JPH0576693A - 洗濯機の給水装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 給水時にシャワー状に散水され、かつ水はね
せず、洗濯物を投入する際に邪魔にならない給水装置の
提供すること。 【構成】 本発明の洗濯機の給水装置は、洗濯槽１の上
方に位置し、一端が給水口６に接続され、他端に吐出口
１３を有し、前記給水口６との接続部を支点にして左右
回転可能に支持された給水ノズル１１と、この給水ノズ
ル１１内における吐出口１９近傍に上下方向の軸で回転
可能に支持され、一端が前記給水ノズル１１の壁面に衝
突することによってそれ以上の回転が制限される仕切板
１１と、前記給水ノズル１１が前記洗濯槽１に衝突した
ときに、前記仕切板１１を反対方向に回動させる回動手
段３０、３１とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、洗濯機の給水装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来例として、洗濯槽上隅部に設けられ
た給水ノズルの吐出口の下方に、平板状の拡散板を設
け、給水ノズルから洗濯槽への給水の際に、吐出した水
を拡散板の表面にぶつけてシャワー状に散布させ、洗い
開始時の洗濯物の沈み込みを早くしたり、すすぎ時の洗
濯物の泡切れを良くした洗濯機が、実公昭４８−４００
６５号公報（Ｄ０６Ｆ）に示されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来例にあっては、給
水口から遠い部分を中心として散水を行いたい場合、給
水圧を強くするか、拡散板を大きくするかしなければな
らない。しかし、給水圧を強くし過ぎると、拡散板に強
く水が当り過ぎるため水はね現象が起こりやすい。ま
た、拡散板を大きくすると、洗濯槽に洗濯物を投入する
際に邪魔になる。

【０００４】本発明は、斯かる問題点を解消するもので
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の洗濯機の給水装
置は、洗濯槽の上方に位置し、一端が給水口に接続さ
れ、他端に吐出口を有し、前記給水口との接続部を支点
にして左右回転可能に支持された給水ノズルと、この給
水ノズル内における吐出口近傍に上下方向の軸で回転可
能に支持され、一端が前記給水ノズルの壁面に衝突する
ことによってそれ以上の回転が制限される仕切板と、前
記給水ノズルが前記洗濯槽に衝突したときに、前記仕切
板を反対方向に回動させる回動手段とを備えている。

【０００６】

【作用】給水ノズル内を吐出口へ向かって流れる水は、
仕切板によって方向を制限され、吐出口の右隅部分また
は左隅部分から吐出する。また、給水ノズルは、水を吐
出することで得た推進力で給水口との接続部を支点にし
て左または右方向に回転する。給水ノズルが回転して洗
濯槽の側面に衝突すると、回動手段が仕切板を反転さ
せ、水の流出方向が変わる。これによって、水は最初と
は反対の部分から吐出し、給水ノズルは反対方向に回転
し始める。以上の動作が繰り返されることで、給水ノズ
ルは往復運動をしながら、給水を行う。

【０００７】

【実施例】本発明の実施例を各図面に基づいて説明す
る。

【０００８】図３は本発明の給水装置が備えられた洗濯
機の概要を示し、１は洗濯槽であり、２はこの洗濯槽底
部に回転自在に配設された回転翼、３はこの回転翼に連
結された正逆回転可能な洗濯モータで、回転翼２を正逆
回転させて洗い及びすすぎを行う。４はその中に脱水
槽、脱水用モータ等を備えた脱水装置で、脱水モータに
より脱水槽を一方向に高速回転させて脱水を行う。

【０００９】５は洗濯槽のコーナー部近傍に左右回転可
能に取り付けられた給水装置で、以下、この給水装置に
ついて詳細に説明する図１及び図２において、６はコン
トロールボックス７の底面板８を貫通する給水パイプ
で、前記底面板８と一体成形されている。９は前記給水
パイプの周りに、同じく底面板８と一体成形された環状
仕切りリブで、給水パイプ６と給水ホース１０との接続
部から漏れた水がコントロールボックス７内へ流出する
のを防ぐ。

【００１０】１１は前記給水パイプ６に接続された給水
ノズルで、給水パイプ６との接続部に接続口１２を、反
対の端部に吐出口１３を有し、さらに、その外底部には
突起１４を有する。１５及び１６はそれぞれ前記給水ノ
ズル１１を構成する上カバー及び下カバーで、給水ノズ
ル１１は、これら上カバー１５及び下カバー１６を上下
に合わせて、止めネジ１７、１８及び１９で止着するこ
とにより組み立てられる。また、このとき、突起１４は
接続口１２の中心線上に位置する。

【００１１】２０は前記給水ノズル１１を下方から支え
るノズル支持板で、給水ノズル１１を支えたときに前記
突起１４に相対する位置に凹部２１が設けられており、
この凹部２１に突起１４が填まり込み、こうして給水ノ
ズル１１は突起１４を支点に左右に回転可能となってい
る。

