黄快削鋼を製造するに際し、鋳型へ注入
する溶鋼のトータル酸素量を250ppm以上にして鋳
造し、且つ、鋼塊が凝固する際、鋼塊幅中央の断面内の
鋼塊表面と断面中央の中間点において、液相線温度〜1
400℃の温度区間の平均冷却速度を50℃/分以下と
する硫黄系快削鋼の製造方法。である。
【0012】尚、液相線温度〜1400℃の温度区間の
平均冷却速度とは液相線温度間の温度差を液相線温度か
ら1400℃まで低下するに要した時間で割って定義さ
れる冷却速度である。
平均冷却速度とは液相線温度間の温度差を液相線温度か
ら1400℃まで低下するに要した時間で割って定義さ
れる冷却速度である。
【0013】図3(1)、(2)に冷却速度を定義した
鋳片、鋼塊内の位置をそれぞれ示す。
鋳片、鋼塊内の位置をそれぞれ示す。
【0014】該冷却速度は温度回復法、エンタルピー法
等による凝固計算により把握される。
等による凝固計算により把握される。
【0015】
【作用】硫黄系快削鋼の被削性は鋼中に形成されるMn
Sが大きいほど改善されることが知られている。
Sが大きいほど改善されることが知られている。
【0016】また、本発明者らが被削性に及ぼす冶金因
子の影響について調査した結果、鋳片または鋼塊におけ
るMnS中のFe含有量が高く、MnSが圧延で延伸さ
れにくいほど成品での被削性が改善されることが分っ
た。
子の影響について調査した結果、鋳片または鋼塊におけ
るMnS中のFe含有量が高く、MnSが圧延で延伸さ
れにくいほど成品での被削性が改善されることが分っ
た。
【0017】そこで、MnSのサイズをできるだけ大き
くし、しかもMnSのFe含有量を低下することにより
MnSを延伸しにくくして被削性を改善する方法につい
て種々検討し、以下の方法を見出した。
くし、しかもMnSのFe含有量を低下することにより
MnSを延伸しにくくして被削性を改善する方法につい
て種々検討し、以下の方法を見出した。
【0018】その一つは、連鋳法、造塊法ともに鋳型へ
注入する溶鋼のトータル酸素を250ppm以上にして
鋳造する方法である。
注入する溶鋼のトータル酸素を250ppm以上にして
鋳造する方法である。
【0019】硫黄系快削鋼の場合、鋳片および鋼塊中に
生成するMnSの大半は凝固中にミクロ偏析でMnとS
が液相に濃化し、MnとSの溶解度積が限界(平衡溶解
度積)を越えた時点で液相中に晶出して生成する。
生成するMnSの大半は凝固中にミクロ偏析でMnとS
が液相に濃化し、MnとSの溶解度積が限界(平衡溶解
度積)を越えた時点で液相中に晶出して生成する。
【0020】本発明者らが溶鋼酸素のMnS生成挙動に
及ぼす影響について、溶鋼酸素レベルを変えて鋼塊を溶
製する実験や、そのようにして溶製した鋼塊からサンプ
ルを採取して一方向凝固実験を行なって凝固中のMnS
生成挙動を調査した結果、トータル酸素の高い材料ほど
MnSの溶解度小さいため凝固初期からMnSが晶出
し、その後成長して大型化することが分った。
及ぼす影響について、溶鋼酸素レベルを変えて鋼塊を溶
製する実験や、そのようにして溶製した鋼塊からサンプ
ルを採取して一方向凝固実験を行なって凝固中のMnS
生成挙動を調査した結果、トータル酸素の高い材料ほど
MnSの溶解度小さいため凝固初期からMnSが晶出
し、その後成長して大型化することが分った。
【0021】また、鋼塊中のMnS組成について調査し
た結果、MnS中のFe含有量は凝固初期からMnSが
生成するほど低下することが判明した。
た結果、MnS中のFe含有量は凝固初期からMnSが
生成するほど低下することが判明した。
【0022】1300℃以上の高温域ではMnSが生成
して時間が経過するにつれ平衡に近づきMnS中のFe
がMnに置換されるためと考えられる。
して時間が経過するにつれ平衡に近づきMnS中のFe
がMnに置換されるためと考えられる。
【0023】従って、凝固する際の酸素を高めることは
MnSの大型化のみならず、MnSのFe含有量を減少
させる効果を有し、その両方の効果により成品の被削性
を大幅に改善できる。
MnSの大型化のみならず、MnSのFe含有量を減少
させる効果を有し、その両方の効果により成品の被削性
を大幅に改善できる。
【0024】もう一つの方法は、鋳片や鋼塊が凝固する
際の液相線温度〜1400℃の温度区間で冷却速度を小
さくする方法であり、この温度区間の冷却速度を減少す
ることによりMnSの成長の律速段階であるMnの固相
内拡散を促進することでMnSの成長を促すことができ
る。
際の液相線温度〜1400℃の温度区間で冷却速度を小
さくする方法であり、この温度区間の冷却速度を減少す
ることによりMnSの成長の律速段階であるMnの固相
内拡散を促進することでMnSの成長を促すことができ
る。
【0025】一方、上記温度区間において緩冷却化する
ことによりMnS中のFeのMnへの置換が進むのでF
e含有量の減少にもこの冷却速度の減少は効果を有す
る。
ことによりMnS中のFeのMnへの置換が進むのでF
e含有量の減少にもこの冷却速度の減少は効果を有す
る。
【0026】さらに、実施例のところでも後述するよう
にトータル酸素を高くして鋳造する方法と液相線温度〜
1400℃の温度区間の緩冷却を組合せることにより、
それら単独に適用した場合に比べMnSの大型化および
MnS中のFe含有量の低下を一層促進可能であり、そ
の結果成品における被削性はさらに改善される。
にトータル酸素を高くして鋳造する方法と液相線温度〜
1400℃の温度区間の緩冷却を組合せることにより、
それら単独に適用した場合に比べMnSの大型化および
MnS中のFe含有量の低下を一層促進可能であり、そ
の結果成品における被削性はさらに改善される。
【0027】図1に連鋳のタンディッシュにおけるトー
タル酸素と成品においてプランジカットで調査した仕上
面粗さ指数の関係を示す。
タル酸素と成品においてプランジカットで調査した仕上
面粗さ指数の関係を示す。
【0028】図2には鋳片の幅中央の断面内の鋳片表面
と断面中央の中間点における液相線温度〜1400℃の
温度区間の冷却速度と仕上面粗さ指標の関係を示す。
と断面中央の中間点における液相線温度〜1400℃の
温度区間の冷却速度と仕上面粗さ指標の関係を示す。
【0029】これらの図から明らかなように溶鋼のトー
タル酸素が高いほど、冷却速度が小さいほど仕上面粗さ
は改善され、被削性が向上しているが、トータル酸素が
250ppm以上ではそれ未満に比べトータル酸素アッ
プによる改善代は小さく、一方、冷却速度については5
0℃/分以上で冷却速度を減少すると仕上面粗さを大き
く改善できるのに対し、50℃/分以下では冷却速度を
減少してもあまり改善されない。
タル酸素が高いほど、冷却速度が小さいほど仕上面粗さ
は改善され、被削性が向上しているが、トータル酸素が
250ppm以上ではそれ未満に比べトータル酸素アッ
プによる改善代は小さく、一方、冷却速度については5
0℃/分以上で冷却速度を減少すると仕上面粗さを大き
く改善できるのに対し、50℃/分以下では冷却速度を
減少してもあまり改善されない。
【0030】本発明において鋳型へ注入する溶鋼のトー
タル酸素量を250ppm以上とし、冷却速度を50℃
/分以下にするのは以上の理由による。
タル酸素量を250ppm以上とし、冷却速度を50℃
/分以下にするのは以上の理由による。
【0031】また、成品横断面内のかなりの範囲で被削
性改善効果が得るにも、鋳片または鋼塊が凝固する際の
前述の冷却速度を50℃/分以下とする必要があった。
性改善効果が得るにも、鋳片または鋼塊が凝固する際の
前述の冷却速度を50℃/分以下とする必要があった。
【0032】
【実施例】低炭系の硫黄快削鋼(SUM23)を転炉で
2ch溶製し、そのうち1chを転炉でCを通常の目標
より吹き下げて出鋼にすることにより溶鋼のフリー酸素
を高めタンディッシュ(TD)でのトータル酸素を25
0ppm以上に調整し、もう1Chは通常通り目標のC
で吹き止める溶鋼を行ない、TDでのトータル酸素を2
50ppm以下に抑えた。第1表にTDでの溶鋼組成を
示す。
2ch溶製し、そのうち1chを転炉でCを通常の目標
より吹き下げて出鋼にすることにより溶鋼のフリー酸素
を高めタンディッシュ(TD)でのトータル酸素を25
0ppm以上に調整し、もう1Chは通常通り目標のC
で吹き止める溶鋼を行ない、TDでのトータル酸素を2
50ppm以下に抑えた。第1表にTDでの溶鋼組成を
示す。
【0033】また、2Ch共に断面サイズが162mm
×162mmの鋳片に鋳造し、一つのストランドにおい
て2次冷却帯の下流に設けた加熱帯で鋳片表面を加熱
し、緩冷却化を図った。
×162mmの鋳片に鋳造し、一つのストランドにおい
て2次冷却帯の下流に設けた加熱帯で鋳片表面を加熱
し、緩冷却化を図った。
【0034】他のストランドについては比較のため加熱
