JPH057620A - 血液回収装置 - Google Patents

血液回収装置

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JPH057620A
JPH057620A JP3208994A JP20899491A JPH057620A JP H057620 A JPH057620 A JP H057620A JP 3208994 A JP3208994 A JP 3208994A JP 20899491 A JP20899491 A JP 20899491A JP H057620 A JPH057620 A JP H057620A
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blood
suction
container
pipe
filter
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JP3208994A
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Takumi Yoda
巧 依田
Takeshi Fuji
武史 冨士
Soichi Tanaka
操一 田中
Mamoru Nishijima
護 西島
Yasunobu Izumi
康伸 泉
Mitsuhiro Ida
充洋 井田
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Kuraray Co Ltd
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 手術中または術後の出血によって患者から失
われる血液を回収、貯留して、患者自身に再輸血するた
めの装置で、回収した血液中の血栓を除去し、新たな血
栓の発生を防止できて、安全、かつ簡便に使用できる血
液回収装置を提供する。 【構成】 集血容器(1)と、その上部に接続された、
除菌フィルター(5)を設けた分岐管を有する吸引管
(2)、血液抗凝固剤を注入するためのポート(8)と
血液フィルター(10)を設けた回収管(3)、及び血
液フィルター(13)を設けた取出し管(4)からな
り、吸引管の端部に吸引手段を接続し、回収管の端部に
カテーテル等を接続し、各管路に設けた開閉手段を操作
して、術部または術後の創腔から血液を吸引、回収する
ことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、手術中又は術後に患者
から失われる血液を回収、貯留して、患者自身に再輸血
するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、後天的免疫不全症候群(AID
S)や肝炎の感染の恐れ、外部蛋白質に対する免疫反応
等の問題、あるいは貯蔵血液自体の節約と云う観点か
ら、外科手術の最中に流出された患者自身の血液を術野
から吸引回収し、洗浄又は濾過等を行い返血する自己輸
血が普及している。
【0003】例えば、人工肺装置を人体と結合して心臓
等の切開手術を行う場合、術部の切開創から流出する血
液(通常心筋冷却用砕氷溶解水と混ざって稀釈されてい
る)を貯留槽へ回収し、貯留槽に回収した血液を遠心分
離器あるいは限界濾過膜で水分を除去し、しかる後濃縮
された血液を人体に返すことが行われている〔例えば、
人工臓器,15(2),1039〜1042(198
6)など〕。
【0004】しかし一方、整形外科手術などにおいて
は、手術後に手術創から出血する血液は心臓等の切開創
から流出する血液と異なり、血液中に多量の血栓が混入
しているため、回収されることなくそのまま廃棄されて
いる。
【0005】自己血回収、輸血方式は、一般には非洗浄
方式と洗浄方式の2つに大別され、次のような基本構造
を有している。非洗浄方式は、単に回収した血液を血液
フィルター等を通すだけで返血する方式であり、安全上
の観点から汚染度の少ない胸部関係の手術に限られる。
これに対して、洗浄方式は、血液の流入部、血液を貯留
するリザーバー、吸引するためのポンプ、血液を洗浄、
濃縮する機構(遠心分離方式が普及)及び返血バッグか
