JPH0575461A - 信号処理装置 - Google Patents

信号処理装置

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JPH0575461A
JPH0575461A JP3259851A JP25985191A JPH0575461A JP H0575461 A JPH0575461 A JP H0575461A JP 3259851 A JP3259851 A JP 3259851A JP 25985191 A JP25985191 A JP 25985191A JP H0575461 A JPH0575461 A JP H0575461A
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JP
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signal
voltage
voltage signal
circuit
light
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Application number
JP3259851A
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English (en)
Inventor
Riichi Higaki
利一 桧垣
Kiwa Iida
喜和 飯田
Hiroyuki Tsuru
弘之 津留
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 A/D変換器の分解能を高めることなく、簡
単な構成で精度の高い信号処理を行うことの可能な信号
処理装置を提供する。 【構成】 検出値を含むアナログ信号をデジタル信号に
変換するA/D変換手段aと、このA/D変換手段aか
ら出力されるデジタル信号を複数回加算して演算処理を
行う演算手段bとを備えた信号処理装置において、三角
波など時間により変動する補正信号を生成し、A/D変
換手段aによるデジタル変換前にアナログ信号にこの補
正信号を重畳する信号生成手段cを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラのアクティブ測
距装置や自動露出装置などで使用されるA/D変換器を
含む信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】カメラ等の撮像装置に搭載される測距装
置としてアクティブ測距装置が知られている。アクティ
ブ測距とは、光源から赤外光等の測距信号を被写体に投
射し、被写体からの乱反射光を光検出器により検出する
ことで、光源(もしくは光検出器)から被写体までの距
離を測定するものである。この際、赤外光等の測距信号
をパルス変調して被写体に投射し、被写体により乱反射
された反射光(測距信号)を複数回測定して統計的処理
を施すことにより検出精度が高められている。
【0003】検出器として光位置検出素子(PSD)を
用いたアクティブ測距装置では、被写体からの反射光を
PSDにより受光し、PSDへの反射光の入射位置に応
じて変動する一対の光電流I1、I2をPSDの一対の出
力電極から受光信号として取り出すことで、光電流の変
動値に応じた距離情報を得ている。PSDは、均一の表
面抵抗を有し互いに対極する位置に一対の出力電源が設
けられた構造のフォトダイオードと見なすことができ
る。すなわち、PSD上の一地点への光入射により光電
流が発生するが、光電流は、光入射位置と各出力電極ま
での経路上を、それらの経路の表面抵抗値に逆比例した
値に分流される。ここで表面抵抗は均一であるので、こ
れらの経路の抵抗値の差は長さの差に対応することにな
る。以上から、各出力電極からの出力値の比より入射位
置を求めることが可能となる。
【0004】ここで、光源と被写体を結ぶ直線(照射光
の照射方向)と、被写体と反射光のPSD上の入射位置
とを結ぶ直線(反射光の反射方向)とにより形成される
角度(以下測距角度と称する)は、光源(もしくはPS
D)と被写体との距離が短く(長く)なるにつれて大き
く(小さく)なる。また、光源の位置を基準とした場
合、測距角度が小さく(大きく)なるにつれてPSD上
の反射光の入射位置は光源に接近(離反)する方向に変
位することになる。撮像装置に上述のアクティブ測距装
