JPH0575517B2 - - Google Patents
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- JPH0575517B2 JPH0575517B2 JP62298788A JP29878887A JPH0575517B2 JP H0575517 B2 JPH0575517 B2 JP H0575517B2 JP 62298788 A JP62298788 A JP 62298788A JP 29878887 A JP29878887 A JP 29878887A JP H0575517 B2 JPH0575517 B2 JP H0575517B2
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- welding
- filler
- solidification
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Description
産業上の利用分野
この発明は溶接に用いられるアルミニウム合金
溶加材、特にAl−Zn−Mg系、Al−Zn−Mg−Cu
系合金即ち7000系アルミニウム合金材料の溶接に
用いられる溶加材に関する。 従来の技術 Al−Zn−Mg三元系、Al−Zn−Mg−Cu四元系
合金材料即ち7000系合金材料は溶接凝固割れ感受
性が敏感なため、実施工において溶接条件(入熱
オーバー)、拘束条件、継手形状等により溶接割
れを起こすことがある。そこでこのような合金材
料において溶接凝固割れ感受性を低減させるため
に、微細化元素であるZrを母材や溶加材に添加
したり、パルス溶接法、サイクロマテイツク法に
より溶湯を攪拌して結晶粒の微細化を図ること等
が検討されている。 発明が解決しようとする問題点 しかしながらZrを添加する方法では、通常
0.15wt%程度のZrが母材に添加されているのみ
であり、従つてこの程度のZr添加量では溶接時
の希釈によりビードにおけるZr量が0.07〜0.08wt
%程度となるため、微細化効果が小さく溶接割れ
改善効果をほとんど期待できないものであつた。
一方溶湯攪拌法では、溶湯の攪拌には最適パルス
周波数(10〜40Hz)があり、市販の溶接機(60
Hz)では溶湯攪拌効果が小さいことから、溶接電
源の開発が必要であること、さらには溶湯攪拌す
るためビード外観が不均一となること、さらには
またサイクロマテイツク法の場合には母材裏面
(トーチ反対側)にトーチと同時に駆動する電磁
コイルが必要なため実施工では無理な場合が多い
ことなどの欠点があつた。 この発明はかかる技術的背景に鑑みてなされた
ものであつて、Al−Zn−Mg三元系、Al−Zn−
Mg−Cu四元系合金材料即ち7000系合金材料に対
してその溶接割れ感受性を改善し得るアルミニウ
ム合金溶加材の提供を目的とするものである。 問題点を解決するための手段 上記目的においてこの発明に係る溶加材は、
7000系アルミニウム合金の溶接に用いられる溶加
材であつて、Mg:6wt%を超え10wt%以下、
Zr:0.26〜1.5wt%を含有し、あるいはさらに
Mn:0.05〜1.5wt%、Cr:0.01〜0.5wt%、Ti:
0.005〜0.2wt%、B:0.001〜0.01wt%、V:0.01
〜0.7wt%、Zn:0.05〜8.0wt%の1種または2種
以上を含有し、残部がアルミニウム及び不可避不
純物からなることを特徴とするものである。 溶加材中に含まれる各元素の添加意義と添加範
囲の限定理由について説明すれば、Mgは溶加材
自体ひいては溶接継手の強度向上に寄与するもの
であるが、その含有量が6wt%未満ではその効果
に乏しく、逆に10wt%を超える場合には加工性
が悪くなつたり靭性が低下したりする欠点を派生
する。Mgの特に好ましい含有範囲は6.5〜8.0wt
%である。 Zrは溶接部の結晶粒を微細化して溶接割れ防
止に寄与するものである。しかし含有量が0.26wt
%未満では溶接時に母材と希釈されるため微細化
効果が小さいものとなり溶接割れ防止効果に乏し
く、逆に1.5wt%を超えると結晶粒径にバラツキ
が出るとともに、加工が困難となる。Zrの特に
好ましい含有範囲は0.3〜0.5wt%である。また溶
接割れ感受性を充分に低減するには、溶接ビード
におけるZr量が0.35wt%以上となるのが望まし
