JPH0576508A - 核磁気共鳴検査装置 - Google Patents
核磁気共鳴検査装置Info
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- JPH0576508A JPH0576508A JP3236523A JP23652391A JPH0576508A JP H0576508 A JPH0576508 A JP H0576508A JP 3236523 A JP3236523 A JP 3236523A JP 23652391 A JP23652391 A JP 23652391A JP H0576508 A JPH0576508 A JP H0576508A
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- magnetic resonance
- nuclear magnetic
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 核磁気共鳴検査装置で、被検体の組織の性質
に忠実な画像等を得るため、検査部位の核スピンの励起
を場所によらず均一に行う高周波磁界の発生と、S/N
比良く核磁気共鳴信号を検出する高周波コイルを備え
る。 【構成】 超電導磁石内に励起専用高周波コイル06を
備える。この高周波コイルは人体検査部位に一様な強度
の高周波磁界を発生するに要する形状を有する。検査部
位からの核磁気共鳴信号をS/N比良く検出する、検出
専用高周波コイルを備える。この高周波コイルは検出に
最適な特性を持たせるため、検査部位以外の生体組織が
含まれることから起因する損失を最少限とする形状を有
する。検査部位の組織や形状に合わせた高周波コイルを
備えることで操作性とフィリングファクターを向上す
る。検出用高周波コイルで受信した信号は電磁結合させ
た励起用高周波コイルに誘導電流となって信号処理系に
伝達される。
に忠実な画像等を得るため、検査部位の核スピンの励起
を場所によらず均一に行う高周波磁界の発生と、S/N
比良く核磁気共鳴信号を検出する高周波コイルを備え
る。 【構成】 超電導磁石内に励起専用高周波コイル06を
備える。この高周波コイルは人体検査部位に一様な強度
の高周波磁界を発生するに要する形状を有する。検査部
位からの核磁気共鳴信号をS/N比良く検出する、検出
専用高周波コイルを備える。この高周波コイルは検出に
最適な特性を持たせるため、検査部位以外の生体組織が
含まれることから起因する損失を最少限とする形状を有
する。検査部位の組織や形状に合わせた高周波コイルを
備えることで操作性とフィリングファクターを向上す
る。検出用高周波コイルで受信した信号は電磁結合させ
た励起用高周波コイルに誘導電流となって信号処理系に
伝達される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は核磁気共鳴検査装置に係
り、特に、核磁気共鳴現象を利用して生体内の各組織の
特定原子核(例えば水素原子核や燐原子核など)の密度
分布、緩和時間、動きを無侵襲に測定し、医学診断のた
めの情報を得るもので、誘導結合検出器を有する核磁気
共鳴検査装置に関する。
り、特に、核磁気共鳴現象を利用して生体内の各組織の
特定原子核(例えば水素原子核や燐原子核など)の密度
分布、緩和時間、動きを無侵襲に測定し、医学診断のた
めの情報を得るもので、誘導結合検出器を有する核磁気
共鳴検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、人体の頭部や腹部等の内部構造を
非破壊的に検査する装置として、X線CTや超音波撮像
装置が広く利用されている。近年、核磁気共鳴現象を用
いて同様の検査を行う試みが成功し、更にX線CTや超
音波撮像装置では得られなかった多くの医学診断の情報
を取得できるようになり、急速に普及している。この核
磁気共鳴現象を用いた検査装置においては、検査対象物
体からの核磁気共鳴信号を物体各部の位置に対応させて
分離・識別する必要がある。最も多く用いられている方
法は、静磁場発生装置と互いに直交した三方向(X,
Y,Z)に傾斜磁場を発生する磁場装置との組合せで発
生させた磁場内に検査物体を設置し、物体各部の磁場強
度を空間的・時間的に異ならせ、この状態でそれぞれの
磁場強度で核磁気共鳴現象を起こす高周波磁界を印加
し、得られる核磁気共鳴信号の周波数や位相に位置情報
を反映させる方法である。
非破壊的に検査する装置として、X線CTや超音波撮像
装置が広く利用されている。近年、核磁気共鳴現象を用
いて同様の検査を行う試みが成功し、更にX線CTや超
音波撮像装置では得られなかった多くの医学診断の情報
を取得できるようになり、急速に普及している。この核
磁気共鳴現象を用いた検査装置においては、検査対象物
体からの核磁気共鳴信号を物体各部の位置に対応させて
分離・識別する必要がある。最も多く用いられている方
法は、静磁場発生装置と互いに直交した三方向(X,
Y,Z)に傾斜磁場を発生する磁場装置との組合せで発
生させた磁場内に検査物体を設置し、物体各部の磁場強
度を空間的・時間的に異ならせ、この状態でそれぞれの
磁場強度で核磁気共鳴現象を起こす高周波磁界を印加
し、得られる核磁気共鳴信号の周波数や位相に位置情報
を反映させる方法である。
【0003】ここで、検査装置において最も重要なこと
は、得られた再構成画像の画質がいかに忠実に被検体の
組織の性質を再現しているかということである。核磁気
共鳴を用いた検査装置で、この目的を達成するには、高
周波磁界の性能と核磁気共鳴信号の検出能力による。こ
の高周波磁界を発生することと、核磁気共鳴信号を電気
信号に変換する装置に要求される項目は、 (1)希望の動作周波数で共振しなければならない。 (2)検査部位に適応する十分な大きさである。 (3)検査部位全体に均一な高周波磁界を発生する。 (4)良好なフィリングファクターを有する、すなわち
核磁気共鳴信号を電気信号に変換する装置と被検査部位
の電磁気的結合度合を密にすること。 (5)装置自身の損失が最少である。 (6)印加電圧に耐えること。 (7)被検体に発生する電界が最少であること。 (8)他のシステムとの干渉が最少であること。 である。これらの要求項目により、核磁気共鳴を用いた
検査装置の高周波信号と高周波磁界の変換器として共振
LC回路(以下、高周波コイルと称する)が一般的に用
いられている。
は、得られた再構成画像の画質がいかに忠実に被検体の
組織の性質を再現しているかということである。核磁気
共鳴を用いた検査装置で、この目的を達成するには、高
周波磁界の性能と核磁気共鳴信号の検出能力による。こ
の高周波磁界を発生することと、核磁気共鳴信号を電気
信号に変換する装置に要求される項目は、 (1)希望の動作周波数で共振しなければならない。 (2)検査部位に適応する十分な大きさである。 (3)検査部位全体に均一な高周波磁界を発生する。 (4)良好なフィリングファクターを有する、すなわち
核磁気共鳴信号を電気信号に変換する装置と被検査部位
の電磁気的結合度合を密にすること。 (5)装置自身の損失が最少である。 (6)印加電圧に耐えること。 (7)被検体に発生する電界が最少であること。 (8)他のシステムとの干渉が最少であること。 である。これらの要求項目により、核磁気共鳴を用いた
検査装置の高周波信号と高周波磁界の変換器として共振
LC回路(以下、高周波コイルと称する)が一般的に用
いられている。
【0004】ここで、高周波コイルの性能について、更
に詳しく説明する。核磁気共鳴信号は、核スピンを励起
する高周波磁界の強度と核スピンの運動で生ずる高周波
磁界の強度に比例するので、核磁気共鳴を用いた検査装
置では検査部位全体に励起と検出で特別な均一性が望ま
れる。一般に、照射磁界の均一度の改善は、信号対雑音
比の減少を伴う。それは、検査対応領域の空間の相対的
な高周波磁界の均一度は高周波コイルを大きくすること
で向上できる。しかしながら、この手法は高周波コイル
の損失を増加し、フィリングファクターを減少し、そし
て高周波コイル内に大きな生体組織を含むことによる余
分な生体損失を加えることになる。すなわち、高周波磁
界の均一性を向上すれば必要とする高周波電力は増加す
るし、検出にあたっては信号対雑音比を低下することに
なる。
に詳しく説明する。核磁気共鳴信号は、核スピンを励起
する高周波磁界の強度と核スピンの運動で生ずる高周波
磁界の強度に比例するので、核磁気共鳴を用いた検査装
置では検査部位全体に励起と検出で特別な均一性が望ま
れる。一般に、照射磁界の均一度の改善は、信号対雑音
比の減少を伴う。それは、検査対応領域の空間の相対的
な高周波磁界の均一度は高周波コイルを大きくすること
で向上できる。しかしながら、この手法は高周波コイル
の損失を増加し、フィリングファクターを減少し、そし
て高周波コイル内に大きな生体組織を含むことによる余