置を用いた場合、光源とPSDとは一定の距離を隔てて
撮像装置に固定されているので、被写体が撮像装置の遠
方に位置する場合、被写体からの反射光は光源から離反
したPSD上の位置に入射する。一方、被写体が撮像装
置の近傍に位置する場合、反射光は光源に近接したPS
D上の位置に入射する。すなわち、反射光の入射位置は
撮像装置から被写体までの距離に応じてPSD上を移動
する。この入射位置の移動はPSDの出力電極からの出
力値の変動を引き起こし、この出力変動に所定の演算を
施すことで被写体までの距離を求めることができる。
【0005】被写体に照射する赤外光等がパルス変調さ
れている場合、PSDの一対の出力電極から得られる光
電流I1、I2は被写体に照射したパルス光の周波数に等
しい交番信号として得られる。これらの交番信号I1
2は、電圧信号に変換され増幅されてV1、V2とさ
れ、さらに8ビット程度のA/D変換器を用いて最終的
にデジタル信号D1、D2に変換される。これらの変換処
理を光電流I1、I2に対して複数回施し、これらの処理
により得られた複数個のデジタル値の加算値を用いれば
下記(1)式により被写体までの距離データLが統計的に
求められる(ただし、aは定数)。
【数1】
【0006】図12は一次元PSDの位置検出動作を説
明するための概略図である。一次元PSD20は矩形上
の平面受光部21(全長:H)を有し、その両側に入射
光により発生した光電流を検出するための出力電極が設
けられている。PSD20の受光部21は、被写体から
の反射光の受光スポット23(半径:r)が光検出可能
な有効範囲(長さ:H−2r)から逸脱せず、受光部2
1の長手方向に移動するように設計されている。受光ス
ポット23により発生した光電流が各出力電極22から
入射位置情報を含んだ光電流I1、I2として出力され
る。ここで、受光スポット23の中心の位置(光入射位
置)と出力電極22の一方(図12では左側の出力電
極)との距離をXとすると、光電流I1、I2と距離Xと
の関係は上述の議論から下記(2)式に従うことが理解で
きる。 I1:I2=(H−X):X ・・・・・(2)
【0007】光電流I1、I2は受光スポット23の位置
Xに対応して連続の値をとるので、受光スポットの光強
度が入射位置にかかわらず一定とすると、光電流I1
2を電圧変換し増幅して得られた電圧信号値V1、V2
とPSD上の位置Xとの関係は、各々図13の実線およ
び点線で示されるように、互いに傾きの絶対値が等しい
直線関数になる。これらの電圧信号値V1、V2を例えば
8ビットのA/D変換器を用いてデジタル変換すること
でデジタル信号D1、D2が得られる。このようにして得
られた複数個分のデジタル信号D1、D2が制御回路内に
取り込まれ、各々n個加算した加算値(ΣD1、ΣD2
が算出される。そしてこれらの加算値から、制御回路に
より(1)式を用いて被写体までの距離Lが演算される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
信号処理装置では、距離情報そのものを忠実に表わすア
ナログ信号である電圧信号値V1、V2が測距演算のため
にデジタル変換処理を受けるため、距離情報の精度(位
置検出分解能)はA/D変換器の処理ビット数に依存し
ていた。
【0009】一例として、3ビットのA/D変換器を用
いてデジタル変換処理を行う場合を考えると、制御回路
内へ取り込まれるデジタル信号D1、D2は図13の破線
と一点鎖線で示されたような8つの離散値となる。すな
わち、連続的な電圧信号V1、V2は各々8つの離散値に
より表わされることになる。
【0010】電圧信号V1、V2のSN比が良好な場合に
はA/D変換により得られたn個のデジタル信号の加算
値(積算電圧信号レベル)ΣD1、ΣD2は各々n・
1、n・D2に等しくなり、図14の実線と破線で示さ
れるような離散値となる。
【0011】図15は図14の積算デジタル信号値ΣD
1、ΣD2を用いて(1)式により求めた被写体までの距離
データLを示したものである。図より明らかなように、
距離データLはA/D変換器の分解能(処理ビット数で
表現可能な範囲)と同じ分解能をもつ離散的な値とな
る。したがって、A/D変換器の最少単位を1LSB
(Least Significant Bit:最下位ビット)とすると、
最大で±1/2LSBの位置検出誤差が被写体までの距
離と距離データLの間に生じてしまうという問題があっ