い。 上記必須元素のほか、任意元素としてその1種
または2種以上の含有が許容されるMn、Cr、
Ti、B、V、Znは、溶加材ひいては溶接部の諸
性質の改善に有効なものである。即ち、Mn、
Cr、はともに耐食性及び強度向上に寄与するも
のである。しかしMnが0.05wt%未満、Crが
0.01wt%未満ではそれらの効果に乏しく、逆に
Mnが1.5wt%を超えると粗大金属間化合物が晶
出し靭性を阻害する。またCrが0.5wt%を超えて
含有されても靭性を阻害するものとなる。Ti、
B、Vは前記Zrと同じく結晶粒を微細化し溶接
割れ感受性の改善に寄与するものである。しかし
Tiが0.005wt%未満、Bが0.001wt%未満、V:
0.01wt%未満の場合には該効果に乏しく、逆に
Tiが0.2wt%を超えると靭性を阻害し、またBが
0.01wt%を超えると溶着する溶融金属の流動性を
阻害し、Vが0.7wt%を超えると加工性を阻害す
るものとなる。またZnは溶加材や溶接部の継手
強度向上に寄与するものであるが、0.05wt%未満
ではその効果に乏しく、逆に8.0wt%を超えると
耐応力腐食割れ性が低下するとともに溶接割れを
生じる虞れがある。 ところで、上記のような溶加材の製造はZr添
加量が多くなると、常法に従う連続あるいは半連
続鋳造法による製造が困難であり、高Zr含有合
金材料の製造を可能とする特別な製造法を採用し
なければならない。かかる製造法として、例えば
加圧凝固押出法を挙げうる。この方法を説明する
と次のとおりである。すなわち、上記各元素を添
加したアルミニウム合金を溶解し、その溶湯を加
圧凝固用金型に注湯して加圧凝固せしめることに
より、欠陥のない結晶粒の均一かつ微細なビレツ
トの作製を行うものである。加圧凝固用金型は、
これに押出機のコンテナを利用するものとしても
良い。即ち、アルミニウム合金溶湯を直接該コン
テナに注入し、ステムで加圧しつつ凝固させるも
のとしても良い。もちろんこの場合、上記コンテ
ナの前面は盲ダイスを付設して塞ぎ、加圧凝固中
の溶湯の噴き出しを防ぐものとすることが必要で
ある。また上記の注湯に際しては、前記金型を予
め300〜350℃程度に加熱しておくものとすること
が望ましい。これによりビレツトに一層微細な組
織を得ることを可能にする。即ち300℃程度未満
であると、注湯後前記アルミニウムの凝固がすぐ
に開始してしまい、加圧凝固による効果が充分に
達成され難い。一方350℃を超える高温に加熱し
ておくと、冷却速度が遅くなり、晶出物が成長し
て上記微細化効果を充分に達成し難いものとなる
傾向がみられる。注湯後、すぐさま前記金型内の
溶湯を加圧ピストンにより加圧し、凝固を進行せ
しめることによつてビレツトを作製する。すなわ
ち加圧凝固法によつてビレツトを作製する。この
際の加圧力は50Kgf/cm2以上であれば良く、望ま
しくは500〜1000Kgf/cm2程度とするのが良い。
この加圧力の大小はビレツトの品質にさして大き
な影響を与えるものではない。しかしながら50Kg
f/cm2未満では加圧凝固法による鋳造割れ防止及
び結晶粒の微細化効果に不十分であり、反面例え
ば1500Kgf/cm2を超えるような高圧を付加して
も、それに要するエネルギの増大に見合う効果の
比例的向上を見ることができないためむしろ無益
である。このように、所定の加圧状態下において
アルミニウム合金を凝固させることにより、鋳造
割れを生じさせることなく、かつ晶出物の小さな
ビレツトを作製しうる。こうして加圧凝固法によ
り作製したビレツトは、次にこれを押出加工して
所期する溶加材とする。該溶加材は一般的には
JISZ3232に規定する径及び許容差の溶接棒及び
電極ワイヤとして使用されるものである。 なおZrの高含有を可能とする溶加材の製造方
法の1例として加圧凝固押出法を示したが、本発
明に係る溶加材は該方法によつて製造されたもの
に限定されるものではない。 発明の効果 この発明に係るアルミニウム合金溶加材によれ
ば、溶接凝固割れ感受性の敏感なAl−Zn−Mg
系、Al−Zn−Mg−Cu系合金材料即ち7000系合
金材料において溶接部の凝固組織を微細化でき、
溶接割れ感受性を改善しうるとともに、継手強度
を向上することができる。この結果該合金材料の
溶接構造材としての使用範囲を格段に拡大するこ
とができる。 実施例 次にこの発明の実施例を説明する。
溶加材、特にAl−Zn−Mg系、Al−Zn−Mg−Cu
系合金即ち7000系アルミニウム合金材料の溶接に
用いられる溶加材に関する。 従来の技術 Al−Zn−Mg三元系、Al−Zn−Mg−Cu四元系
合金材料即ち7000系合金材料は溶接凝固割れ感受
性が敏感なため、実施工において溶接条件(入熱
オーバー)、拘束条件、継手形状等により溶接割
れを起こすことがある。そこでこのような合金材
料において溶接凝固割れ感受性を低減させるため
に、微細化元素であるZrを母材や溶加材に添加
したり、パルス溶接法、サイクロマテイツク法に
より溶湯を攪拌して結晶粒の微細化を図ること等
が検討されている。 発明が解決しようとする問題点 しかしながらZrを添加する方法では、通常
0.15wt%程度のZrが母材に添加されているのみ
であり、従つてこの程度のZr添加量では溶接時
の希釈によりビードにおけるZr量が0.07〜0.08wt
%程度となるため、微細化効果が小さく溶接割れ
改善効果をほとんど期待できないものであつた。
一方溶湯攪拌法では、溶湯の攪拌には最適パルス
周波数(10〜40Hz)があり、市販の溶接機(60
Hz)では溶湯攪拌効果が小さいことから、溶接電
源の開発が必要であること、さらには溶湯攪拌す
るためビード外観が不均一となること、さらには
またサイクロマテイツク法の場合には母材裏面
(トーチ反対側)にトーチと同時に駆動する電磁
コイルが必要なため実施工では無理な場合が多い
ことなどの欠点があつた。 この発明はかかる技術的背景に鑑みてなされた
ものであつて、Al−Zn−Mg三元系、Al−Zn−
Mg−Cu四元系合金材料即ち7000系合金材料に対
してその溶接割れ感受性を改善し得るアルミニウ
ム合金溶加材の提供を目的とするものである。 問題点を解決するための手段 上記目的においてこの発明に係る溶加材は、
7000系アルミニウム合金の溶接に用いられる溶加
材であつて、Mg:6wt%を超え10wt%以下、
Zr:0.26〜1.5wt%を含有し、あるいはさらに
Mn:0.05〜1.5wt%、Cr:0.01〜0.5wt%、Ti:
0.005〜0.2wt%、B:0.001〜0.01wt%、V:0.01
〜0.7wt%、Zn:0.05〜8.0wt%の1種または2種
以上を含有し、残部がアルミニウム及び不可避不
純物からなることを特徴とするものである。 溶加材中に含まれる各元素の添加意義と添加範
囲の限定理由について説明すれば、Mgは溶加材
自体ひいては溶接継手の強度向上に寄与するもの
であるが、その含有量が6wt%未満ではその効果
に乏しく、逆に10wt%を超える場合には加工性
が悪くなつたり靭性が低下したりする欠点を派生
する。Mgの特に好ましい含有範囲は6.5〜8.0wt
%である。 Zrは溶接部の結晶粒を微細化して溶接割れ防
止に寄与するものである。しかし含有量が0.26wt
%未満では溶接時に母材と希釈されるため微細化
効果が小さいものとなり溶接割れ防止効果に乏し
く、逆に1.5wt%を超えると結晶粒径にバラツキ
が出るとともに、加工が困難となる。Zrの特に
好ましい含有範囲は0.3〜0.5wt%である。また溶
接割れ感受性を充分に低減するには、溶接ビード
におけるZr量が0.35wt%以上となるのが望まし
い。 上記必須元素のほか、任意元素としてその1種
または2種以上の含有が許容されるMn、Cr、
Ti、B、V、Znは、溶加材ひいては溶接部の諸
性質の改善に有効なものである。即ち、Mn、
Cr、はともに耐食性及び強度向上に寄与するも
のである。しかしMnが0.05wt%未満、Crが
0.01wt%未満ではそれらの効果に乏しく、逆に
Mnが1.5wt%を超えると粗大金属間化合物が晶
出し靭性を阻害する。またCrが0.5wt%を超えて
含有されても靭性を阻害するものとなる。Ti、
B、Vは前記Zrと同じく結晶粒を微細化し溶接
割れ感受性の改善に寄与するものである。しかし
Tiが0.005wt%未満、Bが0.001wt%未満、V:
0.01wt%未満の場合には該効果に乏しく、逆に
Tiが0.2wt%を超えると靭性を阻害し、またBが
0.01wt%を超えると溶着する溶融金属の流動性を
阻害し、Vが0.7wt%を超えると加工性を阻害す
るものとなる。またZnは溶加材や溶接部の継手
強度向上に寄与するものであるが、0.05wt%未満
ではその効果に乏しく、逆に8.0wt%を超えると