らなり接続構成されているが、個別に管理できる吸引機
構を有し、安全で簡便に血液を回収、輸血できるものが
求められている。
【0006】このように、特に術後に手術創からの排血
液を回収し、濾過、洗浄して返血するのに適した、簡便
な吸引器付血液回収輸血装置としては適切なものがない
のが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】整形外科手術、中でも
人工股関節全置換術や人工膝関節全置換術の術後出血は
400〜1000mlとなることが多く、このために輸
血を要することも少なくない。そのため従来廃棄されて
いたこれらの手術における術後出血を回収して患者に返
還すれば、自己血輸血が可能となり同種血輸血を減らせ
ることが期待される。
【0008】本発明は、自己血回収・輸血のこのような
現状に鑑みてなされたもので、自己血を回収して洗浄、
濃縮し返血する装置と組合せて使用する装置であって、
患者からの排血液を適切な圧力で吸引回収して貯留する
と共に、血液抗凝固剤を有効に投与でき、かつ生じた血
栓も除去出来て、外気に汚染されることなく安全に上記
の洗浄、濃縮装置に送血出来る血液回収、輸血装置を提
供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、手術中又
は術後の排血液に血栓等を混入させることなく、しかも
閉鎖系で回収することのできる装置を提供すべく鋭意検
討した結果、本発明に到達したものである。
【0010】即ち本発明は、切開創もくしは手術創から
の排血液を回収するための集血容器と、それぞれ一端が
該集血容器の上部に接続された、吸引手段に接続するた
めの吸引管、排血液を集血容器に導くための回収管、お
よび集血容器内に回収された排血液を取り出すための取
出し管とからなり、前記吸引管は大気開放口に除菌フィ
ルターを接続し開閉手段Aが設けられた分岐管を有し、
該分岐管と吸引管の端部の間には開閉手段Dを設け/も
しくは設けず、前記回収管は血液抗凝固剤を注入するた
めのポートを付設した分岐管を有し、該分岐管と集血容
器の間には血液フィルターを配設すると共に、血液フィ
ルターと集血容器の間には開閉手段Bを設け/もしくは
設けず、また、前記取出し管は集血容器の上部に接続さ
れた一端側が該容器の底部まで延びて開口すると共に、
他端には血液フィルターが付設され、集血容器と血液フ
ィルターの間には開閉手段Cが設けられていることを特
徴とする血液回収装置である。
【0011】以下、図面を参照して本発明による血液回
収装置の詳細について説明する。
【0012】図1は、本発明に係る血液回収装置の構成
を示す図である。集血容器(1)の上部には、吸引手段
に接続するための吸引管(2)、術部の切開創もしくは
手術創からの排血液を集血容器(1)に導くための回収
管(3)、および集血容器内に回収、貯留された排血液
を取り出すための取出し管(4)が接続されている。
【0013】集血容器(1)は、円筒形、球形、角形の
いずれでも良いが、携帯使用もし易いようにコンパクト
にまとめることが望ましく、また、集血した血液量が測
定し易く、かつ状態の観察が出来るように透明ないし半
透明な材質で作るのが良い。軽量な材質で、陰圧により
変形しないものであれば特に制限はないが、例えば硬質
塩化ビニール樹脂等を用いるのが好ましい。
【0014】集血容器(1)の上部に接続された回収管
(3)の他端には、必要に応じてカテーテル等が接続さ
れ、手術中の切開創もしくは患者の体内手術創から排出
される血液が導入されるようになっている。接続部には
カテーテル1本だけを接続しても何ら差し支えはない
が、図5に示した接続部(27)のように、2本のカテ
ーテルを接続できるようにしても良い。分岐管(9)が
設けられ、ヘパリン加生理食塩水等の血液抗凝固剤を注
入するための注入ポート(8)が付設されている。この
ようにして、吸引、回収された血液に直ちに血液抗凝固
剤を添加することによって、血栓の発生を防止すると共
に、吸引管(2)、回収管(3)、取出し管(4)の各
管路に設けられた開閉手段(6、14、11、12)を
制御することによって、集血容器(1)内への血液の回
収、貯留から血液の取出しまでを、完全閉鎖系で処理す
ることができる。
