JPH05758U - カーボン蒸着装置 - Google Patents
カーボン蒸着装置Info
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- JPH05758U JPH05758U JP674991U JP674991U JPH05758U JP H05758 U JPH05758 U JP H05758U JP 674991 U JP674991 U JP 674991U JP 674991 U JP674991 U JP 674991U JP H05758 U JPH05758 U JP H05758U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本考案は、カーボン棒の蒸着状態を自動検出
するカーボン蒸着装置に関し、カーボン棒が消耗して接
触しなくなったり、太い部分が異常接触してしまったり
することを自動検出し、使用者に知らせることを目的と
する。 【構成】 カーボン棒1とこれに接触するカーボン棒1
との間に流れる電流を検出する電流検出部2と、この電
流検出部2によって検出された電流が零になったことを
検出する零電流検出器3とを備え、カーボン蒸着時に、
この零電流検出器3が零電流を検出したときに、カーボ
ン棒の未接触を警報するように構成する。
するカーボン蒸着装置に関し、カーボン棒が消耗して接
触しなくなったり、太い部分が異常接触してしまったり
することを自動検出し、使用者に知らせることを目的と
する。 【構成】 カーボン棒1とこれに接触するカーボン棒1
との間に流れる電流を検出する電流検出部2と、この電
流検出部2によって検出された電流が零になったことを
検出する零電流検出器3とを備え、カーボン蒸着時に、
この零電流検出器3が零電流を検出したときに、カーボ
ン棒の未接触を警報するように構成する。
Description
【0001】
本発明は、カーボン棒の蒸着状態を自動検出するカーボン蒸着装置に関するも
のである。
【0002】
走査型電子顕微鏡などを用いて試料を観察しようとすると、この試料が電子に
よってチャージし、解像度が低下して微細構造が見えなくなったりしてしまうた
め、通常、カーボンを当該試料の表面に薄く蒸着し、導電性を持たせている。試
料にカーボン蒸着する装置としてカーボン蒸着装置がある。このカーボン蒸着装
置を用い、図3に示すように、先端が平坦(あるいは斜めにカット)した部分と
、先端を細く削った部分とをバネで適度の接触圧になるように押した状態で、ス
イッチS1を短時間の間、閉(例えば1秒以下)にしてこれらの間に大電流を流
してこの部分に集中させ、爆発的なアーク状に加熱してカーボンを昇華させて近
傍に配置した試料上にカーボン蒸着し、次に休止期間(例えば数秒)をおくこと
を繰り返し(例えば9回)、行うようにしている。この際、カーボン棒の接触具
合を使用者が目で適切に接触し、カーボン蒸着が行われているか否かを経験的に
判断するようにしていた。
【0003】
先端が平坦なカーボン棒と、先端を細く削ったカーボン棒とをバネで適度な接
触力を持つように押圧した状態で、従来の一定の電流をスライダックで調整して
連続的に流してカーボン蒸着する場合は、試料にカーボン蒸着する毎に、カーボ
ン棒のセッティングをその都度、行っていたので、カーボン棒の接触具合を自動
検出する必要がなかった。しかし、本考案者らが提案した、上述したように、短
時間(例えば1秒以下)の間、大電流をカーボン棒の接触部分に流し、次に休止
期間(例えば数秒)をおくことを複数回(例えば9回位)繰り返し、カーボン蒸
着するいわゆるかん欠蒸着法を用いた場合、実際に使用すると、図3のように、
カーボン棒の一方の先端が平坦、他方の先端を細く長く削った状態にして適度な
接触圧で接触させると、このままの状態で多数回(例えば数十回)も繰り返して
試料にカーボン蒸着可能なことが判明した。これは、短時間に極めて大電流を流
すため、接触部分の細い部分が瞬間的に蒸発して再度、カーボン蒸着可能な状態
になると考察される。このため、多数の試料に繰り返しカーボン蒸着を繰り返す
と、カーボン棒の細い先端の部分などが徐々に消耗し、ついには接触しなくなっ
てカーボン蒸着不能となったり、あるいは細い部分がなくなったりして時として
図2の右下のに示すように、太い部分が相互に異常接触してしまい、カーボン
蒸着できない事態に至ることがある。このようにカーボン棒がカーボン蒸着に適
しない状態になることを、使用者はいつも注意深くカーボン棒の先端を監視して
いなければならないと共に、カーボン蒸着中は極めて強い光が発光しているので
監視すること自体がむずかしいという問題があった。
【0004】
本考案は、カーボン棒が消耗して接触しなくなったり、太い部分が異常接触し
てしまったりすることを自動検出し、使用者に知らせることを目的としている。
【0005】
図1および図2を参照して課題を解決するための手段を説明する。
図1および図2において、電流検出部2は、カーボン棒1とこれに接触するカ
ーボン棒1との間に流れる電流を検出するものである。
零電流検出器3は、電流検出部2によって検出された電流が零になったことを
検出するものである。
【0006】
過電流検出器4は、電流検出部2によって検出された電流が所定閾値を越えた
ことを検出するものである。
【0007】
本考案は、図1に示すように、カーボン蒸着時にカーボン棒1の間に電流を流
した場合に、電流検出部2が検出した電流について、零電流検出器3が零電流と