耐応力腐食割れ性が低下するとともに溶接割れを
生じる虞れがある。 ところで、上記のような溶加材の製造はZr添
加量が多くなると、常法に従う連続あるいは半連
続鋳造法による製造が困難であり、高Zr含有合
金材料の製造を可能とする特別な製造法を採用し
なければならない。かかる製造法として、例えば
加圧凝固押出法を挙げうる。この方法を説明する
と次のとおりである。すなわち、上記各元素を添
加したアルミニウム合金を溶解し、その溶湯を加
圧凝固用金型に注湯して加圧凝固せしめることに
より、欠陥のない結晶粒の均一かつ微細なビレツ
トの作製を行うものである。加圧凝固用金型は、
これに押出機のコンテナを利用するものとしても
良い。即ち、アルミニウム合金溶湯を直接該コン
テナに注入し、ステムで加圧しつつ凝固させるも
のとしても良い。もちろんこの場合、上記コンテ
ナの前面は盲ダイスを付設して塞ぎ、加圧凝固中
の溶湯の噴き出しを防ぐものとすることが必要で
ある。また上記の注湯に際しては、前記金型を予
め300〜350℃程度に加熱しておくものとすること
が望ましい。これによりビレツトに一層微細な組
織を得ることを可能にする。即ち300℃程度未満
であると、注湯後前記アルミニウムの凝固がすぐ
に開始してしまい、加圧凝固による効果が充分に
達成され難い。一方350℃を超える高温に加熱し
ておくと、冷却速度が遅くなり、晶出物が成長し
て上記微細化効果を充分に達成し難いものとなる
傾向がみられる。注湯後、すぐさま前記金型内の
溶湯を加圧ピストンにより加圧し、凝固を進行せ
しめることによつてビレツトを作製する。すなわ
ち加圧凝固法によつてビレツトを作製する。この
際の加圧力は50Kgf/cm2以上であれば良く、望ま
しくは500〜1000Kgf/cm2程度とするのが良い。
この加圧力の大小はビレツトの品質にさして大き
な影響を与えるものではない。しかしながら50Kg
f/cm2未満では加圧凝固法による鋳造割れ防止及
び結晶粒の微細化効果に不十分であり、反面例え
ば1500Kgf/cm2を超えるような高圧を付加して
も、それに要するエネルギの増大に見合う効果の
比例的向上を見ることができないためむしろ無益
である。このように、所定の加圧状態下において
アルミニウム合金を凝固させることにより、鋳造
割れを生じさせることなく、かつ晶出物の小さな
ビレツトを作製しうる。こうして加圧凝固法によ
り作製したビレツトは、次にこれを押出加工して
所期する溶加材とする。該溶加材は一般的には
JISZ3232に規定する径及び許容差の溶接棒及び
電極ワイヤとして使用されるものである。 なおZrの高含有を可能とする溶加材の製造方
法の1例として加圧凝固押出法を示したが、本発
明に係る溶加材は該方法によつて製造されたもの
に限定されるものではない。 発明の効果 この発明に係るアルミニウム合金溶加材によれ
ば、溶接凝固割れ感受性の敏感なAl−Zn−Mg
系、Al−Zn−Mg−Cu系合金材料即ち7000系合
金材料において溶接部の凝固組織を微細化でき、
溶接割れ感受性を改善しうるとともに、継手強度
を向上することができる。この結果該合金材料の
溶接構造材としての使用範囲を格段に拡大するこ
とができる。 実施例 次にこの発明の実施例を説明する。
【表】
【表】
上記第2表に示す組成の直径1.6mmの各種溶加
材と、第1表に示す組成の7N01アルミニウム合
金母材をT5処理してなる試験片を用いてMIG
Hould craft割れ試験を実施した。なおNo.6に示
す溶加材は通常の連続鋳造法により作製し、No.1
〜5の溶加材は以下に示す加圧凝固押出法により
作製した。すなわち各合金を液相線温度+100℃
に溶解し、その溶湯を予め約300℃に加熱した加
圧凝固用金型に注湯したのち、すぐさまこれを
1000fKg/cm2に加圧し、該加圧下に凝固させた。
そして、およそ液相線温度の1/2程度の温度にま
で冷却したとき、加圧凝固工程を終了し、得られ
たビレツト(直径75mm、長さ100mm)をすぐさま
押出機のコンテナに装入し、直径12mmの丸棒に押
出し、該押出材を溶加材として用いた。また試験
片1は第1図に示すように厚さ:6mm、長さ(L):
250mm、幅(W):200mm、スリツト1aの間隔(l):10
mm、(X):40mm、(Y):10mmとした。なお2はタブ板
である。試験は下記の溶接条件で同図に矢印(X)で