た。また、このような位置検出誤差を最少にするため
に、使用するA/D変換器の処理ビット数を多くしてA
/D変換器の分解能を高めることが考えられるが、A/
D変換器が高価なものとなって装置全体のコスト高につ
ながるという問題があった。
【0012】本発明の目的は、A/D変換器の分解能を
高めることなく、簡単な構成で精度の高い信号処理を行
うことの可能な信号処理装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】クレーム対応図である図
1に対応付けて説明すると、請求項1の発明は、検出値
を含むアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変
換手段aと、このA/D変換手段aから出力されるデジ
タル信号を複数回加算して演算処理を行う演算手段bと
を備えた信号処理装置に適用され、そして、時間により
変動する補正信号を生成し、前記A/D変換手段aによ
るデジタル変換前に前記アナログ信号にこの補正信号を
重畳する信号生成手段cを設けることにより上述の目的
を達成している。また、請求項2の発明は、検出値を含
むアナログ電圧信号を基準電圧と比較してデジタル信号
に変換する比較型A/D変換手段dと、このA/D変換
手段から出力されるデジタル信号を複数回加算して演算
処理を行う演算手段eとを備えた信号処理装置に適用さ
れ、そして、時間により変動する補正電圧信号を生成
し、この補正電圧信号をA/D変換手段dの基準電圧に
重畳する信号生成手段fを設けることにより上述の目的
を達成している。
【0014】
【作用】−請求項1− 信号生成手段cは、時間により変動する補正信号を生成
し、検出値を含むアナログ信号にこの補正信号を重畳す
る。A/D変換手段aは、補正信号が重畳されたアナロ
グ信号をデジタル信号に変換し、演算手段cは、このA
/D変換手段bから出力されるデジタル信号を複数回加
算して演算処理を行う。 −請求項2− 比較型A/D変換手段dは、検出値を含むアナログ電圧
信号を基準電圧と比較してデジタル信号に変換する。信
号生成手段fは、時間により変動する補正電圧信号を生
成し、この補正電圧信号をA/D変換手段dの基準電圧
に重畳する。演算手段eは、A/D変換手段dから出力
されるデジタル信号を複数回加算して演算処理を行う。
【0015】
【実施例】−第1実施例− 図2は本発明による信号処理装置の第1実施例が適用さ
れたアクティブ測距装置を有するカメラのブロック図で
ある。本実施例では赤外光並びに光位置検出素子(PS
D)が使用され、該赤外光の被写体からの反射光をPS
Dにより検出することで被写体までの距離データを得て
いる。
【0016】1は赤外光を投射する赤外投光器であり、
投光回路2により装置の発光動作が制御されている。投
光回路2はCPU等からなる制御回路8に接続され、赤
外投光器1からの赤外光がパルス変調点灯するように制
御回路8により制御されている。赤外投光器1の前面に
は図示されない投光レンズが設けられており、パルス変
調された赤外光をスポット光として被写体に投射してい
る。被写体からの反射パルス光は、赤外投光器1から所
定基線離れた位置に配置された光位置検出素子(PS
D)3上に、図示されない受光レンズを介して受光され
る。PSD3への反射パルス光の入射により光電流が発
生し、PSD3の両端に設けた一対の出力電極から光電
流I1、I2が出力される。この光電流I1、I2は反射パ
ルス光の入射位置に依存する強度比を持ち、反射パルス
光(変調赤外光)の周期に対応した周期を有する交番受
光信号として出力される。以上の動作は上述した通りで
ある。
【0017】PSD3からの受光信号I1、I2は、制御
回路8によりその動作が制御されている切替スイッチ4
により交互に増幅回路5に出力される。増幅回路5は電
流電圧変換器と増幅回路により構成されており、入力受
光信号I1、I2を電圧信号に変換し、さらに両信号の振
幅比を変えないように双方同一ゲインで適当な大きさに
増幅した後、増幅電圧信号V1、V2として出力する。増
幅回路5から増幅電圧信号V1(V2)も、図3で示され
るように、反射パルス光の周期に対応した周期を有し、
増幅回路の基準電圧V0を中心とする交番信号となる。
【0018】増幅回路5からの信号V1、V2には、三角
波発生回路6により生成された図4で示される三角波の
電圧信号Sが加算器15において加算され、電圧信号V
1、V2の代わりにこれらの合成電圧信号(V1+S)お
よび(V2+S)がA/D変換器7に入力されることに
なる。この合成操作により、図3で示される一定の振幅
レベルを有する一連のパルス電圧信号が、図5で示され
るような、三角波電圧信号Sの振幅に相当する振幅差を
最大値とするパルス電圧信号(V1+S)および(V2
S)に変換されることになる。なお、使用される三角波
の電圧信号は増幅電圧信号V1、V2に対して周期または
位相が異なるものが好ましい。
【0019】これらのパルス電圧信号は、制御回路8内
に設けられたA/D変換器7によりデジタル信号に変換
される。そして、制御回路8によりパルス電圧信号が複
数回加算されて統計処理が行われ、さらに周知の測距演
算処理が施され、被写体までの距離データLが求められ
る。
【0020】次に、本実施例の動作について説明する。
なお、制御回路8には、図示されていない既存のレリー
ズボタン、シャッター、レンズ繰り出し装置等が接続さ
れ、公知の撮影シーケンスが行われる。
【0021】撮影者がレリーズボタンを半押しストロー
ク分だけ押し込むことにより撮影の準備がなされる。制
御回路8は投光回路2を制御して赤外投光器1を変調点
灯し、切替スイッチ4を制御してPSD3からの受光信
号I1を増幅回路5へ入力させる。受光信号I1は増幅回
路5により図3のような一定の振幅を有するパルス電圧
信号V1に変換される。
【0022】一方、三角波発生回路6により、例えば図
4で示すように振幅が±1/2LSBの三角波の電圧信
号Sが生成され、加算器15において発生回路6により
パルス電圧信号V1に加算され、図5のような合成電圧
信号(V1+S)が得られる。所定個数(n)の合成電
圧信号(V1+S)が図5の矢印で示されるタイミング
でA/D変換器7によりデジタル変換され、n個のデジ
タル信号D1´を加算し、積算電圧信号ΣD1´を得る。
【0023】しかる後、制御回路8は切替スイッチ4を
制御してPSD3からの受光信号I2を増幅回路5に供
給し、上述の処理プロセスを繰り返すことで積算電圧信
号ΣD2´を得る。さらに、求められたΣD1´、ΣD2
´から(1)式を用いて制御回路8により距離データLが
演算され、合焦位置が決定される。なお、図中のV0
refは増幅回路5の基準電圧並びにA/D変換器7の
上限値である。
【0024】さらに、図示していない測光回路により被
写体の輝度が測定される。次に撮影者がレリーズボタン
を全押しストローク分だけ押し込むことによりカメラの
露出動作が行われ、制御回路8は既に決定している合焦
位置と被写体輝度よりレンズの繰り出し量、シャッター
の開口量を制御し露出動作を行う。
【0025】図6は、図4で示される三角波の電圧信号
Sと電圧信号V1、V2との合成電圧信号(V1+S)、
(V2+S)と受光スポットPSD3上の中心位置Xと
の関係を示したものである。合成電圧信号(V1
S)、(V2+S)は電圧信号V1、V2を平均値とし、
それらの平均値を中心に最大で三角波の振幅に相当する
バラツキを持つ信号となる。例えば三角波の振幅が±1
/2LSBの場合、バラツキの最大値は±1/2LSB
となる。従って、合成電圧信号(V1+S)、(V2
S)のデジタル信号D1´、D2´をn個加算して(n個
分加算して)得られた精算電圧信号ΣD1´、ΣD2´
は、nが十分に大きい場合は、各々n・V1、n・V2
等しくなる。このようにして得られた積算電圧信号レベ
ルと受光スポットの中心位置Xとの関係を示したものが
図7である。
【0026】図7より明らかなように、本実施例による
信号処理装置を利用して得られた精算電圧信号ΣD
1´、ΣD2´は受光スポットの中心位置Xの変化に対し
て連続値をとることになる。このような連続値を取り得
る積算電圧信号ΣD1´、ΣD2´から式(1)を用いて距
離データLを求めれば、距離データLは受光スポットの
中心位置Xの変化に対して図8に示されるような連続値
となる。
【0027】従って、距離データLが図13のような離
散値のみしか取り得ない従来の信号処理装置の測距分解
能の上限が使用されるA/D変換器の分解能に対応して
いたのに対して、本実施例の信号出力装置ではA/D変
換器の分解能以上の測距分解能が擬似的に得られること
になる。しかもこのような測距分解能の向上はA/D変
換器7の処理ビット数を増やすことなく達成することが
でき、信号処理装置を低コストで実用することができる
という利点がある。
【0028】よって、本実施例の信号処理装置によれ
ば、得られる距離データLはA/D変換器7の分解能以
上の分解能を持つことができるので、撮影時のレンズ駆
動量の理想的な値からのズレを少なくすることができ、
ピントの良好な写真を得ることができる。
【0029】−第2実施例− 図9は本発明による信号処理装置の第2実施例が適用さ
れたアクティブ測距装置を有するカメラのブロック図で
ある。本実施例の基本的な構成は、三角波発生回路によ
る三角波電圧信号の増幅電圧信号への付加動作を制御す
る比較回路9が新たに設けられたことを除いて、図2の
第1実施例と実質的に同一である。従って、以下の説明
では相違部分についてのみ説明し、実質的に同一の構成
要素並びに動作については詳細な説明は省略する。な
お、図9の構成要素のうち図2と共通の構成要素は同一
の符号で示されている。
【0030】PSD3の受光により得られた受光信号I
1、12は切り替えスイッチ4により交互に増幅回路5
に供給される。受光信号I1、12は、電流電圧変換器
と増幅回路とから構成される増幅回路5により増幅電圧
信号V1、V2に変換され、三角波発生回路6からの三角
波電圧信号Sが加算器15で加算された後、A/D変換
器7によりデジタル信号に変換される。さらに複数個分
の合成信号のデジタル信号を得た後、所定の統計処理と
測距演算処理により距離でたLを得る、という一連のプ
ロセスは第1の実施例と同一である。
【0031】但し、本実施例では、三角波発生回路6に
よる増幅回路5からの電圧信号V1、V2への三角波電圧
信号Sの付加動作が所定の条件に基づいて規制されてい
る点で第1の実施例と異なっている。所定の条件とは、
例えば増幅回路5内の電流電圧変換器の出力電圧信号の
レベルが所定レベル以下の場合には上記付加動作を中止
し、電圧信号V1、V2をA/D変換器7により直接デジ
タル変換するというものである。
【0032】本実施例では、上記所定条件を監視する手
段として比較回路9が新たに設けられている。比較回路
9は増幅回路5の出力端子にその入力端が接続されてお
り、増幅回路5内の電流電圧変換器の出力電圧信号と所
定値とを比較し、上記所定条件が満足されているかどう
かについて判定している。比較回路9の出力端子は三角
波発生回路6に接続され、比較回路9により判定結果に
応じて三角波発生回路6の出力動作を制御している。
【0033】比較回路9の判定結果が所定条件が満足さ
れるものである、すなわち、増幅回路5内の電流電圧変
換器の出力電圧信号が所定レベル以下である場合は、比
較回路9は三角波発生回路6に停止信号を出力し、三角
波発生回路6による三角波電圧信号Sの出力動作を停止
する。一方、判定結果が所定条件が満足されないもので
ある、すなわち、増幅回路5内の電流電圧変換器の出力
電圧信号が所定レベル以上である場合は、比較回路9は
三角波発生回路6に起動信号を出力し、三角波発生回路
6による三角波電圧信号Sの出力動作を開始する。これ
により電圧信号V1、V2は三角波電圧信号Sと合成さ
れ、これらの合成電圧信号がA/D変換器7によりデジ
タル信号に変換される。
【0034】増幅回路5内の電流電圧変換器の出力電圧
信号が所定レベル以下の場合、この出力電圧信号はSN
比が低くノイズを含んでいることから、デジタル変換が
施される所定個数の電圧信号V1、V2に三角波電圧信号
を付加しなくとも、全体にノイズに起因する適度なバラ
ツキが生じることになる。このバラツキは、三角波電圧
信号Sの付加により電圧信号V1、V2に強制的に引き起
こされたバラツキと同一の効果を有することから、所定
レベル以下の電圧信号のデジタル信号を直接用いて得ら
れた距離データLも図8で示されるような連続値を取り
得ることになる。また、電圧信号V1、V2が所定レベル
以上では、S/N比が向上しノイズによるバラツキが消
失することから、三角波電圧信号Sを付加する必要が生
じる。三角波電圧信号Sの付加動作を決定する所定レベ
ルは使用される回路により発生するノイズのレベル等に
より適宜決められる。
【0035】また、所定レベル以下の電流電圧変換器の
出力電圧信号に対して、三角波電圧信号Sの付加動作を
停止する理由は、SN比の低い電圧信号V1、V2に三角
波電圧信号Sを付加した場合、この三角波電圧信号Sに
重畳するノイズが付加されてSN比が更に低下する。従
って、積算電圧信号ΣD1´、ΣD2´がn・V1´、n
・V2´に等しくなる加算回数(サンプリング回数)n
は大幅に増加し、処理演算時間(測定時間)が長くなる
からである。
【0036】従って、本実施例によっても上述の第1の
実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0037】−第3実施例− 図10は本発明による信号処理装置の第3実施例を示す
ブロック図である。本実施例の基本的な動作原理は上述
の第2実施例と実質的に同一であるが、三角波発生回路
により生成された三角波電圧信号Sは、増幅回路5の出
力電圧信号V1、V2へ付加されるのではなくA/D変換
器の基準電圧に加算される点が異なっている。以下の説
明では相違部分についてのみ説明し、実質的に同一の構
成要素並びに動作についての詳細な説明は省略してい
る。なお、図10の構成要素のうち図2および図9と共
通の構成要素は同一の符号で示されている。
【0038】本実施例で使用されるA/D変換器7は比
較型並列A/Dコンバータと称するもので、基準電圧源
13と、基準電圧源13の基準電圧Vrefを所定電圧差
を有する複数個の電圧値に分圧する抵抗分割(分圧)器
14と、正相、反転の2つの入力端子を有する複数個の
比較器10と、各比較器10からの出力をデジタル信号
に変換するエンコーダ11から構成されている。抵抗分
割器は複数個の抵抗素子からなり、各抵抗素子に接続し
た出力端子が対応する比較器10の反転入力端子により
接続されている。本実施例では基準電圧源13の負極に
は三角波発生回路6により生成された三角波電圧信号S
(電圧値Vs)が供給されており、基準電圧源13の基
準電圧に三角波電圧信号Sの振幅と周期に相当する変動
が加えられることになる。この合成基準電圧(Vref
s)が抵抗分割器により分圧されて各比較器10の反
転入力端子に入力されることになり、各々各比較器10
の基準電圧となる。また、各比較器10の正相入力端子
は増幅回路5の出力端子に共通に接続されており、増幅
回路5からの電圧信号V1、V2が各比較器10の正相入
力端子に供給される。各比較器10に供給された電圧信
号V1、V2と各比較器10の前記基準電圧とが比較さ
れ、比較結果がエンコーダ11によりデジタル信号に変
換されることになる。
【0039】図11はA/D変換器7へ入力された電圧
信号V1(V2)とA/D変換器7の基準電圧との関係を
示したものである。図11で示されるように、三角波電
圧信号Sの基準電圧源13への付加動作により、基準電
圧源13の基準電圧Vrefが三角波電圧信号Sの変動に
対応した変動を受けることになる。これにともない抵抗
分割器の各出力(各比較器10の基準電圧)も同様な変
動を受ける。各比較器10では、正相入力端子に供給さ
れた増幅回路5からの電圧信号(V1+V0)と、反転入
力端子に供給された合成基準電圧(Vref+Vs)の各分
圧値とが比較され、比較結果がエンコーダ11によりデ
ジタル信号に変換される。なお、V0は増幅回路5の基
準電圧であり、演算記憶部12においてエンコーダ11
で得られたデジタル信号から増幅回路5の基準電圧V0
に対応するデジタル信号が差し引かれることで最終的な
電圧信号V1(V2)に対応するデジタル信号D1”が得
られる。複数個分の電圧信号V1(V2)に対して上述の
A/D変換を繰り返し、所定個数分のデジタル信号ΣD
1”(ΣD2”)を求めて、(1)式により距離データLが
求められる。
【0040】従って、本実施例によっても、上述の第
1、第2実施例と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本実施例では、三角波発生回路6による三角波電
圧信号Sの基準電圧Vrefへの付加動作が、第2実施例
と同様に、比較回路9による増幅回路5内の電流電圧変
換器の出力電圧信号の監視動作に基づいて規制されてい
たが、比較回路9を用いなくとも所望の効果が得られる
ことはいうまでもない。
【0041】ここで、請求の範囲と実施例との対応にお
いて、A/D変換器7はA/D変換手段を、制御回路8
は演算手段を、三角波発生回路6は信号生成手段をそれ
ぞれ構成している。
【0042】なお、以上述べた実施例では、増幅回路の
出力電圧信号V1、V2並びにA/D変換器の基準電圧に
付加されるべき所定の変動信号として、三角波電圧信号
Sが用いられていたが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、三角波発生回路に代え、例えば振幅±1/2