【0015】分岐管(9)と集血容器(1)の間には、
血液フィルター(10)と開閉手段B(11)がその順
に設けられている。開閉手段B(11)は、血液凝固物
やその他の破片を除去するためのもので、その設置位置
は図1の例のように集血容器(1)の血液流入口前で
も、また図2に示したように集血容器内でも差し支えな
く、目詰まり等での交換を考慮した場合は前者の方が好
ましい。しかし、容器内なら装置がコンパクトになり、
各々いずれにしろ利点がある。尚、使用するフィルター
等の目の荒さを変えて2段階として双方用いる方式とし
ても良い。
【0016】次に、取出し管(4)は、集血容器(1)
の上部に接続された一端側が集血容器の底部近傍まで挿
入され、その端部には吸引口が設けられていて、血液中
に開口するようになっている。吸引口はこの他に、取出
し管の端部近傍の側面にも設けても良い。また、取出し
管(4)は集血容器(1)の底部に直接接続しても差し
支えない。取出し管(4)には、血液の回収時と取出し
時を切換えるためのクランプ等の開閉手段C(12)及
び他端側には血液凝固物等を除去するための血液フィル
ター(13)が取りつけられており、前記の血液フィル
ターB(11)の作用と併せて、血液凝固物等の洗浄・
濃縮装置への流入は完全に防げる構造となっている。血
液フィルター(13)の出口側は、血液の洗浄・濃縮装
置に接続されるが、接続を容易に行なえる構造が好まし
く、例えばルアーロック機構や、直接輸血フィルター回
路の針を刺せる構造にしても良い。
【0017】また、図3に示したように、集血容器
(1)上部の接続部(17)に、キャップ(18)を有
する接続ターミナル(19)を付設して、取出し管
(4)の着脱が容易に出来る構造にしておけば、集血容
器(1)内に一定量の血液が溜るまでの間、あるいは排
血液の回収を終りなおしばらくの間吸引を続ける時な
ど、血液フィルター(13)を含む取出し管(4)をは
ずして、接続部(17)をキャップ(18)で密栓する
ことが出来るので、その間は血液回収装置の取り扱いが
一層容易になる利点が得られる。
【0018】血液の回収管側に用いる血液フィルター
(10、16)には比較的目の荒いフィルター(100
〜250μm)が適切であり、前述した如く2段構造と
する場合は、第1段目はプレーフィルター状にメッシュ
状0.2〜0.5m/mとし、第2段目はある程度の細
さのあるフィルター100〜250μmとするのが適切
である。一方、血液フィルター(11)は比較的細いフ
ィルター(100μm以下)を使用するのが適切であ
る。また、洗浄・濃縮装置を使用せず洗浄なしに患者自
体に返血する場合には輸血用フィルターとの組合せで使
用しても良い。
【0019】吸引管(2)の他端側には開閉手段Dが設
けられていて、病院内の吸引ラインや陰圧ポンプ等の吸
引手段に接続される。このとき吸引圧力が適切なレベル
に保たれるように、圧力調整器を付設するのが望まし
い。また、集血容器(1)に回収・貯留した血液を取出
し管(4)へ送り出す場合、外気に直接流通することな
く無菌状態で行い、回収された血液中に空気中の細菌が
混入するのを防止する必要があるので、洗浄・濃縮装置
側のポンプで吸引するにしろ、それ以外の方法を用いる
にしろ、集血容器(1)の開閉手段B(11)を閉にし
て除菌状態で行うために、集血容器(1)と吸引管に設
けられた開閉手段D(14)との間に開閉手段A(6)
を介して除菌フィルター(5)が設置されており、回収
した血流を集血容器(1)から取出し管(4)へ送り出
す時は開閉手段A(6)が開放されて、除菌フィルター
(5)から除菌されたエアーが流入し、血流がスムーズ
に吸引されて流出する仕組となっている。
【0020】本発明の装置で用いる開閉手段A、B、
C、D(6、11、12、14)としては、ピンチ弁や
クランプなどを使用することが出来る。
【0021】次に、吸引管(2)に接続する吸引手段と
しては、通常病室には壁面に吸引ラインが取り付けられ
ているため、実際の使用にあたっては、吸引管(2)は
吸引ラインに接続して使用されることが多いが、この
他、陰圧ポンプや、図5に示したような小型の吸引装置
(20)を使用することが出来る。
【0022】図5に示した吸引装置(20)は、膨張収
縮自在のバルーン(21)を内蔵した硬質のボトル状吸
引容器(22)と、両端部にそれぞれ一方排気弁(2
3、24)を有する内部空間を有する弾性体、例えばゴ
ム球(25)とで出来ており、ゴム球(25)は一方排
気弁の1つ(23)を介して吸引容器(22)の上部開
口に固定されている。内部空間を有する弾性体の形状
は、球形でも蛇腹状でもよく、形状的な制約はない。こ
の装置は、単独で吸引圧を生じることが出来、コンパク
トで携帯、取扱いが便利な構造になっており、好適に使
用できる。
【0023】次に、本発明装置の使用方法について説明
する。先ず、集血容器(1)内を減圧にするための吸引
手段として、病室内に配管された吸引ラインまたは陰圧
ポンプを使用する場合について述べる。
【0024】吸引管(2)の端部を吸引手段に接続し
て、開閉手段B(11)と開閉手段D(14)を開放す
ると共に、開閉手段A(6)および開閉手段C(12)
を閉止すると、吸引手段によって閉鎖系内が陰圧に保た
れる。すると、切開創もしくは手術創から出血する血液
と、ポート(8)から吸引されたヘパリン加生理食塩水
が、回収管(3)、血液フィルター(10)を経て集血
容器(1)に回収される。所定量のヘパリン加生食を含
む血液が容器内に回収されたら、開閉手段D(14)を
閉止し、開閉手段A、C(6、12)を開放する。
【0025】ここで、集血容器(1)を、上部に持ち上
げる。すると閉鎖系内に除菌フィルター(5)から空気
が混入して、回収血液が取出し管(4)から重力によっ
てバッグ等に取り出される。集血容器内の回収血液が取
り出されると容器を再び元の位置に戻し、各開閉手段の
開閉操作を行うことにより、再び切開創や手術創からの
血液の吸引、回収を続ける。このようにして、血液の回
収と容器内に回収された血液の取出しを交互に行なう。
尚、この方法では、開閉手段B(11)は、設けなくて
も何ら差し支えはない。
【0026】開閉手段の操作は操作者が容器内の血液レ
ベルを見ながら手動により開閉することができる。また
開閉手段として容器の液面レベルを検出する手段と連動
して制御される自動ピンチ弁を設けると、血液の回収と
取出し操作を自動的に行うことができる。バッグ等に取
り出された血液はそのまま、あるいは遠心分離器や限界
濾過膜で血球成分と血漿成分とに分離した後、分離され
た血球成分が患者に戻される。
【0027】回収した血液を洗浄する場合には、通常遠
心分離器が用いられる。かかる装置は図4に示すよう
に、集血容器(1)に連結された取出管(4)が切替弁
(20)を介して遠心分離器(21)に接続される。
(22)は集血容器(1)内に回収された血液を遠心分
離器(21)に供給し、該遠心分離器で分離された血球
成分をバッグ(23)に送る正逆転可能なローラポンプ
である。切替弁(20)はさらに洗浄管(25)を介し
て洗浄用生理食塩水を入れたバッグ(24)に連結され
ている。
【0028】図4に示す装置では、集血容器を上方に持
ち上げなくても、ローラポンプ(22)で血液を取出す
ことができる。そして容器(1)からローラポンプで取
り出された血液は、遠心分離器(21)のボウル(図示
せず)内にためられる。一定の量の血液がボウル内にた
まるとローラポンプ(22)の駆動を停止させ、同時に
遠心分離器(21)を駆動させて血液を血球成分と血漿
成分とに分離する。分離された血漿成分は排出管(2
6)からバッグ(27)へ排出される。血漿分離が終了
して排出管(26)に血球成分が流出するとセンサが作
動する。センサが作動すると遠心分離器が停止し、次い
で切替弁(20)が作動して洗浄管(25)と遠心分離
器(21)を連通させ、かつローラポンプ(22)が駆
動してボウル内に一定量の洗浄用生理食塩水を供給す
る。ボウル内に洗浄用生理食塩水が供給されるとローラ
ポンプの駆動を停止して、再び遠心分離器を駆動させ血
球成分を洗浄する。血球成分を洗浄した生理食塩水は排
出管(26)からバッグ(27)へ排出される。血球成
分の洗浄が終了して血球成分が排出管に流出すると再び
センサが作動する。センサが作動すると切替弁(20)
を切替えてバッグ(23)と遠心分離器(21)を連通
させ、かつローラーポンプ(22)を逆回転させて、洗
浄されたボウル内の血球成分をバッグ(23)へ供給す
る。
【0029】集血容器(1)への血液の回収、遠心分離
器(21)のボウル内への回収血液の供給、遠心分離器
での血球成分と血漿成分との分離、分離された血球成分
の生理食塩水による洗浄、及び洗浄された血球成分のバ
ッグ(23)への排出を繰り返すことにより、血液の回
収、血球成分の分離、血球成分の洗浄、洗浄された血球
成分の貯蔵の各工程を自動的に行うことができる。バッ
グに貯蔵された血球成分は患者に輸血される。
【0030】図4では回収された血液を遠心分離器で血
球成分と血漿成分に分離した例を示したが、遠心分離器
の代りに血漿分離膜を用いて血球成分と血漿成分に分離
してもよい。
【0031】また、集血容器(1)内を減圧にし、排出
された血液を吸引集血するための陰圧ポンプとしては、
圧力設定出来る吸引ポンプ(コート付、又はバッテリー
付いずれも可)を用いるのが望ましい。
【0032】次に、排血液を吸引、回収するための吸引
手段として、図5に示したポータブルタイプの吸引装置
(20)を使用する場合の操作について述べる。
【0033】図5に示したように、集血容器(1)の吸
引管(2)に吸引装置(20)を接続して、開閉手段
A、B、C(6、11、12)を閉止する。尚、この例
では、吸引管(2)には開閉手段は設けなくてよい。こ
こで、ゴム球(25)の圧迫・開放をくり返し、一方排
気弁(23、24)から内部の空気を排出することによ
り、吸引容器(22)内の陰圧度が強まるにつれて、そ
の中に内蔵された膨張収縮自在なバルーン(21)が膨
張する。バルーン(21)が吸引容器(22)内でほぼ
いっぱいに膨張したところで、ゴム球(25)の圧迫・
開放する操作を止める。この状態で、吸引容器(25)
及び集血容器(1)内にはバルーン(21)の収縮力に
応じた陰圧が発生しており、次に集血容器(1)上部の
開閉手段B(11)を開くことにより、吸引装置(2
0)内の陰圧力によって、吸引管(2)を通して患者の
創腔から滲出する血液を、ポート(8)から吸引された
ヘパリン加生理食塩水と共に集血容器(1)内に収集す
る。
【0034】集血容器(1)と吸引装置(20)とは、
マジックテープ(商標)などを用いて着脱自在に構成し
たり、集血容器(1)と吸引容器とを予め一体に成形し
ても良く、携帯、取扱いが簡便で、より使い易い装置を
提供することが出来る。
【0035】
【発明の効果】本発明の装置を使用することにより、手
術中または術後に患者より排出される血液を適切な吸引
圧で回収、貯留することができて、集血量も正確に管理
でき、また、血栓を生じないように血液抗凝固剤を有効
に投与でき、かつ生じた血液凝固物等は効果的に濾過、
除去でき、更に貯留した血液を洗浄・濃縮装置へ送血す
る際も外気に汚染されることなくクローズドの状態で切
換操作でき、安全で、独立に吸引貯血を管理出来る他、
小型の吸引容器に内蔵され膨張したバルーンが収縮する
ときに、吸引容器内に発生する吸引力を利用するタイプ
の吸引装置と組合せて使用すれば、コンパクトで携帯も
可能となり、例えば、整形外科手術、特に人工股関節全
置換術や人工膝関節全置換術などの出血量の多い手術に
おいて、術後に手術創から出血する血液を回収するよう
な目的には、患者に対する束縛が少なくてすみ好適であ
る。また、本装置は洗浄・濃縮装置と組合せなくても単
独で使用することも可能であり、医療産業上、極めて有
用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による血液回収装置の全体の構成を示し
た説明図である。
【図2】血液フィルターを集血容器内に設けた、他の実
施例を示した図である。
【図3】集血容器上部の取出し管の接続部に、キャップ
を有する接続ターミナルを付設した、他の実施例を示し
た図である。
【図4】図1に示した血液回収装置に、回収血液の洗浄
・濃縮装置を組合せた、使用方法の説明図である。
【図5】図1に示した構成の血液回収装置にポータブル
タイプの吸引装置を組合せた、他の実施例を示した図で
ある。
【符号の説明】