示す方向にMIG溶接した際の溶接部3の割れ長
さを測定し、割れ率を求めたものである。 溶接条件 電流:220A 電圧:27V 溶接速度:40cm/min シールドガス流量:25/min 試験はそれぞれ3回行つた。それらの結果を第
3表に示す。
材と、第1表に示す組成の7N01アルミニウム合
金母材をT5処理してなる試験片を用いてMIG
Hould craft割れ試験を実施した。なおNo.6に示
す溶加材は通常の連続鋳造法により作製し、No.1
〜5の溶加材は以下に示す加圧凝固押出法により
作製した。すなわち各合金を液相線温度+100℃
に溶解し、その溶湯を予め約300℃に加熱した加
圧凝固用金型に注湯したのち、すぐさまこれを
1000fKg/cm2に加圧し、該加圧下に凝固させた。
そして、およそ液相線温度の1/2程度の温度にま
で冷却したとき、加圧凝固工程を終了し、得られ
たビレツト(直径75mm、長さ100mm)をすぐさま
押出機のコンテナに装入し、直径12mmの丸棒に押
出し、該押出材を溶加材として用いた。また試験
片1は第1図に示すように厚さ:6mm、長さ(L):
250mm、幅(W):200mm、スリツト1aの間隔(l):10
mm、(X):40mm、(Y):10mmとした。なお2はタブ板
である。試験は下記の溶接条件で同図に矢印(X)で
示す方向にMIG溶接した際の溶接部3の割れ長
さを測定し、割れ率を求めたものである。 溶接条件 電流:220A 電圧:27V 溶接速度:40cm/min シールドガス流量:25/min 試験はそれぞれ3回行つた。それらの結果を第
3表に示す。
【表】
割れ長さ
割れ率(%)=
割れ率(%)=
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 7000系アルミニウム合金の溶接に用いられる
溶加材であつて、Mg:6wt%を超え10wt%以下、
Zr:0.26〜1.5wt%を含有し、残部がアルミニウ
ム及び不可避不純物からなることを特徴とするア
ルミニウム合金溶加材。 2 7000系アルミニウム合金の溶接に用いられる
溶加材であつて、Mg:6wt%を超え10wt%以下、
Zr:0.26〜1.5wt%を含有し、さらにMn:0.05〜
1.5wt%、Cr:0.01〜0.5wt%、Ti:0.005〜0.2wt
%、B:0.001〜0.01wt%、V:0.01〜0.7wt%、
Zn:0.05〜8.0wt%の1種または2種以上を含有
し、残部がアルミニウム及び不可避不純物からな
ることを特徴とするアルミニウム合金溶加材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62298788A JPH01143791A (ja) | 1987-11-26 | 1987-11-26 | アルミニウム合金溶加材 |
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JP62298788A JPH01143791A (ja) | 1987-11-26 | 1987-11-26 | アルミニウム合金溶加材 |
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JPS52128854A (en) * | 1976-04-22 | 1977-10-28 | Kobe Steel Ltd | Filler metal of aluminum alloys for large heat input welding |
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-
1987
- 1987-11-26 JP JP62298788A patent/JPH01143791A/ja active Granted
Patent Citations (3)
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Also Published As
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JPH01143791A (ja) | 1989-06-06 |
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