JPH0576106U - Ｇｐｓとホイップ型の複合アンテナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ＧＰＳ用アンテナと通信用アンテナを一体化
することで、アンテナ工事を容易にし、装置を小型化す
る。 【構成】 絶縁材を用いて成型したアンテナケースにＧ
ＰＳ用板型アンテナと、ホイップアンテナを挿入する金
属性台座を設け、雨水の侵入を防止する構造としてい
る。また、アンテナケースのカバーは金属性とし、電波
の送受信の安定を図るとともに、装置の装備を容易にし
ている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は車両や船舶などに使用するＧＰＳと通信用のアンテナを複合したアン テナに関するもので、耐雨性に優れ、装備が容易で屋外での使用に適している。

【０００２】

【従来の技術】

ＧＰＳによる測位システムは、全天候性で全世界がサービス範囲に入るので、 その用途は広がりつつある。 それにともなって、ＧＰＳによる測位とともに、通信などを組合せて使用する 用途が増加しつつある。 例えば、ＧＰＳの測位値を他の場所に伝達する用途がある。 このような場合に、在来の技術ではＧＰＳのアンテナと別の場所に通信用の アンテナを装備して目的を達していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような在来の技術では、アンテナ工事が複雑になったり、装備場所の選 定に制限がでるなどの不都合がある。 このため、こうした不都合のない構造のものの提供が期待されているという課 題がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、ＧＰＳと通信用のホイップアンテナを同一のケースに収納すること により、上記の課題を解決し得るようにしたものである。

【０００５】

【実施例】

図１は本考案の外型の斜視図で、プラスチックなどの絶縁材にて成型したアン テナのケース１の外面にＧＰＳ用アンテナの収納部２とホイップアンテナの取付 部３を設け、ホイップアンテナの取付部３には金属性のホイップアンテナの台座 ５が封入してある。このホイップアンテナの台座５は、ホイップアンテナ４を挿 入し、固定することができる。

【０００６】 取付金具６１は図においては、本考案を車両や船舶に装備する場合に用いる板 状の金具で、図２に示したように金属のカバー６と一体になっているが、パイプ 状にして、本考案の全体を支持する構造を採用することもできる。

【０００７】 図２は本考案のアンテナのケース１の内面の構造を示した縦断面図で、ＧＰＳ アンテナの収納部２の内面にＧＰＳの板型アンテナ８、そのアンテナの前置増幅 器９があって、前置増幅器の背面カバー１２が板型アンテナ８を止ネジ１３によ ってアンテナのケース１の内面に固定してある。

【０００８】 ＧＰＳの板型アンテナ８は例えば精度の高い厚さ数ミリメートルのプリント印 刷基板を、ＧＰＳの電波に共振して、優れた受信感度が得られるような型状に形 成したもので、板型アンテナ８はその一辺が５乃至１０センチメートルの程度で あり、プリント印刷基板の厚さと誘電率によってきまる最適の寸法に作成してあ る。

【０００９】 前置増幅器９は、例えばマイクロウエーブの増幅に適したトランジスターを組 合せたもので、その入力は板型アンテナ８に、出力は出力ケーブル１１に接続し てある。なお公知のように、ＧＰＳの電波は１ギガヘルツ帯（電波の波長約３０ センチメートル）である。

【００１０】 ホイップアンテナ用のターミナル１６は、ホイップアンテナの取付部３とホイ ップアンテナ用のケーブル１５との接点で、ホイップアンテナ４への送信波によ る励振と受信波の伝送をおこなう給電点である。

【００１１】 一例として、ホイップアンテナの長さが送受信に用いる電波の波長の４分の１ 波長に近い値であれば、ターミナル１６にインピーダンスが約７５オームのケー ブルを接続すれば送受信の感度を良好に保つことができる。

【００１２】 何れにしても、ケーブル１５と出力ケーブル１１は、いわゆるインピーダンス 整合が必要であることはいうまでもない。

【００１３】 接地用のターミナル１８は、接地線１９によってケーブル１５、出力ケーブル １１の外部導体と金属のカバー６を接続して、ＧＰＳの受信とホイップアンテナ ４による電波の送受信を安定にするために設けてある。

【００１４】 封止できるケーブル止２０は、ケーブル１５、出力ケーブル１１の周囲から雨 水などが侵入するのを防止するために用いる。

【００１５】 内面の組立が完了した後に、金属のカバー６をアンテナのケースの固定ネジ７ にてアンテナのケース１と一体化の封止を行い、雨水等の侵入を防止する。この 目的のために、アンテナのケース１と金属のカバー６の間にゴム材などのパッキ ングを挿入することは有効である。

【００１６】 本考案を車両や船舶などに装備する場合には、例えば取付金具６１に、車両や 船舶に適するＬ型かＺ型の金具を附加することによって、容易に装備することが できる。

【００１７】 なお、図示していないが出力ケーブル１１は、別体のＧＰＳ信号処理装置にＧ ＰＳの信号を伝送し、ケーブル１５には通信装置の送受信器のアンテナ回路が接 続されるが、この接続工事を本考案の工事と分割して行うために、ケーブル止め ２０のかわりに防水型のコネクタを用いて、前置増幅器の出力ケーブル１１とホ イップアンテナ用のケーブル１５をアンテナのケース１の内面において上記のコ ネクタに接続することもできる。

【００１８】

【考案の効果】 上記のように本考案によれば、ＧＰＳと通信用のホイップアンテナを同一のケ ースに収納し、装備場所の選定を容易にするとともに、アンテナの工事を極めて 簡単に行うことができる。

【００１９】 特に通信用のアンテナがホイップ型の場合には、本考案にホイップアンテナを 挿入するだけでよいので、車両や小型船舶にこの種の装置を導入することが極め て容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の外型の斜視図である。

【図２】本考案の構造を示す縦断面図である。

【符号の説明】

１ 絶縁材よりなるアンテナのケース ２ ＧＰＳ用アンテナの収納部 ３ ホイップアンテナの取付部 ４ ホイップアンテナ ５ ホイップアンテナの台座 ６ 金属のカバー ７ アンテナのケースの固定ネジ ８ ＧＰＳの板型アンテナ ９ 前置増幅器 １１ 前置増幅器の出力ケーブル １２ 前置増幅器の背面カバー １３ ＧＰＳ用アンテナの止ネジ １５ ホイップアンテナ用のケーブル １６ ホイップアンテナ用のターミナル １７ ターミナルの止ネジ １８ 接地用のターミナル １９ 接地線 ２０ 封止できるケーブル止 ６１ 取付金具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ＧＰＳ用のアンテナの収納部（２）とホ
   イップアンテナの台座（５）を固定したホイップアンテ
   ナの取付部（３）を設けたプラスチックなどの絶縁材よ
   りなるアンテナのケース（１）の内面に、ＧＰＳの板型
   アンテナ（８）、前置増幅器（９）およびホイップアン
   テナ用のターミナル（１６）を収容し、前置増幅器の出
   力ケーブル（１１）とホイップアンテナ用のケーブル
   （１５）をケーブル止（２０）にて封止し、金属のカバ
   ー（６）によってアンテナのケース（１）の内面を密封
   する構造にしたことを特徴とするＧＰＳとホイップ型の
   複合アンテナ。