【００１２】２２は前記給水ノズル１１内の前記吐出口
１３近傍に設けられた仕切板で、上下方向の軸部２３
と、この軸部２３の吐出口１３側と接続口１２側の両側
にそれぞれ取り付けられた翼部Ａ２４及びＢ２５とから
なり、前記上・下カバー１５及び１６に設けられた差し
込み穴２６及び２７に軸部２３の両端部２８及び２９を
それぞれ遊嵌した状態で、上・下カバー１５及び１６に
回転自在に支持されている。前記軸部２３は、給水ノズ
ル１１内の横径Ｌの二等分線Ｐ上に位置し、前記翼部Ｂ
２５長さは、給水ノズル１１内の横径Ｌの半分より長く
なっている。従って、仕切板２２の回転は、翼部Ｂ２５
が給水ノズル１１の壁面に衝突したときに阻止される。
また、翼部Ｂ２５が一方の壁面に衝突しているときに、
翼部Ａ２４と他方の壁面との間に隙間が開くように、翼
部Ａ２４の長さや軸部２３の位置は調整されている。さ
らに、翼部Ａ２４及びＢ２５の底辺と給水ノズル１１の
底面の間には、わずかに隙間が開いている。

【００１３】３０及び３１はそれぞれ、前記給水ノズル
１１の壁面を貫通し、給水ノズルの内外方向に移動可能
な押し棒Ａ及びＢで、この押し棒Ａ３０及びＢ３１を内
方向に押すことにより前記仕切板２２を動かすことがで
きる。また、両端部は径が大きくなっており、壁面の穴
から抜き落ちることはない。

【００１４】なお、前記仕切板２２や前記押し棒Ａ３０
及びＢ３１は、前記給水ノズル１１が組み立てられると
きに共に組み込まれる。

【００１５】斯かる構成に基づく動作を説明する。

【００１６】給水ノズル１１内を流れる水の圧力は常に
全体に均一でないので、今、吐出口１３を正面から見て
右側の流れのほうが少し水圧が高い状態であるとした場
合、水は、給水ノズル１１内を吐出口１３へ向かって流
れる際、仕切板２２を右に回転させ、翼部Ｂ２５を給水
ノズル１１内の右壁面に押さえ付ける。この時、右壁面
を貫通している押し棒Ａ３０は翼部Ｂ２５によって外に
押し出される。同時に、給水ノズル１１内を流れる水の
大部分は、仕切板２２によって流出方向を制限され、翼
部Ａ２４と左壁面の間を通って吐出口１３の左隅より流
れ出る。残りのわずかな水は、翼部Ａ２４及びＢ２５の
底辺と給水ノズル１１の底面との間のわずかな隙間を通
って吐出口１９の残り部分から流れ出る。従って、吐出
口１３左隅から出た水は勢い良く遠くへ撒かれ、残り部
分から出た水は吐出口１３の近くに撒かれる。さらに、
給水ノズル１１は、左隅から水を吐出することで得た推
進力で左回りに回転し始める。

【００１７】次に、左回転してきた給水ノズル１１が洗
濯槽１の側面に衝突すると、前記押し棒Ａ３０が給水ノ
ズル１１内に押し込まれ、翼部Ｂ２５を押して仕切板２
２を回転させ、翼部Ｂ２５を給水ノズル１１内の左壁面
に押さえ付ける。すると、上記同様、水は流出方向を制
限され、その大部分が吐出口１３の右隅より吐出する。
同時に、給水ノズル１１は右回転し始める。

【００１８】さらに、洗濯槽１の反対側面に給水ノズル
１１が衝突すると、押し棒Ｂ３１が給水ノズル１１内に
押し込まれ、上記同様に作用することで、給水ノズル１
１は左回転し始める。これらの動作を繰り返すことで、
給水ノズル１１は往復運動をし、広範囲に散水しながら
給水を行う。

【００１９】以上、本実施例の給水装置においては、広
範囲に散水しながら給水を行うことできるので、洗い開
始時に洗濯物の沈み込みが早くなり、洗浄率を向上でき
る。また、すすぎ時に洗濯物の泡切れも良くなり、すす
ぎ時間の短縮ができる。

【００２０】しかも、給水圧が高くても給水時に水はね
することがなく、また、給水ノズルの長さを変えること
で散水の領域を自由に変えられ、さらに給水ノズルが長
くなっても、給水を行わないときは、ノズルを洗濯槽側
面に沿わせておくことで、洗濯物投入時に邪魔にならな
い。

【００２１】

【発明の効果】本発明の洗濯機の給水装置の構成によれ
ば、水を散水させるときに、水はねすることがなく、ま
た、給水ノズルの長さを変えることで、給水口から遠い
ところへの散水も行うことができる。さらに、洗濯物を
投入する際に邪魔にならない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の洗濯機の給水装置の詳細を示す側面断
面図である。

【図２】同じくＡ−Ａ断面図である。

【図３】本発明の洗濯機の給水装置が備えられた洗濯機
の概要を示す上面図である。

【符号の説明】

１１ 給水ノズル ２２ 仕切板 ３０ 押し棒Ａ（回動手段） ３１ 押し棒Ｂ（回動手段）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗濯槽の上方に位置し、一端が給水口に
   接続され、他端に吐出口を有し、前記給水口との接続部
   を支点にして左右回転可能に支持された給水ノズルと、
   この給水ノズル内における吐出口近傍に上下方向の軸で
   回転可能に支持され、一端が前記給水ノズルの壁面に衝
   突することによってそれ以上の回転が制限される仕切板
   と、前記給水ノズルが前記洗濯槽に衝突したときに、前
   記仕切板を反対方向に回動させる回動手段とを備えたこ
   とを特徴とする洗濯機の給水装置。