LSB以上で処理信号と周期または位相の異なるノコギ
リ波や正弦波を生成するノコギリ波発生回路や正弦波発
生回路、あるいは振幅±1/2LSB以上のランダムノ
イズを発生するランダムノイズ発生回路、A/D変換器
による変換動作期間中に−Aから+A(A≧1/2LS
B)まで一様に変化するランプ電圧を生成するランプ電
圧発生回路等を用いた場合も同様な効果が得られる。
【0043】
【発明の効果】以上詳細に説かれたように、本発明によ
れば、検出値を含むアナログ信号に時間変動する補正信
号を重畳し、あるいは、A/D変換の基準電圧に補正信
号を重畳してデジタル信号を得ているので、このデジタ
ル信号を複数回加算して得られる信号値が連続値に近く
なる。従って、A/D変換手段の分解能を高めることな
く精度の高い信号処理が可能となり、しかも、信号生成
手段を加えるだけの簡易な構成でこれを実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の信号処理装置のクレーム対応図であ
る。
【図2】本発明の第1実施例である信号処理装置が適用
されたアクティブ距離装置を有するカメラを示すブロッ
ク図である。
【図3】増幅回路からの出力電圧信号V1(V2)の波形
を示す図である。
【図4】三角波発生回路により生成された三角波電圧信
号Sの波形を示す図である。
【図5】電圧信号V1(V2)と三角波電圧信号Sとの合
成電圧信号の波形を示す図である。
【図6】測距信号の入力位置に対する合成電圧信号(V
1+S)、(V2+S)の変動を示す図である。
【図7】測距信号の入射位置に対する積算電圧信号ΣD
1´、ΣD2´の変動を示す図である。
【図8】第1実施例で得られた距離データLと測距信号
の入射位置の関係を示す図である。
【図9】本発明の第2実施例である信号処理装置が適用
されたアクティブ測距装置を有するカメラを示すブロッ
ク図である。
【図10】本発明の第3実施例である信号処理装置を示
すブロック図である。
【図11】本発明の第3実施例の信号処理装置で使用さ
れる比較型並列A/Dコンバータへの入力電圧波形と基
準電圧波形を示す図である。
【図12】本発明で使用される光位置検出素子(PS
D)の受光部の拡大図である。
【図13】従来の信号処理装置により得られる電圧信号
1、V2と測距信号の入射位置Xとの関係を示す図であ
る。
【図14】従来の信号処理装置により得られる積算電圧
信号ΣD1、ΣD2と測距信号の入射位置Xとの関係を示
す図である。
【図15】従来の信号処理装置により得られる測距デー
タLと測距信号の入射位置Xとの関係を示す図である。
【符号の説明】
5 増幅回路 6 三角波発生回路 7 A/D変換器 8 制御回路 9 比較回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検出値を含むアナログ信号をデジタル信
    号に変換するA/D変換手段と、 このA/D変換手段から出力されるデジタル信号を複数
    回加算して演算処理を行う演算手段とを備えた信号処理
    装置において、 時間により変動する補正信号を生成し、前記A/D変換
    手段によるデジタル変換前に前記アナログ信号にこの補
    正信号を重畳する信号生成手段を備えたことを特徴とす
    る信号処理装置。
  2. 【請求項2】 検出値を含むアナログ電圧信号を基準電
    圧と比較してデジタル信号に変換する比較型A/D変換
    手段と、 このA/D変換手段から出力されるデジタル信号を複数
    回加算して演算処理を行う演算手段とを備えた信号処理
    装置において、 時間により変動する補正電圧信号を生成し、この補正電
    圧信号をA/D変換手段の基準電圧に重畳する信号生成
    手段を備えたことを特徴とする信号処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002111497A (ja) * 2000-08-24 2002-04-12 Agere Systems Guardian Corp デジタルディザを用いる多段変換器
JP2012019320A (ja) * 2010-07-07 2012-01-26 Tanita Corp Ad変換装置、ad変換方法、及び電子機器

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