1 集血容器 2 吸引管 3 回収管 4 取出し管 5 除菌フィルター 6 11、12、14 開閉手段A、B、C、D 8 ポート 10、13 血液フィルター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西島 護 秋田市土崎港相染町字中島下27−4 住ベ メデイカル株式会社内 (72)発明者 泉 康伸 秋田市土崎港相染町字中島下27−4 住ベ メデイカル株式会社内 (72)発明者 井田 充洋 秋田市土崎港相染町字中島下27−4 住ベ メデイカル株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切開創もくしは手術創からの排血液を回
    収するための集血容器と、それぞれ一端が該集血容器の
    上部に接続された、吸引手段に接続するための吸引管、
    排血液を集血容器に導くための回収管、および集血容器
    内に回収された排血液を取り出すための取出し管とから
    なり、前記吸引管は大気開放口に除菌フィルターを接続
    し開閉手段Aが設けられた分岐管を有し、該分岐管と吸
    引管の端部の間には開閉手段Dを設け/もしくは設け
    ず、前記回収管は血液抗凝固剤を注入するためのポート
    を付設した分岐管を有し、該分岐管と集血容器の間には
    血液フィルターを配設すると共に、血液フィルターと集
    血容器の間には開閉手段Bを設け/もしくは設けず、ま
    た、前記取出し管は集血容器の上部に接続された一端側
    が該容器の底部まで延びて開口すると共に、他端には血
    液フィルターが付設され、集血容器と血液フィルターの
    間には開閉手段Cが設けられていることを特徴とする血
    液回収装置。
  2. 【請求項2】 前記回収管に配設された血液フィルター
    が、集血容器内であって、該集血容器上部の回収管接続
    部の下部に配設されていることを特徴とする、請求項1
    記載の血液回収装置。
  3. 【請求項3】 請求項1もしくは請求項2に記載された
    血液回収装置の、集血容器上部の取出し管接続部に、キ
    ャップを付設した接続ターミナルを付設し、集血容器の
    底部まで延びた取出し管を血液フィルターと共に取りは
    ずすと同時に、キャップを閉じて密栓することを可能に
    したことを特徴とする血液回収装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載された血液回収装置の吸引管の端部に、膨張収縮自在
    のバルーンを内蔵した吸引容器と、両端部にそれぞれ一
    方排気弁を有し該一方排気弁の1つを介して前記吸引容
    器の開口部位に固定された内部空間を有する弾性体とか
    らなる吸引装置を、気液流通的に連通、接続したことを
    特徴とする血液回収装置。
JP3208994A 1990-05-25 1991-05-17 血液回収装置 Pending JPH057620A (ja)

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JP3208994A JPH057620A (ja) 1990-05-25 1991-05-17 血液回収装置

Applications Claiming Priority (5)

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JP13407690 1990-05-25
JP2-134076 1990-05-25
JP8009490 1990-07-26
JP2-80094 1990-07-26
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JPH057620A true JPH057620A (ja) 1993-01-19

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JP3208994A Pending JPH057620A (ja) 1990-05-25 1991-05-17 血液回収装置

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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