分な生体損失を加えることになる。すなわち、高周波磁
界の均一性を向上すれば必要とする高周波電力は増加す
るし、検出にあたっては信号対雑音比を低下することに
なる。
【0005】そこで、励起用の高周波コイルと検出用の
高周波コイルを別にして、専用タイプにすることが通常
である。この場合、励起の高周波磁界の強度の不均一が
画像の均一性に強く作用することから、励起用の高周波
コイルを大きくする。検出用のコイルは生体損失が最少
になるように、より小さくすることが望まれる。ここ
で、二つの高周波コイルは同一周波数で共振しており、
励起時は、検出用の高周波コイルが励起用の高周波コイ
ルの特性に影響して、その特性を阻害する。また検出時
には、励起用の高周波コイルが検出用の高周波コイルの
特性に影響して、その効率を低下する。これを対策する
ために1985年8月19日にロンドンで開催された第
4回Society of Magnetic Resonance in Medicine にお
いて、W.A.Edelstein らによって“ELECTRONIC DECOUPL
ING OF SURFACE COILS FOR NMR IMAGING AND SPECTROSC
OPY ”の題目で報告されたディカップリングの方法が広
く用いられている。この方法は、高周波コイルの回路ル
ープを遮断する、あるいは短絡する、あるいは共振特性
を変化させて共鳴周波数から大きく変移するか、これら
を組み合わせて相互干渉を防止することである。しかし
ながら、相互干渉を皆無にすることは不可能であるばか
りか、励起用の高周波コイルは高い高周波電力を扱うた
めディカップリング用の回路部品の選択範囲が狭く、結
果として共振回路のQ特性の低下あるいはコイル損失の
増加や信頼性の低下をまねくなどの問題がある。
高周波コイルを別にして、専用タイプにすることが通常
である。この場合、励起の高周波磁界の強度の不均一が
画像の均一性に強く作用することから、励起用の高周波
コイルを大きくする。検出用のコイルは生体損失が最少
になるように、より小さくすることが望まれる。ここ
で、二つの高周波コイルは同一周波数で共振しており、
励起時は、検出用の高周波コイルが励起用の高周波コイ
ルの特性に影響して、その特性を阻害する。また検出時
には、励起用の高周波コイルが検出用の高周波コイルの
特性に影響して、その効率を低下する。これを対策する
ために1985年8月19日にロンドンで開催された第
4回Society of Magnetic Resonance in Medicine にお
いて、W.A.Edelstein らによって“ELECTRONIC DECOUPL
ING OF SURFACE COILS FOR NMR IMAGING AND SPECTROSC
OPY ”の題目で報告されたディカップリングの方法が広
く用いられている。この方法は、高周波コイルの回路ル
ープを遮断する、あるいは短絡する、あるいは共振特性
を変化させて共鳴周波数から大きく変移するか、これら
を組み合わせて相互干渉を防止することである。しかし
ながら、相互干渉を皆無にすることは不可能であるばか
りか、励起用の高周波コイルは高い高周波電力を扱うた
めディカップリング用の回路部品の選択範囲が狭く、結
果として共振回路のQ特性の低下あるいはコイル損失の
増加や信頼性の低下をまねくなどの問題がある。
【0006】一方、これらの問題を避けるために、励起
用高周波コイルと検出用高周波コイルを併用した装置も
ある。これは、特開昭61−95234号公報に示され
ている。この場合は、前述の相互干渉による特性の劣下
の問題はないが、前にも述べたように、高周波磁界の均
一度と検出時のコイル損失の低下、フィリングファクタ
ーの向上は相反する技術であり、一つの高周波コイルで
励起と検出を行う場合はそれぞれの特性を犠牲にせざる
を得ない。また同装置では、検出部位毎に最適な形状の
高周波コイルを設計できない問題がある。更に励起用と
検出用の各高周波コイルを併用する場合でも、検出時の
効率を少しでも改善するために、頭部用の高周波コイル
と腹部用の高周波コイルの二種類を最低備えるのが普通
であり、励起用に動作する高周波コイルの形状が検査部
位毎に変わり高周波電力のレベルを、その都度調整しな
ければならない等の問題がある。
用高周波コイルと検出用高周波コイルを併用した装置も
ある。これは、特開昭61−95234号公報に示され
ている。この場合は、前述の相互干渉による特性の劣下
の問題はないが、前にも述べたように、高周波磁界の均
一度と検出時のコイル損失の低下、フィリングファクタ
ーの向上は相反する技術であり、一つの高周波コイルで
励起と検出を行う場合はそれぞれの特性を犠牲にせざる
を得ない。また同装置では、検出部位毎に最適な形状の
高周波コイルを設計できない問題がある。更に励起用と
検出用の各高周波コイルを併用する場合でも、検出時の
効率を少しでも改善するために、頭部用の高周波コイル
と腹部用の高周波コイルの二種類を最低備えるのが普通
であり、励起用に動作する高周波コイルの形状が検査部
位毎に変わり高周波電力のレベルを、その都度調整しな
ければならない等の問題がある。
【0007】次に、これらの高周波コイルには特開昭5
9−17336号公報や特開昭60−80445号公報
に示されているように、高周波コイルの操作性と被検体
の安全性向上のため被検体を磁石の中心に搬送する前
に、寝台上で被検体に高周波コイルを取り付けることが
一般的である。一方、高周波コイルには信号伝送用のケ
ーブルが付属している。このケーブルは励起用の高電圧
に耐えることや微弱な信号の減衰を防ぐために太い高周
波用同軸ケーブルが用いられており、検査時の操作性が
煩雑となっている。このため高周波コイルの設計に当た
っては寝台との組み合わせや伝送ケーブルの保持の考慮
を加えなければならず、検査部位の形状に合わせてフィ
リングファクターを最適にするには問題がある。また、
この伝送ケーブルが励起用の高周波コイルの内側に存在
することになり、高周波コイルとケーブル間の干渉が増
加して被検体空間の磁界強度を低下したり、その均一度
を劣化させる問題がある。更に、高周波コイルにつれて
移動するため他の機器や被検体の衣類等に絡まる危険性
がある。
9−17336号公報や特開昭60−80445号公報
に示されているように、高周波コイルの操作性と被検体
の安全性向上のため被検体を磁石の中心に搬送する前
に、寝台上で被検体に高周波コイルを取り付けることが
一般的である。一方、高周波コイルには信号伝送用のケ
ーブルが付属している。このケーブルは励起用の高電圧
に耐えることや微弱な信号の減衰を防ぐために太い高周
波用同軸ケーブルが用いられており、検査時の操作性が
煩雑となっている。このため高周波コイルの設計に当た
っては寝台との組み合わせや伝送ケーブルの保持の考慮
を加えなければならず、検査部位の形状に合わせてフィ
リングファクターを最適にするには問題がある。また、
この伝送ケーブルが励起用の高周波コイルの内側に存在
することになり、高周波コイルとケーブル間の干渉が増
加して被検体空間の磁界強度を低下したり、その均一度
を劣化させる問題がある。更に、高周波コイルにつれて
移動するため他の機器や被検体の衣類等に絡まる危険性
がある。
【0008】更に、特開昭58−193442号公報の
「核磁気共鳴を用いた検査装置」に示された核磁気共鳴
信号の検出に複数の高周波コイルを同時に用い、得られ
た検出信号の位相を調整した後、加えることにより検出
時において検出信号のS/N比の向上を図る。又は、同
様に特開昭63−161947号公報「核磁気共鳴を用
いた検査装置」に示されるように、被検体を挟んで対向
するコイルの磁気的結合の程度を変化させることによ
り、個体差に依らず検査部位の信号感度を向上する。ま
た検出感度を向上するために、高周波コイルを被検体の
内部に埋め込み外部の別の高周波コイルと電磁結合に依
って高周波磁界を発生・検出する試みもある。これは1
986年8月19日にカナダ・モントリオール市で開催
された第5回Society of Magnetic Resonance in Medic
ine においてM.D.Schnall らによって“SUBCUTANEOUS R
ELAY IMPLANTED MAGNETIC RESONANCE PROBE”の題目で
報告された。これらはすべて核磁気共鳴信号の検出感度
の向上を目的としたもので、励起する高周波磁界の均一
度については考慮されていなかったり、明らかに劣化し
ており、適用部位が限定されることや、被検体に手術を
施す必要があるなどの問題がある。
「核磁気共鳴を用いた検査装置」に示された核磁気共鳴
信号の検出に複数の高周波コイルを同時に用い、得られ
た検出信号の位相を調整した後、加えることにより検出
時において検出信号のS/N比の向上を図る。又は、同
様に特開昭63−161947号公報「核磁気共鳴を用