検出したときに、カーボン棒1の未接触を警報するようにしている。また、図2
に示すように、カーボン蒸着時にカーボン棒1の間に電流を流した場合に、電流
検出器2が検出した電流について、過電流検出器4が所定電流値以上の過電流を
検出したときに、カーボン棒1の異常接触を警報するようにしている。
【0008】
従って、カーボン棒1が消耗して接触しなくなったり、太い部分が異常接触し
たりしたときに、カーボン棒1の未接触や異常接触の旨の警報を自動的に表示な
どできる。
【0009】
次に、図1を用いて本考案の実施例の構成および動作を詳細に説明する。
図1において、カーボン棒1は、通電加熱して試料にカーボン蒸着するための
棒である。このカーボン棒1は、図示のように、先端を平坦に(あるいは斜めに
カット)したり、先端を細く削ったりし、これを相互にバネの力で適度の接触圧
となるように調整されている。そして、図示ように平坦な先端と、細い先端とを
相互に押圧してこの間に短時間(例えば1秒以下)のパルス状の大電流を流し、
次に、休止期間(例えば数秒)をおくことを繰り返し、かん欠的な爆発的なアー
ク状でカーボンを昇華させ、近傍に配置した試料上にカーボン蒸着する。
【0010】
電流検出部2は、カーボン棒1の間に流れる電流を検出するものであって、電
流検出用のトランス2−1でカーボン棒1に流れる電流を交流電圧として検出し
、この検出した交流電圧を電流検出回路2−2でその実効成分に対応する直流電
圧e0に変換するものである。
零電流検出器3は、電流検出部2によってカーボン棒1に流れた電流に対応す
る電圧が零のときにオンとなって、零電流を検出するものである。この零電流の
検出に対応して、ここではBZ(ブザー、又はランプなど)や、更に音声発生装
置を駆動し、カーボン蒸着装置の使用者にその旨(ここではカーボン棒が未接触
の旨)を知らせるようにしている。
【0011】
電源6は、カーボン棒1にパルス状の大電流を短時間(例えば1秒以下)を供
給する電源である。ここでは、簡単のために降圧トランスなどを省略して模式的
に表わす。
スイッチSは、電源6からパルス状の大電流を短時間(例えば1秒以下)の間
、カーボン棒1に流したり、休止期間(例えば数秒)の間、電源6からの電流の
供給を停止したりするものである。
【0012】
次に、図1の構成の動作を説明する。
(1) スイッチSを閉にして、電源6からパルス状の大電流Iをカーボン棒
1の接触部分に流す。このとき、併せてBZの回路を閉にし、カーボン棒1に流
れる電流を、電流検出部2を構成するトランス2−1で交流電圧として検出して
電流検出回路2−2で直流電圧e0に変換し、ここではHレベルであるので、零
電流検出器3を構成するトランジスタTR1がオフとなり、BZ(ブザー又はラ
ンプなど)を駆動しない。
【0013】
(2) このスイッチSを閉にした状態のとき、カーボン棒1の細い先端の部
分が消耗し、未接触となると、電流検出回路2−2から出力される直流電圧e0
が零となるので、トランジスタTR1がオンとなり、BZ(ブザー又はランプな
ど)を駆動し、カーボン棒1が未接触である旨の警報を発する。
(3) また、カーボン棒に電流を供給しない休止期間(例えば数秒)の間は
、スイッチSが開になるが、このときに併せてBZの回路も開になるため、ブザ
ーやランプなどを駆動することはない。
【0014】
以上のように、カーボン棒1にパルス状の大電流を短時間(例えば1秒以下)
流するようにスイッチSを閉にしたときに、カーボン棒1に電流が流れないとき
に、トランジスタTR1がオンとなり、ブザーやランプなどを駆動し、カーボン
棒1が未接触である旨の警報を発することが可能となる。これにより、使用者は
、一度、カーボン棒1をセッティングした後、この警報が発せられるまで、カー
ボン棒1の未接触を監視することなく、多数の試料のカーボン蒸着を繰り返し、
確実に行うことができる。
【0015】
図2は、本考案の他の実施例構成図を示す。これは、図1の構成に加え、過電
流検出器4を新たに設け、カーボン棒1が相互に異常接触した場合(図中の右下
の異常接触状態を参照)、その旨の警報を発するようにした構成例である。
図2において、過電流検出器4は、カーボン棒1に過電流が流れたことを検出
し、警報2(カーボン棒1の異常検出)を発するものである。
【0016】
通電タイミング回路7は、図示信号波形に示すように、短時間(例えば1秒以
下)の間、オンの信号、次に、休止期間(例えば数秒)の間、オフの通電タイミ
ング信号を繰り返し、予め設定した所定カーボン膜厚となる指定した回数(例え
ば9回)となるまで、発生するものである。この通電タイミング信号に同期して
、スイッチS1を閉/開に切り替える。以下動作を説明する。
【0017】
(1) 通電タイミング回路7がONの通電タイミング信号を出力し、スイッ
チS1を閉にする(こときにスイッチS2は閉である)。これにより、電源6か
らパルス状の大電流Iをカーボン棒1の接触部分に流す。
(2) (1)の状態のとき(スイッチS1が閉の状態のとき)、カーボン棒
1の細い先端の部分が消耗し、未接触となると、電流検出回路2−2から出力さ
れる直流電圧e0が零となるので、零電流検出器3が警報(右下に示すように
カーボン棒が消耗して未接触となった旨)を出力し、ブザーを鳴らしたり、ラン
プを点灯したり、音声で未接触の旨を知らせたりする。
【0018】
(3) (1)の状態のとき、カーボン棒1の太い状態のまま異常接触すると
、電流検出回路2−2から出力される直流電圧e0がHレベルとなるので、過電
流検出器4が警報(右下に示すようにカーボン棒が異常接触した旨)を出力す