せず、放冷のままとした。
せず、放冷のままとした。
【0035】
【表1】
【0036】尚、機内で加熱した場合、前記冷却速度は
34℃/分で、加熱せず放冷した場合は該冷却速度は6
0℃/分となった。
34℃/分で、加熱せず放冷した場合は該冷却速度は6
0℃/分となった。
【0037】第2表に鋳片の幅中央の1/4厚み部で評
価したMnSの平均粒径およびMnS中のFe含有量を
示す。
価したMnSの平均粒径およびMnS中のFe含有量を
示す。
【0038】MnSの平均粒径は画像解析により、Mn
S中のFe含有量はEPMAで測定した。
S中のFe含有量はEPMAで測定した。
【0039】本表よりTDにおけるトータル酸素量を2
50ppm以上としたAチャージの方が250ppm以
下のBチャージより同じ冷却条件ではMnSの平均粒径
は大きく、しかもMnS中のFe含有量が低いことが分
る。
50ppm以上としたAチャージの方が250ppm以
下のBチャージより同じ冷却条件ではMnSの平均粒径
は大きく、しかもMnS中のFe含有量が低いことが分
る。
【0040】また、機内加熱で緩冷却化した場合と放冷
した場合では緩冷却をした方が、MnSサイズ大きく、
しかもMnS中のFe含有量が低い。
した場合では緩冷却をした方が、MnSサイズ大きく、
しかもMnS中のFe含有量が低い。
【0041】本発明の実施例に該当するAチャージで緩
冷却したケースにおいて、MnSが最も大型化し、Mn
S中のFe含有量も最も低下できている。
冷却したケースにおいて、MnSが最も大型化し、Mn
S中のFe含有量も最も低下できている。
【0042】
【表2】
【0043】図1及び図2には上記鋳片を直径60mm
の棒鋼に圧延し、プランジカット試験により被削性を評
価した結果を示す。
の棒鋼に圧延し、プランジカット試験により被削性を評
価した結果を示す。
【0044】これらの図よりトータル酸素の高いAチャ
ージの方がトータル酸素の低いBチャージより仕上面粗
さは良好であり、Aチャージの中でも緩冷却した方が放
冷して冷却速度が大きい場合に比べ仕上面粗さ指数は小
さい。
ージの方がトータル酸素の低いBチャージより仕上面粗
さは良好であり、Aチャージの中でも緩冷却した方が放
冷して冷却速度が大きい場合に比べ仕上面粗さ指数は小
さい。
【0045】以上より注入する溶鋼のトータル酸素量を
高めると共に凝固中の冷却速度を減少する本発明法が被
削性の改善に極めて有効なことが分る。
高めると共に凝固中の冷却速度を減少する本発明法が被
削性の改善に極めて有効なことが分る。
【0046】造塊法においても300kg鋼塊を用いて
連鋳法と同様な実験を行ない、本発明法を適用した場合
にMnSが大きく、MnS中のFe含有量が低くなり被
削性が改善されることを確認した。
連鋳法と同様な実験を行ない、本発明法を適用した場合
にMnSが大きく、MnS中のFe含有量が低くなり被
削性が改善されることを確認した。
【0047】尚、硫黄含有量0.08〜0.40%の硫
黄快削鋼をベースにPb、Bi、Te等の元素を添加し
た快削鋼でも本発明の方法によりMnSは大型化し、M
nS中のFe含有量を低下させることは硫黄快削鋼と全
く同様に可能であり、従って、本発明はこれらの鋼種の
被削性改善に対しても非常に有効な方法である。
黄快削鋼をベースにPb、Bi、Te等の元素を添加し
た快削鋼でも本発明の方法によりMnSは大型化し、M
nS中のFe含有量を低下させることは硫黄快削鋼と全
く同様に可能であり、従って、本発明はこれらの鋼種の
被削性改善に対しても非常に有効な方法である。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明を適用する
ことにより硫黄系の快削鋼の被削性は大幅に改善可能で
あり、その結果切削工程では切削精度が改善されると共
に工具寿命が伸びる結果、切削工程での生産性は大幅に
改善される。
ことにより硫黄系の快削鋼の被削性は大幅に改善可能で
あり、その結果切削工程では切削精度が改善されると共
に工具寿命が伸びる結果、切削工程での生産性は大幅に
改善される。
【0049】また、被削性の面から不利な小断面CCや
小鋼塊での製造においても被削性の優れた鋼材の製造が
可能となり、これらニアネットシェイプ化に伴う工程の
省略により一層の省エネ及び省力化が達成される。
小鋼塊での製造においても被削性の優れた鋼材の製造が
可能となり、これらニアネットシェイプ化に伴う工程の
省略により一層の省エネ及び省力化が達成される。
【図1】プランジカットによる被削性調査結果を示し、
タンディッシュトータル酸素と仕上面粗さ指数の関係を
示す図である。
タンディッシュトータル酸素と仕上面粗さ指数の関係を
示す図である。
【図2】プランジカットによる被削性調査結果を示し、
鋳片冷却速度と仕上面粗さ指数の関係を示す図である。
鋳片冷却速度と仕上面粗さ指数の関係を示す図である。
【図3】鋳片および鋼塊における冷却速度の定義位置を
示す説明図。 (1)は鋳片、(2)は鋼塊の場合を示す。
示す説明図。 (1)は鋳片、(2)は鋼塊の場合を示す。
Claims (2)
- 【請求項1】 連続鋳造法により硫黄含有量0.08〜
0.40%の硫黄系快削鋼を製造するに際し、鋳型へ注
入する溶鋼のトータル酸素量を250ppm以上にして
鋳造し、且つ、鋳片が凝固する際、鋳片幅中央の断面内
の鋳片表面と断面中央の中間点において、液相線温度〜
1400℃の温度区間の平均冷却速度を50℃/分以下
とする硫黄系快削鋼の製造方法。 - 【請求項2】 造塊法により硫黄含有量0.08〜0.
40%の硫黄快削鋼を製造するに際し、鋳型へ注入する
溶鋼のトータル酸素量を250ppm以上にして鋳造
し、且つ、鋼塊が凝固する際、鋼塊幅中央の断面内の鋼
塊表面と断面中央の中間点において、液相線温度〜14
00℃の温度区間の平均冷却速度を50℃/分以下とす
る硫黄系快削鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26867391A JPH0577012A (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | 被削性の優れた硫黄系快削鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26867391A JPH0577012A (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | 被削性の優れた硫黄系快削鋼の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0577012A true JPH0577012A (ja) | 1993-03-30 |
Family
ID=17461808
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26867391A Withdrawn JPH0577012A (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | 被削性の優れた硫黄系快削鋼の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0577012A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002103010A (ja) * | 2000-10-03 | 2002-04-09 | Kawasaki Steel Corp | 中心部の被削性の良好な鋳片の製造方法 |
KR20020046710A (ko) * | 2000-12-15 | 2002-06-21 | 이구택 | 쾌삭성이 우수한 고 유황 함유 오스테나이트계 스테인레스합금의 주편 제조방법 |
-
1991
- 1991-09-20 JP JP26867391A patent/JPH0577012A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002103010A (ja) * | 2000-10-03 | 2002-04-09 | Kawasaki Steel Corp | 中心部の被削性の良好な鋳片の製造方法 |
JP4631145B2 (ja) * | 2000-10-03 | 2011-02-16 | Jfeスチール株式会社 | 中心部の被削性の良好な鋳片の製造方法 |
KR20020046710A (ko) * | 2000-12-15 | 2002-06-21 | 이구택 | 쾌삭성이 우수한 고 유황 함유 오스테나이트계 스테인레스합금의 주편 제조방법 |
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