いた検査装置」に示されるように、被検体を挟んで対向
するコイルの磁気的結合の程度を変化させることによ
り、個体差に依らず検査部位の信号感度を向上する。ま
た検出感度を向上するために、高周波コイルを被検体の
内部に埋め込み外部の別の高周波コイルと電磁結合に依
って高周波磁界を発生・検出する試みもある。これは1
986年8月19日にカナダ・モントリオール市で開催
された第5回Society of Magnetic Resonance in Medic
ine においてM.D.Schnall らによって“SUBCUTANEOUS R
ELAY IMPLANTED MAGNETIC RESONANCE PROBE”の題目で
報告された。これらはすべて核磁気共鳴信号の検出感度
の向上を目的としたもので、励起する高周波磁界の均一
度については考慮されていなかったり、明らかに劣化し
ており、適用部位が限定されることや、被検体に手術を
施す必要があるなどの問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、核
磁気共鳴を用いた検査装置では忠実な画像を得ることが
重要である。このためには、励起時には高周波磁界の均
一性が高いこと、検出時には検出感度が高いことが必要
であり、高周波コイルの性能に左右される。単一の高周
波コイルで両方を満足することは実現不可能である。ま
た、高周波コイルを複数個組み合わせると相互に干渉し
て、各々の高周波コイルの特性を劣化して当初の目的を
達成することが困難である。また、高周波コイルは性能
を多少犠牲にしても他の機器との組合せや、伝送ケーブ
ルによる取り合いなどを考慮して設計することが必要で
ある。
磁気共鳴を用いた検査装置では忠実な画像を得ることが
重要である。このためには、励起時には高周波磁界の均
一性が高いこと、検出時には検出感度が高いことが必要
であり、高周波コイルの性能に左右される。単一の高周
波コイルで両方を満足することは実現不可能である。ま
た、高周波コイルを複数個組み合わせると相互に干渉し
て、各々の高周波コイルの特性を劣化して当初の目的を
達成することが困難である。また、高周波コイルは性能
を多少犠牲にしても他の機器との組合せや、伝送ケーブ
ルによる取り合いなどを考慮して設計することが必要で
ある。
【0010】本発明の目的は、複数個の高周波コイルの
組合せにおいても、各々の高周波コイルの特性を劣化す
ることなく、検出効率の高い人体の検査部位に直接的に
取り付け易い高周波コイルを備えた核磁気共鳴検査装置
を提供することにある。
組合せにおいても、各々の高周波コイルの特性を劣化す
ることなく、検出効率の高い人体の検査部位に直接的に
取り付け易い高周波コイルを備えた核磁気共鳴検査装置
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る核磁気共鳴
検査装置は、内側空間を有し、この内側空間に静磁場を
発生する磁石と、内側空間に配設され、三つの軸方向に
傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルと、検査対象に対し
て励起用高周波磁界を与える高周波コイルと、検査対象
からの磁気共鳴信号を検出する信号検出手段と、信号検
出手段からの検出信号を入力し、演算を行う計算手段
と、この計算手段による演算結果を出力する出力手段を
有する装置であり、前記の信号検出手段が、磁気共鳴信
号の周波数に同調する第1共振回路と、この第1共振回
路と電磁気的に結合される第2共振回路から構成され、
第2共振回路から得られた電気信号を前記信号検出手段
の検出信号として用いることを特徴とする。前記構成に
おいて、好ましくは、第2共振回路が傾斜磁場を発生す
るコイルの内側に固定され、且つ第1共振回路が分離状
態でそれ自体単独で機能するものであり、第2共振回路
の内側で検査対象と共に移動可能に取り付けられる。前
記構成において、好ましくは、第1共振回路が検査対象
の各部位に適した外観形状を有し、各部位に対応した複
数個の第1共振回路が用意される。前記構成において、
好ましくは、第2共振回路が、第1共振回路を用いるこ
となく、検査対象の特定部位からの磁気共鳴信号を直接
に検出して得た電気信号を信号検出手段の検出信号とし
て用いる。前記構成において、好ましくは、第2共振回
路として高周波磁界の発生用の高周波コイルが使用さ
れ、第2共振回路内に位置する検査対象の部位に均一な
高周波磁界が発生される。前記構成において、好ましく
は、第2共振回路が高周波磁界を発生しているとき、第
1共振回路が高周波磁界発生の作用を妨げないディカッ
プリング回路を有する。前記構成において、好ましく
は、第1共振回路は、当該共振回路が、開放状態の構
成、遮断状態の構成、その共振周波数を前記磁気共鳴信
号の周波数を大きく移動する構成のいずれか1つを有す
る。前記の構成において、好ましくは、第1及び第2の
共振回路は、お互いの電磁気的結合の状態と、検査対象
の影響とによる特性の変化を補正するように構成され
る。前記構成において、好ましくは、出力手段に含まれ
る表示装置に、検査結果と共に、第1共振回路の種類と
その他の使用条件を表示するように構成する。
検査装置は、内側空間を有し、この内側空間に静磁場を
発生する磁石と、内側空間に配設され、三つの軸方向に
傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルと、検査対象に対し
て励起用高周波磁界を与える高周波コイルと、検査対象
からの磁気共鳴信号を検出する信号検出手段と、信号検
出手段からの検出信号を入力し、演算を行う計算手段
と、この計算手段による演算結果を出力する出力手段を
有する装置であり、前記の信号検出手段が、磁気共鳴信
号の周波数に同調する第1共振回路と、この第1共振回
路と電磁気的に結合される第2共振回路から構成され、
第2共振回路から得られた電気信号を前記信号検出手段
の検出信号として用いることを特徴とする。前記構成に
おいて、好ましくは、第2共振回路が傾斜磁場を発生す
るコイルの内側に固定され、且つ第1共振回路が分離状
態でそれ自体単独で機能するものであり、第2共振回路
の内側で検査対象と共に移動可能に取り付けられる。前
記構成において、好ましくは、第1共振回路が検査対象
の各部位に適した外観形状を有し、各部位に対応した複
数個の第1共振回路が用意される。前記構成において、
好ましくは、第2共振回路が、第1共振回路を用いるこ
となく、検査対象の特定部位からの磁気共鳴信号を直接
に検出して得た電気信号を信号検出手段の検出信号とし
て用いる。前記構成において、好ましくは、第2共振回
路として高周波磁界の発生用の高周波コイルが使用さ
れ、第2共振回路内に位置する検査対象の部位に均一な
高周波磁界が発生される。前記構成において、好ましく
は、第2共振回路が高周波磁界を発生しているとき、第
1共振回路が高周波磁界発生の作用を妨げないディカッ
プリング回路を有する。前記構成において、好ましく
は、第1共振回路は、当該共振回路が、開放状態の構
成、遮断状態の構成、その共振周波数を前記磁気共鳴信
号の周波数を大きく移動する構成のいずれか1つを有す
る。前記の構成において、好ましくは、第1及び第2の
共振回路は、お互いの電磁気的結合の状態と、検査対象
の影響とによる特性の変化を補正するように構成され
る。前記構成において、好ましくは、出力手段に含まれ
る表示装置に、検査結果と共に、第1共振回路の種類と
その他の使用条件を表示するように構成する。
【0012】
【作用】本発明による核磁気共鳴検査装置では、励起時
の課題を解決するために、励起専用の高周波コイルを備
える。この励起用の高周波コイルは、人体の検査対象部
位に均一な高周波磁界を印加するため、人体に比べ十分
な大きさを有している。また、検査部位は磁石の中心に
合わせるので、予め励起用の高周波コイルは磁石の内側
に固定しておくことが可能である。一方、検出時の課題
を解決するために検出専用の高周波コイルを備える。こ
の検出用の高周波コイルには、検出に最適特性を持たせ
且つ励起時は励起用高周波コイルの発生する磁場に影響
しないように、その共振周波数を変化、又はその共振回
路のループを遮断、又は開放するためのディカップリン
グ回路構成を付加する構成を設ける。検出に最適な特性
の感度向上については、検出部位に合わせた最適な大き
さの高周波コイルを用いるように、大きさの異なる複数
個を用意する。これにより、高周波コイル内に検査部位
以外の不要な生体組織が含まれることから起因する損失
を防ぐことが可能となる。更に、被検体の体型に合わせ
た形状を有する高周波コイルを備える。これによって、
高周波コイルと核スピンの結合度合、すなわちフィリン
グファクターを向上することができ、信号対雑音比を向
上することができる。これは、検出用の高周波コイルを
フレキシブルな材料で構成すれば容易に実現できる。検
出時に検出用高周波コイルによる共振回路には、核スピ
ンの歳差運動により共振周波数に同期した共振電流が流
れる。この共振電流により発生した高周波磁界が、励起
用の高周波コイルに誘導される。励起用の高周波コイル
に新たな共振電流が発生、核スピンの歳差運動は励起用
の高周波コイルの共振電流に変換される。この励起用の
高周波コイルに流れる共振電流を接続ケーブルでその後
の信号処理系に伝達する。このようにすることで、検出
用の高周波コイルのケーブルの必要性をなくすることが
できる。検出用の高周波コイルは人体の影響のみを検出
すればよく、効率を最高にすることができる。更に、ケ
ーブルがないことにより人体の装着も容易になる。
の課題を解決するために、励起専用の高周波コイルを備
える。この励起用の高周波コイルは、人体の検査対象部
位に均一な高周波磁界を印加するため、人体に比べ十分
な大きさを有している。また、検査部位は磁石の中心に
合わせるので、予め励起用の高周波コイルは磁石の内側
に固定しておくことが可能である。一方、検出時の課題
を解決するために検出専用の高周波コイルを備える。こ
の検出用の高周波コイルには、検出に最適特性を持たせ
且つ励起時は励起用高周波コイルの発生する磁場に影響
しないように、その共振周波数を変化、又はその共振回
路のループを遮断、又は開放するためのディカップリン
グ回路構成を付加する構成を設ける。検出に最適な特性
の感度向上については、検出部位に合わせた最適な大き
さの高周波コイルを用いるように、大きさの異なる複数
個を用意する。これにより、高周波コイル内に検査部位
以外の不要な生体組織が含まれることから起因する損失
を防ぐことが可能となる。更に、被検体の体型に合わせ
た形状を有する高周波コイルを備える。これによって、
高周波コイルと核スピンの結合度合、すなわちフィリン
グファクターを向上することができ、信号対雑音比を向
上することができる。これは、検出用の高周波コイルを
フレキシブルな材料で構成すれば容易に実現できる。検
出時に検出用高周波コイルによる共振回路には、核スピ
ンの歳差運動により共振周波数に同期した共振電流が流
れる。この共振電流により発生した高周波磁界が、励起
用の高周波コイルに誘導される。励起用の高周波コイル
に新たな共振電流が発生、核スピンの歳差運動は励起用
の高周波コイルの共振電流に変換される。この励起用の
高周波コイルに流れる共振電流を接続ケーブルでその後
の信号処理系に伝達する。このようにすることで、検出
用の高周波コイルのケーブルの必要性をなくすることが
できる。検出用の高周波コイルは人体の影響のみを検出
すればよく、効率を最高にすることができる。更に、ケ
ーブルがないことにより人体の装着も容易になる。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。図1は、本発明の一実施例である電磁結合
を利用した検出器を有する核磁気共鳴検査装置の構成図
である。被検体1は、寝台8の寝台天板9に搭載され、
超電導磁石2の中心に移動できるように配置されてい
る。超伝導磁石2はその内側の空間に所要の強さの静磁
場を形成する。互いに直交するX,Y,Zの傾斜磁場コ
イル3,4,5が、超電導磁石2の内側にユニット形態
で組み込まれる。傾斜磁場コイル3,4,5は、それぞ
れ、被検体1の置かれている空間の磁場分布を所望の傾
斜を有する分布となるように傾斜磁場コイル駆動電源1
5,16,17に接続されている。
て説明する。図1は、本発明の一実施例である電磁結合
を利用した検出器を有する核磁気共鳴検査装置の構成図
である。被検体1は、寝台8の寝台天板9に搭載され、
超電導磁石2の中心に移動できるように配置されてい
る。超伝導磁石2はその内側の空間に所要の強さの静磁
場を形成する。互いに直交するX,Y,Zの傾斜磁場コ
イル3,4,5が、超電導磁石2の内側にユニット形態
で組み込まれる。傾斜磁場コイル3,4,5は、それぞ
れ、被検体1の置かれている空間の磁場分布を所望の傾
斜を有する分布となるように傾斜磁場コイル駆動電源1
5,16,17に接続されている。
【0014】一方、高周波パルス発生器10の出力は、
高周波電力増幅器11で必要な値に増幅され、励起用の
高周波コイル6に印加され、被検体1の核スピンを励起
するための高周波磁界となる。励起された核スピンの運
動は検出用の高周波コイル7で核磁気共鳴信号電流に変
換される。この電流は、更に電磁エネルギとなって励起
用の高周波コイル6に誘起される。誘起された電磁エネ
ルギは再び核磁気共鳴信号電流となって高周波増幅器1
2で増幅され、検波器13で可聴周波数に変換され、ア
ナログ−ディジタル変換器14でディジタル量に変換さ
れ、計算機19で演算処理され画像に変換され表示装置
20に表示される。ここで、制御装置18は各装置に種
々の制御信号を定められた時間で出力する機能を有して
いる。
高周波電力増幅器11で必要な値に増幅され、励起用の
高周波コイル6に印加され、被検体1の核スピンを励起
するための高周波磁界となる。励起された核スピンの運
動は検出用の高周波コイル7で核磁気共鳴信号電流に変
換される。この電流は、更に電磁エネルギとなって励起
用の高周波コイル6に誘起される。誘起された電磁エネ
ルギは再び核磁気共鳴信号電流となって高周波増幅器1
2で増幅され、検波器13で可聴周波数に変換され、ア
ナログ−ディジタル変換器14でディジタル量に変換さ
れ、計算機19で演算処理され画像に変換され表示装置
20に表示される。ここで、制御装置18は各装置に種
々の制御信号を定められた時間で出力する機能を有して
いる。
【0015】次に、被検体1の腹部横断面の断層像を得
る臨床検査に当たり、最も多く用いられるスピンエコー
の手法について詳しく述べる。図2はスピンエコーSE
2000/80のパルスシーケンスを示している。期間
Aでは傾斜磁場Zを印加した状態で高周波磁界を加え
る。ここで、高周波磁界の周波数と傾斜磁場の強度に
は、目的の部位の核スピンのみが共鳴するように定めら
れている。すなわち、静磁場と傾斜磁場が重畳された5
000ガウスの磁場強度で、高周波パルス発生器10よ
り、水素原子核が共鳴する21.13MHzの周波数を
出力する。また断層像が被検体の検査部位の10mmの
厚みの投影像となるように、高周波磁界の周波数が2
1.13MHz±1000Hzの帯域を有するよう高周
波パルス発生器10の出力をSINC関数で振幅変調し
ている。次の期間Bでは、傾斜磁場Yを4ミリ秒印加す
る。これにより、期間Aで励起された核スピンの歳差運
動はY方向の位置によってその位相差となって現れる。
期間Cは、高周波磁界の振幅強度が2倍であること以外
は、期間Aと同様である。これは、核スピンの運動方向
を反転することでスピンエコーを形成するためである。
期間Dでは傾斜磁場Xを印加した状態でスピンエコー信
号を256点サンプリングする。このデータをフーリエ
変換すれば、X方向の信号強度のプロファイルを示す。
期間Eは待ち時間である。期間Bの傾斜磁場Yの強度を
256ステップ変化しながらAからEを繰り返すことに
より256×256点のデータを得ることができる。こ
のデータを二次元フーリエ変換することにより被検体の
断層像を得ることができる。
る臨床検査に当たり、最も多く用いられるスピンエコー
の手法について詳しく述べる。図2はスピンエコーSE
2000/80のパルスシーケンスを示している。期間
Aでは傾斜磁場Zを印加した状態で高周波磁界を加え
る。ここで、高周波磁界の周波数と傾斜磁場の強度に
は、目的の部位の核スピンのみが共鳴するように定めら
れている。すなわち、静磁場と傾斜磁場が重畳された5
000ガウスの磁場強度で、高周波パルス発生器10よ
り、水素原子核が共鳴する21.13MHzの周波数を
出力する。また断層像が被検体の検査部位の10mmの
厚みの投影像となるように、高周波磁界の周波数が2
1.13MHz±1000Hzの帯域を有するよう高周
波パルス発生器10の出力をSINC関数で振幅変調し
ている。次の期間Bでは、傾斜磁場Yを4ミリ秒印加す
る。これにより、期間Aで励起された核スピンの歳差運
動はY方向の位置によってその位相差となって現れる。
期間Cは、高周波磁界の振幅強度が2倍であること以外
は、期間Aと同様である。これは、核スピンの運動方向
を反転することでスピンエコーを形成するためである。
期間Dでは傾斜磁場Xを印加した状態でスピンエコー信
号を256点サンプリングする。このデータをフーリエ
変換すれば、X方向の信号強度のプロファイルを示す。
期間Eは待ち時間である。期間Bの傾斜磁場Yの強度を
256ステップ変化しながらAからEを繰り返すことに
より256×256点のデータを得ることができる。こ
のデータを二次元フーリエ変換することにより被検体の
断層像を得ることができる。
【0016】図3〜図5は、励起用高周波コイル6と検
出用高周波コイル7との電磁的誘導結合関係を説明する
ための図である。外側に励起用高周波コイル6の回路が
配置され、内側に検出用高周波コイル7の回路が配置さ
れる。図3及び図4により核スピンを励起するときの過
程を説明する。図3において励起用高周波コイル6の部
分はインダクタンスL1と同調用コンデンサC1で表現
され、検出用高周波コイル7の部分はインダクタンスL
2と同調用コンデンサC2とこのコンダクタンスC2の
端子間に接続された双方向のダイオードD1,D2(デ
ィカップリング回路)で表現される。図3の回路におい
て、図4に示す如く外側の回路の端子間T1,T2に、 E=Eo・exp(iωt) で示される周波数の電圧を印加すると、 ω=1/L1・C1 のときに最大電流が流れる。この状態を回路はωで共振
しているという。高周波コイル6のインダクタンスL1
の抵抗成分をr1としたとき、r1はω×L1に比べて
はるかに小さい値であるから共振点では加えられた電力
はL1に磁気エネルギとして、C1に静電エネルギとし
て交互に蓄えられる。この蓄えられたエネルギの移動の
間に一部は抵抗r1で消費される。一方、内側の回路も ω=1/L2・C2 の関係が成り立っており、外側の回路で発生した磁気エ
ネルギの一部で内側の回路にも共振電流が流れる。C2
に静電エネルギが蓄えられたときのC2の両端の電圧が
ダイオードD1,D2の導通電圧(通常は0.7ボル
ト)以上になるとダイオードが導通状態となる。この結
果、内側の回路はL2とダイオードのオン抵抗r2(約
0.1オーム)の直列回路となり共振特性は示さなくな
る。外側の回路で発生する磁界は内側の回路の影響を受
けなくなる。
出用高周波コイル7との電磁的誘導結合関係を説明する
ための図である。外側に励起用高周波コイル6の回路が
配置され、内側に検出用高周波コイル7の回路が配置さ
れる。図3及び図4により核スピンを励起するときの過
程を説明する。図3において励起用高周波コイル6の部
分はインダクタンスL1と同調用コンデンサC1で表現
され、検出用高周波コイル7の部分はインダクタンスL
2と同調用コンデンサC2とこのコンダクタンスC2の
端子間に接続された双方向のダイオードD1,D2(デ
ィカップリング回路)で表現される。図3の回路におい
て、図4に示す如く外側の回路の端子間T1,T2に、 E=Eo・exp(iωt) で示される周波数の電圧を印加すると、 ω=1/L1・C1 のときに最大電流が流れる。この状態を回路はωで共振
しているという。高周波コイル6のインダクタンスL1
の抵抗成分をr1としたとき、r1はω×L1に比べて
はるかに小さい値であるから共振点では加えられた電力
はL1に磁気エネルギとして、C1に静電エネルギとし
て交互に蓄えられる。この蓄えられたエネルギの移動の
間に一部は抵抗r1で消費される。一方、内側の回路も ω=1/L2・C2 の関係が成り立っており、外側の回路で発生した磁気エ
ネルギの一部で内側の回路にも共振電流が流れる。C2
に静電エネルギが蓄えられたときのC2の両端の電圧が
ダイオードD1,D2の導通電圧(通常は0.7ボル
ト)以上になるとダイオードが導通状態となる。この結
果、内側の回路はL2とダイオードのオン抵抗r2(約
0.1オーム)の直列回路となり共振特性は示さなくな
る。外側の回路で発生する磁界は内側の回路の影響を受
けなくなる。
【0017】次に、図5に基づき核磁気共鳴信号を検出
するときの過程について説明する。内側の回路に、外部
よりωで振動する磁界を加えると、回路に共振電流が発
生してL2に磁気エネルギとして、C2に静電エネルギ
として交互に蓄えられる。加えられた磁界のエネルギが
小さいと、C2の両端の電圧はダイオードD1,D2を
導通することができないので回路の共振特性は維持され
る。実際の磁界は核スピンの歳差運動で発生するから、
上記条件が満足される。L2の磁気エネルギは電磁結合
している外側の回路に周波数ωの最大電流を流し、L1
に磁気エネルギーとして、C1に静電エネルギとして交
互に蓄えられる。このC1の両端の電圧が回路に接続さ
れた端子T1,T2に最大電圧として導き出される。
するときの過程について説明する。内側の回路に、外部
よりωで振動する磁界を加えると、回路に共振電流が発
生してL2に磁気エネルギとして、C2に静電エネルギ
として交互に蓄えられる。加えられた磁界のエネルギが
小さいと、C2の両端の電圧はダイオードD1,D2を
導通することができないので回路の共振特性は維持され
る。実際の磁界は核スピンの歳差運動で発生するから、
上記条件が満足される。L2の磁気エネルギは電磁結合
している外側の回路に周波数ωの最大電流を流し、L1
に磁気エネルギーとして、C1に静電エネルギとして交
互に蓄えられる。このC1の両端の電圧が回路に接続さ
れた端子T1,T2に最大電圧として導き出される。
【0018】図6は、前述の核磁気共鳴検査装置におい
て、人体頭部を検査する時の超電導磁石2の内部構造を
詳細に示した図である。人体頭部1aは検出専用の高周
波コイル7内に設置され、寝台天板9と共に励起専用の
高周波コイル6の中心に置かれている。操作者は、制御
装置18の操作卓により必要な検査項目を計算機19に
入力する。制御装置18は、図2のパルスシーケンスに
従って、各装置に制御信号を出力する。まず始めに、高
周波パルス発生器10はSINC関数で振幅変調された
21.13MHzの高周波信号を発生する。この信号は
高周波電力増幅器11で700ワットに増幅され、高周
波同軸ケーブル21、クロスダイオードA22、高周波
同軸ケーブル23を通って励起用の高周波コイル6に印
加される(傾斜磁場系は省略してある)。励起用高周波
コイル6から高周波が出力されると、定められた断層面
の核スピンが励起され、歳差運動を行う。この核スピン
の歳差運動は頭部の周囲に近接した検出用の高周波コイ
ル7に電流を誘起する。検出用の高周波コイル7は2
1.13MHzで共振するように予め調整してあるの
で、人体頭部1aの励起された核スピン歳差運動の周期
と同調しており、高周波コイル7には最大電流が流れ
る。このとき高周波コイル7のインダクタンスに磁気エ
ネルギとして、コンダクタンスに静電エネルギとして、
エネルギが蓄えられる。この磁気エネルギは、前述の通
り励起用の高周波コイル6に誘起を生じる。検出用の高
周波コイル7は、生体損失が少ないため、高いQである
こと、且つフィリングファクターが高く、誘起電流の信
号対雑音比が高いので、励起用の高周波コイル6にも信
号対雑音比の高い信号電流が誘導する。この電流は、高
周波同軸ケーブル23,高周波同軸ケーブル24を通
り、高周波増幅器12に入力される。ここで、クロスダ
イオード22とクロスダイオード25の動作について
は、高電圧の励起用の高周波信号はクロスダイオード2
2を導通状態にするので、高周波信号は励起用の高周波
コイル6に印加される。一方、クロスダイオード25も
導通状態になり、1/4波長の高周波同軸ケーブル24
の入力インピーダンスは無限大に近い値となって高周波
増幅器12には印加されない。検出時は、共鳴信号の電
圧が数マイクロボルトなので、クロスダイオード22と
クロスダイオード25は遮断状態となり、共鳴信号はす
べて高周波増幅器12に印加する。
て、人体頭部を検査する時の超電導磁石2の内部構造を
詳細に示した図である。人体頭部1aは検出専用の高周
波コイル7内に設置され、寝台天板9と共に励起専用の
高周波コイル6の中心に置かれている。操作者は、制御
装置18の操作卓により必要な検査項目を計算機19に
入力する。制御装置18は、図2のパルスシーケンスに
従って、各装置に制御信号を出力する。まず始めに、高
周波パルス発生器10はSINC関数で振幅変調された
21.13MHzの高周波信号を発生する。この信号は
高周波電力増幅器11で700ワットに増幅され、高周
波同軸ケーブル21、クロスダイオードA22、高周波
同軸ケーブル23を通って励起用の高周波コイル6に印
加される(傾斜磁場系は省略してある)。励起用高周波
コイル6から高周波が出力されると、定められた断層面
の核スピンが励起され、歳差運動を行う。この核スピン
の歳差運動は頭部の周囲に近接した検出用の高周波コイ
ル7に電流を誘起する。検出用の高周波コイル7は2
1.13MHzで共振するように予め調整してあるの
で、人体頭部1aの励起された核スピン歳差運動の周期
と同調しており、高周波コイル7には最大電流が流れ
る。このとき高周波コイル7のインダクタンスに磁気エ
ネルギとして、コンダクタンスに静電エネルギとして、
エネルギが蓄えられる。この磁気エネルギは、前述の通
り励起用の高周波コイル6に誘起を生じる。検出用の高
周波コイル7は、生体損失が少ないため、高いQである
こと、且つフィリングファクターが高く、誘起電流の信
号対雑音比が高いので、励起用の高周波コイル6にも信
号対雑音比の高い信号電流が誘導する。この電流は、高
周波同軸ケーブル23,高周波同軸ケーブル24を通
り、高周波増幅器12に入力される。ここで、クロスダ
イオード22とクロスダイオード25の動作について
は、高電圧の励起用の高周波信号はクロスダイオード2
2を導通状態にするので、高周波信号は励起用の高周波
コイル6に印加される。一方、クロスダイオード25も
導通状態になり、1/4波長の高周波同軸ケーブル24
の入力インピーダンスは無限大に近い値となって高周波
増幅器12には印加されない。検出時は、共鳴信号の電
圧が数マイクロボルトなので、クロスダイオード22と
クロスダイオード25は遮断状態となり、共鳴信号はす
べて高周波増幅器12に印加する。
【0019】上記実施例によれば、励起用の高周波磁界
の均一度は励起用の高周波コイル6によって達成され
る。検出は密着形の検出用の高周波コイル7で行うの
で、フィリングファクタの向上と生体損失を最小限に抑
えることができ、大幅な画質の向上が達成される。
の均一度は励起用の高周波コイル6によって達成され
る。検出は密着形の検出用の高周波コイル7で行うの
で、フィリングファクタの向上と生体損失を最小限に抑
えることができ、大幅な画質の向上が達成される。
【0020】図7は、前述の核磁気共鳴検査装置におい
て、人体腹部を検査するときの超電導磁石2の内部構造
を詳細に示した図である。人体腹部は寝台天板9と共に
励起用の高周波コイル6の中心に置かれている。頭部の
検査と同様に操作者の操作により装置が動作する。高周
波パルス発生器10はSINC関数で振幅変調された2
1.13MHzの高周波信号を発生する。この信号は高
周波電力増幅器11で700ワットに増幅され高周波同
軸ケーブル21、クロスダイオード22、高周波同軸ケ
ーブル23を通り励起用の高周波コイル6に印加される
(傾斜磁場系の動作については省略してある)。定めら
れた断層面の核スピンは励起され、歳差運動を行う。以
上は頭部断層検査の場合と同様である。
て、人体腹部を検査するときの超電導磁石2の内部構造
を詳細に示した図である。人体腹部は寝台天板9と共に
励起用の高周波コイル6の中心に置かれている。頭部の
検査と同様に操作者の操作により装置が動作する。高周
波パルス発生器10はSINC関数で振幅変調された2
1.13MHzの高周波信号を発生する。この信号は高
周波電力増幅器11で700ワットに増幅され高周波同
軸ケーブル21、クロスダイオード22、高周波同軸ケ
ーブル23を通り励起用の高周波コイル6に印加される
(傾斜磁場系の動作については省略してある)。定めら
れた断層面の核スピンは励起され、歳差運動を行う。以
上は頭部断層検査の場合と同様である。
【0021】検出については、核スピンの運動によって
生じる磁界が直接励起用に用いた高周波コイル6に誘起
して共振電流に変換される。この信号電流は高周波同軸
ケーブル23、高周波同軸ケーブル24を通り、高周波
増幅器12に入力される。ここで、クロスダイオード2
2とクロスダイオード25の動作は頭部検査の場合と同
様である。
生じる磁界が直接励起用に用いた高周波コイル6に誘起
して共振電流に変換される。この信号電流は高周波同軸
ケーブル23、高周波同軸ケーブル24を通り、高周波
増幅器12に入力される。ここで、クロスダイオード2
2とクロスダイオード25の動作は頭部検査の場合と同
様である。
【0022】本実施例によれば、励起用の高周波コイル
6は超電導磁石2の内側に固定してあり、信号伝送用の
高周波同軸ケーブル21,23,24はすべて磁石に固
定しておけるので、患者ハンドリングについて支障をき
たすことはない。また腹部において、1つの高周波コイ
ルを励起用と検出用に兼用することで、励起用の高周波
コイル6を人体の肩幅の大きさにできるだけ近づけるこ
とができ、超電導磁石2の内径を小さくすることがで
き、装置全体をコンパクトに設計できる。この結果、設
置性の向上、ランニングコストの低減が図ることができ
る。
6は超電導磁石2の内側に固定してあり、信号伝送用の
高周波同軸ケーブル21,23,24はすべて磁石に固
定しておけるので、患者ハンドリングについて支障をき
たすことはない。また腹部において、1つの高周波コイ
ルを励起用と検出用に兼用することで、励起用の高周波
コイル6を人体の肩幅の大きさにできるだけ近づけるこ
とができ、超電導磁石2の内径を小さくすることがで
き、装置全体をコンパクトに設計できる。この結果、設
置性の向上、ランニングコストの低減が図ることができ
る。
【0023】図8は、前述の核磁気共鳴検査装置におい
て、被検体の腎臓を検査する場合の超電導磁石2の内部
構造を示す。成人男子の腎臓の大きさはおよそ6cm×
10cmであり、胴部左右に2個存在する。検査に当た
って、左右の腎臓12,13の大きさに適する6cm×
10cmの長方形の平面高周波コイル71,72を2個
皮膚の上から粘着テープにより固定する。平面高周波コ
イル71,72の固定後寝台天板9上に横臥せにし、超
電導磁石2の中心に搬送する。頭部検査と同様に各ユニ
ットが動作して目的の部位の核スピンが励起される。検
出にあたっては左の腎臓12の核スピンの運動による高
周波磁界は平面高周波コイル71に誘導電流を誘起す
る。右の腎臓13の核スピンの運動による高周波磁界
は、平面高周波コイル72に誘導電流を誘起する。それ
ぞれ近傍の平面高周波コイル71,72に磁気エネルギ
として蓄えられた左右の腎臓12,13の共鳴信号は、
電磁結合している励起用の高周波コイル6に誘導電流と
して変換され、高周波増幅器12に印加される。
て、被検体の腎臓を検査する場合の超電導磁石2の内部
構造を示す。成人男子の腎臓の大きさはおよそ6cm×
10cmであり、胴部左右に2個存在する。検査に当た
って、左右の腎臓12,13の大きさに適する6cm×
10cmの長方形の平面高周波コイル71,72を2個
皮膚の上から粘着テープにより固定する。平面高周波コ
イル71,72の固定後寝台天板9上に横臥せにし、超
電導磁石2の中心に搬送する。頭部検査と同様に各ユニ
ットが動作して目的の部位の核スピンが励起される。検
出にあたっては左の腎臓12の核スピンの運動による高
周波磁界は平面高周波コイル71に誘導電流を誘起す
る。右の腎臓13の核スピンの運動による高周波磁界
は、平面高周波コイル72に誘導電流を誘起する。それ
ぞれ近傍の平面高周波コイル71,72に磁気エネルギ
として蓄えられた左右の腎臓12,13の共鳴信号は、
電磁結合している励起用の高周波コイル6に誘導電流と
して変換され、高周波増幅器12に印加される。
【0024】本実施例によれば、対で存在する組織の検
査を、同時期に同条件で検査することができる。更に、
被検体1が立った状態にて検出用の高周波コイルを設置
することができ、背面の検査部位の位置特定が容易に行
うことができる。更に、患者の検査部位の位置合せ、検
査対象の組織を画像化するのに最適な検出用の高周波コ
イルの選定、及び患者に設置する作業が装置の動作状態
とは無関係に行うことができる。すなわち別の被検者の
検査と平行して検出用の高周波コイルを取り扱うことが
できる。この結果、検査処理の効率が向上する。
査を、同時期に同条件で検査することができる。更に、
被検体1が立った状態にて検出用の高周波コイルを設置
することができ、背面の検査部位の位置特定が容易に行
うことができる。更に、患者の検査部位の位置合せ、検
査対象の組織を画像化するのに最適な検出用の高周波コ
イルの選定、及び患者に設置する作業が装置の動作状態
とは無関係に行うことができる。すなわち別の被検者の
検査と平行して検出用の高周波コイルを取り扱うことが
できる。この結果、検査処理の効率が向上する。
【0025】図9(A),(B),(C)は、前述の核
磁気共鳴検査装置において、人体の頚椎から腰椎までを
検査する場合を示したものである。5cm×10cmの
4個の平面高周波コイル73,74,75,76を縦に
頚椎、胸椎、脊椎、腰椎に合わせて患者に貼付ける。そ
の後、患者を寝台天板9上に寝かせる。通常の磁気共鳴
検査装置で一度に検査できる範囲は、一辺約40cmで
あり、頚椎から腰椎までを一度に検査することはできな
い。更に、細部の状態を診断するため25cmの検査領
域が通常多く用いられる。そこで、寝台天板9を移動さ
せて頚椎と胸椎の中心が超電導磁石2の中心に位置する
ようにする。ここで、頭部検査と同様に装置を操作して
画像を得る。次に、寝台天板9を更に15cm移動させ
て胸椎と脊椎の中心を超電導磁石2の中心に位置させ
る。ここで、再び、装置を操作して画像を得る。更に寝
台天板9を15cm移動させて脊椎と腰椎の中心を超電
導磁石2の中心に位置させる。同様に、装置を操作して
画像を得る。得られた3枚の画像を繋合わすと、25c
m×75cmの画像が得られる。
磁気共鳴検査装置において、人体の頚椎から腰椎までを
検査する場合を示したものである。5cm×10cmの
4個の平面高周波コイル73,74,75,76を縦に
頚椎、胸椎、脊椎、腰椎に合わせて患者に貼付ける。そ
の後、患者を寝台天板9上に寝かせる。通常の磁気共鳴
検査装置で一度に検査できる範囲は、一辺約40cmで
あり、頚椎から腰椎までを一度に検査することはできな
い。更に、細部の状態を診断するため25cmの検査領
域が通常多く用いられる。そこで、寝台天板9を移動さ
せて頚椎と胸椎の中心が超電導磁石2の中心に位置する
ようにする。ここで、頭部検査と同様に装置を操作して
画像を得る。次に、寝台天板9を更に15cm移動させ
て胸椎と脊椎の中心を超電導磁石2の中心に位置させ
る。ここで、再び、装置を操作して画像を得る。更に寝
台天板9を15cm移動させて脊椎と腰椎の中心を超電
導磁石2の中心に位置させる。同様に、装置を操作して
画像を得る。得られた3枚の画像を繋合わすと、25c
m×75cmの画像が得られる。
【0026】本実施例によれば、検査部位を変更するた
びに、被検体1を超電導磁石2の外に出して位置合せや
高周波コイルを付け直す必要がない。更に、被検体1と
寝台天板9の位置関係が不変なので画像の合成が正確に
できる効果がある。
びに、被検体1を超電導磁石2の外に出して位置合せや
高周波コイルを付け直す必要がない。更に、被検体1と
寝台天板9の位置関係が不変なので画像の合成が正確に
できる効果がある。
【0027】図10は、前述の核磁気共鳴検査装置で検
査を行う場合の操作の一般的フローを示したものであ
る。操作は、図10(A)に示す如く、 (1)電源スイッチを投入し装置を起動する(ステップ
36)。 (2)最初の患者の検査部位に検出用の高周波コイルを
付ける(ステップ37)。 (3)患者を寝台天板上に寝かせる(ステップ38)。 (4)寝台の天板を移動して検査部位を磁石の中心に合
わせる(ステップ39)。 (5)装置を操作して検査部位の画像を得る(ステップ
40)。 (6)患者を磁石の外に出す(ステップ41)。 (7)高周波コイルを患者より取り外す(ステップ4
2)。 の過程で行い、最初の患者の検査が終了する。最初の患
者の画像を撮っている間に、図10(B)に示す如く、
次の他の患者の検査部位に高周波コイルを付ける作業
(ステップ43)ができる。この患者についても、その
後に、先の患者と同様にステップ44,45が実行され
る。
査を行う場合の操作の一般的フローを示したものであ
る。操作は、図10(A)に示す如く、 (1)電源スイッチを投入し装置を起動する(ステップ
36)。 (2)最初の患者の検査部位に検出用の高周波コイルを
付ける(ステップ37)。 (3)患者を寝台天板上に寝かせる(ステップ38)。 (4)寝台の天板を移動して検査部位を磁石の中心に合
わせる(ステップ39)。 (5)装置を操作して検査部位の画像を得る(ステップ
40)。 (6)患者を磁石の外に出す(ステップ41)。 (7)高周波コイルを患者より取り外す(ステップ4
2)。 の過程で行い、最初の患者の検査が終了する。最初の患
者の画像を撮っている間に、図10(B)に示す如く、
次の他の患者の検査部位に高周波コイルを付ける作業
(ステップ43)ができる。この患者についても、その
後に、先の患者と同様にステップ44,45が実行され
る。
【0028】検査部位を調べ、患者や組織の特性に合っ
た検出用の高周波コイルの選択と設置は、良い検査結果
を得るために、重要な且つ時間を要する作業である。従
来技術の装置では、最初の患者を超電導磁石の外に出し
てからでないと行えなかったが、本実施例によれば、平
行して作業が行えることにより、装置の検査処理の効率
を向上する。
た検出用の高周波コイルの選択と設置は、良い検査結果
を得るために、重要な且つ時間を要する作業である。従
来技術の装置では、最初の患者を超電導磁石の外に出し
てからでないと行えなかったが、本実施例によれば、平
行して作業が行えることにより、装置の検査処理の効率
を向上する。
【0029】図11は、図6で示した検査装置における
励起用及び検出用高周波コイルの等価回路図を示す。外
側の励起用高周波コイル101(前述の高周波コイル6
に相当)が高周波磁界を発生しているとき、その磁界の
強度や均一度を最適に維持するため、内側の検出用高周
波コイル102(前述の高周波コイル7に相当)との干
渉を避けるための構成について説明する。
励起用及び検出用高周波コイルの等価回路図を示す。外
側の励起用高周波コイル101(前述の高周波コイル6
に相当)が高周波磁界を発生しているとき、その磁界の
強度や均一度を最適に維持するため、内側の検出用高周
波コイル102(前述の高周波コイル7に相当)との干
渉を避けるための構成について説明する。
【0030】図11(a)の構成例は、内側の高周波コ
イル102の回路ループを遮断するための構成である。
外側の高周波コイル101で発生した磁気エネルギの一
部が内側の高周波コイル102に共振電流として流れ
る。共振電流の一部がコンデンサ103に静電エネルギ
として蓄えられたとき、コンデンサ103の両端の電圧
が交差ダイオード104の導通電圧(0.7ボルト)以
上になると、交差ダイオード104は導通抵抗(0.1
オーム)と等価になる。この結果、内側の高周波コイル
102は共振特性がなくなり、21.13MHzの高周
波磁界とは干渉しなくなる。
イル102の回路ループを遮断するための構成である。
外側の高周波コイル101で発生した磁気エネルギの一
部が内側の高周波コイル102に共振電流として流れ
る。共振電流の一部がコンデンサ103に静電エネルギ
として蓄えられたとき、コンデンサ103の両端の電圧
が交差ダイオード104の導通電圧(0.7ボルト)以
上になると、交差ダイオード104は導通抵抗(0.1
オーム)と等価になる。この結果、内側の高周波コイル
102は共振特性がなくなり、21.13MHzの高周
波磁界とは干渉しなくなる。
【0031】図11(b)の構成例は、内側の高周波コ
イル102の回路ループを開放するための構成である。
内側の高周波コイル102のコイル素子のインダクタン
スL3は1.5μH、コンデンサC3,C4は76p
F、インダクタンスL4は0.75μHに選択されてい
る。インダクタンスL3は、コンデンサC3,C4の合
成容量38pFとの間で21.13MHzで共振してお
り、被検体より磁気共鳴信号を検出する。外側の高周波
コイル101で、21.13MHzの高周波磁界が発生
すると、前述の例と同様に交差ダイオード104は導通
になり、インダクタンスL4とコンデンサC3で共振回
路が形成される。この共振回路の共振周波数は、21.
13MHzであり、且つこの回路のインピーダンスは1
00KΩ以上となり、内側の高周波コイル102の回路
は開放と同様になる。この結果、内側の高周波コイル1
02は共振特性がなくなり、21.13MHzの高周波
磁界と干渉しなくなる。
イル102の回路ループを開放するための構成である。
内側の高周波コイル102のコイル素子のインダクタン
スL3は1.5μH、コンデンサC3,C4は76p
F、インダクタンスL4は0.75μHに選択されてい
る。インダクタンスL3は、コンデンサC3,C4の合
成容量38pFとの間で21.13MHzで共振してお
り、被検体より磁気共鳴信号を検出する。外側の高周波
コイル101で、21.13MHzの高周波磁界が発生
すると、前述の例と同様に交差ダイオード104は導通
になり、インダクタンスL4とコンデンサC3で共振回
路が形成される。この共振回路の共振周波数は、21.
13MHzであり、且つこの回路のインピーダンスは1
00KΩ以上となり、内側の高周波コイル102の回路
は開放と同様になる。この結果、内側の高周波コイル1
02は共振特性がなくなり、21.13MHzの高周波
磁界と干渉しなくなる。
【0032】図11(c)の構成例は、内側の高周波コ
イル102の回路の共振周波数を21.13MHzから
シフトして相互干渉を避けるための構成である。インダ
クタンスL3の中点と終端を交差ダイオード104で接
続している。被検体の核磁気共鳴信号を検出する時は、
交差ダイオード104の接合容量(2pF)が、インダ
クタンスL3に接続された状態であり、共振特性を無視
することができる。外側の高周波コイル101で21.
13MHzの高周波磁界が発生すると、前述と同様に交
差ダイオード104が導通になり、インダクタンスL3
は1.5MHzから0.75MHzに変化する。この時
の共振周波数は、1.4倍の29.9MHzとなる。こ
の結果、内側の高周波コイル102は、21.13MH
zでの共振特性がなくなり、21.13MHzの高周波
磁界とは干渉しなくなる。
イル102の回路の共振周波数を21.13MHzから
シフトして相互干渉を避けるための構成である。インダ
クタンスL3の中点と終端を交差ダイオード104で接
続している。被検体の核磁気共鳴信号を検出する時は、
交差ダイオード104の接合容量(2pF)が、インダ
クタンスL3に接続された状態であり、共振特性を無視
することができる。外側の高周波コイル101で21.
13MHzの高周波磁界が発生すると、前述と同様に交
差ダイオード104が導通になり、インダクタンスL3
は1.5MHzから0.75MHzに変化する。この時
の共振周波数は、1.4倍の29.9MHzとなる。こ
の結果、内側の高周波コイル102は、21.13MH
zでの共振特性がなくなり、21.13MHzの高周波
磁界とは干渉しなくなる。
【0033】図12及び図13は、図1で示した核磁気
共鳴検査装置において、複数の高周波コイルの電磁気的
結合の状態と被検体の影響による高周波コイル6の特性
の変化を補償する手段の一例を示す図である。
共鳴検査装置において、複数の高周波コイルの電磁気的
結合の状態と被検体の影響による高周波コイル6の特性
の変化を補償する手段の一例を示す図である。
【0034】図12は、高周波コイル6は人体腹部の損
失によって、高周波コイル6の構成が変化する。変化に
は、誘導損失により、高周波コイル6の共振回路のQが
低下することと、浮遊容量により共振周波数が21.1
3MHzからシフトすることが存在する。この変化量を
検知するために高周波電力増幅器11の出力に方向性結
合器111を挿入する。高周波コイル6と高周波電力増
幅器11の整合と同調の差に応じて端子112に反射波
が出力される。端子112の電圧に応じた補正回路11
3の動作により、高周波コイル6の二つのコンデンサ1
14,115を調整する子とで、再び高周波コイル6が
正しい特性値である21.13MHzにて共振し、その
インピーダンスは50Ωに同調整合させる。
失によって、高周波コイル6の構成が変化する。変化に
は、誘導損失により、高周波コイル6の共振回路のQが
低下することと、浮遊容量により共振周波数が21.1
3MHzからシフトすることが存在する。この変化量を
検知するために高周波電力増幅器11の出力に方向性結
合器111を挿入する。高周波コイル6と高周波電力増
幅器11の整合と同調の差に応じて端子112に反射波
が出力される。端子112の電圧に応じた補正回路11
3の動作により、高周波コイル6の二つのコンデンサ1
14,115を調整する子とで、再び高周波コイル6が
正しい特性値である21.13MHzにて共振し、その
インピーダンスは50Ωに同調整合させる。
【0035】図13は、図4に示す人体頭部を検査する
時の高周波コイル6と高周波コイル6の動作を示す等価
回路図である。図12で示した等価回路と異なる点は、
高周波コイル6の影響が加わることと、被検体である人
体頭部1aの損失の値が腹部に比較し少ないことであ
る。変化量については、前述の例と同様に、方向性結合
器111の端子112に誤差電圧として出力される。補
正回路113の動作により高周波コイル6と2つのコン
デンサ114,115の値を調整して高周波コイル6の
特性が補償される。
時の高周波コイル6と高周波コイル6の動作を示す等価
回路図である。図12で示した等価回路と異なる点は、
高周波コイル6の影響が加わることと、被検体である人
体頭部1aの損失の値が腹部に比較し少ないことであ
る。変化量については、前述の例と同様に、方向性結合
器111の端子112に誤差電圧として出力される。補
正回路113の動作により高周波コイル6と2つのコン
デンサ114,115の値を調整して高周波コイル6の
特性が補償される。
【0036】図14は、図1に基づき説明した核磁気共
鳴検査装置において、検査結果を表示装置20に表示し
たハードコピーである。この表示装置20の画面20a
において、検査に使用した高周波コイルの種類名116
が表示されている。本実施例によれば、再検査を行うに
当たって、前回と同一の撮影条件により、撮影を容易に
再現することができる。
鳴検査装置において、検査結果を表示装置20に表示し
たハードコピーである。この表示装置20の画面20a
において、検査に使用した高周波コイルの種類名116
が表示されている。本実施例によれば、再検査を行うに
当たって、前回と同一の撮影条件により、撮影を容易に
再現することができる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、検査部位の核スピンを励起する高周波磁界の均一
性を向上でき、高周波磁界の不均一から生ずる核スピン
の歳差運動の誤差がなく、得られる検査結果である画像
その他(例えばスペクトル)が検査部位の組織の性質を
忠実に反映する。また被検体の検査部位或いは組織の特
性に合わせて複数の検出器を用意でき、検査時には適切
な検出器を選択でき、且つ当該検出器は装置本体から分
離可能であり、被検体への装着状態を優先し、これによ
り検出器の操作性の向上と検出信号の信号対雑音比の向
上を達成でき、良好な検査結果が得られる。更に、検査
作業の一部が平行して処理することになり検査の効率が
向上する。
れば、検査部位の核スピンを励起する高周波磁界の均一
性を向上でき、高周波磁界の不均一から生ずる核スピン
の歳差運動の誤差がなく、得られる検査結果である画像
その他(例えばスペクトル)が検査部位の組織の性質を
忠実に反映する。また被検体の検査部位或いは組織の特
性に合わせて複数の検出器を用意でき、検査時には適切
な検出器を選択でき、且つ当該検出器は装置本体から分
離可能であり、被検体への装着状態を優先し、これによ
り検出器の操作性の向上と検出信号の信号対雑音比の向
上を達成でき、良好な検査結果が得られる。更に、検査
作業の一部が平行して処理することになり検査の効率が
向上する。
【図1】本発明による核磁気共鳴検査装置の一実施例を
示す構成図である。
示す構成図である。
【図2】核磁気共鳴検査装置で、高周波磁界と傾斜磁場
の各発生装置の動作のタイミングを示すシーケンス図で
ある。
の各発生装置の動作のタイミングを示すシーケンス図で
ある。
【図3】本発明の高周波コイルの動作原理を説明するた
めの等価回路図である。
めの等価回路図である。
【図4】高周波磁界を発生する励起状態の回路図であ
る。
る。
【図5】磁気共鳴信号を検出する検出状態の回路図であ
る。
る。
【図6】本発明の装置で、人体頭部を検査するときの一
部を断面で示した一部構成図である。
部を断面で示した一部構成図である。
【図7】本発明の装置で、人体腹部を検査するときの一
部を断面で示した一部構成図である。
部を断面で示した一部構成図である。
【図8】本発明の装置で、人体の左右の腎臓を同時に検
査するときの検査部を縦断面で示した一部構成図であ
る。
査するときの検査部を縦断面で示した一部構成図であ
る。
【図9】本発明の装置で、人体の頚椎から腰椎までを検
査するときの一部を断面で示した装置の検査状態図であ
る。
査するときの一部を断面で示した装置の検査状態図であ
る。
【図10】本発明の核磁気共鳴検査装置で実施される操
作のフローチャートである。
作のフローチャートである。
【図11】図6で示した高周波コイルの等価回路図であ
る。
る。
【図12】図7に示した人体腹部を検査するときの高周
波コイルと高周波電力増幅器の動作関係を示す等価回路
図である。
波コイルと高周波電力増幅器の動作関係を示す等価回路
図である。
【図13】図4に示した人体頭部を検査するときの励起
用高周波コイルと検出用高周波コイルの動作関係を示す
等価回路図である。
用高周波コイルと検出用高周波コイルの動作関係を示す
等価回路図である。
【図14】表示装置の画面の正面図である。
1 被検体 2 超電導磁石 3,4,5 傾斜磁場コイル 6 励起用高周波コイル 7 検出用高周波コイル 8 寝台 18 制御装置 19 計算機 20 表示装置
Claims (9)
- 【請求項1】 内側空間を有し、この内側空間に静磁場
を発生する磁石と、前記内側空間に配設され、三つの軸
方向に傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルと、検査対象
に対して励起用高周波磁界を与える高周波コイルと、前
記検査対象からの磁気共鳴信号を検出する信号検出手段
と、前記信号検出手段からの検出信号を入力し、演算を
行う計算手段と、この計算手段による演算結果を出力す
る出力手段を有する核磁気共鳴検査装置において、 前記信号検出手段は、前記磁気共鳴信号の周波数に同調
する第1共振回路と、この第1共振回路と電磁気的に結
合される第2共振回路から構成され、第2共振回路から
得られた電気信号を前記信号検出手段の検出信号として
用いることを特徴とする核磁気共鳴検査装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の核磁気共鳴検査装置にお
いて、前記第2共振回路は前記傾斜磁場を発生するコイ
ルの内側に固定され、且つ前記第1共振回路は、分離状
態でそれ自体単独で機能するものであり、前記第2共振
回路の内側で前記検査対象と共に移動可能に取り付けら
れることを特徴とする核磁気共鳴検査装置。 - 【請求項3】 請求項2記載の核磁気共鳴検査装置にお
いて、前記第1共振回路は前記検査対象の各部位に適し
た外観形状を有し、各部位に対応して複数個の第1共振
回路が用意されることを特徴とする核磁気共鳴検査装
置。 - 【請求項4】 請求項1記載の核磁気共鳴検査装置にお
いて、前記第2共振回路は、前記第1共振回路を用いる
ことなく、前記検査対象の特定部位からの磁気共鳴信号
を直接に検出して得た電気信号を、前記信号検出手段の
検出信号として用いることを特徴とする核磁気共鳴検査
装置。 - 【請求項5】 請求項1記載の核磁気共鳴検査装置にお
いて、前記第2共振回路として高周波磁界の発生用の前
記高周波コイルが使用され、前記第2共振回路内に位置
する前記検査対象の部位に均一な高周波磁界が発生され
ることを特徴とする核磁気共鳴検査装置。 - 【請求項6】 請求項5記載の核磁気共鳴検査装置にお
いて、前記第2共振回路が高周波磁界を発生していると
き、前記第1共振回路が高周波磁界発生の作用を妨げな
いディカップリング回路を有することを特徴とする核磁
気共鳴検査装置。 - 【請求項7】 請求項5記載の核磁気共鳴検査装置にお
いて、前記第1共振回路は、当該共振回路が、開放状態
の構成、遮断状態の構成、その共振周波数を前記磁気共
鳴信号の周波数を大きく移動する構成のいずれか1つを
有することを特徴とする核磁気共鳴検査装置。 - 【請求項8】 請求項1記載の核磁気共鳴検査装置にお
いて、前記第1及び第2の共振回路は、お互いの電磁気
的結合の状態と、前記検査対象の影響とによる特性の変
化を補正する構成を有することを特徴とする核磁気共鳴
検査装置。 - 【請求項9】 請求項1記載の核磁気共鳴検査装置にお
いて、前記出力手段に含まれる表示装置に、検査結果と
共に、前記第1共振回路の種類とその他の使用条件を表
示するように構成したことを特徴とする核磁気共鳴検査
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3236523A JPH0576508A (ja) | 1991-09-17 | 1991-09-17 | 核磁気共鳴検査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3236523A JPH0576508A (ja) | 1991-09-17 | 1991-09-17 | 核磁気共鳴検査装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0576508A true JPH0576508A (ja) | 1993-03-30 |
Family
ID=17001960
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3236523A Pending JPH0576508A (ja) | 1991-09-17 | 1991-09-17 | 核磁気共鳴検査装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0576508A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009160015A (ja) * | 2007-12-28 | 2009-07-23 | Ge Medical Systems Global Technology Co Llc | コイルシステム、およびmri装置 |
JP2013501222A (ja) * | 2009-07-31 | 2013-01-10 | アジレント・テクノロジーズ・インク | 二重用途nmrプローブ |
KR20140113385A (ko) * | 2013-03-14 | 2014-09-24 | 한국전자통신연구원 | 마그네틱 파티클 이미지 검출 장치 |
-
1991
- 1991-09-17 JP JP3236523A patent/JPH0576508A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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