る。この際、併せてスイッチS2を開にし、電源からカーボン棒1に流れる過電
流を遮断する。
【0019】
(4) 次に、通電タイミング回路7がOFFの通電タイミング信号を出力し
、スイッチS1を開にする。これにより、電源6からカーボン棒1に流れる電流
がOFFとなる。以上のスイッチS1の閉、開を繰り返し所定回数を行う。
以上のように、カーボン棒1にパルス状の大電流を短時間(例えば1秒以下)
流するようにスイッチS1を閉にしたときに、カーボン棒1に電流が流れないと
きに零電流検出器3が警報(カーボン棒1が消耗状態の旨)を出力し、カーボ
ン棒1が異常接触したとき過電流検出器4が警報(カーボン棒1が異常接触し
た旨)を出力すると共に電源を遮断する。これにより、使用者は、一度、カーボ
ン棒1をセッティングした後、この警報が発せられるまで、カーボン棒1の未接
触や異常接触を監視することなく、多数の試料のカーボン蒸着を繰り返し、確実
に行うことができる。
【0020】
以上説明したように、本考案によれば、カーボン棒1が消耗して接触しなくな
ったり、太い部分が異常接触したりしたときに、カーボン棒1の未接触や異常接
触の旨の警報を発する構成を採用しているため、カーボン蒸着装置の使用者はカ
ーボン棒をセッティングした後、カーボン棒の状態を意識することなく、繰り返
し試料にカーボン蒸着を安心、かつ確実に行うことができる。
【図1】本考案の1実施例構成図である。
【図2】本考案の他の実施例構成図である。
【図3】従来技術の説明図である。
1:カーボン棒
2:電流検出部
2−1:トランス
2−2:電流検出回路
3:零電流検出器
4:過電流検出器
6:電源
7:通電タイミング回路
11:試料
S1、S2:スイッチ
Claims (2)
- 【請求項1】 カーボン棒の蒸着状態を自動検出するカ
ーボン蒸着装置において、カーボン棒(1)とこれに接
触するカーボン棒(1)との間に流れる電流を検出する
電流検出部(2)と、この電流検出部(2)によって検
出された電流が零になったことを検出する零電流検出器
(3)とを備え、カーボン蒸着時に、この零電流検出器
(3)が零電流を検出したときに、カーボン棒の未接触
を警報するように構成したことを特徴とするカーボン蒸
着装置。 - 【請求項2】 上記電流検出部(2)によって検出され
た電流が所定電流値以上になったことを検出する過電流
検出器(4)を備え、カーボン蒸着時に、この過電流検
出器(4)が所定電流値以上の過電流を検出したとき
に、カーボン棒の異常接触を警報するように構成したこ
とを特徴とする請求項第1項記載のカーボン蒸着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991006749U JPH08361Y2 (ja) | 1991-02-19 | 1991-02-19 | カーボン蒸着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991006749U JPH08361Y2 (ja) | 1991-02-19 | 1991-02-19 | カーボン蒸着装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05758U true JPH05758U (ja) | 1993-01-08 |
JPH08361Y2 JPH08361Y2 (ja) | 1996-01-10 |
Family
ID=11646844
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991006749U Expired - Lifetime JPH08361Y2 (ja) | 1991-02-19 | 1991-02-19 | カーボン蒸着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08361Y2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58162949A (ja) * | 1982-03-20 | 1983-09-27 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | ハロゲン化銀カラ−写真感光材料 |
JPS6223981A (ja) * | 1985-07-22 | 1987-01-31 | Victor Co Of Japan Ltd | 抵抗加熱真空蒸着装置の蒸着源の温度制御装置 |
-
1991
- 1991-02-19 JP JP1991006749U patent/JPH08361Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58162949A (ja) * | 1982-03-20 | 1983-09-27 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | ハロゲン化銀カラ−写真感光材料 |
JPS6223981A (ja) * | 1985-07-22 | 1987-01-31 | Victor Co Of Japan Ltd | 抵抗加熱真空蒸着装置の蒸着源の温度制御装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08361Y2 (ja) | 1996-01-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |